JP5275911B2 - 信号処理装置および光検出装置 - Google Patents

信号処理装置および光検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、フォトダイオードへの入射光量に応じて該フォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する信号処理装置、ならびに、このような信号処理装置およびフォトダイオードを含む光検出装置に関するものである。
入射光量を検出する光検出装置は、入射光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する信号処理装置とを備える。このような光検出装置として例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この文献に記載された光検出装置は、AD変換機能を有していて、入射光量に応じたデジタル値を出力することができる。
光検出装置は、例えば、X線CT装置の検出部として用いられ、多数のフォトダイオードがアレイ配置されてシンチレータで覆われている場合がある。シンチレータにX線が入射するとシンチレーション光が発生し、そのシンチレーション光が何れかのフォトダイオードに入射すると該フォトダイオードで電荷が発生し、その電荷が信号処理装置により電気信号に変換される。
特開平5−215607号公報
このような光検出装置は、多画素化,高速化および低消費電力化が要求されている。しかし、特許文献1に記載されたものを含めて従来の光検出装置において用いられる信号処理装置は、多画素化または高速化により消費電力が大きくなり、低消費電力化が困難である。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、消費電力を低減することができる信号処理装置、および、このような信号処理装置を含む光検出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る信号処理装置は、フォトダイオードへの入射光量に応じて該フォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する信号処理装置であって、(1) 容量値が可変に設定されフォトダイオードから出力された電荷を蓄積する積分容量部を有し、この積分容量部に蓄積した電荷の量および容量値に応じた電圧値を出力する積分回路と、(2) 積分回路から出力された電圧値を入力し、この電圧値と所定の基準値とを大小比較して、電圧値が基準値に達したときに、その旨を示す飽和信号を出力する比較回路と、(3) 積分回路における電荷蓄積動作開始時から一定時間が経過した後に積分回路から出力された電圧値をサンプリングして保持し出力する保持回路と、(4) 積分回路における電荷蓄積動作開始時に積分容量部の容量値を最小値に設定しておき、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分回路における電荷蓄積動作開始時から比較回路における飽和信号出力時までの時間が短いほど積分容量部の容量値を大きい値に設定する容量値制御部と、(5) 比較回路から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路の積分容量部に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷を積分容量部に注入する電荷注入回路と、(6) 比較回路から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路から出力された電圧値が基準値に達した回数を計数する計数回路と、を備えることを特徴とする。
この信号処理装置はフォトダイオードとともに用いられる。この信号処理装置では、フォトダイオードへの入射光量に応じて発生した電荷は、積分回路の積分容量部に蓄積され、この積分容量部に蓄積した電荷の量に応じた電圧値が積分回路から出力される。この積分回路から出力された電圧値は比較回路に入力されて、この入力電圧値と所定の基準値とが比較回路により大小比較され、入力電圧値が基準値に達したときに、その旨を示す飽和信号が比較回路から出力される。積分回路から出力される電圧値は、積分回路における電荷蓄積動作開始時から一定時間が経過した後に保持回路によりサンプリングされて保持され出力される。積分回路の積分容量部の容量値は容量値制御部により設定される。容量値制御部により、積分容量部の容量値は、積分回路における電荷蓄積動作開始時に最小値に設定されていて、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分回路における電荷蓄積動作開始時から比較回路における飽和信号出力時までの時間が短いほど大きい値に設定される。
比較回路から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、電荷注入回路により、積分回路の積分容量部に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷が積分容量部に注入される。また、比較回路から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、計数回路により、一定期間の間に積分回路から出力された電圧値が基準値に達した回数が計数される。これら積分回路,比較回路,電荷注入回路および計数回路によりAD変換機能が実現される。
本発明に係る信号処理装置では、容量値制御部は、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、比較回路における飽和信号出力時が積分回路における電荷蓄積動作開始時から保持回路における電圧値サンプリング動作時までの期間のうちの何れの部分期間に属するかに応じて積分容量部の容量値を変更して設定するのが好適である。また、容量値制御部は、積分容量部の各容量値、積分回路の飽和出力電圧値、比較回路に入力される基準値、および、積分回路における電荷蓄積動作開始時から保持回路における電圧値サンプリング動作時までの時間、に基づいて、積分回路における電荷蓄積動作開始時から保持回路における電圧値サンプリング動作時までの期間を複数の部分期間に区分し、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、比較回路における飽和信号出力時が複数の部分期間のうちの何れの部分期間に属するかに応じて積分容量部の容量値を変更して設定するのも好適である。また、容量値制御部は、積分回路における電荷蓄積動作の途中で積分容量部の容量値を変更して設定した後に比較回路から飽和信号が更に出力されたときに、積分容量部の容量値を更に大きい値に変更して設定するのも好適である。
本発明に係る信号処理装置は、(1) 保持回路により保持されて出力された電圧値を入力し、この入力電圧値をK倍(ただし、K>1)に増幅して出力する増幅回路と、(2) 比較回路における基準値のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、増幅回路から出力された電圧値に応じたデジタル値を出力するAD変換回路と、を更に備えるのが好適である。また、このとき、本発明に係る信号処理装置は、AD変換回路における最大入力電圧値を設定する為の基準値を入力して、この基準値のK分の1の電圧値を基準値として比較回路に与える基準値生成回路を更に備えるのが好適である。
この場合には、保持回路により保持されて出力された電圧値は、増幅回路によりK倍に増幅されてAD変換回路へ出力される。AD変換回路では、比較回路における基準値のK倍の電圧値が最大入力電圧値とされ、増幅回路から出力された電圧値が入力されて、この電圧値に対応するデジタル値が出力される。そして、この信号処理装置では、計数回路により計数された回数の値、および、AD変換回路から出力されたデジタル値に基づいて、入射光量が検出される。
本発明に係る信号処理装置は、(1) 保持回路により保持されて出力された電圧値を入力し、この入力電圧値を増幅して出力する増幅回路を更に備え、(2) 容量値制御部が、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分容量部の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として積分容量部の容量値を設定し、(3) 増幅回路が、保持回路における電圧値サンプリング動作時の積分容量部の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を増幅率として入力電圧値を増幅して出力する、のが好適である。
この場合には、容量値制御部により、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分容量部の容量値は可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として設定される。保持回路により保持されて出力された電圧値は、増幅回路により、保持回路における電圧値サンプリング動作時の積分容量部の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を増幅率として増幅される。
本発明に係る信号処理装置は、(1) 保持回路により保持されて出力された電圧値に応じたデジタル値を出力するAD変換回路と、AD変換回路から出力されたデジタル値を入力し、この入力デジタル値を処理して出力するデジタル値処理部と、を更に備え、(2) 容量値制御部が、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分容量部の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として積分容量部の容量値を設定し、(3) デジタル値処理部が、保持回路における電圧値サンプリング動作時の積分容量部の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を入力デジタル値に乗じて、その乗算により得られたデジタル値を出力する、のが好適である。
この場合には、容量値制御部により、積分回路における電荷蓄積動作の途中で比較回路から飽和信号が出力されたときに、積分容量部の容量値は可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として設定される。保持回路により保持されて出力された電圧値は、AD変換回路に入力され、入力電圧値に対応するデジタル値に変換される。AD変換回路から出力されたデジタル値は、デジタル値処理部により、保持回路における電圧値サンプリング動作時の積分容量部の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値が乗じられ、その乗算により得られたデジタル値が出力される。
本発明に係る信号処理装置は、保持回路として第1保持回路および第2保持回路を備え、増幅回路が、第1保持回路および第2保持回路それぞれから出力された電圧値の差に応じた電圧値を出力するのが好適であり、或いは、AD変換回路が、第1保持回路および第2保持回路それぞれから出力された電圧値の差に応じたデジタル値を出力するのが好適である。
この場合には、積分回路から出力される信号成分およびノイズ成分を含む電圧値が第1保持回路により保持され、積分回路から出力されるノイズ成分のみを含む電圧値が第2保持回路により保持される。そして、第1保持回路および第2保持回路それぞれから出力された電圧値の差に応じた電圧値またはデジタル値が増幅回路またはAD変換回路から出力される。
本発明に係る信号処理装置は、保持回路として第1保持回路および第2保持回路を備え、積分回路から出力された電圧値を第1保持回路および第2保持回路に交互に保持させて、積分回路,比較回路および容量値制御部による処理と、AD変換回路による処理とを、並列的に行うのが好適である。このような並列的な動作が行われることにより、光検出が高速に行われ得る。
本発明に係る信号処理装置は、複数組の積分回路,比較回路,保持回路および容量値制御部に対して、1個のAD変換回路が設けられ、AD変換回路が、各組の保持回路により順次に出力される電圧値に応じたデジタル値を出力するのが好適である。この場合には、フォトダイオードおよび信号処理装置を含む光検出装置により撮像が可能であり、また、信号処理装置の回路規模が小さくなる。
本発明に係る光検出装置は、入射光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、フォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する上記の本発明に係る信号処理装置と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る信号処理装置および光検出装置は消費電力を低減することができる。
本実施形態に係る光検出装置1の概略構成を示す図である。 本実施形態に係る光検出装置1の詳細構成を示す図である。 本実施形態に係る光検出装置1の動作を説明するタイミングチャートである。 本実施形態に係る光検出装置1に含まれる積分回路10の回路図である。 本実施形態に係る光検出装置1に含まれる積分回路10から出力される電圧値V10の時間変化を示す図である。 他の実施形態に係る光検出装置1Aの詳細構成を示す図である。 他の実施形態に係る光検出装置1Bの詳細構成を示す図である。 他の実施形態に係る光検出装置1Cの詳細構成を示す図である。 他の実施形態に係る光検出装置1Cに含まれるデジタル値処理部100の処理内容を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光検出装置1の概略構成を示す図である。この図に示される光検出装置1は、フォトダイオードアレイ2および信号処理装置3を含む。
フォトダイオードアレイ2は、N個のフォトダイオードPD〜PDを含む。N個のフォトダイオードPD〜PDは共通の構成を有する。N個のフォトダイオードPD〜PDは1つの半導体基板上に形成されているのが好適である。また、N個のフォトダイオードPD〜PDそれぞれの受光領域は、X線等のエネルギー線の入射に伴いシンチレーション光を発生させるシンチレータで覆われているのが好適である。各フォトダイオードPDは、入射光量に応じた電荷を発生する。なお、Nは1以上の整数であり、nは1以上N以下の各整数である。また、Nは2以上の整数であって、N個のフォトダイオードPD〜PDが1次元状または2次元状に配列されていてもよい。
信号処理装置3は、各フォトダイオードPDで発生した電荷の量に応じた値の電気信号(デジタル信号)を出力する。信号処理装置3は、N個の読出し部4〜4,増幅回路70,AD変換回路80および基準値生成部90を含む。N個の読出し部4〜4は共通の構成を有する。各読出し部4はフォトダイオードPDに対応して設けられている。信号処理装置3は、フォトダイオードアレイ2が形成される半導体基板とは別個の半導体基板上に形成されているのが好適である。また、フォトダイオードアレイ2が形成される半導体基板の裏面にシンチレータが設けられ、フォトダイオードアレイ2が形成される半導体基板の表面と信号処理装置3が形成される半導体基板の表面とが互いにバンプ接続されるのが好適である。
各読出し部4は、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30,容量値制御部40,保持回路50,計数回路60およびスイッチSWを含む。各読出し部4に含まれる積分回路10は、容量値が可変に設定される積分容量部を有し、対応するフォトダイオードPDから出力された電荷を積分容量部に蓄積して、その蓄積電荷量および容量値に応じた電圧値を比較回路20および保持回路50へ出力する。
比較回路20は、積分回路10から出力された電圧値を入力し、この入力電圧値と所定の基準値とを大小比較して、入力電圧値が基準値に達したときに、その旨を示す飽和信号を電荷注入回路30,容量値制御部40および計数回路60へ出力する。保持回路50は、積分回路10から出力された電圧値をサンプリングして保持し、その保持した電圧値を増幅回路70へ出力する。
容量値制御部40は、積分回路10の積分容量部の容量値を制御する。具体的には、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作開始時に積分容量部の容量値を最小値に設定しておく。容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から比較回路20における飽和信号出力時までの時間が短いほど積分容量部の容量値を大きい値に設定する。
電荷注入回路30は、比較回路20から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部40が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路10の積分容量部に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷を積分容量部に注入する。計数回路60は、比較回路20から出力された飽和信号に基づいて、容量値制御部40が積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路10から出力された電圧値が基準値に達した回数を計数する。各読出し部4に含まれる計数回路60は、スイッチSWを介して共通の配線に接続されている。
増幅回路70の入力端は、各読出し部4に含まれる保持回路50の出力端に接続されている。増幅回路70は、各読出し部4に含まれる保持回路50により保持されて順次に出力された電圧値を入力して、この入力した電圧値をK倍(ただし、K>1)にした電圧値をAD変換回路80へ出力する。AD変換回路80は、比較回路20における基準値のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、増幅回路70から出力された電圧値を入力して、この入力電圧値に対応するデジタル値を出力する。基準値生成回路90は、AD変換回路80における最大入力電圧値を設定する為の基準値を入力して、この入力した基準値のK分の1の電圧値を、比較回路20に入力される基準値とする。基準値生成回路90は、抵抗分割回路により構成され得る。
図2は、本実施形態に係る光検出装置1の詳細構成を示す図である。ここでは、1組のフォトダイオードPDおよび読出し部4が示され、また、増幅回路70,AD変換回路80および基準値生成回路90が示されている。ここでは、保持回路50として2個の保持回路51,52が設けられるものとする。
積分回路10は、アンプA10、積分容量部C10およびスイッチSW10を有する。アンプA10の非反転入力端子は接地されている。アンプA10の反転入力端子はフォトダイオードPDと接続されている。アンプA10の反転入力端子と出力端子との間に積分容量部C10およびスイッチSW10が並列的に設けられている。積分容量部C10の容量値は、可変であって、容量値制御部40により設定される。この積分回路10は、スイッチSW10が閉じているときには、積分容量部C10が放電され、リセットレベルの電圧値を出力する。一方、この積分回路10は、スイッチSW10が開いているときには、フォトダイオードPDから出力された電荷を積分容量部C10に蓄積し、この積分容量部C10に蓄積した電荷の量および容量値に応じた電圧値V10を出力する。
比較回路20は、積分回路10から出力された電圧値V10を入力し、この電圧値V10と所定の基準値Vref2とを大小比較する。そして、比較回路20は、電圧値V10が基準値Vref2に達したときに、その旨を示す飽和信号φを出力する。
容量値制御部40は、積分回路10の積分容量部C10の容量値を制御する。具体的には、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作開始時(すなわち、スイッチSW10が閉状態から開状態に転じたとき)に積分容量部C10の容量値を最小値に設定しておく。容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から比較回路20における飽和信号出力時までの時間が短いほど積分容量部C10の容量値を大きい値に設定する。
電荷注入回路30は、スイッチSW31〜SW34および容量素子C30を有する。スイッチSW31、容量素子C30およびスイッチSW32は順に接続されており、スイッチSW31の他端は積分回路10のアンプA10の反転入力端子に接続されており、スイッチSW32の他端は基準電位Vinjに接続されている。スイッチSW31と容量素子C30との接続点は、スイッチSW33を介して接地されている。スイッチSW32と容量素子C30との接続点は、スイッチSW34を介して接地されている。
容量値制御部40が積分容量部C10の容量値を変更して設定する場合を除いて、スイッチSW31およびSW34それぞれは、比較回路20から出力された飽和信号φに基づいて開閉し、スイッチSW32およびSW33それぞれは、比較回路20から出力された飽和信号φの論理反転信号φに基づいて開閉する。すなわち、この電荷注入回路30は、比較回路20から出力された飽和信号φに基づいて、容量値制御部40が積分容量部C10の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路10の積分容量部C10に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷を積分容量部C10に注入する。
計数回路60は、比較回路20から出力された飽和信号φに基づいて、容量値制御部40が積分容量部C10の容量値を変更して設定する場合を除いて、積分回路10から出力された電圧値Vが基準値Vref2に達した回数を計数し、この計数値をデジタル値として出力する。
これら積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30および計数回路60は、AD変換機能を有している。すなわち、一定期間のうちにフォトダイオードPDから出力されて積分回路10の積分容量部C10に蓄積されていく電荷の量の絶対値をQとし、比較回路20から出力される飽和信号φに基づいて電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10に注入される電荷の量の絶対値をQとする。このときに、計数回路60による計数値(デジタル値)は、QをQで除算して得られる値に対して小数部を切り捨てた整数値である。また、上記一定期間の終了の際に積分回路10から出力される電圧値は、QをQで除算して得られる値から上記整数値を減算して得られる残余の値に応じた電圧値である。
保持回路51および保持回路52は共通の構成を有する。保持回路51および保持回路52それぞれは、スイッチSW51〜SW54および容量素子C50を有する。スイッチSW51、容量素子C50およびスイッチSW52は順に接続されており、スイッチSW51の他端は積分回路10のアンプA10の出力端子に接続されており、スイッチSW52の他端は増幅回路70の入力端に接続されている。スイッチSW51と容量素子C50との接続点は、スイッチSW53を介して接地されている。スイッチSW52と容量素子C50との接続点は、スイッチSW54を介して接地されている。
保持回路51および保持回路52それぞれでは、スイッチSW51およびSW54は同時に開閉する。スイッチSW52およびSW53は同時に開閉する。スイッチSW51,SW54が閉状態から開状態に転じると、その直前に積分回路10からの出力電圧値は容量素子C50に保持される。スイッチSW52,SW53が閉じると、容量素子C50に保持されている電圧値は増幅回路70へ出力される。
保持回路51は、積分回路10において電荷蓄積動作が一定期間に亘って行われて該動作終了の際に積分回路10から出力された電圧値をサンプリングして保持し、その保持した電圧値V51を増幅回路70へ出力する。一方、保持回路52は、積分回路10のスイッチSW10が閉じている状態から開いた瞬間に積分回路10から出力されるリセット直後のノイズ電圧値をサンプリングして保持し、その保持した電圧値V52を増幅回路70へ出力する。
増幅回路70は、保持回路51から出力された電圧値V51を入力するとともに、保持回路52から出力された電圧値V52を入力して、これらの入力した2つの電圧値の差をK倍にした電圧値(K(V51−V52))をAD変換回路80へ出力する。保持回路51から出力された電圧値V51は、信号成分およびノイズ成分を含む電圧値のうち、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30および計数回路60により構成されるAD変換機能によるAD変換の際の残余の電圧値である。保持回路52から出力された電圧値V52は、信号成分を含まず、ノイズ成分のみを含む。したがって、増幅回路70から出力される電圧値は、上記の残余の電圧値からノイズ成分が除去された後の値を表すものとなる。
前述したように、増幅回路70は、保持回路51,52により保持されて出力された電圧値を入力して、これらの入力した2つの電圧値の差をK倍にした電圧値をAD変換回路80へ出力する。また、AD変換回路80は、比較回路20における基準値のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、増幅回路70から出力された電圧値を入力して、この入力電圧値に対応するデジタル値を出力する。そこで、基準値生成回路90は、AD変換回路80における最大入力電圧値を設定する為の基準値Vref1を入力して、この基準値Vref1のK分の1の電圧値(Vref1/K)を基準値Vref2として比較回路20に与える。
なお、本実施形態に係る光検出装置1は制御部を更に備えているのが好適である。この制御部は、積分回路10におけるスイッチSW10の開閉動作、計数回路60における計数動作、保持回路51,52におけるスイッチSW51〜SW54の開閉動作、および、AD変換回路80におけるAD変換動作、を所定のタイミングで制御する。
次に、本実施形態に係る光検出装置1の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る光検出装置1の動作を説明するタイミングチャートである。ただし、ここでは、容量値制御部40による積分回路10の積分容量部C10の容量値の制御が行われないものとして、積分回路10における電荷蓄積動作の期間に亘って積分容量部C10の容量値が一定であるとする。
時刻tに、積分回路10のスイッチSW10が閉じて、積分容量部C10が放電され、積分回路10から出力される電圧値V10はリセットレベルとなる。このとき、比較回路20から出力される飽和信号φは論理レベルLであり、電荷注入回路30のスイッチSW31およびSW34それぞれは開いており、電荷注入回路30のスイッチSW32およびSW33それぞれは閉じており、計数回路60における計数値は値0に初期化されている。
時刻tに、積分回路10のスイッチSW10が開いて電荷蓄積動作が開始され、フォトダイオードPDで発生した電荷が積分容量部C10に蓄積されていき、その蓄積された電荷の量に応じた電圧値V10が積分回路10から出力される。積分回路10から出力される電圧値V10は、比較回路20により基準値Vref2と比較される。
時刻tに、積分回路10から出力される電圧値V10が基準値Vref2に達すると、比較回路20から出力される飽和信号φは論理レベルLから論理レベルHに転じ、これに伴い、電荷注入回路30のスイッチSW31およびSW34それぞれは閉じるとともに、スイッチSW32およびSW33それぞれは開く。
そして、積分回路10から出力される電圧値V10が基準値Vref2に達したときに積分容量部C10に蓄積されていた電荷量Q10(=C10・Vref2)と、そのときまでに電荷注入回路30の容量素子C30に蓄積されていた電荷量Q30(=C30・Vinj)とが互いに等しければ、電荷注入回路30の容量素子C30に蓄積されていた電荷は積分回路10の積分容量部C10に注入されて、積分容量部C10における電荷蓄積量はリセットされる。
これにより、積分回路10から出力される電圧値V10は一旦リセットレベルとなり、その後に蓄積された電荷の量に応じた電圧値V10が積分回路10から出力される。また、直ちに、比較回路20から出力される飽和信号φは論理レベルLに転じ、これに伴い、電荷注入回路30のスイッチSW31およびSW34それぞれは開くとともに、スイッチSW32およびSW33それぞれは閉じる。
時刻t,時刻t,時刻tおよび時刻tそれぞれにおいても、時刻tにおける上述した一連の動作が行われる。ここで、時刻tから時刻tまでの時間τ12、時刻tから時刻tまでの時間τ23、時刻tから時刻tまでの時間τ34、時刻tから時刻tまでの時間τ45、および、時刻tから時刻tまでの時間τ56それぞれは、この間のフォトダイオードPDへの入射光量が一定であれば、互いに等しい。
このような繰り返し動作は、積分回路10における電荷蓄積動作が開始された時刻tから一定時間Tが経過する時刻t(=t+T)まで行われる。時刻tから時刻tまでの時間は、上記時間τ12などより短い。この一定時間Tの間に、比較回路20から出力される飽和信号φが論理レベルLから論理レベルHに転じる回数が計数回路60により計数される。すなわち、計数回路60における計数値は、時刻tに値1となり、時刻tに値2となり、時刻tに値3となり、時刻tに値4となり、時刻tに値5となる。すなわち、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30および計数回路60によりAD変換機能が実現されている。
時刻t前に保持回路51のスイッチSW51,SW54が閉じ、時刻tに保持回路51のスイッチSW51,SW54が開いて、その結果、時刻t直前に積分回路10から出力されていた電圧値V10の値V51が保持回路51によりサンプリングされて保持される。また、時刻tに保持回路52のスイッチSW51,SW54が閉じ、時刻t直後に保持回路52のスイッチSW51,SW54が開いて、その結果、時刻tに積分回路10のスイッチSW10が開くことにより生じて積分回路10から出力されるノイズ(kTCノイズ)の値V52が保持回路52によりサンプリングされて保持される。
そして、時刻t以降の時刻t〜tの間に、保持回路51および保持回路52それぞれのスイッチSW52,SW53が閉じることにより、保持回路51により保持されていた電圧値V51、および、保持回路52により保持されていた電圧値V52は、増幅回路70に入力されて、これら2つの電圧値の差のK倍の電圧値(K(V51−V52))が増幅回路70から出力される。増幅回路70から出力された電圧値はAD変換回路80に入力されて、この入力電圧値に対応するデジタル値がAD変換回路80から出力される。
また、時刻t以降は計数回路60における計数動作が停止され、時刻tにおける計数値が計数回路60により保持される。そして、時刻t〜tの間に、読出し部4のスイッチSWが閉じて、その読出し部4の計数回路60により保持されていた計数値は、スイッチSWを経て出力される。
以上の動作のうち、時刻t〜tの間の動作は、N個の読出し部4〜4において並列的に同時に行われる。一方、時刻t以降の動作は、N個の読出し部4〜4について順次に行われる。以上のようにして、N個の読出し部4〜4それぞれについて順次に、フォトダイオードPDへの入射光量に対する出力値として、計数回路60による計数値である第1のデジタル値、および、AD変換回路80によるAD変換結果である第2のデジタル値が得られる。
上述した動作から判るように、第2のデジタル値は、第1のデジタル値に対して下位に位置するものである。第1のデジタル値がM1ビットで表され、第2のデジタル値がM2ビットで表されるとすれば、この光検出装置1から出力されるデジタル値は、(M1+M2)ビットのデータDM1+M2−1〜Dとして表される。このうち、上位M1ビットのデータDM1+M2−1〜DM2は第1のデジタル値に対応し、下位M2ビットのデータDM2−1〜Dは第2のデジタル値に対応する。
したがって、本実施形態に係る光検出装置1において、容量値制御部40による積分回路10の積分容量部C10の容量値の制御が行われないものとして、積分回路10における電荷蓄積動作の期間T(時刻t〜t)に亘って積分容量部C10の容量値が一定であるとすると、フォトダイオードPDへの入射光量値は、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30および計数回路60により実現されるAD変換機能により第1のデジタル値に変換されるとともに、このAD変換機能によりAD変換しきれなかった残余の値は、AD変換回路80により第2のデジタル値に変換される。したがって、この光検出装置1では、大きなダイナミックレンジで短時間に入射光量が検出され得る。また、この光検出装置1において、複数のフォトダイオードPDが1次元状または2次元状に配列されている場合には、大きなダイナミックレンジで入射光像が撮像され得る。
また、本実施形態に係る光検出装置1では、増幅回路70は、保持回路51から出力された電圧値V51を入力するとともに、保持回路52から出力された電圧値V52を入力して、これらの入力した2つの電圧値の差をK倍(ただし、K>1)にした電圧値(K(V51−V52))をAD変換回路80へ出力する。そして、AD変換回路80は、比較回路20における基準値Vref2のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、増幅回路70から出力された電圧値を入力して、この電圧値に対応する第2のデジタル値(下位M2ビットのデータDM2−1〜D)を出力する。これにより、AD変換回路80におけるAD変換動作の際に生じるノイズがK分の1に抑制されるので、光検出装置1から出力されるデジタル値(データDM1+M2−1〜D)は高精度のものとなり得る。このように、本実施形態に係る光検出装置1は、入射光量に応じた高精度のデジタル値を出力することができる。
しかし、積分回路10における電荷蓄積動作の期間T(時刻t〜t)に亘って積分容量部C10の容量値が一定であるとして以上までに説明した動作では、比較回路20から飽和信号が出力されて電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10へ電荷が注入される回数が多いほど、アンプの瞬時応答速度が必要となり、アンプの帯域を上げるために消費電力は多くなる。そこで、本実施形態に係る光検出装置1は、積分回路10の積分容量部C10の容量値を可変とするとともに、容量値制御部40により積分回路10の積分容量部C10の容量値を制御することで、電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10へ電荷が注入される回数を削減して、消費電力を低減する。以下では、本実施形態に係る光検出装置1に含まれる積分回路10および容量値制御部40について更に詳細に説明する。
図4は、本実施形態に係る光検出装置1に含まれる積分回路10の回路図である。積分回路10は、アンプA10、積分容量部C10およびスイッチSW10を有する。アンプA10の非反転入力端子は接地されている。アンプA10の反転入力端子はフォトダイオードPDと接続されている。アンプA10の反転入力端子と出力端子との間に積分容量部C10およびスイッチSW10が並列的に設けられている。
積分回路10の積分容量部C10は、スイッチSW11〜SW13および容量素子C11〜C13を含む。直列的に接続されたスイッチSW11および容量素子C11、直列的に接続されたスイッチSW12および容量素子C12、ならびに、直列的に接続されたスイッチSW13および容量素子C13は、アンプA10の反転入力端子と出力端子との間に並列的に設けられている。容量素子C11〜C13それぞれの容量値は互いに異なる。以下では、容量素子C11の容量値C,容量素子C12の容量値Cおよび容量素子C13の容量値Cの間の大小関係を「C<C<C」とする。
容量値制御部40は、積分容量部C10に含まれるスイッチSW11〜SW13それぞれの開閉動作を制御することで、積分回路10の積分容量部C10の容量値を設定する。容量値制御部40は、スイッチSW11〜SW13のうちスイッチSW11のみを閉状態とすることで、積分容量部C10の容量値をCに設定する。容量値制御部40は、スイッチSW11〜SW13のうちスイッチSW12のみを閉状態とすることで、積分容量部C10の容量値をCに設定する。また、容量値制御部40は、スイッチSW11〜SW13のうちスイッチSW13のみを閉状態とすることで、積分容量部C10の容量値をCに設定する。
容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作開始時(図3中の時刻t)に、スイッチSW11〜SW13のうちスイッチSW11のみを閉状態とすることで、積分容量部C10の容量値を最小値Cに設定しておく。そして、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中(図3中の時刻t)で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から比較回路20における飽和信号出力時までの時間(図3中の時刻tから時刻tまでの時間τ12)が短いほど積分容量部C10の容量値を大きい値に設定する。
図5は、本実施形態に係る光検出装置1に含まれる積分回路10から出力される電圧値V10の時間変化を示す図である。電荷蓄積動作の期間に亘ってフォトダイオードPDに入射される光の強度が一定であってフォトダイオードPDの出力電流値が一定であれば、同図(a)に示されるように、積分回路10から出力される電圧値V10は、電荷蓄積動作開始時のリセットレベルから時間の経過とともに比較回路20における基準値Vref2へ直線的に近づいていく。同図(a)中に示される直線L,Lそれぞれは、積分回路10における電荷蓄積動作の期間Tに亘って積分容量部C10の容量値を最小値Cとした場合の積分回路10の出力電圧値V10の時間的変化を示す。
直線Lで示される場合のフォトダイオードPDの出力電流値Iは、積分回路10における電荷蓄積動作の期間Tに亘って積分容量部C10の容量値をCとした場合に電荷蓄積動作期間Tの終了時に積分回路10の電圧値V10が飽和出力電圧値Vsatとなる値である。このようなフォトダイオードPDの出力電流値Iの場合、積分容量部C10の容量値を最小値Cとしたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から積分回路10の出力電圧値V10が基準値Vref2へ達するまでの時間をτとする。
直線Lで示される場合のフォトダイオードPDの出力電流値Iは、積分回路10における電荷蓄積動作の期間Tに亘って積分容量部C10の容量値をCとした場合に電荷蓄積動作期間Tの終了時に積分回路10の電圧値V10が飽和出力電圧値Vsatとなる値である。このようなフォトダイオードPDの出力電流値Iの場合、積分容量部C10の容量値を最小値Cとしたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から積分回路10の出力電圧値V10が基準値Vref2へ達するまでの時間をτとする。
フォトダイオードPDの出力電流値I,Iは下記(1)式で表される。積分回路10における電荷蓄積動作開始時から積分回路10の出力電圧値V10が基準値Vref2へ達するまでの時間τ,τは下記(2)式で表される。ここで、nは2または3である。
Figure 0005275911
Figure 0005275911
なお、時間τ,τは、上記の式から求められる値でなくてもよく、例えば、外部から任意に設定されてもよい。
容量値制御部40は、積分回路10の積分容量部C10の各容量値C,C,C、積分回路10の飽和出力電圧値Vsat、比較回路20に入力される基準値Vref2、および、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から保持回路50における電圧値サンプリング動作時までの時間T、に基づいて、上記の時間τ,τを求めておき、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から保持回路50における電圧値サンプリング動作時までの期間を、3つの部分期間に区分しておく。
容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、比較回路20における飽和信号出力時が3つの部分期間のうちの何れの部分期間に属するかを求め、それに応じて積分容量部C10の容量値を変更して設定する。具体的には以下のとおりである。
図5(b)に示されるように、容量値制御部40は、比較回路20からの飽和信号出力時が時間0から時間τまでの部分期間に属する場合には、積分容量部C10の容量値をCからCへ変更して設定する。図5(c)に示されるように、容量値制御部40は、比較回路20からの飽和信号出力時が時間τから時間τまでの部分期間に属する場合には、積分容量部C10の容量値をCからCへ変更して設定する。また、図5(d)に示されるように、容量値制御部40は、比較回路20からの飽和信号出力時が時間τ以降の部分期間に属する場合には、積分容量部C10の容量値をCのままとする。
このように、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で積分容量部C10の容量値を当初の最小値Cから大きい値に変更して設定することにより、電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10へ電荷が注入される回数を削減することができ、アンプの高速応答性を必要としないため、アンプの帯域を下げることができ、消費電力を低減することができる。
なお、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で積分容量部C10の容量値を当初の最小値CからCへ変更した場合または当初の最小値Cのままとした場合、その後に比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分容量部C10の容量値を更に大きい値に変更して設定してもよい。
また、積分容量部C10の容量値をC,Cへ変更した場合または当初のCのままとした場合、その後に比較回路20から飽和信号が出力されたときに、容量値制御部40により積分容量部C10の容量値を大きい値に変更することなく、積分容量部C10に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷を電荷注入回路30により積分容量部C10へ注入し、積分回路10から出力された電圧値V10が基準値Vref2に達した回数(すなわち、比較回路20から飽和信号が出力された回数)を計数回路60により計数してもよい。
以上までに説明した構成では、2個の保持回路51および保持回路52が設けられて、保持回路51および保持回路52それぞれから出力された電圧値の差をK倍にした電圧値が増幅回路70から出力される。これにより、増幅回路70から出力される電圧値は、積分回路20で生じるノイズ成分が除去された後の値を表すものとなる。このようなノイズ成分除去の必要がない場合には、保持回路52は設けられなくてもよい。
また、図6に示されるように、保持回路50として4個の保持回路51,52,51,52が設けられてもよい。図6は、他の実施形態に係る光検出装置1Aの詳細構成を示す図である。図6中の4個の保持回路51,52,51,52それぞれは、既に説明した図2中の保持回路51,52の各構成と同様の構成を有する。
保持回路51,51それぞれは、図2中の保持回路51と同様に、積分回路20から出力される電圧値(信号成分およびノイズ成分を含む)を保持し出力する。保持回路52,52それぞれは、図2中の保持回路52と同様に、積分回路20から出力される電圧値(ノイズ成分のみを含む)を保持し出力する。第1の組の保持回路51,52と第2の組の保持回路51,52とは、同様の動作をするものの、動作タイミングが相違する。
すなわち、光検出装置1Aでは、連続する複数の期間それぞれにおいて、容量値制御部40による積分回路10の積分容量部C10の容量値の制御とともに、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30および計数回路60によるAD変換動作が行われて、計数回路60から計数値(第1のデジタル値)が出力されるとする。この連続する複数の期間のうち或る第1期間では、第1の組の保持回路51,52による電圧値のサンプリング動作が行われる一方で、第2の組の保持回路51,52により保持されている電圧値が増幅回路70により増幅されAD変換回路80によりAD変換されて第2のデジタル値が出力される。この第1期間に続く第2期間では、第2の組の保持回路51,52による電圧値のサンプリング動作が行われる一方で、第1の組の保持回路51,52により保持されている電圧値が増幅回路70により増幅されAD変換回路80によりAD変換されて第2のデジタル値が出力される。
このように、光検出装置1Aでは、積分回路10から出力された電圧値が第1の組の保持回路51,52と第2の組の保持回路51,52とに交互にサンプリングされ保持されて、積分回路10,比較回路20,電荷注入回路30,容量値制御部40および計数回路60による処理と、増幅回路70およびAD変換回路80による処理とが、並列的に行われる。したがって、この光検出装置1Aは、前述の光検出装置1と同様の効果を奏することに加えて、光検出または撮像を高速に行うことができる。
なお、光検出装置1Aにおいても、積分回路20で生じるノイズ成分の除去の必要がない場合には、保持回路52,52は設けられなくてもよい。
以上までに説明した本実施形態に係る光検出装置1,1Aは、積分回路10の積分容量部C10の容量値を可変とするとともに、容量値制御部40により積分容量部C10の容量値を制御することとして、積分回路10における電荷蓄積動作開始時に積分容量部C10の容量値を最小値に設定しておき、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分回路10における電荷蓄積動作開始時から比較回路における飽和信号出力時までの時間が短いほど積分容量部C10の容量値を大きい値に設定する。これにより、電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10へ電荷が注入される回数を削減することができ、消費電力を低減することができる。
また、本実施形態に係る光検出装置1,1Aでは、増幅回路70は、保持回路51から出力された電圧値V51を入力するとともに、保持回路52から出力された電圧値V52を入力して、これらの入力した2つの電圧値の差をK倍にした電圧値(K(V51−V52))をAD変換回路80へ出力する。そして、AD変換回路80は、比較回路20における基準値Vref2のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、増幅回路70から出力された電圧値を入力して、この電圧値に対応する第2のデジタル値(下位M2ビットのデータDM2−1〜D)を出力する。これにより、AD変換回路80におけるAD変換動作の際に生じるノイズがK分の1に抑制されるので、光検出装置1,1Aから出力されるデジタル値(データDM1+M2−1〜D)は高精度のものとなり得る。このように、本実施形態に係る光検出装置1,1Aは、入射光量に応じた高精度のデジタル値を出力することができる。
また、本実施形態に係る光検出装置1,1Aは、消費電力の低減にも拘わらず、積分回路10のリセットに要する時間の短縮を図ることができる。本実施形態に係る光検出装置1,1Aは、電荷注入回路30により積分回路10の積分容量部C10へ電荷が注入される回数を削減することができることから、たとえ積分回路10の消費電力を大幅に落としたとしても、積分回路10の出力電圧値に誤差が生じにくい。
また、本実施形態に係る光検出装置1,1Aは、積分回路10における電荷蓄積動作の時間を撮像対象に応じて変化させたい場合に、時間τ,τの値を外部から任意に設定し得るようにすれば、フレキシブルな対応が可能である。
以上までに説明した構成では、複数の読出し部4〜4が設けられる場合に、各読出し部4に含まれる積分回路10の積分容量部C10の容量値は、他の読出し部に含まれる積分回路10の積分容量部C10の容量値とは無関係に設定される。したがって、増幅回路70の増幅率が一定のままであるとすれば、光検出装置1から出力される値は、各読出し部4における保持回路50による電圧値サンプリング動作時の積分回路10の積分容量部C10の容量値Cfinalによって、入射光量に対して異なるゲインを有する値になる。このような事態が問題となるような用途の場合には、図7または図8に示されるような構成とするのが好適である。
図7は、他の実施形態に係る光検出装置1Bの詳細構成を示す図である。この図では、積分回路10、保持回路50としての2個の保持回路51,52、増幅回路70およびAD変換回路80が示されている。他の構成要素については、図1および図2に示されたものと同様である。また、増幅回路70については詳細な回路構成が示されている。
増幅回路70は、2入力2出力のフルディファレンシャルのアンプA70,容量素子C71,容量素子C72,スイッチSW71およびスイッチSW72を含む。アンプA70の反転入力端子は、保持回路51の出力端子に接続されている。アンプA70の反転入力端子と非反転出力端子との間に互いに並列的に接続された容量素子C71およびスイッチSW71が設けられている。アンプA70の非反転入力端子は、保持回路52の出力端子に接続されている。アンプA70の非反転入力端子と反転出力端子との間に互いに並列的に接続された容量素子C72およびスイッチSW72が設けられている。AD変換回路80は、増幅回路70のアンプA70の非反転入力端子および反転入力端子それぞれから出力される電圧値の差に対応するデジタル値を出力する。
容量素子C71および容量素子C72それぞれの容量値は互いに等しい。スイッチSW71およびスイッチSW72は互いに同時に開閉する。増幅回路70は、スイッチSW71およびスイッチSW72が閉じているときに、容量素子C71および容量素子C72それぞれが放電されて、出力される差動電圧値が初期化される。増幅回路70は、スイッチSW71およびスイッチSW72が開いているときに、入力された差動電圧値に応じた差動電圧値を出力する。
保持回路51,52それぞれに含まれる容量素子C50の容量値をCとし、増幅回路70に含まれる容量素子C71および容量素子C72それぞれの容量値をCとする。容量値Cは可変である。容量値Cと容量値Cとが互いに等しければ、保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分回路10の出力電圧値は、ゲイン1倍のまま増幅回路70から出力される。容量値Cを可変とすることでゲインを可変することができる。
そこで、容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分容量部C10の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として積分容量部C10の容量値を設定する。この所定容量値Csetは、積分容量部C10の容量値の可変範囲の上限値であってもよい。そして、増幅回路70は、保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を増幅率として入力電圧値を増幅して出力する。すなわち、増幅回路70に含まれる容量素子C71および容量素子C72それぞれの容量値Cを、比(Cset/Cfinal)の定数倍の値(例えば(Cset/Cfinal)C)とする。
このようにして増幅回路70から出力される電圧値がAD変換回路80に入力されることにより、AD変換回路80から出力されるデジタル値は入射光量に対して一定のゲインを有する値になる。また、保持回路50からAD変換回路80までの間に発生する伝達ノイズが抑制される。
なお、本実施形態に係る光検出装置1Bは制御部を更に備えているのが好適である。この制御部は、積分回路10におけるスイッチSW10の開閉動作、計数回路60における計数動作、保持回路51,52におけるスイッチSW51〜SW54の開閉動作、および、AD変換回路80におけるAD変換動作、容量値制御部40の動作、を所定のタイミングで制御する。
図8は、更に他の実施形態に係る光検出装置1Cの詳細構成を示す図である。この図では、積分回路10、保持回路50としての2個の保持回路51,52、増幅回路70、AD変換回路80およびデジタル値処理部100が示されている。他の構成要素については、図1および図2に示されたものと同様である。また、増幅回路70については詳細な回路構成が示されている。増幅回路70は、図7で説明した構成と略同様の構成を有するが、容量素子C71および容量素子C72それぞれの容量値Cが一定であってよい。
容量値制御部40は、積分回路10における電荷蓄積動作の途中で比較回路20から飽和信号が出力されたときに、積分容量部C10の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として積分容量部C10の容量値を設定する。この所定容量値Csetは、積分容量部C10の容量値の可変範囲の上限値であってもよい。そして、AD変換回路80の後段に設けられたデジタル値処理部100は、AD変換回路80から出力されたデジタル値を入力し、保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値Cfinalと所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を入力デジタル値に乗じて、その乗算により得られたデジタル値を出力する。
積分容量部C10において設定可能な容量値のうち任意の2つの容量値の比が2の冪乗の数である場合には、デジタル値処理部100は、入力デジタル値に対して必要ビット数だけビットシフト操作するだけで出力デジタル値を生成することができる。例えば、積分容量部C10において設定可能な容量値C,C,Cの間に「2=2=C」なる関係があるとし、所定容量値CsetをCとし、また、デジタル値処理部100への入力デジタル値を8ビットの[D7 D6 D5 D4 D3D2 D1 D0]として、デジタル値処理部100からの出力デジタル値を12ビットとする。
このとき、デジタル値処理部100は以下のような処理をする。図9は、デジタル値処理部100の処理内容を説明する図である。同図(a)は、保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値CfinalがCである場合を示し、同図(b)は、該容量値CfinalがCである場合を示し、また、同図(c)は、該容量値CfinalがCである場合を示す。また、同図(a)〜(c)それぞれにおいて、左側に8ビットの入力デジタル値を示し、右側に12ビットの出力デジタル値を示す。
保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値CfinalがCである場合には、同図(a)に示されるように、12ビットの出力デジタル値は、入力デジタル値をビットシフトすることなく、上位4ビットに0を挿入して、[0 0 00 D7 D6D5 D4 D3 D2 D1 D0]として出力される。保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値CfinalがCである場合には、同図(b)に示されるように、12ビットの出力デジタル値は、入力デジタル値を2ビットだけ上位方向へシフトし、上位2ビットおよび下位2ビットに0を挿入して、[0 0 D7 D6D5 D4 D3 D2 D1 D00 0]として出力される。また、保持回路50における電圧値サンプリング動作時の積分容量部C10の容量値CfinalがCである場合には、同図(c)に示されるように、12ビットの出力デジタル値は、入力デジタル値を4ビットだけ上位方向へシフトし、下位4ビットに0を挿入して、[D7 D6D5 D4 D3 D2 D1 D00 0 0 0]として出力される。
このようにしてデジタル値処理部100においてデジタル値が処理されることにより、デジタル値処理部100から出力されるデジタル値は入射光量に対して一定のゲインを有する値になる。また、保持回路50からAD変換回路80までの間に発生する伝達ノイズが抑制される。さらに、AD変換により得られるデジタル値の実質的なビット数が多くなる。
なお、本実施形態に係る光検出装置1Cは制御部を更に備えているのが好適である。この制御部は、積分回路10におけるスイッチSW10の開閉動作、計数回路60における計数動作、保持回路51,52におけるスイッチSW51〜SW54の開閉動作、および、AD変換回路80におけるAD変換動作、容量値制御部40の動作、デジタル値処理部100の動作、を所定のタイミングで制御する。
1,1A,1B,1C…光検出装置、2…フォトダイオードアレイ、3…信号処理装置、4〜4…読出し部、10…積分回路、20…比較回路、30…電荷注入回路、40…容量値制御部、50〜52…保持回路、60…計数回路、70…増幅回路、80…AD変換回路、90…基準値生成回路、100…デジタル値処理部。

Claims (13)

  1. フォトダイオードへの入射光量に応じて該フォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する信号処理装置であって、
    容量値が可変に設定され前記フォトダイオードから出力された電荷を蓄積する積分容量部を有し、この積分容量部に蓄積した電荷の量および容量値に応じた電圧値を出力する積分回路と、
    前記積分回路から出力された電圧値を入力し、この電圧値と所定の基準値とを大小比較して、前記電圧値が前記基準値に達したときに、その旨を示す飽和信号を出力する比較回路と、
    前記積分回路における電荷蓄積動作開始時から一定時間が経過した後に前記積分回路から出力された電圧値をサンプリングして保持し出力する保持回路と、
    前記積分回路における電荷蓄積動作開始時に前記積分容量部の容量値を最小値に設定しておき、前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記比較回路から飽和信号が出力されたときに、前記積分回路における電荷蓄積動作開始時から前記比較回路における飽和信号出力時までの時間が短いほど前記積分容量部の容量値を大きい値に設定する容量値制御部と、
    前記比較回路から出力された飽和信号に基づいて、前記容量値制御部が前記積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、前記積分回路の前記積分容量部に蓄積される電荷と逆極性の一定量の電荷を前記積分容量部に注入する電荷注入回路と、
    前記比較回路から出力された飽和信号に基づいて、前記容量値制御部が前記積分容量部の容量値を変更して設定する場合を除いて、前記積分回路から出力された電圧値が前記基準値に達した回数を計数する計数回路と、
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記容量値制御部が、前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記比較回路から飽和信号が出力されたときに、前記比較回路における飽和信号出力時が前記積分回路における電荷蓄積動作開始時から前記保持回路における電圧値サンプリング動作時までの期間のうちの何れの部分期間に属するかに応じて前記積分容量部の容量値を変更して設定することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記容量値制御部が、
    前記積分容量部の各容量値、前記積分回路の飽和出力電圧値、前記比較回路に入力される基準値、および、前記積分回路における電荷蓄積動作開始時から前記保持回路における電圧値サンプリング動作時までの時間、に基づいて、前記積分回路における電荷蓄積動作開始時から前記保持回路における電圧値サンプリング動作時までの期間を複数の部分期間に区分し、
    前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記比較回路から飽和信号が出力されたときに、前記比較回路における飽和信号出力時が前記複数の部分期間のうちの何れの部分期間に属するかに応じて前記積分容量部の容量値を変更して設定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記容量値制御部が、前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記積分容量部の容量値を変更して設定した後に前記比較回路から飽和信号が更に出力されたときに、前記積分容量部の容量値を更に大きい値に変更して設定する、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の信号処理装置。
  5. 前記保持回路により保持されて出力された電圧値を入力し、この入力電圧値をK倍(ただし、K>1)に増幅して出力する増幅回路と、
    前記比較回路における前記基準値のK倍の電圧値を最大入力電圧値とし、前記増幅回路から出力された電圧値に応じたデジタル値を出力するAD変換回路と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の信号処理装置。
  6. 前記AD変換回路における前記最大入力電圧値を設定する為の基準値を入力して、この基準値のK分の1の電圧値を前記基準値として前記比較回路に与える基準値生成回路を更に備えることを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  7. 前記保持回路により保持されて出力された電圧値を入力し、この入力電圧値を増幅して出力する増幅回路を更に備え、
    前記容量値制御部が、前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記比較回路から飽和信号が出力されたときに、前記積分容量部の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として前記積分容量部の容量値を設定し、
    前記増幅回路が、前記保持回路における電圧値サンプリング動作時の前記積分容量部の容量値Cfinalと前記所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を増幅率として入力電圧値を増幅して出力する、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の信号処理装置。
  8. 前記保持回路により保持されて出力された電圧値に応じたデジタル値を出力するAD変換回路と、前記AD変換回路から出力されたデジタル値を入力し、この入力デジタル値を処理して出力するデジタル値処理部と、を更に備え、
    前記容量値制御部が、前記積分回路における電荷蓄積動作の途中で前記比較回路から飽和信号が出力されたときに、前記積分容量部の容量値の可変範囲のうち所定容量値Csetを上限として前記積分容量部の容量値を設定し、
    前記デジタル値処理部が、前記保持回路における電圧値サンプリング動作時の前記積分容量部の容量値Cfinalと前記所定容量値Csetとの比(Cfinal/Cset)の定数倍の値を入力デジタル値に乗じて、その乗算により得られたデジタル値を出力する、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の信号処理装置。
  9. 前記保持回路として第1保持回路および第2保持回路を備え、
    前記増幅回路が、前記第1保持回路および前記第2保持回路それぞれから出力された電圧値の差に応じた電圧値を出力する、
    ことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の信号処理装置。
  10. 前記保持回路として第1保持回路および第2保持回路を備え、
    前記AD変換回路が、前記第1保持回路および前記第2保持回路それぞれから出力された電圧値の差に応じたデジタル値を出力する、
    ことを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  11. 前記保持回路として第1保持回路および第2保持回路を備え、
    前記積分回路から出力された電圧値を前記第1保持回路および前記第2保持回路に交互に保持させて、前記積分回路,前記比較回路および前記容量値制御部による処理と、前記AD変換回路による処理とを、並列的に行う、
    ことを特徴とする請求項5,6および8の何れか1項に記載の信号処理装置。
  12. 複数組の前記積分回路,前記比較回路,前記保持回路および前記容量値制御部に対して、1個の前記AD変換回路が設けられ、
    前記AD変換回路が、各組の前記保持回路により順次に出力される電圧値に応じたデジタル値を出力する、
    ことを特徴とする請求項5,6および8の何れか1項に記載の信号処理装置。
  13. 入射光量に応じた電荷を発生するフォトダイオードと、
    前記フォトダイオードで発生した電荷の量に応じた値の電気信号を出力する請求項1〜12の何れか1項に記載の信号処理装置と、
    を備えることを特徴とする光検出装置。
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