JP5274136B2 - 検査員の支援システム及び支援プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、検査員の支援システム及び支援プログラムに関し、特に、製品の製造プロセスにおいてこの製品の検査を行う検査員の支援システム及び支援プログラムに関する。
携帯電話やパーソナルコンピュータ等に組み込まれる表示デバイス(液晶ディスプレイモジュール等)の製造プロセスは、液晶パネルを製造する工程(以下、「前工程」という)と、液晶パネルに各種部材を取り付けて携帯電話やパーソナルコンピュータに組み込める表示デバイスに組み上げる工程(以下、「後工程」という)とに分かれている場合がある。この場合、各製造工程には独立した検査工程が設けられており、次工程に対して不良品を出荷しないようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、例えば液晶パネルのような最終消費者の五感に作用する製品の検査は、官能検査によって行われることが多く、検査基準を一基準に揃えることが困難である。このため、前工程(液晶パネルの製造工程)において良品と判定された製品(液晶パネル)が、後工程(表示デバイスの組立工程)において不良品と判定されることがある。このような場合、前工程の検査基準を厳しくし過ぎると、本来良品である製品を誤って不良品と判定してしまい、生産性が低下する。一方、前工程の検査基準を緩くし過ぎると、本来不良品である製品を誤って良品と判定してしまい、後工程において不良品が多発するため、やはり生産性が低下する。従って、生産性を高めるためには、前工程の検査基準を後工程の検査基準と一致させ、良品を不良品と判定する誤検出、及び不良品を良品と判定する検出漏れの発生を極力防止する必要がある。
しかしながら、官能検査においては、検査員ごとにも検査基準がばらついてしまい、前工程の中でも検査基準を揃えることが困難である。このため、検査員に対する定期的な教育が不可欠であるが、教育を施しても、検査基準を適正な基準に合わせ込むことは困難であり、検査員の一斉教育を行うと、かえって歩留まりが低下するという現象も現実に発生している。
特開2006−53670号公報
本発明の目的は、製品の検査に携わる検査員の検査基準を適正な基準に合わせ込むことを支援する検査員の支援システム及び支援プログラムを提供することである。
本発明の一態様によれば、製品を検査する第1検査工程、前記第1検査工程において良品と判定された製品の一部を再検査する良品再検査工程、及び前記第1検査工程において不良品と判定された製品の一部を再検査する不良品再検査工程を含む前記製品の製造プロセスにおいて、前記第1検査工程で前記製品の検査を行う検査員の支援システムであって、前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、不良品である製品を誤って良品と判定する検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する検出漏れ分析部と、前記第1検査工程において不良品と判定され前記不良品再検査工程において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、良品である製品を誤って不良品と判定する誤検出傾向を持つ検査員を抽出する誤検出分析部と、前記検出漏れ傾向を是正する措置を提案する検出漏れ是正措置提案部と、前記誤検出傾向を是正する措置を提案する誤検出是正措置提案部と、を備え、前記検出漏れ是正措置提案部及び前記誤検出是正措置提案部は、前記検出漏れ傾向及び前記誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ検査員について、前記検出漏れ傾向を是正する措置及び前記誤検出傾向を是正する措置の双方を提案することを特徴とする検査員の支援システムが提供される。
本発明の他の一態様によれば、製品を検査する第1検査工程、前記第1検査工程において良品と判定された製品の一部を再検査する良品再検査工程、及び前記第1検査工程において不良品と判定された製品の一部を再検査する不良品再検査工程を含む前記製品の製造プロセスにおいて、前記第1検査工程で前記製品の検査を行う検査員の支援プログラムであって、コンピュータに、前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、不良品である製品を誤って良品と判定する検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する手順と、前記第1検査工程において不良品と判定され前記不良品再検査工程において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、良品である製品を誤って不良品と判定する誤検出傾向を持つ検査員を抽出する手順と、前記検出漏れ傾向、及び、前記誤検出傾向のうち、少なくとも一方を持つ検査員について、前記検出漏れ傾向を是正する措置、及び、前記誤検出傾向を是正する措置の双方を提案する手順を実行させることを特徴とする検査員の支援プログラムが提供される。
本発明によれば、製品の検査に携わる検査員の検査基準を適正な基準に合わせ込むことを支援する検査員の支援システム及び支援プログラムを実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る検査員の支援システムを例示するブロック図である。
図1においては、製品の流れは実線の矢印で示し、情報の流れは破線の矢印で示している。
図1に示すように、本実施形態に係る支援システム1は、製品の製造プロセス100に付随して設けられている。
先ず、製造プロセス100について説明する。
製造プロセス100には複数の製造工程が含まれている。例えば、製造プロセス100には、N番目(Nは自然数)の製造工程Nと、(N+1)番目の製造工程(N+1)とが含まれている。一例では、製造工程Nは液晶パネルを作製する工程であり、製造工程(N+1)は製造工程Nにおいて作製した液晶パネルを用いて表示デバイスとしての液晶モジュールを組み立てる工程である。また、製造工程Nと製造工程(N+1)とは、例えば、地理的に離れた拠点で実施されており、製造工程Nで作製された製品(液晶パネル)は、製造工程Nの拠点から製造工程(N+1)の拠点まで搬送される。
製造工程Nにおいては、製品を作製するために各種の処理を施す処理工程111が設けられている。図1においては、処理工程111は1つしか示されていないが、実際には数十〜数百の処理工程が存在する。処理工程111の下流側には、第1の検査工程として、検査工程112が設けられている。検査工程112においては、処理工程111によって作製された全ての製品について検査する。製品が液晶パネル等の最終需要者の五感に作用する製品の場合、検査工程112の検査には、検査員Pi0による官能検査が含まれている。官能検査は例えば目視検査である。一例では、検査員Pi0は目視検査により、液晶パネルにおけるムラ、スジ、輝点等の欠陥の有無及び程度を評価し、その液晶パネルが良品であるか不良品であるかを判定する。なお、検査工程112には複数人の検査員Pi0が配置されているが、1つの製品は1人の検査員Pi0のみが検査する。また、検査工程112には、管理者Pが配置されている。
また、製造工程Nにおいては、良品再検査対象選択工程113、不良品再検査対象選択工程114、良品再検査工程115、不良品再検査工程116及び出荷工程117が設けられている。良品再検査対象選択工程113及び不良品再検査対象選択工程114には、それぞれ作業員Pが配置されている。また、良品再検査工程115及び不良品再検査工程116には、それぞれ検査員Pi1が配置されている。
良品再検査対象選択工程113は、検査工程112において良品と判定された製品が供給され、その一部を抜き取って良品再検査工程115に送り、残りを出荷工程117に送る。良品再検査工程115は、良品再検査対象選択工程113から供給された製品について再検査を行い、良品と判定された製品は出荷工程117に送り、不良品と判定された製品は廃棄処分にする。
不良品再検査対象選択工程114は、検査工程112において不良品と判定された製品が供給され、その一部を抜き取って不良品再検査工程116に送り、残りを廃棄処分とする。不良品再検査工程116は、不良品再検査対象選択工程114から供給された製品について再検査を行い、良品と判定された製品は良品に復帰させて出荷工程117に送り、不良品と判定された製品は廃棄処分にする。出荷工程117は、製造工程(N+1)に向けて製品を払い出す。
一方、製造工程(N+1)においては、製造工程Nから搬入された製品を受け入れる受入工程121、受け入れた製品について各種の処理を施す処理工程122、処理後の製品を検査する第2検査工程としての検査工程123が設けられている。検査工程123には、検査員Pi2が配置されている。検査工程123において実施する検査の内容のうち少なくとも一部は、製造工程Nの検査工程112の内容と同様である。なお、受入工程121及び処理工程122においても適宜製品のチェックを行い、不良品が発見された場合にはこれを除去する。
次に、支援システム1について説明する。
支援システム1は、製造プロセス100の製造工程N及び(N+1)に対応して設けられており、1台又は複数台のコンピュータによって構成されている。従って、製造プロセス100との間で製品をやりとりすることはなく、情報のみをやりとりする。
支援システム1においては、製造プロセス100から情報が入力される4つのデータベース11〜14が設けられている。検査履歴・結果データベース11は、製造工程Nの検査工程112から各製品の検査履歴及び検査結果が入力され、これを記録するものである。検査履歴には、検査工程名の他に、検査日時、検査員、製品に関する情報等が含まれる。不良品再検査履歴・結果データベース12は、不良品再検査工程116から各製品の検査履歴及び検査結果が入力され、これを記録するものである。良品再検査履歴・結果データベース13は、良品再検査工程115から各製品の検査履歴及び検査結果が入力され、これを記録するものである。不良履歴データベース14は、製造工程(N+1)の受入工程121、処理工程122、検査工程123の各工程において発見された不良品に関する情報が入力され、これを記録するものである。
また、支援システム1においては、参照情報データベース16、検出漏れ分析部17及び誤検出分析部18が設けられている。更に、支援システム1においては、検出漏れ履歴データベース19及び誤検出履歴データベース20が設けられている。
参照情報データベース16は、検査員に関する情報、製品に関する一般的な情報、検査装置に関する情報、検査場所に関する情報、検査環境に関する情報等の情報、すなわち、検査対象となる個別の製品に依存しない参照情報を記録するものである。
検出漏れ分析部17は、検査履歴・結果データベース11、良品再検査履歴・結果データベース13及び不良履歴データベース14から情報を読み込み、参照情報データベース16に記録された情報を参照して、検出漏れに関する分析を行う。この分析には、例えば、検出漏れの発生と各要因、すなわち、検査員、製品の種類、検査装置、検査時刻、検査員のシフト等との間の相関関係の有無が含まれる。また、検出漏れ分析部17は、この分析結果に基づいて、検出漏れ傾向、すなわち、不良品である製品を誤って良品と判定する傾向を持つ検査員Pi0を抽出する。そして、この分析結果及び抽出結果を検出漏れ履歴データベース19に記録する。
誤検出分析部18は、検査履歴・結果データベース11及び不良品再検査履歴・結果データベース12から情報を読み込み、参照情報データベース16に記録された情報を参照して、誤検出に関する分析を行う。この分析には、例えば、誤検出の発生と上述の各要因との間の相関関係の有無が含まれる。また、誤検出分析部18は、この分析結果に基づいて、誤検出傾向、すなわち、良品である製品を誤って不良品と判定する傾向を持つ検査員Pi0を抽出する。そして、その分析結果及び抽出結果を誤検出履歴データベース20に記録する。
更にまた、支援システム1においては、検出漏れ是正措置提案部21、誤検出是正措置提案部22、是正措置提案履歴データベース23、良品再検査対象選択指示部24及び不良品再検査対象選択指示部25が設けられている。
検出漏れ是正措置提案部21は、検出漏れ履歴データベース19に記録された情報に基づいて、検出漏れ傾向を持つ検査員Pi0について、検出漏れ傾向を是正する措置を立案する。この措置は、例えば検査員Pi0に対する教育の実施であり、各種の検出漏れ評価パラメータを加味して立案される。検出漏れ評価パラメータとは、例えば、検査工程112の規格履歴、製造工程(N+1)の不良モード別の検査結果の信頼度、対象となる検査員Pi0の教育間隔等であるが、誤検出是正措置との組合せルールも含まれる。また、後述する追跡調査に使用するサンプリングルール及び追跡期間等も含まれる。
誤検出是正措置提案部22は、誤検出履歴データベース20に記録された情報に基づいて誤検出検出漏れ傾向を持つ検査員Pi0について、誤検出傾向を是正する措置を立案する。この措置は、前述の検出漏れ傾向を是正する措置と同様に、例えば検査員Pi0に対する教育の実施であり、各種の誤検出評価パラメータを加味して立案する。誤検出評価パラメータとは、例えば、対象となる検査員Pi0の教育間隔等であるが、検出漏れ是正措置との組合せルールも含まれる。また、後述する追跡調査に使用するサンプリングルール及び追跡期間等も含まれる。
そして、検出漏れ是正措置提案部21が立案した検出漏れ傾向を是正する措置、及び、誤検出是正措置提案部22が立案した誤検出傾向を是正する措置は、是正措置提案履歴データベース23に記録され、検出漏れ是正措置提案部21と誤検出是正措置提案部22との間で相互に参照される。これにより、検出漏れ是正措置提案部21及び誤検出是正措置提案部22は、検出漏れ傾向及び誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ特定の検査員Pi0について、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を提案する。
良品再検査対象選択指示部24及び不良品再検査対象選択指示部25は、是正措置提案履歴データベース23から情報を取得し、是正措置が提案された検査員Pi0について、追跡調査を指示する。具体的には、良品再検査対象選択指示部24は、検出漏れ評価パラメータに含まれるサンプリングルール及び追跡期間等を参照して、良品再検査対象選択工程113に対する指示を作成し、是正措置の提案の後一定期間の間、この検査員Pi0が良品と判定した製品を重点的に選択して良品再検査工程115に送り、再検査が行われるようにする。また、不良品再検査対象選択指示部25は、誤検出評価パラメータに含まれるサンプリングルール及び追跡期間等を参照して、不良品再検査対象選択工程114に対する指示を作成し、是正措置の提案の後一定期間の間、この検査員Pi0が不良品と判定した製品を重点的に選択して不良品再検査工程116に送り、再検査が行われるようにする。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る検査員の支援システムの動作、すなわち、本実施形態に係る検査員の支援方法について説明する。
先ず、製造プロセス100の動作について説明する。
図1に示すように、上流側の製造工程(図示せず)から製造工程Nに搬送されてきた部材が、処理工程111において処理され、製品が製造される。次に、この製品(仕掛品)が検査工程112に搬入される。
検査工程112においては、各製品が検査員Pi0によって検査され、良品と不良品とに判別される。検査工程112には例えば複数の検査員Pi0が配置されているが、1つの製品は1人の検査員Pi0によって検査される。例えば、製品は最終需要者の五感に作用する製品であり、検査は検査員Pi0による官能検査を含んでいる。一例では、製品は最終需要者の視覚に作用する液晶パネルであり、官能検査は目視検査である。これにより、液晶パネルにおけるムラ、スジ、輝点等の欠陥の有無及び程度が評価され、判定基準に照らして良品であるか不良品であるかが判定される。検査工程112における各製品の検査履歴及び検査結果は、支援システム1の検査履歴・結果データベース11に対して出力される。検査履歴には、検査工程名の他に、検査日時、検査員、製品に関する情報等が含まれる。そして、検査工程112において良品と判定された製品は良品再検査対象選択工程113に送られ、不良品と判定された製品は不良品再検査対象選択工程114に送られる。
良品再検査対象選択工程113においては、搬入された製品のうち、一部の製品が抜き取られて良品再検査工程115に送られ、残りの製品は出荷工程117に送られる。良品再検査工程115においては、良品再検査対象選択工程113から搬入された製品について検査員Pi1が再検査を行い、良否を判定する。このとき、良品再検査工程115における各製品の検査履歴及び検査結果は、支援システム1の良品再検査履歴・結果データベース13に対して出力される。そして、良品と判定された製品は出荷工程117に送られ、不良品と判定された製品は廃棄処分にされる。
一方、不良品再検査対象選択工程114においては、搬入された製品のうち、一部の製品が抜き取られて不良品再検査工程116に送られ、残り製品は廃棄処分とされる。不良品再検査工程116においては、不良品再検査対象選択工程114から搬送された製品について検査員Pi1が再検査を行い、良否を判定する。このとき、不良品再検査工程116における各製品の検査履歴及び検査結果は、支援システム1の不良品再検査履歴・結果データベース12に対して出力される。そして、良品と判定された製品は出荷工程117に送られ、不良品と判定された製品は廃棄処分にされる。
そして、出荷工程117においては、検査工程112、良品再検査工程115及び不良品再検査工程116から搬入された良品が、次工程、すなわち、製造工程(N+1)に向けて出荷される。
製造工程(N+1)においては、製造工程Nから搬送された製品が受入工程121において受け入れられ、処理工程122に送られる。処理工程112においては、搬入された製品について各種の処理が施される。一例では、搬入された液晶パネルを用いて表示デバイスとしての液晶モジュールが組み立てられる。その後、検査工程123において、検査員Pi2により検査が行われる。この検査は、検査工程112と同様な検査、例えば、液晶パネルに対する目視検査を含んでいる。このとき、受入工程121、処理工程122、検査工程123の各工程において不良品が発見された場合は、その情報が支援システム1の不良履歴データベース14に対して出力される。そして、良品と判定された製品は、次工程(図示せず)に向けて出荷される。
この段階で、検査履歴・結果データベース11、不良品再検査履歴・結果データベース12、良品再検査履歴・結果データベース13、不良履歴データベース14には、それぞれ、検査工程112、不良品再検査工程116、良品再検査工程115、製造工程(N+1)の各工程における検査履歴及び検査結果が記録されている。以下、各データベースに記録されている情報の一例を示して具体的に説明するが、本実施形態において記録される情報は、以下の例には限定されない。
図2は、検査履歴・結果データベース11に記録されている情報を例示する図であり、
図3は、不良品再検査履歴・結果データベース12に記録されている情報を例示する図であり、
図4は、良品再検査履歴・結果データベース13に記録されている情報を例示する図であり、
図5は、不良履歴データベース14に記録されている情報を例示する図である。
図2に示すように、検査履歴・結果データベース11には、検査対象となった製品毎に、必須情報として、検査を行った「検査日時」、検査を行った「工程」(すなわち、検査工程112)、検査に使用した「検査装置」、検査を担当した「検査員」、検査対象である製品を特定する「製品ID」及び「仕掛品番号」、並びに「判定結果1」が記録されている。「判定結果1」は、例えば目視検査の結果である。また、検査履歴・結果データベース11には、これらの必須情報の他に、付随情報として、「判定結果2」、「親ロット」、「検査ロット」、「品種」、「検査仕様」が記録されている。「判定結果2」は、例えば、製品の動作速度検査の結果である。このように、データベース11には、複数の検査の結果を関連付けて記録することもできる。また、「親ロット」、「検査ロット」、「品種」、「検査仕様」は、集計効率の向上及び分析の詳細化を図るための情報である。
例えば、図2に示す表の1行目には、2007年10月2日の14時9分に、製造工程Nの検査工程112において、検査装置番号が62番の検査装置を用いて検査員番号が02番の検査員が、製品IDが「SABCD00020」であり仕掛品番号が「ABCD9460CC3」である製品について検査を行った結果、目視検査の結果が「優良」であったことが示されている。なお、この製品の動作速度検査の結果は「高速動作品」であり、親ロットの番号は「ABCD94600」であり、検査ロットの番号は「ABCD946000F」であり、品種は「E」であり、検査仕様は「EV」である。
また、図3及び図4に示すように、不良品再検査履歴・結果データベース12及び良品再検査履歴・結果データベース13にも、検査履歴・結果データベース11の記録内容と同じ項目の情報が記録されている。更に、図5に示すように、不良履歴データベース14には、製造工程(N+1)に関する情報であって、検査履歴・結果データベース11の記録内容と同じ項目の情報の他に、製造工程Nにおける仕掛品番号も記録されている。これにより、後述するように、支援システム1はデータベース11〜14のそれぞれに記録された情報同士を容易に比較することができる。
次に、支援システム1の動作について説明する。
図6は、本実施形態に係る支援方法を例示するフローチャート図であり、
図7は、検出漏れ分析部が抽出した検出漏れ製品の情報を例示する図であり、
図8は、検査員に関する情報を例示する図であり、
図9は、検査シフトに関する情報を例示する図であり、
図10は、製品に関する一般的な情報を例示する図であり、
図11は、検査装置に関する情報を例示する図であり、
図12は、検査環境に関する情報を例示する図であり、
図13は、検出漏れを検査員要因について分析した結果を例示する図であり、
図14は、検出漏れを検査装置要因について分析した結果を例示する図であり、
図15は、検出漏れに対する措置を例示する図であり、
図16は、誤検出分析部が抽出した誤検出製品の情報を例示する図であり、
図17は、誤検出に対する措置を例示する図であり、
図18は、是正措置提案履歴データベースに記録されている情報を例示する図である。
先ず、図1及び図6のステップS1に示すように、検出漏れ分析部17が、検査履歴・結果データベース11から検査工程112の検査結果及び検査履歴(図2参照)を取得すると共に、良品再検査履歴・結果データベース13から良品再検査工程115の検査結果及び検査履歴(図4参照)を取得し、不良履歴データベース14から製造工程(N+1)の各工程における不良品の情報(図5参照)を取得する。
次に、ステップS2に示すように、検出漏れ分析部17がこれらの情報を比較することにより、検出漏れ製品、すなわち、検査工程112において良品と判定された製品のうち、良品再検査工程115又は製造工程(N+1)の各工程において不良品と判定された製品に関する情報を抽出する。具体的には、検出漏れ分析部17は、図2に示す検査工程112の検査結果と、図4に示す良品再検査工程115の検査結果とを比較し、判定結果が異なる製品をリストアップする。また、図2に示す検査工程112の検査結果と、図5に示す製造工程(N+1)の各工程の結果とを比較し、判定結果が異なる製品をリストアップする。
例えば、図7に示すように、仕掛品番号が「ABCD9460CC3」の製品は、検査工程112における判定結果1が「優良」であり、良品再検査対象選択工程113において選択されずに、そのまま出荷工程117から出荷され、製造工程(N+1)の受入工程121に受け入れられた製品であるが、受入工程121における判定結果1が「不良分類6」であったため、リストアップされている。また、仕掛品番号が「ABCD9447TA1」の製品は、検査工程112における判定結果1が「良」であり、良品再検査対象選択工程113において選択され、良品再検査工程115で再検査されたところ、判定結果1が「可」であったため、リストアップされている。なお、検査工程112における判定結果1と、それ以降の工程における判定結果1とが同一である製品は、リストアップされない。また、これらの情報は長期間保存する必要はないため、必ずしもデータベースに記録する必要はなく、メモリに一時的に格納すればよい。
次に、ステップS3に示すように、検出漏れ分析部17が、参照情報データベース16から検査員、検査シフト、製品、検査装置及び検査環境等に関する参照情報を取得する。以下、これらの情報の一例を示す。
図8に示すように、検査員に関する情報とは、例えば、氏名、入社日、性別、出身地、検査者資格、受講履歴等である。
図9に示すように、検査シフトに関する情報とは、例えば、シフト開始時刻、シフト終了時刻、昼夜シフト、シフト班等である。図9に示す例では、4つのシフト班「E」、「F」、「G」、「H」で2つのシフト「昼勤」及び「夜勤」をローテーションさせている。
図10に示すように、製品に関する情報とは、例えば液晶パネルについて、製品の大分類、品名、製品概要、製品ID、水平方向の解像度X、垂直方向の解像度Y、X長さ(水平方向の長さ)、Y長さ(垂直方向の長さ)、厚さ等である。また、これらの情報と共に、最終更新日等も記録している。
図11に示すように、検査装置に関する情報とは、装置ID、装置名称、装置型番、シリアル番号、補器、設置区画、導入日等である。なお、装置ID以外の情報は、必要に応じて現場を検分すれば得られるため、必ずしもデータベース16に記録されている必要はないが、記録されていれば詳細な分析を行う際に有用である。
図12に示すように、検査環境に関する情報とは、設置区画、照明、空調等に関する情報である。なお、検査環境に関する情報は、検査装置の情報に結合させてもよい。
次に、図6のステップS4に示すように、検出漏れ分析部17は、検出漏れ製品の発生と参照情報の各項目との相関関係の有無を評価する。例えば、図13に示すように、各検査員について、一定期間中に検査した製品の総数(総検査数)と、この総検査数のうち、検出漏れが生じた件数(総検出漏れ数)を集計し、その比率(総検出漏れ率)を算出する。総検出漏れ率は、下記数式によって与えられる。また、検出漏れの内訳とその比率も集計する。これにより、検査員と検出漏れとの相関関係を評価し、検出漏れ傾向、すなわち、不良品である製品を誤って良品と判定する傾向を持つ検査員を抽出する。

(総検出漏れ率)=(総検出漏れ数)÷(検査数)×100(%)
また、このとき、例えば図14に示すように、各検査装置について、図13と同様な集計を行い、検査装置と検出漏れとの相関関係を評価する。そして、これらの分析結果を検出漏れ履歴データベース19に対して出力する。更に、図8に示す検査員に関する情報を用いて、検査員の属性に対する依存性を分析してもよく、図9に示す検査シフトに関する情報を用いて、昼勤・夜勤による違い又はシフト班による違いを分析してもよく、図10に示す一般的な製品情報を用いて、製品の属性に対する依存性を分析してもよく、図12に示す検査環境に対する依存性を分析してもよい。
次に、ステップS5に示すように、検出漏れ是正措置提案部21が、検出漏れ履歴データベース19から上述の分析結果を読み出し、検出漏れに対する措置を立案する。具体的には、図13に示すように、「不良分類6」の検出漏れと特定の検査員「02」との間に相関関係が認められた場合は、この検査員「02」の「不良分類6」についての検出漏れ傾向を是正する措置として、図15に示すように、検査員「02」に対する検出漏れ対策教育の計画を立案する。このとき、例えば、検出漏れ評価パラメータのうち、検査工程112の規格履歴、受入工程121の不良モード別の検査結果の信頼度、対象となる検査員「02」の教育間隔等を考慮して、具体的な教育計画を作成する。また、図14に示すように、「不良分類6」の検出漏れと特定の検査装置「62」との間に相関関係が認められた場合は、図15に示すように、この検査装置「62」に対する「不良分類6」についての検出漏れ要因調査を立案する。そして、検出漏れ是正措置提案部21は、これらの立案した措置を是正措置提案履歴データベース23に記録する。
一方、図6のステップS6に示すように、誤検出分析部18が、検査履歴・結果データベース11から検査工程112の検査結果及び検査履歴(図2参照)を取得すると共に、不良品再検査履歴・結果データベース12から不良品再検査工程116の検査結果及び検査履歴(図3参照)を取得する。
次に、ステップS7に示すように、誤検出分析部18がこれらの情報を比較することにより、誤検出製品、すなわち、検査工程112において不良品と判定された製品のうち、不良品再検査工程116において良品と判定された製品に関する情報を抽出する。具体的には、図2に示す検査工程112の検査結果と、図3に示す不良品再検査工程116の検査結果とを比較し、判定結果が異なる製品をリストアップする。
図16に示すように、例えば、仕掛品番号が「ABCD9407RA1」の製品は、検査工程112における判定結果1が「不良分類1」(不可)であり、不良品再検査対象選択工程114において選択され、不良品再検査工程116で再検査されたところ、判定結果1が「可」であったため、リストアップされている。なお、検査工程112における判定結果1と、それ以降の工程における判定結果1とが同一である製品は、リストアップされない。また、これらの情報は長期間保存する必要はないため、必ずしもデータベースに記録する必要はなく、メモリに一時的に格納すればよい。
次に、ステップS8に示すように、参照情報データベース16から、上述の検査員、検査シフト、製品、検査装置及び検査環境等に関する参照情報(図8〜図12参照)を取得する。
次に、ステップS9に示すように、誤検出製品の発生と参照情報の各項目との相関関係の有無を評価する。例えば、各検査員について、一定期間中に検査した製品の総数(総検査数)と、この検査数のうち、誤検出が生じた件数(誤検出数)を集計し、その比率(総誤検出率)を算出する。これにより、検査員と誤検出との相関関係を評価し、誤検出傾向、すなわち、良品である製品を誤って不良品と判定する傾向を持つ検査員を抽出する。また、このとき、各検査装置について同様な集計を行い、検査装置と検出漏れとの相関関係を評価する。そして、これらの分析結果を誤検出履歴データベース20に対して出力する。
次に、ステップS10に示すように、誤検出是正措置提案部22が、誤検出履歴データベース20から上述の分析結果を読み出し、誤検出に対する措置を立案する。具体的には、ある不良分類の検出漏れとある検査員Pi0との間に相関関係が認められた場合は、この検査員Pi0のその不良分類についての誤検出傾向を是正する措置として、この検査員Pi0に対する誤検出対策教育の計画を立案する。このとき、例えば、誤検出評価パラメータのうち、対象となる検査員Pi0の教育間隔等を考慮して、具体的な教育計画を作成する。
例えば、図17に示すように、「不良分類1」の検出漏れと特定の検査員「03」との間に相関関係が認められた場合は、この検査員「03」の「不良分類1」についての検出漏れ傾向を是正する措置として、この検査員「03」に対する検出漏れ対策教育の計画を立案する。
また、誤検出是正措置提案部22は、是正措置提案履歴データベース23を介して検出漏れ是正措置提案部21が立案した検出漏れ傾向を是正する措置を参照し、これに対応する誤検出傾向を是正する措置を立案する。例えば図15に示すように、検査員「02」について「不良分類6」の検出漏れ傾向を是正する教育計画が立案されている場合には、図17に示すように、検出漏れ是正措置との組合せルールに基づいて、この検査員「02」に対して「不良分類6」についての誤検出傾向を是正する教育計画を立案する。そして、誤検出是正措置提案部22は、これらの立案した措置を是正措置提案履歴データベース23に記録する。
一方、ステップS5において、検出漏れ是正措置提案部21は、是正措置提案履歴データベース23を介して誤検出是正措置提案部22が立案した誤検出を是正する措置を参照し、これに対応する検出漏れ傾向を是正する措置を立案する。例えば、上述のように、検査員「03」について「不良分類1」の検出漏れ傾向を是正する教育計画が立案されている場合には、この検査員「03」に対して「不良分類1」についての誤検出傾向を是正する教育計画を立案する。
このように、検出漏れ是正措置提案部21及び誤検出是正措置提案部22は、それぞれが立案した措置を、是正措置提案履歴データベース23を介して相互に参照することにより、検出漏れ傾向及び誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ特定の検査員Pi0について、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を対にして立案する。
そして、図6のステップS11に示すように、検出漏れ是正措置提案部21及び誤検出是正措置提案部22は、共同して、この検査員Pi0の管理者Pに対して、この一対の措置を提案する。すなわち、検出漏れ是正措置提案部21及び誤検出是正措置提案部22は、検出漏れ傾向及び誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ検査員について、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を提案する。例えば、図18に示すように、検査員「02」について、「不良分類6」に関する検出漏れ対策教育及び誤検出対策教育を同時に提案する。また、検査員「03」について、「不良分類1」に関する検出漏れ対策教育及び誤検出対策教育を同時に提案する。
その後、ステップS12に示すように、是正措置が提案された検査員Pi0について追跡調査を行う。具体的には、良品再検査対象選択指示部24が、是正措置提案履歴データベース23から是正措置に関する情報を取得し、検出漏れ評価パラメータに含まれるサンプリングルール及び追跡期間等を参照して、良品再検査対象選択工程113に対する指示を作成する。これにより、良品再検査対象選択工程113は、是正措置の提案の後一定期間の間、この検査員Pi0が良品と判定した製品を重点的に選択して良品再検査工程115に送り、再検査が行われるようにする。また、不良品再検査対象選択指示部25も、是正措置提案履歴データベース23から是正措置に関する情報を取得し、誤検出評価パラメータに含まれるサンプリングルール及び追跡期間等を参照して、不良品再検査対象選択工程114に対する指示を作成する。これにより、不良品再検査対象選択工程114は、是正措置の提案の後一定期間の間、この検査員Pi0が不良品と判定した製品を重点的に選択して不良品再検査工程116に送り、再検査が行われるようにする。これにより、是正処置の効果を確認する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、検出漏れ是正措置提案部21及び誤検出是正措置提案部22が、検査工程112の検査員のうち、検出漏れ傾向及び誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ検査員について、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を提案している。これにより、一方の措置のみを講じた場合の弊害を抑制することができる。
以下、この効果について詳細に説明する。
図19(a)及び(b)は、横軸に検査員をとり、縦軸に検出漏れ数及び誤検出数をとって、各検査員の措置前後の変化を例示する図であり、(a)は一方のみの措置を講じた場合を示し、(b)は両方の措置を講じた場合を示す。
図19(a)及び(b)においては、各検査員の変化を2本の棒グラフで示しており、向かって左側の棒グラフは措置(教育)前の状態を示し、向かって右側の棒グラフは措置(教育)後の状態を示す。縦軸の原点から棒グラフの上端までの距離は検出漏れ数を表し、縦軸の原点から棒グラフの下端までの距離は誤検出数を表す。措置前の状態において、検査員A及び検査員Bは、検出漏れ数が誤検出数よりも多く、検出漏れ傾向を持っている。また、検査員C及び検査員Dは、誤検出数が検出漏れ数よりも多く、誤検出傾向を持っている。そして、棒グラフの長さは検出漏れ数及び誤検出数の合計数(以下、「不適正検査数」ともいう)を表し、熟練した検査員ほど、この長さが短い。
先ず、各検査員に一方の措置、すなわち、各検査員が持つ傾向を是正する措置のみを講じた場合について説明する。例えば、検査員A及び検査員Bには、検出漏れ傾向を是正する措置を講じ、検査員C及び検査員Dには、誤検出傾向を是正する措置を講じる。この結果、図19(a)に示すように、措置を講じる前に各検査員が持っていた傾向は改善されるものの、逆側の傾向が助長されてしまい、却って不適正検査数が増加してしまう。すなわち、検査員A及び検査員Bについては、検出漏れ数は減少するものの、それ以上に誤検出数が増加してしまう。また、検査員C及び検査員Dについては、誤検出数は減少するものの、それ以上に検出漏れ数が増加してしまう。これは、教育を受けることにより、自分の傾向を意識しすぎてしまい、各検査員の検査基準が大きくずれてしまうためと考えられる。
そこで、本実施形態においては、検出漏れ傾向を持つ検査員(検査員A及び検査員B)に対しても、誤検出傾向を持つ検査員(検査員C及び検査員D)に対しても、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を講じる。これにより、図19(b)に示すように、一方の側の措置のみを講じた場合の弊害を抑え、各検査員の検査基準を適正な水準に収斂させ、検出漏れ数及び誤検出数の双方を低減することができる。この結果、不適正検査数が低減する。
また、本実施形態においては、検出漏れ分析部17が、検査工程112の検査結果と良品再検査工程115又は製造工程(N+1)の各工程の検査結果とを比較し、検査工程112において良品と判定され、良品再検査工程115又は製造工程(N+1)の各工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出している。また、誤検出分析部18が、検査工程112の検査結果と不良品再検査工程116の検査結果とを比較し、検査工程112において不良品と判定され不良品再検査工程116において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、誤検出傾向を持つ検査員を抽出している。これにより、既存の製造プロセスにおける検査工程を利用して検出漏れ傾向を持つ検査員及び誤検出傾向を持つ検査員を抽出することができるため、新たな検査を実施する必要がない。
更に、本実施形態においては、製造工程Nの拠点及び製造工程(N+1)の拠点を跨いで、支援システム1が構築されている。これにより、後工程である製造工程(N+1)の検査結果を、自動的且つ速やかに、前工程である製造工程Nの検査員にフィードバックすることができる。このため、検査員に対する教育を、迅速且つ効果的に行うことができる。この結果、検出漏れ製品の発生を効果的に抑制することができる。
これに対して、このような支援システムがないと、後工程から手作業で散発的に、又は1ヶ月程度の周期で送られてくる不良品情報に基づいて、前工程の検査員の検査基準を見直すことになる。この場合、後工程で検査が行われてから不良品情報が前工程にフィードバックされるまでに多大な時間がかかってしまい、検査員に対して効果的にフィードバックすることができない。また、その間、不良品を出荷し続けることになる。2つの拠点が地理的に離れている場合、例えば、一方が外国にある場合には、前工程から後工程までの製品の搬送に長時間を要し、同じ製品についての前工程における検査タイミングと後工程における検査タイミングとの間のタイムラグが大きくなるため、この弊害は特に顕著となる。
なお、本実施形態においては、支援システム1を1台のコンピュータ及びそれに接続されたHDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)等の記憶手段によって構成し、このコンピュータにプログラムを実行させることによって、実現することも可能である。
この場合、このプログラムは、製品の製造プロセス100において製品の検査を行う検査員の支援プログラムであって、支援システム1を構成するコンピュータに、下記手順(1)〜(4)を実行させるプログラムである。
(1)製造プロセス100の検査工程112において良品と判定され良品再検査工程115において不良品と判定された製品に関する情報、及び、検査工程112において良品と判定され製造工程(N+1)の各工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、不良品である製品を誤って良品と判定する検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する手順(図6に示すステップS1〜S4)。
(2)検査工程112において不良品と判定され不良品再検査工程116において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、良品である製品を誤って不良品と判定する誤検出傾向を持つ検査員を抽出する手順(ステップS6〜S9)。
(3)検出漏れ傾向及び誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ検査員について、検出漏れ傾向を是正する措置及び誤検出傾向を是正する措置の双方を提案する手順(ステップS5、S10、S11)。
(4)(3)の提案の後、一定期間の間、この提案の対象となった検査員が検査した製品を良品再検査工程115及び不良品再検査工程116において再検査させる手順(ステップS12)。
このようなプログラムによっても、上述の支援システム1と同じ効果を得ることができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
本発明の実施形態に係る検査員の支援システムを例示するブロック図である。 検査履歴・結果データベース11に記録されている情報を例示する図である。 不良品再検査履歴・結果データベース12に記録されている情報を例示する図である。 良品再検査履歴・結果データベース13に記録されている情報を例示する図である。 不良履歴データベース14に記録されている情報を例示する図である。 本実施形態に係る支援方法を例示するフローチャート図である。 検出漏れ分析部が抽出した検出漏れ製品の情報を例示する図である。 検査員に関する情報を例示する図である。 検査シフトに関する情報を例示する図である。 製品に関する一般的な情報を例示する図である。 検査装置に関する情報を例示する図である。 検査環境に関する情報を例示する図である。 検出漏れを検査員要因について分析した結果を例示する図である。 検出漏れを検査装置要因について分析した結果を例示する図である。 検出漏れに対する措置を例示する図である。 誤検出分析部が抽出した誤検出製品の情報を例示する図である。 誤検出に対する措置を例示する図である。 是正措置提案履歴データベースに記録されている情報を例示する図である。 (a)及び(b)は、横軸に検査員をとり、縦軸に検出漏れ数及び誤検出数をとって、各検査員の措置前後の変化を例示する図であり、(a)は一方のみの措置を講じた場合を示し、(b)は両方の措置を講じた場合を示す。
符号の説明
1 支援システム、11 検査履歴・結果データベース、12 不良品再検査履歴・結果データベース、13 良品再検査履歴・結果データベース、14 不良履歴データベース、16 参照情報データベース、17 検出漏れ分析部、18 誤検出分析部、19 検出漏れ履歴データベース、20 誤検出履歴データベース、21 検出漏れ是正措置提案部、22 誤検出是正措置提案部、23 是正措置提案履歴データベース、24 良品再検査対象選択指示部、25 不良品再検査対象選択指示部、100 製造プロセス、111 処理工程、112 検査工程、113 良品再検査対象選択工程、114 不良品再検査対象選択工程、115 良品再検査工程、116 不良品再検査工程、117 出荷工程、121 受入工程、122 処理工程、123 検査工程、N、N+1 製造工程、Pi0、Pi1、Pi2 検査員、P 管理者、P 作業員

Claims (6)

  1. 製品を検査する第1検査工程、前記第1検査工程において良品と判定された製品の一部を再検査する良品再検査工程、及び前記第1検査工程において不良品と判定された製品の一部を再検査する不良品再検査工程を含む前記製品の製造プロセスにおいて、前記第1検査工程で前記製品の検査を行う検査員の支援システムであって、
    前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、不良品である製品を誤って良品と判定する検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する検出漏れ分析部と、
    前記第1検査工程において不良品と判定され前記不良品再検査工程において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、良品である製品を誤って不良品と判定する誤検出傾向を持つ検査員を抽出する誤検出分析部と、
    前記検出漏れ傾向を是正する措置を提案する検出漏れ是正措置提案部と、
    前記誤検出傾向を是正する措置を提案する誤検出是正措置提案部と、
    を備え、
    前記検出漏れ是正措置提案部及び前記誤検出是正措置提案部は、前記検出漏れ傾向及び前記誤検出傾向のうち少なくとも一方を持つ検査員について、前記検出漏れ傾向を是正する措置及び前記誤検出傾向を是正する措置の双方を提案することを特徴とする検査員の支援システム。
  2. 前記製品の製造プロセスは、前記第1検査工程、前記良品再検査工程及び前記不良品再検査工程を含む第1の製造工程の後に実施される第2の製造工程を含み、
    前記第2の製造工程は、前記製品を検査する第2検査工程を含み、
    前記検出漏れ分析部は、前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報の他に、前記第1検査工程において良品と判定され前記第2検査工程において不良品と判定された製品に関する情報にも基づいて、前記検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出することを特徴とする請求項記載の検査員の支援システム。
  3. 前記提案の後、一定期間の間、前記提案の対象となった検査員が良品と判定した製品を前記良品再検査工程に再検査させる良品再検査対象選択指示部と、
    前記提案の後、一定期間の間、前記提案の対象となった検査員が不良品と判定した製品を前記不良品再検査工程に再検査させる不良品再検査対象選択指示部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項またはに記載の検査員の支援システム。
  4. 製品を検査する第1検査工程、前記第1検査工程において良品と判定された製品の一部を再検査する良品再検査工程、及び前記第1検査工程において不良品と判定された製品の一部を再検査する不良品再検査工程を含む前記製品の製造プロセスにおいて、前記第1検査工程で前記製品の検査を行う検査員の支援プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報に基づいて、不良品である製品を誤って良品と判定する検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する手順と、
    前記第1検査工程において不良品と判定され前記不良品再検査工程において良品と判定された製品に関する情報に基づいて、良品である製品を誤って不良品と判定する誤検出傾向を持つ検査員を抽出する手順と、
    前記検出漏れ傾向、及び、前記誤検出傾向のうち、少なくとも一方を持つ検査員について、前記検出漏れ傾向を是正する措置、及び、前記誤検出傾向を是正する措置の双方を提案する手順を実行させることを特徴とする検査員の支援プログラム。
  5. 前記製品の製造プロセスは、前記第1検査工程、前記良品再検査工程及び前記不良品再検査工程を含む第1の製造工程の後に実施される第2の製造工程を含み、
    前記第2の製造工程は、前記製品を検査する第2検査工程を含み、
    前記コンピュータに、
    前記検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出する手順において、前記第1検査工程において良品と判定され前記良品再検査工程において不良品と判定された製品に関する情報の他に、前記第1検査工程において良品と判定され前記第2検査工程において不良品と判定された製品に関する情報にも基づいて、前記検出漏れ傾向を持つ検査員を抽出させることを特徴とする請求項記載の検査員の支援プログラム。
  6. 前記コンピュータに、
    前記提案の後、一定期間の間、前記提案の対象となった検査員が検査した製品を前記良品再検査工程及び前記不良品再検査工程において再検査させる手順をさらに実行させることを特徴とする請求項またはに記載の検査員の支援プログラム。
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