JP3620133B2 - ステレオマイクロフォン装置 - Google Patents

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JP3620133B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はステレオマイクロフォン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のステレオマイクロフォン装置としては、単一指向性マイクロフォンと、双指向性マイクロフォンとを組み合わせ、単一指向性マイクロフォンよりの音声信号に対し、双指向性マイクロフォンよりの音声信号を加算及び減算することにより、ステレオ音声信号を得るようにしたものがある。
【0003】
次に、無指向性マイクカプセル(マイクロフォンカプセル)を用いた従来のステレオマイクロフォン装置について、図7及び図8を参照して説明する。MCl、MCrはそれぞれ左及び右マイクカプセルで、各受音面はそれぞれ外側面を向いており、風防WDに埋め込まれている両マイクカプセルMCl、MCrの両外側面間の距離をm′とする。
【0004】
左及び右チャンネルのマイクカプセルMCl、MCrよりの音声信号を、それぞれバッファ増幅器25L、25Rを通じて、合成器28L、28Rに供給すると共に、それぞれ遅延器25L、25R及び減衰器27L、27Rの縦続回路を通じて、合成器28R、28Lにそれぞれ供給する。合成器28Lにおいて、バッファ増幅器25Lよりの音声信号から、減衰器27Rよりの音声信号を減算し、その減算出力を等化器29Lに供給して、出力端子30Lから左音声信号を得る。合成器28Rにおいて、バッファ増幅器25Rよりの音声信号から、減衰器27Rよりの音声信号を減算し、その減算出力を等化器29Rに供給して、出力端子30Rから右音声信号を得る。
【0005】
このステレオマイクロフォン装置では、左及び右チャンネルのマイクカプセルMCl、MCrよりの左及び右チャンネルの音声信号から、それぞれ電気的に遅延及び減衰した音声信号を作り、それぞれを右及び左チャンネルの音声信号から減算して、左及び右音声信号を作り、これによって3kHz程度以下の低域でステレオ感のあるステレオ音声信号を得るようにしている。尚、3kHz程度以上の高域では、左及び右チャンネルのマイクカプセルMCl、MCrを正面に対し、少し外側に向けて収音するようにすれば、高域でのステレオ感のあるステレオ音声信号を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の単一指向性マイクロフォン及び双指向性マイクロフォンを組み合わせたステレオマイクロフォン装置は、単一指向性マイクロフォンがマイクロフォンの構造によって単一指向性を実現しているので、機械的ノイズや風吹かれノイズの影響が大きいので、電子機器にステレオマイクロフォン装置を取り付けて使用するビルトイン方式のマイクロフォン装置には不向きである。又、双指向性マイクロフォンは高価であるし、単一指向性マイクカプセル及び双指向性マイクカプセルを組み合わせて構成したステレオマイクロフォン装置は、2種類のマイクカプセルを用いているので、量産性が良くないという欠点がある。
【0007】
又、上述の従来の無指向性マイクカプセルを用いたステレオマイクロフォン装置は、両無指向性マイクカプセル間の間隔が比較的広い(3cm以上)と言う欠点がある。
【0008】
かかる点に鑑み、本発明は、全体として小型になし得、風吹かれノイズ及び振動ノイズの影響が少なく、ステレオ感の安定し、収音ズームを可能にしたステレオマイクロフォン装置を提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明のステレオマイクロフォン装置では、同じ特性で、共に無指向性の、左チャンネルの第1及び2のマイクカプセル並びに右チャンネルの第3及び第4のマイクカプセルを具備し、第1及び第3のマイクカプセルをその各受音面が所定間隔を置いて互いに対向するように配すると共に、第1及び第3のマイクカプセルより所定距離だけ後方に、第2及び第4のマイクカプセルをその各受音面の反対側の面が所定間隔を置いて互いに対向するように配する。
【0010】
そして、第1及び第3のマイクカプセルよりの音声信号A、Bを加算して得た第1の加算音声信号から、第2及び第4のマイクカプセルよりの音声信号C、Dを加算して得た第2の加算音声信号を所定時間遅延させ且つ所定量減衰させた後に減算して、疑似中央マイクロフォン出力音声信号を得る第1の演算回路と、第4のマイクカプセルよりの音声信号Dから、第2のマイクカプセルよりの音声信号Cを減算して得た減算音声信号を含む疑似側面マイクロフォン出力音声信号を得る第2の演算回路と、疑似側面マイクロフォン出力音声信号のレベルをβ倍(但し、βは0≦β≦1の範囲で可変できる)する利得可変回路と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号からβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を減算して、左音声信号を得る減算器と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号及びβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を加算して、右音声信号を得る加算器とを設ける。
【0011】
かかる第1の本発明によれば、ステレオ音声信号を得ることができると共に、βを可変することによって、収音し得る音源に対する距離を可変することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。先ず、図1の実施の形態を説明する。同じ特性(音声/電気信号変換特性)で、共に無指向性のマイクカプセル(マイクロフォンカプセル)MCa、MCb、MCc、MCdを用意する。左チャンネルのマイクカプセルMCa及び右チャンネルのマイクカプセルMCbを、その各受音面(コの字形の破線を付した側)が所定間隔を置いて対向するように配する。マイクカプセルMCa、MCbより距離mだけ後方に、左チャンネルのマイクカプセルMCc及び右チャンネルのマイクカプセルMCdを、その各受音面の反対側の面、即ち各平面がが所定間隔を置いて対向するように配する。この場合、マイクロフォンMCc、MCdの各背面間の距離が0になっても良い。
【0013】
マイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号a3(=C)、a4(=D)を合成器3に供給して加算し、その加算信号a5を遅延量がφの遅延器4及び減衰量がα(0<α<1)の減衰器5の縦続回路を通じて得た音声信号a6を合成器6に供給すると共に、マイクカプセルMCa、MCbよりの音声信号a1(=A)、a2(=B)を合成器6に供給して、a3+a4−a6の演算を行って、音声信号a7を得る。即ち、次式に示す疑似中央マイクロフォン出力音声信号M(=a7)が得られる。尚、〔φ〕は時間φの遅延を意味するものとする。前方マイクカプセルMCa、MCbと、後方マイクカプセルMCc、MCdとの間の距離mを考慮して、距離mが長いときは、遅延器4の遅延時間φを短く、距離mが短いときは、遅延時間φを長くする。
【0014】
【数1】
M=A+B−α・(C+D)〔φ〕
【0015】
マイクカプセルMb、MCdよりの音声信号をa2、a4を合成器2に供給して加算して、加算音声信号a8を得る。マイクカプセルMa、MCcよりの音声信号をa1、a3を合成器2に供給して加算して、加算音声信号a9を得る。両加算音声信号a8、a9を合成器7に供給して、a8−a9の演算を行って、減算音声信号a10を得る。即ち、次式に示す双指向性を有する疑似側面マイクロフォン出力音声信号Sを得る。
【0016】
【数2】
S=B+D−(A+C)
【0017】
合成器a10よりの減算音声信号a10を、増幅率がβ(βを0≦β≦1の範囲で可変し得る)の可変利得増幅器8に供給して、音声信号β・a10(=β・S)を得る。加算音声信号a7(=M)を合成器9、10に供給すると共に、増幅器8よりの音声信号β・a10を合成器9、10に供給して、それぞれ、a7+β・a10及びa7−β・a10の演算を行わせる。合成器9よりの加算音声信号a11を、等化器11に供給して周波数特性の補正を行って、出力端子13より右音声信号a13(=R)を得る。合成器10よりの減算音声信号a12を、等化器12に供給して周波数特性の補正を行って、出力端子14より左音声信号a14(=L)を得る。即ち、出力端子13、14から、次式の右及び左音声信号R、Lを得る。
【0018】
【数3】
Figure 0003620133
【0019】
【数4】
Figure 0003620133
【0020】
図4に、音声信号M、S、M+S、M−S、R、Lの指向性パターンを示す。疑似中央マイクロフォン出力音声信号Mは、一次音圧傾斜のポーラーパターンを有する。この音声信号Mを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCa、MCbよりの音声信号A、Bの合成器6による加算及び受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号C、Dの合成器3による加算によって、振動ノイズを十分に相殺することができる。
【0021】
疑似側面マイクロフォン出力音声信号Sは、双指向性のポーラーパターンを有する。音声信号Sを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCa、MCcよりの音声信号A、Cの合成器2による加算及び受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMb、MCdよりの音声信号B、Dの合成器1による加算によって、振動ノイズを十分に相殺することができる。
【0022】
左及び右音声信号L、Rの音声信号Sの係数βを1〜0の範囲で可変することにより、収音可能音源距離を可変、即ち、ズーミングを行うことができる。そして、この実施の形態のステレオマイクカプセル装置のβをカメラ一体型VTRのズームレンズのズーミングと連動して変化させ、即ち、ズームレンズがそれぞれ広角乃至望遠に変化するとき、βをそれぞれ1乃至0に変化させる。
【0023】
マイクカプセルMCa、MCb、MCc、MCdの配置は、図1に図示のように、マイクカプセルMCa、MCbの受音面を含むそれぞれの平面内に、マイクカプセルMCc、MCdの背面をそれぞれ位置させる他に、図2に示すような配置も可能である。
【0024】
即ち、図2Aは、マイクカプセルMCa、MCcの各背面を同一平面内に位置させると共に、マイクカプセルMCb、MCdの各背面を同一平面内に位置させるように、各マイクカプセルを風防WDに取り付けるようにした場合である。又、図2Bは、マイクカプセルMCa、MCcの各受音面を同一平面内に位置させると共に、マイクカプセルMCb、MCdの各受音面を同一平面内に位置させるように、各マイクカプセルを風防WDに取り付けるようにした場合である。
【0025】
図3もマイクカプセルの配置を示した図である。図3A、B、Cにおいて、m1は、前方のマイクカプセルMCa、MCbと、後方のマイクカプセルMCc、MCdとの間の距離を、m2は後方のマイクカプセルMCc、MCdの各受音面間の距離を示す。図3A及び図3Bは、後方のマイクカプセルMCc、MCdの各背面を密着させ、それぞれ前方のマイクカプセルMCa、MCbの各受音面間の距離を短くした場合(図3A)及び長くし、マイクカプセルMCa、MCcの各受音面が共通の平面内に位置し、マイクカプセルMCb、MCd各受音面が共通の平面内に位置するようにした場合(図3B)である。図3Cのように、距離m1、m2を等しくしたとき、音像の定位感が最も顕著になる。又、振動ノイズの相殺効果が最大となるのは、受音面が互いに反対方向を向くマイクカプセルの受音面が互いに平行で、振動方向が互いに平行な受音面に垂直になるときである。
【0026】
次に、図5の実施の形態を説明するも、図1の実施の形態と対応する部分には同一符号を付して、重複説明を省略する。図5の実施の形態は、図1の実施の形態における合成器1、2を省略し、マイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号a3(=C)、a4(=D)を直接合成器7に供給して、a4−a3の減算を行って、減算音声信号b10を得、その減算音声信号b10を増幅率がβの増幅器8に供給して、音声信号β・b10を得るようにした場合である。合成器9に、音声信号a7及びβ・b10を供給して加算して、加算音声信号b11を得、これを等化器11に供給して周波数特性を補正して、出力端子13に右音声信号b13(=R)を得る。合成器10に、音声信号a7及びβ・b10を供給して、a7−β・b10の演算を行って、減算音声信号b12を得、これを等化器12に供給して周波数特性を補正して、出力端子14に左音声信号b14(=L)を得る。
【0027】
疑似中央マイク出力信号Mは数1の式と同じになるが、双指向性を有する疑似側面マイク信号Sは、次式に示すようになる。
【0028】
【数5】
S=D−C
【0029】
従って、出力端子13、14から得られる右及び左音声信号R、Lは次式のようになる。
【0030】
【数6】
Figure 0003620133
【0031】
【数7】
Figure 0003620133
【0032】
図5の実施の形態の場合は、音声信号Mを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCa、MCbよりの音声信号A、Bの合成器6による加算及び受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号C、Dの合成器3による加算によって、振動ノイズを十分相殺することができる。しかし、音声信号Sを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルよりの音声信号の加算による振動ノイズの相殺はおこなわれない。従って、この図5の実施の形態は、図1の実施の形態に比べて、振動ノイズの相殺効果は小さくなる。しかし、この実施の形態は、図1の実施の形態に比べて、合成器が2個減少するので、構成が簡単になる。
【0033】
次に、図6の実施の形態を説明するも、図5の実施の形態と対応する部分には同一符号を付して、重複説明を省略する。この実施の形態は、図5の実施の形態におけるマイクカプセルMCa、MCbの代わりに、受音面が正面を向くマイクカプセルMCabを設けた場合である。この場合は、マイクカプセルMCabの受音面よりm1だけ後方に、マイクカプセルMCc、Mcdを設けている。尚、マイクカプセルMCc、Mcdの両受音面間の距離をm2としている。この場合、m1=m2にすれば、音像の定位感が最も安定となる。
【0034】
マイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号a3(=C)、a4(=D)を合成器3に供給して加算し、その加算信号a5を遅延量がφの遅延器4及び減衰量がα(0<α<1)の減衰器5の縦続回路に供給して得た音声信号a6を合成器6に供給する。音声信号a6と、マイクカプセルMCabよりの音声信号c1(=A′)を係数乗算器16に供給して得た音声信号2・c1とを、合成器6に供給して、2・c1−a6の演算を行って、減算音声信号c7を得る。即ち、次式に示す疑似中央マイク出力信号M(=c7)が得られる。尚、〔φ〕は時間φの遅延を意味するものとする。前方マイクカプセルMCabと、後方マイクカプセルMCc、MCdとの間の距離m1を考慮して、距離m1が長いときは、遅延器4の遅延時間φを短く、距離mが短いときは、遅延時間φを長くする。
【0035】
【数8】
M=2・A′−α・(C+D)〔φ〕
【0036】
マイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号a3(=C)、a4(=D)を合成器7に供給して、a3−a4の演算を行って、減算音声信号b10を得る。即ち、次の式に示す、双指向性を有する疑似側面マイクロフォン出力音声信号S(=b10)を得る。
【0037】
【数9】
S=D−C
【0038】
合成器7よりの減算音声信号b10を、増幅率がβ(0≦β≦1)の増幅器8に供給して、音声信号β・b10(=β・S)を得る。加算音声信号c7(=M)を合成器9、10に供給すると共に、減算音声信号b10(=S)を増幅率がβの増幅器8に供給し、その増幅音声信号β・b10(=β・S)を合成器9、10に供給して、それぞれ、c7+β・b10及びc7−β・b10の加減算を行わせる。合成器9よりの加算音声信号c11を、等化器11に供給して、周波数特性の補正を行って、出力端子13に右音声信号c13(=R)を得る。合成器10よりの減算音声信号c12を、等化器12に供給して、周波数特性の補正を行って、出力端子14より左音声信号c14(=L)を得る。即ち、出力端子13、14から、次式の右及び左音声信号R、Lを得る。
【0039】
【数10】
Figure 0003620133
【0040】
【数11】
Figure 0003620133
【0041】
図1の実施の形態で説明した数3、数4の式において、β=1とすると、次式が得られる。
【0042】
【数12】
R=2B−α・(C+D)〔φ〕+(D−C)
【0043】
【数13】
L=2A−α・(C+D)〔φ〕−(D−C)
【0044】
数10、11において、β=1、2A′=2A=2Bとすると、数10、11の式はそれぞれ数12、13の式と同じになる。即ち、図1及び図6の実施の形態は、β=1とし、図1のマイクカプセルMCa、MCbの代わりに、図6のようにマイクカプセルMCabを設ければ、これらの2つの実施の形態は同じになる。従って、β=1の場合には、図1の実施の形態に比べて、図6の実施の形態の方が、マイクカプセルの個数は1個少なくて済む。
【0045】
図6の実施の形態の場合は、音声信号Mを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルMCc、MCdよりの音声信号C、Dの合成器3による加算によって、振動ノイズを相殺することができる。しかし、音声信号Sを得る過程での、受音面が互いに反対方向を向いている対のマイクカプセルよりの音声信号の加算による振動ノイズの相殺はおこなわれない。従って、この図6の実施の形態は、図5の実施の形態に比べて、振動ノイズの相殺効果は小さくなる。但し、この実施の形態は、図1及び図5の実施の形態に比べて、マイクカプセルの個数を1個減らすことができるので、構成が簡単になる。
【0046】
【発明の効果】
第1の本発明によれば、同じ特性で、共に無指向性の、左チャンネルの第1及び2のマイクカプセル並びに右チャンネルの第3及び第4のマイクカプセルを具備し、第1及び第3のマイクカプセルをその各受音面が所定間隔を置いて互いに対向するように配すると共に、第1及び第3のマイクカプセルより所定距離だけ後方に、第2及び第4のマイクカプセルをその各受音面の反対側の面が所定間隔を置いて互いに対向するように配し、第1及び第3のマイクカプセルよりの音声信号A、Bを加算して得た第1の加算音声信号から、第2及び第4のマイクカプセルよりの音声信号C、Dを加算して得た第2の加算音声信号を所定時間遅延させ且つ所定量減衰させた後に減算して、疑似中央マイクロフォン出力音声信号を得る第1の演算回路と、 第4のマイクカプセルよりの音声信号Dから、第2のマイクカプセルよりの音声信号Cを減算して得た減算音声信号を含む疑似側面マイクロフォン出力音声信号を得る第2の演算回路と、疑似側面マイクロフォン出力音声信号のレベルをβ倍(但し、βは0≦β≦1の範囲で可変できる)する利得可変回路と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号からβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を減算して、左音声信号を得る減算器と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号及びβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を加算して、右音声信号を得る加算器とを有するので、全体として小型になし得、風吹かれノイズ及び振動ノイズの影響が少なく、ステレオ感の安定し、収音ズームを可能にしたステレオマイクロフォン装置を得ることができる。
【0047】
第2の本発明によれば、第1の本発明のステレオマイクロフォン装置において、疑似側面マイクロフォン出力音声信号は、第3のマイクカプセルよりの音声信号Bから、第1のマイクカプセルよりの音声信号Aを減算して得た減算音声信号をも含むので、第1の本発明と同様の効果を得ることができると共に、振動ノイズの影響を一層少なくすることができる。
【0048】
第3の本発明によれば、同じ特性で、共に無指向性の、中央部マイクカプセル並びに左及び右チャンネルのマイクカプセルを具備し、中央部マイクカプセルをその受音面が前方を向くように配すると共に、中央部マイクカプセルより所定距離だけ後方に、左及び右チャンネルのマイクカプセルをその各受音面の反対側の面が所定間隔を置いて互いに対向するように配し、中央部マイクカプセルよりの音声信号A′の2倍のレベルの音声信号から、左及び右チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号C、Dを加算して得た加算音声信号を所定時間遅延させ且つ所定量減衰させた後に減算して、疑似中央マイクロフォン出力音声信号を得る第1の演算回路と、右チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号Dから、左チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号Cを減算して得た減算音声信号からなる疑似側面マイクロフォン出力音声信号を得る第2の演算回路と、疑似側面マイクロフォン出力音声信号のレベルをβ倍(但し、βは0≦β≦1の範囲で可変できる)する利得可変回路と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号からβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を減算して、左音声信号を得る減算器と、疑似中央マイクロフォン出力音声信号及びβ倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を加算して、右音声信号を得る加算器とを有するので、全体として小型になし得、構成が簡単となり、風吹かれノイズ及び振動ノイズの影響が少なく、ステレオ感の安定し、収音ズームを可能にしたステレオマイクロフォン装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック線図である。
【図2】A その実施の形態のマイクカプセルの配置を示す平面図である。B その実施の形態のマイクカプセルの配置を示す平面図である。
【図3】A その実施の形態のマイクカプセルの配置を示す平面図である。
B その実施の形態のマイクカプセルの配置を示す平面図である。
C その実施の形態のマイクカプセルの配置を示す平面図である。
【図4】実施の形態の説明に供する指向性パターンを示す特性図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すブロック線図である。
【図6】本発明の更に他の実施の形態を示すブロック線図である。
【図7】従来例を示すブロック線図である。
【図8】従来例のマイクカプセルの配置を示す平面図である。
【符号の説明】
MCa マイクカプセル
MCb マイクカプセル
MCc マイクカプセル
MCd マイクカプセル
1 合成器
2 合成器
3 合成器
4 遅延器
5 減衰器
6 合成器
7 合成器
8 利得可変回路(増幅器)
9 合成器
10 合成器
11 等化器
12 等化器
13 出力端子
14 出力端子

Claims (3)

  1. 同じ特性で、共に無指向性の、左チャンネルの第1及び2のマイクカプセル並びに右チャンネルの第3及び第4のマイクカプセルを具備し、前記第1及び第3のマイクカプセルをその各受音面が所定間隔を置いて互いに対向するように配すると共に、前記第1及び第3のマイクカプセルより所定距離だけ後方に、前記第2及び第4のマイクカプセルをその各受音面の反対側の面が所定間隔を置いて互いに対向するように配し、前記第1及び第3のマイクカプセルよりの音声信号A、Bを加算して得た第1の加算音声信号から、前記第2及び第4のマイクカプセルよりの音声信号C、Dを加算して得た第2の加算音声信号を所定時間遅延させ且つ所定量減衰させた後に減算して、疑似中央マイクロフォン出力音声信号を得る第1の演算回路と、前記第4のマイクカプセルよりの音声信号Dから、前記第2のマイクカプセルよりの音声信号Cを減算して得た減算音声信号を含む疑似側面マイクロフォン出力音声信号を得る第2の演算回路と、前記疑似側面マイクロフォン出力音声信号のレベルをβ倍(但し、βは0≦β≦1の範囲で可変できる)する利得可変回路と、前記疑似中央マイクロフォン出力音声信号から前記β倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を減算して、左音声信号を得る減算器と、前記疑似中央マイクロフォン出力音声信号及び前記β倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を加算して、右音声信号を得る加算器とを有することを特徴とするステレオマイクロフォン装置。
  2. 請求項1に記載のステレオマイクロフォン装置において、前記疑似側面マイクロフォン出力音声信号は、前記第3のマイクカプセルよりの音声信号Bから、第1のマイクカプセルよりの音声信号Aを減算して得た減算音声信号をも含むことを特徴とするステレオマイクロフォン装置。
  3. 同じ特性で、共に無指向性の、中央部マイクカプセル並びに左及び右チャンネルのマイクカプセルを具備し、前記中央部マイクカプセルをその受音面が前方を向くように配すると共に、前記中央部マイクカプセルより所定距離だけ後方に、前記左及び右チャンネルのマイクカプセルをその各受音面の反対側の面が所定間隔を置いて互いに対向するように配し、前記中央部マイクカプセルよりの音声信号A′の2倍のレベルの音声信号から、前記左及び右チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号C、Dを加算して得た加算音声信号を所定時間遅延させ且つ所定量減衰させた後に減算して、疑似中央マイクロフォン出力音声信号を得る第1の演算回路と、前記右チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号Dから、前記左チャンネルのマイクカプセルよりの音声信号Cを減算して得た減算音声信号からなる疑似側面マイクロフォン出力音声信号を得る第2の演算回路と、前記疑似側面マイクロフォン出力音声信号のレベルをβ倍(但し、βは0≦β≦1の範囲で可変できる)する利得可変回路と、前記疑似中央マイクロフォン出力音声信号から前記β倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を減算して、左音声信号を得る減算器と、前記疑似中央マイクロフォン出力音声信号及び前記β倍の疑似側面マイクロフォン出力音声信号を加算して、右音声信号を得る加算器とを有することを特徴とするステレオマイクロフォン装置。
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