JP5243014B2 - マーキングシートの製造方法及び表示体 - Google Patents

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Description

本発明はマーキングシート及び表示体に関し、さらに詳しくは、色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムとから構成される積層シートであって、反射光で見る場合と透過光で見る場合の色が異なり、特に電飾看板などに好適に用いられるマーキングシート及びそれが被着体に貼付された表示体に関するものである。
屋外広告などに用いられている電飾看板は、透明又は乳白色の透光性材料で形成された組み立て体の内部に電球や蛍光灯などの光源を設置し、組み立て体の表面に着色マーキングシートが貼付され用いられている。これらは昼間のような太陽光などの外光による視認状態においては、反射光による視認となり、夜は電飾看板内の光源による透過光による視認となる。
この電飾看板に用いられるマーキングシートは、昼でも夜でも同様な視認状態を得られるようなものが多く、例えば透過光により黄味、赤味、緑味又は青味のいずれかをもつ色彩を表出する着色フィルム層と、該着色フィルム層にこの着色フィルム層の該当する黄味、赤味、緑味又は青味のいずれかと補色関係にある色彩の補色層を有するマーキングフィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、昼間と夜間とで色が異なる標識効果の大きいマーキングフィルムとして、透光性合成樹脂100重量部に対してカーボンブラック0.4〜0.7重量部を含有する合成樹脂フィルムで、光透過率が40〜50%であることを特徴とするマーキングフィルム(例えば、特許文献2参照)、あるいは反射条件下ではほとんど黒く又は暗色に見えるような隠蔽性を有する着色フィルムであって、比較的明るい環境照明のもとでも見えないようにフィルムの下にイメージを効果的に隠すことができ、内照条件では明るいイメージを視認可能にする光透過着色フィルム(例えば、特許文献3参照)などが開示されている。
しかしながら、特許文献2及び3は確かに昼と夜で色が異なるが、白色(透過光の色)と黒色についてのものであり、それ以外の色の異なることについては言及されていない。
特許第2890201号公報 特開平9−311633号公報 特開2004−101712号公報
本発明は、このような事情のもとで、白及び黒以外の有彩色において、反射光で見る場合と透過光で見る場合の色が異なり、特に電飾看板などに好適に用いられるマーキングシート及びそれが被着体に貼付された表示体を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記の好ましい性質を有するマーキングシートを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムとから構成される積層シートであって、該積層シートの反射光での色相と透過光での色相の差が特定の関係にあり、かつ全光線透過率がある値未満のマーキングシートが、その目的に適合し得ることを見出した。また、上記マーキングシートにおける着色下層フィルムの裏面側に、あるいは着色上層フィルムの被着体側に、それぞれ粘着剤層を設け、特定の全光線透過率を有する透光性被着体それぞれに、該粘着剤層を介してマーキングシートを貼布することにより、目的とする表示体が得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1]互いに色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムを、ゾルキャスト法によって、二層積層して積層シートを形成し、該積層シートにおける前記着色下層フィルム側に粘着剤層を設ける製造方法であって、前記ゾルキャスト法に用いるオルガノゾル塗工液は、0.01μm以上0.5μm未満の範囲の小さい平均粒径の樹脂微粒子と、0.5μm以上5μm以下の範囲の大きい平均粒径の樹脂微粒子とが混合されたものであり、前記ゾルキャスト法により、工程フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して、前記着色上層フィルムを形成し、当該着色上層フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して前記着色下層フィルムを形成し、前記積層シートを得る工程、または、前記ゾルキャスト法により、工程フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して、前記着色下層フィルムを形成し、当該着色下層フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して前記着色上層フィルムを形成し、前記積層シートを得る工程を有し、前記二層積層シートの全光線透過率が20%未満であり、かつ積層シートの反射光での色相と透過光での色相の差が、JIS Z 8729−1994によるL表色系におけるab色相角(hab)で10以上であり、前記粘着剤層を構成する粘着剤は、ブチルアクリレート単位、及び又は2−エチルヘキシルアクリレート単位を主体とする樹脂成分と、イソシアナート系架橋剤とを含むアクリル系粘着剤であることを特徴とするマーキングシートの製造方法
[2]積層シートにおける着色上層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差が、着色下層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差よりも大きい上記[1]項に記載のマーキングシートの製造方法、
]該積層シートの着色上層フィルムと着色下層フィルムの色の組み合わせが、赤/紫、橙/赤、青/緑、紫/青(上層/下層)である上記[1]又は項に記載のマーキングシートの製造方法、
光線透過率が20%以上の透光性被着体に、上記[1]〜[3]項のいずれかに記載のマーキングシートの製造方法によって製造されたマーキングシートが、前記粘着剤層を介して貼付されていることを特徴とする表示体、及び
光線透過率が70%以上の透光性被着体に、上記[1]〜[3]項のいずれかに記載のマーキングシートの製造方法によって製造されたマーキングシートが、前記粘着剤層を介して貼付されていることを特徴とする表示体、を提供するものである。
本発明によれば、色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムとから構成される積層シートであって、反射光で見る場合と透過光で見る場合の色が異なり、反射光では着色上層フィルムの色が視認でき、透過光では着色下層シートの色を強調して視認することができ、特に電飾看板などに好適に用いられるマーキングシート及びそれが被着体に貼付された表示体を提供することができる。
本発明のマーキングシートは、色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムとから構成される積層シートである。
本発明のマーキングシートにおいて、積層シートを構成する着色上層フィルム及び着色下層フィルムのフィルム素材としては、特に制限はなく、従来電飾看板などに用いられているマーキングシートに使用されている各種樹脂の中から、任意のものを適宜選択することができる。例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂などを用いることができる。これらの中でも、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂が好適である。
着色上層フィルム及び着色下層フィルムは、フィルム素材として、同じ樹脂を用いたものであってもよく、異なる樹脂を用いたものであってもよい。
この着色上層フィルム及び着色下層フィルムとしては、前記樹脂に、顔料や染料などの着色剤を含有させた通常の各種着色フィルムを使用できる。
これらのフィルムを積層するには、着色フィルムを接着剤などを用いて他の着色フィルムに積層する方法や、ゾルキャスト法、押出し法等の標準的フィルム形成法によるもの全てが可能であり、特にその形成方法は問わないがゾルキャスト法、すなわち着色オルガノゾルをコーティングした後に乾燥、ゲル化させるフィルム成形法で、着色フィルムと他の着色フィルムを二層積層する方法が薄いフィルムとして形成できるので好ましい。
オルガノゾル塗工液は、樹脂の微粒子が溶媒中に分散されているペースト状の高粘度流体組成物である。その樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂などが好ましく挙げられる。
オルガノゾル塗工液中の樹脂微粒子の平均粒径としては、0.01〜5μmが好ましい。また、その樹脂微粒子は、小さい平均粒径の樹脂微粒子と、大きい平均粒径の樹脂微粒子が混合されたものが好ましい。すなわち、粒度分布のピークが小さいものと大きいものの2つが存在するものが好ましい。このような樹脂微粒子は、凝集物が発生し難く、また、溶融ゲル化し易い。なお、粒度分布のピークは、3つ以上存在してもよい。小さい平均粒径は、0.01μm以上から0.5μm未満の範囲が好ましい。大きい平均粒径は、0.5μm以上から5μmの範囲が好ましい。0.01μm以上から0.5μm未満の範囲の小さい平均粒径の樹脂微粒子と、0.5μm以上から5μmの範囲の大きい平均粒径の樹脂微粒子との混合割合は、質量比で1:9〜9:1が好ましく、2:8〜8:2がより好ましく、3:7〜7:3が特に好ましい。
樹脂微粒子の形状は、球形が好ましい。また、樹脂微粒子は、表面が平滑で、内部が緻密なものが好ましい。このような樹脂微粒子はオルガノゾルの流動性に必要な可塑剤量が少なく、オルガノゾルの熟成粘度変化が小さい。
樹脂微粒子は、適切な粒度分布が得られ、また形状が球形であるには、乳化重合により製造されたものが好ましい。樹脂の重量平均重合度は、塩化ビニル樹脂については、500〜4,000が好ましく、アクリル樹脂については、2,000〜40,000が好ましい。アクリル樹脂の微粒子は、良好な粘度貯蔵安定性を得るには、コア/シェルタイプの構造を有するものが好ましい。
当該オルガノゾルには、柔軟性を付与するために、通常可塑剤が用いられるが、この可塑剤は、低比重かつ低粘度でオルガノゾルに優れた流動性を付与し、低揮発性であって、樹脂に常温で初期親和性を示し、熟成中は樹脂への浸透及び膨潤が少なく、溶融工程で迅速に溶融ゲル化するものが好ましい。好適な具体例としては、ポリエステル系可塑剤が挙げられる。このポリエステル系可塑剤の重量平均分子量は、2,000〜6,000の範囲が好ましい。可塑剤の含有量は、樹脂微粒子100質量部に対し5〜40質量部が好ましい。
オルガノゾル塗工液における分散溶媒としては、常温で樹脂をわずかに膨潤して分散を助長し、高温加熱工程で溶融ゲル化を促進する溶媒が好ましく、好適な具体例としては、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸ブチルなどのエステル類、グリコールエーテル類などが挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、オルガノゾル塗工液には、粘度を調整するために、希釈溶媒を含有させることができる。希釈溶媒としては、樹脂に対して不溶性で、ゾル粘度を下げ、分散溶媒の膨潤性を抑制する溶媒が好ましく、好適な具体例としては、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族炭化水素、テルペン系炭化水素などが挙げられる。
また、分散溶媒及び希釈溶媒は、沸点が180℃以下のものが好ましく、沸点の下限値は、80℃以上が好ましく、110℃以上が特に好ましい。
また、オルガノゾル塗工液には、必要に応じて、熱安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、ゲル化剤等の添加剤を含有させることができる。
熱安定剤は、特に塩化ビニル樹脂に用いられるものであり、塩化ビニル樹脂はその構造中に不規則構造を持っているので高温での成形加工時や使用時に熱、光、酸素などにより脱塩化水素反応を主とする分解劣化を起こし、着色を生じることがあり、それを防止するために使用される。好適な具体例としては、鉛塩系熱安定剤、金属セッケン系熱安定剤、有機スズ化合物系熱安定剤、非金属系熱安定剤等が挙げられる。熱安定剤の含有量は、樹脂微粒子100質量部に対し0.5〜10質量部が好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、樹脂微粒子100質量部に対し0.1〜10質量部が好ましい。
充填剤は、増量によるコスト切り下げ(カサを稼ぐ)とオルガノゾルの流動特性を調整するためのものなどが挙げられ、具体例としては、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、マイカ、ケイソウ土などが挙げられる。
ゲル化剤は、オルガノゾルの粘度、降伏値を高め、チクソトロピー化することで、オルガノゾルの流動特性を改良するためのものなどが挙げられ、具体例としては、金属石ケン類、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、シリカエアロゲル、アミン処理ベントナイト、カーボンブラックなどが挙げられる。
本発明においては、オルガノゾル塗工液は、上層と下層において色の異なるものを用いる。 透過光における視認性の点から色は、有色透明色であるものが好ましい。オルガノゾル塗工液を有色にするには、着色剤を含有させる。
着色剤としては、種々の顔料、染料が使用できるが、可塑剤と無機系及び/又は有機系顔料を練り合わせてペースト状にした着色剤トナーが、樹脂との分散性に優れるため、好ましい。
本発明においては、工程フィルム上にまず着色上層フィルムとなるオルガノゾル塗工液を塗布後、予備乾燥し溶媒分を揮発させて着色上層フィルムを形成する。その後、該着色上層フィルムの上に着色下層フィルムとなるオルガノゾル塗工液を塗布し、溶媒分を揮発後、加熱溶融してゲル化させ、着色上下層構成の積層フィルムを作製する方法が好ましい。なお、後述する表示体によっては、先に着色下層フィルムを形成する場合もある。
工程フィルムとしては、耐熱性の樹脂フィルムが好ましく挙げられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルム等のポリエステル樹脂フィルムなどが挙げられる。工程フィルムの厚みは、特に制限ないが、通常25〜100μm程度である。
工程フィルムは、表面が剥離処理されているものが好ましい。表面の剥離処理に用いられる剥離処理剤の代表例としては、アルキッド系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。
キャスト製膜は、ロールナイフコーター、リバースロールコーターなどの塗工機を用い、工程フィルムと塗工機の隙間にオルガノゾル塗工液を送り出し、一定の厚みのキャスト膜を形成することが好ましい。工程フィルムは、連続したものを使用し、連続的に送り出すことが好ましい。
加熱溶融のゲル化温度は、樹脂の種類により異なるが、塩化ビニル樹脂の場合は、180〜210℃が好ましく、185〜200℃が特に好ましい。また、樹脂がアクリル樹脂である場合は、130〜190℃が好ましく、140〜170℃が特に好ましい。加熱溶融のゲル化時間は、特に制限なく、ゲル化の速度により適宜選定すればよいが、通常10秒間〜10分間であればよい。
なお、加熱溶融のゲル化に先立って、予備乾燥することが好ましい。予備乾燥の温度は、110〜170℃が好ましく、120〜150℃が特に好ましい。予備乾燥の時間は、特に制限なく、適宜選定すればよいが、通常10秒間〜10分間であればよい。
上層着色フィルム及び下層着色フィルムのゲル化後の厚みは、それぞれ通常20〜100μmが好ましく、25〜70μmが特に好ましい。積層シートの厚さとしては、通常40〜200μmが好ましく、50〜140μmが特に好ましい。
このようにして形成された色の異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムとから構成される積層シートは、厚さ80μmにおける全光線透過率が20%未満であり、好ましくは0.2〜15%である。20%以上だと反射光と透過光での色が変化しにくく、また0.2%未満だと色の確認がしにくい。
なお、上記全光線透過率の測定方法については、後で説明する。
本発明のマーキングシートにおいては、着色上層フィルムと着色下層フィルムが積層された積層シートにおいて、反射光での色相と透過光での色相の差が、JIS Z 8729−1994によるL***表色系におけるab色相角(hab)で10以上であることを要す。反射光と透過光の色相の差が、ab色相角(hab)で10以上であれば、反射光と透過光での色の違いが良好で、しかもはっきりと色の違いを視認することができる。該色相の差は、ab色相角(hab)で、好ましくは12以上である。
本発明においては、当該積層シートにおける着色上層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差が、着色下層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差よりも大きいことが、本発明の効果の点から好ましい。
本発明のマーキングシートにおいて、着色上層フィルムと着色下層フィルムとの組合わせとしては、赤/紫、橙/赤、青/緑又は紫/青(上層/下層)が好適である。
次に、前述したマーキングシートが、透光性被着体に貼付されてなる本発明の表示体について説明する。図1及び図2は、それぞれ本発明の表示体の異なる態様の例を示す説明図である。
例えば、本発明のマーキングシートを電飾看板などにおける透光性被着体に貼付する場合、すなわち図1に示すように、透明又は乳白色などの透光性被着体1aの光源の反対側に本発明のマーキングシート10aを貼付(いわゆる外貼り)する場合には、積層シート5における着色下層フィルム3の裏面側に粘着剤層4を設ける。また、透光性被着体1bの特定位置に貼付する場合、すなわち図2に示すように、透光性被着体1bの光源側に本発明のマーキングシート10bを貼付(いわゆる内貼り)する場合には、積層シート5における着色上層フィルム2の透光性被着体1b側に粘着剤層4を設ける。
ここで、透光性被着体1aは、全光線透過率が、通常20%以上、好ましくは25%以上の透明及び乳白色などの被着体であり、具体的にはアクリル樹脂板、ポリカーボネート板、ポリ塩化ビニル板、硝子板、それと内照用看板では看板の主組み立て体となるフレキシブルフェイスなどである。一方、透光性被着体1bは、全光線透過率が、通常70%以上、好ましくは75%以上の被着体であり、具体的にはアクリル樹脂板、ポリカーボネート板、ポリ塩化ビニル板、硝子板などである。
粘着剤層に使用できる粘着剤としては、特に制限されることなく、種々の粘着剤が使用できるが透明なものが好ましい。例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、又はシリコーン系粘着剤を主剤とする粘着剤などが挙げられる。なお、耐候性、コストの点からアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
アクリル系の粘着剤としては、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを主成分とし、これに共重合可能な他のビニル系モノマーを共重合して得られるものが適当である。
アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これに共重合されるビニル系モノマーは、得られる粘着剤の粘着力や凝集力を調節するために用いられるものであり、具体的にはアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;アクリルアミド;アクリロニトリル;スチレン;酢酸ビニル;ビニルピロリドン等を例示することができる。
これらのモノマー混合物は、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法等の従来公知の方法により共重合できるが、重合が容易である点で溶液重合が望ましい。重合に用いられる溶媒としては、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール等を例示することができる。
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノバレリン酸、アゾビスシアノペンタン等のアゾ系開始剤を例示することができる。重合開始剤量は、使用するモノマー全量100質量部に対し、0.05〜0.8質量部が好ましく、特に0.2〜0.5質量部が好ましい。
上記の粘着剤には、イソシアナート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤等の架橋剤を配合することができるが、特にイソシアナート系架橋剤が好ましい。
架橋剤の配合量は、必要とする粘着特性を得るためには、アクリル系粘着剤100質量部に対して0.5〜5質量部が好ましく、特に1〜3.5質量部が好ましい(いずれも固形分換算値)。
前記イソシアナート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどの脂肪族ポリイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアナートなどの脂環式ポリイソシアナートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などを挙げることができる。これらの架橋剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、粘着剤として、ブチルアクリレート単位、及び又は2−エチルヘキシルアクリレート単位を主体とする樹脂成分を含むアクリル系粘着剤が好ましく、イソシアナート系架橋剤を使用したアクリル系粘着剤が好ましく、耐候性、被着体への追従性に優れる点で、特に好ましい。
粘着剤中に、必要に応じて粘着性付与剤、充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤等の従来より配合されることのある各種添加剤を含有させることは任意であるが、粘着剤層の透明性を損なわない範囲で配合することが好ましい。
粘着剤層の厚み(乾燥後)は、十分な粘着性(タック)や粘着力を得るには10μm以上とすることが好ましく、フィルム端部からの糊のはみ出しや、ゴミの付着、さらに、剥離する際に粘着剤層が凝集破壊を起こして、糊残りを生じることを防ぐためには、50μm以下であることが好ましい。すなわち、粘着剤層の厚みは通常10〜50μmであり、特に20〜40μmが好ましい。
粘着剤層を設ける方法は、工程フィルム付き積層シートに直接塗付してもよく、また、剥離シートに粘着剤を塗布した後、粘着剤層を積層シート面と貼り合わせてもよい。
なお、工程フィルムは、粘着剤層を形成した後、使用形態に応じて、適当な段階で除去するのが適当であるが、工程フィルムを除去した積層シートに粘着剤層を形成しても差し支えない。
粘着剤の塗布方法としては、特に制限なく種々の方法を用いることができ、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーターなどが挙げられる。
剥離シートとしては、特に制限はなく、従来より公知の剥離シートを適宜選択して用いることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンフィルムや、クレーコート紙、グラシン紙、再生紙等の紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などの片面に離型処理されているものが用いられる。離型処理剤としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等を例示することができる。
剥離シートの厚さとしては特に制限はないが、通常10〜150μmが好ましい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られたマーキングシート(粘着剤層が設けられていない、着色上層フィルムと着色下層フィルムとからなる積層シート)、単層フィルムの光学特性及び透光性被着体の全光線透過率は、以下に示す方法に従って測定した。また、マーキングシートの官能テストは以下に示す方法で行った。
(1)全光線透過率
JIS K 7361−1(全光線透過率の試験方法、1997年度版)に規定される測定方法に準拠し、ヘイズメーター[日本電色工業社製、機種名「NDH2000」]にて、フィルムシートの全光線透過率を測定した。
(2)反射光及び透過光測定時のL***表示における明度(L*)、abクロマ(c*)、ab色相角(hab)(SCI方式、D65光源/10°視野測定時)
JIS Z 8722(色の測定方法−反射及び透過物体色、1994年度版)に規定される測定方法に準拠し、分光光度計[データカラーインターナショナル社製、機種名「SF600PLUS」]にて、測定した分光反射率及び分光透過率を、JIS Z 8729(色の表示方法−L***表色系、1994年度版)における明度(L*)、abクロマ(c*)、ab色相角(hab)で表示した。
(3)マーキングシートの官能テスト
実施例及び比較例で作製した粘着剤層が設けられていない積層シート(10cm×5cm)を観察者10人に渡し、室内蛍光灯下において、積層シートを反射光で見る場合と透過光で見る場合の状態を確認した。10人の確認結果の平均を下記のように評価した。
○・・・反射光と透過光で異なる色が明確に確認できる。
△・・・反射光と透過光で異なる色が少し確認できる。
×・・・反射光と透過光で異なる色が確認できない。
(4)透光性被着体の全光線透過率
JIS K 7361−1(全光線透過率の試験方法、1997年度版)に規定される測定方法に準拠し、ヘイズメーター[日本電色工業社製、機種名「NDH2000」]にて測定した。
製造例1 赤色オルガノゾル塗工液の製造
平均粒径が0.1μmと平均粒径が0.8μmの2種類の塩化ビニル樹脂微粒子を同量混合した塩化ビニル樹脂微粒子[B.F.グッドリッチ社製、商品名「GEON178」、重量平均重合度1800、樹脂微粒子の形状は球形である。]100質量部、アジピン酸ポリエステル系可塑剤[大日精化工業社製、商品名「ファインサイザーNS−4070」、重量平均分子量4000]13質量部、金属セッケン系熱安定剤[勝田加工社製、商品名「SB−9301」]4質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤[サイテック社製、商品名「サイアソーブ UV−531」]4質量部、赤色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9331レッド」]20質量部、分散溶媒[ゴードー溶剤社製、商品名「ブチルセロソルブ」、グリコールエーテル類]23.5質量部、及び希釈分散溶媒[ゴードー溶剤社製、商品名「SS−100」、芳香族炭化水素系溶剤]23.5質量部を混合して、赤色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
製造例2 橙色オルガノゾル塗工液の製造
赤色着色剤に代えて橙色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9329オレンジ」]を用いた以外は、製造例1の赤色オルガノゾル塗工液の製造と同様にして、第1表に記載されている配合組成で混合して、橙色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
製造例3 黄色オルガノゾル塗工液の製造
赤色着色剤に代えて黄色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9323イエロー」]を用いた以外は、製造例1の赤色オルガノゾル塗工液の製造と同様にして、第1表に記載されている配合組成で混合して、黄色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
製造例4 緑色オルガノゾル塗工液の製造
赤色着色剤に代えて緑色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9324グリーン」]を用いた以外は、製造例1の赤色オルガノゾル塗工液の製造と同様にして、第1表に記載されている配合組成で混合して、緑色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
製造例5 青色オルガノゾル塗工液の製造
赤色着色剤に代えて青色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9305ブルー」]を用いた以外は、製造例1の赤色オルガノゾル塗工液の製造と同様にして、第1表に記載されている配合組成で混合して、青色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
製造例6 紫色オルガノゾル塗工液の製造
赤色着色剤に代えて紫色着色剤[大日精化工業社製、商品名「VTSK−9400バイオレット」]を用いた以外は、製造例1の赤色オルガノゾル塗工液の製造と同様にして、第1表に記載されている配合組成で混合して、紫色の塩化ビニル樹脂オルガノゾル塗工液を調製した。配合組成を第1表に示す。
Figure 0005243014
参考例1〜6
工程フィルム[三菱ポリエステル社製、商品名「PET75T−100E」、剥離処理をしたポリエチレンテレフタレート樹脂製フィルム、厚み75μm]の剥離処理面側に、赤色オルガノゾル、橙色オルガノゾル、黄色オルガノゾル、緑色オルガノゾル、青色オルガノゾル及び紫色オルガノソルの各塗工液を、それぞれ塗布、140℃で1分間予備乾燥して溶媒分を揮発させたのち、190℃で2分間加熱溶融ゲル化して、厚さ40μmの赤色、橙色、黄色、緑色、青色及び紫色の各フィルムを製膜した。各フィルムの光学特性を第2表に示す。
Figure 0005243014
実施例1
工程フィルム[三菱ポリエステル社製、商品名「PET75T−100E」、剥離処理をしたポリエチレンテレフタレート樹脂製フィルム、厚み75μm]の剥離処理面側に、赤色オルガノゾル塗工液を塗布、140℃で1分間予備乾燥して溶媒分を揮発させ厚さ40μmの着色上層フィルムを形成した。次に得られた着色上層フィルム上に、着色下層フィルムとなる紫色オルガノゾル塗工液を同様にして塗布し、140℃で1分間予備乾燥し、溶媒分を揮発させたのち、190℃で2分間加熱溶融ゲル化して着色積層シートを製膜した。着色下層フィルムの厚さは40μmであり、積層シートとしての厚さは80μmであった。
次に、剥離シート[リンテック社製、商品名「SP−11PM」]の剥離処理面にアクリル系粘着剤[リンテック社製、商品名「P320E」]を塗布、乾燥させ透明粘着剤層(厚み30μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層と上記得られた積層シートの着色下層フィルム側と貼り合わせて、粘着剤層付きマーキングシートを作製した。
実施例2
赤色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、橙色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
実施例3
橙色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、赤色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
実施例4
緑色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、青色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
実施例5
青色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、緑色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
実施例6
青色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、紫色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
実施例7
紫色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、青色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
比較例1
橙色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、黄色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
比較例2
黄色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、橙色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
比較例3
黄色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、緑色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
比較例4
緑色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、黄色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
比較例5
紫色オルガノゾル塗工液を用いて着色上層フィルムを形成し、赤色オルガノゾル塗工液を用いて着色下層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様にしてマーキングシートを作製した。
前記実施例1〜7及び比較例1〜5で得られたマーキングシート(着色上層フィルムと着色下層フィルムからなる積層シート)について、光学特性を測定すると共に、官能テストを行った。結果を第3表に示す。
Figure 0005243014
実施例8
実施例1で作製した粘着マーキングシートの剥離シートを除去し、透光性被着体としてフレキシブルフェイス[泉社製、商品名「コスモフェイスCS−501F」、乳白色、全光線透過率25.8%]に貼付した。その後工程フィルムを剥離し、写真用ライトボックス(色温度5000°K)上にフレキシブルフェイスが当接するように置き、外貼り型の電飾看板様の表示体を作製した。この表示体について反射光(外光)と透過光(内部照明)による目視テストを行った。
内部照明を消し、反射光のみの観察では、マーキングシートは赤く目視でき、内部照明を点灯し、透過光での観察では紫色に目視された。
実施例9
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置を用い、ブチルアクリレート50質量部、2−エチルヘキシルアクリレート40質量部、酢酸ビニル10質量部、アクリル酸5質量部、酢酸エチル75質量部及びトルエン75質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部を加え、窒素ガス雰囲気下80℃で8時間重合した。反応終了後、質量平均分子量50万である共重合体を得た。次いで該共重合体100質量部にイソシアナート系架橋剤[東洋インキ製造社製、商品名「BHS8515」]3質量部を配合し、トルエンで希釈し十分に撹拌して固形分40質量%の透明アクリル系粘着剤の塗布剤とした。
実施例1で使用した工程フィルムの剥離処理面側に、赤色オルガノゾル塗工液を塗布、140℃で1分間予備乾燥して溶媒分を揮発させ厚さ40μmの着色下層フィルムを形成した。次に得られた着色下層フィルム上に、着色上層フィルムとなる橙色オルガノゾル塗工液を同様にして塗布し、140℃で1分間予備乾燥し、溶媒分を揮発させたのち、190℃で2分間加熱溶融ゲル化して着色積層シートを製膜した。着色上層フィルムの厚さは40μmであり、積層シートとしての厚さは80μmであった。
次に、剥離シート[リンテック社製、商品名「SP−11PM」]の剥離処理面に上記粘着剤を塗布、乾燥させ透明粘着剤層(厚み30μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層と上記得られた積層シートの着色上層フィルム側と貼り合わせて、粘着マーキングシートを作製した。
このようして作製した粘着マーキングシートの剥離シートを除去し、全光線透過率93%、厚さ3mmの透明アクリル樹脂板に貼付した。
その後工程フィルムを剥離し、写真用ライトボックス(色温度5000°K)上に着色下層フィルムが当接するように置き、内貼り型の電飾看板様の表示体を作製した。この表示体について反射光(外光)と透過光(内部照明)による目視テストを行った。
内部照明を消し、反射光のみの観察では、マーキングシートは橙色に目視でき、内部照明を点灯し、透過光での観察では赤色に目視された。
本発明のマーキングシートは、屋外広告などに用いられる電飾看板として、あるいは種々の物品の装飾・表示素材などとして使用することができる。
本発明の表示体の1態様を示す説明図である。 本発明の表示体の別の態様を示す説明図である。
符号の説明
1a 透光性被着体
1b 透光性被着体
2 着色上層フィルム
3 着色下層フィルム
4 粘着剤層
5 積層シート
10a マーキングシート
10b マーキングシート

Claims (5)

  1. 互いに色が異なる着色上層フィルムと着色下層フィルムを、ゾルキャスト法によって、二層積層して積層シートを形成し、該積層シートにおける前記着色下層フィルム側に粘着剤層を設ける製造方法であって、
    前記ゾルキャスト法に用いるオルガノゾル塗工液は、0.01μm以上0.5μm未満の範囲の小さい平均粒径の樹脂微粒子と、0.5μm以上5μm以下の範囲の大きい平均粒径の樹脂微粒子とが混合されたものであり、
    前記ゾルキャスト法により、工程フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して、前記着色上層フィルムを形成し、当該着色上層フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して前記着色下層フィルムを形成し、前記積層シートを得る工程、または、前記ゾルキャスト法により、工程フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して、前記着色下層フィルムを形成し、当該着色下層フィルム上に、前記オルガノゾル塗工液を塗布、乾燥して前記着色上層フィルムを形成し、前記積層シートを得る工程を有し、
    前記二層積層シートの全光線透過率が20%未満であり、かつ積層シートの反射光での色相と透過光での色相の差が、JIS Z 8729−1994によるL表色系におけるab色相角(hab)で10以上であり、
    前記粘着剤層を構成する粘着剤は、ブチルアクリレート単位、及び又は2−エチルヘキシルアクリレート単位を主体とする樹脂成分と、イソシアナート系架橋剤とを含むアクリル系粘着剤であることを特徴とするマーキングシートの製造方法。
  2. 積層シートにおける着色上層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差が、着色下層フィルムの反射光と透過光のab色相角(hab)の差よりも大きい請求項1に記載のマーキングシートの製造方法。
  3. 該積層シートの着色上層フィルムと着色下層フィルムの色の組み合わせが、赤/紫、橙/赤、青/緑、紫/青(上層/下層)である請求項1又は2に記載のマーキングシートの製造方法。
  4. 光線透過率が20%以上の透光性被着体に、請求項1〜3のいずれかに記載のマーキングシートの製造方法によって製造されたマーキングシートが、前記粘着剤層を介して貼付されていることを特徴とする表示体。
  5. 光線透過率が70%以上の透光性被着体に、請求項1〜3のいずれかに記載のマーキングシートの製造方法によって製造されたマーキングシートが、前記粘着剤層を介して貼付されていることを特徴とする表示体。
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