JP5834400B2 - 引き裂き可能な特性を有するグミキャンディ様菓子とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、引き裂き可能なグミキャンディ様菓子とその製造方法に関する。
グミキャンディは、菓子の中でも幅広い人々に認知されており、食感と味付け、また種々な形状に成型され、見た目にも楽しい菓子として親しまれている。さらに近年、嗜好の多様性に伴い、食感や味及びその形状においてバリエーションに富んだグミキャンディが提案されてきた。例えば、グミキャンディにおいて一般的なゼラチンを使用しながらも、空気を巻き込ませることによって、特有の粘弾性をもつもの(特許文献1)や、均質なゲル中に、不均一なゲルを分散させることによる、果実のようなザクザクとした新食感のグミキャンディ等が提案されている(特許文献2)。本発明者らも、ある特定の範囲内のDE値をもつ水飴及び、220ブルーム以上の豚骨ゼラチンを使用することによって、従来よりチューイング性に優れ、且つハードな食感を持つグミキャンディを提案している(特許文献3)。また、グミキャンディの形状においても、ハードキャンディ及びソフトキャンディを組み合わせることによって、食感差とときめきのある立体的な構造をもつグミキャンディ(特許文献4)や、ペクチン、ナトリウム塩、及び酸を添加し、様々な形状の型に流し込むことによって得られる複雑な所望の形状のグミキャンディが提案されている。また市場においても、果物やドリンクのボトル型、ハート型、キャラクターをかたどったもの等がヒット商品となっている。
近年、果汁感向上による風味の充実化、及び食感の革新的な改良によってグミキャンディの市場は幅広い年齢層に拡大しており、市場を伸ばしている。このような状況下で、消費者の関心はよりいっそうのおいしさ及び新しさへ集中してきており、お菓子としての味や食感のおいしさとときめきのある楽しさを併せもつグミキャンディが求められている。
一方、従来、広い世代に幅広く親しまれている物性を有するものとして、蟹や貝柱やスルメイカ等のいわゆる指で裂けるという特性を有する食品に対する人気は、きわめて高いものがある。
このような、引き裂き可能な特性を有する食品に関して様々な提案がなされてきた。特に、チーズに関しては、チーズを熱水中で軟化後圧力を加えて繊維化する方法(特許文献5、6)、脱脂乳,濃縮乳からの製造法としてはカルシウムのような金属多価イオンとpHの調節により牛乳中のカゼインをゲル化させ、このゲルに応力を加えて繊維化する方法(特許文献7)等、その製造法が種々検討されてきた。
また、菓子においても、溶融したチョコレート生地を、ゼラチン等のゲル化剤水溶液に加えて混合し、可塑状態で延伸させることによってつくることができる引き裂き可能なチョコレートが提案されている(特許文献8)。これは、繊維状の引き裂き可能な構造を有しかつチョコレート特有の口どけのよい食感をもつものであり、グミキャンディのような弾力のある食感は有していない。
グミキャンディにおいては、上述のように食感や見た目の提案は種々なされているが、引き裂き可能な構造を有するといった特徴を持つものは提案されていない。
特開2008−206512号公報 特開2008−67638号公報 特開2009−213368号公報 特開2004−321140号公報 特公昭58−48145号公報 特公昭58−31173号公報 特公昭55−30822号公報 特許第3575514号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、従来のグミキャンディ特有の瑞々しさと弾力に富んだ食感を持ちながら、好みの大きさに引き裂きながら食することができ、引き裂くことができるという楽しさと、引き裂いた菓子片それぞれの味の出方や食感のバラエティを楽しむことができる、新しいおいしさとときめきを有するグミキャンディ様菓子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、新しいおいしさやときめきのある楽しさをもつグミキャンディを作る為に鋭意研究を重ねた結果、特許文献8などに記載の方法を参考にし、結晶性糖類及びある一定量の食用油脂を含み、また一定の条件で熱処理したゼラチン溶液を配合させ、さらに一定方向に引き飴にすることで、あたかもグミキャンディのような瑞々しさと弾力に富んだ食感を持ちながら、容易に引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、
(1)ゼラチンを水で膨潤させ、60〜90℃の温度範囲で熱処理し、該温度範囲に保たれた恒温槽内で60〜70℃では12〜24時間、70〜80℃では5〜12時間、80〜90℃では1〜5時間処理したゼラチン溶液を作る工程、
結晶性糖類と食用油脂を加熱混合し、結晶性糖類が液状の食用油脂に固形状で分散した分散液を作る工程、
ゼラチン溶液と分散液を混合して生地にする工程、
前記生地を同一方向に延伸して引き飴状の生地にする工程、及び
前記引き飴状の生地を冷却成型する工程を有することを特徴とする、固形分として、結晶性糖類を35〜80重量%、食用油脂を5〜40重量%、ゼラチンを2.5〜10重量%含む、引き裂き可能な特性を有するグミキャンディ様菓子の製造方法、
(2)結晶性糖類として、砂糖、単糖類、二糖類以上の多糖類、糖アルコール及び還元乳糖から選ばれる1種以上の結晶性を有する糖質を含む前記(1)記載の引き裂き可能なグミキャンディ様菓子の製造方法、
に関する。
本発明のグミキャンディ様菓子は、グミキャンディ特有の瑞々しさと弾力に富んだ食感を持ちながら、直接手にとって引き裂くことができるものであるため、従来のグミキャンディにはない新しいおいしさとときめきを有する菓子を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のグミキャンディ様菓子は、固形分として、結晶性糖類を35〜80重量%、食用油脂を5〜40重量%、ゼラチンを2.5〜10重量%含み、熱処理されたゼラチン溶液と、前記結晶性糖類及び食用油脂とを混合した生地を引き飴処理して得られることを特徴とする。かかる特徴を有することで、グミキャンディ特有の瑞々しさと弾力に富んだ食感をもちながら、引き裂き可能な特性を有するグミキャンディ様菓子を提供することができる。
グミキャンディとは、一般に噛み応えのある弾力に富んだ食感を特徴とする菓子である。その主な製法として、砂糖や水飴等の糖質を溶解させ、加熱して炊き上げた糖液に、ゲル化剤として主にゼラチンを用いて固化させるものが多い。
これに対して、本発明でいうグミキャンディ様菓子は、組成として結晶性糖類、ゼラチン及び油脂をベースとするものであり、一般的なグミキャンディとは、配合させる結晶性の糖類を溶解させることなく、固体のまま分散させて配合させる点が異なるが、あたかもグミキャンディと同様の弾力のある食感を有する菓子をさす。
本発明でいう結晶性糖類とは、結晶性を持つ粉体の糖質のことをいい、例えば、砂糖、単糖類(ブドウ糖、果糖)、二糖類以上の多糖類(乳糖、麦芽糖、キシロース等)、糖アルコール(ソルビトール、マルチトール、マンニトール、還元パラチノース、キシリトール、エリスリトール)、還元乳糖等が挙げられる。中でも、砂糖、麦芽糖は風味の点でより好ましい。本発明のグミキャンディ様菓子における前記結晶性糖類の含有量は、35〜80重量%であることが好ましく、50〜70重量%がより好ましい。結晶性糖類の含有量が35重量%未満になると、甘みが低減されることでグミキャンディ様菓子の瑞々しさ(果汁感)が損なわれ、グミとしてのおいしさやときめきを表現することができない。また、80重量%を超えると、グミキャンディ様菓子が硬くなりすぎて引き裂き可能な特性を得ることができない。
前記食用油脂とは、常温で固体である食用の固形脂であれば良く、融点が35℃以上であることが好ましい。本発明のグミキャンディにおける食用油脂の含有量は、5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。食用油脂の含有量が5重量%未満であると、グミキャンディ様菓子においてグミ特有の弾力はあるが、結着性が強くなり、引き裂き可能な特性は得がたい。また、食用油脂の含有量が40重量%を超えると、乳化状態を安定させることが困難であり、グミキャンディ様菓子において油脂の染み出しが起こりやすい。また、食用油脂はグミキャンディ様菓子の味に対する影響が大きく、食用油脂の含有量が多いほど瑞々しさ(果汁感)が出にくくなり、グミキャンディ様菓子としてのおいしさが損なわれる。
本発明のグミキャンディ様菓子では、ゼラチンは、熱処理されたゼラチン溶液(以下、加熱処理ゼラチン溶液)の状態で用いることを特徴とする。
前記熱処理の温度条件としては、温度範囲が60〜90℃であり、該温度範囲に保たれた恒温槽内で熱処理することによって行うことができる。
本発明において熱処理は、ゼラチンが溶解した状態では足りず、加熱によってゼラチン溶液の粘度が変化した、いわゆる「へたれた状態」となるまで行うことが必要である。したがって、処理時間としては、温度によって適宜設定すればよいが、60〜70℃では12〜24時間、70〜80℃では5〜12時間、80〜90℃では1〜5時間に設定することが好ましい。
また、前記熱処理に使用する恒温槽としては、膨潤させたゼラチンを入れた容器を入れることができる槽を備えたものであればよく、大きさについては特に限定はない。例えば、卓上に設置できるタイプから、箱型のような大きさのタイプ、さらには恒温室のようにさらに大きなタイプのものまで含まれる。
このように加熱処理ゼラチン溶液をグミキャンディ様菓子の製造に用いた場合、未処理のゼラチンを用いた場合と比べて、グミキャンディ特有の弾力ある食感が維持されながら、引き裂き可能となり、例えば、手でほぐすことができる物性となって、グミキャンディ様菓子を手で引き裂くことができる。
なお、ゼラチンを溶解させただけのゼラチン溶液を用いた場合には、グミキャンディに引き裂き可能な特徴を持たせることは困難である。
前記熱処理に使用する原料のゼラチンとしては、豚皮ゼラチン、豚骨ゼラチン、牛皮ゼラチン、牛骨ゼラチン、フィッシュゼラチン等が挙げられるが、特に限定はない。また、原料のゼラチンには、加熱処理前に酸処理やアルカリ処理などの別の処理が施されたものでもよい。
原料のゼラチンのブルーム値は、市販の150〜300のものを用いることができるが、食感や引き裂き性を考慮した場合に、180〜220であることが好ましい。
なお、前記ブルーム値とは、ゼリー強度を示すもので、ゼラチンの6.67重量%水溶液を規定のカップに入れ10±0.1℃の恒温槽で16〜18時間冷却ゼリー化して、ブルーム式ゼリー強度計のプランジャー(直径12.7mm)を4mmだけゼリー中に押し込むのに要する散弾の重さ(g)を測り、この重量をブルーム値として表したものである。
本発明のグミキャンディ様菓子におけるゼラチンの含有量は、2.5〜10重量%であり、2.5〜5重量%が好ましい。ゼラチンの含有量が2.5重量%未満では、グミキャンディ特有の弾力がなくなり、もろい食感となり、引き裂き可能な特性は得がたい。また、加熱処理ゼラチン溶液は全体の乳化の安定にも寄与しており、前記の加熱処理したゼラチンの含有量が少なくなると、乳化状態が壊れやすくグミキャンディ様菓子において油脂の染み出しが起こりやすい。ゼラチンの含有量が10重量%を超えると、グミキャンディ特有の弾力のある食感が強調され、結着性が強くなり、グミキャンディ様菓子が容易に引き裂きにくくなる。
また、本発明のグミキャンディ様菓子には、前述の結晶性糖類、食用油脂、ゼラチン以外にも、グミキャンディの物性を損なわない程度であれば、必要に応じて、水飴、非結晶性の糖質(非結晶性糖アルコール等)、果汁、粉乳、酸味料、香料、着色料、乳化剤、セルロース、増粘多糖類、甘味料等を使用することができる。
本発明のグミキャンディ様菓子は、引き裂き可能な特性を有しており、具体的には、繊維状の構造を有する。この繊維状の構造とは、グミキャンディ様菓子内部及び表面に多数の糸状の筋を有する構造をいう。このような繊維状の構造では、ゼラチンが形成する網目構造の間に、結晶性糖質及び食用油脂が入り込んでいると考えられる。本発明では、引き裂き特性が奏される作用機構に関しては明らかではないが、前記熱処理によって、ゼラチンのコラーゲン繊維間の絡みが弱まり、繊維に平行な方向での分離性が高まるため、未処理のゼラチンを用いた場合に比べて、引き裂くことを容易にするのではないかと考えられる。
本発明においては、固形分を前記の範囲内となるように、前記加熱処理ゼラチン溶液と、前記結晶性糖類及び食用油脂とを混合した生地を、所謂引き飴処理することで、前記生地中に前記繊維状構造を形成させることができる。
本発明のグミキャンディ様菓子が引き裂き可能であることは、成人の男女が手で簡単に引き裂くことが可能であることをいうが、具体的には、グミキャンディ様菓子を引き裂く際にかかる力を、下記の方法でせん断試験を行い測定することで判断できる。
測定には、テクスチャーアナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、Stable Micro Systems社製)を使用する。グミキャンディ様菓子を15mm(縦、繊維の方向性に平行)×10mm(横)×5mm(高さ)に切断し、試料の中央から縦方向に0.75mm切込みを入れ、切り分けられた片方をプランジャーに、片方を台座に固定して、測定速度1mm/secでプランジャーを引き上げ、完全に引き裂かれるまでにかかった力と時間の積(単位;kg・sec)を、引き裂き力とする。この引き裂き力の値は、グミキャンディ様菓子の引き裂きやすさの目安とすることができる。引き裂き力の値が低いほど、引き裂けやすく、値が高いほど、引き裂きにくいことを表すことができる。
本発明では、前記せん断試験による計算値が1.2kg・sec以下の範囲内にあれば、引き裂き可能であるとする。
なお、市販のグミキャンディでは、一般的には、1.5〜3.0kg・secである。
前記の構成を有する本発明のグミキャンディ様菓子は、
ゼラチンを水で膨潤させ、熱処理してゼラチン溶液を作る工程、
結晶性糖類と食用油脂を加熱混合し分散液を作る工程、
前記ゼラチン溶液と前記分散液を混合して生地にする工程、
前記生地を同一方向に延伸して引き飴状の生地にする工程、及び
前記引き飴状の生地を冷却成型する工程を経て製造される。
具体的には、まず、ゼラチンを水で膨潤させたものを、温度が60〜90℃に保たれた恒温槽内で熱処理することで加熱処理ゼラチン溶液を得る。温度条件および恒温槽の種類については、前記のとおりであればよい。
前記ゼラチン溶液には、必要であれば果汁、甘味料、酸味料、香料等を添加し、混合してもよい。
別に、加熱溶解させて50〜60℃に加温された液状の食用油脂に、結晶性糖類を混合し、必要であれば乳化剤を添加して分散液を得る。
得られた分散液中では、結晶性糖類が固形状で分散していることが好ましい。
次いで、前記加熱処理ゼラチン溶液と前記分散液を混合・攪拌し、得られた生地を同一方向に延伸するなどの引き飴処理を施して引き飴状の生地にする。
前記引き飴状の生地を得るには、例えば、加熱処理ゼラチン溶液と前記分散液とを混合した生地の端を把持して両方へ引っ張り延伸する態様や、ロール等に巻き取る態様が、展延の場合はロールと平板の間で押圧する態様や、ロール間を通過させる態様が挙げられ、これらの作業を一定の方向に反復実施することをいう。前記引き飴処理の条件としては、生地がちぎれないように行えばよく、通常の引き飴を得るときに行う条件と同じであれば特に限定はない。
次いで、得られた生地を所望の型に充填して冷蔵庫等で冷却・固化してグミキャンディ様菓子を得る。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の趣旨はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、%及び部は重量基準の数値を示す。
(実施例1〜8)
実施例1〜8として、表1に示す組成となるように、以下のような手順でグミキャンディ様菓子の製造を行った。
(1)ゼラチン(ブルーム値200)をゼラチン量の1.2倍量の水で膨潤させ、60℃の恒温槽で12時間熱処理を行った。得られたゼラチン溶液に、マンゴー果汁4部、果糖ブドウ糖液糖(Brix75)、クエン酸、甘味料、香料を添加して混合した。
ただし、実施例7では80℃で6時間、実施例8では90℃で2時間の熱処理を行った。
(2)食用油脂(融点37℃の固形脂)を湯浴にて55℃まで加温して溶解させ、そこに粉糖、乳化剤を添加して分散させた。
(3)得られた分散物とゼラチン溶液とをホバートミキサーにより低速で混合攪拌して生地を得た。
(4)得られた生地を同一方向に40回延伸して引き飴状の生地とした。
(5)得られた引き飴状の生地を、シート状に成型して冷蔵庫(4℃)で冷却成型した。
なお、表中の組成は、仕上がり製品中の固形分の重量%とした。また、ゼラチンの量は、固形含有分を示す。
Figure 0005834400
(比較例1〜8)
表2に示す組成となるようにした以外は実施例1と同様にして、比較例1〜8でグミキャンディ様菓子を作製した。
ただし、比較例1に関してはゼラチンの加熱処理を行わず、比較例7に関しては実施例1の粉糖をBrix75の水飴に置き換え、比較例8に関しては引き飴にする工程を省いた以外は、実施例1と同様にして行った。
Figure 0005834400
また、得られた実施例1〜8及び比較例1〜8におけるグミキャンディ様菓子の繊維状構造の有無、引き裂き特性、食感及び味についての評価を、表1及び2に示す。
なお、繊維状構造は、グミキャンディ様菓子の切断面に、多数の糸状の筋が露出している状態を目視にて確認した。
表1、2から、実施例1〜8で得られたグミキャンディ様菓子は、いずれも繊維状構造を有しており、また、引き裂き特性もあり、好ましい食感及び味を備えたものであることがわかる。実施例1〜8で得られたグミキャンディ様菓子は、従来のグミキャンディ特有の瑞々しさと弾力に富んだ食感を持ちながら、好みの大きさに手で引き裂きながら食することができ、引き裂くことができるという楽しさと、引き裂いた菓子片それぞれの味の出方や食感のバラエティを有し、新しいおいしさとときめきを供することができるものであった。
一方、比較例1〜8で得られたものは、繊維状構造、引き裂き特性、食感及び味の少なくとも1つの評価が×又は△のものであり、グミキャンディとしてのおいしさと引き裂くことができることによる楽しさを併せ持つものではなく、合格品とはいえなかった。
(試験例)
実施例1、5及び比較例1、6、8で得られたグミキャンディ様菓子を、せん断試験に供した。
測定には、テクスチャーアナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、Stable Micro Systems社製)を使用した。菓子を15mm(縦、繊維の方向性に平行)×10mm(横)×5mm(高さ)に切断し、試料の中央から縦方向に0.75mm切込みを入れ、切り分けられた片方をプランジャーに、片方を台座に固定して、測定速度1mm/secでプランジャーを引き上げ、完全に引き裂かれるまでにかかった力と時間の積(単位;kg・sec)を、引き裂き力とした。その結果を表3に示す。
Figure 0005834400
表3より、実施例1、5のグミキャンディ様菓子は、いずれも繊維状構造を有し、せん断試験による計算値が1.0kg・sec以下であり、引き裂け易いものであった。これに対して、熱処理をしていないゼラチンを用いた比較例1のもの、ゼラチンの添加量が多い比較例6、引き飴の工程を省いた比較例8に関しては、繊維状構造が認められたが、前記せん断試験による計算値は2.11kg・sec〜2.83kg・secであり、容易に引き裂きがたいものであった。

Claims (2)

  1. ゼラチンを水で膨潤させ、60〜90℃の温度範囲で熱処理し、該温度範囲に保たれた恒温槽内で60〜70℃では12〜24時間、70〜80℃では5〜12時間、80〜90℃では1〜5時間処理したゼラチン溶液を作る工程、
    結晶性糖類と食用油脂を加熱混合し、前記結晶性糖類が液状の食用油脂に固形状で分散した分散液を作る工程、
    前記ゼラチン溶液と前記分散液を混合して生地にする工程、
    前記生地を同一方向に延伸して引き飴状の生地にする工程、及び
    前記引き飴状の生地を冷却成型する工程を有することを特徴とする、固形分として、結晶性糖類を35〜80重量%、食用油脂を5〜40重量%、ゼラチンを2.5〜10重量%含む、引き裂き可能なグミキャンディ様菓子の製造方法。
  2. 結晶性糖類として、砂糖、単糖類、二糖類以上の多糖類、糖アルコール及び還元乳糖から選ばれる1種以上の結晶性を有する糖質を含む請求項1記載の引き裂き可能なグミキャンディ様菓子の製造方法
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