JP5250885B2 - 燃料電池用ガス処理装置 - Google Patents

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Description

発明は改質装置等の燃料電池用ガス処理装置に関する。
特許文献1には、改質触媒層を形成する筒の周壁に板状の伝熱フィンを放射状に突設した改質装置が開示されている。伝熱フィンは、改質触媒層を通過するガスの流れ方向に沿って延設されている。伝熱フィンは溶接やろう付けで筒の周壁に固定されているのが一般的である。
特開2003−286003号公報
しかしながら溶接やろう付け作業は熟練が必要とされ、コストアップの要因となり易い。このため溶接やろう付けはできるだけ廃止することが好ましい。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ガス通路からの挿入部材の脱落を抑える突起部を設けることにより、挿入部材を直接的に溶接やろう付けで固定せずとも良く、ガス通路に配置した挿入部材の脱落を抑制することができる燃料電池用ガス処理装置を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池用ガス処理装置は、燃焼ガス、原料ガスまたは改質ガスが通過するガス通路に対面して前記ガス通路を区画する第1壁体と、ガス通路に対面し第1壁体と共にガス通路を区画する第2壁体と、ガス通路内におけるガス通過性を確保しつつ第1壁体と第2壁体との間に挿入された挿入部材とを具備し、
第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方は、ガス通路に向けて突出すると共にガス通路からの挿入部材の脱落を抑える突起部を有することを特徴とする。
燃料電池用ガス処理装置は、原料ガスから改質ガスを生成させる改質反応処理、改質ガスに含まれる有害ガスの濃度をシフト反応により低減させるシフト反応処理、および、改質ガスに含まれる有害ガスの濃度を酸化反応またはメタネーション反応により低減させる酸化反応処理のうちの少なくとも一つに、上記した特徴を実施することができる。
ガス通路に配置されている挿入部材がガス通路から重力により脱落することは、突起部により抑制されている。このため、挿入部材を直接的に溶接やろう付けで第1壁体および第2壁体に結合させることを廃止させることができる。
ここで、第1壁体および第2壁体はガス通路を区画する。ガス通路は、燃焼ガス、原料ガスまたは改質ガスが通過する通路である。原料ガスは改質ガスの原料となるガスである。改質ガスは原料ガスを改質したガスであり、燃料電池の発電で使用される活物質(例えば水素)を含む。燃焼ガスは、改質反応のために改質部を高温化させるときに発生する燃焼後のガスである。第1壁体および第2壁体の母材は金属でも、セラミックスでも良い。挿入部材は、ガス通路内におけるガス通過性を確保しつつ、第1壁体と第2壁体との間に挿入されている。第1壁体および第2壁体のうちの少なくとも一方は、突起部を有する。突起部は、ガス通路に向けて突出すると共に、ガス通路からの挿入部材の脱落を抑える。突起部の突出量は適宜選択される。
本発明に係る燃料電池用ガス処理装置は、好ましくは、次の態様を含むことができる。
・好ましくは、挿入部材は、第1壁体および/または第2壁体に対する伝熱性を高める伝熱部材とする態様が挙げられる。第1壁体および第2壁体は筒形状とすることができ、ガス通路はリング形状または筒形状であることが好ましい。伝熱部材は、ガス通路内に配置されており、第1壁体と第2壁体との間における伝熱性を促進させる。また好ましくは、ガス通路は、触媒を担持する触媒担体を収容している態様が挙げられる。触媒担体は粒状でも、繊維状でも、モノリス構造でも良い。この場合、挿入部材は、好ましくは、触媒担体の落下を抑えると共にガス通過性をもつガス通過部材とすることができる。
・好ましくは、突起部を有する前記一方は、突起部と反対側において、原料水を加熱して水蒸気を生成させる蒸発部を形成する態様が採用できる。蒸発部では気化熱が奪われるため、高温化されにくい。よって突起部の過熱は抑制される。更に、突起部を有する前記一方の過熱も抑制される。よって使用期間が長期になっても、突起部の熱変形は抑制され、上記した脱落防止効果が長期にわたり維持される。
・好ましくは、第1壁体および第2壁体の厚み方向における一方側には加熱源が設けられ、第1壁体および第2壁体の厚み方向における他方側には被加熱部が設けられている態様が挙げられる。この場合、被加熱部は、好ましくは、原料水を加熱して水蒸気を生成させる蒸発部とすることができる。また、被加熱部は、好ましくは、燃焼ガスまたは改質ガスに含まれる有害ガスを低減させる触媒を有する触媒担体を収容する有害ガス低減部とすることができる。有害ガスは一酸化炭素とすることができる。従って、被加熱部は、改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減させる触媒を有する触媒担体を収容する有害ガス低減部とすることができる。この場合、ガス通路の熱を有害ガス低減部に伝達できる。
・好ましくは、第1壁体および第2壁体のうちの少なくとも一方は金属で形成されている態様が採用できる。金属はステンレス鋼(オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系)、炭素鋼等の合金鋼、アルミニウム合金が例示される。この場合、突起部は、第1壁体および第2壁体のうちの少なくとも一方をガス通路に向けてプレス加工で膨出成形させることにより形成されている態様が採用できる。プレス加工であれば、一体化でき、突起部を別部品とせずとも良い。プレス加工は冷間加工、温間加工、熱間加工のいずれでも良い。プレス加工はエンボス加工(圧印加工)が例示される。
・好ましくは、突起部は、ガス通路に対面する凸状面と、凸状面に背向する凹状面とを有する態様が採用できる。この場合、突起部における過剰肉厚化は抑制され、軽量化される。更に、突起部自体の過剰剛体化が抑制される。
・好ましくは、第1壁体は筒形状をなし、第2壁体は第1壁体に対して内周側または外周側に配置された筒形状をなす態様が挙げられる。この場合、組立時において、突起部は、第1壁体および第2壁体の同軸性を高めることができる。
・好ましくは、第1壁体および第2壁体突起部のうちの一方に設けられた突起部は、第1壁体および第2壁体のうちの他方に接触状態または非接触状態とされている態様が採用できる。接触状態の場合には、突起部を利用することにより、第1壁体および第2壁体間の伝熱性が高められる。非接触状態ではあれば、組立時において第1壁体および第2壁体のうちの他方に対して突起部が過剰に擦れることが抑制される。この場合、突起部や当該他方の保護性を高めることができる。
・好ましくは、突起部は、ガス通路においてガスが通過する方向に対して交差する方向において、間隔を隔てて複数個設けられている態様が採用できる。この場合、挿入部材の脱落が確実に抑制される。更に隣設する突起部間は空間となるため、ガス通過性が確保される。
・好ましくは、第1壁体および第2壁体突起部のうちの一方または双方には蓋が取り付けられており、蓋は係合部をもつ態様が採用できる。この場合、好ましくは、係合部は、挿入部材のうち突起部と反対側の部位に係合するように設けられており、第1壁体および第2壁体が上下反転されるときであっても、ガス通路から挿入部材が脱落することが抑えられる態様が採用できる。組立時に、上下反転させるときであっても、ガス通路内に配置されている挿入部材の脱落が抑制される。
・好ましくは、挿入部材はこれの厚み方向に山部を有する波板部材である態様が採用できる。この場合、断面で、山部は第1壁体および第2壁体のうちの少なくとも一方に伝熱可能に接触しており、隣設する山部間はガス通路のガスが流れる流路とされている態様が採用できる。この場合、山部は第1壁体および第2壁体のうちの少なくとも一方に伝熱可能に接触するため、挿入部材を利用した伝熱性が良好に維持される。更に、隣設する山部間はガス通路のガスが流れる流路とされるため、ガス透過性が良好に維持される。
本発明によれば、ガス通路に配置されている挿入部材がガス通路から重力により脱落することは、突起部により抑制されている。このため、挿入部材を直接的に溶接やろう付けで第1壁体および第2壁体に固定することを廃止することができる。更に突起部により第1壁体および第2壁体の位置が規制され易くなるため、第1壁体および第2壁体の位置決め精度を向上させるのに有利である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について図1〜図9を参照して具体的に説明する。本実施形態に係る改質装置は定置用の燃料電池システムに適用される。図1は改質装置1(触媒収容装置)の全体概念を示す。図2および図3は改質装置1の主要部を示す。図1に示すように、改質装置1は、燃焼室20を形成する改質部2と、燃焼室20に挿入され改質部2を加熱する加熱源として機能する燃焼部25と、蒸発部50と、シフト部60(有害ガス低減部)と、CO酸化部53(有害ガス低減部)とをもつ。燃焼部25には、燃焼用燃料(または燃料電池のアノードから排出されたアノードオフガス)および燃焼用空気が供給される。改質部2は、鉛直方向に沿った中心軸線P1をもつ筒形状をなしており、ガス状の改質用燃料(原料ガス)を水蒸気により改質させ、水素を主要成分とする(例えば20モル%以上)改質ガスを生成する。改質用燃料がメタンを含む場合には、改質反応は下記の(1)式に基づく。
図2に示すように、改質部2は、外通路21(ガス通路)と、外通路21に対して内側となるように同軸的に形成された内通路22(ガス通路)と、外通路21の上部と内通路22の上部とを繋ぐ折返通路23(ガス通路)とを有する。内通路22および外通路21は耐火材で形成された第2断熱層47で仕切られている。外通路21の下部は改質部2の入口2iとされている。内通路22の下部は改質部2の出口2pとされている。外通路21および内通路22には、改質触媒を担持した触媒担体20aが収容されている。従って外通路21および内通路22は触媒収容通路として機能する。触媒担体20aは粒状とされている。
図2に示すように、改質部2の外周側には、筒形状をなす第1断熱層41が設けられている。第1断熱層41は、改質部2に同軸的な周壁層41aと、改質部2の上部を覆う天井層41cとを有する。天井層41cには中間蓋42が取り付けられている。第1断熱層41の内周面および外周面は、燃焼室20に連通する筒形状をなす第1燃焼通路43(ガス通路)および第2燃焼通路44(ガス通路)を同軸的にそれぞれ形成する。第2燃焼通路44は、外部に連通する燃焼排ガス通路45に連通する。更に第1断熱層41で区画される第2燃焼通路44の外周側には、改質水を蒸発させる蒸発部50が同軸的に形成されている。蒸発部50は、空間幅が狭い筒形状の空間で形成されている。蒸発部50の下部には、改質水を供給する水入口50iが形成されている。蒸発部50の上部には、改質水を加熱して生成した水蒸気を吐出する水蒸気出口50pが形成されている。このため蒸発部50において水および水蒸気は上向きに流れる。但し、蒸発部50において水および水蒸気を下向きに流すことにしても良い。
図2に示すように、蒸発部50の外周側には、筒形状をなす第3断熱層48を介して、筒形状をなすCO酸化部53が同軸的に隣設されている。第3断熱層48は、CO酸化部53と蒸発部50との間の断熱性を高め、CO酸化部53の温度を確保するのに有効である。CO酸化部53の下部には、後述する混合室81に連通する入口53iが形成されている。CO酸化部53の上部には、燃料電池のアノードに連通する出口53pが形成されている。
図1に示すように、燃焼室20で燃焼された燃焼ガスは、第1燃焼通路43を下降し,第2燃焼通路44を上昇して流れ、燃焼排ガス通路45から外部に向けて排出される。蒸発部50は第2燃焼通路44を流れる燃焼ガスにより加熱される。
更に、図1に示すように、改質装置1は、改質部2の下方に配置された熱交換部54と、熱交換部54の下方に配置されたシフト部60と、シフト部60と熱交換部54との間に配置された電気式のヒータをもつ暖機部55(過剰に低温のとき作動)とを備えている。ここで、改質部2の下流(下方)に熱交換部54が設けられている。熱交換部54の下流(下方)にシフト部60が設けられている。熱交換部54は、互いに熱交換可能な第1熱交換通路54aおよび第2熱交換通路54cを有する。熱交換部54は、燃料原料としての改質用燃料(例えば炭化水素系ガス)を供給する原料入口54iと、蒸発部50で生成された水蒸気が供給される水蒸気入口54kとを有する。
シフト部60は、下記の(2)式に基づいて、水蒸気を利用するシフト反応を促進させ、改質ガスに含まれているCOを低減させる。COシフト部60は、シフト反応を促進させるシフト触媒を有する触媒担体60aを有する。シフト触媒は例えば銅−亜鉛系触媒が採用されるが、これに限定されるものではない。触媒担体60aは粒状をなす。図4に示すように、シフト部60は、改質ガスを流す改質ガス通路を形成する改質ガス通路形成部材61を有する。改質ガス通路形成部材61は、内側の第1シフト通路61f(改質ガス通路)を形成する筒体として機能する内筒62と、外側の第2シフト通路61s(改質ガス通路)を形成するように内筒62に対して同軸的に配置された筒体として機能する外筒63と、内筒62の先端部(下端部)側に設けられた円形状をなす第1ガス通過板64と、内筒62の基端部(上端部)側に設けられたリング形状をなす第2ガス通過板65と、外筒63の下面開口および内筒62の下面開口を閉鎖する閉鎖板66とを有する。第1シフト通路61fおよび第2シフト通路61sは、内筒62で仕切られているため、内筒62は仕切部材として機能する。第1シフト通路61fおよび第2シフト通路61sには、シフト触媒を担持する触媒担体60aが収容されている。
第1ガス通過板64および閉鎖板66は折返通路67を形成し、第1シフト通路61fの改質ガスを矢印E方向にUターンさせて第2シフト通路61sに流す。第1ガス通過板64は、ガス通過性を確保しつつ、シフト触媒を担持する触媒担体60aが落下することを抑制する。第2ガス通過板65は、ガス通過性を確保しつつ、シフト触媒を担持する触媒担体60aが飛散することを抑制する。外筒63には、酸素を含む空気(酸素含有ガス)が供給される空気通路70(酸素含有ガス通路)を形成する第1形成部材71(酸素含有ガス通路形成部材)が設けられている。
CO酸化部53は、シフト部60の下流に配置されており、シフト部60で浄化された改質ガスに含まれているCOを下記の式(3)に基づいて、酸化させて低減させる酸化反応を促進させるものである。このためCO酸化部53は、酸化反応を促進させる酸化触媒を有する触媒担体53aを有する。触媒担体53aは粒状とされている。酸化触媒は例えばルテニウム系、白金系、白金−ルテニウム系等の貴金属触媒が採用されるが、これに限定されるものではない。
式(1)…CH+HO→3H+CO(吸熱反応)
式(2)…CO+HO→H+CO(発熱反応)
式(3)…CO+1/2O→CO(発熱反応)
次に改質装置1を作動させるときについて図1を参照して説明する。この場合、燃焼用空気を燃焼部25に供給すると共に、燃焼用燃料を燃焼部25に供給する。これにより燃焼部25が着火され、燃焼室20において燃料火炎25cが生成される。燃焼用燃料としては気体燃料でも、液体燃料でも、粉化燃料でも良い。具体的には、炭化水素系燃料、アルコール系燃料が採用できる。例えば、炭化水素系の都市ガス、LPG、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン、バイオガス等が採用できる。燃焼部25により改質部2が改質反応に適するように高温(例えば400〜900℃)に加熱される。改質部2と共に蒸発部50も加熱される。改質用燃料としては気体燃料でも、液体燃料でも良い。具体的には、炭化水素系燃料、アルコール系燃料が採用できる。例えば、炭化水素系の都市ガス、LPG、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン、バイオガス等が採用できる。
改質部2が適温領域にされたら、改質水(改質反応前の水)が蒸発部50の水入口50iに供給される。改質水は蒸発部50において加熱されて水蒸気化される。生成された水蒸気は、蒸発部50を上昇し、蒸発部50の水蒸気出口50pから水蒸気通路75を経て熱交換部54の水蒸気入口54kを介して合流域56に到達する。これに対して、改質用燃料(燃料原料)は熱交換部54の原料入口54iから熱交換部54の合流域56に供給される。これにより合流域56において、改質用燃料と水蒸気とが合流して混合される。合流した混合流体が熱交換部54の低温側の第1熱交換通路54aを流れて改質部2の外通路21の入口2iに至る。このとき改質部2の内通路22の出口2pから吐出された高温の改質ガスは、熱交換部54の第2熱交換通路54cを流れる。このため相対的に高温の改質ガスと、改質ガスよりも相対的に低温の混合流体とは互いに熱交換される。従って、改質反応前の混合流体が予熱される。混合流体は改質部2の外通路21に流入して矢印A方向(上向き,図2参照)に流れ、折返通路23をUターンして内通路22に流入して矢印B方向(下向き,図2参照)に流れる。改質部20における改質ガスの流れは基本的には燃焼ガスと対向流となり、改質部20を流れる改質ガスを効果的に加熱できる。このとき水蒸気および改質用燃料が混合した混合流体は、上記した(1)に示す改質反応により、水素リッチ(30モル%以上)な改質ガスとなる。この改質ガスは一酸化炭素を含む可能性がある。
更に、改質反応を経た高温の改質ガスは、改質部2の内通路22の出口2pから熱交換部54に矢印C方向(図2参照)に流入する。即ち、高温の改質ガスは、熱交換部54の高温側の第2熱交換通路54cを通過することにより、低温側の第1熱交換通路54aの混合流体を加熱する。更に、改質ガスは、暖機部55を経て、シフト部60の入口60iからシフト部60の第1シフト通路61fに矢印D方向(図4参照)に流入する。シフト部60においては、上記した式(2)に示すように、水蒸気を利用したシフト反応が行われる。これにより改質ガスに含まれている一酸化炭素が低減され、改質ガスは浄化される。
更に、シフト部60において浄化された改質ガスは、シフト部60において矢印E,G方向(図4参照)に流れ、混合室81に至る。更に、改質ガスは混合室81を流れ、混合室81の出口81pから通路85を矢印H,I方向(図2参照)に流れ、入口53iからCO酸化部53内に流入する。CO酸化部53においては、改質ガスは矢印J方向(上向き,図2参照)に流れる。CO酸化部53において、上記した式(3)に示すように、酸素を利用した酸化反応(CO+1/2O→CO)が行われる。この結果、改質ガスに含まれているCOが浄化されて更に低減される。このように浄化された改質ガスは、CO酸化部53の出口53pからアノードガスとして、燃料電池の燃料極(アノード)に供給される。カソードガスとして機能する空気は、燃料電池の酸化剤極(カソード)に供給される。これにより燃料電池において発電反応が発生し、電気エネルギが生成される。アノードガスの発電反応後のオフガス(燃料電池のアノードから排出されたガス)は、発電反応が行われなかった水素を含むことがある。このためオフガスは燃焼部25に供給されて燃焼され、燃焼部25の熱源となる。なお、改質装置1の全体は、断熱材料で形成された外殻状をなす被覆層200(図1参照)で被覆されている。
更に本実施形態の改質装置1について、図2を参照して説明を加える。改質装置1は、内周から外周に向かうにつれて、筒体として機能する第1筒91、第2筒92、第3筒93、第4筒94、第5筒95、第6筒96、第7筒97、第8筒98および第9筒99を中心軸線P1に対して同軸的に有する。各筒91〜99は略円筒形状または円筒形状をなしており、金属(例えばステンレス鋼)で形成されている。ここで、改質部2は、第1筒91と、第2筒92と、第3筒93と、第4筒94とを同軸的に配置している。第1筒91は改質部2の最内層の筒体を構成している。第1筒91は、有底形状をなしており、下側の底部91cと、底部91cの下面の中央において溶接または取付具で固定された下向き(中心軸線P1と平行)に突出する単数の位置決めピン91e(位置決め突起)とを有する。位置決めピン91eは中心軸線P1上において中心軸線P1に沿って突出しており、ステンレス等の金属またはセラミックスで形成されている。
図3に示すように、第1筒91の外周面と第2筒92の内周面とで、改質用の触媒担体20aが収容されている筒状をなす内通路22(触媒通路)が形成されている。第3筒93の外周面と第4筒94の内周面とで、改質用の触媒担体20aが収容されている筒状をなす外通路21(触媒通路)が形成されている。第4筒94の外周面と第1断熱層41の内周面とで、筒形状をなす空間で形成された第1燃焼通路43が形成されている。第5筒95の内周面は第1断熱層41の外周面を被覆している。第5筒95の外周面と第6筒96の内周面とで、筒形状をなす空間で形成された第2燃焼通路44が形成されている。第6筒96の上面開口は主蓋49で閉鎖されている。第6筒96の外周面と第7筒97の内周面とで、筒形状の空間で形成された蒸発部50が形成されている。第7筒97の外周面と第8筒98の内周面とで、リング形状または筒形状をなす第3断熱層48が被覆されている。第8筒98の外周面と第9筒99の内周面とで、リング形状または筒形状をなすCO酸化部53が形成されている。
図2に示すように、各筒の下方には金属製の主基体86(基体)が配置されている。但し主基体86はセラミックス製としても良い。主基体86は、改質部2の外通路21に連通する第1連通孔86fと、改質部2の内通路22に連通する第2連通孔86sとを有する。第3筒93の下端部、第4筒94の下端部、第6筒96の下端部は、金属製の主基体86に溶接等で固定されている。第1筒91および第2筒92の下端部は主基体86に非接触であり、主基体86に固定されていない。第1筒91の上端部と第4筒94の上端部とには、リング形状の蓋88が溶接または取付具等で接合されている。
図3に示すように、改質部2の外通路21の下部には、ガス通過部材としての第1ガス通過部材110が配置されている。第1ガス通過部材110は中心軸線P1に対して同軸的なリング形状をなしており、厚み方向に貫通する多数の通孔110mを有する金属製のパンチングメタルまたは網部材で形成されている。第1ガス通過部材110は、外通路21に収容されている触媒担体20aが落下することを抑制する。主基体86には副基体87が載せられている。副基体87は耐火材または金属で形成されている。副基体87と主基体86との間には、改質ガスを通過させるためにガス通過性をもつ主ガス通過部材150が保持されている。主ガス通過部材150は、内通路22に収容されている触媒担体20aが落下することを抑制する。
図3に示すように、第2筒92の下端部92dは主ガス通過部材150に接近しつつも非接触とされている。よって下端部92dと主ガス通過部材150との間に微小隙間92x(図3参照)が形成されている。故に第2筒92が軸長方向に熱膨張したとしても、第2筒92の下端部92dは主ガス通過部材150に接触しない。故に第2筒92の下端部92dおよび主ガス通過部材150の損傷が抑制されている。微小隙間92xは触媒担体20aが洩れない大きさとされている。
ところで、図2および図3から理解できるように、第1筒91の上端部(一端部)は、蓋88を介して第4筒94の上端部(一端部)に溶接または取付具等で固定されている。従って組立時において溶接前または取付具取り付け前の段階では、第1筒91の上端部(一端部)は自由端状である。更に改質装置1の組立時においても使用時においても、図2および図3から理解できるように、改質部20を構成する第1筒91および第2筒92の下端部は、基本的には、主基体86および副基体87に非接触であり、主基体86および副基体87に固定されておらず、自由端状である。このため改質装置1の組立時において、第1筒91の径方向の位置決めを精度よく実施させるには、必ずしも容易ではない。従って、本実施形態のように改質装置1の組立時において、第1筒91の位置決めピン91eを主ガス通過部材150の位置決め穴150eに挿入し、径方向の高い位置決め性を実現できることは、意義がある。
更に改質装置1の使用時において、第1筒91の上端部(一端部)が蓋88で固定されていたとしても、第1筒91の下端部(他端部)は、前述したように第2筒92、主基体86および副基体87に対して非接触であり、自由端状とされている。自由端状であれば、改質装置1の使用時においても、内通路22および外通路21を流れるガスの圧力等の影響を受ける等して、第1筒91の下端部(他端部)は径方向に変位するおそれがある。従って、上記したように第1筒91の位置決めピン91eを主ガス通過部材150の位置決め穴150eに挿入して径方向に第1筒91を拘束することは、上記した変位を抑制するために意義がある。
更に説明を加える。本実施形態によれば、主ガス通過部材150(位置決め部)は、改質ガスを通過させるために、図3に示すように、厚み方向に貫通する多数の通孔150mを有するガス通過部材(例えばパンチングメタルまたは網部材)で形成されている。位置決め穴150eは円形状とされている。位置決めピン91eも横断面で円形状とされている。ここで、第1筒91の位置決めピン91eは、主ガス通過部材150の位置決め穴150eに貫通状態に挿入され、位置決め穴150eに係合している。これにより位置決めピン91eは第1筒91の径方向に拘束される。よって改質装置1の組立時において、第1筒91の径方向における位置決め精度が良好に確保される。故に、改質部2の主要要素を占める第1筒91について、中心軸線P1に対する同軸性が良好に確保される。
故に、第1筒91で形成される内通路22の通路幅を、これの周方向においても、軸長方向においても、均一化させるのに貢献できる。このため内通路22における改質触媒を担持する触媒担体20aの温度ムラが低減される。従って内通路22における触媒担体20aの触媒反応のムラが低減される。故に、内通路22における改質反応が良好に行われる。
上記したように内通路22の通路幅をこれの周方向においても、軸長方向においても、均一化させるのに貢献できるのであれば、内通路22に連通する外通路21の通路幅についても、これの周方向においても、軸長方向においても、均一化させるのに貢献できる。このため外通路21においても、改質触媒を担持する触媒担体20aの温度ムラが低減される。ひいては外通路21における触媒担体20aの触媒反応のムラが低減される。よって、外通路21における改質反応が良好に行われる。
ここで、第1筒91の位置決めピン91e、主ガス通過部材150の位置決め穴150eは、中心軸線P1に位置するように設定されている。このため、中心軸線P1に対する第1筒91の同軸性を確実に高めることができる。図7に示すように、位置決めピン91eには、先端に向かうにつれて外径が小さくなる傾斜案内面91fを有する。このため位置決めピン91eを主ガス通過部材150(位置決め部)の位置決め穴150eに挿入する操作が容易となる。
更に本実施形態によれば、図2に示すように、第1筒91の内周面は、燃焼火炎25cを発生させる燃焼室20を形成する。上記したように第1筒91の径方向における高い同軸性が得られるため、径方向における燃焼室20の位置ずれも抑制される。故に、良好な燃焼火炎25cを生成させるのに有利であり、燃焼効率を高めることができる。
上記したように本実施形態によれば、第1筒91の位置決めピン91eは、主ガス通過部材150(位置決め部)の位置決め穴150eに挿入され、第1筒91の径方向の位置決めを行う。このため改質装置の組立時においても、改質装置の使用時においても、径方向における第1筒91の位置ずれが効果的に抑制される。
更に、第1筒91の位置決めピン91eが主ガス通過部材150(位置決め部)の位置決め穴150eに挿入されるだけであるため、第1筒91の下端部は、中心軸線P1の延設方向に沿っては自由端状である。故に、第1筒91の下端部は、中心軸線P1の直角方向には拘束されるものの、中心軸線P1が延設されている方向に沿っては自由端状である。換言すれば、改質装置1の組立時において、中心軸線P1が延設する方向において、位置決めピン91eおよび第1筒91の変位性が良好に確保されている。従って、中心軸線P1が延設する方向における熱膨張量が大きいときであっても、第1筒91の熱膨張吸収作用が良好に獲得される。
また本実施形態によれば、第1筒91は底部91cを有する。位置決めピン91eは、第1筒91の底部91cの中央において下方に向けて中心軸線P1iに沿って突出している。ここで、第1筒91の内周面は、燃焼火炎が発生する燃焼室20を形成するため、第1筒91の底部91cは燃焼火炎に対面し、高温に加熱されがちである。この点について本実施形態によれば、位置決めピン91eの表面積に相当するぶん、第1筒91の放熱面積が増加され、底部91cの過熱が抑制され、底部91cの耐久性が向上する。更に、位置決めピン91eのうちの少なくとも一部は、主ガス通過部材150(位置決め部)の位置決め穴150eを形成する内壁面150hに接触することにしてもよい(図7参照)。すなわち、図7に示すように、位置決めピン91eの外径をDAとし、位置決め穴150eの内径をDBとすると、DA=DB、DA≒DBとされている。この場合、第1筒91の底部91cが高温となるときであっても、第1筒91の底部91cの熱は、位置決めピン91eを介して主ガス通過部材150(位置決め部)側に伝熱され、ひいては主基体86に伝熱される。このため、第1筒91の底部91cの過熱が一層抑制される。なお、前記した『接触する』とは、位置決めピン91eの外壁面がこれの周方向の全体にわたり位置決め穴150eの内壁面150hに接触する形態でもよいし、位置決めピン91eの外壁面がこれの周方向の一部において位置決め穴150eの内壁面150hに接触する形態でも良い意味である。場合によっては位置決め性は多少低下するものの、微小隙間を形成するように、DA>DBとし、位置決めピン91eの外壁面が位置決め穴150eの内壁面150hに非接触でも良い。
このため改質部2のうち第1筒91で形成される内通路22の温度ムラを抑制するのに有利となる。ひいては内通路22に装填されている改質触媒を担持する触媒担体20aの温度ムラを抑制するのに有利となる。よって改質触媒を担持する触媒担体20aにおける改質反応のムラを低減させるのに有利となる。なお、位置決めピン91eおよび主ガス通過部材150が同一材質または同系材質であれば、位置決めピン91eの熱膨張量および主ガス通過部材150の熱膨張量を相応させ、上記した接触度を維持するのに有利となる。これに限らず、位置決めピン91eおよび主ガス通過部材150は互いに異材質で形成しても良い。
本実施形態によれば、位置決めピン91eのアスペクト比(長さ/径)が大きく、位置決めピン91eは長軸状であるため、第1筒91の底部91cの下方における改質ガスの通過性を損なうことが抑制される。アスペクト比は例えば2〜100の範囲内、2〜50の範囲内、3〜20の範囲内で設定できる。位置決めピン91eは第1筒91の底部91cに溶接または取付具で固定されているため、改質装置1の種類が変更されるときであっても、位置決めピン91eの長さおよび/または径を変更すると共に、位置決め穴150eのサイズを変更すれば、対応することができる。位置決めピン91e付近、すなわち改質部20の出口2p側の触媒担体20aを効率よく加熱でき、改質反応に適する。
図3に示すように、CO酸化部53のうち下部には、ガス通過部材としての第2ガス通過部材120が保持されている。CO酸化部53のうち上部には、ガス通過性をもつ第3ガス通過部材130が保持されている。第2ガス通過部材120および第3ガス通過部材130は、中心軸線P1に対して同軸的なリング形状をなしており、厚み方向に貫通する多数の通孔120m,130mを有するパンチングメタルまたは網部材で形成されている。第2ガス通過部材120は、CO酸化部53の触媒担体53aが落下することを抑制する。第3ガス通過部材130は、CO酸化部53の触媒担体53aに対してガス通過性を確保しつつ蓋をしている。CO酸化部53においては、第2ガス通過部材120の下方にリング形状をなす下部空間53dが形成されていると共に、第2ガス通過部材120の上方にリング形状をなす上部空間53uが形成されている。
更に本実施形態によれば、図1および図4に示すように、混合室81を有する混合部80が設けられている。混合室81はシフト部60に隣設されつつシフト部60の下流に設けられ、且つ、CO酸化部53の上流に位置している。混合室81の中心軸線は、中心軸線P1と同軸である。混合室81には、改質部2で生成された一酸化炭素(有害ガス)を含む可能性がある改質ガス(シフト部60を流れ且つCO酸化部53に供給される前の改質ガス)と、空気通路70の入口70iから空気(酸素含有ガス)とが供給されて混合される。
図4に示すように、混合室81は、中心軸線P1の回りを1周するリング形状または筒形状の空間をなしている。改質ガス通路としての第2シフト通路61sは、混合室81の軸線(中心軸線P1)に対して延設された通路を形成している。従って、第2シフト通路61s(改質ガス通路)は、第2シフト通路61sが延設されている方向に沿って、つまり矢印G方向(上向き)に沿って、改質ガスを流す。これに対して、酸素含有ガス通路として機能する空気通路70は、空気(酸素含有ガス)を混合室81の中心軸線P1に対して直角方向に沿って径内方向(矢印R方向)に向けて流す。
ここで、図4に示すように、混合室81の内周側には方向変換部82が設けられている。方向変換部82は、改質ガス通路としての第2シフト通路61sから供給される改質ガスと、空気とを互いに衝突させるように案内する機能を有する。具体的には、中心軸線P1を通る断面(図1および図4)において、方向変換部82は、中心軸線P1の回りを1周するように設けられており、中心軸線P1に対してほぼ直状(断面直線状)に傾斜されている傾斜面82aを有する。中心軸線P1と平行な方向に対する傾斜面82aの傾斜角θ1は、20〜80度の範囲内、30〜60度の範囲内、あるいは、35〜55度の範囲内とすることができる。
図4に示すように、方向変換部82は、混合室(改質部2)の中心軸線P1に対して傾斜されている。方向変換部82は、重力方向の下方に向かうにつれて縮径するように傾斜している。すなわち方向変換部82は、上方に向かうにつれて拡径するように傾斜している。空気が混合室81に供給されていないとき、方向変換部82は、第2シフト通路61sを矢印G方向(中心軸線P1に沿った方向)に流れる改質ガスを、混合室81において径外方向(矢印S方向)に指向させる。更に、改質ガスが流れていないとき、方向変換部82は、空気通路70を矢印R方向に流れる空気を、混合室81において混合室81の軸線(中心軸線P1)が延設されている方向(図4に示す矢印T方向)に指向させる。この結果、混合室81において、改質ガスと空気とを互いに対向させて衝突させるように、方向変換部82は改質ガスおよび空気を案内させる。このため、混合室81において改質ガスおよび空気同士が衝突流となり易い。故に、混合室81において乱流化が進行し、混合室81における改質ガスおよび空気同士の混合性を高めることができる。
本実施形態によれば、方向変換部82は、内筒62の基端部62bを径外方向に円錐形状に拡径加工させることにより形成されている。上記したように方向変換部82は内筒62の一部分で形成されているため、別部品を必要とせず、部品の点数を低減できる。上記した内筒62は、シフト部60の第1シフト通路61fと混合部80とを仕切る仕切部材として機能する。混合室81は、シフト部60の第1シフト通路61fと混合部80とを仕切る内筒62(仕切部材)を用いて形成されている。この場合、内筒62(仕切部材)を介してシフト部60の第1シフト通路61fおよび混合部80は隣設されている。
図6は、混合状態を平面から視認する概念形態を模式的に示す。図6に示すように、混合室81に供給された改質ガスは、方向変換部82により径外方向(矢印S方向)に指向する。これに対して、空気通路70の入口70iから混合室81に供給される空気は、径内方向(矢印R方向)に向かい、更に方向変換部82に当たると、矢印T方向(図4参照)に指向する。このため、殊に空気通路70の入口70i付近においては、空気と改質ガスとの対向流としての衝突度が高くなる。これにより混合室81における乱流化が促進される。故に、混合室81における空気と改質ガスとの均一混合性が増加する。殊に空気通路70の入口70i付近においては、上記した均一混合性が増加する。
ここで、空気通路70の入口70iは、混合室81において出口81pから最も遠い位置に設けられている。空気通路70の入口70iから混合室81に供給された空気は、混合室81の周方向に沿って流れ、混合室81の出口81pから吐出される。上記したように空気と改質ガスとの混合室81における混合性が向上すれば、空気を含む改質ガスが入口53iからCO酸化部53に供給されたとき、CO酸化部53におけるCO酸化反応を良好に実施することができる。ここで、改質ガス(シフト部通過後のガス)量に対して混合する空気の量が圧倒的に少ないので、両者を均一に混合しにくい。また改質ガスの主要成分は水素であり、空気の主要成分は酸素と窒素であり、両者は比重がかなり異なり、両者を均一に混合しにくい。両者の反応を促進させるためには、均一に混合させることが重要である。上記した混合室81に方向変換部82を形成する構成を採用すれば、混合室81における水素と酸素との均一混合性が向上される。なお、CO酸化部53のうち下流においては、酸素濃度が低減されるため、メタネーション反応(CO+3H→CH+HO)によるCO低減効果も期待できる。
更に本実施形態によれば、図1に示すように、空気が供給される混合室81はシフト部60の入口60iおよび出口60pに隣設されている。このため空気(大気)によりシフト部60の入口60i(CO濃度が高いためシフト反応が発生し易い)を積極的に冷却させることを期待できる。この場合、シフト部60における過剰高温化が抑制される。従って、シフト部60によるシフト反応を促進させ、一酸化炭素を低減させるのに貢献することができる。ここで、シフト反応は、上記した式(2)(CO+HO→H+CO)に基づき、発熱を伴う。シフト部60が過剰に高温化されると、上記したシフト反応の進行が妨げられ易い。なお、図4から理解できるように、シフト部60の入口60iにおいて、外周側を流れる改質ガスが方向変換部82の傾斜面82cに当たると、改質ガスは矢印KA方向(図4参照)に中心軸線P1に向けて指向するように案内される。
更に本実施形態によれば、図6に示すように、混合室81は中心軸線P1の回りにリング形状(または筒形状)に延設されている。故に、混合室81自体を流れる通路距離(入口70iから出口81pまでの通路距離)が確保される。故に、混合室81において空気と改質ガスとを混合させる混合距離を確保でき、空気と改質ガスとを混合性を更に向上させるのに有利となる。
加えて本実施形態によれば、図1に示すように、シフト部60に隣設されている混合部80の混合室81の出口81pからCO酸化部53の入口53iまで延設されている通路85が延設されている。すなわち混合部80の混合室81はCO酸化部53の上流に配置されており、混合室81とCO酸化部53とを繋ぐ通路85の通路距離が存在している。このため、空気を含む改質ガスが通路85を流れるとき、改質ガスと空気とを通路85(CO酸化部53の上流の配管)において拡散などで更に混合させることができ、混合性を更に一層高めることを期待できる。よってCO酸化部53における酸化反応性を向上させるのに有利となる。
更に本実施形態によれば、前述したように、図4に示すように、シフト部60は、シフト触媒を担持する触媒担体60aを収容すると共に改質ガスを流す第1シフト通路61fを形成する内筒62と、シフト触媒を担持する触媒担体60aを収容すると共に改質ガスを流す第2シフト通路61sを形成する外筒63と、内筒62の先端部62cに対向するように内筒62および外筒63の軸直角方向に沿って配置された第1ガス通過板64とを有する。第1ガス通過板64は厚み方向に貫通する通孔64mをもつ。
図5に示すように、隙間幅K1を有する微小隙間68が内筒62の先端部62cと第1ガス通過板64との間に形成されている。これにより内筒62の軸線方向に沿った熱膨張が大きいときであっても、内筒62の先端部62cが第1ガス通過板64が過剰に衝突しないようにされている。従って第1ガス通過板64、内筒62の薄肉化を図りつつ、これらの長寿命化および耐久性が確保される。殊に、多数の通孔64mをもつ第1ガス通過板64の変形が抑制される。
さて本実施形態の要部について説明を加える。図2および図3に示すように、第2燃焼通路44(ガス通路)は、内側の第5筒95(第1壁体)と外側の第6筒96(第2壁体)とでリング形状または筒形状の空間として区画されている。第2燃焼通路44(ガス通路)には、伝熱フィン46(挿入部材)がこれを多少変形させつつ筒形状に曲成された状態で挿入(圧入)されている。伝熱フィン46は、ステンレス鋼、炭素鋼等の合金鋼、アルミニウム合金等の金属で形成されており、端部46a,46c(図9参照)を有する。
図2及び図3に示すように、第6筒96(第2壁体)の下部には、これの径内方向に向けて、つまり第2燃焼通路44に向けて突出するドーム状の突起部96aが複数個形成されている。突起部96aは、伝熱フィン46の下部46dに係合可能に対面する。第2燃焼通路44に伝熱フィン46を挿入させるとき、突起部96aは、伝熱フィン46の挿入量を規制させるストッパとしても機能することもできる。
上記した突起部96aは、第6筒96の周方向(図9に示す矢印KM方向)において間隔を隔てて断続的に複数個設けられている。主基体86からの突起部96aの高さ位置は、各突起部96aについてそれぞれ、同じ高さとされていることが好ましい。但し、主基体86からの伝熱フィン46の下端部の高さ位置によっては、各突起部96aの高さ位置を異ならせても良い。要するに、各突起部96aは、伝熱フィン46の下端部を支持できるように、伝熱フィン46の下端部の下方に位置している。
改質装置1の組立時または使用時において、伝熱フィン46が重力により落下することは、突起部96aにより抑制されている。このため、伝熱フィン46を直接的に溶接やろう付けで第5筒95(第1壁体)または第6筒96(第2壁体)に固定させることを廃止させることができる。更に組立時または使用時において、突起部96aは、第2燃焼通路44の通路幅(図9に示すti)を形成しつつ、第5筒95および第6筒96の同軸性を高めることもできる。従って第2燃焼通路44の通路幅tiの均一化に有利となり、第2燃焼通路44のガス流れの均一化に有利である。
また、改質装置1の組立時に、改質装置1を構成する部品が上下逆に反転されることがある。このような場合であっても、図3に示すように、第5筒95の上端部には中間蓋42(蓋)が被着されており、中間蓋42の周縁部にはフランジ部42f(係合部)が形成されている。フランジ部42fは、第2燃焼通路44側に突出しており、伝熱フィン46のうち突起部96aと反対側の部位46x(図3参照)に係合するように設けられている。従って組立時に、第5筒体95を上下反転させるときであっても、重力による伝熱フィン46の脱落が抑制される。
ここで本実施形態によれば、図2に示すように、第5筒95(第1壁体)および第6筒96(第2壁体)の厚み方向(径方向)における一方側には、燃焼部25(加熱源)が設けられている。第5筒95(第1壁体)および第6筒96(第2壁体)の厚み方向(径方向)における他方側には、蒸発部50(被加熱部)が設けられている。第2燃焼通路44には伝熱フィン46が挿入されている。このため燃焼部25(加熱源)側の熱を蒸発部50に良好に伝達できる。更に第2燃焼通路44(ガス通路)を流れる燃焼ガスの熱を蒸発部50に良好に伝達できる。このため蒸発部50の受熱量が確保され、蒸発部50における蒸発量を良好に確保することができる。
本実施形態によれば、突起部96aは、第6筒96をこれの径内方向に向けて、つまり第2燃焼通路44(ガス通路)に向けて、プレス加工(エンボス加工)で膨出成形させることにより形成されている。プレス加工のため、突起部96aを第6筒96に一体化できる。故に、突起部を別部品とせずとも良い。
本実施形態によれば、図2に示すように、突起部96aを有する第6筒96は、突起部96aと反対側(第6筒96の外周側)において、原料水を加熱して水蒸気を生成させる蒸発部50を形成している。蒸発部50では液相状の水が気化されるため、気化熱が奪われ、高温化されにくい。改質装置1の使用期間が長期にわたったとしても、突起部96aの熱変形は抑制され、上記した脱落防止効果が長期にわたり良好に維持される。
殊に、図3に示すように、蒸発部50に水を供給する水入口50iの高さ位置は、突起部96aの高さ位置に接近している。このため突起部96aは水温付近に維持され易いことが期待される。なお、蒸発部50の下端から上端までの高さ寸法を100として相対表示するとき、水入口50iおよび突起部96aの双方は、蒸発部50の下端から40未満(30未満、20未満または10未満)の高さ位置に設定されていることが好ましい。
図8に示すように、突起部96aのうち、丸みを有する頂部96wは、微小隙間ΔW1を形成するように第5筒95に非接触状態とされている。非接触状態であるため、組立時において突起部96aの頂部96wと第5筒95とが過剰に擦れることが抑制され、突起部96aの保護性を高めることができる。
また突起部96aは、第2燃焼通路44に対面するように三次元曲面を有するようにドーム状に突出する凸状面96bと、凸状面96bに背向すると共に三次元曲面を有するようにドーム状にへこむ凹状面96cとを有する。この場合、凹状面96cにより、突起部96aの厚みtcにおける過剰肉厚化は抑制され、軽量化される。更に、突起部96a自体の過剰剛体化が抑制される。従って、組立時において、万一、作業事情により突起部96aの頂部96wと第5筒95とが擦れる場合であっても、突起部96aの相手である第5筒95を過剰に損傷させることが抑制される。
本実施形態によれば、図9に示すように、突起部96aは、第2燃焼通路44(ガス通路)においてガスが通過する方向(図9の紙面垂直方向)に対して交差する方向(第6筒96の周方向,矢印KM方向)において、間隔を隔てて複数個設けられている。この場合、重力による伝熱フィン46の脱落が確実に抑制される。更に隣設する突起部96a間は空間となるため、第2燃焼通路44におけるガス通過性が良好に確保される。
図9に示すように、伝熱フィン46は、これの厚み方向に山部46mを有する波板部材で形成されており、これの厚み方向にバネ付勢力を発揮できる。この場合、山部46mは第5筒95の外周面および第6筒96の内周面に伝熱可能に圧接する。従って、伝熱フィン46を利用した伝熱性が良好に維持される。更に、隣設する山部46m間は第2燃焼通路44におけるガスが流れる流路とされているため、ガス通過性が良好に維持される。
(実施形態2)
図10は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図10に示すように、突起部96aは第6筒96に形成されており、第5筒95の外周面に接触されている。この場合は、突起部96aと第5筒95との接触を利用することにより、第5筒95と第6筒96との間における伝熱性が高められる。更に改質装置1の組立時および使用時において、第5筒95と第6筒96との同軸性を一層高めることができる。ここで、突起部96aは、前述したように、凸状面96bおよび凹状面96cを有するため、過剰な剛体ではなく、ある程度の弾性変形性を期待できる。従って、万一、組立時において、万一、作業事情により突起部96aの頂部96wと第5筒95とが擦れる場合であっても、突起部96aの相手である第5筒95を過剰に損傷させることが抑制される。更に頂部96wは丸みを有するため、上記した擦れが一層低減される。
(実施形態3)
図11は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図11に示すように、伝熱フィン46Bは金属で形成されたプレート状とされており、放射方向に沿って複数個配置されている。各突起部96kは、第6筒96の内周面においてこれの径内方向に膨出するように形成されており、プレス成形により形成されており、伝熱フィン46Bの下端部の支持性を高めるべく、その下端部を嵌めて支持する凹部96rを有する。なお場合によっては、突起部を第5筒95の外周面に形成しても良い。
(実施形態4)
図12は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。燃焼ガスまたは改質ガスが通過する第2燃焼通路(ガス通路)44Eは、第1壁体95Eと第2壁体96Eとで区画されているが、筒形状空間ではなく、平パネル形状の空間とされている。従って第1壁体95Eと第2壁体96Eとは筒形状ではなく、平板形状とされている。図12に示すように、第1壁体95Eの下部には、凸状面95bおよび凹状面95cを有する突起部95aが形成されている。突起部95aは第2壁体96Eに向けて突出されている。突起部95aの頂部95wと第2壁体96Eとは、接触(圧接)している。これにより第1壁体95Eと第2壁体96Eとの間における伝熱性が高められる。更に改質装置1の組立時および使用時において、第1壁体95Eと第2壁体96Eとの位置決め性を一層高めることができる。
(実施形態5)
図13は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。第5筒95および第6筒96は筒形状をなす。図13に示すように、突起部95aは第5筒95に形成されており、微小隙間ΔW2を形成するように第6筒96の内周面に向けて突出されている。この場合、突起部95aの頂部95wと第9筒96とは非接触状態である。これにより組立時において突起部95aと第6筒96とが過剰に擦れることが抑制され、突起部95aの保護性を高め得る。微小隙間ΔW2は微小であるため、第5筒95および第6筒96は同軸性は、実用上支障がない程度に良好に維持される。
(実施形態6)
図14は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図14に示すように、改質部2を構成する内通路22(ガス通路)は、改質触媒を担持する触媒担体20aを触媒層として収容しており、互いに同軸的な第1筒91(第1壁体)と第2筒92(第2壁体)とで形成されている。触媒担体20aは一般的にはセラミックス(例えばアルミナ)で形成されており、金属に比較すると伝熱性が必ずしも高くない。このため内通路22では温度ムラが発生するおそれがある。そこで図14に示すように、内通路22には、波板状をなす伝熱フィン46Eが挿入(圧入)されている。伝熱フィン46Eにより触媒層の伝熱ムラが低減される。ここで、伝熱フィン46Eがもつバネ付勢力により、伝熱フィン46Eの山部46mは、第1筒91および第2筒92に圧接する。第2筒92の下部には突起部92aが形成されている。突起部92aは、第2筒92の周方向に沿って間隔を隔てて複数個設けられている。伝熱フィン46Eが重力により落下することは、突起部92aにより抑制される。相手側の第1筒91に突起部を形成しても良い。なお、改質部2を構成する外通路21内に触媒担体20aと共に伝熱フィン46Eが配置されていても良い。この場合、外通路21を区画する第3筒93および第4筒94のうちの一方または双方に突起部が形成されていても良い。
(実施形態7)
図15は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図15に示すように、CO酸化部53を構成するガス通路53sは、酸化触媒を担持する触媒担体53aを収容しており、同軸的な内側の第8筒98(第1壁体)と外側の第9筒99(第2壁体)とで形成されている。ガス通路53sには伝熱フィン46Eが挿入(圧入)されている。触媒担体53aは一般的にはセラミックスで形成されており、伝熱性が必ずしも高くない。このため温度ムラが発生するおそれがあるが、伝熱フィン46Eにより伝熱ムラが低減される。ここで、伝熱フィン46Eがもつバネ付勢力により、伝熱フィン46Eの山部46mは、第8筒98および第9筒99に圧接している。第9筒99の下部には突起部99aがプレス加工により形成されている。突起部99aは、第9筒99の周方向に沿って間隔を隔てて複数個設けられている。伝熱フィン46Eが重力により落下することは、突起部99aにより抑制される。なお、第8筒98に突起部を形成しても良い。
(実施形態8)
図16は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図16に示すように、ガス透過部材として機能する第1ガス通過部材110はリング形状をなしており、第3筒93(第1壁体)の下部と第4筒94(第2壁体)の下部との間に配置されている。筒形状の第4筒94には、突起部94yが周方向に間隔を隔てて断続的にプレス成形により形成されている。突起部94yは、触媒担体20aを支える第1ガス通過部材110が重力により下方に脱落することを抑制する。なお突起部を第3筒93に形成しても良い。
(実施形態9)
図17は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を示す。図17に示すように、第2ガス通過部材120は、第8筒98(第1壁体)の下部と第9筒99(第2壁体)の下部との間に配置されている。筒形状の第9筒99には突起部99yが周方向に間隔を隔てて断続的にプレス成形により形成されている。突起部99yは、触媒担体53aを支える第2ガス通過部材120の重力による脱落を抑制する。なお突起部を第8筒98に形成しても良い。
(その他)
上記した実施形態1では、突起部96aは第6筒96の周方向に沿って間隔を隔てて複数個設けられているが、これに限らず、第2燃焼通路44の流路断面積が確保され、第2燃焼通路44のガス通過性が確保できるならば、突起部は第6筒96の周方向に沿って1周するように連続的に設けられていても良い。
燃焼火炎25cを発生させる燃焼室20を形成する第1筒91に位置決めピンを突設し、第1筒91の位置決め性を高めているが、これに限らず、他の筒としても良い。筒が底部を有しない場合には、筒の下端部に位置きめピンを設けると良い。位置決めピン91eおよび位置決め穴150eは中心軸線P1に設けられているが、これに限らず、径方向において中心軸線P1から離間した位置でも良い。要するに第1筒91等の筒をこれの径方向に位置決めできる位置であれば良い。
実施形態1では、改質ガスを方向変換部82に当てて混合室81において径外方向に向けて方向変換させているが、これに限らず、改質ガスを方向変換部に当てて混合室において径内方向に向けて方向変換させ、空気と衝突させることにしても良い。この場合、空気を径外方向に指向するように混合室81に供給する。混合室81には空気を供給させているが、これに限らず、酸素ガスを供給させることにしても良い。酸素濃度を濃縮させた酸素富化ガスを供給させることにしても良い。方向変換部82は、重力方向の下方に向かうにつれて縮径するように傾斜しているが、これに限らず、重力方向の上方に向かうにつれて縮径するように傾斜している構造とすることもできる。この場合、下向きに流れる改質ガスが方向変換部に当たり、方向変換される。混合室81に空気を供給する空気通路70の入口70iの数は特に限定されるものではなく、複数個としても良い。
実施形態1では、改質部2は内通路21および外通路22の双方を有するが、これに限らず、いずれか一方のみとしても良い。蒸発部50は改質部2と一体的であるが、これに限らず、蒸発部50は改質部2から分離されていても良い。シフト部60が改質部2に一体的に連設されているが、これに限らず、シフト部60は改質部2から分離されていても良い。場合によっては、シフト部60を廃止しても良い。暖機部55は必要に応じて設ければ良い。改質部2がシフト部60の上方に配置されているが、これに限らず、改質部2がCOシフト部60の下方または横方に配置されていても良い。改質部2の上側に燃焼部25が配置されているが、改質部2の下部側に配置されても良い。場合によっては、第1断熱層41,第3断熱層48を廃止しても良い。
実施形態1では、改質部2、CO酸化部53および蒸発部50が同軸的に配置されているが、同軸でなくても良く、非同軸タイプでも良い。各触媒は上記したものに限定されるものではない。上記した改質触媒を担持する触媒担体20a、シフト触媒を担持する触媒担体60a、酸化触媒を担持する触媒担体53aは、粒状とされているが、これに限らず、モノリス構造体としても良い。実施形態1では、混合室81にはシフト触媒を担持する触媒担体60aが収容されていないが、場合によっては、収容しても良い。CO酸化部に代えて、メタネーション反応部としても良い。
被覆層200および位置決めピン91eは、必要に応じて設ければ良い。本発明は上記した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。上記した第1筒91〜第9筒99等に使用されるステンレス鋼はSUS310、SUS304が例示され、NCA−1(日新製鋼株式会社,アルミニウム含有の高温酸化用のフェライト系のステンレス鋼)等が例示される。改質装置1に用いられる配管はSUS316Lが例示される。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)
改質ガスまたはガス状の燃料原料が通過すると共に触媒を担持する触媒担体を収容するガス通路(触媒通路)を区画する第1壁体と、前記ガス通路に対面し前記第1壁体と共に前記ガス通路を区画する第2壁体と、前記ガス通路内に配置され前記第1壁体と前記第2壁体との間における伝熱性を高める伝熱部材とを具備し、前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方は、前記ガス通路に向けて突出すると共に前記ガス通路からの挿入部材の脱落を抑える突起部を有することを特徴とする触媒収容装置。伝熱部材は伝熱性が良い材料、例えば金属で形成できる。
本発明は燃料電池システムに使用される改質装置、改質ガスに含まれる一酸化炭素を低減させるCO低減装置に利用することができる。
実施形態1に係り、改質装置を示す断面図である。 実施形態1に係り、改質装置の改質部付近を示す断面図である。 実施形態1に係り、改質装置の改質部付近を拡大して示す断面図である。 実施形態1に係り、改質装置の混合室に隣設するCOシフト部付近を拡大して示す断面図である。 実施形態1に係り、COシフト部の内筒の先端部付近を拡大して示す断面図である。 実施形態1に係り、COシフト部の混合室における混合形態を模式化して示す断面図である。 実施形態1に係り、位置決めピンが位置決め穴に挿入されている状態を示す断面図である。 実施形態1に係り、突起部付近を示す断面図である。 実施形態1に係り、突起部付近を示す平面図である。 実施形態2に係り、突起部付近を示す断面図である。 実施形態3に係り、突起部付近を示す平面図である。 実施形態4に係り、突起部付近を示す断面図である。 実施形態5に係り、突起部付近を示す断面図である。 実施形態6に係り、改質部に設けられている伝熱フィン付近を示す平面図である。 実施形態7に係り、CO酸化部に設けられている伝熱フィン付近を示す平面図である。 実施形態8に係り、突起部付近を示す断面図である。 実施形態9に係り、突起部付近を示す断面図である。
符号の説明
1は改質装置、2は改質部、20aは触媒担体、20は燃焼室、21は外通路、22は内通路、25は燃焼部(加熱源)、41は第1断熱層、42は中間蓋(蓋)、42fはフランジ部(係合部)、43は第1燃焼通路、44は第2燃焼通路、46は伝熱フィン(伝熱部材,挿入部材)、46xは伝熱フィンのうち突起部と反対側の部位、50は蒸発部(被加熱部)、53はCO酸化部、54は熱交換部、60はシフト部、61は改質ガス通路形成部材、61fは第1シフト通路、61sは第2シフト通路、62は内筒、63は外筒、64は第1ガス通過板、65は第2ガス通過板、66は閉鎖板、70は空気通路、71は第1形成部材、75は水蒸気通路、80は混合部、81は混合室、82は方向変換部、86は主基体(基体)、91は第1筒、91cは底部、91eは位置決めピン(位置決め突起)、95は第5筒(第1壁体)、96は第6筒(第2壁体)、96aは突起部、96bは凸状面、96cは凹状面、96wは頂部、110は第1ガス通過部材(ガス通過部材,挿入部材)、120は第2ガス通過部材(ガス通過部材,挿入部材)、150は主ガス通過部材(位置決め部)、150eは位置決め穴を示す。

Claims (10)

  1. 燃焼ガス、原料ガスまたは改質ガスが通過するガス通路に対面して前記ガス通路を区画する第1壁体と、前記ガス通路に対面し前記第1壁体と共に前記ガス通路を区画する第2壁体と、前記ガス通路におけるガス通過性を確保しつつ前記第1壁体と前記第2壁体との間に挿入された挿入部材とを具備し、
    前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方は、
    前記ガス通路に向けて突出すると共に前記ガス通路からの前記挿入部材の脱落を抑える突起部を有し、
    前記第1壁体および前記第2壁体のうちの一方または双方には蓋が取り付けられており、前記蓋は係合部をもち、前記係合部は、前記挿入部材のうち前記突起部と反対側の部位に係合するように設けられ、前記第1壁体および前記第2壁体が上下反転されるとき、前記係合部は前記ガス通路からの前記挿入部材の脱落を抑えることを特徴とする燃料電池用ガス処理装置。
  2. 燃焼ガス、原料ガスまたは改質ガスが通過するガス通路に対面して前記ガス通路を区画する第1壁体と、前記ガス通路に対面し前記第1壁体と共に前記ガス通路を区画する第2壁体と、前記ガス通路におけるガス通過性を確保しつつ前記第1壁体と前記第2壁体との間に挿入された挿入部材とを具備し、
    前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方は、
    前記ガス通路に向けて突出すると共に前記ガス通路からの前記挿入部材の脱落を抑える突起部を有し、
    前記挿入部材はこれの厚み方向に山部を有する波板部材であり、断面で、前記山部は前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方に伝熱可能に接触しており、隣設する前記山部間は前記ガス通路のガスが流れる流路とされていることを特徴とする燃料電池用ガス処理装置。
  3. 前記挿入部材は、前記第1壁体および/または前記第2壁体に対する伝熱性を高める伝熱部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  4. 前記ガス通路は、触媒を担持する触媒担体を収容しており、前記挿入部材は、前記触媒担体の落下を抑えると共にガス通過性をもつガス通過部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  5. 前記一方は、前記突起部と反対側において、原料水を加熱して水蒸気を生成させる蒸発部を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  6. 前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方は金属で形成されており、前記突起部は、前記第1壁体および前記第2壁体のうちの少なくとも一方を前記ガス通路に向けてプレス加工で膨出成形させることにより形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  7. 前記第1壁体は筒形状をなし、前記第2壁体は前記第1壁体に対して内周側または外周側に配置された筒形状をなし、前記突起部は、前記第1壁体および前記第2壁体の同軸性を高めることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  8. 前記第1壁体および前記第2壁体のうちの一方に設けられた前記突起部は、前記第1壁体および前記第2壁体のうちの他方に接触状態または非接触状態とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  9. 前記突起部は、前記ガス通路に対面する凸状面と、前記凸状面に背向する凹状面とを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料電池用ガス処理装置。
  10. 前記突起部は、前記ガス通路においてガスが通過する方向に対して交差する方向において、間隔を隔てて複数個設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料電池用ガス処理装置。
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