JP5265291B2 - 枚葉シートの塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイコート法による枚葉シートの塗布方法の改良に関する。詳しくは、薄い枚葉シートでも確実に定盤に吸着固定し、塗布液を塗布し、塗膜を形成する枚葉シートの塗布方法に関する。
樹脂フィルム等の枚葉シートに塗布物および溶媒を含む塗布液を塗布する方法として、定盤上に配置した枚葉シートの表面に対して微小な間隔で対向させたダイヘッドに設けられたスリットから塗布液を押し出して塗布液を塗布するダイコート法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)
定盤には、通常、塗布時に枚葉シートが動かないように真空吸着させて固定するための吸着穴および/または吸着溝、枚葉シートを定盤上で上下させるためのリフトピンおよびそれを通す穴が設けられており、下記の方法で塗布が行われている。
枚葉シートをロボットアームに載せて搬入し、上昇させたリフトピン上に枚葉シートを置いた後、ロボットアームを引き抜く。次にリフトピンを下降させ、枚葉シートを定盤上に配置し、吸着穴および/または吸着溝を介して枚葉シートを真空吸引し、定盤に吸着固定する。次にダイヘッドを移動してスリットから塗布液を押し出して塗布液を枚葉シートに塗布する。続いて真空破壊し、枚葉シートを定盤との吸着状態を解除し、リフトピンを上昇させて塗膜を形成した枚葉シートを持ち上げ、枚葉シートと定盤の間にロボットアームを挿入して枚葉シートをロボットアームに載せて持ち上げて取り出す。
このダイコート法は膜厚ムラの少ない被膜を設ける方法とし良い塗布方法であるが、枚葉シートが薄い場合、例えば、約0.8〜0.2mm厚さの枚葉シートに塗布する場合、枚葉シートに高さが1〜3mm程度のうねりや反りが生じ、定盤に吸着し難くなり、枚葉シートに皺が発生することがある。
この場合には、上記一連の工程を停止し、枚葉シートを除き再スタートする必要がある。
従って、うねりや反りが生じた薄い枚葉シートでも確実に定盤に吸着できる方法が望まれている。
特開2003−43458 特開2003−282402
本発明は、うねりや反りが生じた薄い枚葉シートでも確実に定盤に吸着固定できる方法を提供することにある。
本発明者は、枚葉シートの塗布方法について鋭意検討した結果、定盤に設けられた吸着穴を介して枚葉シートを真空吸引する際に、配置された枚葉シートの中央部から周辺部方向に順に真空吸引することによって、うねりや反りが生じた薄い枚葉シートでも確実に定盤に吸着固定できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、枚葉シートを定盤上に配置し、定盤に設けられた吸着穴を介して枚葉シートを真空吸引して定盤に吸着固定した後、ダイヘッドを移動してスリットから塗布液を押し出して塗布液を枚葉シートに塗布し、続いて真空破壊し、塗膜を形成した枚葉シートをロボットアームに載せて持ち上げて取り出す枚葉シートの塗布方法において、配置された枚葉シートの中央部から周辺部方向に順に真空吸引することを特徴とする枚葉シートの塗布方法である。
本発明の方法によって、うねりや反りが生じた薄い枚葉シートでも確実に定盤に吸着固定でき、その結果、工程を停止することなく、また枚葉シートの損傷もなく枚葉シートを塗布することができる。
本発明の方法において、枚葉シートおよび塗布液は製造する硬化被膜に応じて適宜選択されるが、枚葉シートとしては、樹脂シートなどが挙げられる。
樹脂としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂などが例示される。また、樹脂シートとして、これら樹脂の積層シートも挙げられる。枚葉シートの厚みとしては、約0.8mm〜0.2mmのような薄い場合に、本発明は特に有効である。
塗布液は塗布物および溶媒からなり、塗布物としては、耐候性、耐擦傷性、帯電防止性、反射防止性、アンチグレア性などを付与する組成物が挙げられる。
これらは、通常、活性エネルギー性硬化性塗布物、熱硬化性塗布物であり、活性エネルギー線、または熱エネルギーによって硬化するものである。
塗布液は、活性エネルギー線または熱エネルギーで硬化する有機成分、機能を付与できる無機酸化物微粒子や有機系微粒子、光開始剤または熱開始剤、必要に応じてレベリング剤(平滑剤)、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを含有し、さらにこれらの成分を溶解または分散させるための水または各種の有機溶剤を含有する。
塗布液の物性として、粘度が約0.1〜50mPa・s、表面張力は濡れ性の観点から枚葉シートの表面張力より低いものが好ましく、通常、約20〜40mN/mのものが使用される。
例えば、耐擦傷性の硬化被膜を形成するため、硬化性塗布物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの(メタ)アクリロイルオキシ基を複数有する化合物など、酸化物微粒子として、酸化アンチモンのような金属酸化物、インジウム/スズの複合酸化物(ITO)、スズ/アンチモンの複合酸化物(ATO)、アンチモン/亜鉛の複合酸化物、リンでドープされた酸化スズなどが好ましく用いられる。また溶剤として、イソプロピルアルコールのようなアルコール類、3−メトキシ−1−プロパノールのようなアルコキシアルコール類など、レベリング剤として、シリコーンオイルなどが好ましく用いられる。
本発明の方法を図1〜図5を用いて説明する。図1は定盤の模式図であり、(A)は平面模式図、(B)は(A)のX-X線部の断面模式図である。図2は塗布方法を示すための断面模式図である。図3は枚葉シートの配置、取り出しを示すための断面模式図である。図4は区分けの例を示す平面模式図である。図5は真空吸着および真空破壊を説明する断面模式図である。
定盤(1)は御影石などの石製またはステンレスなどの金属製であり、定盤には、塗布時に枚葉シートが動かないように真空吸引して固定させるための吸着穴(2)および吸着溝(3)が設けられている。また、枚葉シートを定盤上に配置および/または取り出す際に、枚葉シートを持ち上げるためのリフトピンおよびそれを通す穴(4)が設けられている(図1)。吸着穴の大きさは、通常、約0.5〜5mmφであるが、これに限定されるものではない。吸着溝はこれら吸着穴を連結するように設けられている。また、リフトピンを通す穴の大きさは、通常、約2〜30mmφであるが、これに限定されるものではない。
定盤(1)上に配置した枚葉シート(5)の表面に対して微小な間隔で対向させたダイヘッド(6)を移動させて、枚葉シートに塗布液を塗布し、塗布液の塗膜(7)を形成する(図2)。
枚葉シート内に部分的に温度差があると膜厚差を生じるので、枚葉シートを塗布設備の環境温度と同様の温度に調節しておくのが良い。また、定盤上に多孔質シートを敷設し、多孔質シート上に枚葉シートを配置して行っても良い。
多孔質シートとしては、連続気泡を有する多孔質の樹脂製、金属製またはセラミックス製のものが挙げられるが、熱伝導率の小さい樹脂製、すなわち樹脂粉末の焼結多孔質成形体からなるシートが好ましく用いられる。樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
また、多孔質シートの厚みは、特に限定されるものではないが、約0.1〜5.0mm、好ましくは0.3〜2.0mmである。
多孔質シートの気孔率は、約5〜50容積%、好ましくは約15〜35容積%である。
多孔質シートには、定盤のリフトピンを通す穴の部分には穴を開けておく。一方、吸着穴および/または吸着溝の部分は、多孔質シートを介して枚葉シートを吸引することができるので、穴を開ける必要はない。
多孔質シートの大きさは、塗布する枚葉シートと同じ大きさかそれ以上にする。
また、多孔質シートの端面および塗布する枚葉シートより外側になる部分を、吸引漏れが発生し、吸着力が低下するのを防止するために、テープ等で塞ぐことが好ましい。
枚葉シート(5)をロボットアーム(9)に載せて搬入し、モータ駆動によって上昇させたリフトピン(8)上に枚葉シートを置いた後、ロボットアームを引き抜く(図3)。次にリフトピンを下降させ、枚葉シートを定盤上に配置し、吸着穴および/または吸着溝を介して枚葉シートを真空吸引し、定盤に吸着固定する。
定盤に設けられた吸着穴を介して枚葉シートを真空吸引する際に、配置された枚葉シートの中央部から周辺部方向に順に真空吸引する。このことによって、高さが1〜3mm程度のうねりや反りが生じた薄い枚葉シートでも、定盤に確実に吸着固定し、枚葉シートに皺が発生することを防ぐことができる。
中央部から周辺部方向への真空吸引は、連続的に行っても良いが、そのための設備が複雑になるので、通常、区分けした区分毎に順に行う。その区分に対応する位置にある吸着穴を介して真空吸引する。
区分けは、枚葉シートの大きさによって異なるが、中央部および周辺部の2区分、中央部、中間部および周辺部の3区分などである。図4、図5は中央部(13)、中間部(14)および周辺部(15)の3区分の例を示す。中央部と中間部、または中間部と周辺部を同時に真空吸引して2区分とすることもある。
電磁弁11を順に開いてそれぞれの区分を真空吸引する。
具体的には、中央部、中間部の大きさおよび形状は、例えば、中央部と中間部の境界が、幅が約300mm〜700mmで長さが約500mm〜900mmで示される矩形、中間部と周辺部の境界が、幅が約500mm〜900mmで長さが約1000〜1400mmで示される矩形が採用される。なお、中央部の中心を枚葉シートの中心から塗布開始方向に100mm〜200mmの位置としても良い。
区分の形状は矩形に限られるものではなく、楕円状などでも良い。
真空吸引は−100〜−90kPaの真空度で行われる。うねりや反りが大きすぎたり、数が多すぎたりして枚葉シートが吸着固定されずに、皺が発生するのを防ぐために、真空度が−80〜−60kPaに達しない場合には真空吸引する操作を停止する。
なお、真空度はそれぞれの区分の真空ラインの数か所に真空度計を設置して測定する。
枚葉シートを定盤に吸着固定した後、ダイヘッドを移動してスリットから塗布液を押し出して塗布液を枚葉シートに塗布する。塗布速度は、塗布液の性状などによって変わるが、通常、約50〜300mm/秒である。
続いて真空破壊し、枚葉シートを定盤との吸着状態を解除し、リフトピンを上昇させて塗膜を形成した枚葉シートを持ち上げ、枚葉シートと定盤の間にロボットアームを挿入して枚葉シートをロボットアームに載せて持ち上げて取り出す。
真空破壊する際に枚葉シートの外周部に位置する吸着穴への空気流入量をそれ以外に位置する吸着穴への空気流入量よりも少なくして行い、真空破壊した後、時間を置かずに塗膜を形成した枚葉シートをロボットアーム上に載せて持ち上げることが好ましい。このことによって、薄い枚葉シートの場合でも、塗膜を形成した枚葉シートをリフトピンで持ち上げる際に、枚葉シートが撓み、ロボットアーム挿入時にロボットアームが枚葉シートの撓みと接触することを防止することができる。
接触すると枚葉シートの配置方向がずれ、ずれを修正するためにラインを停止する必要が生じて生産性が低下することがあり、また時には枚葉シートが破損することがある。
なお、真空破壊した後、時間をおかずにとは、真空破壊直後〜約20秒以内を意図するもので、20秒以内であれば効果の発現に問題はない。
真空破壊は電磁弁11を開放して真空ライン10から吸引時とは逆に空気を流して行う(図5)。枚葉シートの全体に位置する各吸着穴へ一気に略同量の空気を流入させて真空破壊する方法では、枚葉シートをリフトピンで持ち上げた時に枚葉シートが中央部で下方に撓む傾向にある。特に、薄い枚葉シートの場合にその傾向が顕著になる。
一方、枚葉シートの外周部に位置する吸着穴への空気流入量をそれ外に位置する吸着穴への空気流入量よりも少なくして真空破壊する方法では、むしろ上方へ撓む傾向を示す。このことによって、ロボットアーム挿入時にロボットアームが枚葉シートの撓みと接触することを防止することができる。尚、電磁弁11を介しての真空吸引や真空破壊は、特に限定されないが、例えば真空ライン10により接続された真空ポンプ及び空気圧縮機(何れも図示せず)の切り替え稼動により実施すればよい。
吸着穴は構造上の理由から必ずしも均一に配置されていないこと、使用する枚葉シートの大きさが変わることなどから、枚葉シートの外周部の範囲は変わるが、通常、端からの幅が約15〜200mm、好ましくは約50〜150mmの領域である。
真空破壊する際の枚葉シートの外周部に位置する吸着穴への空気流入量をそれ以外に位置する吸着穴への空気流入量の80〜10%とする。枚葉シートの外周部に位置する吸着穴とそれ以外に位置する吸着穴へのラインで流量を制御するのが簡単であるが、上記したとおり、吸着穴は必ずしも均一に配置されていないこと、使用する枚葉シートの大きさが変わることから、外周部とそれ以外の区分毎に流量を制御するだけでは不十分なことが多く、通常、上方へ撓む傾向を示すように吸着穴毎に流量を制御するのが好ましい。
上方へ撓む傾向を示すようにテストを繰り返し、外周部の範囲、流量制御弁12の開閉度を決定する。
なお、空気流入量は、ラインに空気を流し、流速計で吸着穴の流速を測定して外周部に位置する吸着穴とそれ以外に位置する吸着穴の流量割合とする。
真空破壊してそのまま時間が経過すると、枚葉シートが中央部で下方に撓むようになるので、真空破壊した後、時間をおかずに連続してリフトピンを上昇させ、枚葉シートと定盤の間にロボットアームを挿入し、枚葉シートをロボットアーム上に載せて持ち上げて取り出す。取り出した塗膜を形成した枚葉シートを次の乾燥設備、硬化設備に搬送する。
塗膜を形成した枚葉シートは、通常、常温で約10秒〜300秒間、好ましくは30秒〜100秒間乾燥し、次いで熱風乾燥炉などを用いて約35℃〜100℃、好ましくは約40℃〜70℃で約10秒〜600秒間、好ましくは約100秒〜300秒間加熱乾燥する。
続いて乾燥した塗膜を硬化して硬化被膜とする。塗膜を形成するために用いた塗布物が、活性エネルギー性硬化性塗布物、熱硬化性塗布物によって、紫外線などの活性エネルギー線、または熱エネルギーを照射して硬化させる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、得られた硬化被膜の厚さは、膜厚測定装置〔Filmetrics社のF−20〕を用いて測定した。
参考例1
(枚葉シートの作製)
ポリカーボネート(住友ダウ(株)製 カリバー 301−10、屈折率1.585)を、40mmφ一軸押出機を用いて溶融混練し、またアクリル樹脂(住友化学(株)製
スミペックス MH)を、20mmφ一軸押出機を用いて溶融混練し、両者をフィードブロックを介して一方の表層がアクリル樹脂となるように2層化し、次いでT型ダイを介して押し出し、ポリシングロールに両面が完全に接するようにして冷却して、厚さ0.5mmの2層の樹脂シートを得た。この際、アクリル樹脂層の厚さは70μmとした。この樹脂シートを1140mm×1650mmの大きさに切断し、枚葉シートを得た。
参考例2
(塗布液の作製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔新中村化学工業(株)の“NKエステルA−DPH”〕28部、光重合開始剤〔チバスペシャリティーケミカルズ(株)のIRGACURE 184〕1部、5酸化アンチモン微粒子ゾル〔触媒化成工業(株)のELCOM V−4514;固形分濃度20%〕8部、1−メトキシ−2−プロパノール32部、イソブチルアルコール32部及び、及びシリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)の“SH28PA”〕0.045部を混合して塗布液を作製した。
実施例1
参考例1で作製した枚葉シートを搬送コンベア上にアクリル樹脂層を上面にして配置し、コンベアで搬送しながら、上面および下面側共に搬送方向に約150mm間隔で6列に洗浄ノズルを配置し(上面側4列には2流体ノズル((株)いけうち製、打力2×10−1N)を合計80個、2列にはスプレーノズル((株)いけうち製)を合計14個、下面側は6列共にスプレーノズルを合計42個)、約30℃の純水によって洗浄を行った。その後、さらに上面および下面側共に6列目の洗浄ノズルから300mmの位置に合計7個のスプレーノズル((株)いけうち製)を1列配置し、純水によってリンス洗浄を行った。その後、上下にエアーナイフ((株)竹綱製作所製)にて、水切りした。その後、除電装置((株)キーエンス製)によって除電を行った。
その後、コンベアで温調装置に搬送し、約30℃に上昇した枚葉シートを、約3℃の冷風で枚葉シートを冷却して塗布設備の環境温度(21〜25℃)に調整した。
この枚葉シートには高さが1〜3mmのうねりが3個あった。
次に温度調節したシートをロボットアームで保持し、21〜25℃、45〜65%RH制御された塗布設備内の御影石製の定盤に設けたリフトピン上に置いた。次いでリフトピンを下げ、シートを定盤に載置した。
定盤は、幅2090mm、長さ3120mm、厚さ250mmであり、幅1300mmで長さ1650mmの領域に、1mm幅の吸着溝が約80mm間隔で格子状に配置され、その交点などに左右、上下対称に70個所の吸着穴が配置されている。また、14mmφのリフトピンを通す穴が36個(幅方向に6個×長さ方向に6個)配置されている。
なお、1140mm×1650mmの枚葉シートが配置される部分の外側はテープでシールした。
枚葉シートに図4に示すような中央部、中間部および周辺部を設定した。中央部と中間部の境界は、幅が500mmで長さが700mmの矩形、中間部と周辺部の境界は、幅が750mmで長さが1250mmの矩形とした。なお、中央部の中心を枚葉シートの中心から塗布開始方向に150mmの位置とした。
なお、5秒間真空吸引して真空度が−70kPaに達しない場合は吸着固定されていないと判断し、真空吸引を停止するように設定した。
中央部に対応する位置にある吸着穴を介して真空吸引し、2秒後に中間部に対応する位置にある吸着穴を介して真空吸引し、更に3秒後に周辺部に対応する位置にある吸着穴を介して真空吸引し、枚葉シートを定盤に吸着固定した。
吸着固定時の真空度は−95kPaであった。
次にダイヘッドを移動させながら上記の参考例2で作製した塗布液を下記条件で塗布し、塗膜を形成した。
塗膜幅:1120mm、ダイリップクリアランス:100μm、塗布ギャップ(シートとダイリップ先端との距離):70μm、塗布速度190mm/s、目標塗膜厚さ:約26μm
塗布後、真空吸引を停止し、真空破壊し、時間を置かずに(約10秒以内)リフトピンを上昇させて枚葉シートを持ち上げ、枚葉シートと定盤との間にロボットアームを差し込み、枚葉シートを持ち上げ、ロボットアームの接触によって枚葉シートの配置方向がずれることなく塗布設備から取り出した。なお、定盤の吸着穴の内、枚葉シートの端から幅が100mmの外周部に位置する吸着穴については、吸着穴ごとに調節して外周部以外に位置する吸着穴に比べて空気流入量を少なくして枚葉シートが下方に撓まないように予めテストを繰り返して設定しておいた。なお、枚葉シートの外周部に位置する吸着穴への空気流入量は、個々の吸着穴で異なるが、それ以外に位置する吸着穴への空気流入量の約50〜30%になる。
取り出した塗膜を形成した枚葉シートを常温乾燥設備の支持ピン上において、21〜25℃、45〜65%RHの環境下に約30秒放置し、乾燥した。
次いで枚葉シートをロボットアームで保持し、熱風乾燥炉内の支持ピン上に搬送し、温度が約45℃、風速が約1〜2m/sで、約180秒間乾燥した。乾燥した塗膜を形成した枚葉シートをロボットアームにて乾燥炉の支持ピン上から搬出し、コンベアに移載し硬化設備に搬送した。
乾燥した塗膜を形成した枚葉シートをコンベアで紫外線照射装置に搬入し、高圧水銀ランプ(セン特殊光源(株)製)で、ピーク照度:約300mW/cm2、積算エネルギー:約500mJ/cm2を照射し、塗膜を硬化し、硬化被膜を形成した枚葉シートを得た。
得られた硬化被膜の膜厚は以下のとおりであった。
平均3.5μm、最大4.0μm、最小2.9μm
なお、膜厚は、周端部を除き、幅方向に1090mmの間について26列、塗布方向に1600mmの間について36列、合計936個所について測定した結果である。
膜厚ムラが少なく、外観も良好であり、品質の優れた塗膜が形成されている。
比較例1
中央部、中間部、周辺部を順に真空吸引する代わりに、中央部、中間部および周辺部を同時に真空吸引した以外は実施例1と同様に行ったが、真空度が−70kPaに達せず、真空吸引が停止し、塗布液の塗布ができなかった。
定盤の模式図である。(A)は平面模式図、(B)は断面模式図である。 本発明の塗布方法を示すための断面模式図である。 枚葉シートの配置、取り出しを示すための断面模式図である。 区分けの例を示す平面模式図である。 真空吸着および真空破壊を説明する断面模式図である。
符号の説明
1 定盤
2 吸着穴
3 吸引溝
4 リフトピンの穴
5 枚葉シート
6 ダイヘッド
7 塗布液の膜
8 リフトピン
9 ロボットアーム
10 真空ライン
11 電磁弁
12 流量調節弁
13 中央部
14 中間部
15 周辺部

Claims (3)

  1. 樹脂シートからなる厚さ0.2〜0.8mmの枚葉シートを定盤上に配置し、定盤に設けられた吸着穴を介して枚葉シートを真空吸引して定盤に吸着固定した後、ダイヘッドを移動してスリットから塗布液を押し出して塗布液を枚葉シートに塗布し、続いて真空破壊し、塗膜を形成した枚葉シートをロボットアームに載せて持ち上げて取り出す枚葉シートの塗布方法において、
    配置された枚葉シートの中央部から周辺部方向に順に真空吸引すると共に、
    前記真空破壊は、塗膜を形成した枚葉シートの外周部に位置する吸着穴への空気流入量をそれ以外に位置する吸着穴への空気流入量よりも少なくして行うことを特徴とする枚葉シートの塗布方法。
  2. 枚葉シートをその中央部から周辺部方向に2〜3区分に分け、中央部から順に真空吸引することを特徴とする請求項1記載の枚葉シートの塗布方法。
  3. 中央部から順にその区分に対応する位置にある吸着穴を介して真空吸引することを特徴とする請求項2記載の枚葉シートの塗布方法。
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