JP5251891B2 - バックドア - Google Patents

バックドア Download PDF

Info

Publication number
JP5251891B2
JP5251891B2 JP2010005316A JP2010005316A JP5251891B2 JP 5251891 B2 JP5251891 B2 JP 5251891B2 JP 2010005316 A JP2010005316 A JP 2010005316A JP 2010005316 A JP2010005316 A JP 2010005316A JP 5251891 B2 JP5251891 B2 JP 5251891B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
back door
latch
inner panel
reinforcing portion
vertical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010005316A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011143803A (ja
Inventor
晋 久野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2010005316A priority Critical patent/JP5251891B2/ja
Publication of JP2011143803A publication Critical patent/JP2011143803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5251891B2 publication Critical patent/JP5251891B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、車体の後部開口を開閉可能に覆うバックドアの技術に関する。
従来、自動車の後部に設けられる開口を開閉するバックドアにおいて、当該開口の上端縁部に設けられるヒンジを介して車体上下方向に開閉されるバックドアには、当該バックドアを補強するための補強構造が設けられている。
バックドアは、アウタパネルとインナパネルとを備えている。上記の補強構造の一例として、インナパネルに補強部が設けられている。具体的には、インナパネルは、外形を規定する外枠部を有している。外枠部において、窓ガラスの下部には、横ビームが設けられている。補強部は、横ビームの両端近傍から外枠部の下端部の幅方向中央に向かって斜めに延びている(例えば、特許文献1参照。)。
または、バックドアをさらに補強するために、インナパネルとは別部材から構成されるリンフォースを斜めに延びる補強部に組み付ける構造が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−237947号公報 特許第3253864号公報
一方、車体後部の開口の上端にヒンジを介して車体上下方向に開閉するバックドアは、当該開口を閉めた状態を保持するために、ラッチとストライカとが用いられる。ストライカは、開口の下端部において車幅方向中央に設けられている。ラッチは、例えばインナパネルの下端縁部において車幅方向の中央部に設けられているバックドアが開口を塞いだ状態において、ラッチがストライカに係合することによって、バックドアが開口を塞いだ状態が保持される。ラッチとストライカとの係合は、バックドアに設けられるハンドルを操作することによって解除される。
開いた状態にあるバックドアを閉めるとき、バックドアは、車体上方から車体下方に向かって引っ張られる。また、バックドアを閉める際には、半ドア状態となることを防ぐために、バックドアにある程度の勢いが必要になる。このため、ラッチとストライカとが係合する際、バックドアにおいてラッチの近傍には大きな衝撃が入力される。
さらに、ラッチとストライカとが係合した後では、バックドアの閉動作の勢いによって、ラッチの近傍をヒンジの回転軸に平行な方向にそって折り曲げる荷重が作用する。
このため、インナパネルには、ドアを閉める際に入力される衝撃に耐えうるとともに、インナパネルを折り曲げようとする荷重に対して変形しない剛性が求められる。
特許文献1に開示される斜め形状の補強部では、充分な剛性を確保するためには補強部を大きくすることが必要となり、それゆえ、バックドアが重くなることが考えられる。また、特許文献2に開示されるように、別部材から構成されるリンフォースを用いる構造であると、バックドアが重くなることが考えられる。バックドアが重くなることは好ましくない。
本発明は、重量増加を抑制しつつ、充分な剛性を確保することができるバックドアを提供することを目的とする。
本願の請求項1に記載の発明のバックドアは、車体後部の開口の上端縁部に設けられる回転軸回りに可動するバックドアである。前記バックドアは、インナパネルと、アウタパネルとを備えるドア本体と、前記インナパネルに設けられるとともに、前記ドア本体が前記開口を塞ぐ全閉位置にあるときに前記開口の下端縁に設けられる第1の係合部に係合する第2の係合部とを備える。前記インナパネルは、前記第2の係合部に隣り合う位置から、前記回転軸に向かって前記回転軸に略直交する方向に延びる垂直補強部と、前記垂直補強部の前記回転軸が配設される側の先端から、車幅方向に外側に向かって斜めに延びる斜め補強部とを備える。
本発明で言う略直交する方向とは、厳密に直交する方向も含む概念である。
本願の請求項2に記載の発明のバックドアは、請求項1に記載の発明のバックドアにおいて、前記斜め補強部の延在方向に直交する方向の幅が、前記垂直補強部から車幅方向外側に向かって徐々に細くなる。
本願の請求項3に記載の発明のバックドアは、請求項1または2に記載の発明のバックドアにおいて、前記垂直補強部と前記斜め補強部とは、前記アウタパネル側に向かって膨らむビードである。
本願の請求項4に記載の発明のバックドアは、請求項3に記載の発明のバックドアにおいて、前記アウタパネルには、バックドア用ライト装置を通すライト用孔が形成される。前記斜め補強部は、前記ライト用孔から延出している。
本願の請求項1に記載の発明によれば、垂直補強部が回転軸に略直交する方向に延びることによって、第1,2の係合部が係合した後にインナパネルの第2の係合部の近傍に作用する回転軸に平行な方向にそって折り曲げるような荷重に対して、インナパネルの剛性を高めることができる。
さらに、垂直補強部が回転軸に略直交する方向に延びることによって、インナパネルにおいて第2の係合部が設けられる部位の近傍での垂直補強部がしめる割合が大きくなる。このため、インナパネルにおいて第2の係合部が設けられる部位の剛性を高めることができる。
このように、垂直補強部の向きを回転軸に略直交する方向に沿わせることによって、垂直補強部の形状を大きくすることなく剛性を高めることができる。この結果、別部材から構成される補強部材を用いることなく必要な剛性を確保できるので、バックドアの重量増加を抑制しつつ、充分な剛性を確保することができる。
本願の請求項2に記載の発明によれば、斜め補強部は、インナパネルにおいて必要な剛性を確保できるように、徐々に幅が小さくなる。このため、インナパネルは、各箇所において必要な剛性をコンパクトな構造で得ることができる。つまり、必要な剛性を確保するためにバックドアが大きくなることを抑制できる。
本願の請求項3に記載の発明によれば、垂直補強部と斜め補強部とが、インナパネルとアウタパネルとの間に収容されるので、垂直補強部と斜め補強部とに起因してバックドアの厚みが増加することが抑制される。
本願の請求項4に記載の発明によれば、バックドア用ライト装置を通すライト用孔から第1,2の係合部にアクセスしようとしても、斜め補強部によってアクセスしにくくなる。このため、カギやハンドルなどの正規の手段以外の手段によってバックドアが開かれることを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るバックドアを備える自動車を示す斜視図。 図1に示されるバックドアが開いた状態の自動車を示す斜視図。 図1に示されたバックドアを分解した状態を示す斜視図。 図3に示されるインナパネルの第1の端部の近傍を、アウタパネル側から見た状態を拡大して示す平面図。 図3に示されるインナパネルのアウタパネルに対向する面においてラッチの近傍を拡大して示す斜視図。 図4に示されるF6−F6線に沿うバックドアの断面図。 図4に示されるF7−F7線に沿うバックドアの断面図。 図4に示されるF8−F8線に沿うバックドアの断面図。 図1に示されたバックドアにおいて、リアコンビネーションライトが省略された状態の第2の縦壁部側のライト用孔の近傍を外側から見た状態を示す平面図。
本発明の一実施形態に係るバックドアを、図1〜9を用いて説明する。図1は、自動車10を示す斜視図である。自動車10は、本実施形態のバックドア20を備える車両の一例である。図2は、バックドア20が開いた状態を示している。図1,2に示すように、自動車10の車体11の後部には、開口12が設けられている。バックドア20は、開口12を塞ぐ全閉位置P1と、開口12を露出すべく最大限開く全開位置P2との間で開閉可能である。図1は、バックドア20が全閉位置P1にある状態を示している。図2は、バックドア20が全開位置P2にある状態を示している。
具体的には、図2に示すように、バックドア20は、開口12の上端縁部15にヒンジ13を介して連結されている。バックドア20は、ヒンジ13の回転軸13a周りに回動可能であり、それゆえ、全閉位置P1と全開位置P2との間で回動可能である。回転軸13aは、本発明で言う回転軸の一例である。図中、回転軸13aを点線で示す。
ここで、自動車10の前後方向、左右方向、上下方向を定義する。車体11において前進する方向に沿って前側を前部2とし、車体において前部と反対側を後部3とし、車体前後方向Aとする。車幅方向Bは、車体の幅方向である。車幅方向Bと車体前後方向Aとは互いに直交する。車幅方向Bのうち車体前後方向に合わせて左右を定義する。車体上下方向Cは、車体前後方向Aと車幅方向Bとに直交する方向とする。
図3は、バックドア20を分解した状態を示す分解斜視図である。図3に示すように、バックドア20は、インナパネル30とアウタパネル40とを組み合わせて構成されるドア本体100と、ラッチ52とを備えている。インナパネル30とアウタパネル40とは、バックドア20が全閉位置P1にあるときに、車体前後方向Aに向かい合うように組み合わさる。アウタパネル40は、図1に示すようにバックドア20が全閉位置P1にある状態において車体外側に向く。インナパネル30は、バックドア20が全閉位置P1にある状態において車体内側に向く。
図3に示すように、インナパネル30は、外枠部31と、窓用ビーム32と、補強部33とを備えている。外枠部31は、インナパネル30の外形を規定する枠形状である。外枠部31は、上,下縁部34,35と、第1,2の縦壁部36,37とを備えている。
下縁部34は、バックドア20が全閉位置P1にある状態において、開口12の下端縁部14に対向する端部である。下縁部34は、下端縁部14に沿って延びる形状である。上縁部35は、開口12の上端縁部15に対向する端部である。上縁部35は、上端縁部15に沿って延びる形状である。
第1の縦壁部36は、下縁部34の車幅方向Bの一端34aと上縁部35の車幅方向Bの一端35aとを連結している。第2の縦壁部37は、下縁部34の他端34bと上縁部35の他端35bとを連結している。
上、下縁部34,35は、車幅方向Bに略沿い、バックドア20が全閉位置P1にある状態において第1,2の縦壁部36,37は、車体上下方向Cに略沿う。なお、ここで言う略沿うとは、厳密に平行である場合、または、略平行である場合とを含む概念である。外枠部31は、上記上,下縁部34,35と、第1,2の縦壁部36,37とによって、枠形状に形成される。
窓用ビーム32は、第1の縦壁部36において上,下縁部34,35間の位置から第2の縦壁部37において上,下縁部34,35間の位置に向かって延びており、両端が第1,2の縦壁部36,37に連結されている。上縁部35と窓用ビーム32との間に規定される範囲に、窓ガラス16が嵌めこまれる。
ここで、全閉位置P1にあるバックドア20を車体11に係合する係合機構50について説明する。係合機構50は、ストライカ51と、ラッチ52とを備えている。図2に示すように、ストライカ51は、開口12の下端縁部14において車幅方向Bの中央に設けられている。図3に示すように、ラッチ52は、インナパネル30においてアウタパネル40に対向する面に設けられている。この点について具体的に説明する。
図4は、インナパネル30の下縁部34の近傍を、アウタパネル40側から見た状態を拡大して示す平面図である。図4に示すように、ラッチ52は、下縁部34において、ストライカ51に対応する部位に設けられている。本実施形態では、ラッチ52は、下縁部34の車幅方向中央に配置されている。
図1に示すように、バックドア20が全閉位置P1にある状態では、ラッチ52とストライカ51とが互いに係合する。このため、バックドア20は、全閉位置P1に保持される。運転席(図示せず)やバックドア20に設けられるハンドル(図示せず)を操作することによって、ラッチ52とストライカ51との係合が解除され、それゆえ、バックドア20を全閉位置P1から全開位置P2に向かって開くことができる。
ストライカ51は、本発明で言う第1の係合部の一例である。ラッチ52は、本発明で言う第2の係合部の一例である。なお、これに限定されない。例えば、ストライカ51がインナパネル30に設けられて、ラッチ52が開口12の下端縁部14に設けられてもよい。この場合、ラッチ52が本発明出言う第1の係合部の一例となり、ストライカ51が本発明でいう第2の係合部の一例になる。
インナパネル30の説明に戻る。図3,4に示すように、補強部33は、第1,2の垂直補強部61,62と、第1,2の斜め補強部63,64とを備えている。第1の垂直補強部61は、ラッチ52の近傍においてラッチ52を挟んで一方側に設けられている。第2の垂直補強部62は、ラッチ52の近傍においてラッチ52を挟んで第1の垂直補強部61とは反対側に設けられている。
なお、図中では、第1,2の垂直補強部61,62とラッチ52との間には、若干の隙間S1が設けられているが、この隙間S1は、図示されるものよりも小さくてもよい。または、なくてもよい。第1,2の垂直補強部61,62は、インナパネル30においてラッチ52の近傍の剛性を向上することを目的として形成される。第1,2の垂直補強部61,62の位置は、インナパネル30においてラッチ52の近傍が必要充分な剛性を有するように考慮されている。
ここで、インナパネル30に第1の方向Dと第2の方向Eとを定義する。第1の方向Dは、インナパネル30上においてバックドア20の回転軸であるヒンジ13の回転軸13aに平行な方向である。第2の方向Eは、インナパネル30上において第1の方向Dに直交する方向である。
本実施形態では、ヒンジ13の回転軸13aは、車幅方向Bに平行である。このため、第1の方向Dは、本実施形態では、車幅方向Bに平行な方向である。下縁部34は、第1の方向Dに略沿っている。なお、ここで言う、略沿っているとは、例えば下縁部34が完全な直線形状であり第1の方向Dに平行である場合と、または、第1の方向Dに対してわずかに湾曲するなどして平行でない場合も含む概念である。本実施形態では、第2の方向Eは、バックドア20が全閉位置P1にある状態でインナパネル30を車体後方からみたときに、車体上下方向Cと重なる。
第1,2の垂直補強部61,62は、外枠部31の下縁部34から第2の方向Eに平行に上縁部35に向かって延びている。第1,2の垂直補強部61,62は、ラッチ52を挟んで互いに略対称な形状である。なお、ここで言う略対称な形状とは、完全に対称な形状と、または、若干の形状の違いある場合を含む概念である。
第1,2の垂直補強部61,62は、第2の方向Eにラッチ52の先端と同じ位置(第1の方向Dにみたときに重なる位置)まで延びており、第1の方向Dに見たときに、ラッチ52の第2の方向Eにそう範囲S2に重なる。範囲S2は、ラッチ52において第2の方向Eにそって上縁部35側の端から略中間の位置までである。なお、範囲S2は、少なくともラッチ52の一部であればよく、範囲S2は、ラッチ52において第2の方向Eにそう全域であってもよい。
図5は、インナパネル30のアウタパネル40に対向する面においてラッチ52の近傍を拡大して示す斜視図である。図6は、図4に示されるF6−F6線に沿うバックドア20の断面図である。図6は、バックドア20においてラッチ52の近傍を第1の方向Dにそって断面した状態を示している。図5,6に示すように、第3の方向Fを規定する。第3の方向Fは、第1,2の方向D,Eと直交する方向である。第3の方向Fは、本実施形態では、バックドア20が全閉位置P1にある状態において車体前後方向Aに略平行な方向である。
図6中、ラッチ52を2点鎖線で示す。図5,6に示すように、第1,2の垂直補強部61,62は、第1の方向Dに見たときに第3の方向Fの厚みがラッチ52の一部である範囲S3と重なっている。なお、これに限定されない。第1,2の垂直補強部61,62は、第3の方向Fにラッチ52の全域と重なる厚みを有してもよい。
図4に示すように、第1,2の垂直補強部61,62は、第1の方向Dに沿う幅w1,w2が第2の方向Eに一定である。本実施形態では、一例として、w1=w2である。また、第1,2の垂直補強部61,62は、外枠部31と一体に形成されている。具体的には、外枠部31と、補強部33(第1,2の垂直補強部61,62と第1,2の斜め補強部63,64)と、窓用ビーム32とは、同一のパネル部材から形成されている。図6に示すように、第1,2の垂直補強部61,62は、アウタパネル40側に向かって突出するように断面がハット型である。
第1の斜め補強部63は、第1の垂直補強部61と一体に設けられており(同一のパネル材から連続して一体に形成されており)、第1の垂直補強部61の上縁部35側の先端から第1の縦壁部36において窓用ビーム32の下方の位置まで斜めに延びている。第2の斜め補強部64は、第2の垂直補強部62と一体に設けられており(同一のパネル材から連続して一体に形成されており)、第2の垂直補強部62の上縁部35側の先端から第2の縦壁部37において窓用ビーム32の下方の位置まで斜めに延びている。
第1の斜め補強部63の第2の上縁部側の先端63aは、第2の方向Eに第1の垂直補強部61の上縁部35側の先端よりも上縁部35側であって、かつ、第1の垂直補強部61よりも第1の縦壁部36側に位置するように設定されている。本実施形態では、この一例として、窓用ビーム32の下方に連結されている。このことによって、第1の斜め補強部63は、下縁部34側から上縁部35側へ向かうとともに車幅方向Bに外側に向かう方向に延びており、第2の方向Eに対して傾斜している。
第2の斜め補強部64の上縁部35側の先端64aは、第2の方向Eに第2の垂直補強部62の上縁部35側の先端よりも上縁部35側であって、かつ、第2の縦壁部37側に位置するように設定されている。本実施形態では、この一例として、窓用ビーム32の下方に連結されている。このことによって、第2の斜め補強部64は、下縁部34側から上縁部35側へ向かうとともに車幅方向Bに外側に向かう方向に延びており、第2の方向Eに対して傾斜している。
なお、第1,2の斜め補強部63,64は、ラッチ52を挟んで略対称な形状であってよい。なお、ここで言う略対象な形状とは、完全に対象な形状と、または、若干の違いがある形状とを含む概念である。
図7,8は、図4に示されるF7−F7線とF8−F8線とにそうバックドア20の断面図である。図7は、第1の斜め補強部63の延びる方向G1を垂直に横切る断面であって、第1の斜め補強部63において上縁部35側の部位の断面を示している。図8は、第1の斜め補強部63を垂直に横切る断面であって、第1の斜め補強部63において下縁部34側の断面を示している。なお、上記のように、第2の斜め補強部64は、第1の斜め補強部63と同様の構造であるので、図7,8を用いて第1,2の斜め補強部63,64の説明をする。
図7,8に示すように、第1,2の斜め補強部63,64の断面形状は、アウタパネル40に向かって突出するハット型であって、外観形状がビード状である。第1,2の斜め補強部63,64は、第1,2の垂直補強部61,62になだらかに連結されている。このため、第1,2の斜め補強部63,64において第1,2の垂直補強部61,62との連結部P3,P4の第1の方向Dにそう幅は、第1,2の垂直補強部61,62の幅w1,w2と同じである。
第1,2の斜め補強部63,64において、第1,2の斜め補強部63,64が延びる方向G1,G2に直交する方向H1,H2に沿う幅w5,w6は、第1,2の縦壁部36,37に向かうにつれて、徐々に小さくなる。幅w5,w6は、図7,8に示すように、アウタパネル40に向かって突出する範囲を示す。
第1,2の斜め補強部63,64は、延びる方向G1,G2に直交する方向H1,H2の幅w5,w6が、先端63a,64aから第1,2の垂直補強部61,62に向かって次第に太くなる。言い換えると、幅w5,w6は、第1,2の垂直補強部61,62に向かうにつれて、徐々に細くなる。第1,2の垂直補強部61,62の第1の方向Dの幅w1,w2は、第1,2の垂直補強部61,62と第1,2の斜め補強部63,64との連結部P3,P4の幅に設定され、第2の方向Eに一定である。
第1,2の斜め補強部63,64の方向H1,H2にそう幅は、インナパネル30において必要な剛性が確保されるように設定されている。インナパネル30では、ラッチ52が設けられる部位近傍に大きな剛性を必要とし、ラッチ52が設けられる部位近傍から離れるにしたがって必要な剛性も小さくなる。このため、第1,2の斜め補強部63,64は、徐々に細くなる形状である。
インナパネル30において、外枠部31と、窓用ビーム32と、補強部33とによって覆われていない部位は、切り欠かれており、本実施形態では、窓用ビーム32と第1,2の斜め補強部63,64とによって規定される範囲の第1の切欠部71が形成され、第1の斜め補強部63と第1の垂直補強部61と下縁部34とによって規定される範囲に第2の切欠部72が形成され、第2の斜め補強部64と第2の垂直補強部62と下縁部34とによって規定される範囲に第3の切欠部73が形成され、第1,2の垂直補強部61,62間に第4の切欠部74が形成される。
図3に示すように、アウタパネル40において窓ガラス16が設けられる部位には、窓ガラスがはめ込まれる孔41が形成される。図6〜8に示すように、インナパネル30とアウタパネル40とは、互いの周縁が係合されて一体になる。下縁部34の縁には、アウタパネル40に向かって延びる底部38が形成されている。このため、インナパネル30とアウタパネル40との間に所定の空間が規定されるので、ラッチ52と補強部33とがインナパネル30とアウタパネル40との間に位置することができる。
図1に示すように、バックドア20の第2の方向Eの両端の各々に、リアコンビネーションライト80が設けられている。リアコンビネーションライト80は、本発明で言うバックドア用ライト装置の一例である。アウタパネル40には、リアコンビネーションライト80が通るライト用孔42が形成されている。ライト用孔42は、アウタパネル40の第2の方向Eの両端の1つずつ設けられている。なお、図3に示される分解斜視図では、リアコンビネーションライト80は省略されている。
図9は、リアコンビネーションライト80が省略されたバックドア20の、第2の縦壁部37側のライト用孔42の近傍を外側から見た状態を示す拡大平面図である。図9に示すように、ライト用孔42は、第2の斜め補強部64よりも下縁部34側に位置し、先端64aの近傍がライト用孔42に重なっている。つまり、第2の斜め補強部64の一部が重なっている。そして、第2の斜め補強部64と第2の垂直補強部62とは、インナパネル30とアウタパネル40とが組み合わさったときに、ライト用孔42とラッチ52との間に位置する。なお、第1の縦壁部36側に配置されるライト用孔42も同様であり、第1の斜め補強部63と第1の垂直補強部61とは、ライト用孔42とラッチ52との間に位置している。第1の斜め補強部63の一部(本実施形態では先端63a)がライト用孔42と重なっている。
本発明で言う斜め補強部がライト用孔から延びているとは、上記のように斜め補強部の一部がライト用孔と重なることを示す。
また、第1,2の斜め補強部63,64の延びる方向G1,G2は、各ライト用孔42からラッチ52に向かう方向に略平行である。言い換えると、延びる方向G1,G2は、各ライト用孔42からラッチ52に向かう方向に略平行または平行になるように設定されている。
インナパネル30には、リアコンビネーションライト80の配線(図示せず)を車内に通すための貫通孔39が形成されている。貫通孔39は、ライト用孔42に対向する位置に形成されている。このため、貫通孔39は、第1,2の斜め補強部63,64よりも下縁部34側に位置している。
このように構成されるバックドア20では、第1,2の斜め補強部63,64を備えることによって、自動車10の走行時などにバックドア20に伝達される振動など様々な方向からの荷重の入力に対して、インナパネル30の剛性を向上することができる。この結果、バックドア20の剛性を向上することができる。
また、第1,2の垂直補強部61,62が第2の方向Eに平行に延びることによって、バックドア20の閉動作時にバックドア20に入力される荷重に対するバックドア20の剛性を向上することができる。この点について具体的に説明する。
バックドア20の閉動作時において、ラッチ52とストライカ51とが係合した後では、閉動作の勢いによって、インナパネル30のラッチ52の近傍には回転軸13aに平行な第1の方向Dにそって折り曲げるような荷重が作用する。
しかしながら、第1,2の垂直補強部61,62は、第1の方向Dに直角な第2の方向Eに延びている。このため、第1,2の垂直補強部61、62は、インナパネル30を折り曲げるようとする荷重に対してインナパネル30の剛性を効果的に向上することができる。
さらに、第1,2の垂直補強部61,62が第2の方向Eに平行に延びることによって、インナパネル30においてラッチ52が設けられる部位の近傍での第1,2の垂直補強部61,62がしめる割合が大きくなる。例えば、第1,2の垂直補強部61,62が、第1の方向Dに沿って延びずに、例えば第1,2の斜め補強部63,64と平行に延びている場合では、インナパネル30においてラッチ52の近傍での第1,2の垂直補強部61,62のしめる割合が小さくなる。
これに対して、本実施形態では,ラッチ52の近傍での第1,2の垂直補強部61,62のしめる割合が大きくなるので、インナパネル30においてラッチ52が設けられる部位の剛性が高くなる。
第1,2の垂直補強部61,62の第1〜3の方向D,E,Fにそう長さ(厚み、太さ)は、剛性が必要充分なものになるように設定されるが、第1,2の垂直補強部61,62が第2の方向Eに平行であることと、インナパネル30においてラッチ52が固定される部位の近傍での第1,2の垂直補強部61,62がしめる割合が大きいことによって、インナパネル30の剛性を充分高めることができる。この結果、別部材から構成される補強部材を用いることなく充分な剛性を得ることができる。
このように、バックドア20の重量増加を抑制しつつ、充分な剛性を確保することができる。
また、第1,2の垂直補強部61,62が、第1の方向Dに見たときに、ラッチ52の範囲S2に重なっている。このように、ラッチ52の一部と重なることによって、インナパネル30においてラッチ52の近傍の剛性を高めることができる。さらに、第1,2の垂直補強部61,62の先端(連結部P3,P4)がラッチ52の上縁部35側の先端と同じ高さ(第1の方向Dに見たときに重なる位置)まで延びている。このことによって、さらに、インナパネル30においてラッチ52の近傍の剛性を高めることができる。
また、補強部33の形状として、第1の斜め補強部63と第1の垂直補強部61とは、一体であるとともに、第1の斜め補強部63は徐々に細くなる。第1の垂直補強部61の幅w1は、第2の方向Eに連結部P3の幅と同じである。第2の斜め補強部64と第2の垂直補強部62とは、一体であるとともに、第2の斜め補強部64は徐々に細くなる形状である。第2の垂直補強部62の幅w2は、第2の方向Eに連結部P4の幅と同じである。このことによって、大きな荷重が入力されるインナパネル30の下縁部34側の剛性が高くなるとともに、比較的大きな荷重が入力されない箇所では、第1,2の斜め補強部63,64の太さに対応する剛性が確保される。
このため、インナパネル30は、各箇所において必要な剛性をコンパクトな構造で得ることができる。つまり、必要な剛性を確保するためにバックドア20が大きくなることを抑制できる。
また、補強部33が突出するビードであることによって、インナパネル30の剛性をより一層高めることができる。
さらに、補強部33がアウタパネル40に向かって突出する形状であることによって、補強部33の第3の方向Fの厚みがアウタパネル40とインナパネル30との間に収容されるので、バックドア20が第3の方向Fに厚くなることを抑制することができる。言い換えると、バックドア20をコンパクトにすることができる。
また、補強部33は、アウタパネル40に形成されるライト用孔42とラッチ52との間に位置している。このことによって、ラッチ52とストライカ51との係合を、車外から正規の手段以外の手段によって解除されることを抑制することができる。この点について具体的に説明する。ラッチ52とストライカ51との係合を車外から正規の手段以外の手段によって解除する場合、ライト用孔42から工具を差込み、当該工具によってラッチ52へアクセスすることが考えられる。
しかしながら、ライト用孔42とラッチ52との間に、アウタパネル40側に向かって突出する補強部33が位置する。補強部33があることによって、上記のように工具をラッチ52にアクセスしずらなくなるので、ラッチ52とストライカ51との係合が車外から解除されることを抑制することができる。
さらに、第1,2の斜め補強部63,64の一部とライト用孔42とが重なるとともに、第1,2の斜め補強部63,64の延びる方向G1,G2が、ライト用孔42からラッチ52へ向かう方向に略平行または平行であることによって、ライト用孔42からラッチ52へアクセスする際のルート上に第1,2の斜め補強部63,64が配置されるようになるので、ライト用孔42からラッチ52にアクセスすることを効果的に阻止することができる。
なお、本実施形態では、第1,2の垂直補強部61,62は、第2の方向に平行である。しかしながら、厳密に平行でなく、略平行であってもよい。略同様であっても同様の効果が得られる。本発明で言う、垂直補強部が回転軸に略直交するとは、厳密に直交する場合も含む概念である。
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
3…後部、12…開口、13a…回転軸、15…上端縁部、20…バックドア、30…インナパネル、40…アウタパネル、42…ライト用孔、51…ストライカ(第1の係合部)、52…ラッチ(第2の係合部)、61…第1の垂直補強部(垂直補強部)、62…第2の垂直補強部(垂直補強部)、63…第1の斜め補強部(斜め補強部)、64…第2の斜め補強部(斜め補強部)、80…リアコンビネーションライト(バックドア用ライト装置)、100…ドア本体、P1…全閉位置、E…第2の方向(略直行する方向)。

Claims (4)

  1. 車体後部の開口の上端縁部に設けられる回転軸回りに可動するバックドアであって、
    インナパネルと、アウタパネルとを備えるドア本体と、
    前記インナパネルに設けられるとともに、前記ドア本体が前記開口を塞ぐ全閉位置にあるときに前記開口の下端縁部に設けられる第1の係合部に係合する第2の係合部と
    を具備し、
    前記インナパネルは、
    前記第2の係合部に隣り合う位置から、前記回転軸に向かって前記回転軸に略直交する方向に延びる垂直補強部と、
    前記垂直補強部の前記回転軸が配設される側の先端から、車幅方向に外側に向かって斜めに延びる斜め補強部と
    を具備することを特徴とするバックドア。
  2. 前記斜め補強部の延在方向に直交する方向の幅が、前記垂直補強部から車幅方向外側に向かって徐々に細くなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のバックドア。
  3. 前記垂直補強部と前記斜め補強部とは、前記アウタパネル側に向かって膨らむビードである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバックドア。
  4. 前記アウタパネルには、バックドア用ライト装置を通すライト用孔が形成され、
    前記斜め補強部は、前記ライト用孔から延出している
    ことを特徴とする請求項3に記載のバックドア。
JP2010005316A 2010-01-13 2010-01-13 バックドア Active JP5251891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005316A JP5251891B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 バックドア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010005316A JP5251891B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 バックドア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011143803A JP2011143803A (ja) 2011-07-28
JP5251891B2 true JP5251891B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=44459057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010005316A Active JP5251891B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 バックドア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5251891B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5360156B2 (ja) * 2011-08-01 2013-12-04 トヨタ自動車株式会社 車両用バックドア構造
JP6225610B2 (ja) * 2013-09-27 2017-11-08 スズキ株式会社 車両用ドア
JP6428195B2 (ja) * 2014-11-25 2018-11-28 三菱自動車工業株式会社 車両のバックドア構造

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06211049A (ja) * 1993-01-19 1994-08-02 Toyota Motor Corp 自動車のバックドアの補強構造
JP2591995Y2 (ja) * 1993-12-28 1999-03-10 トヨタ車体株式会社 車両のバックドア補強構造
JP4482532B2 (ja) * 2006-03-09 2010-06-16 本田技研工業株式会社 車両の後部ドア構造
JP4664875B2 (ja) * 2006-08-02 2011-04-06 本田技研工業株式会社 車両の後部ドア構造
JP4690961B2 (ja) * 2006-08-02 2011-06-01 本田技研工業株式会社 車両の後部ドア構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011143803A (ja) 2011-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1863665B1 (en) Vehicle door structure
JP6322180B2 (ja) テールゲート構造
JP4482532B2 (ja) 車両の後部ドア構造
JP2009029290A (ja) トランクリッド骨格構造
JP6540678B2 (ja) 車両側部構造
KR20150085089A (ko) 차량용 후드 구조
JP6123743B2 (ja) 車両用ドア構造
JP5251891B2 (ja) バックドア
JP2011183893A (ja) 車体フロア構造
JP2015134520A (ja) 車体下部構造
JP2007098982A (ja) 車体構造
JP5515956B2 (ja) 車両の上部車体構造
JP7154688B2 (ja) ドア構造
JP5737172B2 (ja) 車両の側部ドア構造
JP7009690B2 (ja) 車両用バックドアインナパネル
JP2006218995A (ja) 自動車の後部車体構造
JP5309710B2 (ja) 車体構造
JP5589879B2 (ja) ボデー構造
JP2008201163A (ja) 車両のドア構造
JP5189622B2 (ja) 車体後部構造
JP2017128296A (ja) 車両バックドア
JP4621979B2 (ja) 後部車体構造
WO2019211976A1 (ja) 車両のサイドドア構造
JP6973901B2 (ja) 車両側面の補強構造
JP2010167896A (ja) 車体側部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130401

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5251891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350