JP5250982B2 - モータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置 - Google Patents

モータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、モータを駆動するドライバに流れる電流を許容値内に制限するモータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置に関するものである。
従来から、モータを駆動するドライバを保護するために、ドライバの温度を検知する方法や、ドライバに過大な電流が流れないように駆動電流を検知する方法が知られている。例えば、特許文献1では、モータ制御装置のインバーター回路を構成するスイッチング素子を保護するため、過電流保護回路および温度保護回路をインバーター回路に備える技術が提案されている。
また、特許文献2では、インターバー回路に流れる駆動電流が過電流であるか否かを外部のマイコンが判断可能とするために、過電流検出回路で過電流が検出されて回転が停止されたことを示すアームリセット信号を回転数信号とともに出力する技術が提案されている。
このように、従来のドライバ保護のための技術では、電流値を所定の電流制限値と比較するコンパレータを利用し、電流制限値を越えた場合に過電流であると判断する回路がドライバ内またはドライバの外部に備えられている。
特開2005−80349号公報 特開2004−229430号公報
しかしながら、従来の方法では、モータ制御装置内にコンパレータを備える必要があるため、コンパレータの電流検出抵抗による電力消費が発生し、効率の低下を招くという問題があった。また、過電流か否かを判断するための電流制限値を自由に変更できないという問題があった。さらに、コンパレータ自体の追加によるコストアップや、制御ICのピン数の増加によるコストアップが問題となっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、過電流検出のためのコンパレータなどの素子を用いないことにより効率の低下を回避しつつ、モータを駆動するドライバの電流制限を可能とするモータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、発明は、モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御手段と、前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動手段と、を備え、前記制御手段は、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出手段が検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力手段と、を備え、前記出力手段は、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、を特徴とする。
また、発明は、制御手段、モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御ステップと、駆動手段、前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動ステップと、を備え、前記制御ステップは、前記モータの回転速度を検出する速度検出ステップと、前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出ステップが検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力ステップと、を備え、前記出力ステップは、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、を特徴とするモータ制御方法である
また、本発明は、上記モータ制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするモータ制御プログラムである。
また、本発明は、被転写体にトナー画像を形成する画像形成装置であって、回転可能に保持され、被転写体を搬送する搬送手段と、回転可能に保持されて形成されるトナー画像を担持する像担持体と、前記像担持体の表面を均一に帯電する帯電手段と、前記帯電手段が均一に帯電した前記像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像形成手段が形成した潜像を顕像化する現像手段と、回転可能に保持され、前記現像手段が顕像化したトナー画像を前記被転写体に転写する転写手段と、前記搬送手段、前記像担持体、および前記転写手段の少なくとも1つを回転するモータの駆動を制御するモータ制御装置と、を備え、前記モータ制御装置は、モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御手段と、前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動手段と、を備え、前記制御手段は、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出手段が検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力手段と、を備え、前記出力手段は、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、を特徴とする。
本発明によれば、過電流検出のためのコンパレータなどの素子を用いずに、モータを駆動するドライバの電流を制限することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明によれば、モータの立ち上がり時に必要なトルクを適切に与えることができ、モータの回転速度を迅速に目標値に到達させることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明によれば、起動時のトルクアップを実現しつつ、所定期間経過後の発熱量を抑制することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明によれば、FGを備えていないモータの制御や、出力が安定しない場合があるFGの利用を回避したモータの制御が可能となるという効果を奏する。
また、本発明によれば、回転速度計測時のカウンタのオーバーフローを回避することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるモータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態にかかるモータ制御装置は、モータの回転速度からドライバに流れる電流値を算出し、算出した電流値が電流制限値を越えないようにPWM(Pulse Width Modulation)駆動信号を制御するものである。
本実施の形態では、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリント機能、スキャナ機能及び入力画像(スキャナ機能による読み取り原稿画像やプリンタあるいはFAX機能により入力された画像)を配信する機能等を複合したいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称されるデジタル複合機などの画像形成装置に備えられたモータを制御するモータ制御装置に適用した例について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる画像形成装置の構成を示す説明図である。同図に示すように、画像形成装置10は、感光体ベルト11と、帯電手段12と、潜像形成手段13と、現像ユニット0と、転写手段14と、クリーニング手段15と、中間転写ベルト16と、搬送ローラ17と、定着手段18と、排紙ローラ19と、排紙トレイ20と、を備えている。
感光体ベルト11は、回転可能に保持されて形成されるトナー画像を担持するものである。感光体ベルト11の表面11aには、有機感光層が形成されている。感光体ベルト11の周辺には、後述する帯電手段12、現像ユニット0、クリーニング手段15の感光体ベルトクリーニングユニット15a等が配置されている。
帯電手段12は、感光体ベルト11の表面11aに高電圧を印加して一様な電位を付与するものである。
潜像形成手段13は、帯電手段12で均一に帯電された感光体ベルト11の表面11aに潜像を形成するものである。潜像形成手段13は、図示しないレーザと、ポリゴンミラー13aと、f/θレンズ13bと、反射ミラー13cとを備えている。潜像形成手段13は、例えば、図示しないコンピュータから出力される各色に変換された画像信号に応じてレーザを作動させる。
すなわち、図示しないレーザからは、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各画像信号に対応したレーザ光が出射され、このレーザ光がポリゴンミラー13aと、f/θレンズ13bと、反射ミラー13cを介して感光体ベルト11の表面11aに入射して光書き込みが行われ、各色の静電潜像が形成される。
現像ユニット0は、潜像形成手段13で形成された潜像を顕像化するものである。現像ユニット0は、感光体ベルト11の表面11aに帯電手段12で付与された電位とは逆性の電荷が付与されて帯電された各色のトナーをそれぞれ収容する4個のトナーカートリッジ0aの黒(K)トナーカートリッジ0a1、シアン(C)トナーカートリッジ0a2、マゼンタ(M)トナーカートリッジ0a3、イエロー(Y)トナーカートリッジ0a4を備えている。
現像ユニット0は、感光体ベルト11に当接、または、微小間隔を保持しながら作像時に回転してトナーを供給する現像ローラ1を備えている。現像ローラ1が感光体ベルト11の表面11aに当接、または、微小間隔を保持する際の衝撃のショックを和らげて、ショックジター等を低減して高品質のトナー画像の画像形成が高速度で行われる。
トナーカートリッジ0aの黒(K)トナーカートリッジ0a1、シアン(C)トナーカートリッジ0a2、マゼンタ(M)トナーカートリッジ0a3、イエロー(Y)トナーカートリッジ0a4には、現像ローラ1の黒(K)現像ローラ1a、シアン(C)現像ローラ1b、マゼンタ(M)現像ローラ1c、イエロー(Y)現像ローラ1dが設けてあり、これらの各現像ローラ1a〜1dを介して各色のトナーを静電潜像に静電吸着させ顕像化して、トナー像を形成する。
転写手段14は、現像ユニット0で顕像化されたトナー画像を中間転写ベルト16に一次転写する一次転写器14aと、被転写体(P)の転写用紙に二次転写する二次転写器14bとを備えている。
クリーニング手段15は、後述する中間転写ベルト16上にトナー像を転写した感光体ベルト11の表面11aに付着して残留する残留トナーを感光体ベルトクリーニングユニット15aによって掻き取って次工程の画像形成に備えるものである。
中間転写ベルト16は、感光体ベルト11の表面11aの一部に当接して使用される。中間転写ベルト16は、各色トナーと逆性の電荷を転写手段14の一次転写器14aで印加することにより、中間転写ベルト16上にトナー像を転写させる動作を色ごとに行い、トナー像を4色重ねた4色重画像を形成する。
搬送ローラ17は、被転写体(P)を搬送するものである。転写手段14の二次転写器14bでは、搬送ローラ17によって搬送された被転写体(P)の転写用紙にトナーと逆性の電荷を付与することにより、中間転写ベルト16上に形成された4色重画像の各トナーを、この被転写体(P)の転写用紙に転写する。
定着手段18は、加熱ローラ18aと加圧ローラ18bによる加熱と加圧により、被転写体(P)の転写用紙上に担持された各色からなるトナーを溶融定着する。
排紙ローラ19は、定着手段18によりトナー画像が溶融定着された被転写体(P)である転写用紙を、排紙トレイ20に搬送するものである。
なお、上述した排紙ローラ19は、感光体ベルト11、搬送ローラ17、定着手段18、現像ユニット0は、図2のメインモータ25または搬送モータ26によって駆動される。また、上述の画像形成装置10はトナー画像を二次転写しているが、二次転写を行わずにトナー画像を転写用紙に転写するように画像形成装置を構成してもよい。
次に、本実施の形態にかかる画像形成装置10のメインコントローラ40を中心とした制御系について図2を参照して説明する。
画像形成装置10は、装置全体を制御するメインコントローラ40を備えている。メインコントローラ40には、オペレータに対する表示、オペレータからの機能設定入力制御を行なう操作部30、スキャナの制御や原稿画像を画像メモリに書き込む制御や画像メモリからの作像を行なう制御等を行なう画像処理ユニット(IPU)49、ADF(Auto Document Feeder)1、フィニシャ等の分散制御装置が接続されている。操作部30には、液晶タッチパネル31、テンキー32、クリア/ストップキー33、プリントキー34、予熱キー35などが接続されている。各分散制御装置とメインコントローラ40は必要に応じて機械の状態、動作司令のやりとりを行っている。また紙搬送等に必要なメインモータ25、各種クラッチ21〜24も接続されている。
メインコントローラ40は、メインモータ25や搬送モータ26などの画像形成装置10内に備えられた各種モータを制御するモータ制御用のコントローラ(モータ制御装置)を含んでいる。以下、このように画像形成装置10のメインコントローラ40内に備えられ、画像形成装置10の各種モータの駆動を制御するモータ制御装置を例として、本実施の形態のモータ制御装置の詳細について説明する。
なお、制御対象のモータはメインモータ25に限られるものではなく、画像形成装置10内のあらゆるモータを制御対象とすることができる。また、適用可能なモータ制御装置はデジタル複合機などの画像形成装置10内で用いられるものに限られず、あらゆる装置内で用いられるモータの制御装置に適用できる。
図3は、本発明の第1の実施の形態にかかるモータ制御装置200の構成を示すブロック図である。同図に示すように、メインモータ25は三相モータであり、各相に対応する巻線211U、211V、211Wと、ホール素子212と、メインモータ25の回転に応じた周波数のパルス信号を出力するFG(Frequency Generator)213と、を備えている。また、モータ制御装置200は、PID制御回路140と、ドライバ130と、電流制限PWM回路120とを備えている。
PID制御回路140は、FG213の出力に従ってPID制御による演算を行い、メインモータ25の回転制御に必要なトルクを指令するPWM指示値を出力するものである。
ドライバ130は、電流を巻線211U、211V、211Wに通電することによってメインモータ25を駆動するものであり、ホール素子212の出力に応じて各相の出力を切り替える三相出力切り替え回路131と、6つのFET(Field Effect Transistor)とを備えている。
電流制限PWM回路120は、PWM指示値と、FG213から出力されたパルス信号(FG信号)と、ドライバ130に過電流が流れないように予め定められた電流制限値とから、ドライバ130の許容電流を越えない値に制限された電流を出力するためのPWM出力(PWM信号)をドライバ130に対して出力するものである。電流制限PWM回路120の詳細については後述する。
ここで、従来のモータ制御装置のドライバに対する過電流保護機能について説明する。図4は、従来のモータ制御装置300の構成を示すブロック図である。同図に示すように、モータ制御装置300は、PID制御回路340と、ドライバ330と、PWM回路320とを備えている。
PID制御回路340は、PID制御回路140と同様に、FG213の出力に従ってPID制御による演算を行い、モータの回転制御に必要なトルクを指令するPWM指示値を出力するものである。
ドライバ330は、ホール素子212の出力に応じて各相の出力を切り替える三相出力切り替え回路331に加え、ドライバ330内に通電されている電流値と基準値とを比較するコンパレータ332を備えている。
PWM回路320は、PID制御回路340から入力されたPWM指示値に従い、PWM信号をドライバ330に対して出力するものである。従来のモータ制御装置300では、ドライバ330内の駆動電流が基準値を超えた場合、コンパレータ332からの信号によってPWM回路320からドライバ330に対するPWM信号がオフにされる。
図5は、従来のモータ制御装置300のPWM回路320で出力されるPWM信号のタイミングチャートを表す説明図である。同図の上部は、PID制御回路340から入力されるPWM指示値(PWM出力1)を表している。コンパレータ332により過電流が検知されると、コンパレータ332からの信号(コンパレータ出力)がオンとなり、これに応じてPWM回路320から出力されるPWM信号(PWM出力2)はオフにされる。このようにして過電流を回避するように出力が制限される。駆動電流が基準値を下回るとコンパレータ出力がオフとなり、次の周期からPWM信号が出力される。
図6は、従来のモータ制御装置300のドライバ330に流れる駆動電流の電流波形の一例を示す説明図である。従来のモータ制御装置300では、上述の機能により、同図の右側で示すような電流波形となるべきPWM指示値が入力された場合であっても、同図の左側(過電流検知波形)で示すように基準値を超えた分電流がカットされた電流波形となる。
これに対し、本実施の形態のモータ制御装置200は、図3に示すようにドライバ130内にコンパレータなどの過電流を検知する素子を備えず、代わりに電流制限PWM回路120で過電流を抑止するように制御したPWM信号を出力することにより、ドライバ130の保護を実現する。
図7は、本実施の形態で利用する原理を説明するための説明図である。一般に、モータに流れる電流は、モータの回転速度が上がるに従って低下する。これは、モータが回転するに従って、モータに誘起電圧が発生するからである。誘起係数をKE、モータの回転速度をωとすると、誘起電圧は、KEωで表される。また、モータに流れる電流は、図7の下部に示した式により算出できる。モータが回転していない初期状態ではω=0であるため、巻線211の電気抵抗値Rと電流制限値との積である電圧値(初期電圧値)となるようなPWM信号によりモータが駆動される。
図8は、回転速度とドライバ130内に流れる電流値との関係を示すグラフである。同図に示すように、回転速度に対して電流値は直線状に低下する。実際には、回転数が上がると,鉄心の損失等により効率が低下し、ある一定のレベルで回転数は一定になる。モータを駆動開始した直後は回転速度が小さいため、同図に示すように電流値が電流制限値を越えることになる。したがって過電流を防止するためにPWM信号を制限する必要が生じる。
本実施の形態では、モータの回転速度をFG213からのFG信号により検出し、図7の式によってドライバ130内に流れる電流値を算出する。そして、算出した電流値が所定の電流制限値を越えないようにPWM信号を制御する。
図9は、電流制限値を越えないように制限されたPWM信号のデューティー(PWMデューティー制限値)を示した説明図である。同図に示すように、モータの回転数が少ない時は制限を厳しくし、回転数が上がるに従って、制限を弱くする。また、回転速度がある一定速度に達したあとは、PWMデューティー制限値をある固定値に設定する。
図10は、モータが駆動を開始したあとの時間経過に対する回転速度、PWM指示値、およびPWMデューティー制限値の変化を示した説明図である。また、図11は、PWM指示値およびPWMデューティー制限値に対する実際に出力されるPWM出力値の関係を示す説明図である。
図10および図11に示すように、トルクを指示するPID制御回路140は、モータ起動当初は、目標速度との差が大きいので、大きいPWM指示値を出力する。一方、モータ起動当初のPWMデューティー制限値はPWM指示値より小さいので、電流制限PWM回路120は、デューティーがPWMデューティー制限値を越えないようにPWM信号の出力(PWM出力値)を制御する。回転速度が上がると、PWM指示値は少しずつ小さくなるので、ある一定の速度に達したとき、実際に出力されるPWM出力値は、PWMデューティー制限値から、PID制御回路140により指定されるPWM指示値に切り替えられる。
次に、このようにPWM出力値を制御する電流制限PWM回路120の詳細について説明する。図12は、電流制限PWM回路120の詳細な構成を示したブロック図である。同図に示すように、電流制限PWM回路120は、速度検出部121と、平均化部122と、電流算出部123と、比較部124と、PWM出力部125と、を備えている。
速度検出部121は、FG213からFG信号を入力し、FG信号の周期(FG周期)からメインモータ25の回転速度を検出するものである。
平均化部122は、所定時間内に速度検出部121により検出された回転速度の平均値を算出するものである。具体的には、平均化部122は、PWM信号のパルス数が予め定められた個数に達するまでの時間内に検出された回転速度の平均値を算出する。
電流算出部123は、平均化部122が算出した回転速度の平均値と、現在出力しているPWM出力値とから図7の算出式によって電流値を算出するものである。
比較部124は、電流算出部123によって算出された電流値と、予め定められた電流制限値とを比較するものである。
PWM出力部125は、比較部124の比較結果に従い、算出された電流値が電流制限値より大きい場合に、電流値算出時の電圧値から電圧値を低下させるようなPWM信号を出力するものである。具体的には、PWM出力部125は、算出された電流値が電流制限値を越えた場合、デューティーを固定量低下させたPWM信号を出力する。
次に、このように構成された第1の実施の形態にかかるモータ制御装置200による電流制限処理について説明する。図13は、第1の実施の形態における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。
まず、電流制限PWM回路120は、PWM信号のパルス数をカウントアップする(ステップS1301)。ここでは、PWM信号のパルス数のカウンタをPWMCNTとし、PWMCNTに1を加算する。
次に、速度検出部121は、FG213からのパルス信号(FG信号)を検知し、パルス信号間の時間を算出するとともに(ステップS1302)、パルス信号の検知数をカウントアップする(ステップS1303)。ここでは、パルス信号間の時間をFGT、パルス信号の検知数のカウンタをNfgとし、Nfgに1を加算する。
次に、速度検出部121は、検知したパルス信号間の時間を加算する(ステップS1304)。ここでは、検知したパルス信号間の時間をFGVALに加算する。
次に、電流制限PWM回路120は、PWMパルス数(PWMCNT)が所定の閾値(n)を越えたか否かを判断し(ステップS1305)、越えていない場合は(ステップS1305:NO)、ステップS1301に戻って処理を繰り返す。
PWMパルス数(PWMCNT)が所定の閾値(n)を越えた場合は(ステップS1305:YES)、平均化部122は、その間に検出されたパルス信号間の時間(FGVAL)から回転速度の平均値を算出する(ステップS1306)。具体的には、平均化部122は、以下の(1)式によって回転速度の平均値を算出する。
ω=2πNfg/(FGVAL) ・・・(1)
次に、電流算出部123は、回転速度の平均値と、現在のPWM信号のデューティー(Duty)と、ドライバ130の電源電圧(V)と、ドライバ130の抵抗値(R)と、誘起係数KEとからドライバ130に流れる駆動電流値を算出する(ステップS1307)。具体的には、電流算出部123は、以下の(2)式によって電流値を算出する。
I=(V×Duty−KEω)/R ・・・(2)
次に、比較部124が、算出した電流値が所定の電流制限値より大きいか否かを判断する(ステップS1308)。算出した電流値が所定の電流制限値より大きい場合は(ステップS1308:YES)、PWM出力部125は、デューティーを一定量(const)下げたPWM信号を出力する(ステップS1309)。なお、デューティーを一定量下げる代わりに、PWM信号をオフにするように構成してもよい。
次に、電流制限PWM回路120は、PWMCNT、Nfg、およびFGVALを0に初期化し(ステップS1310)、ステップS1301に戻って処理を繰り返す。
このように、本実施の形態では、FG信号から算出したメインモータ25の回転速度を用いてドライバ130に流れる電流値を算出し、電流制限PWM回路120内で電流制限値を超えないようにPWM信号を制御できる。このため、ドライバ130内にコンパレータを備えることなく過電流からの保護を実現できる。
次に、第1の実施の形態の変形例について説明する。上述した電流制限PWM回路120では、回転速度から電流値を算出してPWM信号を制御していた。これに対し、回転速度に応じたPWM信号のデューティーを予め定めた変換テーブルを参照し、回転速度に応じて過電流を回避するようなPWM信号を出力する方法が考えられる。
図14は、このような方法を実現するための電流制限PWM回路1420の別の構成を示したブロック図である。同図に示すように、電流制限PWM回路1420は、速度−デューティー変換テーブル151と、速度検出部121と、平均化部122と、PWM出力部1425とを備えている。
速度−デューティー変換テーブル151は、メインモータ25の回転速度と、電流制限値を越えない電流値を通電可能なPWM信号のデューティー値とを対応づけて記憶する記憶部である。
速度検出部121および平均化部122の機能は、上述した電流制限PWM回路120内の速度検出部121および平均化部122と同様であるのでその説明を省略する。
PWM出力部1425は、平均化部122が算出した回転速度の平均値に対応するPWM信号のデューティー値を速度−デューティー変換テーブル151から取得し、取得したデューティー値をドライバ130に出力するものである。
次に、このように構成された第1の実施の形態の変形例にかかるモータ制御装置200による電流制限処理について説明する。図15は、第1の実施の形態の変形例における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。
ステップS1501からステップS1506までの、回転速度検出処理、平均化処理は、ステップS1301からステップS1306までと同様の処理なので、その説明を省略する。
回転速度の平均値を算出後、PWM出力部1425は、算出した回転速度の平均値に対応するデューティーを速度−デューティー変換テーブル151から取得し、ドライバ130に出力する(ステップS1507)。ステップS1508のパラメタ初期化処理はステップS1310と同様の処理である。
このように、電流制限値に応じて予め定められた速度−デューティー変換テーブル151を用いることにより、モータの回転速度に応じて過電流を防止するようにPWM信号を制御することが可能となる。また、上述のような電流算出部123、および比較部124が不要となるため、回路構成を簡素化することができる。
以上のように、第1の実施の形態にかかるモータ制御装置では、モータの回転速度に応じて、ドライバに通電される電流値が電流制限値を越えないようにPWM信号を制御することができる。このため、過電流検出のためのコンパレータなどの素子を用いずに、モータを駆動するドライバの電流を制限することが可能となる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、モータ起動直後から過電流を防止するようにPWM信号を制御していた。しかし、モータの立ち上がり時は起動トルクが必要になるため、通常よりも必要トルクが大きくなる場合が多い。また、立ち上がりの瞬間だけであれば、ある程度電流がオーバーしてもドライバの発熱が許容範囲を超えない程度であれば、大きな電流を流すことができる。そこで、第2の実施の形態にかかるモータ制御装置は、モータの立ち上がり時に必要なトルクを得るため、起動直後の所定期間の電流値を高く制御するものである。
図16は、第2の実施の形態にかかるモータ制御装置の電流制限PWM回路1620の構成を示したブロック図である。同図に示すように、第2の実施の形態の電流制限PWM回路1620は、速度検出部121と、平均化部122と、電流算出部123と、比較部124と、PWM出力部1625と、タイマ1626と、最大デューティー決定回路1627とを備えている。
第2の実施の形態においては、タイマ1626と最大デューティー決定回路1627とを追加したこと、およびがPWM出力部1625の機能が、第1の実施の形態の電流制限PWM回路120と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかる電流制限PWM回路120の構成を表すブロック図である図12と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
タイマ1626は、時間の計測を行うものである。最大デューティー決定回路1627は、タイマ1626からの出力値を参照し、モータ起動開始時(初期状態)から予め定められた時間(ts)までは所定の初期値をPWM信号のデューティーとして出力することを決定するものである。
PWM出力部1625は、tsまでは最大デューティー決定回路1627が決定した初期値をPWM出力値として出力し、ts以降は、第1の実施の形態と同様の方法により、回転速度に応じたPWM出力値を算出して出力するものである。
図17は、第2の実施の形態で出力されるPWM信号のデューティー値の一例を示した説明図である。同図に示すように、モータ起動開始からtsまでは、起動トルクを大きくするためにデューティー値を所定の初期値に設定する。ts経過後は、第1の実施の形態と同様に回転速度を考慮して制限された値(PWMデューティー制限値)が出力される。
次に、このように構成された第2の実施の形態にかかるモータ制御装置によるデューティー決定処理について説明する。図18は、第2の実施の形態におけるデューティー決定処理の全体の流れを示すフローチャートである。
まず、最大デューティー決定回路1627が、タイマ1626からの出力値を参照し、モータ起動からの時間が所定の閾値(ts)より小さいか否かを判断する(ステップS1801)。tsより小さい場合は(ステップS1801:YES)、最大デューティー決定回路1627はデューティーを所定の初期値に設定する(ステップS1802)。また、PWM出力部1625は、この初期値に応じたデューティーのPWM信号をドライバ130に出力する。
モータ起動からの時間がtsより大きい場合は(ステップS1801:NO)、回転速度に応じた値にPWM信号のデューティーを制限する電流制限処理が実行される(ステップS1803)。この電流制限処理としては、第1の実施の形態の図13または図15で説明した処理のいずれかを適用できる。
このように、第2の実施の形態にかかるモータ制御装置では、起動直後の所定期間の電流値を高く制御することができるため、モータの立ち上がり時に必要なトルクを適切に与えることができ、モータの回転速度を迅速に目標値に到達させることが可能となる。
(第3の実施の形態)
第2の実施の形態では、モータの機械的な立ち上がりの遅れを最小限にするために起動後の所定時間のデューティー値を大きく設定していた。このようなデューティー制限の調整段階を増やせば、さらに起動トルクアップを図ることができる。第3の実施の形態にかかるモータ制御装置は、起動直後の電流の立ち上がり時間(電気的時定数)を考慮して、起動直後の所定期間の電流値をさらに高く制御するものである。
図19は、モータ起動開始以降の電流の立ち上がり、およびモータ回転速度の立ち上がりの関係を示した説明図である。同図に示すように、モータに電圧をかけると、一般的に電気的な立ち上がり時間teは機械的な立ち上がり時間tmよりかなり短い。本実施の形態では、teおよびtmのそれぞれに対応して予め定められた時間ごとに、PWM信号のデューティー値の初期値を変更する。
図20は、第3の実施の形態で出力されるPWM信号のデューティー値の一例を示した説明図である。同図に示すように、モータ起動開始からコイルのL成分による立ち上がりの遅れ時間に相当するt1までは、PWM信号を100%デューティーにして起動する。
電気的に立ち上がると、機械的に立ち上がるt2時間まで、立ち上がりのトルクアップ分PWMデューティー制限値を上乗せする。機械的に立ち上がった後は、通常のWPM指示値に従ってデューティーを制御する。これにより、起動時のトルクアップを実現し、かつt2からt3までの区間の発熱量を低下させることができる。
図21は、第3の実施の形態にかかるモータ制御装置の電流制限PWM回路2120の構成を示したブロック図である。同図に示すように、第3の実施の形態の電流制限PWM回路2120は、速度検出部121と、平均化部122と、電流算出部123と、比較部124と、PWM出力部2125と、タイマ1626と、最大デューティー決定回路2127と、シーケンサ2128とを備えている。
第3の実施の形態においては、シーケンサ2128を追加したこと、およびPWM出力部2125と最大デューティー決定回路2127の機能が第1の実施の形態と異なっている。その他の構成および機能は、第2の実施の形態にかかるモータ制御装置の電流制限PWM回路1620の構成を表すブロック図である図16と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
シーケンサ2128は、モータ起動後からの時間経過を参照し、モータ起動後の時間経過に応じた起動状態を表す起動モードを制御するものである。図22は、起動モード間の関係を示した状態遷移図である。同図に示すように、モータが起動していない初期状態(idleモード)から起動が開始すると、デューティーを最大にするfullモードに遷移する。その後、t1時間が経過すると、トルクアップを図るための加速モードに遷移する。さらにt2時間が経過すると、通常のデューティー制御を行う通常モードに遷移する。
最大デューティー決定回路2127は、シーケンサ2128の出力を参照し、起動モードに応じたPWM信号のデューティー値を決定するものである。具体的には、fullモード時はデューティー値を100%に決定し、加速モード時はデューティー値を所定の初期値に決定する。
PWM出力部2125は、最大デューティー決定回路2127が決定したデューティー値に従いPWM出力値を制御して出力するものである。具体的には、PWM出力部2125は、起動後fullモード時には100%のデューティー値を出力し、加速モード時には所定の初期値を出力し、通常モードに遷移後は、第1の実施の形態と同様の方法により、回転速度に応じたPWM出力値を算出して出力する。
次に、このように構成された第3の実施の形態にかかるモータ制御装置によるデューティー決定処理について説明する。図23は、第3の実施の形態におけるデューティー決定処理の全体の流れを示すフローチャートである。
まず、シーケンサ2128が、タイマ1626からの出力値を参照し、モータの起動モードを決定する(ステップS2301)。次に、最大デューティー決定回路2127が、起動モードに応じたデューティー値を決定する。
具体的には、まず最大デューティー決定回路2127は、起動モードがfullモードであるか否かを判定し(ステップS2302)、fullモードである場合は(ステップS2302:YES)、デューティー値を100%に設定する(ステップS2303)。また、PWM出力部2125は、100%デューティーでドライバ130にPWM信号を出力する。
fullモードでない場合は(ステップS2302:NO)、最大デューティー決定回路2127は、起動モードが加速モードであるか否かを判定する(ステップS2304)。加速モードである場合(ステップS2304:YES)、最大デューティー決定回路2127は、デューティー値を所定の初期値に設定する(ステップS2305)。この初期値は、第2の実施の形態のステップS1802と同様に、トルクアップを意図して決定された値を意味する。
加速モードでない場合(ステップS2304:NO)、回転速度に応じた値にPWM信号のデューティーを制限する電流制限処理が実行される(ステップS2306)。この電流制限処理としては、第1の実施の形態の図13または図15で説明した処理のいずれかを適用できる。
このように、第3の実施の形態にかかるモータ制御装置では、起動直後の電流の立ち上がり時間を考慮して、起動直後の所定期間の電流値を制御するPWMデューティーを最大値にすることにより、起動時のトルクアップを実現しつつ、所定期間経過後の発熱量を抑制することが可能となる。
(第4の実施の形態)
第1から第3の実施の形態では、速度検知の入力としてFGからのパルス信号を利用していた。しかし、FGの場合、一定の回転速度になるまで出力が安定しない問題がある。また、FG自体を使用していないモータも存在するため、速度検知の方法として別の手段が必要となる。第4の実施の形態にかかるモータ制御装置は、FGからの信号で回転速度を検知する代わりに、ホール素子からのパルス信号を用いてモータの回転速度を検出するものである。
図24は、第4の実施の形態にかかるモータ制御装置2400の構成を示すブロック図である。同図に示すように、モータ制御装置2400は、PID制御回路140と、ドライバ130と、電流制限PWM回路2420とを備えている。
第4の実施の形態においては、電流制限PWM回路2420の機能が第1の実施の形態と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかるモータ制御装置200の構成を表すブロック図である図3と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
電流制限PWM回路2420は、FG信号ではなく、ホール素子212から出力されたパルス信号を入力して電流値を算出する点が、第1の実施の形態の電流制限PWM回路120と異なっている。なお、図24には示していないが、本実施の形態のメインモータ25は、三相モータであるため、ホール素子212は各相に応じて3つ備えられている。以下では、3つのホール素子をホール素子A、ホール素子B、ホール素子Cという。
本実施の形態では、電流制限PWM回路2420は、3つのホール素子A、B、Cからの出力を合成して分解能を上げている。図25は、合成したホール素子からの出力の一例を示した説明図である。同図に示すように、3つのホール素子A、B、Cからの信号波形の排他的論理和を算出することにより、各信号を合成した合成波形を求めることができる。電流線源PWM回路2420の速度検出部121は、このようにして合成された信号からモータの回転速度を検出する。回転速度を検出した後のPWM信号の制御処理は、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
このように、第4の実施の形態にかかるモータ制御装置では、ホール素子からのパルス信号を用いてモータの回転速度を検出することができるため、FGを備えていないモータの制御や、出力が安定しない場合があるFGの利用を回避したモータの制御が可能となる。
(第5の実施の形態)
上述の各実施の形態では、回転速度を検出するために、FGまたはホール素子の入力パルス間の時間を計測している。回転速度は、入力パルス間の時間の逆数に比例するため、低速時(起動時等)は計測結果の値が過大となり、カウンタがオーバーフローする可能性がある。また、高速時は、パルス間のカウント数が過小となり、計測分解能が小さくなるという問題がある。第5の実施の形態にかかるモータ制御装置は、回転速度計測時のパルス間の時間の長さの変化に応じて、カウントアップのクロックを変更するものである。
図26は、第5の実施の形態にかかるモータ制御装置2800の構成を示すブロック図である。同図に示すように、モータ制御装置2800は、PID制御回路140と、ドライバ130と、電流制限PWM回路2820と、調整回路2840と、を備えている。
第5の実施の形態においては、調整回路2840を追加したこと、および電流制限PWM回路2820の機能が第1の実施の形態と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかるモータ制御装置200の構成を表すブロック図である図1と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
電流制限PWM回路2820は、後述する調整回路2840でクロック数が調整されてカウントされたパルス信号間の時間を入力し、入力した時間を用いてPWM信号を制御するものである。図27は、電流制限PWM回路2820の詳細な構成を示すブロック図である。同図に示すように、電流制限PWM回路2820は、速度検出部2821と、平均化部122と、電流算出部123と、比較部124と、PWM出力部125と、を備えている。
第5の実施の形態では、速度検出部2821の機能が第1の実施の形態と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかる電流制限PWM回路120の構成を表すブロック図である図12と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
速度検出部2821は、調整回路2840から出力されたカウント値であるパルス信号間の時間を入力し、入力した時間からメインモータ25の回転速度を検出するものである。
調整回路2840は、FG213から入力されたFG信号間の時間をカウントするカウンタのクロックを調整し、調整したクロックでカウントした時間を出力するものである。図28は、調整回路2840の詳細な構成を示すブロック図である。同図に示すように、調整回路2840は、分周シーケンサ2841と、分周回路2842と、カウンタ2843と、比較部2844および比較部2845と、を備えている。
比較部2844は、計測されたカウント値と予め定められた上限値(上基準値)とを比較し、カウント値が上基準値を超えた場合に超えたことを表す信号を分周シーケンサ2841に出力するものである。比較部2845は、計測されたカウント値と予め定められた下限値(下基準値)とを比較し、カウント値が下基準値を下回った場合に下回ったことを表す信号を分周シーケンサ2841に出力するものである。
分周シーケンサ2841は、比較部2844および比較部2845の出力に応じて、カウンタ2843の分周比を制御するものである。
分周回路2842は、分周シーケンサ2841が設定した分周比でシステムクロック(システムCLK)を分周するものである。カウンタ2843は、分周回路2842によって分周されたクロックでFG213からのパルス信号をカウントするものである。
次に、このように構成された第5の実施の形態にかかるモータ制御装置2800による分周比設定処理について説明する。図29は、第5の実施の形態における分周比設定処理の全体の流れを示すフローチャートである。
まず、分周シーケンサ2841が、カウンタ2843のクロックについて予め定められた分周比の初期値を設定する(ステップS3101)。この後、分周回路2842は設定された分周比でクロックを生成し、カウンタ2843は生成されたクロックに従ってFG213からのパルス信号間の時間のカウントを開始する。
次に、比較部2844が、カウンタ値が上基準値より大きいか否かを判断し(ステップS3102)、大きい場合は(ステップS3102:YES)、分周シーケンサ2841は、クロックの分周比を小さくする(ステップS3103)。カウンタ値が上基準値より大きくない場合は(ステップS3102:NO)、比較部2845が、カウンタ値が下基準値より小さいか否かを判断する(ステップS3104)。
カウンタ値が下基準値より小さい場合(ステップS3104:YES)、分周シーケンサ2841は、クロックの分周比を大きくする(ステップS3105)。カウンタ値が下基準値より小さくない場合は(ステップS3104:NO)、クロック周期は変更せず、電流制限処理が実行される(ステップS3106)。
次に、ステップS3103またはステップS3105で、分周比を小さくするまたは分周比を大きくする具体的な方法について説明する。以下では、モータの回転速度が遅くなる場合と、モータの回転速度が速くなる場合とに分けて説明する。
まず、モータの回転速度が遅くなる場合について説明する。図30はパルスの周期とカウント値について説明した説明図である。グラフの横軸は時間(t)、縦軸はパルスの検出電圧である。同図に示されるように、モータの回転速度が遅くなると、パルスの周期は大きくなり、パルス間(α)を一定の周期のクロックでカウントしているときのカウント値も大きくなる。同図では、回転速度が遅くなるにしたがい、カウント値が9カウント、14カウント、20カウントのように大きくなる例が示されている。
図31はパルスの周期が大きくなっていく際のパルス間(α)のカウント値を示した図である。グラフの横軸は時間(t)、縦軸はカウント値である。パルス間のカウント値が過大になるとカウンタ2843がオーバーフローする恐れがある。このため、比較部2844が、カウント値が所定の上基準値(γ)よりも大きいか否かを判断し、大きい場合には分周シーケンサ2841が、分周比を決定してクロックを分周する。所定の上基準値(γ)は、次のカウント値が予想より大きかったとしてもオーバーフローしないようにカウンタ2843の最大値から任意の値を引いたものとする。分周とは周波数を1/nに変換することであり、例えば2分周すると周期は2倍になり、同じ長さをカウントアップする際に1/2のカウント値で数えることが可能になる。このnを分周比と呼ぶ。
分周シーケンサ2841が分周を行う際、過大な分周比を用いるとパルスに対しての分解能が過小となる。分解能が過小となると、カウント値が検出しているパルスの長さ=モータの速度の誤差が大きくなる。このため、次の分周比は、前回のカウント値と分周比とから、カウント値が所定の下基準値(β)よりも大きくなるように定められる。下基準値は、求める分解能に応じて任意に決定する。
具体的には、分周シーケンサ2841は、モータの回転速度が遅くなり、所定の上基準値より大きくなったとき、(現在のカウント値×現在の分周比)/所定の下基準値(β)(=仮分周比とする)より小さい最大の整数値を、次の分周比として設定する。なお、分周比は、仮分周比より小さく現在の分周比より大きいものであれば、仮分周比より小さい最大の整数値でなくてもよい。
次に、モータの回転速度が速くなる場合について説明する。モータの回転速度が遅くなる場合で説明したように、周期が過大であるとカウンタ2843がオーバーフローする恐れがある。このため、起動直後など、モータの回転速度が遅いことが予想される場合は、予め分周比を大きくしておく。
図32はパルスの周期とカウント値について説明した説明図である。グラフの横軸は時間(t)、縦軸はパルスの検出電圧である。同図に示されるように、モータの回転速度が速くなると、パルスの周期は小さくなり、パルス間(α)を一定の周期でカウントしているときのカウント値も小さくなる。
図33はパルスの周期が小さくなっていく際のパルス間(α)のカウント値を示した図である。グラフの横軸は時間(t)、縦軸はカウント値である。パルス間のカウント値が前述の下基準値(β)よりも小さくなると、カウント値が検出しているパルスの長さ=モータの回転速度の誤差が大きくなる。このため、比較部2845が、カウント値が所定の下基準値(β)よりも小さいか否かを判断し、小さい場合には、分周シーケンサ2841は、分周比が小さくなるように、分周比を決定する。
このとき、過小な分周比を決定すると、同じ長さを必要以上に細かなクロックでカウントすることになるため、次のカウント値がオーバーフローする可能性がある。このため、次の分周比は、前回のカウント値と分周比から、カウント値が所定の上基準値(γ)よりも小さくなるように定められる。
具体的には、分周シーケンサ2841は、モータの回転速度が速くなり、所定の下基準値より小さくなったとき、(現在のカウント値×現在の分周比)/所定の上基準値(γ)(=仮分周比とする)より大きい最小の整数値を、次の分周比として設定する。なお、分周比は、仮分周比より大きく現在の分周比より小さいものであれば、仮分周比より大きい最小の整数値でなくてもよい。
カウント値が所定の上基準値より小さく、所定の下基準値より大きい場合には、分周シーケンサ2841は分周比を変更せず、電流制限処理が実行される。
次に、ステップS3106の電流制限処理の詳細について以下に説明する。図34は、第5の実施の形態における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。
まず、電流制限PWM回路2820は、PWM信号のパルス数をカウントアップする(ステップS3201)。次に、速度検出部2821は、調整回路2840のカウンタ2843からカウンタ値を取得するとともに(ステップS3202)、カウンタ値の取得数をカウントアップする(ステップS3203)。次に、速度検出部2821は、取得したカウント値をパルス信号間の時間として加算する(ステップS3204)。
ステップS3205からステップS3210までの、平均値算出処理、デューティー設定処理、パラメタ初期化処理は、第1の実施の形態にかかるモータ制御装置200におけるステップS1305からステップS1310までと同様の処理なので、その説明を省略する。
(変形例)
分周シーケンサ2841は、上述のように、現在のカウント値、現在の分周比、および所定の上基準値(γ)または所定の下基準値(β)から定められる所定の条件を満たす分周比を算出して、次の分周比として設定していた。これに対し、予め定められた割合で変更した分周比を、次の分周比として設定するように分周シーケンサ2841を構成してもよい。
この場合、まず、比較部2844が、カウント値が上基準値より大きいか否かを判断し、大きい場合は、分周シーケンサ2841は分周比を予め定められた割合だけ大きく設定する。例えば、分周シーケンサ2841は、分周比を2倍に設定する。カウント値が上基準値より大きくない場合は、比較部2845が、カウント値が下基準値より小さいか否かを判断する。
カウント値が下基準値より小さい場合、分周シーケンサ2841は、分周比を予め定められた割合だけ小さくする。例えば、分周シーケンサ2841は、分周比を1/2に設定する。カウント値が下基準値より小さくない場合は、分周比は変更せず、電流制限処理が実行される。電流制限処理の流れは、第5の実施の形態と同様の処理なので、その説明を省略する。
図35は、本変形例における回転速度とカウント値との関係の一例を示した説明図である。同図は、起動直後はカウンタのクロックを通常の8分周としてカウントを開始し、回転速度が上がるにしたがって分周比を4分周、2分周、1分周のように変化させる場合の例を示している。すなわち、スタート時は、8分周したクロックでカウントアップしてカウント値を計測する。回転速度が一定速度に達すると、4分周でカウントアップして計測する。さらに速度が所定速度に達した場合に2分周とし、最後に分周せずにカウントアップする。これにより、回転速度が低いときでも、カウンタのオーバーフローを回避できる。
図36は、回転速度の変化と分周の時間的な変化の対応を示した説明図である。同図に示すように、本実施の形態では、回転速度が上がるにつれて分周比が小さくなり、速度が低下すると再び分周比が大きくなるように、調整回路が分周比を制御する。
このように、第5の実施の形態では、調整回路で分周比を調整してカウントしたFG信号間の時間を用いて回転速度を算出している。なお、回転速度を算出後、図15で示したように速度−デューティー変換テーブル151を参照してPWM出力値を求める方式を適用してもよい。
以上のように、第5の実施の形態、変形形態にかかるモータ制御装置では、低速回転時には回転速度計測の周期を大きくするために、カウンタのオーバーフローを防ぎ、高速回転時には回転速度計測の周期を小さくするために分解能を必要な任意の大きさ以上に保つことができる。
なお、第1〜第5の実施の形態にかかるモータ制御装置で実行されるモータ制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
第1〜第5の実施の形態にかかるモータ制御装置で実行されるモータ制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、第1〜第5の実施の形態にかかるモータ制御装置で実行されるモータ制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、第1〜第5の実施の形態にかかるモータ制御装置で実行されるモータ制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
第1〜第5の実施の形態にかかるモータ制御装置で実行されるモータ制御プログラムは、上述した各部(速度検出部、平均化部、電流算出部、比較部、PWM出力部など)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからモータ制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
以上のように、本発明にかかるモータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置は、PWM方式によりモータを駆動するドライバを制御するモータ制御装置、モータ制御方法、モータ制御プログラムおよび画像形成装置に適している。
本実施の形態にかかる画像形成装置の構成を示す説明図である。 本実施の形態にかかる画像形成装置の制御系の構成を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 従来のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 従来のモータ制御装置のPWM回路で出力されるPWM信号のタイミングチャートを表す説明図である。 従来のモータ制御装置のドライバに流れる駆動電流の電流波形の一例を示す説明図である。 本実施の形態で利用する原理を説明するための説明図である。 回転速度とドライバ内に流れる電流値との関係を示すグラフである。 PWMデューティー制限値を示した説明図である。 回転速度、PWM指示値、およびPWMデューティー制限値の変化を示した説明図である。 PWM指示値およびPWMデューティー制限値に対する実際に出力されるPWM出力値の関係を示す説明図である。 電流制限PWM回路の詳細な構成を示したブロック図である。 第1の実施の形態における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。 電流制限PWM回路の別の構成を示したブロック図である。 第1の実施の形態の変形例における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかるモータ制御装置の電流制限PWM回路の構成を示したブロック図である。 第2の実施の形態で出力されるPWM信号のデューティー値の一例を示した説明図である。 第2の実施の形態におけるデューティー決定処理の全体の流れを示すフローチャートである。 電流の立ち上がり、モータ回転速度の立ち上がりの関係を示した説明図である。 第3の実施の形態で出力されるPWM信号のデューティー値の一例を示した説明図である。 第3の実施の形態にかかるモータ制御装置の電流制限PWM回路の構成を示したブロック図である。 起動モード間の関係を示した状態遷移図である。 第3の実施の形態におけるデューティー決定処理の全体の流れを示すフローチャートである。 第4の実施の形態にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 合成したホール素子からの出力の一例を示した説明図である。 第5の実施の形態にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 電流制限PWM回路の詳細な構成を示すブロック図である。 調整回路の詳細な構成を示すブロック図である。 第5の実施の形態における分周比設定処理の全体の流れを示すフローチャートである。 パルスの周期とカウント値について説明した説明図である。 パルスの周期が大きくなっていく際のパルス間(α)のカウント値を示した図である。 パルスの周期とカウント値について説明した説明図である。 パルスの周期が小さくなっていく際のパルス間(α)のカウント値を示した図である。 第5の実施の形態における電流制限処理の全体の流れを示すフローチャートである。 回転速度とカウント値との関係の一例を示した説明図である。 回転速度の変化と分周の時間的な変化の対応を示した説明図である。
符号の説明
0 現像ユニット
0a トナーカートリッジ
1 現像ローラ
10 画像形成装置
11 感光体ベルト
11a 表面
12 帯電手段
13 潜像形成手段
13a ポリゴンミラー
13b f/θレンズ
13c 反射ミラー
14 転写手段
14a 一次転写器
14b 二次転写器
15 クリーニング手段
15a 感光体ベルトクリーニングユニット
16 中間転写ベルト
17 搬送ローラ
18 定着手段
18a 加熱ローラ
18b 加圧ローラ
19 排紙ローラ
20 排紙トレイ
21、22、23、24 クラッチ
25 メインモータ
26 搬送モータ
30 操作部
31 液晶タッチパネル
32 テンキー
33 クリア/ストップキー
34 プリントキー
35 予熱キー
40 メインコントローラ
120 電流制限PWM回路
121 速度検出部
122 平均化部
123 電流算出部
124 比較部
125 PWM出力部
130 ドライバ
131 三相出力切り替え回路
140 PID制御回路
151 速度−デューティー変換テーブル
200 モータ制御装置
211U、211V、211W 巻線
212 ホール素子
213 FG
300 モータ制御装置
320 PWM回路
330 ドライバ
331 三相出力切り替え回路
332 コンパレータ
340 PID制御回路
1420 電流制限PWM回路
1425 PWM出力部
1620 電流制限PWM回路
1625 PWM出力部
1626 タイマ
1627 最大デューティー決定回路
2120 電流制限PWM回路
2125 PWM出力部
2127 最大デューティー決定回路
2128 シーケンサ
2400 モータ制御装置
2420 電流制限PWM回路
2800 モータ制御装置
2820 電流制限PWM回路
2821 速度検出部
2840 調整回路
2841 分周シーケンサ
2842 分周回路
2843 カウンタ
2844 比較部
2845 比較部

Claims (20)

  1. モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御手段と、
    前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出手段が検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力手段と、を備え、
    前記出力手段は、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、
    特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記第1時間は、前記巻線の電気的時定数に基づいて定められることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記出力手段は、前記第1時間の間、電圧値を最大にするPWM信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記第1時間および前記第2時間が経過した後、前記速度検出手段が検出した回転速度に基づいて前記モータに通電されている電流値を算出する算出手段と、
    算出した前記電流値と前記電流制限値とを比較する比較手段と、をさらに備え、
    前記出力手段は、算出した前記電流値が前記電流制限値より大きい場合に、前記電流値を算出した時の前記電圧値より前記電圧値を低下させるPWM信号を出力すること、
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記算出手段は、前記PWM信号によって決定される前記電圧値と、検出した前記回転速度に応じた誘起電圧値との差分を算出し、算出した前記差分と巻線の電気抵抗値とに基づいて前記電流値を算出すること、
    を特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記速度検出手段が検出した複数の前記回転速度の平均値を算出する平均化手段をさらに備え、
    前記算出手段は、算出された前記平均値に基づいて前記電流値を算出すること、
    を特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  7. 前記出力手段は、算出した前記電流値が前記電流制限値より大きい場合に、前記電圧値を0とするPWM信号を出力すること、
    を特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  8. 前記出力手段は、算出した前記電流値が前記電流制限値より大きい場合に、前記PWM信号のデューティー値を予め定められた値分減少させること、
    を特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  9. 前記モータの前記回転速度と、前記電流制限値を越えない電流値を通電可能な前記電圧値に対応するPWM信号のデューティー値とを対応づけて記憶する記憶部をさらに備え、
    前記出力手段は、検出した前記回転速度に対応するPWM信号を前記記憶部から取得し、取得したPWM信号を出力すること、
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  10. 前記速度検出手段は、モータの回転数に応じたパルス信号の入力を受付け、受付けた前記パルス信号間の時間間隔に基づいて前記回転速度を検出すること、
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  11. 前記速度検出手段は、モータの回転数に応じた周波数を有するFG(Frequency Generator)信号である前記パルス信号の入力を受付けること、
    を特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  12. 前記速度検出手段は、前記モータを構成する磁石の磁極位置を検知するホール素子から出力された前記パルス信号の入力を受付けること、
    を特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  13. 前記速度検出手段は、三相モータである前記モータの各相に対応する3つの前記ホール素子から出力された前記パルス信号の入力を受付けること、
    を特徴とする請求項12に記載のモータ制御装置。
  14. 予め定められた周期のクロックに基づいて、前記時間間隔に対応するカウント値をカウントするカウンタと、
    カウントされた前記カウント値と、予め定められた上限値および予め定められた下限値と、を比較するカウント値比較手段と、
    前記カウント値が前記上限値より大きい場合に、前記カウント値をカウントしたときの前記クロックの分周比より大きい分周比を設定し、前記カウント値が前記下限値より小さい場合に、前記カウント値をカウントしたときの分周比より小さい分周比を設定する分周比設定手段と、
    前記分周比設定手段によって設定された分周比で前記クロックを分周する分周手段と、をさらに備え、
    前記速度検出手段は、分周された前記クロックでカウントされた前記カウント値に基づいて前記回転速度を検出すること、
    を特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  15. 前記分周比設定手段は、前記カウント値が前記上限値より大きい場合に、前記カウント値と前記カウント値をカウントしたときの分周比との積を前記下限値で除算した値以下で、かつ、前記カウント値をカウントしたときの分周比以上の値の分周比を設定すること、
    を特徴とする請求項14に記載のモータ制御装置
  16. 前記分周比設定手段は、前記カウント値が前記下限値より小さい場合に、前記カウント値と前記カウント値をカウントしたときの分周比との積を前記上限値で除算した値以上で、かつ、前記カウント値をカウントしたときの分周比以下の値の分周比を設定すること、
    を特徴とする請求項14に記載のモータ制御装置。
  17. 前記分周比設定手段は、前記カウント値が前記上限値より大きい場合に、前記カウント値をカウントしたときの分周比に予め定められた1より大きい定数を乗算し、前記カウント値が前記下限値より小さい場合に、前記カウント値をカウントしたときの分周比を前記定数で除算すること、
    を特徴とする請求項14に記載のモータ制御装置。
  18. 制御手段、モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御ステップと、
    駆動手段、前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動ステップと、を備え、
    前記制御ステップは、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出ステップと、
    前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出ステップが検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力ステップと、を備え、
    前記出力ステップは、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、
    特徴とするモータ制御方法。
  19. 請求項18に記載のモータ制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするモータ制御プログラム。
  20. 被転写体にトナー画像を形成する画像形成装置であって、
    回転可能に保持され、被転写体を搬送する搬送手段と、
    回転可能に保持されて形成されるトナー画像を担持する像担持体と、
    前記像担持体の表面を均一に帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段が均一に帯電した前記像担持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像形成手段が形成した潜像を顕像化する現像手段と、
    回転可能に保持され、前記現像手段が顕像化したトナー画像を前記被転写体に転写する転写手段と、
    前記搬送手段、前記像担持体、および前記転写手段の少なくとも1つを回転するモータの駆動を制御するモータ制御装置と、を備え、
    前記モータ制御装置は、
    モータに供給する電圧値を決定するPWM信号を制御する制御手段と、
    前記PWM信号によって決定される電圧値に対応する電流を前記モータの巻線に通電することにより前記モータを駆動する駆動手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記モータが回転していない状態から、予め定められた第1時間および前記第1時間経過後から予め定められた第2時間が経過した後、前記速度検出手段が検出した回転速度に基づいて、予め定められた電流制限値を越えない電流値を通電可能な電圧値に対応するPWM信号を出力する出力手段と、を備え、
    前記出力手段は、前記第2時間の間、前記第2時間経過直後に出力するPWM信号のデューティー値よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力し、前記第1時間の間、前記第2時間で出力するPWM信号よりも大きなデューティー値のPWM信号を出力すること、
    を特徴とする画像形成装置。
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