外枠1は、図1に示すように、複数の木材を前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状に相互に接合することから構成されたものであり、外枠1の前方には、図2に示すように、内枠2が上下方向へ指向する軸3を中心に回動可能に装着されている。この内枠2は縦長な四角環状をなすものであり、左板部と右板部と上板部と下板部を有している。この内枠2は外枠1の前端面に前方から接触する閉鎖状態および外枠1の前端面から前方へ離間する開放状態相互間で軸3を中心に回動操作されるものであり、内枠ロック機構を介して閉鎖状態にロックされている。この内枠2の下端部には台板部4が形成されている。この台板部4は垂直な板状をなすものであり、内枠2の下端部を前方から閉鎖している。
内枠2には、図1に示すように、内枠2の前方に位置して前枠5が装着されている。この前枠5は内枠2の前面を閉鎖する閉鎖状態および内枠2の前面を開放する開放状態相互間で内枠2と共通の軸3を中心に回動操作されるものであり、錠機構6を介して閉鎖状態にロックされている。この前枠5には円形状の貫通孔7が形成されており、貫通孔7の内周面には透明なガラス製の窓8が固定されている。
前枠5には、図1に示すように、前枠5の前方に位置して上皿9が固定されている。この上皿9は上面が開口する容器状をなすものであり、内枠2の台板部4には、図2に示すように、上皿9の後方に位置して払出口10が形成されている。この払出口10は遊技球を上皿9内に賞品として払出すものであり、払出口10から上皿9内に払出された遊技球は上皿9内に貯留される。内枠2には、図1に示すように、上皿9の下方に位置して下皿板11が固定されており、下皿板11には下皿12が固定されている。この下皿12は上皿9内から溢れた遊技球を貯留するものであり、上面が開口する容器状をなしている。
下皿板11には、図1に示すように、下皿12の右方に位置してハンドル台13が固定されており、ハンドル台13にはハンドル14が前後方向へ指向する軸15を中心に回動可能に装着されている。このハンドル14は遊技者が前方から手指で操作するものであり、ハンドル台13内にはハンドルセンサ16が固定されている。このハンドルセンサ16はハンドル14が予め決められた発射停止位置に静止したハンドル14の非操作状態で電気的なオフ状態になるものであり、ハンドル14が発射停止位置から図1の時計回り方向へ回動操作された操作状態で電気的なオン状態になる。
内枠2の台板部4には、図2に示すように、発射ソレノイド17が固定されている。この発射ソレノイド17はロータリーソレノイドからなるものであり、ハンドル14が発射停止位置から時計回り方向へ回動操作されたハンドルセンサ16の電気的なオン状態では発射ソレノイド17に駆動電源が与えられる。この発射ソレノイド17の出力軸には打球槌が連結されており、発射ソレノイド17は駆動電源が与えられることに基づいて打球槌を待機位置および打球位置相互間で往復的に移動操作する。
内枠2の台板部4には、図2に示すように、発射レール18が固定されている。この発射レール18は打球槌が打球位置から待機位置に向けて移動開始することに連動して上皿9内から1個の遊技球が移送されるものであり、右から左に向けて上昇する傾斜状をなしている。この発射レール18の右端部には球止め板19が形成されており、球止め板19には遊技球が通過することが不能な大きさの貫通孔が形成されている。この球止め板19は上皿9内から発射レール18に移送された遊技球が発射レール18の右端部から転落することを防止するものであり、打球槌は待機位置から打球位置に移動することに基づいて球止め板19が転落不能に支持する遊技球を球止め板19の貫通孔を通して右から左に向けて叩き、発射レール18に沿って右から左に向けて転動させる。
内枠2には、図3に示すように、台板部4の上方に位置して遊技盤収納部20が形成されている。この遊技盤収納部20は前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状をなすものであり、前枠5の後方に配置されている。この遊技盤収納部20の内周面には、図2に示すように、垂直な板状の遊技盤21が前方から嵌合されており、遊技盤21の前面には内レール22と外レール23と球止めゴム24のそれぞれが固定されている。内レール22は上面が開口する円弧状の金属板から構成されたものであり、外レール23は内レール22の外周部に配置された円弧状の金属板から構成されたものであり、球止めゴム24は内レール22の右端部および外レール23の右端部相互間の隙間を塞ぐゴムから構成されている。
遊技盤21には、図2に示すように、内レール22および外レール23相互間に位置して発射通路25が形成されている。この発射通路25は下端部および上端部のそれぞれが開口する円弧状をなすものであり、発射レール18の左端部から発射された遊技球は発射通路25の下端部の入口を通って発射通路25内に進入する。この遊技球は発射通路25に沿って円弧状の軌跡を描きながら上昇し、発射通路25の上端部の出口から放出される。
遊技盤21には、図2に示すように、発射通路25の右方に隣接して遊技領域26が形成されている。この遊技領域26は内レール22と外レール23と球止めゴム24で囲まれた領域のうち発射通路25を除く残りの円形状の領域を称するものであり、発射通路25の出口から放出された遊技球が転動することが可能な最大範囲に相当する。遊技盤21には遊技領域26内に位置して複数の障害釘が固定されており、発射通路25の出口から遊技領域26内に放出された遊技球は障害釘に当りながら遊技領域26内を落下する。この遊技領域26は前枠5の閉鎖状態で前枠5の窓8が前方から対向するものであり、前枠5の閉鎖状態で前方から窓8を通して視覚的に認識可能にされている。
遊技盤21には、図4に示すように、遊技領域26内に位置して垂直な板状の始動口台板27が固定されており、始動口台板27には上面が開口するポケット状の始動口28が固定されている。この始動口28は遊技盤21の遊技領域26内を転動する遊技球が入賞することが可能なものであり、始動口28内に入賞した遊技球は遊技盤21の後方に排出される。この始動口28内には始動口センサ29(図5参照)が固定されており、始動口センサ29は遊技球が始動口28内に入賞したことを検出して始動信号を出力する。
遊技盤21には、図4に示すように、遊技領域26内に位置して装飾枠30が固定されている。この装飾枠30は前面および後面のそれぞれが開口する筒状をなすものであり、装飾枠30には装飾枠30を取囲む環状の台板部31が形成されている。この装飾枠30は前方から台板部31を通して遊技盤21に複数のネジを螺合することで固定されたものであり、装飾枠30には液晶表示器からなる図柄表示器32が固定されている。この図柄表示器32は遊技盤21より後方に配置されたものであり、図柄表示器32の表示内容は前方から前枠5の窓8および装飾枠30の前面のそれぞれを通して視覚的に認識可能にされている。
遊技盤21には、図4に示すように、遊技領域26内に位置して垂直な板状の特別入賞口台板33が固定されており、特別入賞口台板33には特別入賞口34が固定されている。この特別入賞口34は前面が開口する箱状をなすものであり、特別入賞口34には扉35が左右方向へ指向する軸36を中心に回動可能に装着されている。この扉35は特別入賞口ソレノイド37(図5参照)の出力軸に連結されており、特別入賞口ソレノイド37の電気的なオフ状態で垂直な閉鎖状態になることに基づいて特別入賞口34の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖する。この扉35は特別入賞口ソレノイド37の電気的なオン状態で前方へ水平に倒れた開放状態に回動するものであり、扉35の開放状態では遊技盤21の遊技領域26内を転動する遊技球が扉35に乗って特別入賞口34内に入賞することが許容され、特別入賞口34内に入賞した遊技球は遊技盤21の後方に排出される。この特別入賞口34内にはカウントセンサ38(図5参照)が固定されており、カウントセンサ38は遊技球が特別入賞口34内に入賞したことを検出してカウント信号を出力する。
遊技盤21には、図4に示すように、アウト口39が形成されている。このアウト口39は内レール22の最低部に配置されたものであり、始動口29内および特別入賞口34内のいずれにも入賞しなかった遊技球は内レール22に沿ってアウト口39内に進入する。このアウト口39は遊技盤21を前後方向に貫通するものであり、アウト口39内に進入した遊技球は遊技盤21の後方に排出される。内枠2には、図3に示すように、遊技盤21より後方に位置して賞球タンク40および賞球ケース41が固定されている。賞球タンク40は遊技球を貯留するものであり、上面が開口する容器状をなしている。賞球ケース41は縦長な通路状をなすものであり、賞球ケース41の上端部は賞球タンク40内に接続されている。この賞球ケース41は賞球タンク40内から遊技球が上端部を通して供給されるものであり、賞球ケース41内には賞球払出装置が固定されている。この賞球払出装置は払出モータ42(図5参照)を駆動源として賞球ケース41内の遊技球を賞球ケース41の下端部から落下させるものであり、賞球ケース41の下端部から落下した遊技球は払出口10を通して上皿9内に払出される。
遊技盤21の後面には、図6の(a)に示すように、機構盤43が固定されている。この機構盤43は開口部44を有するものであり、開口部44内には矩形箱状の演出基板ボックス45が挿入されている。この演出基板ボックス45は中空な箱状をなすものであり、図柄表示器32の後面に固定されている。この演出基板ボックス45内にはプリント配線基板からなる演出基板が収納されており、演出基板には演出制御回路46(図5参照)が搭載されている。この演出制御回路46は図柄表示器32の表示内容を制御するものであり、マイクロコンピュータを主体に構成されている。
機構盤43には、図7に示すように、センターカバー47が着脱可能に固定されている。このセンターカバー47は開口部44を後方から閉鎖するものであり、機構盤43には、図6に示すように、センターカバー47の下方に位置してベース板48が固定されている。このベース板48は垂直な板状をなすものであり、ベース板48および機構盤43相互間には球通路が形成されている。この球通路は始動口28を通して遊技盤21の後方に排出された遊技球と特別入賞口34を通して遊技盤21の後方に排出された遊技球とアウト口39を通して遊技盤21の後方に排出された遊技球のそれぞれが進入するものであり、始動口28〜アウト口39のそれぞれを通して遊技盤21の後方に排出された遊技球は球通路からパチンコールの島設備に排出される。
ベース板48の右端部には、図6の(a)に示すように、プリント配線基板からなる中継基板49が固定されており、中継基板49にはコネクタ51とコネクタ52とコネクタ53のそれぞれが搭載されている。これらコネクタ51〜53のそれぞれは後面が開口するものであり、図5に示すように、コネクタ51には対のコネクタ55が機械的および電気的に接続され、コネクタ52には対のコネクタ56が機械的および電気的に接続され、コネクタ53には対のコネクタ57が機械的および電気的に接続されている。対のコネクタ55にはケーブル59の一端部が接続され、対のコネクタ56にはケーブル60の一端部が接続され、対のコネクタ57にはケーブル61の一端部が接続されている。これらケーブル59〜61のそれぞれは導線および導線の外周面を被覆する合成樹脂製の絶縁被膜を有するものである。このうちケーブル61の他端部は払出モータ42に接続されており、払出モータ42は中継基板49に電気的に配線されている。
ベース板48の左端部には、図6の(a)に示すように、上取付台62および下取付台63のそれぞれが固定されている。これら上取付台62および下取付台63のそれぞれはベース板48から後方へ突出するものであり、上取付台62の後面には垂直な平面状の上座面64が形成され、下取付台63の後面には垂直な平面状の下座面65が形成されている。これら上座面64および下座面65のそれぞれは前後方向の位置が相互に同一に設定されたものであり、上取付台62には上座面64内に位置して円形状の上貫通孔66が形成され、下取付台63には下座面65内に位置して円形状の下貫通孔67が形成されている。
上取付台62および下取付台63は、図6の(a)に示すように、上下方向に相互に離間して配置されたものであり、上取付台62の下面および下取付台63の上面相互間には隙間状のケーブル収納部68が形成されている。このケーブル収納部68は後面が開口するものであり、図6の(b)に示すように、右直状部69と右傾斜部70と中直状部71と左傾斜部72と左直状部73を有している。右直状部69と中直状部71と左直状部73のそれぞれは水平な直線状の部分を称するものであり、右直状部69および左直状部73のそれぞれは相互に同一の高さに配置され、中直状部71は右直状部69および左直状部73のそれぞれに比べて低所に配置されている。右傾斜部70は右直状部69および中直状部71相互間を接続する部分を称するものであり、右直状部69および中直状部71のそれぞれに対して傾斜する直線状をなしている。左傾斜部72は中直状部71および左直状部73相互間を接続する部分を称するものであり、中直状部71および左直状部73のそれぞれに対して傾斜する直線状をなしている。
ケーブル収納部68は、図6の(b)に示すように、左右方向の全域で幅寸法Wが一定に設定されたものであり、ケーブル収納部68の幅寸法Wはケーブル59およびケーブル60のそれぞれの直径寸法に比べて大きく設定されている。このケーブル収納部68内には後面からケーブル59およびケーブル60のそれぞれが前後方向に相互に重ねて一列に収納されており、ケーブル59の他端部およびケーブル60の他端部のそれぞれはケーブル収納部68内を通してベース板48の外部に引出されている。
ケーブル59の他端部には、図5に示すように、カウントセンサ38が接続され、ケーブル60の他端部には特別入賞口ソレノイド37が接続されており、カウントセンサ38および特別入賞口ソレノイド37のそれぞれは中継基板49に電気的に配線されている。これらケーブル59およびケーブル60のそれぞれは外力が作用していない自然状態で直線状をなすものであり、右直状部69と中直状部71と左直状部73のそれぞれでケーブル収納部68の内面に密着せずに右傾斜部70および左傾斜部72のそれぞれでケーブル収納部68の内面に弾性復元力で密着し、ケーブル収納部68の内面に対する密着力で左右方向へずれ動くことが防止されている。
ベース板48には、図8に示すように、払出基板ボックス74が着脱可能に固定されている。この払出基板ボックス74は、図10に示すように、後面が開口する前ケース74aおよび前面が開口する後ケース74b相互間を接合してなる中空な箱状をなすものであり、中継基板49は払出基板ボックス74の前方に対向配置され、ケーブル58とケーブル59とケーブル60のそれぞれの一端部は遊技盤21より後方でベース板48および払出基板ボックス74相互間に介在されている。この払出基板ボックス74の後ケース74bは透明な合成樹脂を材料とするものであり、払出基板ボックス74の内部は払出基板ボックス74をベース板48に取付けたままの取付け状態で後方から払出基板ボックス74の後ケース74bを通して視覚的に認識可能にされている。
払出基板ボックス74内には、図10に示すように、払出基板75が収納されており、払出基板75の後面は払出基板ボックス74の取付け状態で後方から払出基板ボックス74の後ケース74bを通して視覚的に認識可能にされている。この払出基板75は垂直なプリント配線基板からなるものであり、払出基板75の後面には払出基板ボックス74内に位置して払出制御回路76(図5参照)が搭載され、払出制御回路76は中継基板49のコネクタ53と対のコネクタ57とケーブル61のそれぞれを介して払出モータ42に接続されている。この払出制御回路76はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、払出モータ42を駆動制御することで賞球タンク40内の遊技球を上皿9内に払出す。
ベース板48には、図8に示すように、払出基板ボックス74の右方に位置して2個の軸受77が固定されている。これら両軸受77のそれぞれは水平な板状をなすものであり、上下方向に相互に離間して配置されている。これら両軸受77のそれぞれには、図9に示すように、円形状の貫通孔78が形成されており、両貫通孔78内のそれぞれには上方から回転軸79が挿入されている。これら両回転軸79のそれぞれは垂直な円柱状をなすものであり、垂直な共通の軸心線を中心に回動可能にされている。これら両回転軸79のそれぞれの上端部にはストッパ80が固定されている。これら両ストッパ80のそれぞれは水平な板状をなすものであり、両回転軸79のそれぞれはストッパ80が軸受77に上方から接触することで脱落不能にされている。
両ストッパ80のそれぞれには、図9に示すように、共通のメイン基板ボックス81が固定されている。このメイン基板ボックス81は、図10に示すように、後面が開口する前ケース82および前面が開口する後ケース83を相互に接合してなる中空な箱状をなすものであり、メイン基板ボックス81の前ケース82は有色不透明な合成樹脂を材料に形成され、メイン基板ボックス81の後ケース83は透明な合成樹脂を材料に形成されている。
メイン基板ボックス81は閉鎖状態および開放状態相互間で両回転軸79を中心に回動操作される。このメイン基板ボックス81の閉鎖状態は、図7に示すように、メイン基板ボックス81が後方から払出基板ボックス74に対向した状態であり、メイン基板ボックス81の閉鎖状態では払出基板ボックス74と中継基板49とケーブル59の一端部とケーブル60の一端部とケーブル61の一端部のそれぞれがメイン基板ボックス81の前方で遊技盤21より後方の前方領域内に配置され、メイン基板ボックス81の前ケース82が払出基板ボックス74〜ケーブル61の一端部のそれぞれを後方から視覚的に認識不能に隠す。このメイン基板ボックス81内には、図10に示すように、垂直なメイン基板84が収納されており、メイン基板84の後面はメイン基板ボックス81の閉鎖状態でメイン基板ボックス81の後ケース83を通して目視で点検可能にされている。
メイン基板ボックス81の開放状態はメイン基板ボックス81が閉鎖状態から両回転軸79を中心に後方へ回動操作された状態である。このメイン基板ボックス81の開放状態では払出基板ボックス74が後方から視覚的に認識可能に開放され、後方から払出基板ボックス74の後ケース74bを通して払出基板75の後面を目視で点検することが可能になる。このメイン基板ボックス81はメイン基板ボックス81を上方へ移動操作して両回転軸79のそれぞれを軸受77の貫通孔78内から抜取ることでベース板48から取外され、両回転軸79のそれぞれを軸受77の貫通孔78内に挿入することでベース板48に再び取付けられるものであり、払出基板75に目視で異常が発見された場合にはメイン基板ボックス81をベース板48から取外し、メイン基板ボックス81の取外し状態で払出基板ボックス74をベース板48から取外すことができる。
メイン基板84には、図5に示すように、メイン制御回路85が搭載されている。このメイン制御回路85はメイン基板ボックス81内に収納されたものであり、始動口センサ29はケーブル58を介してメイン制御回路85に接続され、カウントセンサ38はケーブル59と対のコネクタ55と中継基板49のコネクタ51のそれぞれを介してメイン制御回路85に接続され、特別入賞口ソレノイド37はケーブル60と対のコネクタ56と中継基板49のコネクタ52のそれぞれを介してメイン制御回路85に接続されている。このメイン制御回路85はマイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、始動口センサ29から出力される始動信号およびカウントセンサ38から出力されるカウント信号のそれぞれを検出した場合に払出コマンドを設定する。このメイン制御回路85は払出制御回路76に接続されたものであり、払出コマンドを設定した場合には払出コマンドの設定結果を払出制御回路76に送信する。この払出コマンドは遊技球を上皿9内に払出すことを指令するものであり、払出制御回路76は払出コマンドの設定結果を受信した場合には払出モータ42を駆動することで上皿9内に遊技球を賞品として払出す。
メイン制御回路85は始動口センサ29から始動信号が出力されたと判断した場合に大当りカウンタの現在の計測値を検出する。この大当りカウンタはメイン制御回路85が一定時間(例えば4msec)が経過する毎に単位値(例えば「1」)だけ更新するものであり、大当りカウンタの更新処理は予め決められた下限値(例えば「0」)を基準に予め決められた上限値(例えば「100」)まで加算された後に下限値に戻して循環的に行われる。このメイン制御回路85は大当りカウンタの検出結果を予め決められた大当り値(例えば「7」)と比較し、大当りカウンタの検出結果が大当り値と同一である場合に大当りであると判定し、大当りカウンタの検出結果が大当り値と相違している場合に外れであると判定するものであり、大当りであると判定した場合には大当りコマンドを設定し、外れであると判定した場合には外れコマンドを設定する。
メイン制御回路85は、図5に示すように、演出制御回路46に接続されたものであり、大当りコマンドを設定した場合には演出制御回路46に大当りコマンドを送信し、外れコマンドを設定した場合には演出制御回路46に外れコマンドを送信する。この演出制御回路46は大当りコマンドを受信した場合には識別図柄を大当りの組合せに設定し、外れコマンドを受信した場合には識別図柄を外れの組合せに設定する。この識別図柄は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素の組合せからなるものであり、大当りの組合せとは左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが相互に同一な組合せを称し、外れの組合せとは左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれが相互に同一ではない組合せを称する。
演出制御回路46は識別図柄の組合せを設定した場合に図柄遊技の映像を表示する。この図柄遊技の映像は図柄表示器32に左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを可変状態および可変停止状態で順に表示するものであり、左列の図柄要素〜右列の図柄要素のそれぞれの可変表示は8種類の図柄要素「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」を予め決められた順序「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「1」・・・で循環的に変化させることで行われる。この図柄遊技の映像では左列の図柄要素が1番目に可変停止し、右列の図柄要素が2番目に可変停止し、中列の図柄要素が3番目に可変停止する。これら左列の図柄要素〜中列の図柄要素のそれぞれの停止表示は識別図柄が設定結果に応じた組合せとなるように行われるものであり、メイン制御回路85が外れであると判定した場合には最終の中列の図柄要素が停止表示された時点で図柄表示器32に識別図柄が外れの組合せで表示され、大当りであると判定した場合には最終の中列の図柄要素が停止表示された時点で図柄表示器32に識別図柄が大当りの組合せで表示される。このメイン制御回路85は大当りであると判定した場合には図柄表示器32に最終の中列の図柄要素が停止表示された後に特別入賞口ソレノイド37に駆動電源を印加するものであり、特別入賞口34は図柄表示器32に識別図柄が大当りの組合せで停止表示された場合に開放され、図柄表示器32に識別図柄が外れの組合せで停止表示された場合に開放されない。
メイン基板ボックス81の前ケース82には、図11に示すように、操作板86が固定されている。この操作板86は前ケース82の左側面から突出する垂直な板状をなすものであり、メイン基板ボックス81の閉鎖状態で上取付台62の上座面64および下取付台63の下座面65のそれぞれに後方から面接触する。この操作板86は、図12に示すように、メイン基板ボックス81の閉鎖状態でケーブル収納部68の後面を左直状部73を除いて閉鎖することでケーブル59およびケーブル60のそれぞれがケーブル収納部68内から後方へ脱落することを防止するものであり、メイン基板ボックス81の開放状態および取外し状態のそれぞれでは操作板86がケーブル収納部68の後面を開放することでケーブル59およびケーブル60のそれぞれがケーブル収納部68内に対して着脱されることを許容する。この操作板86には上貫通孔および下貫通孔が形成されている。これら上貫通孔および下貫通孔のそれぞれは円形状をなすものであり、メイン基板ボックス81の閉鎖状態では操作板86の上貫通孔が上取付台62の上貫通孔66に後方から重なり、操作板86の下貫通孔が下取付台63の下貫通孔67に後方から重なる。
上取付台62の上貫通孔66内には、図11に示すように、後方から操作板86の上貫通孔を通してナイラッチ87のプランジャ88が挿入されている。このプランジャ88は円柱状をなすものであり、プランジャ88の外周面には鍔部89が固定されている。この鍔部89は操作板86の上貫通孔に比べて径大な円環状をなすものであり、操作板86の上貫通孔の周縁部に後方から接触している。このナイラッチ87のプランジャ88にはグロメット90が固定されている。このグロメット90は外力が加わることで拡径状態から縮径状態に弾性変形することが可能なものであり、ナイラッチ87の鍔部89が操作板86に後方から接触した状態ではグロメット90が上取付台62の上貫通孔66内で縮径状態になることに基づいて上貫通孔66の内周面に弾性復元力で係合し、操作板86がグロメット90の係合力で上取付台62に締結されている。このナイラッチ87のプランジャ88には頭部91が形成されている。この頭部91は作業者が手指で把持することが可能なものであり、作業者が頭部91を把持して後方へ操作した場合にはグロメット90が上取付台62の上貫通孔66内および操作板86の上貫通孔内のそれぞれから係合力に抗して抜取られる。
下取付台63の下貫通孔67内には、図11に示すように、後方から操作板86の下貫通孔を通してナイラッチ87のプランジャ88が挿入されている。このナイラッチ87は操作板86を上取付台62に締結するナイラッチ87と同一構成のものであり、ナイラッチ87の鍔部89が操作板86の下貫通孔の周縁部に後方から接触した状態ではグロメット90が下取付台63の下貫通孔67の内周面に係合することで操作板86が下取付台63に締結され、作業者が頭部91を把持して後方へ操作した場合にはグロメット90が下取付台63の下貫通孔67内および操作板86の下貫通孔内のそれぞれから係合力に抗して抜取られる。
メイン基板ボックス81は、図7に示すように、操作板86が上取付台62および下取付台63のそれぞれにナイラッチ87を介して締結されることで閉鎖状態に移動不能に固定されたロック状態になるものであり、作業者が上取付台62および下取付台63のそれぞれから操作板86を通してナイラッチ87を抜取ることで閉鎖状態から開放状態に向けて操作することが可能なアンロック状態になり、作業者が上取付台62および下取付台63のそれぞれに操作板86を通してナイラッチ87を再び押込むことでアンロック状態からロック状態に戻る。この操作板86には、図12に示すように、2個のナイラッチ87相互間に位置して摘み92が固定されている。この摘み92は水平な板状をなすものであり、メイン基板ボックス81はアンロック状態で摘み92を把持して閉鎖状態および開放状態相互間で操作される。
上取付台62には、図6に示すように、上貫通孔66の上方に位置して貫通孔93が形成されており、貫通孔93内には、図11に示すように、操作板94の貫通孔を通してナイラッチ87のプランジャ88が挿入されている。この操作板94は払出基板ボックス74に接合されたものであり、ナイラッチ87の鍔部89が操作板94の貫通孔の周縁部に後方から接触した状態ではグロメット90が上取付台62の貫通孔93の内周面に係合することで操作板94が上取付台62に締結され、払出基板ボックス74がナイラッチ87の締結力でベース板48の上取付台62に固定される。このナイラッチ87の頭部91は、図7に示すように、メイン基板ボックス81の閉鎖状態で後方から把持不能に覆われるものであり、メイン基板ボックス81の閉鎖状態ではナイラッチ87を抜取ることが不能にされている。このナイラッチ87の頭部91はメイン基板ボックス81の開放状態および取外し状態のそれぞれで後方から把持可能になるものであり、作業者がメイン基板ボックス81の開放状態および取外し状態のそれぞれでナイラッチ87の頭部91を把持して後方へ操作した場合にはグロメット90が上取付台62の貫通孔93および操作板94の貫通孔のそれぞれから係合力に抗して抜取られ、払出基板ボックス74がベース板48から取外される。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
メイン基板ボックス81の操作板86を上取付台62および下取付台63のそれぞれにナイラッチ87を介して固定することでケーブル収納部68の後面を閉鎖し、メイン基板ボックス81の操作板86を上取付台62および下取付台63のそれぞれから取外すことでケーブル収納部68の後面を開放した。このため、メイン基板ボックス81の操作板86を上取付台62および下取付台63のそれぞれから取外した状態でケーブル59およびケーブル60のそれぞれの一部をケーブル収納部68内に挿入し、メイン基板ボックス81の操作板86を上取付台62および下取付台63のそれぞれにナイラッチ87を介して取付けることでケーブル59およびケーブル60のそれぞれの一部をケーブル収納部68内に脱落不能に固定できる。従って、一端部がメイン基板ボックス81の前方であって遊技盤21より後方の前方領域内に配置され且つ他端部がメイン基板ボックス81の外周部の外周領域内に配置されたケーブル59およびケーブル60であっても、専用のハーネスフックを使用することなく機構盤43に簡単に固定できる。
上記実施例1においては、上取付台62の上貫通孔66の内周面に後方から操作板86の上貫通孔内を通してネジを螺合し、下取付台63の下貫通孔67の内周面に後方から操作板86の下貫通孔内を通してネジを螺合し、操作板86を上取付台62および下取付台63のそれぞれにネジで着脱可能に固定しても良い。これら両ネジのそれぞれの螺合状態はメイン基板ボックス81を一定位置に固定する第1の状態に相当するものであり、メイン基板ボックス81は一方のネジを上取付台62および操作板86のそれぞれから取外し、他方のネジを下取付台63および操作板86のそれぞれから取外すことで一定位置から除去される。これら両ネジのそれぞれの取外し状態は第2の状態に相当する。
上記実施例1においては、メイン基板ボックス81の前方に払出基板ボックス74に換えて演出基板ボックス45を配置しても良い。この場合には演出基板ボックス45をメイン基板ボックス81の開放状態および取外し状態のそれぞれで後方から内部を透視できるように透明にすると良い。
上記実施例には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[発明1]が記載されている。
[発明1]
遊技球が発射されるものであって、遊技者側である前面に当該遊技球が転動することが可能な転動領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤より後方に設けられ、後方から内部を透視することが可能なものであって内部に第1の基板が収納された第1の基板ボックスと、
前記遊技盤より後方に設けられ、前記第1の基板ボックスを後方から覆う閉鎖状態および前記第1の基板ボックスを後方に開放する開放状態相互間で操作することが可能なものであって内部に第2の基板が収納された第2の基板ボックスと、
前記第2の基板ボックスに設けられ、前記第2の基板ボックスから突出する取付板と、
前記遊技盤より後方に設けられ、前記第2の基板ボックスの閉鎖状態で前記取付板が後方から対向する第1の取付台と、
前記遊技盤より後方に設けられ、前記第1の取付台に対して離間するものであって前記第2の基板ボックスの閉鎖状態で前記取付板が後方から対向する第2の取付台と、
前記第1の取付台および前記第2の取付台相互間に設けられ、後面が開口するものであって電気的な配線の一部が挿入された隙間状の配線収納部を備え、
前記第2の基板ボックスは、
前記取付板を前記第1の取付台および前記第2の取付台のそれぞれに取付具を介して取付けることで閉鎖状態にロックされたロック状態になるものであって、前記取付板を前記第1の取付台および前記第2の取付台のそれぞれから取外すことで閉鎖状態から開放状態に向けて操作することが可能なアンロック状態になるものであり、
前記取付板は、
前記第2の基板ボックスの閉鎖状態で前記配線の一部が前記配線収納部の後面から脱落することを防止するように前記配線収納部の後面を後方から閉鎖するものであって、前記第2の基板ボックスの開放状態で前記配線収納部の後面を開放するものであることを特徴とするパチンコ遊技機。