JP5251306B2 - 光ファイバの製造方法及び製造装置 - Google Patents

光ファイバの製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5251306B2
JP5251306B2 JP2008175829A JP2008175829A JP5251306B2 JP 5251306 B2 JP5251306 B2 JP 5251306B2 JP 2008175829 A JP2008175829 A JP 2008175829A JP 2008175829 A JP2008175829 A JP 2008175829A JP 5251306 B2 JP5251306 B2 JP 5251306B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
preform
manufacturing
fiber preform
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008175829A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010013328A (ja
Inventor
宏史 高見澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2008175829A priority Critical patent/JP5251306B2/ja
Publication of JP2010013328A publication Critical patent/JP2010013328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5251306B2 publication Critical patent/JP5251306B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/0253Controlling or regulating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Description

本発明は、加熱炉内で加熱した光ファイバ母材を線引きして、光ファイバを製造する光ファイバの製造方法及び製造装置に関する。
一般に、光ファイバは、石英等の材料で製造された光ファイバ母材を下端側から加熱して軟化させ、光ファイバ母材の軟化した部分に張力をかけて細径化されたガラスファイバとし、さらにその外周に樹脂を被覆することにより製造される。この光ファイバ母材を細径化して光ファイバとする工程は、線引きと呼ばれている。線引きされた光ファイバは、キャプスタンローラ等の引き取り手段によりそのパスラインの下流側に引き取られてボビン等に巻き取られる(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−117925号公報
光ファイバ母材の製品となる有効部分の光ファイバの線引きが終わると、光ファイバ母材の残りの部分を線引きしつつ、線引きを終了するために線引き装置の各機器を停止する線引き終了作業を行う。光ファイバ母材の製品となる有効部分の光ファイバの線引きが終了したかどうかは、作業者が残母材長等の判断要素を見て判断していた。その後、線引き終了作業では、線引きされているガラスファイバや樹脂が硬化していない光ファイバが周辺の各機器や部品に接触することがないように、作業者がガラス外径を一定範囲内に収まるように監視しながら引き取り手段による引き取り速度を徐々に降下させ、最後に引き取り速度がゼロになったところで光ファイバを切断している。
ところで、このような線引き終了作業では、終了作業の開始時から終了時までの引き取り速度降下時において、製品とならないガラスファイバへの樹脂の被覆が行われるとともに、冷却用の高価なヘリウムガスが使用され続けるため、これら樹脂及びヘリウムガスが無駄となる。
本発明は、線引き作業終了時における樹脂及び高価な冷却ガスの無駄を抑えることが可能な光ファイバの製造方法及び製造装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決することのできる本発明に係る光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして製品となる部分の光ファイバを製造する線引き工程と、
前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断する線引き終了判断工程と、
前記線引き終了判断工程後、線引きを終了させる線引き終了作業を行う線引き終了作業工程とを有する光ファイバの製造方法であって、
前記光ファイバの線引き速度の変動パターンが所定のパターンに合致することを前記所定の条件の一つとし、
前記線引き終了作業工程中、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断することを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして製品となる部分の光ファイバを製造する線引き工程と、
前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断する線引き終了判断工程と、
前記線引き終了判断工程後、線引きを終了させる線引き終了作業を行う線引き終了作業工程とを有する光ファイバの製造方法であって、
前記所定の条件に達した際に、前記光ファイバ母材を加熱して線引きする加熱炉の加熱温度の変化を条件として前記線引き終了作業を開始し、
前記線引き終了作業工程中、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断することを特徴とする。
また、本発明の光ファイバの製造方法において、前記所定の条件に基づいて自動的に前記線引き終了作業を開始し、自動的に前記光ファイバを切断することが好ましい。
また、本発明の光ファイバの製造方法において、前記線引き終了作業の開始後光ファイバの切断開始前に前記光ファイバ母材の加熱温度の降温を開始することが好ましい。
上記課題を解決することのできる本発明に係る光ファイバの製造装置は、光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして光ファイバを製造する光ファイバの製造装置であって、
前記光ファイバ母材を加熱する加熱炉と、
前記光ファイバ母材を前記加熱炉へ送る送り手段と、
前記光ファイバ母材から線引きされたガラスファイバを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段により冷却されたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆手段と、
前記ガラスファイバに樹脂が被覆された光ファイバを引き取る引取手段と、
前記光ファイバを切断する切断手段と、
前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断し、線引きを終了させる線引き終了作業を開始させ、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断させる制御手段とを備え
前記光ファイバの線引き速度の変動パターンが所定のパターンに合致することを前記所定の条件の一つとすることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバの製造装置は、光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして光ファイバを製造する光ファイバの製造装置であって、
前記光ファイバ母材を加熱する加熱炉と、
前記光ファイバ母材を前記加熱炉へ送る送り手段と、
前記光ファイバ母材から線引きされたガラスファイバを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段により冷却されたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆手段と、
前記ガラスファイバに樹脂が被覆された光ファイバを引き取る引取手段と、
前記光ファイバを切断する切断手段と、
前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断し、線引きを終了させる線引き終了作業を開始させ、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断させる制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記所定の条件に達した際に、前記光ファイバ母材を加熱して線引きする加熱炉の加熱温度の変化を条件として前記線引き終了作業を開始させることを特徴とする。
また、本発明の光ファイバの製造装置において、前記制御手段は、前記線引き終了作業の開始後光ファイバの切断開始前に前記光ファイバ母材の加熱温度の降温を開始させることが好ましい。
本発明の光ファイバの製造方法及び製造装置によれば、線引き中の条件に基づいて線引き終了作業を開始し、光ファイバの引き取りが終わる前に光ファイバを切断して線引きを終了させるため、製品となる光ファイバの線引きを終えた後に製品とならないガラスファイバに対して使用される樹脂及びヘリウムガスの量を極力少なく抑えることができる。
以下、本発明に係る光ファイバの製造方法及び製造装置の実施の形態の例について説明する。
図1は、本実施の形態の光ファイバの製造方法を行うことのできる製造装置の概略構成図である。
図1に示すように、光ファイバの製造装置1は、光ファイバ母材Gを加熱する縦型の加熱炉2と、線引きされた後のガラスファイバG1を冷却する冷却装置6と、ガラスファイバG1の周囲に樹脂の被覆を施すダイス8と、被覆された光ファイバG2の張力を測定する張力計17と、被覆された光ファイバG2を引き取るキャプスタン(引き取り手段)13と、ダンサローラ19,20と、光ファイバG2を巻き取る巻き取りボビン21,22とを備えている。
光ファイバの製造装置1は、その最も上流側に、光ファイバ母材Gを加熱する加熱炉2を備えている。加熱炉2は、内側に光ファイバ母材Gが供給される円筒状の炉心管4と、この炉心管4を囲むヒータである発熱体3とを備え、発熱体3を発熱させることで炉心管4が昇温して、その内側の空間に加熱領域が形成される。ここでいう加熱領域とは、ガラスが軟化して線引き可能な温度となっている領域であり、例えば1800℃以上となっている領域である。
また、加熱炉2には、加熱領域にヘリウムや窒素等のパージガスを供給できるガス供給部21が設けられている。
光ファイバ母材Gは、送り手段5によってその上部が把持されて、炉心管4の内側の加熱領域にその下端部分が位置するように加熱炉2内に送られる。このように、加熱炉2内に供給された光ファイバ母材Gは、その下端側が加熱領域内で加熱されて軟化し、下方に引き伸ばされて細径化し、ガラスファイバG1が形成される。
加熱炉2の下(下流側)には、冷却装置(冷却手段)6が設けられており、加熱炉2を出た直後のガラスファイバG1は、この冷却装置6によって冷却される。
冷却装置6の本体は、ガラスファイバG1のパスラインから離反する方向に2分割して開閉できる構成となっており、線引き時には通常互いに接合されて一体化された状態で使用される。冷却装置6は、本体を構成する2つの部材を閉じた中央の位置に、長手方向にわたってガラスファイバG1が通される挿通孔が形成されている。この挿通孔には冷却ガスが送り込まれ、挿通孔に挿通されたガラスファイバG1が冷却される。また、冷却装置6の本体は、その内部に、長手方向に沿って冷却流路が形成されておりその内部は冷却流体が循環するようになっている。この冷却流体によって挿通孔内の冷却ガスが冷却され、その冷却ガス雰囲気中をガラスファイバG1が通ることで、線引き後のガラスファイバG1が数百℃から室温近くまで急速に冷却される。これにより、ガラスファイバG1の形状が安定する。
なお、冷却ガスには熱伝導率が高いヘリウムガスを使用する。ヘリウムは熱伝導率が高いため、加熱炉2内のパージガスや冷却装置6の冷却溶媒として使用するのに適しているが、窒素に比べてコスト高となる。
また、冷却装置6の上端には、挿通孔の入口を開閉可能な上部シャッタが設けられている。また、冷却装置6の下端には、挿通孔の出口を開閉可能な下部シャッタが設けられている。これらの上部シャッタ及び下部シャッタは、線引き時には閉じられて冷却装置6の冷却効率を高めるものである。また、上部シャッタ及び下部シャッタは、閉じた状態でその中央に細径の孔が形成されるようになっている。その細径の孔は、線引きされたガラスファイバG1より若干大きい直径を有している。ガラスファイバG1は、上部シャッタ及び下部シャッタとそれぞれ僅かなクリアランスを維持して細径の孔を通過する。
なお、冷却装置6はパスライン上に複数台設けられていても良い。
冷却装置6の下流側には、例えばレーザ光式の外径測定器7が設けられており、冷却装置6を出たガラスファイバG1は、この外径測定器7によりその外径が測定される。なお、ここでの外径の測定は、ガラスファイバGの軸に直交する方向の平面上の直交軸方向のそれぞれにおいて測定することが好ましい。なお、外径測定器7は、パスラインの複数箇所に設けられていても良い。
外径測定器7の下方には、被覆手段として、ガラスファイバG1に紫外線硬化型樹脂を塗布するダイス8と、塗布された紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線照射装置10が設けられている。紫外線照射装置10は、例えば多灯のUVランプによって樹脂を塗布した光ファイバG2に紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂を硬化させるものである。ガラスファイバG1は、ダイス8によって外周に紫外線硬化型樹脂が塗布されて、その後、紫外線照射装置10によって紫外線硬化型樹脂が硬化反応することにより、紫外線硬化型樹脂の被覆層が形成された光ファイバG2となる。
なお、ダイス8の下流側には、通常はパスラインから外れた箇所に配置されている受け皿9が設けられている。この受け皿9は、断線時にはダイス8の下側に入り込んで、紫外線硬化型樹脂がダイス8から溢れ出た場合に、その紫外線硬化型樹脂を受けることができる。
また、このダイス8と受け皿9との間には、カッタ(切断手段)12が設けられており、このカッタ12によって、線引きされて樹脂が塗布された光ファイバG2を切断することができるようになっている。
被覆層が形成された光ファイバG2は、ガイドローラ11を介してキャプスタン(引き取り手段)13に引き込まれる。光ファイバG2にはキャプスタン13によって所定の張力が加えられている。キャプスタン13は、複数のローラ14に巻回されたキャプスタンベルト15と、このキャプスタンベルト15が密着されるキャプスタンローラ16とを有しており、これらキャプスタンベルト15とキャプスタンローラ16との聞に、光ファイバG2を扶持して引き込む構造とされている。このキャプスタン13により、光ファイバG2はさらに下流側に引き取られる。
また、ガイドローラ11とキャプスタン13との間には、光ファイバG2の張力を測定する張力計17が設けられている。キャプスタン13の回転速度は、外径測定器7の測定値が予め定められた値になるように制御される。
また、キャプスタン13の下流側には、光ファイバG2の引っ張りや曲げ等の強度試験を行うためのスクリーニング装置18が設けられている。ここでは、光ファイバG2に対して所定の張力を付加して、一定の強度条件を満たしているか否かを試験する。
スクリーニング装置17による強度試験を経た光ファイバG2は、ダンサローラ19,20を介して巻き取りボビン21,22に送られる。これら巻き取りボビン21,22の一方の巻き取りボビン21には、製品となる光ファイバG2が巻き取られ、他方の巻き取りボビン22には、例えば、線引き不良あるいは線引き終了作業時に線引きされた光ファイバG2が巻き取られる。
上記構造の光ファイバの製造装置1には、制御部(制御手段)23が設けられている。この制御部23は、送り手段5、ガス供給部21、発熱体3、冷却装置6、ダイス8、カッタ12、受け皿9、紫外線照射装置10、キャプスタン13、ダンサローラ18,19及び巻き取りボビン21,22の動作を制御する。また、この制御部23は、外径測定器7、張力計17及びスクリーニング装置18に接続されており、これらの装置からの検出信号が送信される。
次に、上記光ファイバの製造装置1による動作の制御について説明する。
図2に、光ファイバ母材Gの長手方向に対する線引き時間と線引き速度との関係を示すグラフを示す。なお、グラフ中の右端近傍に破線で示した下降曲線は、従来の線速を示すものである。
図2に示すように、光ファイバの製造装置1によって光ファイバ母材Gを線引きする場合、線引き開始時には光ファイバ母材Gの線引き開始端(下端)の非有効部を線引きする際に線引き速度を徐々に大きくしていく。そして、コア部Cを有し製品となる有効部分である有効部Aの線引きを開始するまでには線引き速度を所定の値まで上昇させ、有効部Aを線引きする際にはガラスファイバG1が一定外径となるように安定した速度で線引きされる。
コア部Cを有する有効部Aの線引きが終わると、その後は製品とならない非有効部Bが引き続き線引きされるため、有効部Aの線引き終了時点(図2中符号tで示す)で線引きの終了作業を開始することが有効である。
ここで、本実施形態に係る光ファイバの製造装置1では、制御部23が、以下の条件(1)から(3)に基づいて、線引き終了作業に移行するタイミングを決定する。
(1)光ファイバ母材Gの残長
制御部23は、光ファイバ母材Gの加熱炉への送り込み量より光ファイバ母材Gの残長(Lo−L)が設定母材残長Ls以下(Lo−L≦Ls)となったか否かを判定する。ここで、この設定母材残長Lsは、有効部Aを線引きした後に残る線引きしても製品とならない光ファイバ母材Gの非有効部Bとして予め設定した母材長であり、Loは、開始時の母材長、Lは線引きに使用された母材長である。
(2)光ファイバG2の巻き取り長
制御部23は、キャプスタン13によって引き取る光ファイバG2の総引き取り長Sが設定総引き取り長Ss以上(S≧Ss)となったか否かを判定する。設定総引き取り長Ssは、光ファイバ母材Gの線引きを開始してから有効部Aの線引きが終わるまでのガラスの体積とガラスファイバG1の断面積とから求められる光ファイバの長さとする。
(3)光ファイバG2の線引き速度の変動パターン
シリカガラスにゲルマニウムなどの屈折率調整用添加剤が添加されていると、純シリカガラスに比べて粘度が低下する。そのため、屈折率調整用添加剤が添加されたコア部Cを有する有効部Aに対して非有効部Bは若干硬質であることにより、コア部Cを有する有効部Aからコア部Cのない非有効部Bへ線引きされる箇所が切り替わると、線速に変動が生じる。すなわち、有効部Aの線引き中は線引きの張力及び線速がほぼ一定に維持されており、粘度の高い非有効部Bへ切り替わった瞬間に張力が増加して線速が減少し、その直後には反動で線速が増加する。これが有効部Aから非有効部Bへ切り替わった時の特有の変動パターンである。
制御部23は、キャプスタン13による光ファイバG2の引き取り速度から線引き速度を検出し、この検出速度の変動パターンが、光ファイバ母材Gにおける有効部Aから非有効部Bへの切り替わり時に生じる特有の線速の変動パターンと合致したか否かを判定する。
制御部23は、上記(1)から(3)の全ての条件が揃い、さらに約1分程度の所定時間の経過した時点を、線引き終了作業に移行するタイミングとして自動的に決定する。そして、制御部23は、このタイミングで線引きの終了作業を自動的に開始させる。
この線引き終了作業では、まず、製品となる光ファイバG2を巻き取る良品用巻き取りボビン21から製品とならない光ファイバG2を巻き取る不良品用の巻き取りボビン22へ切り替える。
また、制御部23は、キャプスタン13を制御して線速を低下させながらダイス8へ樹脂を供給する樹脂供給装置(図示省略)による樹脂の供給圧力を減少させ、ガラスファイバG1へ被覆する樹脂量を徐々に少なくする。
さらに、ガス供給部21を制御し、加熱炉2内へ送り込むパージガスを比較的高価なヘリウムガスから比較的安価な窒素ガスに切り替えるとともに、加熱炉2内の発熱体3を制御し、加熱炉2内の降温を開始させる。
ダイス8へ供給する樹脂の供給圧力が、ダイス8から樹脂がオーバーフローしない程度に十分低下したら、制御部23はカッタ12を移動させ、パスラインを走行して引き取り中の光ファイバG2を、その線速が所定の段階(速度)になったらダイス8の下流側で切断する(図2中符号t1で示す)。これにより、光ファイバ母材Gの非有効部BからのガラスファイバG1の線引きが強制的に終了される。
光ファイバG2を切断した後、制御部23は、直ちに送り手段5を制御して光ファイバ母材Gを所定高さまで引き上げ、光ファイバ母材Gから引き出されているガラスファイバGの一部をダイス8から抜き出させる。
また、受け皿9を移動させてダイス8の下方に配置させるとともに、樹脂供給装置によるダイス8への樹脂の供給を停止させる。
その後、冷却装置6への冷却ガスの供給を停止するとともに、上部シャッタ、下部シャッタ、及び冷却装置6の本体を開く。また、紫外線照射装置10のUVランプを消灯させる。
そして、パスライン上の光ファイバG2が完全に巻き取りボビン22に巻き取られたら、キャプスタン13及び巻き取りボビン22を停止させ、終了作業を完了させる。
なお、次の線引き作業のために、残りの光ファイバ母材Gに代えて新たな光ファイバ母材Gを設置したら、加熱炉2における降温を停止させて昇温を開始させるとよい。
このように、上記実施形態によれば、光ファイバ母材Gの残長、光ファイバG2の総引き取り長及び光ファイバG2の線引き速度の変動の条件に基づいて光ファイバG2を切断して線引きを終了させる線引き終了作業のタイミングを決定し、このタイミングで線引き終了作業を開始することにより、線引きの終了作業を極力短くすることができる。そして、光ファイバ母材Gの非有効部BからガラスファイバG1が線引きされキャプスタン13による光ファイバG2の引き取りが行われている途中で光ファイバG2を切断することで、製品とならないガラスファイバG1に対して冷却装置6で使用されるヘリウムガスの量、及びダイス8で使用される紫外線硬化型樹脂の量を極力少なく抑えることができる。
すなわち、図2に符号t1で示した線引き終了時点(光ファイバ切断時)から図2に符号t2で示した従来の線引き終了時点までの間に使用されるヘリウムガス及び紫外線硬化型樹脂を使用せずに済むこととなる。
また、作業者の人手に頼ることなく線引き終了作業を行うので、的確に終了作業を開始させることができるとともに、作業者にかかる負担を大幅に低減させることができる。
なお、上記実施形態では、光ファイバ母材Gの残長、光ファイバG2の引き取り長及び光ファイバG2の線引き速度の変動の全ての条件に基づいて終了作業へ移行するタイミングを決定する例を示したが、何れか2つ以上の条件によって終了作業への移行のタイミングをとっても良い。
また、他の条件として、加熱炉2の温度変化を併用しても良い。光ファイバ母材Gは、その肩部(端部近傍)が加熱されると、その輻射熱によって軟化しやすくなり、線引き時の張力が低下する。このため、加熱炉2では、この軟化を防ぐため、線引き時において、加熱炉2の温度を徐々に下げる制御を行うことがある。
つまり、制御部23は、この温度変化を用い、例えば、線引き開始温度Tsと現在温度Tcとの差が10℃以上(Ts−Tc≧10℃)となったか否かを、終了作業への移行の条件として用いても良い。
また、カッタ12によるガラスファイバG1の切断作業は、上記実施形態のように制御部23によって自動的に行われることが好ましいが、作業者がタイミングを見計らって切断するようにしても良い。
本発明に係る光ファイバの製造方法を行うことのできる製造装置の一例を示す概略構成図である。 光ファイバ母材の長手方向に対する線引き時間と線引き速度との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1 光ファイバの製造装置
2 加熱炉
5 送り手段
11 カッタ(切断手段)
13 キャプスタン(引取手段)
23 制御部(制御手段)
A 有効部(有効部分)
G 光ファイバ母材
G1 ガラスファイバ
G2 光ファイバ

Claims (7)

  1. 光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして製品となる部分の光ファイバを製造する線引き工程と、
    前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を、所定の条件を満たしたかどうかで判断する線引き終了判断工程と、
    前記線引き終了判断工程後、線引きを終了させる線引き終了作業を行う線引き終了作業工程とを有する光ファイバの製造方法であって、
    前記光ファイバの線引き速度の変動パターンが所定のパターンに合致することを前記所定の条件の一つとし、
    前記線引き終了作業工程中、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして製品となる部分の光ファイバを製造する線引き工程と、
    前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断する線引き終了判断工程と、
    前記線引き終了判断工程後、線引きを終了させる線引き終了作業を行う線引き終了作業工程とを有する光ファイバの製造方法であって、
    前記所定の条件に達した際に、前記光ファイバ母材を加熱して線引きする加熱炉の加熱温度の変化を条件として前記線引き終了作業を開始し、
    前記線引き終了作業工程中、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  3. 前記所定の条件に基づいて自動的に前記線引き終了作業を開始し、自動的に前記光ファイバを切断することを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記線引き終了作業の開始後光ファイバの切断開始前に前記光ファイバ母材の加熱温度の降温を開始することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の光ファイバの製造方法。
  5. 光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして光ファイバを製造する光ファイバの製造装置であって、
    前記光ファイバ母材を加熱する加熱炉と、
    前記光ファイバ母材を前記加熱炉へ送る送り手段と、
    前記光ファイバ母材から線引きされたガラスファイバを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段により冷却されたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆手段と、
    前記ガラスファイバに樹脂が被覆された光ファイバを引き取る引取手段と、
    前記光ファイバを切断する切断手段と、
    前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断し、線引きを終了させる線引き終了作業を開始させ、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断させる制御手段とを備え、
    前記光ファイバの線引き速度の変動パターンが所定のパターンに合致することを前記所定の条件の一つとすることを特徴とする光ファイバの製造装置。
  6. 光ファイバ母材を加熱して軟化させながら線引きして光ファイバを製造する光ファイバの製造装置であって、
    前記光ファイバ母材を加熱する加熱炉と、
    前記光ファイバ母材を前記加熱炉へ送る送り手段と、
    前記光ファイバ母材から線引きされたガラスファイバを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段により冷却されたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆手段と、
    前記ガラスファイバに樹脂が被覆された光ファイバを引き取る引取手段と、
    前記光ファイバを切断する切断手段と、
    前記光ファイバ母材中の製品となる有効部分の光ファイバの線引き終了を所定の条件を満たしたかどうかで判断し、線引きを終了させる線引き終了作業を開始させ、光ファイバの引き取り速度を減速させる減速作業中の光ファイバの停止前の所定の段階で、光ファイバを切断させる制御手段とを備え
    前記制御手段は、前記所定の条件に達した際に、前記光ファイバ母材を加熱して線引きする加熱炉の加熱温度の変化を条件として前記線引き終了作業を開始させることを特徴とする光ファイバの製造装置。
  7. 前記制御手段は、前記線引き終了作業の開始後光ファイバの切断開始前に前記光ファイバ母材の加熱温度の降温を開始させることを特徴とする請求項5または6に記載の光ファイバの製造装置。
JP2008175829A 2008-07-04 2008-07-04 光ファイバの製造方法及び製造装置 Active JP5251306B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175829A JP5251306B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ファイバの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175829A JP5251306B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ファイバの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010013328A JP2010013328A (ja) 2010-01-21
JP5251306B2 true JP5251306B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=41699804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008175829A Active JP5251306B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ファイバの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5251306B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11377384B2 (en) 2017-01-19 2022-07-05 University Of Bath Method of making an imaging fibre apparatus and optical fibre apparatus with different core

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5486389B2 (ja) * 2010-04-26 2014-05-07 株式会社フジクラ 光ファイバ製造装置
CN102659310B (zh) * 2012-05-18 2014-06-25 中天科技光纤有限公司 光纤预制棒掉头后自动降温及自动剪锥装置
JP6191222B2 (ja) * 2013-04-26 2017-09-06 住友電気工業株式会社 ガラス母材の製造方法
WO2023190831A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 住友電気工業株式会社 光ファイバの製造方法
WO2023248944A1 (ja) * 2022-06-21 2023-12-28 住友電気工業株式会社 光ファイバの製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2555065B2 (ja) * 1987-04-21 1996-11-20 古河電気工業株式会社 光フアイバ線引方法
JP2521570B2 (ja) * 1990-08-21 1996-08-07 株式会社フジクラ 光ファイバ紡糸工程における光ファイバ裸線の切断方法
JPH09132424A (ja) * 1995-11-06 1997-05-20 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバの線引方法
JP2005239522A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11377384B2 (en) 2017-01-19 2022-07-05 University Of Bath Method of making an imaging fibre apparatus and optical fibre apparatus with different core
US11577986B2 (en) 2017-01-19 2023-02-14 University Of Bath Method of making an imaging fibre apparatus and optial fibre apparatus with different core

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010013328A (ja) 2010-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5251306B2 (ja) 光ファイバの製造方法及び製造装置
CN111032588B (zh) 光纤的制造方法
JP2004161545A (ja) 光ファイバの線引き方法及び線引き装置
US9676659B2 (en) Method of manufacturing an optical fiber
CN110431117B (zh) 光纤的制造方法
EP4005986A1 (en) Method for manufacturing optical fiber
JP6786995B2 (ja) 光ファイバの製造方法および製造装置
JP4568003B2 (ja) 光ファイバの製造方法及び製造装置
JP5460346B2 (ja) 光ファイバの線引き方法
JP4442493B2 (ja) 光ファイバの製造方法。
JP2005075664A (ja) 光ファイバの線引方法
WO2023190831A1 (ja) 光ファイバの製造方法
JP4300993B2 (ja) 光ファイバの製造方法
JP4252891B2 (ja) 光ファイバの線引き方法
JP2013220972A (ja) 光ファイバの製造方法
CN111433168B (zh) 光纤素线的制造方法和制造装置
JP2023129967A (ja) 光ファイバの製造方法
CN112979154A (zh) 光纤的制造方法
JP2005239522A (ja) 光ファイバの製造方法
WO2023022171A1 (ja) 光ファイバの製造方法
JP2005289764A (ja) 光ファイバの製造方法
WO2023248944A1 (ja) 光ファイバの製造方法
JP2005289729A (ja) 光ファイバの製造方法
JP2022015238A (ja) 光ファイバの製造装置
JP2005263545A (ja) 光ファイバ製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110615

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5251306

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250