JP5243571B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行用の駆動力を発生するエンジンなどの原動機と、走行用の駆動力を発生するとともに該原動機により駆動されて発電を行う電動モータとを備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
走行用の駆動力を発生するエンジンなどの原動機と、走行用の駆動力を発生するとともに該原動機により駆動されて発電を行う電動モータとを備えたハイブリッド車両がある。この種のハイブリッド車両には、電動モータを駆動する電力を供給するとともに該電動モータが発電した電力で充電される高電圧の高圧蓄電器と、例えば電圧が12Vのような低電圧の低圧蓄電器および該低圧蓄電器から電源供給されて駆動されるオーディオや空調用ブロアファンなどの補機類よりなる低圧消費系とを備えたものがある。
上記のようなハイブリッド車両では、例えば特許文献1に示すように、低圧蓄電手段に接続された補機類の消費電力を補充するために、エンジンでモータを駆動して発電した電力を低圧消費系に供給するようになっている。そして、特許文献1に記載のハイブリッド車両の制御装置では、モータの発電効率と高圧蓄電器の状態とに応じてモータによる発電の実行/不実行を決定するようになっている。これにより、低圧消費系の消費電力を推定して、該推定した消費電力に一致するようにモータの発電電力をフィードバック制御することで、低圧消費系の消費電力を過不足なく補充して高圧蓄電器や低圧蓄電器の不要な充放電を回避するようになっている。
ところが、上記のようなハイブリッド車両の制御装置では、モータの発電電力を低圧消費系に供給して補機負荷を賄う場合、補機負荷がオフになった時点で、制御遅れによってモータの発電電力が一時的に走行駆動用の高圧蓄電器に入力されるという問題がある。この場合、高圧蓄電器の残容量が比較的多い状態では、過充電による上限電圧オーバーで高圧蓄電器の劣化が進んでしまうおそれがある。特に、−10℃〜−30℃程度の極低温状態で、かつ高圧蓄電器の残容量が多い状態では、高圧蓄電器が過充電状態になり易く、劣化の問題が顕著になる。そのため、上記のような状況において、高圧蓄電器が過充電状態に陥ることを防止するための方策が必要である。
特許第3382545号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの発電電力を低圧消費系に供給して補機負荷を賄うように構成したハイブリッド車両の制御装置において、補機負荷がオフになった時点で制御遅れによってモータの発電電力が高圧蓄電器に一時的に入力することなく、高圧蓄電器が過充電状態になることを防止できるようにすることにある。
上記の課題を解決するための本発明は、走行用の駆動力を発生する原動機(11)と、走行用の駆動力を発生するとともに原動機(11)により駆動されて発電を行うモータ(12)と、モータ(12)を駆動する電力を供給するとともに該モータ(12)が発電した電力で充電される高圧蓄電器(15)と、低圧蓄電器(18)および該低圧蓄電器(18)により駆動される補機類(17)よりなる低圧消費系(20)と、高圧蓄電器(15)に蓄電された電力あるいはモータ(12)が発電した電力を降圧して低圧消費系(20)に供給する電圧変換手段(19)と、を備えたハイブリッド車両(1)の制御装置において、低圧消費系(20)の消費電力を演算する消費電力演算手段(16)と、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)を演算する残容量演算手段(16)と、消費電力演算手段(16)及び残容量演算手段(16)の演算結果に基づいてモータ(12)の発電電力を制御する制御手段(16)と、高圧蓄電器(15)の温度(T)を検出する温度検出手段(27)を備え、制御手段(16)は、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)が所定の閾値容量(SOC1)未満のとき、モータ(12)の発電電力を低圧消費系(20)の消費電力と一致するように制御することで、低圧消費系(20)の消費電力をモータ(12)の発電電力のみで賄う通常制御を実施し、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)が所定の閾値容量(SOC1)以上であることに加えて、高圧蓄電器(15)の温度(T)が所定温度(T1)よりも低いときに、モータ(12)の発電電力を低圧消費系(20)の消費電力よりも低い制限値(Wa又はWb)に制限することで、低圧消費系(20)の消費電力をモータ(12)の発電電力と高圧蓄電器(15)の放電電力との双方で賄う発電電力制限制御を実施することを特徴とする。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置では、高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量未満のとき上記の通常制御を実施し、高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量以上であり、かつ、高圧蓄電器の温度が所定温度よりも低い低温状態のときに、上記の発電電力制限制御を実施するようにした。
これにより、走行駆動用の高圧蓄電器の残容量が比較的多い状態で、補機の電力負荷(要求電力)が発生した場合、当該補機の電力負荷の一部をモータの発電電力で賄い、残りを高圧蓄電器の放電電力で賄うことができる。したがって、補機の電力負荷(要求電力)がオフになった時点では、モータの発電電力が通常時より制限された状態になっているので、モータの発電電力が制御遅れによって一時的に高圧蓄電器に入力することなく、高圧蓄電器が過充電状態になることを防止できる。
また、本発明では、走行用の駆動力を発生する原動機(11)と、走行用の駆動力を発生するとともに原動機(11)により駆動されて発電を行うモータ(12)と、モータ(12)を駆動する電力を供給するとともに該モータ(12)が発電した電力で充電される高圧蓄電器(15)と、低圧蓄電器(18)および該低圧蓄電器(18)により駆動される補機類(17)よりなる低圧消費系(20)と、高圧蓄電器(15)に蓄電された電力あるいはモータ(12)が発電した電力を降圧して低圧消費系(20)に供給する電圧変換手段(19)と、を備えたハイブリッド車両(1)の制御装置において、低圧消費系(20)の消費電力を演算する消費電力演算手段(16)と、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)を演算する残容量演算手段(16)と、消費電力演算手段(16)及び残容量演算手段(16)の演算結果に基づいてモータ(12)の発電電力を制御する制御手段(16)と、高圧蓄電器(15)の内部抵抗を検出する内部抵抗検出手段(26)を備え、制御手段(16)は、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)が所定の閾値容量(SOC1)未満のとき、モータ(12)の発電電力を低圧消費系(20)の消費電力と一致するように制御することで、低圧消費系(20)の消費電力をモータ(12)の発電電力のみで賄う通常制御を実施し、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)が所定の閾値容量(SOC1)以上であることに加えて、高圧蓄電器(15)の内部抵抗が所定以上のときに、モータ(12)の発電電力を低圧消費系(20)の消費電力よりも低い所定の制限値(Wa又はWb)に制限することで、低圧消費系(20)の消費電力をモータ(12)の発電電力と高圧蓄電器(15)の放電電力との双方で賄う発電電力制限制御を実施することを特徴とする。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置では、高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量未満のとき上記の通常制御を実施し、高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量以上であり、かつ、高圧蓄電器の内部抵抗が所定以上のときに、上記の発電電力制限制御を実施するようにした。
これにより、走行駆動用の高圧蓄電器の残容量が比較的多い状態で、補機の電力負荷(要求電力)が発生した場合、当該補機の電力負荷の一部をモータの発電電力で賄い、残りを高圧蓄電器の放電電力で賄うことができる。
また、補機の電力負荷(要求電力)がオフになった時点では、モータの発電電力が通常時より制限された状態になっているので、モータの発電電力が制御遅れによって一時的に高圧蓄電器に入力することはなく、高圧蓄電器が過充電状態になることを防止できる。
また、上記のハイブリッド車両の制御装置では、制御手段(16)は、発電電力制限制御において、モータ(12)の発電電力を低圧消費系(20)の消費電力に一致する値から制限値(Wa又はWb)まで段階的に低下させるとよい。
車両の走行中などにモータの回生トルク及び発電電力を急激に変化させると、駆動源の負荷が急激に変化することで、車両の駆動輪に伝達されるトルクが急激に変化するおそれがある。これに対して、上記のように、モータの発電電力を段階的に変化させることで、駆動源の負荷及び駆動輪に伝達されるトルクが急激に変化することを回避できる。また、モータの発電電力を段階的に変化させることで、高圧蓄電器の電圧が急激に変化することも防止できるので、高圧蓄電器に化学反応などの不具合が生じることも防止できる。
またこの場合、制御手段(16)は、発電電力制限制御において、車両走行状態での発電電力の制限値(Wb)よりも車両アイドル状態での発電電力の制限値(Wa)の方が小さい値になるように設定するとよい。すなわち、車両走行状態では、走行駆動のために必要な低圧消費系の電気部品の消費電力が多くなるため、モータの発電電力の最終制限値(Wb)を比較的大きな値に設定する必要がある一方で、車両アイドル状態では、走行駆動に必要な低圧消費系の電気部品の消費電力が少なくなるため、モータの発電電力の最終制限値(Wa)を比較的小さな値に設定してよい。
また、制御手段(16)は、発電電力制限制御において、低圧消費系(20)の負荷が大きい程、発電電力の制限値(Wa,Wb)を大きくし、低圧消費系(20)の負荷が小さい程、発電電力の制限値(Wa,Wb)を小さくするように設定してもよい。
すなわち、この場合には、低圧消費系の負荷の消費状態に応じて適切な制限値を設定することができる。
また、制御手段(16)は、発電電力制限制御の実施中に、高圧蓄電器(15)の残容量(SOC)が所定の閾値容量(SOC1)未満になると、発電電力制限制御の実施を解除して、通常制御に切り替えるとよい。これにより、高圧蓄電器が過放電状態になることを防止できる。
また、制御手段(16)は、発電電力制限制御の実施中に、高圧蓄電器(15)の電圧値(VB)が所定の閾値電圧(VB1:下限電圧)以下になると、発電電力制限制御の実施を解除して、通常制御に切り替えるとよい。高圧蓄電器の温度が極めて低い状態などでは、高圧蓄電器の上限電圧値と下限電圧値との差が小さくなるため、上記のように、高圧蓄電器の下限電圧値を検知してモータの発電電力の制限を解除するように構成すれば、高圧蓄電器が過放電状態になることを防止できる。
なお、上記で括弧内に記した参照符号は、後述する実施形態における対応する構成要素に付した符号を参考のために例示したものである。
本発明によれば、モータの発電電力を低圧消費系に供給して補機負荷を賄うように構成したハイブリッド車両の制御装置において、補機負荷がオフになった時点で制御遅れによってモータの発電電力が一時的に高圧蓄電器に入力することなく、高圧蓄電器が過充電状態になることを防止できる。
本発明の第1実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の全体構成例を示す概略図である。 制御モードの判定手順を示すフローチャートである。 補機負荷(低圧消費系の消費電力)をモータの発電電力のみで賄う場合と、モータの発電電力と高圧蓄電器の放電電力との双方で賄う場合の電力の関係を示すグラフである。 モータの発電電力制限の実施手順を示すフローチャートである。 モータの発電電力制限を実施する場合における各種値の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の全体構成例を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の全体構成例を示す概略図である。同図に示すハイブリッド車両1は、エンジン(原動機)11と、モータ(発電電動機)12と、トランスミッション13とを直列に連結したパラレル型のハイブリッド車両であり、エンジン11およびモータ12の駆動力は、トランスミッション13及びディファレンシャル(図示略)を介して車両の駆動輪である左右の前輪Wf,Wfに配分されて伝達される。また、ハイブリッド車両1の減速時に前輪Wf,Wf側からモータ12側に駆動力が伝達されると、モータ12は発電機として機能して回生制動力を発生し、車両1の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。さらに、ハイブリッド車両の運転状態に応じて、モータ12はエンジン11の出力により発電機として駆動され、発電エネルギーを発生するようになっている。
モータ12は、例えば3相(U相、V相、W相)のDCブラシレスモータ等とされ、該モータ12の駆動および発電を制御するパワードライブユニット(インバータユニット)(以下「PDU」と記す。)14に接続されている。PDU14は、例えばトランジスタのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータを備えて構成されている。
PDU14には、モータ12と電力の授受を行う高圧蓄電器15が接続されている。高圧蓄電器15は、氷点下の極低温状態で温度が低くなればなるほど内部抵抗が増加する傾向のあるリチウムイオンバッテリからなり、複数のセルを直列接続して構成している。そして、モータ12と高圧蓄電器15との間で授受される電力には、例えば、車両の走行駆動または車両走行駆動のアシスト動作時にモータ12に供給される供給電力や、回生制動によるモータ12の発電時にモータ12から出力される出力電力がある。そして、PDU14は、制御ユニット16からの制御指令を受けてモータ12の回転駆動および発電を制御する。例えば、モータ12の回転駆動時には、制御ユニット16から出力されるトルク指令に基づき、高圧蓄電器15から出力される直流電力を3相交流電力に変換してモータ12へ供給する。一方、モータ12の発電時には、モータ12から出力される3相交流電力を直流電力に変換して、高圧蓄電器15を充電する。
PDU14の電力変換動作は、制御ユニット16からPWMインバータのブリッジ回路を構成する各トランジスタのゲートに入力されるパルス、つまりパルス幅変調(PWM)により各トランジスタをオン/オフ駆動させるためのパルスに応じて制御される。このパルスのデューティ比、つまりオン/オフ比率のマップ(データ)は、制御ユニット16に記憶されている。また、制御ユニット16は、モータ12による発電時のデューティ比を変更することで、モータ12の発電量を変更することができる。
また、車両の電装系などからなる各種の補機類17を駆動するための低圧蓄電器18は、鉛バッテリからなり、DC−DCコンバータ(電圧変換手段)19を介して、PDU14および高圧蓄電器15に対して並列に接続されている。上記の低圧蓄電器18および該低圧蓄電器18により駆動される補機類17とDC−DCコンバータ19とによって、低圧消費系20が構成されている。
制御ユニット16により電力変換動作が制御されるDC−DCコンバータ19は、例えば一方向のDC−DCコンバータであって、高圧蓄電器15の端子間電圧、あるいはモータ12が回生制動した際のPDU14の端子間電圧を所定の電圧値まで降圧して低圧蓄電器18を充電することができる。
制御ユニット16は、エンジン11およびモータ12の運転状態に応じた車両1の状態や、PDU14およびDC−DCコンバータ19の各電力変換動作や、補機類17の作動状態等を制御する。このため、制御ユニット16には、パワープラント(例えば、エンジン11およびモータ12)の状態を検出する各種センサやスイッチの出力信号が入力されるようになっている。
ここでの各種センサやスイッチには、エンジン11の回転数Neを検出するための回転数センサ21、モータ12のロータの磁極位置(位相角)を検出するための回転角センサ30、車両1の速度(車速)を検知するために従動輪(後輪)Wr,Wrの回転速度(車輪速)NWを検出する車輪速センサ22、アクセル開度APを検出するためのアクセル開度センサ23、運転者の入力操作に応じたトランスミッション(図示せず)のシフトポジションを検出するためのシフトポジションセンサ31、ブレーキペダル(図示せず)の操作を検出するためのブレーキスイッチ32、クラッチペダル(図示せず)の操作を検出するためのクラッチスイッチ33、エンジン11の吸気負圧PBを検出するための吸気負圧センサ34、エンジン11のスロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ35などがある。また、高圧蓄電器15の充電電流および放電電流IBを検出するための電流センサ25、高圧蓄電器15の各セルのセル電圧VBを検出するための電圧センサ26、高圧蓄電器15の温度Tを複数箇所で検出するための温度センサ27、低圧蓄電器18の充電電流および放電電流IAを検出するための電流センサ28、低圧蓄電器18の端子間電圧VAを検出するための電圧センサ29などもある。
制御ユニット16は、各種センサやスイッチからの信号入力によって種々の演算処理を行う。これにより、制御ユニット16は、例えば高圧蓄電器15の電圧値と電流値と温度との関係を示す三次元マップ等から高圧蓄電器15の残容量SOC(State Of Charge)を演算する残容量演算部(SOC演算部)、補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)を演算する補機負荷消費電力演算部、モータ12を駆動するために必要なモータトルクの指令値を演算するモータトルク演算部、エンジン11を駆動するために必要なエンジントルクの指令値を演算するエンジントルク演算部などとして機能するようになっている。ここで、三次元マップとは、例えば初期状態等の劣化していないバッテリ(高圧蓄電器15)の定常状態での電圧特性に基づいて作成されたマップであり、バッテリの残容量SOCに応じた電流値と電圧値とバッテリ温度との関係を示す三次元マップである。当該三次元マップは、予め実験的に求めることができるものである。
そして、本実施形態のハイブリッド車両1の制御装置による制御モードには、「始動モード」、「アイドル停止モード」、「アイドルモード」、「減速モード」、「加速モード」および「クルーズモード」の6種類がある。図2は、制御モードの判定手順を示すフローチャートである。以下、同図のフローチャートに基づいて、上記6種類の制御モードの判定手順について説明する。
まず、ステップST11でドライバーがスタータスイッチ(図示せず)をONしたとき、ステップST12で回転数センサ21により検出されたエンジン11の回転数Neがエンジンストール判定回転数NCRと比較される。その結果、Ne≦NCRであってエンジンが停止状態にあれば、ステップST13で「始動モード」が選択され、スタータモータ(図示せず)が作動してエンジンを始動する。そして、エンジンが始動してステップST12でNe>NCRになると、「始動モード」を終了してステップST16に移行する。
また、ステップST11でスタータスイッチがOFFすると、続くステップST15でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGの状態を確認する。アイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGは、アイドル運転時にエンジン11を停止させるか否かを識別するためのものである。このアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGは、オートマチックトランスミッションを搭載した車両では、原則的にシフトポジションセンサ31で検出したシフトポジションと、ブレーキスイッチ32で検出した制動状態とに基づいて制御され、また、マニュアルトランスミッションを搭載した車両では、原則的にシフトポジションセンサ31で検出したシフトポジションと、クラッチスイッチ33で検出したクラッチ操作状態とに基づいて制御される。
ステップST15でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGが「0」にセットされており、且つステップST12でNe≦NCRであってエンジン11が停止状態にあれば、ステップST13で「始動モード」が選択されてエンジン11が自動的に始動する。これにより、例えば、信号待ち等の状態でエンジン11が停止しているとき、シフトポジションセンサ31、ブレーキスイッチ32またはクラッチスイッチ33の出力に基づいてドライバーが車両を発進させる意思を持ったことが確認されると、自動的にエンジン11の始動が実行される。一方、ステップST15でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGが「1」にセットされている場合、あるいはステップST15でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGが「0」にセットされており、且つステップST12でNe>NCRであってエンジン11が運転状態にあれば、ステップST16に移行し、スロットル開度センサ35で検出したスロットル開度THをスロットル全閉判定値THIDLEと比較する。
ステップST16でTH<THIDLEであってスロットルバルブが全閉状態にあり、且つステップST17で車輪速センサ22により検出した車速Vが0であれば、即ち車両が停止状態にあれば、ステップST18でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGの状態を確認する。そして、アイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGが「1」にセットされていれば、ステップST19で「アイドル停止モード」が選択され、燃料カットに続く燃料供給の再開が禁止されてアイドル運転を行わずにエンジン11が停止させられる。一方、ステップST18でアイドルエンジン停止制御実行フラグF_FCMGが「0」にセットされていれば、ステップST20で「アイドルモード」が選択され、燃料カットに続く燃料供給の再開が実行されてエンジン11がアイドル運転状態に維持される。
また、ステップST16でTH<THIDLEであってスロットルバルブが全閉状態にあり、ステップST17で車輪速センサ22により検出した車速Vが0でなければ、ステップST23で「減速モード」が選択され、モータ12による回生制動が実行される。
減速モードでは、車両の駆動輪である前輪Wf,Wfからモータ12に逆方向に伝達される駆動力で回生制動を行うことで、モータ12が発電した回生電力で高圧蓄電器15を充電することができる。また、モータ12が発電した回生電力で低圧蓄電器18から持ち出される低圧消費系20の消費電力を補充することができる。
また、ステップST16でスロットル開度THがスロットル全閉判定値THIDLE以上(TH≧THIDLE)であってスロットルバルブが開いていれば、ステップST24に移行し、そこでアシストトリガーテーブルを検索することにより、「加速モード」および「クルーズモード」を判別するための加速モード/クルーズモード判定フラグF_MASTを決定する。
アシストトリガーテーブルは、スロットル開度センサ35で検出したスロットル開度THと、回転数センサ21で検出したエンジン11の回転数Neとをパラメータとするもので、スロットル開度THが大きくエンジン11の回転数Neが小さいときに「加速モード」が選択され、スロットル開度THが小さくエンジン11の回転数Neが大きいときに「クルーズモード」が選択される。
ステップST24において、アシストトリガーテーブルから加速モード/クルーズモード判定フラグF_MASTを検索した結果、ステップST25で加速モード/クルーズモード判定フラグF_MASTが「1」であれば、ステップST26で「加速モード」が選択され、モータ12の駆動力でエンジン11の駆動力がアシストされる。加速モードでは、高圧蓄電器15から持ち出される電力で、モータ12を駆動してエンジン11の出力をアシストすると共に、低圧蓄電器18から持ち出される低圧消費系20の消費電力を補充する。
また、ステップST25で加速モード/クルーズモード判定フラグF_MASTが「0」であれば、ステップST27で「クルーズモード」が選択され、車両はエンジン11の駆動力で走行する。こうして、ステップST28で上記の各モードに応じて決定される態様でモータ12の駆動および回生が制御される。
ここで、車両走行時のモードのうち減速モードとクルーズモードのいずれか、あるいは、エンジン11のアイドル運転時であるアイドルモードにおいて、モータ12は、エンジン11の駆動力又は駆動輪Wf,Wfからの回生制動によって発電機として機能する。この場合、制御ユニット16は、低圧蓄電器18から持ち出される補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)をDC−DCコンバータ19の上流の電力(電圧値VB及び電流値IB)から演算により推定し、低圧消費系20の消費電力を補充し得る電力をモータ12で発電して低圧消費系20に供給することができる。
図3は、補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)をモータ12の発電電力(回生電力)のみで賄う場合と、モータ12の発電電力と高圧蓄電器15の放電電力との双方で賄う場合の電力の関係を示すグラフである。本実施形態のハイブリッド車両1の制御装置では、上記のように低圧消費系20の消費電力を補充し得る電力をモータ12で発電して低圧消費系20に供給する際、後述するモータ12の発電電力制限(回生トルク制限)を実施していない状態(通常制御状態)では、図3のグラフに示すように、モータ12の発電電力が補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)と一致するように該モータ12の発電電力をフィードバック制御することで、低圧消費系20の消費電力をモータ12の発電電力のみで賄うようになっている。その一方で、後述するモータ12の発電電力制限を実施している状態では、モータ12の発電電力を低圧消費系20の消費電力よりも低い値である所定の制限値に制限することで、低圧消費系20の消費電力をモータ12の発電電力と高圧蓄電器15の放電電力との双方で賄うようになっている。
図4は、モータ12の発電電力制限(回生トルク制限)の実施手順を示すフローチャートである。以下、同図のフローチャートに基づいて、低圧消費系20の消費電力を補充し得る電力をモータ12で発電して低圧消費系20に供給する場合におけるモータ12の発電電力指令値の決定手順について、詳細に説明する。ここではまず、複数設けられた温度センサ27で検出した高圧蓄電器15の温度の内、最も高い温度Tが、所定の閾値温度T1未満であるか否かを判断する(ステップST31)。ここでの閾値温度T1は、例えば−10℃〜−20℃程度の極めて低い温度であり、これにより高圧蓄電器15がいわゆる極低温状態であるか否かを判断することができる。その結果、高圧蓄電器15の温度Tが閾値温度T1以上であれば(NO)、モータ12の発電電力制限を実施しない(ステップST32)。また、モータ12の発電電力制限を既に実施している場合は、当該実施を解除する。一方、ステップST31で高圧蓄電器15の温度Tが閾値温度T1以上であれば(YES)、続けて、算出した高圧蓄電器15の各セルの残容量SOCの内、最も高い残容量SOCが所定の閾値容量SOC1よりも多いか否かを判断する(ステップST33)。ここでの閾値容量SOC1は、高圧蓄電器15の温度Tから算出した放電目標SOC値である。その結果、高圧蓄電器15の残容量SOCが閾値容量SOC1以下であれば(NO)、モータ12の発電電力制限を実施しない(ステップST32)。また、モータ12の発電電力制限を既に実施している場合は、当該実施を解除して、通常制御に切り替える。
一方、ステップST33で高圧蓄電器15の残容量SOCが閾値容量SOC1よりも多ければ(YES)、続けて、電圧センサ26で検出した高圧蓄電器15のセル電圧の内、最も電圧値の低いセルのセル電圧VBが所定の閾値電圧VB1未満であるか否かを判断する(ステップST34)。これにより、高圧蓄電器15を構成する複数の蓄電セルの内、最も電圧の高いセルだけでなく、最も電圧の低いセルが過放電状態に近付いているかどうかをも判断する。その結果、高圧蓄電器15のセル電圧VBが閾値電圧VB1未満(VB<VB1)であれば(YES)、すなわち最も電圧の低いセルが過放電状態に近付いていれば、モータ12の発電電力制限を実施しない(ステップST32)。また、モータ12の発電電力制限を既に実施している場合は、当該実施を解除して通常制御に切り替える。一方、ステップST34で高圧蓄電器15のセル電圧VBが閾値電圧VB1以上(VB≧VB1)であれば(NO)、すなわち最も電圧の低いセルが過放電状態に近付いていなければ、続けて、エンジン11のアイドル運転を行う車両アイドル状態であるか否かを判断する(ステップST35)。その結果、車両アイドル状態であれば(YES)、モータ12の発電電力制限を実施する。この場合、車両アイドル状態でのモータ12の発電電力制限による発電電力の最終制限値=Wbとする。(ステップST36)。一方、ステップST35で車両アイドル状態でない場合(NO)には、さらに、エンジン11の駆動で車両走行を行う車両走行状態であるか否かを判断する(ステップST37)。その結果、車両走行状態であれば(YES)、モータ12の発電電力制限を実施する。この場合、車両走行状態でのモータ12の発電電力制限による発電電力の最終制限値=Waとする。(ステップST38)。そして、車両走行状態でのモータ12の発電電力の最終制限値Wbよりも、車両アイドル状態での発電電力の最終制限値Waの方が小さな値(Wb>Wa)となるように設定する。
一方、ステップST37で車両が走行状態でなければ(NO)、モータ12の発電電力制限を実施しない(ステップST32)。また、モータ12の発電電力制限を既に実施している場合は、当該実施を解除して通常制御に切り替える。
ここで、モータ12の発電電力制限(回生トルク制限)について、さらに詳細に説明する。図5は、モータ12の発電電力制限を実施する場合における各種値の変化を示すタイミングチャートであり、同図(a)のグラフは、補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)、モータ12の発電電力(回生電力)、高圧蓄電器15の放電電力の各値を示し、同図(b)のグラフは、モータ12の回生トルクを示し、同図(c)のグラフは、高圧蓄電器15の電圧の検出値VB及びその上限値VBmaxを示している。
図5(c)のグラフに示すように、モータ12の発電電力制限を実施していない状態では、高圧蓄電器15の電圧の検出値VBとその上限値(上限リミット)VBmaxとのマージンが小さいため、その状態で補機類17の電力負荷(要求電力)がオフになった場合、モータ12の発電電力が制御遅れによって一時的に高圧蓄電器15に入力することで、高圧蓄電器15の電圧値VBが上限値VBmaxを超えてしまうおそれがある。そこで、図4のフローチャートに基づいて説明したように、高圧蓄電器15の温度Tが所定の閾値温度T1未満で、かつ、高圧蓄電器15の残容量SOCが所定の閾値容量SOC1以上で、かつ、高圧蓄電器15の電圧VBが所定の閾値電圧VB1以上であるときに、モータ12の発電電力制限(発電電力制限)を実施することで、モータ12の発電電力を低圧消費系20の消費電力よりも低い値である所定の制限値(最終制限値Wa又はWb)に制限するようにしている。
これにより、モータ12の発電電力を低圧消費系20に供給しているときに補機類17の電力負荷(要求電力)がオフになったとしても、その時点では、モータ12の発電電力が制限された状態になっている。したがって、モータ12の発電電力が制御遅れによって一時的に高圧蓄電器15に入力することはなく、高圧蓄電器15が過充電状態になることを防止できる。
その一方で、モータ12の発電電力制限を行っている状態で、高圧蓄電器15の最も残容量SOCの高いセルが上記所定の閾値容量SOC1未満になると、モータ12の発電電力の制限を解除して通常制御に切り替えるようにしている。これは、高圧蓄電器15の残容量SOCが閾値容量SOC1未満であれば、モータ12の発電電力が一時的に高圧蓄電器15に入力しても高圧蓄電器15が過充電状態になるおそれはないと判断できるからである。このように、高圧蓄電器15の残容量SOCが上記所定の閾値容量SOC1未満になるとモータ12の発電電力の制限を解除することで、高圧蓄電器15が過放電状態になることを防止できる。なお、閾値容量SOC1は、上昇側の閾値と下降側の閾値とを互いに異ならせてヒステリシスを設けてもよい。
また、モータ12の発電電力制限を開始する際には、モータ12の回生トルクの制限を段階的に実施することで、図5(a)の区間X1に示すように、モータ12の発電電力を低圧消費系20の消費電力に一致する値から最終制限値Wa又はWbまで複数段に分けて段階的に(徐々に)低下させるようにしている。また、モータ12の発電電力制限を解除する際にも、モータ12の回生トルクの制限解除を段階的に実施することで、図5(a)の区間X2に示すように、モータ12の発電電力を制限実施中の最終制限値Wa又はWbから低圧消費系20の消費電力に一致する値まで、複数段に分けて段階的に(徐々に)上昇させて戻すようにしている。
このようにモータ12の回生トルク及び発電電力を段階的に変化させるようにしたのは、以下の理由による。すなわち、モータ12の回生トルク及び発電電力を急激に変化させると、エンジン11の負荷が急激に変化することで、駆動輪Wf,Wf側に伝達されるトルクが急激に変化するおそれがある。これに対して、上記のように、モータ12の発電電力を段階的に変化させることで、エンジン11の負荷及び駆動輪Wf,Wfに伝達されるトルクが急激に変化することを回避できる。また、高圧蓄電器15の電圧が急激に変化することも防止できるので、高圧蓄電器15に化学反応などの不具合が生じることも防止できる。
またここでは、図5(b)のグラフに示すように、車両アイドル状態でのモータ12の回生トルクの最終制限値taよりも、車両走行状態でのモータ12の回生トルクの最終制限値tbを小さな値(tb<ta)に設定している。これにより、図5(a)のグラフに示すように、車両走行状態でのモータ12の発電電力の最終制限値Wbよりも、車両アイドル状態でのモータ12の発電電力の最終制限値Waの方が小さな値(Wb>Wa)になっている。このように設定する理由は、車両走行状態では、走行駆動のために必要な低圧消費系20の電気部品の消費電力が多くなるため、モータ12の発電電力の最終制限値Wbを比較的大きな値に設定する必要がある一方で、車両アイドル状態では、走行駆動に必要な低圧消費系20の電気部品の消費電力が少なくなるため、モータ12の発電電力の最終制限値Waを比較的小さな値に設定することが可能なためである。
また、本実施形態では、高圧蓄電器15の中で最も残容量SOCの高いセルが所定の閾値容量SOC1以上であることに加えて、高圧蓄電器15の中で最も温度の高いセルの温度Tが閾値温度T1よりも低いときに、発電電力制限制御を実施するようにしている。高圧蓄電器15の温度Tが閾値温度T1よりも低い低温状態のときは、高圧蓄電器15の蓄電可能容量が低下するため、その状態で補機類17の電力負荷(要求電力)がオフになった場合、モータ12の発電電力が制御遅れによって一時的に高圧蓄電器に入力することで、高圧蓄電器15が過充電状態に陥り易い。そこで、上記のように、高圧蓄電器15の温度Tが閾値温度T1よりも低いときに発電電力制限制御を実施することで、モータ12の発電電力が高圧蓄電器15に入力しても、高圧蓄電器15が過充電状態に陥ることを防止するようにしている。
また、本実施形態では、高圧蓄電器15の残容量SOCが所定の閾値容量SOC1以上であり、かつ、高圧蓄電器15の温度Tが所定の閾値温度T1以上のときに、上記の発電電力制限制御を実施するようにしているが、これ以外にも、高圧蓄電器15の残容量SOCが所定の閾値容量SOC1以上であり、かつ、高圧蓄電器15の内部抵抗の演算値または推定値が所定以上のときに、発電電力制限制御を実施するようにしても、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、発電電力制限制御の実施中に、高圧蓄電器15の電圧値VBが所定の閾値電圧(下限電圧値)VB1以下になると、発電電力制限制御の実施を解除して、通常制御に切り替えるようにしている。これは、高圧蓄電器15の温度が極めて低い状態などでは、高圧蓄電器15の上限電圧値と下限電圧値との差が小さくなるため、上記のように、高圧蓄電器15の下限電圧値を検知してモータ12の発電電力の制限を解除することで、高圧蓄電器15が過放電状態になることを効果的に防止できるようにするためである。
なお、モータ12の発電電力制限における回生トルクの最終制限値ta,tb及び発電電力の最終制限値Wa,Wbは一定値とする以外にも、条件に応じて持ち替えるようにすることも可能である。この場合、具体的には下記(1),(2)のような設定が可能である。
(1)補機類17の負荷電力(低圧消費系20の消費電力)が大きい程、モータ12の発電電力の最終制限値Wa,Wbを大きな値にする。これにより、補機類17の負荷電力が大きい場合に、高圧蓄電器15の放電量が過度に増加することを防止できるので、高圧蓄電器15が過放電状態になることを防止してその保護を図ることができる。
(2)モータ12の回転数が大きい程、モータ12の発電電力の最終制限値Wa,Wbを小さな値にする。この理由は、モータ12の回生トルクを制限してもモータ12の回転数が大きくなると発電電力が大きくなるため、当該発電電力が大きくなる分を調整することが望ましいためである。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。なお、この点は、他の実施形態においても同様である。
図6は、本発明の第2実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両1−2の全体構成例を示す概略図である。本実施形態のハイブリッド車両1では、図1に示す構成に加えて、高圧蓄電器15を加温するためのヒータ(加温手段)40を備えている。これにより、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置による制御では、モータ12の発電電力制限(回生トルク制限)を行う際、高圧蓄電器15をヒータ40で加温することができる。このように高圧蓄電器15を加温することで、高圧蓄電器15の放電を促進させることができるので、高圧蓄電器15の残容量SOCを能動的に(積極的に)低下させることが可能となる。したがって、高圧蓄電器15が過充電状態になることをより効果的に防止できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 ハイブリッド車両
11 エンジン(原動機)
12 モータ
13 トランスミッション
15 高圧蓄電器
16 制御ユニット(制御手段)
17 補機類
18 低圧蓄電器
19 DC−DCコンバータ(電圧変換手段)
20 低圧消費系
21 回転数センサ
22 車輪速センサ
23 アクセル開度センサ
24 勾配センサ
25 電流センサ
26 電圧センサ
27 温度センサ
28 電流センサ
29 電圧センサ
31 シフトポジションセンサ
32 ブレーキスイッチ
33 クラッチスイッチ
34 吸気負圧センサ
35 スロットル開度センサ

Claims (7)

  1. 走行用の駆動力を発生する原動機と、
    走行用の駆動力を発生するとともに前記原動機により駆動されて発電を行うモータと、
    前記モータを駆動する電力を供給するとともに該モータが発電した電力で充電される高圧蓄電器と、
    低圧蓄電器および該低圧蓄電器により駆動される補機類よりなる低圧消費系と、
    前記高圧蓄電器に蓄電された電力あるいは前記モータが発電した電力を降圧して前記低圧消費系に供給する電圧変換手段と、を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記低圧消費系の消費電力を演算する消費電力演算手段と、前記高圧蓄電器の残容量を演算する残容量演算手段と、前記消費電力演算手段及び前記残容量演算手段の演算結果に基づいて前記モータの発電電力を制御する制御手段と、前記高圧蓄電器の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量未満のとき、前記モータの発電電力を前記低圧消費系の消費電力と一致するように制御することで、前記低圧消費系の消費電力を前記モータの発電電力のみで賄う通常制御を実施し、
    前記高圧蓄電器の残容量が前記所定の閾値容量以上であることに加えて、前記高圧蓄電器の温度が所定温度よりも低いときに、前記モータの発電電力を前記低圧消費系の消費電力よりも低い所定の制限値に制限することで、前記低圧消費系の消費電力を前記モータの発電電力と前記高圧蓄電器の放電電力との双方で賄う発電電力制限制御を実施する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 走行用の駆動力を発生する原動機と、
    走行用の駆動力を発生するとともに前記原動機により駆動されて発電を行うモータと、
    前記モータを駆動する電力を供給するとともに該モータが発電した電力で充電される高圧蓄電器と、
    低圧蓄電器および該低圧蓄電器により駆動される補機類よりなる低圧消費系と、
    前記高圧蓄電器に蓄電された電力あるいは前記モータが発電した電力を降圧して前記低圧消費系に供給する電圧変換手段と、を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記低圧消費系の消費電力を演算する消費電力演算手段と、前記高圧蓄電器の残容量を演算する残容量演算手段と、前記消費電力演算手段及び前記残容量演算手段の演算結果に基づいて前記モータの発電電力を制御する制御手段と、前記高圧蓄電器の内部抵抗を検出する内部抵抗検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記高圧蓄電器の残容量が所定の閾値容量未満のとき、前記モータの発電電力を前記低圧消費系の消費電力と一致するように制御することで、前記低圧消費系の消費電力を前記モータの発電電力のみで賄う通常制御を実施し、
    前記高圧蓄電器の残容量が前記所定の閾値容量以上であることに加えて、前記高圧蓄電器の内部抵抗が所定以上のときに、前記モータの発電電力を前記低圧消費系の消費電力よりも低い所定の制限値に制限することで、前記低圧消費系の消費電力を前記モータの発電電力と前記高圧蓄電器の放電電力との双方で賄う発電電力制限制御を実施する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記発電電力制限制御において、前記モータの発電電力を前記低圧消費系の消費電力に一致する値から前記制限値まで段階的に低下させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記発電電力制限制御において、車両走行状態での前記発電電力の制限値よりも車両アイドル状態での前記発電電力の制限値の方が小さい値になるように設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記発電電力制限制御において、前記低圧消費系の負荷が大きい程、前記発電電力の制限値を大きくし、前記低圧消費系の負荷が小さい程、前記発電電力の制限値を小さくする
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記発電電力制限制御の実施中に、前記高圧蓄電器の残容量が前記所定の閾値容量未満になると、前記発電電力制限制御の実施を解除して、前記通常制御に切り替える
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記発電電力制限制御の実施中に、前記高圧蓄電器の電圧値が所定の閾値電圧以下になると、前記発電電力制限制御の実施を解除して、前記通常制御に切り替える
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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