JP4617966B2 - 水素生成器 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池の燃料として用いる水素を得る為の水素生成器に関する。
水素生成器は、最近開発が進められている固体高分子形燃料電池の燃料となる水素を生成するもので、この水素の製造法としては炭化水素の水蒸気改質法が多く使用されている。水蒸気改質法は、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガスを水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法では改質部中での接触反応によりそれら炭化水素が水素リッチな改質ガスへ変えられる。そして、得られた水素リッチな改質ガスはCO除去部でCOを低減して利用している。
図4は、水蒸気改質器を用いた原料、水蒸気の供給から水素ガスの出口に至るまでを示すブロック図である。燃焼部を配した加熱部と改質触媒を配置した改質部とにより構成される。高温となった改質部では炭化水素が水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。
改質部は、炭化水素を原料とする場合には500〜700℃の温度に加温することが必要であり、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。改質触媒は、原料ガス中の硫黄化合物により被毒し性能劣化を来たすので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫部へ導入される。次いで、別途設けられた水蒸気発生部からの水蒸気を添加、混合して水蒸気改質器の改質部へ導入される。
原料ガスがメタンである場合の改質反応は CH4+2H2O→CO2+4H2で示される。生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部にかけられる。CO変成部では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられる。CO変成部中での反応はCO+H2O→CO2+H2で必要な水蒸気は改質部の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。
燃料電池に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部にかけられる。CO除去部では空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。
従来、この方式の水素生成器は性能向上のために、原料と水蒸気を均一に混合させることに注目していた(例えば、特許文献1参照)。
図5は、水蒸気改質器の改質反応器の断面図である。改質反応器は、円筒状の容器1内の上部に、液体原料を気化しつつ別途供給される気体原料と均一混合した混合原料ガスとして改質反応部2に導く原料蒸発導入部3を備え、容器1内の下部には、改質触媒によって混合原料ガスを改質する改質反応部2と、改質反応部2に反応熱を供給する加熱部4とを備えている。そして、改質反応部2は、全体が円筒状に形成され、容器1の底部側に該容器1の底面との間に若干の空間を空けて、円筒状の容器1と同軸に配設されており、加熱部4は容器1の底面に設けられた燃焼器5と、この燃焼器5の燃焼ガスが容器1の軸に沿って上方に向けて通る燃焼ガス流路6と、この燃焼ガスを容器1の外に排気するために容器1の上面に設けた排気管7とで構成されている。
このため、改質反応器の改質原料即ち混合原料ガスは気体原料としてのメタンと液体原
料としての水が気化されたスチーム(水)である。供給されたメタンに水が液滴化されて混入し、液滴下された水は細かい水滴となってメタンの流れに乗り、メタンと相俟って気液混相体となって、原料蒸発導入部3に供給される。この気液混相体は原料蒸発導入部3を流下して行く過程で、気液混相体中の水滴が気化(蒸発)して気液混相体は混合原料ガスとなって、反応部2に供給される。
即ち、原料蒸発導入部3での蒸発は、第2成分であるメタンの存在により原料の流れ方向に沸点を順次変化しながら、メタン気相中に水分が飽和蒸気圧まで加湿していく蒸発形態であり、常に、一定の蒸発速度で安定した蒸発を実現させることができる。
そのため、常に、均一混合された脈動の無い安定した混合原料ガスを供給することができる。又、脈動の無い安定した混合原料ガスが供給されるため、電池の電圧変動や改質反応部2の加熱部4の安定燃焼、即ちCOやNO等の発生が抑制されて、システムの運転を安定に行うことができる。又、改質反応部2に混合原料ガスとしての改質反応ガスが均一組成で供給されるため、従来のような、改質触媒への炭素析出や改質率の低下等が抑制される。
特開2003−119001号公報
しかしながら、前記従来の構成では、改質部内を流れる原料と水蒸気とが混合したガスが触媒により反応する時の反応熱量が不足して、十分な性能の確保ができなかった。すなわち、十分に反応性能を確保するためには、触媒の各部分に反応に必要な熱量を常に供給する必要がある。触媒は加熱手段により触媒を充填した改質部の壁面から加熱し、内部の触媒は触媒粒の熱伝導と内部ガスの熱伝達により熱移動する。そのため、壁面に近い触媒と壁面に遠い触媒では大きく熱伝達量が異なる。他方、触媒の反応特性は温度に大きく相関する。
例えば、一定量のガスと触媒において、700℃で90%反応する特性が、600℃で75%反応し、500℃で55%反応する様になる。原料と水蒸気が触媒の各部分に均一に流れても、壁面に遠い触媒では、原料と水蒸気は触媒により吸熱反応するが加熱手段からの熱量が不足して温度が低下する。そのため、原料の触媒による水素改質反応が十分行われないガスを改質部から出て行くことになる。そのため、改質効率が低くなり、また、改質触媒への過度の負荷による劣化が生じ、長期信頼性を確保できなくシステム効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、改質部内部に突出した伝熱板を構成とすることにより、加熱部で発生した熱を改質部の触媒全体に伝熱して、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成器は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段と、触媒充填した改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記加熱手段と前記改質部の接触部には、前記改質部内部に突出した伝熱板と、前記伝熱板の表面に凸となる補助伝熱板と、を設け、
前記伝熱板及び前記補助伝熱板は、前記改質部内の触媒中を流れる原料ガスの流れ方向に平行に突出して構成され、前記補助伝熱板の板厚は、前記伝熱板の板厚より薄くする構成としている。このことにより、加熱部で発生した熱は、前記改質部内部に突出した伝熱板を通り改質部内の触媒全体に伝熱できる。
すなわち、改質部の壁面と前記伝熱板から加熱でき、壁面に近い触媒も壁面から遠い触媒も同じように加熱し、十分な熱伝達量が確保できる。そのため、改質部内を流れる原料と水蒸気とが混合したガスが触媒により反応する時の反応熱量を、この吸熱反応性能を確保するために、触媒の各部分に反応に必要な熱量を常に供給して、十分な性能の確保が可能となる。
また、触媒全体で均一に反応できることは、触媒の部分過熱や局部的反応を防止でき、耐久的に性能が維持できる。
本発明の水素生成器は、改質部内部に突出した伝熱板及びこの伝熱板の表面に凸となる補助伝熱板を設けた構成としていることにより、加熱部で発生した熱を改質部の触媒全体に伝熱して、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器となる。
第1の発明は、原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段と、触媒充填した改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、前記加熱手段と前記改質部の接触部には、前記改質部内部に突出した伝熱板を構成としている。
このことにより、加熱部で発生した熱は、前記改質部内部に突出した伝熱板を通り改質部内の触媒全体に伝熱できる。すなわち、改質部の壁面と前記伝熱板から加熱でき、壁面に近い触媒も壁面から遠い触媒も同じように加熱し、十分な熱伝達量が確保できる。そのため、改質部内を流れる原料と水蒸気とが混合したガスが触媒により反応する時の反応熱量を、この吸熱反応性能を確保するために、触媒の各部分に反応に必要な熱量を常に供給して、十分な性能の確保が可能となる。
また、第1の発明の水素生成器を伝熱板及び補助伝熱板は、改質部内の触媒中を流れる原料ガスの流れ方向に平行に突出して構成したことにより、原料は、改質部に入ってから出るまでの間伝熱板により加熱が可能となり触媒反応を均一に促進できる。また、改質部を流れる原料ガスの流れ圧損を増加させることが無くシステムとして安定に保つことが出来る。
すなわち、原料の水蒸気による水素への改質は吸熱反応である。そのため、改質反応を均一に促進させるためには、反応している触媒近くのガスに熱を連続的に供給する必要がある。そこで、改質部に入った原料ガスを伝熱板の加熱手段により逐次加熱できる構成としたことにより、改質部の入口から出口までの間で原料の水素への改質が進み、より改質効率の向上により効率的なシステムとできる。
また、第1の発明の水素生成器を伝熱板は、その表面に凸となる補助伝熱板を設け、前記補助伝熱板の板厚は前記伝熱板の板厚より薄くしたことにより、改質部を流れる原料ガスの流れ抵抗を増加することなく、触媒と伝熱板の接触面積をこの補助伝熱板の接触面積により格段に大きくすることが可能となり、加熱部から伝熱板に伝導した熱を触媒により熱伝導を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
すなわち、原料と水蒸気を触媒により水素に反応させる反応特性は温度に大きく相関する。触媒量を多くあるいは原料流量を減少させると反応は進むが、一定量のガスと触媒において、700℃で90%反応する特性が、600℃で75%反応し、500℃で55%
反応する様になる。原料と水蒸気が触媒の各部分に均一に流れた時、壁面に近い触媒は壁面から熱を十分に受けて原料と水蒸気は触媒により吸熱反応し、壁面から遠い触媒も同様に伝熱板から必要な熱を受けて原料と水蒸気は触媒により吸熱反応するため、反応に必要な熱量は足りて温度が低下せず維持できる。そのため、原料の触媒による水素改質反応は、触媒の各部分で十分に行われ、全てのガスは改質されて改質部から出て行くことになる。
また、触媒全体で均一に反応できることは、壁面から遠い部分の触媒の改質反応性能を確保するために改質部の設定温度を高くして壁面近くの触媒温度を過熱によるシンタリング等の劣化を生じる事が無く耐久的に性能が維持できる。
よって、加熱部で発生した熱を改質部の触媒全体に伝熱して、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器となる。
第2の発明は、特に、第1の発明の水素生成器を伝熱板は、改質部に概略等間隔として複数個構成してある。そのために、改質部に充填された触媒は、複数の伝熱板により多数に分割配置でき、伝熱板を等間隔としたため触媒は体積を均一に分割する。このため、加熱部からの伝熱を触媒の各部分に均一に熱伝導が可能となり、触媒反応に必要な熱を十分に供給して触媒温度低下を生じることが無く、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
の発明は、特に、第1〜の発明のいずれかの発明の水素生成器を伝熱板は、その表面を凸凹として構成したことにより、伝熱面積の拡大と伝熱板近くを流れる原料ガス流れを乱し境界層を薄くでき、さらに触媒と伝熱板の接触面積を大きくすることが可能となり、加熱部から伝熱板に伝導した熱を触媒により熱伝導を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
の発明は、特に、第1〜の発明のいずれかの発明の水素生成器を加熱手段に接した改質部の壁面と伝熱板を押し出し成型材等を用いて一体として構成したことにより、改質部の壁面と伝熱板は熱抵抗の低い構成となり、加熱部からの熱は伝熱板に温度低下なく伝導でき触媒の加熱を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムとなり、また、改質部の壁面と伝熱板の一体成型は、この密着信頼性の向上と、構成の簡略化による低コストが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
参考の形態1)
図1は、本発明の第1の参考形態における水素生成器における改質部の断面図を示すものであり、図2は改質部の横断面図である。水素生成器全体は、図4に示した様に原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段を有する改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続した構成として、生成した水素ガスを燃料電池に接続して利用する。
図1において、8は、都市ガスを原料として燃料電池発電装置に供給する水素を生成する改質部であり、9は、都市ガスに連結した原料を供給する手段、10は、水蒸気として水を供給する手段であり、触媒容器11に連結して設けてある。
12は、例えば、鉄板やセラミックス等の支持体の担体にニッケルもしくはルテニウム
を主成分とする触媒を表面に担持させた多数の触媒粒で充填した触媒層で、この触媒層12で原料ガス2を反応させることにより、水素と二酸化炭素および一酸化炭素からなる生成ガスを反応生成する。この生成反応は500〜700℃程度の高温で生じる吸熱反応である。このため、加熱手段として燃焼器5により高温の燃焼ガスを供給して水蒸気を含む原料ガスと触媒層12を加熱している。燃焼器5は、都市ガス(天然ガス)や燃料電池から排出されるオフガス(未反応水素ガス)、または都市ガスとオフガスを混合して燃料として燃料管13から供給してディストリビュータ14から噴出し、燃焼用空気は空気管15から供給して空気噴出部16から噴出することにより燃焼を行っている。18は、燃焼器5によって生じる火炎19が触媒容器11に直接触れることを避け、さらに燃焼ガス20の流路を規定するための燃焼筒である。燃焼ガス20は、触媒容器11の周囲に沿って流れ、排気管7より改質部8の外部に排出される。
水蒸気改質部8の中で、都市ガスに連結した原料を供給する手段9と水蒸気として水を供給する手段10により供給された原料ガスは、触媒容器11に流入し、触媒容器11内の触媒層12で原料ガスは水素と二酸化炭素および一酸化炭素に反応生成して、生成ガス出口21からCO変成部、CO除去部、燃料電池(図示せず)へと順次接続してある。
そして、改質部8は、加熱手段である燃焼器5と改質部8の接触部には、改質部8の内部に突出した伝熱板22を設けてある。伝熱板22は、熱伝導性能の良い金属等材料で構成しその一端は改質部8の壁面に密接させてある。本実施例では、金属板をL状に曲げ一端を触媒容器11に溶接して密着させ、他端は触媒層12内を触媒容器11の外壁近くまで突状している。そして、本実施例の伝熱板22は、改質部8に概略等間隔として複数個構成し、また、改質部8内の触媒中を流れる原料ガスの流れ方向に平行に突出して設け、そして、伝熱板22は、図2に示すように改質部8の触媒層12を流れ方向に多数に分割する様に、触媒層12の各触媒と伝熱板22を均一に近づける配置とする構成とする。
CO変成部は、生成する改質ガス中には未反応のメタン、未反応の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が発生して8〜15%程度含まれている。このため改質ガスは、この一酸化炭素を二酸化炭素と水素へ変えて除去するためにCO変成部を設ける。CO変成部では例えばFe−Cr系触媒、Cu−Zn系触媒、あるいはPt触媒が用いられ、約300℃程度で反応が行われる。
CO変成部中での反応は CO+H2O→CO2+H2 で必要な水蒸気は改質部8の残留水蒸気を利用する。そして、CO変成部から出る改質ガスは、未反応のメタンと余剰水蒸気と、水素と、二酸化炭素とからなる。しかし、この改質ガスには、COは完全には除去されず、1%程度以下ではあるがCOが含まれている。燃料電池に供給する燃料水素中のCOの許容濃度は10ppm程度であり、これを越えると電池性能が著しく劣化するので、CO成分は燃料電池へ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成部によりCO濃度を1%前後まで低下させた後、CO除去部を設ける。CO除去部は、一酸化炭素を選択的に酸化する触媒が担持されており、空気などの酸化剤が添加され、2CO+O2→2CO2 とCO2に変えることでCOを除去し、改質ガスのCO濃度を10ppm以下に低減させる。このような構成と動作で、定常時は原料ガスから水素に改質して燃料電池を運転し発電を継続する。
以上のように構成された水素生成器について、以下その動作、作用を説明する。
運転時、都市ガスに連結した原料を供給する手段9と水蒸気として水を供給する手段10により触媒容器11に原料ガスとして供給する。触媒容器11に入った原料ガスは、充填された多数の触媒層12によって水素の多い改質ガスになる反応を行い生成ガス出口21に至る。この反応は吸熱反応であるため、常に加熱することにより反応が続く。
加熱部である燃焼器5で発生した熱は、改質部8の触媒容器11内部に突出した伝熱板22を通り改質部内の触媒層12全体に伝熱できる。すなわち、触媒層12は改質部の触媒容器11の壁面と伝熱板22から加熱でき、壁面に近い触媒も壁面から遠い触媒も同じように加熱し、十分な熱伝達量が確保できる。そのため、改質部8内を流れる原料と水蒸気とが混合したガスが触媒により反応する時の反応熱量を、この吸熱反応性能を確保するために、触媒層12の各部分に反応に必要な熱量を常に供給して、十分な性能の確保が可能となる。
すなわち、原料と水蒸気を触媒により水素に反応させる反応特性は温度に大きく相関する。触媒量を多くあるいは原料流量を減少させると反応は進むが、一定量のガスと触媒において、700℃で90%反応する特性が、600℃で75%反応し、500℃で55%反応する様になる。原料と水蒸気が触媒の各部分に均一に流れた時、壁面に近い触媒は壁面から熱を十分に受けて原料と水蒸気は触媒により吸熱反応し、壁面から遠い触媒も同様に伝熱板22から必要な熱を受けて原料と水蒸気は触媒により吸熱反応するため、反応に必要な熱量は足りて温度が低下せず維持できる。そのため、原料の触媒による水素改質反応は、触媒の各部分で十分に行われ、全てのガスは改質されて改質部から出て行くことになる。
また、触媒層11の触媒全体で均一に反応できることは、壁面から遠い部分の触媒の改質反応性能を確保するために改質部8の設定温度を高くして壁面近くの触媒温度を過熱によるシンタリング等の劣化を生じる事が無く耐久的に性能が維持できる。
よって、加熱部の燃焼器5で発生した熱を改質部8の触媒層12の触媒全体に伝熱して、触媒全体の活用と過負荷を防止することにより、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器となる。
また、伝熱板22は、改質部8の触媒容器11の触媒層12を概略等間隔として複数個構成してある。そのために、改質部の触媒容器11に充填された触媒は、複数の伝熱板22により多数に分割配置でき、伝熱板22を等間隔としたため触媒は体積を均一に分割する。このため、加熱部の燃焼器5からの伝熱を触媒の各部分に均一に熱伝導が可能となり、触媒反応に必要な熱を十分に供給して触媒温度低下を生じることが無く、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
また、伝熱板22は、改質部8の触媒容器11内の触媒中を流れる原料ガスの流れ方向に平行に突出して構成したことにより、原料は、触媒容器11に入ってから出るまでの間伝熱板22により加熱が可能となり触媒反応を均一に促進できる。また、改質部の触媒容器11を流れる原料ガスの流れ圧損を増加させることが無くシステムとして安定に保つことが出来る。すなわち、原料の水蒸気による水素への改質は吸熱反応である。そのため、改質反応を均一に促進させるためには、反応している触媒近くのガスに熱を連続的に供給する必要がある。そこで、改質部8の触媒容器11に入った原料ガスを伝熱板22の加熱効果により逐次加熱できる構成としたことにより、改質部8の入口から出口までの間で原料の水素への改質が進み、より改質効率の向上により効率的なシステムとできる。
また、伝熱板22は、その表面をプレス加工や成型により凸凹として構成することにより、伝熱面積の拡大と伝熱板近くを流れる原料ガス流れを乱し境界層を薄くできる。そのため、さらに触媒と伝熱板22の接触面積を大きくすることが可能となり、加熱部の燃焼器5から伝熱板22に伝導した熱を触媒層12の触媒により熱伝導を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
(実施の形態
図3は、本発明の第の実施形態における水素生成器における改質部の断面図を示すものである。参考の形態1と異なるところは、伝熱板22は、伝熱板22の表面に凸となる補助伝熱板23を設けてあり、補助伝熱板23の板厚は伝熱板22の板厚より薄くして構成してある。本実施例では補助伝熱板23を円筒状として伝熱板22のおのおのと密着させてある。そして、加熱手段である燃焼器5に接した改質部8の触媒容器11壁面と伝熱板22を押し出し成型材等を用いて一体として構成してある。本実施例では、触媒容器11と伝熱板22と補助伝熱板23を一体の押し出し成型材で筒状に構成し、この上下を別部材を取り付けた構成を示している。
このことにより、伝熱板22は、その表面に凸となる補助伝熱板23を設け、補助伝熱板23の板厚は伝熱板22の板厚より薄くしたことにより、改質部8の触媒容器11内の触媒層12を流れる原料ガスの流れ抵抗を増加することない。伝熱板22を流れる熱は、一部が触媒層12に放熱し、残りの熱は補助伝熱板23に流れる。そのため、熱貫流量から補助伝熱板23の板厚は伝熱板22の板厚より薄くしても熱量的には減少しない。そして、補助伝熱板23を厚くすると、原料ガスが流れる触媒層12の断面積を減少して流れ抵抗が増加する。また、触媒層12の触媒と伝熱板22の接触面積をこの補助伝熱板23の接触面積の追加により格段に大きくすることが可能となり、加熱部である燃焼器5から伝熱板22に伝導した熱を触媒により熱伝導を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高くできる。
また、加熱手段である燃焼器5に接した改質部8の触媒容器11の壁面と伝熱板22を押し出し成型材等を用いて一体として構成したことにより、触媒容器11の壁面と伝熱板22は、接触部に生じる熱抵抗の低い構成となり、燃焼器5からの熱は伝熱板22に温度低下なく伝導でき触媒の加熱を促進でき、触媒反応に必要な熱を十分に供給して、より改質効率の向上による効率的なシステムとなり、また、改質部8の壁面と伝熱板22の一体成型は、この密着信頼性の向上と、部品点数の低減、組み立て工数の低減等、構成の簡略化による低コストが可能となる。
以上のように、本発明にかかる水素生成器は、改質部内部に突出した伝熱板を構成していることにより、加熱部で発生した熱は、改質部内部に突出した伝熱板を通り改質部内の触媒全体に伝熱でき、吸熱反応性能に反応に必要な熱量を常に供給して、十分な性能の確保が可能となり、また、触媒全体で均一に反応できるので、触媒の部分過熱や局部的反応を防止でき、改質効率の向上による効率的なシステムと触媒の劣化を防止して耐久信頼性の高い水素生成器を提供でき、燃料電池の水素源等の用途に適応できる。
本発明の参考の形態1における水素生成器における改質部の縦断面図 本発明の参考の形態1における水素生成器における改質部の横断面図 本発明の実施の形態における水素生成器における改質部の横断面図 水蒸気改質器を用いた原料、水蒸気の供給から水素ガスの出口に至るまでを示すブロック図 従来の水素生成器における改質部の断面図
5 燃焼器
8 改質部
9 原料を供給する手段
10 水を供給する手段
11 触媒容器
12 触媒層
21 生成ガス出口
22 伝熱板
23 補助伝熱板

Claims (4)

  1. 原料を供給する手段と、水を供給する手段と、加熱手段と、触媒充填した改質部と、CO変成部と、CO除去部を順次接続し、
    前記加熱手段と前記改質部の接触部には、前記改質部内部に突出した伝熱板と、前記伝熱板の表面に凸となる補助伝熱板と、を設け、
    前記伝熱板及び前記補助伝熱板は、前記改質部内の触媒中を流れる原料ガスの流れ方向に平行に突出して構成され、
    前記補助伝熱板の板厚は、前記伝熱板の板厚より薄くして構成されている、水素生成器。
  2. 前記伝熱板は、前記改質部に概略等間隔として複数個構成した請求項1に記載の水素生成器。
  3. 前記伝熱板は、その表面を凸凹として構成した請求項1またはに記載の水素生成器。
  4. 前記加熱手段に接した前記改質部の壁面と前記伝熱板とを押し出し成型材等を用いて一体として構成した請求項1〜のいずれか1項に記載の水素生成器。
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