JP5277366B2 - 多層構造ウエハーおよびその製造方法 - Google Patents

多層構造ウエハーおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体基板の構造および製造方法に関するものであり、特に、シリコン単結晶基板上に絶縁膜を形成し、さらに上面に単結晶層を形成する技術に関するものである。
半導体デバイス技術で用いられる半導体基板には様々なものがあるが、シリコン単結晶基板上に絶縁膜を形成し、さらにその上面に単結晶層を形成したSOI(Silicon on Insulator)基板が知られている。上面の単結晶層(例えば、単結晶シリコン層)にデバイスを形成した場合、高速低消費電力の素子を作成することができる。従来より、SOI基板の製造方法は様々なものがあり、代表的なものについて以下に記載する。
(SIMOX法)
SIMOX(Separation by IMplated OXygen)法は、単結晶シリコン基板に高濃度の酸素を高加速イオン注入し、熱処理することで、シリコン結晶内部にSiO層を形成させるとともに、シリコン表面近傍に再結晶化したシリコン層ができることを利用するにより、SOI基板を製造する方法である。
(PACE法)
PACE(Plasma−Assisted Chemical Etching)法は、酸化表面を持つウエハー表面ともう一枚のウエハーを対面させて貼り合せ、一方のウエハーを研磨することにより、SOI基板を作成するものである。
(Smart−Cut(登録商標)法)
Smart−Cut法は、シリコン基板表面に酸化膜を形成し、酸化膜を通して水素のイオン注入を行い、これを支持基板と貼り合せた後、熱処理を行なう。熱処理により水素を注入した位置にボイドが発生するが、この部分が機械的に弱くなったことを利用して基板を剥離させ、SOI基板を形成する製造方法である。
(ELTRAN(登録商標)法)
ELTRAN法は、先に述べたSmart−Cut法とは異なり、水素を注入しない。その代わりに、Si基板表面に陽極化成によりポーラスSi層を形成する。ポーラスSi層上に熱CVD(Chemacal Vapor Deposition:化学的気相成長)によってSiエピタキシャル層を成長させ、このSi層の表面を、所定厚さのSi層が残るように熱酸化させる。その後、熱酸化膜上に支持基板(Si基板)を貼り合せ、ポーラスSi層が弱いことを利用してポーラスSi層部で剥離させ、露出したSi層の表面を水素アニールすることにより、表面を平坦化させてSOI基板を作成するものである。なお、上述したSOI基板の製造方法は、以下の文献に記載されている。また、Si基板上にアルミナ層を形成させてSOI基板を製造した文献も以下に示す。
貼り合せSOIウエハーの今後の展開:応用物理、第66巻、第11号、p.1120(1997) 0.1μm時代の高品質SOIウエハー技術:応用物理、第71巻、第9号、p.1102(2002) Fabrication Of The Si/Al2O3/SiO2/Si Structure Using O2 Annealed Al2O3/Si Structure:Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39(2000)pp.2078−2082
上述したSOI基板の製造方法は、それぞれ以下に述べる問題点があった。すなわち、SIMOX法は、熱処理時に非単結晶SiO層ができるため、表面近傍にできる再結晶Si内に多数の結晶欠陥が存在するという問題があった。また、PACE法は、SOI層の厚さ制御をすべて研磨に頼るものであるため、厚膜SOI基板技術として用いられており、薄いSOI層が要求される場合には適用困難であった。また、PACE法は、一枚のSOI基板作成に2枚のウエハーが必要となる欠点もあった。
また、Smart−Cut法およびELTRAN法では、貼り合せ部でボイド等が発生し易いため、貼り合わせる2枚のウエハー表面の平坦性を厳密に確保する必要がある。また、Smart−Cut法およびELTRAN法では、製造工程で用いた基板のうち、1枚は再利用できるが、再利用にあたっては研磨などの処理工程が必要となる。また、ELTRAN法では、陽極酸化膜の形成を2段階で行なう必要があり、エピタキシャル成長前に熱処理をしてポーラス状態を変化させる必要がある等、高度な製造技術が要求されるものであった。
そこで、本発明は、一枚のウエハーから結晶欠陥の少ないSOI基板を得ることを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1に係る発明は、単結晶層であるシリコン層と、前記シリコン層の上面に形成された非晶質である酸化シリコン層と、前記シリコン層とは離間した状態でかつ、前記酸化シリコン層内に島状あるいは網状に存在し、前記酸化シリコン層から上面側に露出している単結晶の酸化アルミニウム層と、前記酸化アルミニウム層の上面及び前記酸化シリコン層の上面のうちの少なくとも前記酸化アルミニウム層の上面に形成された単結晶層と、を備える多層構造ウエハーによって構成される。上記の構成によれば、本発明の多層構造ウエハーは、単結晶の酸化アルミニウム層が酸化シリコン層の上面から露出している構造であるため、酸化アルミニウム層の表面から単結晶層(単結晶シリコンなど)の結晶成長を行なうことができるため、結晶欠陥の少ないSOI基板を得ることができる。
なお、本発明において、酸化アルミニウム層(Al)が、酸化シリコン層内に島状あるいは網状に存在するとは、多層構造ウエハーを上面(表面側)から見た場合、シリコン層の上面に形成されている酸化シリコン層と比較して、酸化アルミニウム層が点在する状態、あるいは線で繋がった網目の状態等を意味する。これは、言い換えると、上面から見た場合、酸化アルミニウム層が一様にシリコン層上に存在する状態ではなく、酸化アルミニウム層に隙間(空間)があり、当該隙間から酸化シリコンがシリコン層の表面と接することにより、絶縁膜を形成するものである。なお、酸化アルミニウム層の厚さは比較的薄いものであり、酸化アルミニウム層が島状あるいは網状に形成されるためには、酸化アルミニウム層の厚さは1nmから50nm程度とであり、より望ましくは1nmから30nm程度である。なお、最小の厚さである1nmは、ほぼ酸化アルミニウムの一格子分の厚さ(0.8nm)に相当する値である。このように、酸化アルミニウム層の厚さを1nmから50nm程度とすることにより、シリコン層の上面のすべてを覆う状態ではなく、酸化アルミニウム層がシリコン層の上面に島状あるいは網状に形成されることになる。また、酸化アルミニウム層は、酸化シリコン層によりシリコン層から離間されることにより、より絶縁性の高い多層構造ウエハーが形成される。
また、酸化アルミニウム層が酸化シリコン層から上面側に露出しているとは、上面側から見た場合、酸化アルミニウム層が酸化シリコン層に覆われず、酸化アルミニウム層が露出している状態をいう。したがって、この状態において、さらに上面に単結晶層を形成する場合は、単結晶層である酸化アルミニウム層の結晶構造を利用して単結晶層を良好に形成することができるのである。
また、本発明は、前記酸化アルミニウム層の上面に形成される単結晶層は、シリコン、シリコンゲルマニウム、窒化ガリウムのいずれかの層であることを特徴とする多層構造ウエハーによって構成することもできる。この構成によれば、各単結晶層の特性を利用して、所望の半導体素子を作成することができる。
また、本発明は、前記酸化シリコン層と前記酸化アルミニウム層の上面の高さは略同一であることを特徴とする多層構造ウエハーによって構成することもできる。この構成によれば、上面に形成される単結晶層を平坦な層として形成することができるため、配線の形成等を良好に行なうことができる。なお、酸化シリコン層と酸化アルミニウム層の上面の高さが略同一であるとは、酸化シリコン層と酸化アルミニウム層の上面の高さの差が±5nm程度であることが望ましい。
また、本発明は、単結晶層であるシリコン層の上面に島状あるいは網状に、単結晶層である酸化アルミニウム層を形成する第1の工程と、前記シリコン層の上面側の一部に、非晶質である酸化シリコンを形成し、前記酸化アルミニウム層をシリコン層から離間させる第2の工程と、前記酸化アルミニウム層の上面及び前記酸化シリコン層の上面のうちの少なくとも前記酸化アルミニウム層の上面に単結晶層を形成する第3の行程と、からなる多層構造ウエハーの製造方法とすることもできる。この方法によれば、酸化アルミニウム層が島状あるいは網状に形成され、シリコン層の上面側の一部に酸化シリコンを形成するものであるため、酸化アルミニウム層は、酸化シリコン層から上面側に露出していることになる。したがって、上面に単結晶層を形成する場合、酸化アルミニウム層上に結晶性良く形成することができる。
また、本発明は、前記第3の工程で形成された単結晶層を残して、前記酸化シリコン層を上面に露出させる第4の工程をさらに備えることを特徴とする多層構造ウエハーの製造方法とすることもできる。この方法によれば、最上面の単結晶層に素子を形成した場合、単結晶層の各素子の絶縁を確実に行なうことができる。
また、本発明は、前記第3の工程で形成される単結晶層は、シリコン、シリコンゲルマニウム、窒化ガリウムのいずれかの層であることを特徴とする多層構造ウエハーの製造方法とすることもできる。この方法によれば、各単結晶層の特性を利用して、所望の半導体素子を作成することができる。


また、本発明は、前記第2の工程において、前記酸化シリコン層の上面は前記酸化アルミニウム層の上面と略同一であることを特徴とする多層構造ウエハーの製造方法とすることもできる。この方法によれば、上面に形成される単結晶層を平坦な層として形成することができるため、配線の形成等を良好に行なうことができる。
本発明は、上記の構成あるいは方法により、一枚の基板から結晶欠陥の少ないSOIウエハーを得ることができる。
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の製造工程を説明するための図である。図1(a)の工程において、単結晶基板であるシリコン基板2の上面に、γ−Al層4が形成される。シリコン基板2は配向が(100)の単結晶基板である。また、γ−Al層4は、単結晶層であり、γ−Al層4の上面から見て、島状あるいは網状に形成されている。本実施形態では、γ−Al層4は、シリコン基板2の上面に、γ−Al層4を約10nm程度積層させたものであり、約10nm程度γ−Al層4をシリコン基板2上に積層させることで、シリコン基板2の上面をすべて覆う状態になる前の状態とすることができるのである。なお、γ−Al層4の成膜条件は、例えば、UHV−CVD法を用い、基板温度880〜1000℃、圧力1Pa(ベース圧は、700℃で1×10−5Pa)、ガスはN(N bubbled TMA)とOとすることができるが、他の成膜方法(MBE法など)を用いることもできる。なお、シリコン基板2上にγ−Al層4をすべて覆うように形成し、γ−Al層4の一部をエッチング等で除去することにより、γ−Al層4をシリコン基板2上に、島状あるいは網状に形成させても良い。
次に、図1(b)に示すように、図1(a)の基板を酸素雰囲気中で熱処理することにより、シリコン基板2の一部から酸化シリコン層(SiO)6が形成される。酸化シリコン層6は、シリコン基板2を熱処理することにより形成されるアモルファスであるが、シリコン基板2の表面から酸化シリコン層6が形成され、熱処理が進むにつれて、酸化シリコン層6はγ−Al層4の下部にも形成される。この酸化シリコン層6の形成過程について詳説すると、図1(a)に示すシリコン基板2の表面が露出した部分では、表面より酸素が供給されて酸化シリコン層6が形成され、この形成された酸化シリコン層6を酸素が拡散してシリコン基板2が酸化され、酸化シリコン層6の膜厚が増加していく。一方、γ−Al層4の下部では、γ−Al層4中の酸素の拡散は少なく、シリコン基板2の露出した部分から形成された酸化シリコン層6の膜中を拡散してきた酸素が、シリコン基板2の表面に平行な方向(図の横方向)に拡散し、γ−Al層4の下部に酸化シリコン層6が形成される。したがって、シリコン基板2の表面が露出した部分の酸化シリコン層6の膜厚に比べ、γ−Al層4の下部の酸化シリコン層6の膜厚は薄くなり、図1(b)に示すように、酸化シリコン層6の上面とγ−Al層4の上面のほぼ同じ高さとなるように形成することが可能である。なお、酸化シリコン層6の上面とγ−Al層4の上面の高さは、図1(b)に示すようにほぼ同じものとすることができるが、高さの差を約5nm以下にすることも可能である。なお、この熱処理は、例えば、酸素雰囲気で1000℃で120分行なわれる。
また、図1(b)の状態において、基板を上面から見た場合、γ−Al層4の上面は必ず見えている状態(上部に露出する状態)とする必要がある。なお、本実施形態では熱処理により酸化シリコン層6を形成したため、γ−Al層4の上面を覆う状態まで酸化シリコン層6が形成されることは無いが、別の方法で酸化シリコン層6を形成する場合は、γ−Al層4の上面が上部に露出するように形成する必要がある。また、図1(b)に示すように、γ−Al層4は、酸化シリコン層6を形成することにより、シリコン基板2の上面から離間した状態とされている。
次に、図1(c)の工程では、図1(b)の基板上に単結晶シリコン層8が形成される。単結晶シリコン層8は、単結晶層であるγ−Al層4の上面では当然の如くエピタキシャル成長し、酸化シリコン層6の上面では、γ−Al層4の上面で成長した単結晶シリコン層8のエピタキシャル成長層が図の横方向に成長する(ELO:Epitaxially Lateral Overgrowth)ことにより、図1(c)に示すように、単結晶シリコン層8の上面が平坦な形状となるように形成される。図1(c)に示す基板はSOI構造を持ち、単結晶シリコン層8上に既知のプロセスでMOSFETを作製した結果、市販のSOI基板を用いて作製した場合に比べても、遜色のない動作を確認することができた。なお、単結晶シリコン層8の成膜条件は、例えば、基板温度1000℃、圧力4×10−1Pa(ベース圧力は550℃で4×10−6Pa)、ガスはSiとすることができる。
したがって、本発明の第1の実施形態においては、一枚のシリコン基板からSOI基板を作成することができるため、安価にSOI基板を作成することができる。また、本発明の実施形態では、単結晶のγ−Al層4の上面が上部に露出した面から単結晶シリコン層8が結晶成長するため、高品質な単結晶シリコン層8を持つSOI基板を作成することができる。
また、本実施形態では、γ−Al層4をシリコン基板2の上面に島状あるいは網状に形成しており、比較的小さい面積としたため、γ−Al層4の格子欠陥を少なくすることができる。これにより、格子欠陥の少ないγ−Al層4の上面にエピタキシャル成長させられる単結晶シリコン層8を結晶性良く形成することができる。
また、本実施形態では、γ−Al層4が存在する部分においても、絶縁性に優れた非晶質の酸化シリコン層6によって、デバイスの動作する単結晶シリコン層8は、シリコン基板2から確実に絶縁分離された構造とすることができる。
また、本実施形態では、γ−Al層4の上面と酸化シリコン層6の上面の高さの差を小さくしており、これにより、単結晶シリコン層8をフラットな状態とすることができるため、本実施形態のSOI基板を用いて集積回路を形成した場合の配線の断線等を少なくすることができる。
なお、γ−Al層4の上面と酸化シリコン層6の上面の高さの差は、約5nm以下とすることができるが、この場合、γ−Al層4の上面が酸化シリコン層6の上面よりも高くなっても良いし、酸化シリコン層6の上面がγ−Al層4の上面よりも高くなっても良い。
また、図1(c)においては、単結晶シリコン層8は、γ−Al層4の上部および酸化シリコン層6の上部に形成されているが、図2に示すように、γ−Al層4の上面に単結晶シリコン層10が形成され、酸化シリコン層6の上面には非晶質あるいは多結晶シリコン層12が形成されるSOI基板も本発明の適用範囲内である。γ−Al層4の上部のシリコン層が単結晶であれば、SOI基板として集積回路を作成することができるからである。なお、図2に示すSOI基板は、図1のSOI基板に比べ、単結晶シリコン層10の厚さを薄くすることによって形成したものである。図2のSOI基板においては、それぞれの単結晶シリコン層10領域に半導体素子を形成した場合、単結晶シリコン層10はほとんどγ−Al層4の直上に限られ、それ以外の部分は非晶質あるいは多結晶質シリコン層12が堆積する。この非晶質あるいは多結晶質シリコン層12は、単結晶シリコン層10の領域に半導体素子を形成した場合には、各半導体素子間を絶縁分離することに役立つ。
さらに、図2のSOI基板に比べ、単結晶シリコン層10の厚さを厚くすることにより、図3に示すSOI基板を形成することができる。図3のSOI基板では、γ−Al層4の上部に形成された単結晶シリコン層10が図中横方向に成長し、酸化シリコン層6の上部の一部まで形成されている。このようなSOI基板においても、単結晶シリコン層10に半導体素子を作製することができ、また、各半導体素子間の絶縁を非晶質あるいは多結晶シリコン層12で行なうことができる。
さらに、単結晶シリコン層10の間の非晶質あるいは多結晶シリコン層12をエッチング等の方法を用いて除去することも可能である。このように作製したSOI基板を図4に示す。図4に示すSOI基板においては、単結晶シリコン層10が互いに隔離されて形成されているため、単結晶シリコン層に半導体素子を作製した場合、各半導体素子の絶縁を確実に行なうことができる。なお、非晶質あるいは多結晶質シリコン層12はエッチングで取り除くことが可能であるが、この方法以外にも、例えば、気相成長法などの方法により、γ−Al層4とその周辺部以外の部分へ単結晶シリコン層10を堆積させないことにより、単結晶シリコン層10を互いに隔離させることも可能である。この場合は、非晶質あるいは多結晶質シリコン層12をエッチングする工程が不要となるため、製造工程を簡素化することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は第2実施形態の基板の構成を示すものであり、第1実施形態の図1(c)に該当するものである。図5に示すように、シリコン基板20と離間した位置には、γ−Al層22が形成されている。酸化シリコン層24はγ−Al層22の下部およびγ−Al層22の間に形成されている。γ−Al層22および酸化シリコン層24の上部には、単結晶のシリコンゲルマニウム(SiGe)層26が形成されている。
本発明の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、高品質なシリコンゲルマニウム層26を有するSOI基板を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6は第3の実施形態の基板の構成を示すものであり、第1の実施形態の図1(c)に該当するものである。図6に示すように、シリコン基板30と離間した位置には、γ−Al層32が形成されている。酸化シリコン層34はγ−Al層32の下部およびγ−Al層32の間に形成されている。γ−Al層32の上面および酸化シリコン層34の上部には、単結晶の窒化ガリウム(GaN)層36が形成されている。
本発明の第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、高品質な窒化ガリウム層36を有するSOI基板を得ることができる。
なお、本発明の各実施形態においては、最上部に用いる層を単結晶シリコン層8、シリコンゲルマニウム26および窒化ガリウム36としたが、これに限らず、単結晶層であれば他の材料からなる層を用いることができる。
本発明に係る第1実施形態の製造工程を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態の構成を示す断面図である。 本発明に係る第3実施形態の構成を示す断面図である。
符号の説明
2 シリコン基板
4 γ−Al
6 酸化シリコン層
8 単結晶シリコン層
10 単結晶シリコン層
12 非晶質あるいは多結晶シリコン層
26 シリコンゲルマニウム層
36 窒化ガリウム層

Claims (7)

  1. 単結晶層であるシリコン層と、
    前記シリコン層の上面に形成された非晶質である酸化シリコン層と、
    前記シリコン層とは離間した状態でかつ、前記酸化シリコン層内に島状あるいは網状に存在し、前記酸化シリコン層から上面側に露出している単結晶の酸化アルミニウム層と、
    前記酸化アルミニウム層の上面及び前記酸化シリコン層の上面のうちの少なくとも前記酸化アルミニウム層の上面に形成された単結晶層と、
    を備える多層構造ウエハー。
  2. 前記酸化アルミニウム層の上面に形成される単結晶層は、シリコン、シリコンゲルマニウム、窒化ガリウムのいずれかの層であることを特徴とする請求項に記載の多層構造ウエハー。
  3. 前記酸化シリコン層と前記酸化アルミニウム層の上面の高さは略同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層構造ウエハー。
  4. 単結晶層であるシリコン層の上面に島状あるいは網状に、単結晶層である酸化アルミニウム層を形成する第1の工程と、
    前記シリコン層の上面側の一部に、非晶質である酸化シリコンを形成し、前記酸化アルミニウム層をシリコン層から離間させる第2の工程と、
    前記酸化アルミニウム層の上面及び前記酸化シリコン層の上面のうちの少なくとも前記酸化アルミニウム層の上面に単結晶層を形成する第3の行程と、
    からなる多層構造ウエハーの製造方法。
  5. 前記第3の工程で形成された単結晶層を残して、前記酸化シリコン層を上面に露出させる第4の工程をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の多層構造ウエハーの製造方法。
  6. 前記第3の工程で形成される単結晶層は、シリコン、シリコンゲルマニウム、窒化ガリウムのいずれかの層であることを特徴とする請求項4又は5に記載の多層構造ウエハーの製造方法。
  7. 前記第2の工程において、前記酸化シリコン層の上面は前記酸化アルミニウム層の上面と略同一であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の多層構造ウエハーの製造方法。
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