JP5262694B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5262694B2
JP5262694B2 JP2008331552A JP2008331552A JP5262694B2 JP 5262694 B2 JP5262694 B2 JP 5262694B2 JP 2008331552 A JP2008331552 A JP 2008331552A JP 2008331552 A JP2008331552 A JP 2008331552A JP 5262694 B2 JP5262694 B2 JP 5262694B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear ratio
shift
gear
fail
failure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008331552A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010151263A (ja
Inventor
信一朗 村上
雅喜 西出
達哉 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2008331552A priority Critical patent/JP5262694B2/ja
Priority to US12/654,600 priority patent/US8214118B2/en
Priority to DE112009002334T priority patent/DE112009002334T5/de
Priority to CN200980137442.8A priority patent/CN102165223B/zh
Priority to PCT/JP2009/007160 priority patent/WO2010073648A1/ja
Publication of JP2010151263A publication Critical patent/JP2010151263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5262694B2 publication Critical patent/JP5262694B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/68Inputs being a function of gearing status
    • F16H59/70Inputs being a function of gearing status dependent on the ratio established
    • F16H2059/706Monitoring gear ratio in stepped transmissions, e.g. by calculating the ratio from input and output speed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • F16H2061/1256Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures characterised by the parts or units where malfunctioning was assumed or detected
    • F16H2061/1276Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures characterised by the parts or units where malfunctioning was assumed or detected the failing part is a friction device, e.g. clutches or brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/68Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings
    • F16H61/684Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings without interruption of drive
    • F16H61/686Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for stepped gearings without interruption of drive with orbital gears

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、車輌等に搭載される自動変速機の制御装置に係り、詳しくは、複数の摩擦係合要素の掴み換えにより変速を行った後にギヤ比に基づきフェール判定を行う自動変速機の制御装置に関する。
一般に、例えば車輌等に搭載される多段式の自動変速機にあっては、クラッチやブレーキ等からなる摩擦係合要素の掴み換えを行うことで変速を行っている。ところで、上述の掴み換え変速は、例えば油圧制御装置におけるリニアソレノイドバルブ等を電気的に制御することで、上記摩擦係合要素の係合・解放を制御しているが、何らかの原因により、摩擦係合要素が係合したままとなる係合フェールや摩擦係合要素が解放したままとなる解放フェールが生じる虞がある。このようなフェールが生じた場合は、フェール判定に伴ってフェールセーフを実行することで走行安全性の確保を図ることが必要となるため、変速中のギヤ比(ギヤ比)と所定の閾値とを比較することでフェール判定を行うものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−255518号公報
ところで、上記特許文献1のものは、変速中にフェール判定を行っているが、変速終了後のギヤ比が目標のギヤ比と異なっているか否か、つまり変速後のギヤ比成立状態からフェールを判定することも考えられる。しかし、変速後にフェール判定を行う場合、上述した解放フェールが生じた場合には摩擦係合要素が係合されずにニュートラル状態となるだけであるが、上記係合フェールが生じた場合は、変速前に係合していた摩擦係合要素に加えて新たに摩擦係合要素を係合してしまい、不要な摩擦係合要素の係合を生じてしまう虞がある。本出願人は、このような不要な係合状態を防止するため、油圧回路に係合不要な摩擦係合要素の油圧が入力された際に1つの油圧を遮断するカットオフバルブを設けることや、係合不要な摩擦係合要素が係合した際に1つの摩擦係合要素が滑るように予め油圧設定を低くしておくことも考えている。
しかしながら、このような同時係合を防止する構成にあっても、例えばカットオフバルブによる油圧カットが微妙な油圧バランスによって遅れた場合や、摩擦係合要素の1つが滑りながら所定の変速段に落ち着かせて回避する場合など、ギヤ比が一定となるまでにはある程度の時間を要する場合があり、上記ギヤ比に基づきフェール判定を行う時点で、ギヤ比が一定でないと(変化中であると)、係合フェールであるにも拘らず、解放フェールと誤判定する虞があった。一方で、フェール判定を変速後しばらくしてから実行するように設定することも考えられるが、フェール判定が遅くなり、フェールセーフ制御が遅れてしまうという問題がある。
そこで本発明は、変速後のフェール判定の迅速化を図ることが可能でありながら、変速後のフェール判定の精度向上を図ることも可能な自動変速機の制御装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1乃至図5参照)、駆動源(2)に接続される入力軸(10)と、駆動車輪に接続される出力軸(11)と、複数の摩擦係合要素(例えばC−1,C−2,C−3,B−1,B−2)とを有し、前記複数の摩擦係合要素を掴み換えることにより複数の変速段(例えば前進1〜6速段及び後進段)に変速する自動変速機構(5)を備える自動変速機(3)の制御装置(1)において、
前記入力軸(10)の回転速度(Nin)と前記出力軸(11)の回転速度(Nout)とに基づきギヤ比を随時演算するギヤ比演算手段(22)と、
前記変速の終了後(T0経過後)における第1の所定時間(Ta)の間に、前記ギヤ比演算手段(22)により演算されたギヤ比が前記複数の変速段のギヤ比の何れかであるか否かを判定する第1ギヤ比成立判定手段(25)と、
前記第1ギヤ比成立判定手段(25)が前記第1の所定時間(Ta)の間に何れかの変速段のギヤ比が成立したことを判定し、前記変速の終了後の目標ギヤ比と前記ギヤ比演算手段(22)により演算されたギヤ比とが異なる場合、前記変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定する係合フェール判定手段(24)と、
前記第1ギヤ比成立判定手段(25)が前記第1の所定時間(Ta)の間に何れの変速段のギヤ比も成立していないことを判定した際に、前記係合フェール判定手段(24)によるフェール判定を中断するフェール判定中断手段(29)と、
前記フェール判定中断手段(29)により前記係合フェール判定手段(24)によるフェール判定が中断されている間に、第2の所定時間(Tb)に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したか否かを判定する第2ギヤ比成立判定手段(26)と、
前記第2ギヤ比成立判定手段(26)により前記第2の所定時間(Tb)に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定された際に、前記係合フェール判定手段(24)によるフェール判定の中断を解除するフェール判定中断解除手段(30)と、
前記フェール判定中断手段(29)が前記係合フェール判定手段(24)によるフェール判定を中断してから第3の所定時間(Tc)の間、前記第2ギヤ比成立判定手段(26)により前記第2の所定時間(Tb)に亘って何れかの変速段のギヤ比も成立しなかったことが判定された際に、前記掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定する解放フェール判定手段(27)と、を備えた、
ことを特徴とする自動変速機の制御装置(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図3乃至図5参照)、前記入力軸(10)に入力されるトルク(Tin)を算出する入力トルク算出手段(23)を備え、
前記フェール判定中断解除手段(30)は、前記第2の所定時間(Tb)に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定され、かつ前記入力軸(10)に入力される入力トルク(Tin)が所定トルク(Tt)以上であることを判定した際に、前記係合フェール判定手段(24)によるフェール判定の中断を解除する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図3乃至図5参照)、前記係合フェール判定手段(24)が、前記掴み換えにて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定した際に、該係合状態にある摩擦係合要素を用いた変速段に変速制御する係合フェールセーフ手段(28)を備えた、
ことを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機の制御装置(1)にある。
請求項に係る本発明は(例えば図3乃至図5参照)、前記解放フェール判定手段(27)が、前記掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定した際に、該解放状態にある摩擦係合要素を用いない変速段に変速制御する解放フェールセーフ手段(31)を備えた、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の制御装置(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、第1ギヤ比成立判定手段により変速の終了時から第1の所定時間の間にギヤ比が複数の変速段のギヤ比の何れかとなったことが判定され、係合フェール判定手段により変速後の目標ギヤ比と演算されたギヤ比とが異なると判定された場合、変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定することができ、迅速に摩擦係合要素が係合状態にあるフェールに対応したフェールセーフを実行することが可能となる。
一方、第1ギヤ比成立判定手段により変速の終了時から第1の所定時間の間にギヤ比が何れの変速段のギヤ比も成立していないことを判定した際は、係合フェール判定手段によるフェール判定を中断するので、解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであるにも拘らず、ギヤ比が安定するまで時間を要している状態を、摩擦係合要素が解放状態にあるフェール(ニュートラル状態のフェール)であると誤判定してしまうことを防止することができる。
更に、フェール判定中断手段により係合フェール判定手段によるフェール判定が中断されている間に、第2ギヤ比成立判定手段が第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことを判定した際は、フェール判定中断解除手段が係合フェール判定手段によるフェール判定の中断を解除し、上記係合フェール判定手段が、変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定するので、摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを精度良く判定することができ、対応したフェールセーフを確実に実行することが可能となる。
また、フェール判定中断手段が係合フェール判定手段によるフェール判定を中断してから第3の所定時間の間、第2ギヤ比成立判定手段により第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比も成立しなかったことが判定された際に、解放フェール判定手段が、掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定するので、摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを精度良く判定することができ、対応したフェールセーフを確実に実行することを可能とすることができる。
即ち、フェール判定の中断・解除を的確に実行することで、フェール判定の精度向上を図ることができると共に、確実にフェールである状況を直ちにフェールとして判定するので、フェール判定の迅速化を図ることが可能となり、対応したフェールセーフを確実にかつ迅速に実行することを可能とすることができる。
請求項2に係る本発明によると、フェール判定中断解除手段は、第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定され、かつ入力軸に入力される入力トルクが所定トルク以上であることを判定した際に、係合フェール判定手段によるフェール判定の中断を解除するので、摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることをさらに精度良く判定することができる。
請求項3に係る本発明によると、係合フェールセーフ手段を備えているので、係合フェール判定手段が、掴み換えにて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定した際に、該係合状態にある摩擦係合要素を用いた変速段に変速制御するフェールセーフを実行することができる。
請求項に係る本発明によると、解放フェールセーフ手段を備えているので、解放フェール判定手段が、掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定した際に、該解放状態にある摩擦係合要素を用いない変速段に変速制御するフェールセーフを実行することができる。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に沿って説明する。
まず、本発明を適用し得る自動変速機3の概略構成について図1に沿って説明する。図1に示すように、例えばFFタイプ(フロントエンジン、フロントドライブ)の車輌に用いて好適な自動変速機3は、エンジン(駆動源)2(図3参照)に接続し得る自動変速機の入力軸8を有しており、該入力軸8の軸方向を中心としてトルクコンバータ4と、自動変速機構5とを備えている。
上記トルクコンバータ4は、自動変速機3の入力軸8に接続されたポンプインペラ4aと、作動流体を介して該ポンプインペラ4aの回転が伝達されるタービンランナ4bとを有しており、該タービンランナ4bは、上記入力軸8と同軸上に配設された上記自動変速機構5の入力軸10に接続されている。また、該トルクコンバータ4には、ロックアップクラッチ7が備えられており、該ロックアップクラッチ7が係合されると、上記自動変速機3の入力軸8の回転が自動変速機構5の入力軸10に直接伝達される。
上記自動変速機構5には、入力軸10上において、シングルピニオンプラネタリギヤSPと、ラビニヨ型プラネタリギヤユニットPUとが備えられている。上記プラネタリギヤSPは、サンギヤS1、キャリヤCR1、及びリングギヤR1を備えており、該キャリヤCR1に、サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合するピニオンP1を有している。また、上記プラネタリギヤユニットPUは、4つの回転要素としてサンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2、及びリングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合するロングピニオンPLと、サンギヤS3に噛合するショートピニオンPSとを互いに噛合する形で有している。
上記プラネタリギヤSPのサンギヤS1は、ミッションケース9に固定されており、上記リングギヤR1は、上記入力軸10に接続されている。上記キャリヤCR1は、該サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合し、入力回転が減速された減速回転になると共に、クラッチC−1(摩擦係合要素)及びクラッチC−3(摩擦係合要素)に接続されている。
一方、上記プラネタリギヤユニットPUのサンギヤS2はブレーキB−1(摩擦係合要素)に接続されると共に上記クラッチC−3に接続され、該クラッチC−3を介して上記キャリヤCR1に接続される。また、上記サンギヤS3はクラッチC−1に接続され、該クラッチC−1を介して上記キャリヤCR1に接続される。更に、上記キャリヤCR2は、クラッチC−2(摩擦係合要素)に接続され、該クラッチC−2を介して入力軸10に接続されていると共に、ワンウェイクラッチF−1及びブレーキB−2(摩擦係合要素)に接続されている。そして、上記リングギヤR2は、カウンタギヤ(出力軸)11に接続されており、該カウンタギヤ11は、不図示のカウンタシャフト、ディファレンシャル装置を介して駆動車輪に接続されている。
上記のように構成された自動変速機構5は、図2に示す作動表のように前進1速段〜前進6速段及び後進段において、各クラッチC−1〜C−3、ブレーキB−1〜B−2、ワンウェイクラッチF−1が作動することにより、良好なステップ比をもって変速段のギヤ比を形成する。また、これらの各クラッチC−1〜C−3、ブレーキB−1〜B−2同士を掴み換えすることで各変速制御が実行される。
なお、各変速段において作動させるクラッチやブレーキの油圧は、入力トルクに対して安全率を加味した油圧に設定され、例えば他のクラッチ又はブレーキが同時に係合し、3つのクラッチやブレーキが同時係合したとしても、そのうちの1つが滑り、かつ基本的にアップシフト側の変速段を達成するように構成することができる(出願時未公開、PCT出願JP2008/67722)。
つづいて、本発明に係る自動変速機の制御装置1の概略構成について図3に沿って説明する。
図3に示すように、本自動変速機の制御装置1は、制御部(ECU)20を有しており、該制御部20は、アクセル開度センサ41、出力軸回転速度(車速)センサ42、入力軸回転速度センサ43などが接続されている。該制御部20には、変速マップ21aを有する変速制御手段21、ギヤ比演算手段22、入力トルク算出手段23、係合フェール判定手段24、第1タイマT1を有する第1ギヤ比成立判定手段25、第2タイマT2及び第3タイマT3を有する第2ギヤ比成立判定手段26、解放フェール判定手段27、係合フェールセーフ手段28、フェール判定中断手段29、フェール判定中断解除手段30、解放フェールセーフ手段31が備えられている。
なお、油圧制御装置6には、制御部20(変速制御手段21)からの電子指令によって油圧を調圧出力し得る複数のリニアソレノイドバルブ(不図示)が備えられており、上述した自動変速機構5のクラッチC−1、C−2、C−3、ブレーキB−1、B−2のそれぞれの油圧サーボ(不図示)に油圧PC1,PC2,PC3,PB1,PB2を自在に調圧することで、それらクラッチやブレーキの係合・解放状態を自在に制御し、つまり変速段を変更自在に制御し得るように構成されている。
上記変速制御手段21は、例えば図示を省略したシフトレバーの操作位置等に基づき自動変速モードの状態であると、アクセル開度センサ41により検出されるアクセル開度θd及び出力軸回転速度センサ42により検出される出力軸(カウンタギヤ11の)回転速度Nout(即ち、車速V)に基づき変速マップ21aを参照し、最適な変速段を判断する。なお、変速マップ21aには、予め各変速段に対する変速点(アップシフト点及びダウンシフト点)が、アクセル開度θdと出力軸回転速度Noutとに対応付けられて記録されている。
上記ギヤ比演算手段22は、出力軸回転速度センサ42により検出される出力軸回転速度Noutと入力軸回転速度センサ43により検出される入力軸10の回転速度Ninとに基づき実際のギヤ比(変速比)を随時演算する。また、上記入力トルク算出手段23は、例えばエンジン2からのエンジントルク信号に基づき、入力軸10に入力されている入力トルクTinを算出する。
上記第1ギヤ比成立判定手段25は、変速終了後(詳しくは変速終了指令から一定時間T0が経過した実際の変速終了後)から、第1タイマT1により計時した第1の所定時間Taの間に、上記ギヤ比演算手段22により演算された実際のギヤ比が、複数の変速段の何れかのギヤ比(詳しくは各変速段のギヤ比の所定範囲±α以内)であるか否かを判定する。
上記係合フェール判定手段24は、上記第1ギヤ比成立判定手段25の判定結果、或いは詳しくは後述する第2ギヤ比成立判定手段26の判定結果に基づき、本来の変速後のギヤ比(正常に変速した際の目標ギヤ比)と上記ギヤ比演算手段により演算されたギヤ比とが異なる場合(詳しくはそのギヤ比の所定範囲±α以外の場合)、つまり目標の変速段と異なる変速段が形成された場合であるので、変速にて解放されるはずのクラッチ或いはブレーキ(摩擦係合要素)が係合状態にあるフェールであることを判定する。なお、演算されたギヤ比が本来の変速後のギヤ比である場合は、つまり正常な変速であるので、何らフェール判定は行わない。
上記係合フェールセーフ手段28は、上記係合フェール判定手段24が、掴み換え(即ち変速)にて解放されるはずのクラッチ或いはブレーキが係合状態にあるフェール(以下、「係合フェール」という。)であることを判定した際、該係合状態にある摩擦係合要素を用いた変速段に変速制御する。即ち図2に示すように、例えば4−5変速等にて異なるギヤ比となった場合はクラッチC−1が係合フェールであるので車速に応じて前進1〜4速段に、例えば4−3変速等にて異なるギヤ比となった場合はクラッチC−2が係合フェールであるので車速に応じて前進4〜6速段に、例えば3−2変速や5−6変速等にて異なるギヤ比となった場合はクラッチC−3が係合フェールであるので車速に応じて前進3速段又は前進5速段に、例えば2−3変速や6−5変速にて異なるギヤ比となった場合はブレーキB−1が係合フェールであるので車速に応じて前進2速段又は前進6速段に、それぞれ変速制御する。なお、ブレーキB−2は、油圧制御装置6においてクラッチC−2と同じリニアソレノイドバルブを用いているので、本実施の形態においては、構造上、ブレーキB−2が係合フェールとなることはない。
上記フェール判定中断手段29は、上記第1ギヤ比成立判定手段25が第1の所定時間Taの間に何れの変速段のギヤ比も成立していないことを判定した際、即ち、各変速段のギヤ比同士の中間にあって、変速段の形成が遅れているのかニュートラル状態であるのかが判定できない状態である際に、上記係合フェール判定手段24にフェール判定の中断を指令する。
また、上記第2ギヤ比成立判定手段26は、上記フェール判定中断手段29により係合フェール判定手段24のフェール判定が中断されている間にあって、該中断の開始から第3タイマT3により計時した第3の所定時間Tcの間において、第2タイマT2により計時された第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比(詳しくは各変速段のギヤ比の所定範囲±α以内)が成立したか否かを判定する。加えて、第2ギヤ比成立判定手段26は、上記入力トルク算出手段23により算出される入力トルクTinが所定トルクTt以上であるか否かも判定する。即ち、ニュートラル状態であるか否かを精度良く判定するため、入力トルクTinが所定トルクTt以上で、かつ第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したか否かを判定することが好ましい。なお、第2タイマT2は、各変速段のギヤ比の所定範囲±α以内に入った際に計時が開始され、その変速段のギヤ比の所定範囲±α以外に出た際に計時がリセットされる。
上記フェール判定中断解除手段30は、上記第2ギヤ比成立判定手段26により第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定された際に、上記係合フェール判定手段24のフェール判定の中断を解除する。即ち、この解除を受けた上記係合フェール判定手段24は、上述したように本来の変速後のギヤ比と演算されたギヤ比とを比較して、それらギヤ比が異なる場合に係合フェールを判定し、同一である場合にはフェール判定を行わない。
一方、上記解放フェール判定手段27は、上記フェール判定中断手段29が係合フェール判定手段24のフェール判定を中断してから第3の所定時間Tcの間、第2ギヤ比成立判定手段26により第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比も成立しなかったことを判定した際、つまり第3の所定時間Tcの間においてギヤ比が安定する期間(Tb)がなかったのでニュートラル状態である可能性が高いため、掴み換えにて係合されるはずのクラッチ或いはブレーキが解放状態にあるフェール(以下、「解放フェール」という。)であることを判定する。
上記解放フェールセーフ手段31は、上記解放フェール判定手段27が、掴み換えにて係合されるはずのクラッチ或いはブレーキが解放フェールであることを判定した際、該解放状態にある摩擦係合要素を用いない変速段に変速制御する。即ち図2に示すように、例えば5−4変速等にてニュートラル状態となった場合はクラッチC−1が解放フェールであるので車速に応じて前進5〜6速段に、例えば3−4変速等にてニュートラル状態となった場合はクラッチC−2が解放フェールであるので車速に応じて前進1〜3速段に、例えば2−3変速や6−5変速等にてニュートラル状態となった場合はクラッチC−3が解放フェールであるので車速に応じて前進1〜2速段、前進4速段、又は前進6速段に、例えば1−2変速や5−6変速にてニュートラル状態となった場合はブレーキB−1が解放フェールであるので車速に応じて前進1速段又は前進3〜5速段に、それぞれ変速制御する。なお、ブレーキB−2は、解放フェールとなっても前進1速段のエンジンブレーキが形成できないだけであるので、ほぼそのまま通常の変速制御が可能である。
つづいて、本自動変速機の制御装置1によるフェール判定制御の一例を図3乃至図5に沿って説明する。
図5に示すように、例えば時点t1に3−4変速制御が開始され、時点t2に該3−4変速制御の終了が変速制御手段21により判断されると、本フェール判定制御が開始され(図4のS1)、まず、電子指令としての変速制御の終了から油圧応答して実際に変速が終了するはずの一定時間T0が経過するまで繰り返し判定する(図4のS2、S18)。なお、本実施の形態においては、以下に変速制御の終了後から一定時間T0が経過した場合について説明していくが、これに限らず、ガレージ制御の終了後(特にシフトレンジがニュートラルレンジからドライブレンジに切換えられた場合)から一定時間T0が経過した場合、N制御(ドライブレンジでニュートラル状態に制御)の終了後から一定時間T0が経過した場合等、つまりニュートラル状態から前進1速段に変速制御したような場合も含む。
時点t2から一定時間T0が経過し、時点t3となると、第1ギヤ比成立判定手段25は、第1タイマT1の計時を開始し(図4のS3)、前進1〜6速段の何れかのギヤ比±αが成立しているか否かを判定すると共に(図4のS4)、タイマT1が第1の所定時間Ta以上経過したか否かを判定する(図4のS5)。つまり、第1の所定時間Ta以内に何れかの変速段のギヤ比が成立した際は(図4のS5のNO、S4のYES)、後述するステップS12に進み、成立しなかった際は(図4のS4のNO、S5のYES)、後述するステップS6に進む。
[正常な3−4変速の場合]
例えば時点t1から時点t2の間に行われた変速制御において、正常に3−4変速が行われた場合は、クラッチC−3の油圧サーボの油圧はPC3’に示すように排出され、該クラッチC−3が解放されると共に、クラッチC−2の油圧サーボの油圧はPC2に示すように上昇され、該クラッチC−2が係合される。これにより、ギヤ比は時点t3までに破線のGearBで示すように前進4速段のギヤ比±αとなり、第1ギヤ比成立判定手段25により第1の所定時間Ta以内にギヤ比が成立したことが判定される(図4のS4のYES)。すると、係合フェール判定手段24は、成立したギヤ比が3−4変速後に目標とするギヤ比と異なっているか否かを判定し(図4のS12)、この場合は、正常な前進4速段のギヤ比であるので(図4のS12のNO)、そのまま本フェール判定制御を終了する(図4のS18)。
[カットオフバルブを備えた自動変速機にて発生した同時係合の場合]
一方、時点t1から時点t2の間に行われた変速制御において、例えば不図示のリニアソレノイドバルブの故障等によりクラッチC−3の油圧PC3が下降されずに、さらに3−4変速制御の指令に基づきクラッチC−2の油圧PC2が上昇されると、つまり時点t2以降において、クラッチC−1、クラッチC−2、クラッチC−3の油圧サーボに同時に油圧が出力される。ここで、例えばクラッチC−1、クラッチC−2、クラッチC−3の油圧サーボの油圧を入力した際にクラッチC−1への油路を遮断するカットオフバルブを備えた構成である場合は、時点t2〜t3の間において、クラッチC−1の油圧がカットされ、クラッチC−2及びクラッチC−3が係合されて前進5速段が形成される(図2参照)。
すると、これにより、ギヤ比は時点t3までに実線のGearAで示すように前進5速段のギヤ比±αとなり、第1ギヤ比成立判定手段25により第1の所定時間Ta以内に何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定される(図4のS4のYES)。すると、係合フェール判定手段24は、成立したギヤ比が3−4変速後に目標とするギヤ比と異なっているか否かを判定し(図4のS12)、この場合は、目標とした前進4速段のギヤ比とは異なる前進5速段のギヤ比であるので(図4のS12のYES)、解放しようとしたクラッチC−3が係合フェールであることを判定する(図4のS13)。そして、それを受けた係合フェールセーフ手段28は、クラッチC−3が係合状態にあるので(解放できないので)、車速やアクセル開度に応じて前進3速段又は前進5速段を選択するようにフェールセーフ制御を開始して(図4のS14)、本制御を終了する(図4のS18)。
[油圧制御により同時係合を防止する自動変速機にて発生した同時係合の場合]
また、例えば時点t1から時点t2の間に行われた変速制御において、例えば不図示のリニアソレノイドバルブの故障等によりクラッチC−3の油圧PC3が下降されずに、さらに3−4変速制御の指令に基づきクラッチC−2の油圧PC2が上昇されると、つまり時点t2以降において、クラッチC−1、クラッチC−2、クラッチC−3が同時係合した状態となる。本自動変速機においては、クラッチC−1の油圧PC1が予め弱めの圧力に設定されており、この同時係合によって自動変速機構5のトルク伝達経路が変更されてクラッチC−1のトルク分担が変わり、かつ車輌の慣性力に基づき駆動車輪が回される力によってクラッチC−1が徐々にスリップされて、自動変速機3のストール状態が防止されるように構成されている。
すると、これにより、ギヤ比は破線のGearCで示すように徐々にギヤ比が前進5速段のギヤ比に落ち着くことになるが、例えば反対にクラッチC−3が正常に解放されて、かつクラッチC−2が係合されなかった解放フェールである場合には、自動変速機構5がニュートラル状態となってギヤ比が何れの変速段のギヤ比も成立させない状態となるため、第1ギヤ比成立判定手段25により第1の所定時間Ta以内(つまり時点t3〜時点t4の間)に何れの変速段のギヤ比も成立しなかったことを判定した場合(図4のS4のNO、S5のYES)、この時点でクラッチC−3の係合フェールであるかクラッチC−2の解放フェールであるかは判別することができない。
そこで、フェール判定中断手段29は、係合フェール判定手段24によるフェール判定を中断し(図4のS6)、つまり誤判定を行ってしまうことを防止する。続いて、第2ギヤ比成立判定手段26は、第3タイマT3を開始させ(図4のS7)、前進1〜6速段の何れかのギヤ比±αが成立しているか否かを判定する(図4のS8)。前進1〜6速段の何れのギヤ比も成立していない場合は(図4のS8のNO)、タイマT3が第3の所定時間Tc以上経過したか否かを判定する(図4のS15)。一方、第3の所定時間Tcが経過する前に、前進1〜6速段の何れのギヤ比が成立した場合には(図4のS8のYES)、第2タイマT2の計時も開始し(図4のS9)、入力軸10に入力される入力トルクTinが所定トルクTt以上であって、かつタイマT2が第2の所定時間Tb以上経過したか否かを判定する(図4のS10)。
即ち、例えばクラッチC−2が解放フェールであるニュートラル状態であって、入力トルクTinが所定トルクTt以上である場合には、回転数が吹き上がって何れの変速段のギヤ比も成立しないはずだが、所定トルクTt未満である場合には、いわゆる空吹かしの状態で入力軸回転数Ninが一定となり、たまたまギヤ比が成立してしまう虞があるので、入力トルクTinが所定トルクTt未満である場合には判定を除外する。
例えば本実施の形態においては、破線のGearCで示すように、ギヤ比が徐々に前進5速段に落ち着くので、一旦前進4速段のギヤ比を通過することになるが、通過する際は、ギヤ比が成立し(図4のS8のYES)、第2タイマT2により計時されるが(図4のS9)、第2の所定時間Tbとなる前にギヤ比が成立しなくなる(図4のS10のNO、S8のNO)。
続いて、時点t5において、破線のGearCで示すように、ギヤ比が前進5速段となると、第2ギヤ比成立判定手段26は、第3の所定時間Tcが経過する前に、何れかの変速段のギヤ比が成立し(図4のS8のYES)、第2タイマT2の計時も開始し(図4のS9)、入力軸10に入力される入力トルクTinが所定トルクTt以上であって、かつタイマT2が第2の所定時間Tb以上経過したことを判定する(図4のS10のYES)。すると、それを受けてフェール判定中断解除手段30は、上記フェール判定中断手段29により中断させたフェール判定(図4のS6参照)を解除し、再度、係合フェール判定手段24にフェール判定を実行させる。そして、係合フェール判定手段24は、成立したギヤ比が3−4変速後に目標とするギヤ比と異なっているか否かを判定し(図4のS12)、この場合は、目標とした前進4速段のギヤ比とは異なる前進5速段のギヤ比であるので(図4のS12のYES)、解放しようとしたクラッチC−3が係合フェールであることを判定し(図4のS13)、上述と同様に、係合フェールセーフ手段28が、クラッチC−3が係合状態にあるので(解放できないので)、車速やアクセル開度に応じて前進3速段又は前進5速段を選択するようにフェールセーフ制御を開始して(図4のS14)、本制御を終了する(図4のS18)。
[解放フェールによりニュートラル状態となった場合]
例えば時点t1から時点t2の間に行われた変速制御において、例えば不図示のリニアソレノイドバルブの故障等によりクラッチC−2の油圧PC2が上昇されずに、さらに3−4変速制御の指令に基づきクラッチC−3の油圧がPC3’のように下降されると、つまり時点t2以降において、クラッチC−1だけが係合され、クラッチC−2、クラッチC−3が解放された状態となり、何れの変速段も形成されずにニュートラル状態となる(図2参照)。
この場合、特に運転者がエンジン回転数が一定となるように空吹かしを行わない限り、何れの変速段のギヤ比も成立しないため、第1ギヤ比成立判定手段25により第1の所定時間Taのギヤ比の成立も判定されず(図4のS4のNO、S5のYES)、フェール判定中断手段29により係合フェール判定手段24の係合フェールのフェール判定が中断される。また、第2ギヤ比成立判定手段26により第3の所定時間Tcの間、第2の所定時間Tbに亘ってギヤ比が成立することも判定されない(図4のS8のNO、S10のNO、S15のYES)。これにより、時点t4から第3の所定時間Tcが経過してもギヤ比が成立していないことを受けて、解放フェール判定手段27は、クラッチC−2が解放フェールであることを判定し(図4のS16)、更に解放フェールセーフ手段31が、クラッチC−2が解放状態にあるので(係合できないので)、車速やアクセル開度に応じて前進1〜3速段を選択するようにフェールセーフ制御を開始して(図4のS17)、本制御を終了する(図4のS18)。
以上説明したように本自動変速機の制御装置1によると、第1ギヤ比成立判定手段25により変速の実際の終了時(時点t3)から第1の所定時間Taの間にギヤ比が複数の変速段のギヤ比の何れかとなったことが判定され、係合フェール判定手段24により変速後のギヤ比と演算されたギヤ比とが異なると判定された場合、変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであることを判定することができ、迅速に摩擦係合要素が係合状態にあるフェールに対応したフェールセーフを実行することが可能となる。
一方、第1ギヤ比成立判定手段25により変速の実際の終了時から第1の所定時間Taの間にギヤ比が何れの変速段のギヤ比も成立していないことを判定した際は、フェール判定中断手段29が係合フェール判定手段24のフェール判定を中断するので、解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであるにも拘らず、ギヤ比が安定するまで時間を要している状態を、摩擦係合要素が解放状態にある解放フェール(ニュートラル状態のフェール)であると誤判定してしまうことを防止することができる。
更に、フェール判定中断手段29により係合フェール判定手段24のフェール判定が中断されている間に、第2ギヤ比成立判定手段26が第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことを判定した際は、フェール判定中断解除手段30が係合フェール判定手段24のフェール判定の中断を解除し、上記係合フェール判定手段24が、変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであることを判定するので、摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであることを精度良く判定することができ、対応したフェールセーフを確実に実行することが可能となる。
このように、フェール判定の中断・解除を的確に実行することで、フェール判定の精度向上を図ることができると共に、確実にフェールである状況を直ちにフェールとして判定するので、フェール判定の迅速化を図ることが可能となり、対応したフェールセーフを確実にかつ迅速に実行することを可能とすることができる。
また、フェール判定中断解除手段30は、第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定され、かつ入力軸10に入力される入力トルクTinが所定トルクTt以上であることを判定した際に、係合フェール判定手段24のフェール判定の中断を解除するので、ニュートラル状態ではないことを精度良く除外することができ、摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであることをさらに精度良く判定することができる。
更に、係合フェールセーフ手段28を備えているので、係合フェール判定手段24が、掴み換えにて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にある係合フェールであることを判定した際に、該係合状態にある摩擦係合要素を用いた変速段に変速制御するフェールセーフを実行することができる。
一方、フェール判定中断手段29が係合フェール判定手段24のフェール判定を中断してから第3の所定時間Tcの間、第2ギヤ比成立判定手段26により第2の所定時間Tbに亘って何れかの変速段のギヤ比も成立しなかったことが判定された際に、解放フェール判定手段27が、掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にある解放フェールであることを判定するので、摩擦係合要素が解放状態にある解放フェールであることを精度良く判定することができ、対応したフェールセーフを確実に実行することを可能とすることができる。
更に、解放フェールセーフ手段31を備えているので、解放フェール判定手段27が、掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にある解放フェールであることを判定した際に、該解放状態にある摩擦係合要素を用いない変速段に変速制御するフェールセーフを実行することができる。
なお、以上説明した本実施の形態においては、本制御装置1を適用し得る自動変速機3として、前進6速段及び後進1速段を達成し得る多段式の自動変速機を一例として説明したが、例えば前進8速段及び後進1速段(或いは後進2速段)を達成する自動変速機にあっても本発明を適用することができ、これらに限らず、多段式の自動変速機であれば、どのような自動変速機であっても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態においては、主に3−4アップシフト変速制御を一例に説明したが、これに限らず、他のアップシフト変速やダウンシフト変速であっても、更にニュートラルから変速段を形成する場合にあっても、本発明が適用し得ることは勿論のことである。
本発明を適用し得る自動変速機を示すスケルトン図。 自動変速機構の係合表。 本発明に係る自動変速機の制御装置を示すブロック図。 本発明に係るフェール判定制御を示すフローチャート。 本フェール判定制御の一例を示すタイムチャート。
符号の説明
1 自動変速機の制御装置
2 駆動源
3 自動変速機
5 自動変速機構
10 入力軸
11 出力軸(カウンタギヤ)
22 ギヤ比演算手段
23 入力トルク算出手段
24 係合フェール判定手段
25 第1ギヤ比成立判定手段
26 第2ギヤ比成立判定手段
27 解放フェール判定手段
28 係合フェールセーフ手段
29 フェール判定中断手段
30 フェール判定中断解除手段
31 解放フェールセーフ手段
C−1 摩擦係合要素(クラッチ)
C−2 摩擦係合要素(クラッチ)
C−3 摩擦係合要素(クラッチ)
B−1 摩擦係合要素(ブレーキ)
B−2 摩擦係合要素(ブレーキ)
Nin 入力軸の回転速度
Nout 出力軸の回転速度
Ta 第1の所定時間
Tb 第2の所定時間
Tc 第3の所定時間
Tin 入力トルク
Tt 所定トルク

Claims (4)

  1. 駆動源に接続される入力軸と、駆動車輪に接続される出力軸と、複数の摩擦係合要素とを有し、前記複数の摩擦係合要素を掴み換えることにより複数の変速段に変速する自動変速機構を備える自動変速機の制御装置において、
    前記入力軸の回転速度と前記出力軸の回転速度とに基づきギヤ比を随時演算するギヤ比演算手段と、
    前記変速の終了後における第1の所定時間の間に、前記ギヤ比演算手段により演算されたギヤ比が前記複数の変速段のギヤ比の何れかであるか否かを判定する第1ギヤ比成立判定手段と、
    前記第1ギヤ比成立判定手段が前記第1の所定時間の間に何れかの変速段のギヤ比が成立したことを判定し、前記変速の終了後の目標ギヤ比と前記ギヤ比演算手段により演算されたギヤ比とが異なる場合、前記変速にて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定する係合フェール判定手段と、
    前記第1ギヤ比成立判定手段が前記第1の所定時間の間に何れの変速段のギヤ比も成立していないことを判定した際に、前記係合フェール判定手段によるフェール判定を中断するフェール判定中断手段と、
    前記フェール判定中断手段により前記係合フェール判定手段によるフェール判定が中断されている間に、第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したか否かを判定する第2ギヤ比成立判定手段と、
    前記第2ギヤ比成立判定手段により前記第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定された際に、前記係合フェール判定手段によるフェール判定の中断を解除するフェール判定中断解除手段と、
    前記フェール判定中断手段が前記係合フェール判定手段によるフェール判定を中断してから第3の所定時間の間、前記第2ギヤ比成立判定手段により前記第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比も成立しなかったことが判定された際に、前記掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定する解放フェール判定手段と、を備えた、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記入力軸に入力されるトルクを算出する入力トルク算出手段を備え、
    前記フェール判定中断解除手段は、前記第2の所定時間に亘って何れかの変速段のギヤ比が成立したことが判定され、かつ前記入力軸に入力される入力トルクが所定トルク以上であることを判定した際に、前記係合フェール判定手段によるフェール判定の中断を解除する、
    ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記係合フェール判定手段が、前記掴み換えにて解放されるはずの摩擦係合要素が係合状態にあるフェールであることを判定した際に、該係合状態にある摩擦係合要素を用いた変速段に変速制御する係合フェールセーフ手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記解放フェール判定手段が、前記掴み換えにて係合されるはずの摩擦係合要素が解放状態にあるフェールであることを判定した際に、該解放状態にある摩擦係合要素を用いない変速段に変速制御する解放フェールセーフ手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の制御装置。
JP2008331552A 2008-12-25 2008-12-25 自動変速機の制御装置 Expired - Fee Related JP5262694B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331552A JP5262694B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 自動変速機の制御装置
US12/654,600 US8214118B2 (en) 2008-12-25 2009-12-24 Control apparatus for automatic transmission
DE112009002334T DE112009002334T5 (de) 2008-12-25 2009-12-24 Steuervorrichtung für ein Automatikgetriebe
CN200980137442.8A CN102165223B (zh) 2008-12-25 2009-12-24 自动变速机控制装置
PCT/JP2009/007160 WO2010073648A1 (ja) 2008-12-25 2009-12-24 自動変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008331552A JP5262694B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 自動変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010151263A JP2010151263A (ja) 2010-07-08
JP5262694B2 true JP5262694B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=42285922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008331552A Expired - Fee Related JP5262694B2 (ja) 2008-12-25 2008-12-25 自動変速機の制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8214118B2 (ja)
JP (1) JP5262694B2 (ja)
CN (1) CN102165223B (ja)
DE (1) DE112009002334T5 (ja)
WO (1) WO2010073648A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5434868B2 (ja) * 2010-09-28 2014-03-05 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の制御装置、および、自動変速機の制御プログラム
EP2832611A4 (en) * 2012-03-26 2015-09-30 Toyota Motor Co Ltd HYBRID VEHICLE DRIVE CONTROL DEVICE
DE102013202707A1 (de) * 2013-02-20 2014-08-21 Zf Friedrichshafen Ag Verfahren zum Betreiben einer Getriebevorrichtung, insbesondere eines 9-Gang-Getriebes
JP6299281B2 (ja) * 2014-02-28 2018-03-28 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動装置の制御装置
JP6310733B2 (ja) * 2014-03-10 2018-04-11 本田技研工業株式会社 自動変速機
JP6313909B2 (ja) * 2015-08-04 2018-04-18 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置及び自動変速機の制御方法
JP7207843B2 (ja) * 2019-07-08 2023-01-18 ジヤトコ株式会社 自動変速機の診断装置
JP7185790B2 (ja) 2019-11-29 2022-12-07 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置及び制御方法
CN114251449B (zh) * 2021-12-06 2024-03-19 中国航天科工集团有限公司 嵌套式离合器换档控制方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3523003B2 (ja) * 1997-02-06 2004-04-26 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置
JP3339405B2 (ja) * 1997-09-04 2002-10-28 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の油圧制御装置
JPH11280882A (ja) 1998-03-30 1999-10-15 Mazda Motor Corp 自動変速機の故障検出装置
JP3858440B2 (ja) * 1998-03-30 2006-12-13 マツダ株式会社 自動変速機の制御装置
JP2008067722A (ja) 2003-03-31 2008-03-27 T S Tec Kk 超高張力鋼板製自動車用シートバックフレーム
JP4607040B2 (ja) 2006-03-22 2011-01-05 ジヤトコ株式会社 自動変速機の変速制御装置
JP4220536B2 (ja) * 2006-06-22 2009-02-04 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置
JP4278665B2 (ja) * 2006-07-18 2009-06-17 ジヤトコ株式会社 自動変速機の変速制御装置及び方法
JP4339882B2 (ja) * 2006-11-08 2009-10-07 ジヤトコ株式会社 自動変速機のアップシフト制御装置
JP4404911B2 (ja) * 2007-01-09 2010-01-27 ジヤトコ株式会社 自動変速機
JP4418477B2 (ja) 2007-03-22 2010-02-17 ジヤトコ株式会社 自動変速機
JP4998562B2 (ja) 2007-12-27 2012-08-15 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の制御装置
JP2010038168A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Aisin Aw Co Ltd 変速機装置および動力出力装置並びに動力出力装置の制御方法
US8430789B2 (en) * 2009-01-08 2013-04-30 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle control device

Also Published As

Publication number Publication date
CN102165223A (zh) 2011-08-24
US8214118B2 (en) 2012-07-03
JP2010151263A (ja) 2010-07-08
US20100168972A1 (en) 2010-07-01
DE112009002334T5 (de) 2011-07-28
WO2010073648A1 (ja) 2010-07-01
CN102165223B (zh) 2014-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5262694B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4257328B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP5157344B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US20040242371A1 (en) Shift control apparatus for automatic transmission
JP2009299703A (ja) 有段自動変速機
JP5273109B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2008069829A (ja) 自動変速機の異常判定装置
JP2008032191A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP5440536B2 (ja) 自動変速装置および変速機の変速段の異常判定方法
JP6036318B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP4877511B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4257329B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2011027177A (ja) 車両用自動変速機
JP4210680B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP5338504B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2003269602A (ja) 自動変速機の制御装置
JP5272649B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6561979B2 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP2001124193A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2010053941A (ja) 自動変速機の制御方法
JP5056706B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP5098934B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2008106871A (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP5790535B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP6632092B2 (ja) 自動変速機のセレクト制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5262694

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees