JP5262859B2 - マイクロホンユニット - Google Patents

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Description

本発明は、音(すなわち空気の振動)を検出し、検出した音を電気信号に変換して出力するマイクロホンユニットに関するものである。
従来から、マイクロホンユニットにおいて、音を検出するための振動板を備え、振動板の表面と裏面の両方の面に音を導入し、振動板の表面と裏面に受ける音圧の差(すなわち振動板の表面と裏面に入射する音波(空気の振動波)の位相及び振幅の差)により生じる振動板の振動によって音を検出するようにしたものがある。このようなマイクロホンユニットは、差動型のマイクロホンユニットの一種であり、「8」の字形の双指向性を有しており、振動板の一方の面にだけ音を導入する無指向性のマイクロホンユニットと比較して、遠方ノイズを抑圧する(遠距離の位置から発せられた音の検出感度を抑圧する)効果を有している。
差動型のマイクロホンユニットと無指向性のマイクロホンユニットにおける音源距離(音の発せられる位置)と検出感度との関係は、図10に示すようになる。図10に示す関係から判るように、近距離位置から発せられる音の検出感度と遠距離位置から発せられる音の検出感度との差(近距離位置から発せられる音の検出感度に対する遠距離位置から発せられる音の検出感度の低下の度合い)は、差動型のマイクロホンユニットの方が無指向性のマイクロホンユニットよりも大きい。つまり、差動型のマイクロホンユニットは、無指向性のマイクロホンユニットと比較して、遠方ノイズを抑圧する効果を有している。
このような種類の差動型のマイクロホンユニットは、一般的に、振動板を筺体の内部に配置すると共に、音を入力するための第1の開口及び第2の開口を筺体に設けられた構成になっており、第1の開口と第2の開口から音が入力され、第1の開口から入力された音を振動板の表面に導入すると共に、第2の開口から入力された音を振動板の裏面に導入するようになっている。
一方、双指向性の第1のマイクロホンと無指向性の第2のマイクロホンを近接して配置し、第1のマイクロホンの出力信号と第2のマイクロホンの出力信号から、所定の相関を有する信号を抽出することにより、指向特性を狭い角度範囲で高いものとするようにした音声信号処理装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、4つのマイクカプセルを具備し、それら4つのマイクカプセルの出力信号から、ステレオ音声信号を得るようにしたステレオマイクロホン装置が知られている(例えば特許文献2参照)。また、複数のマイクロホンの入力信号から音声信号を減算して、その減算した信号から音声信号以外の騒音信号を推定し、そして、入力信号のスペクトル成分から騒音信号のスペクトルを減算することによって、騒音信号を抑圧するようにした騒音抑圧装置が知られている(例えば特許文献3参照)。また、第1のマイクロホンと第2のマイクロホンを備え、第2のマイクロホンの出力信号を遅延させたうえで位相反転させ、この位相反転させた第2のマイクロホンの出力信号と第1のマイクロホンの出力信号とを加算増幅することにより、周囲騒音をキャンセルするようにした音声入力装置が知られている(例えば特許文献4参照)。また、湾曲反射体によって周囲騒音を偏向させることにより、雑音を排除するようにした雑音制御装置が知られている(例えば特許文献5参照)。
特開2007−180896号公報 特許第3620133号公報 特開2003−44087号公報 特開平5−284588号公報 特表2002−507334号公報
ところで、上述した従来のマイクロホンユニットにおいて、音の発せられる位置(音源の位置)について考えたとき、振動板の表面に入射する音の位相と振動板の裏面に入射する音の位相が等しくなる位置が存在する。このような位置は、ヌルポイントと呼ばれる。
従来の差動型のマイクロホンユニットにおいて、第1の開口から振動板の表面まで音が伝播する時間と第2の開口から振動板の裏面まで音が伝播する時間が等しい構成を考えると、ヌルポイントは、音源から第1の開口まで音が伝播する時間と音源から第2の開口まで音が伝播する時間が等しい位置、すなわち、音源から第1の開口までの距離と音源から第2の開口までの距離が等しい位置に形成される。このため、第1の開口から振動板の表面まで音が伝播する時間と第2の開口から振動板の裏面まで音が伝播する時間が等しい構成では、ヌルポイントから発せられた音は、第1の開口に入力される音波の位相及び振幅と第2の開口に入力される音波の位相及び振幅とが等しくなり、その結果、振動板の表面に入射する音波の位相及び振幅と振動板の裏面に入射する音波の位相及び振幅とが等しくなる。従って、第1の開口から振動板の表面まで音が伝播する時間と第2の開口から振動板の裏面まで音が伝播する時間が等しい構成では、ヌルポイントから発せられた音によっては、振動板の表面に受ける音圧と振動板の裏面に受ける音圧とが完全に打ち消し合って、振動板が振動せず、ヌルポイントから発せられた音に対する検出出力はゼロとなる。
従来の差動型のマイクロホンユニットを携帯電話機等に搭載した場合、近距離の話者の声を捉えて、遠距離のノイズを抑圧することができるというメリットが得られるが、話者の口がヌルポイントに位置すると、音声レベルが大きく低下し、通話音声を聞き取れないといった問題が発生する。特に、図11に示すように、差動型のマイクロホンユニット80の第1の開口81aと第2の開口81bを、携帯電話機90の筺体91の同一側面に形成された受音口92a、92bに臨むように配置した場合に、このような問題が発生しやすい。なお、上述した特許文献1乃至特許文献5に開示の内容を適用したとしても、上記の問題を解決することはできない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、遠方ノイズを抑圧しつつ、ヌルポイントの位置から発せられた音の検出感度を向上することができるマイクロホンユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、音を検出するための振動板を備え、第1の開口と第2の開口から音が入力され、第1の開口から入力された音を振動板の表面に導入すると共に、第2の開口から入力された音を振動板の裏面に導入して、振動板の振動によって音を検出するマイクロホンユニットにおいて、第1の開口から振動板の表面まで音が伝播する時間と、第2の開口から振動板の裏面まで音が伝播する時間とに、時間差を生じさせる時間差手段を備え、時間差手段は、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播経路の長さと、第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播経路の長さとの相違によって構成されており、第1の開口と第2の開口との距離をΔr[mm]、時間差をD[μs]としたときに、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、時間差を生じさせるものである。
請求項の発明は、請求項1に記載のマイクロホンユニットにおいて、時間差手段は、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播経路の長さと、第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播経路の長さとの相違に加えて、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播経路中、又は、第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播経路中に設けられた、音の伝播を遅延させる伝播遅延部材によって構成されているものである。
請求項1及び請求項の発明によれば、第1の開口から振動板の表面まで音が伝播する時間と、第2の開口から振動板の裏面まで音が伝播する時間とに、時間差を生じさせることにより、ヌルポイントは、音源から第1の開口までの距離と音源から第2の開口までの距離とが異なる位置に発生する。これにより、ヌルポイントから発せられた音は、第1の開口に入力される音波の振幅と第2の開口に入力される音波の振幅が異なることになり、その結果、振動板の表面に入射する音波の振幅と振動板の裏面に入射する音波の振幅が異なることになる。つまり、ヌルポイントから発せられた音は、振動板の表面に入射する音波の位相と振動板の裏面に入射する音波の位相が等しくても、振動板の表面に入射する音波の振幅と振動板の裏面に入射する音波の振幅が異なることになる。従って、ヌルポイントから発せられた音によって、振動板の表面に受ける音圧と振動板の裏面に受ける音圧とに差を生じて、振動板が振動することになり、ヌルポイントから発せられた音に対する検出出力はゼロとならず、ヌルポイントから発せられた音に対する検出出力を得ることができる。
しかも、第1の開口と第2の開口との距離をΔr、上記時間差をDとしたときに、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、上記時間差Dを生じさせることにより、遠方ノイズを抑圧しつつ、かつ、ヌルポイントから発せられた音に対して所望以上の検出感度を確保することができる。
また、上記時間差を生じさせることにより、ヌルポイントが第1の開口までの距離と第2の開口までの距離が異なる位置に形成されることから、有感度角度範囲を拡大することができる。
(a)は本発明の第1の実施形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す断面図、(b)は同マイクロホンユニットの平面図。 (a)(b)は同マイクロホンユニットによる、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播時間と第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播時間との時間差と、ヌルポイントとの関係を示す図。 (a)(b)(c)(d)(e)(f)は同マイクロホンユニットの、遠距離音源500mmにおける感度特性を示す図。 (a)(b)(c)(d)(e)(f)は同マイクロホンユニットの、近距離音源25mmにおける感度特性を示す図。 同マイクロホンユニットの、近距離音源25mmにおける感度特性を示す図であり、図4(a)〜(f)を展開して重ねた図。 同マイクロホンユニットによる、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播時間と第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播時間との時間差と、ヌルポイントでのゲイン低下との関係を示す図。 同マイクロホンユニットによる、第1の開口から振動板の表面までの音の伝播時間と第2の開口から振動板の裏面までの音の伝播時間との時間差と、ノイズ抑圧効果との関係を示す図。 同マイクロホンユニットの携帯電話機への搭載例を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係るマイクロホンユニットの構成を示す断面図。 従来の差動型のマイクロホンユニットと無指向性のマイクロホンユニットにおける音源距離と検出感度との関係を示す図。 従来のマイクロホンユニットの携帯電話機への搭載例を示す断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態によるマイクロホンユニットについて図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1(a)(b)は、第1の実施形態によるマイクロホンユニットの構成を示す。マイクロホンユニット1は、例えば携帯電話機や補聴器などの製品に組み込んで用いられ、空気中を伝播する音(すなわち空気の振動)を検出し、検出した音を電気信号に変換して出力する装置である。
マイクロホンユニット1は、音を検出するための振動板2及び背電極3と、振動板2及び背電極3を収納する筺体4等を備える。筺体4は、基板41及びカバー42により構成されている。このマイクロホンユニット1は、差動型のマイクロホンユニットであり、振動板2の表面2aと裏面2bに受ける音圧の差(振動板2の表面2aと裏面2bに入射する音波(空気の振動波)の位相及び振幅の差)により生じる振動板2の振動によって音を検出するようになっている。
振動板2及び背電極3は、筺体4の内部に配置されている。背電極3には、背電極3を貫通する複数の電極孔3aが形成されている。筺体4には、音を入力するための第1の開口4aと第2の開口4bが設けられており、筺体4の内部には、第1の開口4aと振動板2の表面2aとを連通する第1の音道(空間)5aと、第2の開口4bと振動板2の裏面2bとを連通する第2の音道(空間)5bが形成されている。第1の開口4aと第2の開口4bは、筺体4の同一平面上(マイクロホンユニット1の同一平面上)に設けられている。第1の音道5aと第2の音道5bは、互いに通じることなく、互いに独立している。
振動板2及び背電極3は、導電性を有しており、振動板2と背電極3とによってコンデンサが構成されている。従って、振動板2が振動すると、振動板2と背電極3との距離が変化して、その静電容量が変化する。信号処理回路(不図示)が、この静電容量の変化を検出することによって振動板2の振動を検出して、振動板2の振動に対応する電気信号を出力する。振動板2の振動に対応する電気信号は、マイクロホンユニット1により検出した音の電気信号として出力される。
振動板2及び背電極3は、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical System)として構成されている。すなわち、振動板2及び背電極3は、半導体の微細加工技術を応用して作製されたものであり、導電性を持たせたシリコン(例えばイオン注入やイオン打ち込みなどの処理を施したシリコン)により形成されている。振動板2及び背電極3がシリコンにより形成されていることから、マイクロホンユニット1は、シリコンマイクと呼ばれる。振動板2及び背電極3をMEMSとして構成することにより(マイクロホンユニット1をシリコンマイクとすることにより)、マイクロホンユニット1の小型化、及び高性能化を実現することができる。
第1の音道5aの長さ(すなわち、第1の開口4aから振動板2の表面2aまでの音の伝播経路の長さ)と、第2の音道5bの長さ(すなわち、第2の開口4bから振動板2の裏面2bまでの音の伝播経路の長さ)とは、相違しており、第1の音道5aの長さが第2の音道5bの長さよりも長くなっている。この第1の音道5aの長さと第2の音道5bの長さの相違によって、第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と、第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間とに、時間差を生じさせるようになっている。第1の音道5aの長さと第2の音道5bの長さとの相違によって、時間差発生手段が構成されている。
第1の音道5aの長さと第2の音道5bの長さの相違は、第1の開口4aと第2の開口4bとの距離をΔr、第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間との時間差をDとしたときに、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、時間差Dを生じさせるようになっている。つまり、第1の音道5aの長さと第2の音道5bの長さは、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たす時間差Dを生じさせるように、設計されている。第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrは、5mm以下に設定することが好ましい。距離Δrを5mm以下に設定することにより、全方位の遠方ノイズを効果的に抑圧することができる。本実施形態では、Δr=5mmとしている。
このような構成のマイクロホンユニット1において、音は、第1の開口4aと第2の開口4bの両方から入力され、第1の開口4aから入力された音は、第1の音道5aを通って振動板2の表面2aに導入されると共に、第2の開口4bから入力された音は、第2の音道5bを通って振動板2の裏面2bに導入される。これにより、振動板2が、表面2aに受ける音圧と裏面2bに受ける音圧との差(表面2aに入射する音波(空気の振動波)の位相及び振幅と裏面2bに入射する音波の位相及び振幅との差)によって振動し、信号処理回路(不図示)により、振動板2の振動が検出されて、振動板2の振動に対応する電気信号が出力される。
つまり、マイクロホンユニット1は、第1の開口4aと第2の開口4bから音が入力され、第1の開口4aから入力された音を振動板2の表面2aに導入すると共に、第2の開口4bから入力された音を振動板2の裏面2bに導入して、振動板2の振動によって(すなわち振動板2の表面2aに入射する音波の位相及び振幅と振動板2の裏面2bに入射する音波の位相及び振幅との差によって)音を検出する。
図2(a)(b)は、上記時間差D(第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間との時間差)とヌルポイントとの関係を示す。ヌルポイントとは、音の発せられる位置(音源の位置)について考えたときに、振動板2の表面2aに入射する音の位相と振動板2の裏面2bに入射する音の位相が等しくなる音源位置のことである。従って、時間差Dを考慮すると、ヌルポイントは、振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間とが等しくなるような音源位置であり、第1の開口4aまで音が伝播する時間と第2の開口4bまで音が伝播する時間との差が、時間差Dと等しくなるような音源位置である。つまり、ヌルポイントは、上記時間差Dに相当する音の伝播距離をRdとし、また、ヌルポイントから第1の開口4aまでの距離をRa、ヌルポイントから第2の開口4bまでの距離をRbとすると、距離Raと距離Rbとの差が一定で距離Rdとなるような位置である。
すなわち、ヌルポイントは、図2(a)に示すように、第1の開口4aの位置をFa、第2の開口4bの位置をFb、第1の開口4aと第2の開口4bの中間点をOとすると、曲面S上の位置Pとなる。曲面Sは、Rb−Ra=Rdとなる位置Pの集合(軌跡)であり、位置Faと位置Fbを結ぶ線分L上に頂点Soがあって、線分Lを軸として回転対象な曲面となっている。中間点Oと頂点Soとの距離は、(1/2)×Rdとなる。曲面Sは、時間差Dが大きくなるほど、頂点Soが中間点Oから遠ざかると共に、曲率が大きくなり、一方、時間差Dが小さくなるほど、頂点Soが中間点Oに近づくと共に、曲率が小さくなる。時間差Dが0の場合には、ヌルポイントは、図2(b)に示すように、平面T上の位置Qとなる。平面Tは、Rb−Ra=0となるような位置Qの集合(軌跡)であり、中間点Oを通って、線分Lに垂直な平面である。
このように、本発明のマイクロホンユニット1によれば、第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と、第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間とに、時間差Dを生じさせることにより、ヌルポイントは、第1の開口4aまでの距離と第2の開口4bまでの距離が異なる位置(曲面S上の位置)となる。
これにより、ヌルポイントから発せられた音は、球面状に拡がりながら(従って、伝播する距離に応じて振幅が減衰しながら)、第1の開口4aまでと第2の開口4bまでの異なる距離を伝播することになり、第1の開口4aに入力される音の振幅と第2の開口4bに入力される音の振幅が異なることになる。そして、第1の音道5a及び第2の音道5bを形成する壁面での音の吸収を無視すると、第1の開口4aに入力された音は、振幅が減衰することなく、振動板2の表面2aに入射し、また、第2の開口4bに入力された音も、振幅が減衰することなく、振動板2の裏面2bに入射することになる。その結果、振動板2の表面2aに入射する音の振幅と振動板2の裏面2bに入射する音の振幅が異なることになる。
つまり、ヌルポイントから発せられた音は、振動板2の表面2aに入射する音の位相と振動板2の裏面2bに入射する音の位相が等しくても、振動板2の表面2aに入射する音の振幅と振動板2の裏面2bに入射する音波の振幅が異なることになる。
従って、ヌルポイントから発せられた音によって、振動板2の表面2aに受ける音圧と振動板2の裏面2bに受ける音圧とに差を生じて、振動板2が振動することになり、ヌルポイントから発せられた音を検出することができる。
図3(a)(b)(c)(d)(e)(f)は、遠方ノイズを想定した遠距離音源500mmにおける、上記時間差Dの異なる時間差での、マイクロホンユニット1の感度特性を示す。また、図4(a)(b)(c)(d)(e)(f)、図5は、接話話者を想定した近距離音源25mmにおける、上記時間差Dの異なる時間差での、マイクロホンユニット1の感度特性を示す。
図3(a)〜(f)、図4(a)〜(f)において、座標の原点は、マイクロホンユニット1の第1の開口4aと第2の開口4bとの中間点に対応しており、座標の0°方向は、マイクロホンユニット1の第1の開口4aと第2の開口4bとの中間点から見たときの、第2の開口4bの位置する方向に対応している。図5は、図4(a)〜(f)を展開して同じ座標上に重ねたものである。但し、図5では、図4(a)〜(f)における0°方向の位置から発せられた音の検出感度(最大感度)を0dBとしている。図3(a)〜(f)、図4(a)〜(f)、図5における感度特性は、本発明のマイクロホンユニット1として第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrが5mmであるものを用い、音の周波数を人の声のメイン周波数である1kHzとした場合に得られた結果である。
図3(a)〜(f)から判るように、遠方ノイズを想定した遠距離音源500mmにおいては、時間差Dが0μsの場合には、ヌルポイントの発生位置は90°の方向と270°の方向(すなわち、第1の開口4aまでの距離と第2の開口4bまでの距離が等しい位置)にあり、そして、時間差Dが付加されると、ヌルポイントの発生位置は変化し、時間差Dが大きいほど、ヌルポイントの発生位置は90°の方向と270°の方向から180°の方向に近くなっている。また、時間差Dが0μsの場合には、ヌルポイントから発せられた音の検出感度は0であり、そして、時間差Dが大きいほど、ヌルポイントから発せられた音の検出感度は高く(最大感度(0°方向の位置から発せられた音の検出感度)に対するヌルポイントから発せられた音の検出感度の落ち込みは少なく)なっている。
また、図4(a)〜(f)、図5から判るように、接話話者を想定した近距離音源25mmにおいても、時間差Dが0μsの場合には、ヌルポイントの発生位置は90°の方向と270°の方向にあり、そして、時間差Dが付加されると、ヌルポイントの発生位置は変化し、時間差Dが大きいほど、ヌルポイントの発生位置は90°の方向と270°の方向から180°の方向に近くなっている。また、時間差Dが0μsの場合には、ヌルポイントから発せられた音の検出感度は0であり、そして、時間差Dが大きいほど、ヌルポイントから発せられた音の検出感度は高く(最大感度(0°方向の位置から発せられた音の検出感度)に対するヌルポイントから発せられた音の検出感度の落ち込みが少なく)なっている。また、最大感度(0°方向の位置から発せられた音の検出感度)から−10dBまでの検出感度の角度範囲を有感度角度範囲として定義すると、時間差Dが0μsの場合には、有感度角度範囲は140°であり、そして、時間差Dが大きいほど、有感度角度範囲は拡大し、時間差Dが11.3μsの場合には、有感度角度範囲は170°になっている。
図6は、接話話者を想定した近距離音源25mmにおける、上記時間差Dとヌルポイントでのゲイン低下との関係を示す。ヌルポイントでのゲイン低下とは、最大感度を基準とした、ヌルポイントから発せられた音の検出感度の低下であり、ヌルポイントでのゲイン低下が小さいほど、ヌルポイントから発せられた音の検出感度が高いことを示している。時間差Dを異ならせたときのヌルポイントでのゲイン低下を図6に示す。図6において、横軸は、時間差Dを示しており、縦軸は、時間差Dにおけるヌルポイントでのゲイン低下を示している。なお、縦軸は、数値の絶対値がヌルポイントでのゲイン低下の大きさを示しており、数値の絶対値が小さいほど、ヌルポイントでのゲイン低下が小さいことを示している。ヌルポイントでのゲイン低下は、上記図4(a)〜(f)及び図5に示す結果に基いて得られた結果である。すなわち、ヌルポイントでのゲイン低下は、本発明のマイクロホンユニット1として第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrが5mmであるものを用い、音の周波数を人の声のメイン周波数である1kHzとした場合に得られた結果である。
ヌルポイントでのゲイン低下は、実用的な観点から、20dB以下に抑える必要がある。つまり、人の聴感上、音を聴き取り易いと感じるには、ヌルポイントでのゲイン低下を20dB以下に抑える必要がある。
図6に示す結果から判るように、時間差Dが小さいほど、ヌルポイントでのゲイン低下が大きく、時間差Dが大きいほど、ヌルポイントでのゲイン低下が小さくなり、そして、時間差Dが3.8μs以上の場合に、ヌルポイントでのゲイン低下が20dB以下になる、という結果が得られた。すなわち、時間差Dを第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δr(=5mm)で除算して一般化して考えると、D/Δr[μs/mm]が0.76以上の場合に、ヌルポイントでのゲイン低下が20dB以下になる、という結果が得られた。
また、本発明のマイクロホンユニット1として第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrが2mm、10mmであるものを用いた結果においても、同様に、D/Δr[μs/mm]が0.76以上の場合に、ヌルポイントでのゲイン低下が20dB以下になる、という結果が得られた。
これらの結果から、実用的な観点でヌルポイントでのゲイン低下を抑えて、ヌルポイントの位置から発せられた音の検出感度を向上するには、D/Δr[μs/mm]を0.76以上にする必要があることが導き出される。従って、0.76≦D/Δrとすることにより、実用的な観点でヌルポイントでのゲイン低下を抑えて、ヌルポイントの位置から発せられた音の検出感度を向上することができる。
図7は、上記時間差Dとノイズ抑圧効果との関係を示す。ノイズ抑圧効果とは、遠方ノイズを抑圧する(遠距離の位置から発せられた音の検出感度を抑圧する)効果であり、無指向性の(振動板の一方の面にだけ音を導入する、ノイズ抑圧効果を有さない)一般的なマイクロホンユニットにおける近距離位置からの音(検出する必要のある音(例えば話者の声))の検出感度と遠距離位置からの音(検出する必要のないノイズ)の検出感度との差を基準とした、本発明のマイクロホンユニット1における近距離位置からの音の検出感度と遠距離位置からの音の検出感度との差の優位性である。時間差Dを異ならせて、ノイズ抑圧効果を実測した。この実測結果を図7に示す。図7において、横軸は、時間差Dを示しており、縦軸は、時間差Dにおけるノイズ抑圧効果を示している。なお、縦軸は、数値が大きいほど、ノイズ抑圧効果が高いことを示している。ノイズ抑圧効果の実測は、本発明のマイクロホンユニット1として第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrが5mmであるものを用い、実際の騒音環境下に測定機器(無指向性のマイクロホンユニットと本発明のマイクロホンユニット1)を配置して実測することにより行った。
ノイズ抑圧効果は、実用的な観点から、6dB以上が必要である。つまり、人の聴感上、ノイズが抑圧されていると感じるには、6dB以上のノイズ抑圧効果が必要である。
図7に示す実測結果から判るように、時間差Dが小さいほど、ノイズ抑圧効果が高く、時間差Dが大きいほど、ノイズ抑圧効果が低くなり、そして、時間差Dが10μs以下の場合に、ノイズ抑圧効果が6dB以上確保できる、という実測結果が得られた。すなわち、時間差Dを第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δr(=5mm)で除算して一般化して考えると、D/Δr[μs/mm]が2.0以下の場合に、ノイズ抑圧効果が6dB以上得られる、という実測結果が得られた。
また、本発明のマイクロホンユニット1として第1の開口4aと第2の開口4bとの距離Δrが2mm、10mmであるものを用いて行った実測においても、同様に、D/Δr[μs/mm]が2.0以下の場合にノイズ抑圧効果が6dB以上になる、という実測結果が得られた。
これらの実測結果から、実用的な観点でノイズ抑圧効果を得て、遠方ノイズを抑圧するには、D/Δr[μs/mm]を2.0以下にする必要があることが導き出される。従って、D/Δr≦2.0とすることにより、実用的な観点でノイズ抑圧効果を得て、遠方ノイズを抑圧することができる。
本発明のマイクロホンユニット1では、上述のように、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、時間差Dを生じさせる。従って、本発明のマイクロホンユニット1によれば、D/Δr≦2.0であることにより、遠方ノイズを抑圧することができると共に、0.76≦D/Δrであることにより、ヌルポイントの位置から発せられた音の検出感度を向上することができる。つまり、本発明のマイクロホンユニット1によれば、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、時間差Dを生じさせることにより、遠方ノイズを抑圧しつつ、ヌルポイントから発せられた音の検出感度を向上することができる。
また、本発明のマイクロホンユニット1では、時間差Dを生じさせることにより、上述のように、ヌルポイントは、第1の開口4aまでの距離と第2の開口4bまでの距離が異なる位置となる。そして、ヌルポイント以外の位置から発せられた音の検出感度を実測した結果、ヌルポイント以外の位置から発せられた音を良好な感度で検出できるという実測結果が得られた。従って、本発明のマイクロホンユニット1によれば、有感度角度範囲を拡大することができる。
以上説明したように、本発明のマイクロホンユニット1によれば、遠方ノイズを抑圧しつつ、ヌルポイントから発せられた音の検出感度を向上することができ、また、有感度角度範囲を拡大することができる。
つまり、本発明のマイクロホンユニット1によれば、差動型マイクロホンユニットの特徴である遠方ノイズ抑圧特性を生かしつつ、かつ、ヌルポイントが話者の方向に発生する場合においても、ヌルポイントの影響による話者音声レベルの低下を最小限に抑えることができて、話者の声が消失するといった問題を解消することができ、特に、携帯電話機に搭載した場合に良好な音声品質を実現することが可能である。
図8は、本発明のマイクロホンユニット1の携帯電話機への搭載例を示す。本発明のマイクロホンユニット1は、例えば、第1の開口4a及び第2の開口4bが、携帯電話機90の筺体91の同一側面に形成された受音口92a、92bに臨むように(携帯電話機90の話者に対向する面に平行となるように)、携帯電話機90に搭載される。マイクロホンユニット1をこのように携帯電話機90に搭載した場合には、ヌルポイントが話者の方向に発生する。
本発明のマイクロホンユニット1によれば、マイクロホンユニット1をこのように携帯電話機90に搭載した場合でも(ヌルポイントが話者の方向に発生する場合でも)、ヌルポイントから発せられた音の検出感度を向上することができ、また、有感度角度範囲を拡大することができるため、ヌルポイントの影響によって通話音声を聞き取れない(話者の声が消失する)といった問題を解消することができ、良好な音声品質を実現することができる。このように、本発明のマイクロホンユニット1によれば、携帯電話機90に搭載した場合に、良好な音声品質を実現することが可能である。
<第2の実施形態>
図9は、第2の実施形態によるマイクロホンユニットの構成を示す。本実施形態のマイクロホンユニット1は、上記第1の実施形態の構成に加え、音の伝播を遅延させる伝播遅延部材7をさらに備えており、また、第1の音道5aの長さと第2の音道5bの長さが、同じ長さになっている。
伝播遅延部材7は、例えばフェルトと呼ばれる材料によって構成されており、音の振幅は減衰させずに、音の位相を遅延させる(すなわち、音の伝播を遅延させる)ものである。伝播遅延部材7は、第1の音道5a中(すなわち、第1の開口4aから振動板2の表面2aまでの音の伝播経路中)に設けられている。
本実施形態のマイクロホンユニット1では、伝播遅延部材7によって、第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と、第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間とに、時間差を生じさせるようになっている。伝播遅延部材7によって、時間差発生手段が構成されている。
伝播遅延部材7は、第1の開口4aと第2の開口4bとの距離をΔr、第1の開口4aから振動板2の表面2aまで音が伝播する時間と第2の開口4bから振動板2の裏面2bまで音が伝播する時間との時間差をDとしたときに、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、時間差Dを生じさせるようになっている。本実施形態における他の構成については、上記第1の実施形態と同様である。本実施形態のマイクロホンユニット1によれば、上記第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記第1の実施形態において、第1の音道の長さが第2の音道の長さよりも長くなっている構成に替えて、第2の音道の長さが第1の音道の長さよりも長くなっている構成であってもよい。また、第2の実施形態において、第1の音道中に伝播遅延部材を設ける構成に替えて、第2の音道中に伝播遅延部材を設ける構成であってもよい。また、上記第1及び第2の実施形態において、マイクロホンユニットは、振動板及び背電極がMEMSとして構成されたもの(シリコンマイク)に限られず、例えば、振動板がエレクトレット膜(残留分極を有する誘電体)により形成されたエレクトレットコンデンサ型のマイクロホンユニットであってもよく、また、動電型(ダイナミック型)、電磁型(マグネティック型)、圧電型(クリスタル型)等のマイクロホンユニットであってもよい。また、上記第1及び第2の実施形態において、第1の開口と第2の開口は、筺体の異なる面上(マイクロホンユニットの異なる面上)に設けられていてもよい。このような構成であっても、上記第1及び第2の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
上記第1及び第2の実施形態では、第1の開口と第2の開口を筺体の同一平面上(マイクロホンユニットの同一平面上)に設けている。なぜなら、こうした構成のマイクロホンユニットを、第1の開口と第2の開口を設けている筺体の面が携帯電話機の話者に対向する面に平行となるように、携帯電話機に搭載した場合において、特に、ヌルポイントが話者の方向に発生しやすいためである。本発明の技術は、第1の開口と第2の開口が筺体の同一平面上に設けられた構成に限られず、第1の開口と第2の開口が筺体の異なる面上(マイクロホンユニットの異なる面上)に設けられた構成に対しても適用可能であり、同様の効果を奏することができる。
本発明は、差動型マイクロホンユニットの特徴である遠方ノイズ抑圧特性を生かしつつ、かつ、ヌルポイントが話者の方向に発生する場合においても、話者音声レベルの低下を最小限に抑えることができて、話者の声が消失するといった問題を解消することができるため、特に、携帯電話機に搭載した場合に良好な音声品質を実現することが可能である。
1 マイクロホンユニット
2 振動板
2a 振動板の表面
2b 振動板の裏面
3 背電極
3a 電極孔
4 筺体
4a 第1の開口
4b 第2の開口
5a 第1の音道
5b 第2の音道
7 伝播遅延部材
41 基板
42 カバー

Claims (2)

  1. 音を検出するための振動板を備え、
    第1の開口と第2の開口から音が入力され、
    前記第1の開口から入力された音を前記振動板の表面に導入すると共に、前記第2の開口から入力された音を前記振動板の裏面に導入して、前記振動板の振動によって音を検出するマイクロホンユニットにおいて、
    前記第1の開口から前記振動板の表面まで音が伝播する時間と、前記第2の開口から前記振動板の裏面まで音が伝播する時間とに、時間差を生じさせる時間差手段を備え、
    前記時間差手段は、前記第1の開口から前記振動板の表面までの音の伝播経路の長さと、前記第2の開口から前記振動板の裏面までの音の伝播経路の長さとの相違によって構成されており、前記第1の開口と前記第2の開口との距離をΔr[mm]、前記時間差をD[μs]としたときに、0.76≦D/Δr≦2.0の関係を満たすように、前記時間差を生じさせる、
    ことを特徴とするマイクロホンユニット。
  2. 前記時間差手段は、前記第1の開口から前記振動板の表面までの音の伝播経路の長さと、前記第2の開口から前記振動板の裏面までの音の伝播経路の長さとの相違に加えて、前記第1の開口から前記振動板の表面までの音の伝播経路中、又は、前記第2の開口から前記振動板の裏面までの音の伝播経路中に設けられた、音の伝播を遅延させる伝播遅延部材によって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロホンユニット。
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