JP5260571B2 - ムース状食品の製造方法及びムース状食品 - Google Patents

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Description

本発明は、ムース状食品の製造方法、具体的には常温保存可能なムース状食品を製造する方法に関する。本発明はさらに、ムース状食品、特に常温保存可能なムース状食品に関する。
ムースとはフランス語で泡を指し、泡のようなソフトさを持ち、口溶けの良い舌触りを持った菓子をムースと呼称している。ムースの代表的な一例として、例えばフルーツピューレのような果汁を使用して、これをクリームで乳化し、かつゼラチンで固めることにより作成されるものがある。種々のムースを以下のように分類することができる。(1)卵黄と砂糖又はカスタードクリームをベースとするムース。クリームの水分としては牛乳のほかにワインや果汁なども使用される。卵黄と砂糖をベースにする場合は熱をつけて泡立てる。このタイプのムースは一般に洋酒を多用する。(2)フルーツのピューレをベースとするムース。色々はフルーツを利用しメレンゲとクリームを加える。(3)チョコレートのムース。溶かしたチョコレートを熱湯又は牛乳に加えて、卵黄、メレンゲ、クリームも加える。
フルーツピューレを使ったムースの製法の一具体例として、フルーツピューレとグラニュー糖を混ぜ、これと、水と合わせてふやかした粉末ゼラチンを合わせて、そこへレモン果汁、洋酒などを加えてトロミがつくまで冷やし、そこへ泡立てたクリームを加え、その後冷却して固化させる方法がある。
従来のムースは、水分が多く及び構造が弱いため、常温では形状が崩れて商品価値を失い、また微生物的腐敗により日持ちしないという問題点があった。そのため、ムースの保存、保管、流通及び販売の際には、冷凍又は冷蔵の条件が必須であった。そのことから、常温で商品価値を維持できる製品が望まれている。
ムース状食品に関する技術として、ムース状食品の製法の簡略化することを目的として、例えばフルーツのピューレを主成分とする調理品を予め調製したシャンティイー風のクリームへ配合することが提案されている(特許文献1参照)。また、簡便に、加熱を有することなく、所定のゲル状食品調整用ベースと牛乳などのカルシウムを含有する水性組成物とを混合して、ゲル状食品組成物を製造することが提案されている(特許文献2参照)。また、デザート作りに関する書籍には、例えば洋ナシのムースの作り方が記載されている(例えば非特許文献1参照)。
このような従来技術を鑑みたとしても、常温で商品価値を維持できる製品を作ることが依然として望まれている。
特開平7−194309号公報 特開2008−86218号公報
「お菓子デザート入門」鎌倉書房、67頁、昭和56年5月10日
本発明は、上記の問題点に鑑み、常温で良好な状態を維持しながら保存、保管、流通及び販売することができるムース状食品を製造する方法を提供することを目的とする。本発明はさらに、上記の性質に加えて、滑らかで口溶けの良い食感が良好なムース状食品を製造する方法を提供することを目的とする。本発明はまた、常温で良好な状態を維持しながら保存、保管、流通及び販売することができる食感の良好なムース状食品を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ムース状食品の製造の過程において、所定の段階で材料混合物の水分活性値及び糖度値を特定の値とすることによって、常温で良好な状態を維持しながら保存などが可能であって、かつ食感の良好なムース状食品を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、ムース状食品の製造方法であって、凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値が0.92以下で糖度値が60〜80Brix%の混合物とし、該混合物に果汁及び/又は香料を添加し、次いでホイップクリームを添加して得られる混合物の水分活性値を0.92以下、及び糖度値を60〜80Brix%とし、次いで該混合物を固化させることを含む方法である。
上記ムース状食品の製造方法において、より好ましい態様は、凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値が0.90以下で糖度値が65〜75Brix%の混合物とし、該混合物に果汁及び/又は香料を添加し、次いでホイップクリームを添加して得られる混合物の水分活性値を0.90以下、及び糖度値を65〜75Brix%とし、次いで該混合物を固化させることを含む方法である。
上記のムース状食品の製造方法によれば、水分活性値が0.92以下で、糖度値が60〜80Brix%であるムース状食品を得ることができる。
従って本発明はさらに、上記の方法に従って、凝固剤、糖類、水、ホイップクリーム、並びに果汁及び香料から選ばれる少なくとも1種を含む混合物から製造された、水分活性値が0.92以下で、及び糖度値が60〜80Brix%であるムース状食品に向けられている。本発明のムース状食品において、好ましくは水分活性値が0.90以下で、及び糖度値が65〜75Brix%の範囲にある。
本発明の製造方法によれば、常温、例えば20〜30℃の温度範囲で、良好な状態を維持しながら保存、保管、流通、販売を行うことができるムース状食品が得られる。具体的には、本発明の方法によれば、微生物的腐敗が抑制され日持ちがよく、常温でも形状が崩れて商品価値を失うことがない、ムース状食品が得られる。
本発明の製造方法によって製造されたムース状食品は、上記の性質に加えて、滑らかで口溶けが良く良好な食感を有する。本発明の製造方法によって製造されたムース状食品は、冷蔵状態で保存などすることもできる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のムース状食品の製造方法は、凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値0.92以下、糖度値が60〜80Brix%の混合物を作る工程、該混合物に果汁及び/または香料を添加する工程、次いでホイップクリームを添加して水分活性値が0.92以下で、及び糖度値が60〜80Brix%の混合物を得る工程、及びこうして得られた混合物を固化する工程を含む。
<凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値0.92以下、糖度値が60〜80Brix%の混合物を作る工程>
本発明で使用する凝固剤の具体例として、寒天(粉末寒天、糸寒天など)、ゼラチン、ゲル化剤(例えばペクチン、カラギーナン、アルギン酸)などが挙げられる。凝固剤として好ましく用いられるのは寒天及びカラギーナンである。
ここで凝固剤の使用量は、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、1〜20質量%が適当であり、好ましくは2〜15%の範囲である。特に寒天を使用するとき、1〜10質量%が適当で、好ましくは2〜8質量%の範囲である。
本発明で使用する糖類の具体例として、上白糖、グラニュー糖、液糖、三温糖、粉糖、黒糖などを挙げることができる。液糖の例として、高果糖液糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、砂糖混合異性化液糖、オリゴ糖液糖、乳化オリゴ糖などがある。
これらの糖類は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。例えばグラニュー糖と液糖を併用することができる。
糖類の使用量は、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、30〜80質量%が適当であり、好ましくは40〜70質量%の範囲である。
液糖以外の糖類(上白糖、グラニュー糖、三温糖、粉糖、黒糖など)と液糖とを併用するとき、例えばグラニュー糖と液糖とを併用するとき、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、グラニュー糖が10〜30質量%が適当であり、好ましくは15〜25質量%の範囲であり、液糖が25〜45質量%が適当であり、好ましくは30〜40質量%の範囲である。
水の使用量は、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、5〜35質量%が適当であり、好ましくは10〜30質量%の範囲である。
糖類の使用量、及び水の使用量は、凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱して得る混合物において、更には後述のようにホイップクリームを添加して得る混合物において、水分活性値及び糖度値に特に変動を与えるファクターである。よって、この観点から、糖類の使用量、及び水の使用量を上記使用量の範囲から適宜選択することが望ましい。
凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値0.92以下で糖度値が60〜80Brix%の混合物を作る工程において、液糖と他の糖類、例えばグラニュー糖や上白糖を併用するとき、先ず凝固剤、液糖以外の糖類及び水を含む混合物を90℃以上の温度で、例えば沸騰するまで加熱し、その後、液糖を数回に分けて添加し、80℃以上の温度で煮詰めることが適当である。こうすることで、焦げ付きを防ぐことができる。この加熱操作には、通常の鍋、銅鍋、アルミ鍋、ステンレス製鍋などを用いることができる。加熱は攪拌しながら行うことが望ましい。
加熱操作における加熱温度や加熱時間は、ここで得られる混合物が水分活性値0.92以下を示し、及び糖度値が60〜80Brix%の範囲となるように、適宜選択することができる。
こうして得られた混合物が水分活性値0.92以下であることを確認する。こうして得られた混合物は、水分活性値が好ましくは0.90以下である。
使用する水分活性測定装置としては、例えば蒸気圧法による測定装置を使用することができ、その例として電解質電気抵抗湿度センサー方式による水分活性測定装置が挙げられ、その具体例としてNOVASINA社のAW−CENTERが挙げられる。
こうして得られた混合物について、また、糖度値が60〜80Brix%の範囲にあることを確認する。該糖度値は好ましくは65〜75Brix%の範囲にある。
糖度値の測定には、屈折式糖度計、光センサー式糖度計などを使用することができ、例えばアタゴ社製の屈折式糖度計「MASTER−3α」を使用することができる。
<果汁及び/又は香料を添加する工程>
上記のようにして得た水分活性値が0.92以下であり糖度値が60〜80Brix%である凝固剤、糖類及び水を含む混合物へ、果汁及び/又は香料を添加し、混合する。果汁及び/又は香料を添加するときの該混合物の温度は、30〜70℃の範囲が適当である。
ここで使用する果汁の具体例として、生果汁、加熱殺菌済み果汁、フルーツピューレ、などが挙げられる。また、果物の種類として特に限定されるものではなく、例えばストロベリー、レモン、オレンジ、バナナ、リンゴ、洋ナシ、ラズベリー、ブルーベリー、マンゴー、フルーツパッションなどが挙げられる。
また、香料としては、ストロベリー香料などのフルーツ香料、チョコレート、バニラなどが挙げられる。果汁と香料を併用してもよい。
果汁及び/又は香料の使用量は、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、1〜30質量%が適当であり、好ましくは1〜20質量%であり、さらに好ましくは2〜15質量%である。
果汁及び/又は香料を添加した後、加熱処理してもよく、特に生果汁を添加したときは混合物を加熱することが望ましい。その際の加熱温度は70℃以上90℃以下の温度が適当である。
<ホイップクリームを添加して水分活性値が0.92以下で、及び糖度値が60〜80Brix%の混合物を得る工程>
こうして得られた混合物に対して、ホイップクリームを添加する。ホイップクリームを添加する混合物の温度が高いときは、冷ましてから、例えば30〜70℃の範囲としてから、ホイップクリームを添加し混合する。
添加するホイップクリームは、動物性油脂でも植物性油脂でもよく、特に植物性油脂のホイップクリームが好ましい。
ホイップクリームの使用量は、全材料の合計質量、例えば凝固剤、糖類、水、果汁及び/又は香料、及びホイップクリームを合計した質量に対して、10〜50質量%が適当であり、好ましくは15〜40質量%である。
ホイップクリームの使用量は、この工程で得られる混合物の水分活性値及び糖度値に変動を与えるファクターであるので、この観点から、上記範囲の中から適宜選択することが望ましい。
ホイップクリームを添加し混合する操作は、適当な手段、例えばゴムベラで混ぜたり、あるいはパン、菓子用ミキサー、ニーダーなどの機器を用いて混合することができる。ミキサーの使用条件は、特に制限はなく常法に従うことができる。
ホイップクリームを添加して得られた混合物について、水分活性値が0.92以下であり、及び糖度値が60〜80Brix%の範囲にあることを確認する。水分活性値の測定及び糖度値の測定は、上記と同様の測定機を用いて行うことができる。ここで水分活性値は好ましくは0.90以下で、糖度値は65〜75Brix%の範囲である。
<ムース状食品への成形>
こうして得られた混合物(生地)を、適宜な型へ充填して、冷却して固化させる。ここで冷却温度は20℃以下の温度が適当であり、好ましくは10℃以下の温度である。冷却操作の具体例としては、冷蔵庫で30分以上置くことが挙げられる。
こうして得られたムース状食品は、0.92以下の水分活性値、好ましくは0.90以下の水分活性値を示すことができる。また、該ムース状食品は、60〜80Brix%の範囲の糖度値を示し、好ましくは65〜75Brix%の範囲の糖度値を示すことができる。
ムース状食品の水分活性値の測定には、上述した水分活性測定装置を使用することができ、また、糖度値の測定には上述した糖度計を使用することができる。
本発明の製造方法により得られたムース状食品は、密閉容器に収容された状態で、常温で保管、流通及び販売することができる。
[実施例1]
ストロベリームースの製造
材料と配合量
寒天(粉末寒天(伊那食品工業株式会社製)) 24g
グラニュー糖 180g
液糖 340g
(イソマルトオリゴ糖シロップ 林原商事株式会社製)
水 150g
ストロベリー香料 20g
レモン果汁 4g
ホイップクリーム 280g
(サンモアストロベリーホイップ 森永乳業(株)製)
以下の手順でストロベリームースを製造した。
(1)寒天、グラニュー糖、水を合わせて沸騰するまで加熱した(加熱時間は約10分間)。
(2)そこへ4回に分けて液糖を加えた。
(3)その後、90℃の温度で煮詰めた。
(4)こうして得られた混合物について、NOVASINA社の水分活性測定装置AW−CENTERを用いて、水分活性値が0.83であることを確認した。さらに、屈折式糖度計(アタゴ社製「MASTER−3α」)を用いて、糖度値が67Brix%であることを確認した。
(5)火から下ろして冷まして50℃とした混合物に対して、ストロベリー香料及びレモン果汁を加えた。そこへ、ホイップクリームを加えてゴムベラで合わせた。こうして得られた混合物について、上記水分活性測定装置を用いて、水分活性値が0.88であることを確認した。また、上記糖度計を用いて、糖度値が65Brix%であることを確認した。
(6)こうして得た混合物(生地)を、シリコン型に充填して、冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して固化させ、ムース状食品を得た。
(7)上記水分活性測定装置及び糖度計により、このムース状食品の水分活性値は0.88であり、糖度値は65Brix%であった。
[実施例2]
ストロベリームースの製造
材料と配合量
寒天(粉末寒天(伊那食品工業株式会社製)) 48g
グラニュー糖 180g
液糖 340g
(イソマルトオリゴ糖シロップ 林原商事株式会社製)
水 150g
ストロベリー香料 20g
レモン果汁 4g
ホイップクリーム 280g
(サンモアストロベリーホイップ 森永乳業(株)製)
以下の手順でストロベリームースを製造した。
(1)寒天、グラニュー糖、水を合わせて沸騰するまで加熱した(加熱時間は約10分間)。
(2)そこへ4回に分けて液糖を加えた。
(3)その後、90℃の温度で煮詰めた。
(4)こうして得られた混合物について、NOVASINA社の水分活性測定装置AW−CENTERを用いて、水分活性値が0.79であることを確認した。さらに、屈折式糖度計(アタゴ社製「MASTER−3α」)を用いて、糖度値が69Brix%であることを確認した。
(5)火から下ろして冷まして50℃とした混合物に対して、ストロベリー香料及びレモン果汁を加えた。そこへ、ホイップクリームを加えてゴムベラで合わせた。こうして得られた混合物について、上記水分活性測定装置を用いて水分活性値が0.85であることを確認し、さらに上記糖度計を用いて、糖度値が66Brix%であることを確認した。
(6)こうして得た混合物(生地)を、シリコン型に充填して、冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して固化させ、ムース状食品を得た。
(7)上記水分活性測定装置及び糖度計により、このムース状食品の水分活性値は0.85であり、糖度値は66Brix%であった。
[実施例3]
ストロベリームースの製造
材料と配合量
カラギーナン 30g
グラニュー糖 180g
液糖 340g
(イソマルトオリゴ糖シロップ 林原商事株式会社製)
水 150g
ストロベリー香料 20g
レモン果汁 4g
ホイップクリーム 280g
(サンモアストロベリーホイップ 森永乳業(株)製)
以下の手順でストロベリームースを製造した。
(1)カラギーナン、グラニュー糖、水を合わせて沸騰するまで加熱した(加熱時間は約10分間)。
(2)そこへ4回に分けて液糖を加えた。
(3)その後、90℃の温度で煮詰めた。
(4)こうして得られた混合物について、NOVASINA社の水分活性測定装置AW−CENTERを用いて、水分活性値が0.70であることを確認した。さらに、屈折式糖度計(アタゴ社製「MASTER−3α」)を用いて、糖度値が75Brix%であることを確認した。
(5)火から下ろして冷まして50℃とした混合物に対して、ストロベリー香料及びレモン果汁を加えた。そこへ、ホイップクリームを加えてゴムベラで合わせた。こうして得られた混合物について、上記水分活性測定装置を用いて水分活性値が0.83であることを確認し、及び上記糖度計を用いて糖度値が66Brix%であることを確認した。
(6)こうして得た混合物(生地)を、シリコン型に充填して、冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して固化させ、ムース状食品を得た。
(7)上記水分活性測定装置及び糖度計により、このムース状食品の水分活性値は0.83であり、糖度値は66Brix%であった。
[比較例1]
ストロベリームースの製造
材料と配合量
寒天(粉末寒天(伊那食品工業株式会社製)) 24g
グラニュー糖 180g
液糖 340g
(イソマルトオリゴ糖シロップ 林原商事株式会社製)
水 150g
ストロベリー香料 20g
レモン果汁 4g
ホイップクリーム 800g
(サンモアストロベリーホイップ 森永乳業(株)製)
以下の手順でストロベリームースを製造した。
(1)寒天、グラニュー糖、水を合わせて沸騰するまで加熱した(加熱時間は約10分間)。
(2)そこへ4回に分けて液糖を加えた。
(3)その後、90℃の温度で煮詰めた。
(4)こうして得られた混合物について、NOVASINA社の水分活性測定装置AW−CENTERを用いて、水分活性値が0.85であることを確認した。さらに、屈折式糖度計(アタゴ社製「MASTER−3α」)を用いて、糖度値が65Brix%であることを確認した。
(5)火から下ろして冷まして50℃とした混合物に対して、ストロベリー香料及びレモン果汁を加えた。そこへ、ホイップクリームを加えてゴムベラで合わせた。こうして得られた混合物について、上記水分活性測定装置を用いて水分活性が0.96で、上記糖度計を用いて、糖度値が58Brix%であることを確認した。
(6)こうして得た混合物(生地)を、シリコン型に充填して、冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して固化させ、ムース状食品を得た。
(7)上記水分活性測定装置及び糖度計により、このムース状食品の水分活性値は0.96であり、糖度値は58Brix%であった。
[比較例2]
ストロベリームースの製造
材料と配合量
寒天(粉末寒天(伊那食品工業株式会社製)) 24g
グラニュー糖 180g
液糖 340g
(イソマルトオリゴ糖シロップ 林原商事株式会社製)
水 500g
ストロベリー香料 20g
レモン果汁 4g
ホイップクリーム 800g
(サンモアストロベリーホイップ 森永乳業(株)製)
以下の手順でストロベリームースを製造した。
(1)寒天、グラニュー糖、水を合わせて沸騰するまで加熱した(加熱時間は約5分間)。
(2)そこへ4回に分けて液糖を加えた。
(3)その後、90℃の温度で煮詰めた。
(4)こうして得られた混合物について、NOVASINA社の水分活性測定装置AW−CENTERを用いて、水分活性値が0.93であることを確認した。さらに、屈折式糖度計(アタゴ社製「MASTER−3α」)を用いて、糖度値が54Brix%であることを確認した。
(5)火から下ろして冷まして50℃とした混合物に対して、ストロベリー香料及びレモン果汁を加えた。そこへ、ホイップクリームを加えてゴムベラで合わせた。こうして得られた混合物について、上記水分活性測定装置を用いて水分活性が0.94で上記糖度計を用いて、糖度値が55Brix%であることを確認した。
(6)こうして得た混合物(生地)を、シリコン型に充填して、冷蔵庫(5℃)で1時間冷却して固化させ、ムース状食品を得た。
(7)上記水分活性測定装置及び糖度計により、このムース状食品の水分活性値は0.94であり、糖度値は55Brix%であった。
上記のようにして得られた各種ムース状食品について、以下のように食感試験及び保存性試験を行った。
<食感試験の方法、及びその評価基準>
上記のように製造した各種ムース状食品について、食感試験を官能試験により行った。以下の評価基準に従って15名のパネラーによる点数の平均値を算出した。
評価基準
5点:滑らかで口溶けが非常に良い
4点:滑らかで口溶けが良い
3点:口溶けが普通
2点:滑らかさ及び口溶けが悪い
1点:滑らかさ口溶けが非常に悪い
<保存性試験の方法、及びその評価基準>
上記のように製造した各種ムース状食品を30℃に5日間保存し、目視によりカビの発生を観察し評価し、及び形状の崩れの有無について評価した。
カビの発生に関する評価基準
○:カビの発生なし
×:カビの発生あり
形状の崩れに関する評価基準
○:形状の崩れなし
×:形状の崩れあり
上記各種ムース状食品の製造過程での水分活性値及び糖度値、並びに上記試験の結果を以下の表に示す。
表1
Figure 0005260571

Claims (5)

  1. ムース状食品の製造方法であって、凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値が0.92以下で糖度値が60〜80Brix%の混合物とし、該混合物に果汁及び/又は香料を添加し、次いでホイップクリームを添加して得られる混合物の水分活性値を0.92以下、及び糖度値を60〜80Brix%とし、次いで該混合物を固化させることを含む方法。
  2. 凝固剤、糖類及び水を含む混合物を加熱し、水分活性値が0.90以下で糖度値が65〜75Brix%の混合物とし、該混合物に果汁及び/又は香料を添加し、次いでホイップクリームを添加して得られる混合物の水分活性値を0.90以下、及び糖度値を65〜75Brix%とし、次いで該混合物を固化させる、請求項1記載の方法。
  3. 凝固剤が寒天及びカラギーナンから選ばれる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 糖類が上白糖、グラニュー糖、液糖、三温糖、粉糖及び黒糖から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 液糖以外の糖類と液糖とを併用する、請求項4記載の方法。
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