JP5262273B2 - 塗膜製造方法 - Google Patents
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Description
これらの光導波路の製造に際しては、放射線重合可能な成分を含有するドライフィルムを基板上に積層して樹脂フィルムを製造しておき、該樹脂フィルムに所定量の光を照射することで所定場所を放射線硬化させてクラッドを形成するとともに、必要に応じて未露光部を現像することによりコア部分などを形成、さらに該コア部分を埋め込むためのクラッドを形成して、伝送特性に優れる光導波路を製造する方法は有用である。
図1にコンマコーターの概略図を示す。コンマコーター1は、コンマヘッド2、バックアップロール3、及び塗布液ダム4を有し、塗布液ダム4はバックプレート5とその先端に液漏れ防止フィルム6を有してなる。塗布液ダム4には、塗布液8が貯められ、バックロールフィルム3に巻きつけられて走行する基材フィルム7に塗布され、コンマヘッド2によって、塗布膜の厚さが制御される。
図1に示すような装置において、液漏れ防止フィルム6として、可撓性シートを用いる技術が提案されている(特許文献1参照)。該可撓性シートの材料としては、塗布液と相溶性のないものであることが必要であるとして、ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンなど多種の材料が開示されている。
しかしながら、特許文献1の実施例1に記載される方法で、コア層形成用樹脂フィルムを製造したところ、コア層形成用樹脂フィルムの表面に微小な傷が見られ、この傷が原因でコアパターンが分断されたり、意図する形状や大きさのコアを形成できない場合があることが明らかとなった。
より具体的には、コア層形成用樹脂フィルムが、このような微小な傷9を有すると、基材フィルム上の樹脂層の塗工方向に沿ってコアパターンを形成させる場合に、図3に示すように、露光・現像の過程を経て得られるコアパターンが、この微小な傷によって十分な大きさと形状を有することができなくなる。
また、基材フィルム上の樹脂層の塗工方向に垂直な方向にコアパターンを形成させる場合には、図4に示すように、コアが分断されたり(図4上段)、コアパターンが異常となり(図4下段)、光通信に支障をきたすことが想定される。
本発明は、上記問題点に鑑み、連続走行する透明基材フィルム上に、コンマコーターを用いて、微小な傷を生じさせることなく、塗膜を製造する方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、連続走行する透明基材フィルム上にコンマコーターを用いて塗膜を製造する方法において、コンマコーターがコンマヘッド、バックアップロール、及び塗布液ダムを有し、塗布液ダムを構成するバックプレートの少なくとも先端に液漏れ防止フィルムを有し、該液漏れ防止フィルムの弾性率が透明基材フィルムの弾性率よりも小さいことを特徴とする塗膜製造方法、を提供するものである。
基材フィルムの弾性率と液漏れ防止フィルムの弾性率の差については、本発明の効果を奏する範囲で、液漏れ防止フィルムの弾性率が基材フィルムの弾性率より小さければよく、より具体的には、その差が0.3GPa以上であることが好ましい。0.3GPa以上の差があると、微小な傷の発生を抑制することができる。以上の観点から、基材フィルムの弾性率と液漏れ防止フィルムの弾性率の差は1GPa以上であることがさらに好ましい。
上記弾性率の差及び液漏れ防止フィルムの弾性率を考慮すると、基材フィルムとしてPETを用い、液漏れ防止フィルムとして延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが最も好ましい態様である。
なお、本発明における弾性率の測定は、JIS K7113 「プラスチックの引張試験」に規定された方法に準じて行った。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートを意味するものである。
この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下であり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
表1に示す配合にて、コア層形成用樹脂組成物を用意し、これに溶剤としてエチルセロソルブを全量に対して40質量部加え、コア層用樹脂ワニスを調合した。なお、表1に示す配合において、(A)ベースポリマーおよび(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対する質量%であり、(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対する割合(質量部)である。
*2 A−BPEF;新中村工業(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン
*3 EA−1020;新中村工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート
*4 イルガキュア819;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
*5 イルガキュア2959;1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
塗布後、80℃で10分間、その後100℃で10分間の乾燥で溶剤を除き、コア層形成用樹脂フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、コンマヘッドと基材フィルムとの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本実施例では、硬化後のコア層の膜厚が40μmとなるように調節した。
このようにして作製したコア層形成用樹脂フィルムの表面を金属顕微鏡(オリンパス製「BHMJL」)により観察したところ、微小な傷は見られなかった。
得られたコアパターンは、まっすぐな形状を有しており、図4に示すような、コアの分断やコアパターンの異常は認められなかった。
実施例1において、液漏れ防止フィルムとして、透明基材フィルムとして用いたのと同様のPETフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、コア層形成用樹脂フィルムを得、またコアパターンを得た。
コア層形成用樹脂フィルムには、3μm程度の微小な傷が認められ、コアパターンは、図4の下段のような異常が認められた。
2;コンマヘッド
3;バックアップロール
4;布液ダム
5;バックプレート
6;液漏れ防止フィルム
7;透明基材フィルム
8;塗布液
9;微小な傷
11;クラッド層支持フィルム
12;クラッド層
13;コア層
14;フォトマスク
15;紫外線
16;コアパターン
Claims (4)
- 連続走行する透明基材フィルム上にコンマコーターを用いて、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物、及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物の塗膜を製造する方法において、コンマコーターがコンマヘッド、バックアップロール、及び塗布液ダムを有し、塗布液ダムを構成するバックプレートの少なくとも先端に液漏れ防止フィルムを有し、前記透明基材フィルムがポリエステル系フィルムであり、前記液漏れ防止フィルムがポリオレフィン系フィルムであり、且つ、該液漏れ防止フィルムの弾性率が透明基材フィルムの弾性率よりも小さいことを特徴とする塗膜製造方法。
- 前記液漏れ防止フィルムの弾性率が0.5GPa以上であり、かつ前記透明基材フィルムの弾性率と液漏れ防止フィルムの弾性率の差が0.3GPa以上である請求項1に記載の塗膜製造方法。
- 前記透明基材フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムであり、前記液漏れ防止フィルムが延伸ポリプロピレンフィルムである請求項1または2に記載の塗膜製造方法。
- 光導波路形成用樹脂フィルムの塗膜を製造する請求項1〜3のいずれかに記載の塗膜製造方法。
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