JP5249439B2 - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

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この発明は、エンジンの燃料噴射制御装置に関するものである。
従来より、電子式燃料噴射が行われる車両の4サイクルエンジンにおいては、加速時に燃料噴射量を増量補正することが知られており、増量補正の方法としては、所定のクランク角で燃料を噴射する同期噴射とは別に、スロットル開度偏差(変化量)により加速状態と判定したときに非同期噴射を実行する方法が知られている。
また汎用エンジンにおいて、所定時間内に加速状態が連続した場合に加速状態の判定を停止することで、不必要な増量補正が行われることを回避するようにした燃料噴射制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−108774号公報
ところで、スロットル操作の一つに、一般にスナップと呼ばれるスロットルを急開した直後に急閉する操作があるが、このスナップ操作を行った場合、例えば4気筒エンジンのようなレスポンスのよいエンジンはスロットル操作に応じてエンジン回転速度が上昇するが、例えば単気筒エンジンのようなレスポンスの緩慢なエンジンではエンジン回転速度の上昇を伴わない場合がある。
前述の単気筒エンジンでは、特に素早くスナップ操作を行った場合にエンジン回転速度の上昇を伴わない状態が発生しやすくなるが、これは、スロットルの急開を加速状態と判定して非同期噴射を実行したにもかかわらず、燃焼に至る前にスロットルが閉じられたことによって必要な空気量が供給されない状態になり、エンジン回転速度上昇に必要な燃焼が出来なかったために発生するものである。
この場合、非同期噴射により燃料を増量しているにもかかわらずエンジン回転速度を上昇させる燃焼が出来ていないので、増量した燃料は燃焼による充分な消費が出来ておらず、結果としてオーバーリッチとなる。このようなスナップ操作を連続で繰返した場合、オーバーリッチが過大になりエンストやアフターファイアに至るという課題があった。
また、このオーバーリッチを避けるべく、特許文献1で開示された技術のように、加速状態の検出回数や検出間隔(時間)だけで加速状態を判定し、その判定に基づいて増量補正(非同期噴射)を所定時間禁止したり減量したりすると、その所定時間中にエンジン回転速度上昇を伴う加速をさせたい場合には増量不足となり、加速性能が悪化するという課題があった。
この発明は、従来の装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、エンストやアフターファイアを防止するとともに、良好なドライバビリティを確保することができるエンジンの燃料噴射制御装置を得ることを目的とするものである。
この発明によるエンジンの燃料噴射制御装置は、エンジンの運転状態に応じて算出された量の燃料を、前記エンジンのクランク軸に設けられたクランク角センサの所定クランク角毎に発生する信号に同期して噴射する同期噴射制御を行うとともに、前記エンジンの吸気系に設けられたスロットルバルブの開閉状態を検出するスロットルセンサの開度変化に基づき加速状態が検出された際に、前記加速状態に応じて算出された量の燃料を、前記同期噴射とは異なるタイミングで噴射する非同期噴射制御を行う電子制御装置を有した燃料噴射制御装置であって、前記電子制御装置は、前回の非同期噴射の実施後から今回の非同期噴射までの同期噴射の回数に基づいて、前記今回の非同期噴射により噴射する燃料の量を補正する非同期噴射量補正手段を備えたことを特徴とするものである。
この発明によるエンジンの燃料噴射制御装置によれば、電子制御装置は、前回の非同期噴射の実施後から今回の非同期噴射までの同期噴射の回数に基づいて、前記今回の非同期噴射により噴射する燃料の量を補正する非同期噴射量補正手段を備えているので、前回の非同期噴射の消費状況に応じて今回の非同期噴射量を補正することができ、このため、エンストやアフターファイアの防止と、良好な加速性能の保持の両立を実現することができ、良好なドライバビリティを確保することができる。
この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置が適用されるエンジン制御システム全体を概略的に示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、非同期噴射制御の非同期噴射量算出処理を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、非同期噴射量の補正係数Krtの算出方法を説明するグラフである。 この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、一定時間ルーチンの制御手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、クランク角割り込みルーチンの制御手順を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置が適用されるエンジン制御システム全体を概略的に示す構成図である。図1において、エンジン100は、たとえばバイク用の単気筒4サイクルエンジンであり、エンジン100の吸気系1には、アクセル(図示せず)に応動して開閉するスロットルバルブ2が配設されている。
また、吸気系1において、スロットルバルブ2の下流側には吸気管4が設けられており、吸気管4のエンジン100側の端部近傍には、電子制御装置6によって制御される燃料噴射弁(インジェクタ)5が設けられている。エンジン100のシリンダ内には、電子制御装置6によって制御されるスパークプラグ18が設けられている。
さらに、エンジン100の運転状態を検出するための各種センサとして、たとえば、吸気管4内の圧力を検出する吸気管圧力センサ13と、エンジン100のクランク軸(図示せず)に設けられたクランク角センサ14と、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するスロットルセンサ16と、エンジン100の冷却水温を検出する水温センサ17と、エンジン100の排気系20において排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサ21とが設けられている。
電子制御装置(ECU)6は、マイクロコンピュータシステムを主体として構成されており、中央演算装置(CPU)7と、記憶装置(メモリ)8と、入力インタフェース9と、出力インタフェース11とを備えている。
電子制御装置6において、入力インタフェース9には、吸気管圧力センサ13から出力される吸気圧信号aと、クランク角センサ14から出力されるクランク角信号G2および回転速度信号Neと、スロットルセンサ16から出力されるスロットル開度信号dと、水温センサ17から出力される水温信号eと、酸素センサ21から出力される電圧信号hとが入力される。一方、出力インタフェース11からは、燃料噴射弁5に対する燃料噴射信号fと、スパークプラグ18に対するイグニッションパルスgとが出力されるように構成されている。
電子制御装置6内の記憶装置8には、燃料噴射弁5を制御するためのプログラムが内蔵されており、中央演算装置7は、記憶装置8内の制御プログラムに基づいて燃料噴射弁5の開放時間すなわち最終通電時間Tを演算する。
中央演算装置7は、吸気圧信号aおよび回転速度信号Neを主な運転状態情報として、エンジン100の運転状況に応じて各種補正係数を決定するとともに、各種補正係数を用いて燃料の基本噴射時間を補正し、燃料噴射弁5の最終通電時間Tを決定する。これにより、中央演算装置7は、所定のクランク角毎に最終通電時間Tで燃料噴射弁5を制御し、エンジン100の負荷状態に応じた所要量の燃料を燃料噴射弁5から吸気系1に噴射させる。
図2は、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、非同期噴射制御の非同期噴射量算出処理を示すタイミングチャートであり、(a)はスロットル
開度、(b)はエンジン回転速度、(c)はクランク軸回転回数RCNT、(d)は補正係数Krt、(e)は非同期噴射f(dTH)、(f)は非同期噴射GTHACN、をそれぞれ示している。図3は、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、非同期噴射量の補正係数Krtの算出方法を説明するグラフである。
中央演算装置7は、図2のタイミングチャートに示すように、スロットルバルブ2の開度偏差(増大変化)を検出し、所定値以上の開度偏差を加速状態と判定し、加速度合いに応じた非同期噴射制御の燃料噴射量を演算し、所定のタイミングにて非同期噴射制御を実行する。
次に、この発明の実施の形態1によるエンジンの燃料噴射制御装置の動作について説明する。図4は、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、一定時間ルーチンの制御手順を示すフローチャートであり、一定時間毎にコールされる一定時間ルーチンである。図5は、この発明の実施の形態1に係るエンジンの燃料噴射制御装置における、クランク角割り込みルーチンの制御手順を示すフローチャートであり、クランク角信号G2による割り込みが発生した場合にコールされるクランク角信号割り込みルーチンである。なお、種々の補正係数を考慮して燃料噴射弁5の最終通電時間Tを演算するためのプログラムは、周知のプログラムを利用可能であり、ここでは図示および説明を省略する。
図4において、まず、ステップS101では、スロットルセンサ16から出力されたスロットル開度信号dによって現在のスロットル開度THNを検出し、ステップS102において前回のスロットル開度THOと現在(今回)のスロットル開度THNとの偏差であるスロットル開度偏差値dTH(=THN−THO)を求める。
続いて、ステップS103において、スロットル開度偏差値dTHとスロットル加速判定値XDTHACCとを比較し、スロットル開度偏差値dTHがスロットル加速判定値XDTHACCよりも大きいか否かを判定する。このステップS103において、dTH≦XDTHACC、すなわち、NOと判定されれば、加速状態ではないと見做して、後述のステップS109に進む。
一方、ステップS103において、[dTH>XDTHACC]、すなわち、YESと判定されれば、加速状態と見做し、以降、ステップS104からステップS108に示す加速状態の場合の処理を行なう。
加速状態の場合の処理は、まず、ステップS104において、前回の同ルーチンでも[dTH>XDTHACC]だったか否かを判定する。その判定の結果、前回も[dTH>XDTHACC]だった、すなわち、YESと判定されれば、加速状態が前回から連続(継続)していると見做して、ステップS105を迂回してステップS106に進む。
一方、ステップS104において、前回は[dTH≦XDTHACC]だった、すなわち、NOと判定されれば、今回が加速状態の初回であると見なし、ステップS105に進み補正係数Krtを算出する。つまり、1回のスロットル急開操作は一定時間ルーチン実行の複数回に渡ることがあるが、1回のスロットル急開操作における補正係数Krt算出は1回のみとする。
ステップS105では、クランク軸回転回数RCNTに応じた補正係数Krtを算出する。補正係数Krtは、クランク軸回転回数RCNTに応じた関数値f(RCNT)であり、原則的にはクランク軸回転回数が多いほど大きい値をとる係数である。関数値f(RCNT)は、ここでは図3に示すように、クランク軸回転回数RCNTを変数とし、単位回転回数XRCNT、単位係数XKRT、初期値XKINTを定数とした一次関数を示している。
続いて、ステップS106では、スロットル開度偏差値dTHに応じた関数値f(dTH)と補正係数Krtからなる非同期噴射量QTHACNを算出する。
なお、非同期噴射量f(dTH)は、加速の状況、言い換えれば、スロットル開度偏差値dTHの大小に応じた値に設定されており、スロットル開度偏差値dTHが大きくなるにしたがって、多い量となるようにマッピングされている。ここでは非同期噴射量f(dTH)は、非同期噴射量QTHACNのベース噴射量と考えてよい。
続いて、ステップS107において、算出された非同期噴射量QTHACNの非同期噴射を実行し、ステップS108に進んで、次回、加速状態と判定された時のためにクランク軸回転回数RCNTをゼロクリアする。
最後に、ステップS109において、今回のスロットル開度THNを前回のスロットル開度THOに更新設定し、図4の一定時間ルーチンが次回にコールされたときに備えて、図4のルーチンを終了する。
次に、図5に示したクランク角信号G2による割り込みルーチンについて説明する。図5において、まず、ステップS201では、今回のクランク角信号が基準信号か否かを判定し、基準信号である、すなわち、YESと判定されれば、続いて、ステップS202において、クランク軸回転回数RCNTを加算(+1)する。
一方、ステップS201において、基準信号でない、すなわち、NOと判定されれば、直ちに図5の処理ルーチンを終了する。なお、基準信号とは、クランクの基準位置(例えば上死点)を検出する為の信号であり、クランク角360度中に発生するクランク角信号のうちの特定の1信号である。
以上の処理により、例えば図2に示すように、スロットルバルブ2の開度変化(増大変化)を検出し、所定値以上の開度偏差を加速状態と判定し、加速度合とクランク軸回転回数に応じた非同期噴射制御の燃料噴射量を演算し、非同期噴射制御が実行される。
なお、このクランク軸回転回数が、非同期噴射にて噴射された燃料の消費状態の指標として機能する。例えば、非同期噴射が実行された後もエンジン回転速度が上昇しない、つまりエンジン回転速度が低いままの場合、非同期噴射はエンジン回転を上昇させる為に実行されたにもかかわらず上昇させる燃焼が出来ていないので充分消費されていないことになる。同時に、エンジン回転速度が低いので同時間あたりのクランク軸回転回数は少なくなる。つまり、クランク軸回転回数が少ないとき非同期噴射は充分消費されていないといえる。
例えば逆に、非同期噴射が実行された後にエンジン回転速度が上昇した場合、非同期噴射はエンジン回転速度を上昇させる為に消費されたことになる。同時に、エンジン回転速度が高いので同時間あたりのクランク軸回転回数は多くなるのである。つまり、クランク軸回転回数が多いとき非同期噴射は充分消費されたといえる。
次に、具体的な動作について、図2を参照して、実施の形態1の動作を詳細に説明する。図2において、(a)に示すスロットル開度におけるa1〜a9は、加速状態と判定されるスロットル操作を行ったタイミングを表している。これ等のスロットル操作a1〜a6及びa9は、(b)のエンジン回転速度に示すように、エンジンの回転速度上昇を伴わない素早いスナップ操作であり、スロットル操作a7とa8は、エンジン回転上昇を伴う比較的ゆっくりしたスナップ操作である。
また、図2の(e)に示す非同期噴射量f(dTH)は、スロットル操作a1〜a9とも同じ噴射量が算出された状態を表しており、図2の(f)に示す非同期噴射量QTHACNは、補正係数Krtにより様々な噴射量が算出された状態を表している。
図2におけるスロットル操作a2の動作について説明する。スロットル操作a2では、前回のスロットル操作(a1)における非同期噴射の実行からエンジン回転速度(b)は上昇しておらず、かつスロットル操作(a2)は前回のスロットル操作(a1)からの比較的短時間での連続したスナップ操作となっている。エンジン回転速度が上昇しておらず短時間であるため、(c)に示すクランク軸回転回数RCNTは比較的小さくなり、従って(d)に示す補正係数Krtは小さい値(例えば0.3)となり、結果的にスロットル操作a2での非同期噴射量は、(f)に示すように前回のスロットル操作(a1)での非同期噴射量に比べて大きく減量補正される(例えばベースの30%に減量補正される)。
すなわち、エンジン回転速度の上昇を伴わない連続した加速の場合、前回のスロットル操作a1における非同期噴射量QTHACNは充分消費されていないが、今回のスロットル操作a2での非同期噴射量QTHACNを大きく減量することによりオーバーリッチを防止することが出来る。スロットル操作a3、a4、a5における非同期噴射量QTHANCEも、スロットル操作a2における非同期噴射量と同様である。
次に、図2におけるスロットル操作a6の動作について説明する。スロットル操作a6では、その前回のスロットル操作a5での非同期噴射の実行からエンジン回転速度は上昇していないが、スロットル操作a6はスロットル操作a1〜a5に対して比較的時間が経過した後のスナップ操作となっており、(b)に示すようにエンジン回転速度は上昇していないが、前回のスロットル操作a5から時間が経過しているため、(c)に示すようにクランク軸回転回数RCNTはある程度大きくなっている。従って、(d)に示す補正係数Krtは中間的な値(例えば0.6)となり、結果的にスロットル操作a6での非同期噴射量QTHACNは、ベース噴射量である非同期噴射量f(dTH)に対して少し減量補正される(例えばベース噴射量の60%程度に減量補正される)。
すなわち、エンジン回転速度上昇を伴わないが前回の加速からある程度時間が経過している場合、前回のスロットル操作a5での非同期噴射量QTHACNはある程度消費されているので、今回のスロットル操作a6での非同期噴射量QTHACNは、その程度に適した減量をすることによりオーバーリッチ防止と加速性能を両立させることが出来る。
次に、図2におけるスロットル操作a8の動作について説明する。スロットル操作a8では、スロットル操作a1〜a5と同様に、前回のスロットル操作a7の非同期噴射実行から短時間での連続したスナップ操作であるが、前回のスロットル操作a7の非同期噴射実行後は(b)に示すようにエンジン回転速度が上昇している。短時間であるがエンジン回転速度が上昇しているため、(c)に示すクランク軸回転回数RCNTは大きくなり、従って(d)に示す補正係数Krtは大きい値(例えば1.0)となり、結果的にスロットル操作a8での非同期噴射量QTHACNはほとんど減量補正されない(例えば、ベースの非同期噴射量f(dTH)の100%)。
すなわち、エンジン回転速度上昇を伴った後の加速の場合、前回のスロットル操作a7での非同期噴射QTHACNは充分消費されているので、今回のスロットル操作a8の非同期噴射量QTHACNを減量しないことにより加速性能を良好に保つことが出来る。次のスロットル操作a9の場合も同様である。
実施の形態2.
実施の形態1では、補正係数Krtは一次関数から算出したが、実施の形態2では、クランク軸回転回数を軸とした1軸のマップ(テーブル)により補正係数Krtを算出するものである。その場合、例えばクランク軸回転回数が大きいほど補正係数Krtが大きくなるようにマッピングする。その他は、実施の形態1の場合と同様である。
実施の形態3.
実施の形態1では、補正係数Krtは一次関数から算出したが、実施の形態3では、クランク軸回転回数の軸と他の要素の軸による2軸のマップにより補正係数Krtを算出するものである。その場合、他の要素とは例えば水温信号eに基づく水温情報であり、例えばクランク軸回転回数が大きいほど、かつ、水温が高いほど補正係数Krtが大きくなるようにマッピングする。その他は、実施の形態1の場合と同様である。
実施の形態4.
実施の形態1では、クランク軸回転回数RCNTは、クランク角信号の基準信号によりクランク360度毎に加算したが、実施の形態4では、全てのクランク角信号毎にクランク軸回転回数RCNTを加算するようにしたものである。なお、クランク角信号ではなく点火の実行毎や同期噴射の実行毎にクランク軸回転回数RCNTを加算するようにしてもよい。これらのいずれの場合でも、実施の形態1の場合と同様に、クランク軸回転回数RCNTは非同期噴射が実行されたときにゼロクリアし、次の加速状態判定までのそれぞれの事象の回数をカウントする。
なお、この発明は、前述の実施の形態1乃至4に限定されるものではなく、また、各部の構成は、図1の構成例に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能なことは言うまでもない。
1 吸気系 2 スロットルバルブ
4 吸気管 5 燃料噴射弁
6 電子制御装置(ECU) 7 中央演算処理装置(CPU)
8 記憶装置(メモリ) 9 入力インタフェース11 出力インタフェース 14 クランク角センサ
16 スロットルセンサ 100 エンジン
d スロットル開度信号 f 燃料噴射信号
G2 クランク角信号 THN 今回のスロットル開度
THO 前回のスロットル開度 dTH スロットル開度偏差値
QTHACN 今回の非同期噴射量。

Claims (1)

  1. エンジンの運転状態に応じて算出された量の燃料を、前記エンジンのクランク軸に設けられたクランク角センサの所定クランク角毎に発生する信号に同期して噴射する同期噴射制御を行うとともに、前記エンジンの吸気系に設けられたスロットルバルブの開閉状態を検出するスロットルセンサの開度変化に基づき加速状態が検出された際に、前記加速状態に応じて算出された量の燃料を、前記同期噴射とは異なるタイミングで噴射する非同期噴射制御を行う電子制御装置を有した燃料噴射制御装置であって、
    前記電子制御装置は、前回の非同期噴射の実施後から今回の非同期噴射までの同期噴射の回数に基づいて、前記今回の非同期噴射により噴射する燃料の量を補正する非同期噴射量補正手段を備えている、
    ことを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
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