JP5244273B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂および特定の構造を有する水素添加ブロック共重合体を含有し、引張伸び、剛性、耐衝撃性、耐熱性等に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂は剛性が高く、耐熱性、成形性に優れており、またエンジニアリングプラスチックのなかでは比較的低コストであるため、様々な分野で用いられている。しかし耐衝撃性に劣るという問題を有している。
この問題を解決する手段として、安価で耐衝撃性に優れたポリオレフィン樹脂をポリフェニレンエーテル系樹脂とブレンドする方法が用いられているが、元来ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリオレフィン樹脂は相溶性に乏しく、単純にブレンドしただけで得られた材料は、耐衝撃性が低下したり層間剥離が生じる等の物性の低下が著しい。
そこで、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリオレフィン樹脂との相溶性の改良を目的として、スチレン系水素添加エラストマーを相溶化剤として添加した組成物が種々検討されてきた(例えば米国特許第4166055号、米国特許第4239673号、米国特許第4383082号、ヨーロッパ公開特許第115712号、特開平5−320471号、特開平6−16924号、特開平6−57130号、特開平9−241499号、特開平9−302167号等参照)。
特に、特開平9−302167号公報は、水添ブロック共重合体の水添前の共役ジエンブロック共重合体のビニル結合量を56〜80%に限定し、耐衝撃性、耐熱性、耐熱性に優れた樹脂組成物を提案している。
しかしながら、従来用いられてきた相容化剤は、組成物の耐衝撃性、耐熱性、剛性、層間剥離性等の物性について必ずしも十分に改良するものではなかった。
発明が解決しようとする課題
本発明の目的は、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリオレフィン樹脂とを含有する組成物にあって、層間剥離がなく、耐熱性、さらには耐衝撃性、剛性、引張破断伸び等の力学特性に優れ、特に引張破断伸びに優れた樹脂組成物を提供することにある。
課題を解決するための手段
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記構成の樹脂組成物が提供されて、本発明の上記目的が達成される。
1.(A)(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂、
(ii)ポリオレフィン樹脂、および
(iii)ビニル芳香族化合物成分を50重量%を超えて含有するブロックAと、共役ジエン化合物成分を50重量%を超えて含有するブロックBとを含有するブロック共重合体であって、該共重合体の共役ジエン化合物成分の1,2−および3,4−ビニル結合含量が60〜90%であり、結合ビニル芳香族化合物成分の含有量が30〜70重量%であり、かつ共役ジエン成分の二重結合の85%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体、を含有し、
(B)上記(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と上記(ii)ポリオレフィン樹脂との重量比((i)/(ii))が95/5〜5/95の範囲にあり、かつ
(C)上記(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と上記(ii)ポリオレフィン樹脂との合計量100重量部当たり、上記(iii)水素添加ブロック共重合体が1〜50重量部の範囲にあり、
上記水素添加ブロック共重合体が、上記ブロックAを少なくとも2個、上記ブロックBを少なくとも1個有し、
上記水素添加ブロック共重合体の構造が、A1−B−A2又はB−A1−B−A2(ここで、該A1、該A2は、上記ブロックAと同義である)で示され、かつ該A1と該A2の構造が異なっており、
上記A1の重量平均分子量が20,000〜55,000であり、上記A2の重量平均分子量と上記A1の重量平均分子量の比(A2/A1)が0.9以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
2.上記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.上記A2の重量平均分子量と上記A1の重量平均分子量の比(A2/A1)が0.8以下である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
発明の効果
本発明によって得られる樹脂組成物は、特定の構造を有する水素添加ブロック共重合体を添加することにより、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリプロピレン系樹脂の相溶性が改良され、耐衝撃性、剛性、耐熱性、引張り破断伸び、および層間剥離に優れ、各種成形品の素材として利用することができる。
その利用分野としては、食品包装容器、各種トレー、シート、チューブ、フィルム、繊維、積層物、コーティング材、コネクタやプリント基板等の電気・電子部品、コンピュータ等のOA機器や家電の筐体、自動車部品、精密部品、建材等の各種工業部品が挙げられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の(i)成分として用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂は、下記一般式で示される単位を主たる構造単位とし、単独重合体であっても共重合体であってもよい。
Figure 0005244273
(上記式中、R1、R2、R3、およびR4は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜7の第一級あるいは第二級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、または少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基である)
ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度(0.5g/dlの濃度で、クロロホルム溶媒中、30℃で測定)は、好ましくは0.15〜2dl/gの範囲、より好ましくは0.2〜1dl/gの範囲にある。
このポリフェニレンエーテル系樹脂の具体的な例としては、例えばポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられる。さらには、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体で例示されるポリフェニレンエーテル共重合体が挙げられる。なかでも、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、特に好ましくはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
これらポリフェニレンエーテル系樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば米国特許第3306874号、特公昭52−17880号、特開昭63−152628号に記載された方法で容易に製造することができる。
また、本発明で用いるポリフェニレンエーテル系樹脂は、上記のポリフェニレンエーテル系樹脂のほかに、上記のポリフェニレンエーテル系樹脂と、スチレン系モノマーおよび/またはα,β−不飽和カルボン酸あるいはその誘導体とを、ラジカル発生剤の存在下あるいは非存在下で、溶融状態、溶液状態、あるいはスラリー状態で80〜350℃の温度で反応させることによって得られる上記モノマーが0.01〜10重量%グラフトまたは付加した変性ポリフェニレンエーテル系樹脂であってもよい。
さらに未変性のポリフェニレンエーテル系樹脂と変性ポリフェニレンエーテル系樹脂とを任意の割合で組み合わせたものであってもよい。
さらに、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレンをポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対し0.2〜5重量部添加し溶融混練したリン化合物処理ポリフェニレンエーテル系樹脂は、色調および流動性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂として本発明において用いることができる。
また、上記したポリフェニレンエーテル系樹脂のほかに、これらポリフェニレンエーテル樹脂100重量部に対してポリスチレン(例えばシンジオタクチックポリスチレン)またはハイインパクトポリスチレンを、ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部当たり、100重量部以下加えたものも好適に(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂として用いることができる。
得られる樹脂組成物が耐熱材料として耐久性が要求される場合は、ポリフェニレンエーテルを単独で使用することがより好ましい。
本発明の(ii)成分として用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1系樹脂、ポリ4−メチルペンチン−1系樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体であってもよく、次に示す他のモノマーとの共重合体であってもよい。
上記共重合体に使用される好ましいモノマーとしては、例えばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の直鎖状α−オレフィン;2−メチルプロペン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、5−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等の分岐状α−オレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのジカルボン酸やそのモノエステル;メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのビニル芳香族化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸などの酸無水物;アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のα、β−不飽和ニトリル;1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等のジエンモノマー;さらにアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等が挙げられる。
これらの共重合可能なモノマーは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら共重合モノマーの共重合量としては、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%である。これらを共重合した場合の共重合体の様式については特に制限は無く、例えばランダム型、ブロック型、グラフト型、これらの混合物などいずれであってもよい。
ポリプロピレン系樹脂として用いられる好ましい共重合体としては、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体が挙げられる。
これらのポリプロピレン系樹脂は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(ii)成分であるポリオレフィン樹脂は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基およびエポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する変性ポリオレフィン樹脂であってもよい。
また、本発明で用いる(ii)ポリオレフィン樹脂の溶融流動性を示すメルトフローレート(MFR)の好ましい範囲は、ポリオレフィン樹脂の種類によって異なり、適宜選択される。ポリプロピレン系樹脂の場合、ASTM D1238に従い、230℃、2.16kg荷重で測定された値として、好ましくは0.01〜200g/10分、さらに好ましくは0.1〜150g/10分である。
(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(ii)ポリオレフィン樹脂との重量比((i)/(ii))は、95/5〜5/95、好ましくは85/15〜15/85、さらに好ましくは30/70〜70/30の範囲にある。この重量比が95/5を越えてポリフェニレンエーテル系樹脂が過剰であると耐衝撃性が低下し、5/95未満で過少であると耐熱性が低下する。
本発明の(iii)成分として用いられる水素添加ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を主体とするビニル芳香族化合物重合体ブロックA(以下、「重合体ブロックA」という)および共役ジエン化合物を主体とする共役ジエン化合物重合体ブロックB(以下、「重合体ブロックB」という)を有するブロック共重合体の水素添加物である。本明細書では、該ブロック共重合体を「水素添加前のブロック共重合体」とも称する。
水素添加前のブロック共重合体は、(AB)nA、(AB)n、B(AB)n、(AB)nSi、(BA)nSi(ただし、nは1以上の整数)等で表されるブロック構造を有することができるが、本発明においては、A1−B−A2又はB−A1−B−A2(ここで、A1、A2は、上記ブロックAと同義である)で表されるブロック構造である。ここで、A、Bは、それぞれ重合体ブロックA、重合体ブロックBを表し、nは1以上、好ましくは1〜4の整数である。
なお、このようなブロック構造は、水素添加後に変化することはない。
水素添加前のブロック共重合体を構成する重合体ブロックAは、ビニル芳香族化合物の単独重合体ブロックまたはビニル芳香族化合物成分を50重量%を超えて含有するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックである。
また、水素添加前のブロック共重合体を構成する重合体ブロックBは、共役ジエン化合物の単独重合体ブロックまたは共役ジエン化合物成分を50重量%を超えて含有する共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物および/またはその他のモノマーとの共重合体ブロックである。
ここで、「ビニル芳香族化合物成分」とは、ポリマー鎖中のビニル芳香族化合物に由来する構造単位を意味する。「共役ジエン化合物成分」も、同様に、ポリマー鎖中の共役ジエン化合物に由来する構造単位を意味する。
重合体ブロックBは、共役ジエンが例えば1,3−ブタジエンの場合、水素添加によりゴム状のエチレン−ブテン−1共重合体ブロックあるいは共役ジエン化合物以外のモノマー−エチレン−ブテン−1共重合体と類似の構造を示すブロックセグメントとなる。
(iii)成分に用いられるビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、 N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、2,4−ジエチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、その中でもスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
また、(iii)成分に用いられる共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、クロロプレン等の1種または2種以上が挙げられる。そのなかでも、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
また、重合体ブロックBに用いられる他のモノマーとしては、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジン等が挙げられる。
さらに、(iii)成分として、水素添加ブロック共重合体に酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基及びアルコキシシリル基から選択される少なくとも1種の官能基が導入された官能性変性体を用いてもよく、上記の水素添加ブロック共重合体と変性水素添加ブロック共重合体との任意の割合のブレンド物を用いることもできる。
(iii)水素添加ブロック共重合体中に占める結合ビニル芳香族化合物の含有率は、30〜70重量%、好ましくは30〜65重量%、さらに好ましくは35〜60重量%である。結合ビニル芳香族化合物の割合が30重量%未満では組成物の剛性が低下し、70重量%より多いと組成物の耐衝撃性が低下するため好ましくない。
また、水素添加ブロック共重合体中の共役ジエン化合物成分の1,2−および3,4−結合含量は60〜90%、好ましくは60〜85%である。1,2−および3,4−結合含量が60%未満の場合、組成物の耐衝撃性が低下し、90%を超えると剛性が低下するため好ましくない。
本発明の(iii)水素添加ブロック共重合体において、水素添加前のブロック共重合体の共役ジエン部分の二重結合の水添率は85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。水添率が85%未満では、組成物の剛性、耐衝撃性が低下するため好ましくない。
(iii)水素添加ブロック共重合体の重量平均分子量は、GPC法で測定されポリスチレン換算値として、好ましくは10,000〜1,000,000であり、より好ましくは20,000〜500,000の範囲である。
水素添加前のブロック共重合体における重合体ブロックAの少なくとも1個の重量平均分子量は、15,000以上であることが好ましく、20,000以上がより好ましい。
また、水素添加前のブロック共重合体は、A1−B−A2(ここで、A1、A2は、それぞれ異なった構造のビニル芳香族化合物重合体ブロックAである)で表される構造を有し、しかも片末端重合体ブロック(A1)の重量平均分子量が20,000〜55,000、もう一方の片末端重合体ブロック(A2)がA2/A1の重量平均分子量の比で0.9以下(好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下)である。またA1−B−A2で表される構造のどちらか一方の片末端にBを付与させた構造B−A1−B−A2またはA1−B−A2−Bも好適に用いることができる。
水素添加前のブロック共重合体が上記構造を有し、両末端重合体ブロックの分子量がそれぞれ上記した範囲にあることにより、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリオレフィン樹脂との相溶化剤として好ましい結果が得られる。
(iii)水素添加ブロック共重合体の配合量は、(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(ii)ポリプロピレン系樹脂の合計量100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは1〜40重量部である。水素添加ブロック共重合体の添加量が1重童部未満では物性の改良効果が十分でなく、また50重量部を超えると剛性が低下するため好ましくない。なお、この配合量の範囲内であれば、2種以上の異なった(iii)水素添加ブロック共重合体を組み合わせて配合しても構わない。
本発明の水素添加ブロック共重合体の製造方法は、いかなる方法でも良いが、一般には有機溶媒中、有機アルカリ金属化合物を開始剤としてリビング共重合し、その後水添反応をおこなうことにより得られる。
上記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの炭化水素溶媒が用いられる。重合開始剤である有機アルカリ化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられる。これらの具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプロペニルジリチウムなどが挙げられ、モノマー100重量部あたり0.02〜2.0重量部の量で用いられる。
また、ブロックBにおける共役ジエン化合物のビニル結合含量の調節は、ルイス塩基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングロコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールエチルプロピルエーテルなどのポリアルキレングリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンなどの第3級アミンなどが挙げられ、上記有機溶媒とともに用いられる。
さらに重合反応は、通常、−30℃〜+150℃で実施され、等温に温度コントロールしても断熱重合で上昇温度下でも良い。(AB)nSiのような分岐タイプは多官能カップリング剤にてカップリング反応を行って製造する。具体的にはテトラクロロシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシランなどが挙げられる。
重合されたブロック共重合体を水素添加することにより、共役ジエン部分の二重結合残基が水素添加された本発明の水素添加ブロック共重合体が得られる。このようにして得られるブロック共重合体溶液をそのままもしくはブロック共重合体を、不活性溶媒中に溶解し、20〜150℃、0.1〜10MPaの加圧水素下で水素化触媒の存在下で水素添加することによって水素添加ブロック共重合体が得られる。水素化に使用される不活性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢酸エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの極性溶媒が挙げられる。
水素化触媒としてはIUPAC周期表第IIIB〜第VIII族の金属を含有する化合物からなる触媒を使用することができる。このような触媒としては、Ni、Pt、Pd及びRu等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた担持型不均一系触媒が挙げられる。また、Ni、Co、Fe、Cr等の金属元素の有機塩又はアセチルアセトン塩と、有機アルミニウム等の還元剤とを組み合わせた均一系チーグラー型触媒を例示することもできる。更に、Ru、Rh等の有機金属化合物などの均一系有機錯触媒、並びにチタノセン化合物、ジルコノセン化合物及びハフノセン化合物等からなる均一系触媒を使用することもできる。これらの各種の水素化触媒は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。具体的には、特開平1−275605、特開平5−271326、特開平5−271325、特開平5−222115、特開平11−292924、特開2000−37632、特開昭59−133203、特開昭63−5401、特開昭62−218403、特開平7−90017、特公昭43−19960、特公昭47−40473に記載の水素化触媒である。
共役ジエン部分の水添率は、水素添加触媒の量、および/または水添反応時の水素圧力、反応時間を変えることにより調節される。水素添加されたブロック共重合体溶液から、必要に応じて触媒の残渣を除去し、フェノール系またはリン系またはアミン系老化防止剤を添加し、重合体溶液から水素添加ブロック共重合体を容易に単離することができる。水素添加ブロック共重合体の単離は、例えば水素添加されたブロック共重合体に、アセトンまたはアルコールなどを加えて沈殿させる方法、重合体溶液を熱湯中に撹拌下、投入し溶媒を蒸留除去する方法などで行うことができる。
さらに本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の目的の達成を損なわない範囲で、必要に応じ各種添加剤、例えば老化防止剤、耐候剤、金属不活性剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、銅害防止剤等の安定剤、防菌・防かび剤、分散剤、軟化剤、可塑剤、シリコンオイル、難燃化剤、架橋剤、共架橋剤、加硫剤、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、酸化チタン、カーボンブラック等の着色剤、フェライト等の金属粉末、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの有機繊維、複合繊維、チタン酸カリウムウィスカー等の無機ウィスカー、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、アスベスト、マイカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト、カオリン、けい藻土、グラファイト、軽石、エボ粉、コットンフロック、コルク粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂、ポリマービーズなどの充填剤またはこれらの混合物、ポリオレフィンワックス、セルロースパウダー、ゴム粉雪の充填剤、低分子量ポリマー等を配合して用いることができる。
また、本発明の目的の達成を損なわない程度にゴム質重合体、熱可塑性樹脂などを適宜配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造に際しては、押し出し機、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等の従来公知の混練り機、およびそれらを組み合わせた混練り機を使用することができる。混練りするにあたり、各成分を一括混練りしてもよく、また任意の成分を混練りした後、残りの成分を添加し混練りする多段分割混練り法を採用することができる。例えばポリフェニレンエーテル樹脂と水素添加ブロック共重合体を混練りした後、ポリオレフィン樹脂を添加する2段分割混練り法、ポリオレフィン樹脂と水素添加ブロック共重合体を混練りした後、ポリフェニレンエーテル樹脂を添加する2段分割混練り法などが挙げられる。また、このようにして得られた樹脂組成物は射出成形、押出成形、回転成形、プレス成形、中空成形等の公知の方法で成形することが可能である。混練り温度、成形温度は200〜300℃と高温のため、混練り前、混練り途中で老防を追加することで熱可塑性樹脂組成物の劣化を防ぐことも可能である。
【発明の実施の形態】
以下、実験例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実験例によっていささかも限定的に解釈されない。また、実験例5〜7、9、10、12〜13は実施例であり、実験例1〜4、8、11、14、15は参考例である。
また、実験例中における各種化学組成および評価は、下記方法で測定した値および評価である。
(1)結合ビニル芳香族化合物含量
699cm−1のフェニル基の吸収をもとに、赤外分析法により検量線を作成し測定した。
(2)共役ジエンの1,2−ビニル結合含量
赤外分析法を用い、モレロ法により算出した。
(3)共役ジエンの水素添加率
四塩化炭素を溶媒に用い、90MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
(4)重量平均分子量
テトラヒドロフランを溶媒に用い、38℃におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算で求めた。
(5)カップリング効率
GPCのピーク面積比より算出した。
(6)剛性
ASTM D790に従って、三点曲げ試験法により、23℃の温度条件下で曲げ弾性率を測定し、剛性の指標とした。
(7)耐衝撃性
ASTM D256に従って、アイゾット衝撃試験機により、23℃の温度条件下(ノッチ付き)でアイゾット衝撃強度を測定し、耐衝撃性の指標とした。
(8)引張破断伸び
ASTM D638に従って、23℃の温度条件下で試験片(Type1 )の引張試験を行い、引張破断伸びを測定した。
(9)而寸熱’性
ASTM D648に従って、18.6kg/cm荷重で測定した。
(10)層間剥離
樹脂組成物を射出成形により平板状に成形した試験片にカッターで切れ目を入れ、その切れ目にセロハンテープを貼り付けてから引っ張り、表面が剥離するか否かを目視で確認し、下記の基準に従って目視評価した。
○:表面が剥離しない。
×:表面が剥離する。
例、比較例、および評価の配合処方に用いられた各種の成分は、以下の通りである。
(i)成分
ポリフェニレンエーテル:2,6−キシレノールを酸化還元して得た還元粘度0.45(dl/g)のポリフェニレンエーテル。
(ii)成分
ポリプロピレン:J705((株)グランドポリマー製、MFR:10g/10min、230℃、2.16kg荷重)
(iii)成分
用いた水素添加ブロック共重合体は、以下の方法で製造した。
[水素添加ブロック共重合体の製造]
(iii−1)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン350g、テトラヒドロフラン50gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.2gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン300g添加し重合を完結させた。その後スチレン350gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は11万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は65%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、10.5ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン1.92gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.18gとn−ブチルリチウム0.73gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が130Lとなった時点で皮応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は98%であった。
(iii−2)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン250g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン250gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2ービニル結合含量は83%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.9ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.35gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.75gとn−ブチルリチウム0.57gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は95%であった。
(iii−3)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン150g、テトラヒドロフラン50gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.0gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン700g添加し重合を完結させた。その後スチレン150gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は15万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は60%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、9.7ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン1.78gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.32gとn−ブチルリチウム0.78gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で40分間水素添加反応させ水素流量積算計が130Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は97%であった。
(iii−4)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン500g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.8gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合完結させ、その後四塩化珪素0.956g添加し20分間反応させた。
得られたポリマーの重量平均分子量は18万であった。ブタジエン部分の1,2ービニル結合含量は88%であった。カップリング効率は90%であった。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン4.1gとn−ブチルリチウム1.4gを仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gとl0mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cmGの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は98%であった。
(iii−5)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン400g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン100gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は80%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.9ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.35gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.75gとn−ブチルリチウム0.57gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は98%であった。
(iii−6)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン550g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン300gを添加し重合を完結させた。その後スチレン150gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は75%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、11.6ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.13gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.97gとn−ブチルリチウム0.66gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が130Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は95%であった。
(iii−7)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン400g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム0.6gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン100gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は20万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は80%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、6.5ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン1.19gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.91gとn−ブチルリチウム0.98gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は96%であった。
(iii−8)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン225g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム0.9gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン700g添加し重合を完結させた。その後スチレン75gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は13万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は78%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、11.2ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.06gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.04gとn−ブチルリチウム0.68gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で40分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は95%であった。
(iii−9)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン300g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.0gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン550g添加し重合を完結させた。その後スチレン150gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は80%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.5ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.25gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.85gとn−ブチルリチウム0.6gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で40分間水素添加反応させ水素流量積算計が230Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は99%であった。
(iiiー10)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン200g、テトラヒドロフラン100gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.2gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン700g添加し重合を完結させた。その後スチレン100gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は8万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は70%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、15ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.73gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.37gとn−ブチルリチウム0.5gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で60分間水素添加反応させ水素流量積算計が290Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は98%であった。
(iiiー11)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン260g、テトラヒドロフラン30gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.1gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン600g添加し重合を完結させた。その後スチレン150gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は9万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は60%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、13.8ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.5gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.6gとn−ブチルリチウム0.52gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で50分間水素添加反応させ水素流量積算計が250Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は97%であった。
(iiiー12)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン225g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム0.9gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、スチレン100g、1,3−ブタジエン600g添加し重合を完結させた。その後スチレン75gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は13万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は75%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、11.2ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.06gを添加し、10分間撹絆した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.04gとn−ブチルリチウム0.68gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で50分間水素添加反応させ水素流量積算計が250Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は99%であった。
(iii−13)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン400g、テトラヒドロフラン50gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン200g添加し重合を完結させた。その後スチレン400gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は65%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、11.0ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.02gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン2.08gとn−ブチルリチウム0.70gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で20分間水素添加反応させ水素流量積算計が85Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は98%であった。
(iii−14)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン100g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン800g添加し重合を完結させた。その後スチレン100gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は80%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、15.6ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.86gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.24gとn−ブチルリチウム0.40gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で40分間水素添加反応させ水素流量積算計が340Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は95%であった。
(iii−15)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン250g、テトラヒドロフラン20gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン250gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は50%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.9ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.35gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.75gとn−ブチルリチウム0.57gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹絆した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は97%であった。
(iii−16)
10リットルのオートクレーブに、脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン250g、テトラヒドロフラン300gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン250gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は93%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.9ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.35gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.75gとn−ブチルリチウム0.57gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で30分間水素添加反応させ水素流量積算計が210Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は96%だった。
(iii−17)
10リットルのオートクレーブに脱気・脱水したシクロヘキサン5kg、スチレン250g、テトラヒドロフラン150gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム1.3gを加え30℃で重合を開始した。重合転化率がほぼ100%となったのち、1,3−ブタジエン500g添加し重合を完結させた。その後スチレン250gを添加し重合を行った。
得られたポリマーの重量平均分子量は10万であった。ブタジエン部分の1,2−ビニル結合含量は80%であった。
この重合体溶液のリビングLi量を測定したところ、12.9ミリモルであった。この系内にベンゾフェノン2.35gを添加し、10分間撹拌した。ポリマー液の色の変化から、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムがないことを確認した。
次に、20mlのシクロヘキサンに溶かしたベンゾフェノン1.75gとn−ブチルリチウム0.57gを窒素雰囲気下であらかじめ10分間反応させた反応生成物を仕込み、さらにビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド0.52gと10mlのトルエンに溶かした1.89gのジエチルアルミニウムクロライドを窒素雰囲気下であらかじめ混合した成分をオートクレーブ内に仕込み撹拌した。水素ガスを8kg/cm2Gの圧力で供給し、90℃で20分間水素添加反応させ水素流量積算計が170Lとなった時点で反応を停止した。
得られた水添ポリマーの水添率は80%であった。
水素添加ブロック共重合体(iii−1〜iii−17)の水素添加前のブロック共重合体のミクロ構造、水素添加後のブタジエン成分の二重結合の水添率および重量平均分子量を表1〜表4に示す。
なお、水素添加前のブロック共重合体の構造において、(1)および(2)は、それぞれ下記の構造である。
(1):A1−B−A2
(2):(A1−B)4X(Xはカップリング残基である)
Figure 0005244273
Figure 0005244273
Figure 0005244273
Figure 0005244273
例1〜15、比較例1〜8
上記各(i)、(ii)、(iii)成分を表5〜表9に示す配合処方で混合し、二軸押出機を用いて溶融混練りし、ペレット化した。次に射出成形により物性評価用の試験片を作製した。物性評価の結果を表5〜表9に示す
Figure 0005244273
Figure 0005244273
Figure 0005244273
Figure 0005244273
Figure 0005244273
表5〜9示される結果から以下のことが明らかである。
実験例1〜15の樹脂組成物は、剛性、耐衝撃性、引張破断伸び、耐熱性および層間剥離のバランスに優れることがわかる。特に、A1−B−A2構造を有し、A1の分子量が20,000〜55,000であり、A2の分子量/A1の分子量比が0.9以下であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を用いた実験例5〜7、9、10、12〜13の場合、剛性、耐衝撃性、耐熱性において著しく優れる。
比較例1は、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリプロピレン系樹脂との配合比が本発明の範囲外であるため、耐衝撃性および引張破断伸びに劣る。
比較例2および3は、水素添加ブロック共重合体の含有量が本発明の範囲外であるため、比較例2は耐衝撃性、引張破断伸び、耐熱性および層間剥離に劣り、比較例3は剛性および耐熱性に劣る。
比較例4および5は、水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族化合物含有量が本発明の範囲外であるため、比較例4は耐衝撃性および層間剥離に劣り、比較例5は剛性、層間剥離に劣る。
比較例6および7は、水素添加ブロック共重合体中の共役ジエン部分の1,2−および3,4−ビニル結合含量が本発明の範囲外であるため、比較例6は耐衝撃性、引張破断伸び、耐熱性および層間剥離に劣り、比較例7は剛性および耐熱性に劣る。
比較例8は、水素添加ブロック共重合体中の共役ジエン部分の水添率が本発明の範囲外であるため、剛性、耐衝撃性、耐熱性および層間剥離に劣る。

Claims (3)

  1. (A)(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂、
    (ii)ポリオレフィン樹脂、および
    (iii)ビニル芳香族化合物成分を50重量%を超えて含有するブロックAと、共役ジエン化合物成分を50重量%を超えて含有するブロックBとを含有するブロック共重合体であって、該共重合体の共役ジエン化合物成分の1,2−および3,4−ビニル結合含量が60〜90%であり、結合ビニル芳香族化合物成分の含有量が30〜70重量%であり、かつ共役ジエン成分の二重結合の85%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体、を含有し、
    (B)上記(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と上記(ii)ポリオレフィン樹脂との重量比((i)/(ii))が95/5〜5/95の範囲にあり、かつ
    (C)上記(i)ポリフェニレンエーテル系樹脂と上記(ii)ポリオレフィン樹脂との合計量100重量部当たり、上記(iii)水素添加ブロック共重合体が1〜50重量部の範囲にあり、
    上記水素添加ブロック共重合体が、上記ブロックAを少なくとも2個、上記ブロックBを少なくとも1個有し、
    上記水素添加ブロック共重合体の構造が、A1−B−A2又はB−A1−B−A2(ここで、該A1、該A2は、上記ブロックAと同義である)で示され、かつ該A1と該A2の構造が異なっており、
    上記A1の重量平均分子量が20,000〜55,000であり、上記A2の重量平均分子量と上記A1の重量平均分子量の比(A2/A1)が0.9以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 上記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 上記A2の重量平均分子量と上記A1の重量平均分子量の比(A2/A1)が0.8以下である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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