JP5239224B2 - ハイブリッド車の駆動装置 - Google Patents

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この発明は、車両の走行のための動力源として内燃機関と発電機能のある電動機とを備えているハイブリッド車に関し、特にこれらの内燃機関と電動機との動力を自動変速機によって変速して出力するように構成されたハイブリッド車の駆動装置に関するものである。
この種の駆動装置の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されているハイブリッド車両の駆動装置は、燃焼エンジンと、電気モータと、それら燃焼エンジンおよび電気モータのトルクを、前進複数段および後進1速の各変速段に切り換えられる自動変速装置を介して車輪に伝達する装置であって、電気モータのロータと自動変速装置の入力部材とが連結されるとともに、燃焼エンジンの出力軸と電気モータのロータとの間に入力切り換えクラッチが設けられていて、その入力切り換えクラッチが駆動装置の使用状態に応じて適時に接続もしくは切断するように構成されている。そして、この特許文献1に記載されているハイブリッド車両の駆動装置では、燃焼エンジンおよび電気モータの出力を、前進複数段および後進1速の自動変速装置を介して車輪に伝達することができ、前進時には、燃焼エンジンおよび電気モータの回転数およびトルクを所定範囲内に保持できるとともに、後進時には、電気モータを逆回転することなく燃焼エンジンのトルクで後進できる、とされている。
特開平8−318746号公報
上記の特許文献1に記載されているハイブリッド車両の駆動装置のように、既存の構成の自動変速機と電動機とを1つのユニットとして組み合わせること、具体的には、自動変速機の入力部材に、内燃機関の出力軸と共に電動機のロータを連結してユニット化することにより、ハイブリッド車両の駆動装置を構成することができる。そして、それら内燃機関の出力軸と電動機のロータとの間に、それらの間の動力伝達経路を選択的に接続・遮断するクラッチ(入力切り換えクラッチ)が設けられていることによって、電動機の出力トルクを適切に変速して出力できるとともに、電動機の出力により車両を走行させるモータ走行(EV走行)時や駆動輪側からの入力により電動機を駆動させて発電させる回生走行時に、内燃機関の出力軸と電動機のロータとの間のクラッチを解放してその間の動力伝達を遮断することができ、モータ走行時および回生走行時における内燃機関のいわゆる連れ回り(引き摺り)を防止して、引き摺り損失を低減することができる。
しかしながら、そのためには、従来の基本的な構成の自動変速機に対して、上記のように専用のクラッチを別途設けなければならず、その結果、自動変速機および電動機のユニットの体格や重量が増大して車両搭載性が低下してしまう。また、装置の構造が複雑になり、コストも増大してしまう。このように、従来構成の自動変速機に電動機を連結してハイブリッド車の駆動装置を構成するためには、未だ改良の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、従来の自動変速機の基本的な構成を変更することなく、電動機によるモータ走行時や回生走行時における内燃機関の引き摺り損失を低減して、電動機によるモータ走行および回生走行を効率良く行うことのでき、かつ電動機の入出力トルクを適切に変速することができるハイブリッド車の駆動装置を提供することを目的とするものである。
上記の目標を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備え、前記自動変速機は、入力要素もしくは反力要素になる複数の回転要素と出力要素になる一つの回転要素との四つの回転要素を形成するように構成されている遊星歯車機構と、前記入力要素になる回転要素を内燃機関に連結する複数の変速段形成用のクラッチと、前記反力要素になる回転要素を固定するブレーキ手段とによって複数の変速段を設定するように構成されているハイブリッド車の駆動装置において、前記複数の変速段形成用のクラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記入力要素になる回転要素と連結されている前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されているとともに、前記複数の変速段のうち最低速段を含む複数の前進段を設定する際に係合する第1クラッチを含み、前記第1クラッチの出力側係合部材に連結された前記自動変速機の入力部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結され、前記自動変速機で変速比が最小となる最高速段、もしくは前記動力の回転方向を反転して出力する後進段を設定して走行する際に、前記内燃機関の回転数を制限して、前記電動機の回転数の上昇を抑制するように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
また、請求項2の発明は、内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、複数の変速段形成用入力クラッチをそれぞれ係合もしくは解放することにより変速比が異なる複数の変速段を設定するとともに、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、前記複数の変速段形成用入力クラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されていて、それら複数の変速段形成用入力クラッチのうち、前記自動変速機で変速比が最大となる最低速段を設定する際に係合する最低速段形成用入力クラッチの出力側係合部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結されて、前記自動変速機の出力部材は、前記自動変速機の出力軸に対して平行に配置されたカウンタ軸と、前記自動変速機の出力軸と一体回転するカウンタドライブギヤと、そのカウンタドライブギヤに噛合するとともに前記カウンタ軸と一体回転するカウンタドリブンギヤとから構成されているとともに、前記ロータは、前記出力側係合部材と一体回転する電動機ドリブンギヤを介して前記出力側係合部材に動力伝達可能に連結されていて、前記カウンタドライブギヤを支持するカウンタドライブギヤ支持軸受と、前記電動機ドリブンギヤを支持する電動機ドリブンギヤ支持軸受とが、それらの少なくとも一部が軸方向において互いに重なるように配置されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
そして、請求項3の発明は、内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、複数の変速段形成用入力クラッチをそれぞれ係合もしくは解放することにより変速比が異なる複数の変速段を設定するとともに、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、前記複数の変速段形成用入力クラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されていて、それら複数の変速段形成用入力クラッチのうち、前記自動変速機で変速比が最大となる最低速段を設定する際に係合する最低速段形成用入力クラッチの出力側係合部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結されて、前記自動変速機で変速比が最小となる最高速段、もしくは前記動力の回転方向を反転して出力する後進段を設定して走行する際に、前記内燃機関の回転数を制限し、前記自動変速機の出力部材は、前記自動変速機の出力軸に対して平行に配置されたカウンタ軸と、前記自動変速機の出力軸と一体回転するカウンタドライブギヤと、そのカウンタドライブギヤに噛合するとともに前記カウンタ軸と一体回転するカウンタドリブンギヤとから構成されているとともに、前記ロータは、前記出力側係合部材と一体回転する電動機ドリブンギヤを介して前記出力側係合部材に動力伝達可能に連結されていて、前記カウンタドライブギヤを支持するカウンタドライブギヤ支持軸受と、前記電動機ドリブンギヤを支持する電動機ドリブンギヤ支持軸受とが、それらの少なくとも一部が軸方向において互いに重なるように配置されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
請求項1の発明によれば、電動機の入出力軸すなわちロータが、自動変速機の各変速段形成用クラッチのうち、第1クラッチの出力側係合部材に連結された自動変速機の入力部材に動力伝達可能に連結されてハイブリッド車の駆動装置が構成される。これら各変速段形成用クラッチは、一般的な自動変速機において従来より用いられているものであり、したがって、従来構成の自動変速機に対して特別なクラッチやブレーキなどを新たに設けることなく、すなわち、従来の自動変速機の基本的な構成をほとんど変更することなく、自動変速機に電動機を組み付けたハイブリッド車の駆動装置を容易に構成することができる。
また、電動機をモータとして機能させて発生させた動力で車両を走行させるモータ走行時、あるいは駆動輪側からの入力により電動機を駆動させて電動機を発電機として機能させる回生走行時には、各変速段形成用クラッチを全て解放することにより、自動変速機の入力部材すなわち電動機のロータと、内燃機関の出力軸との間の動力の伝達を遮断することができる。そのため、電動機で発生させたトルクあるいは電動機を駆動するトルクによって内燃機関が駆動してしまういわゆる連れ回り(もしくは引き摺り)の発生を回避して、内燃機関の連れ回りによる引き摺り損失を低減することができる。
さらに、電動機のロータすなわち電動機の入出力軸が、自動変速機の第1クラッチの出力側係合部材すなわち自動変速機の入力部材に動力伝達可能に連結されていることにより、電動機と出力部材との間の変速比を自動変速機で適宜に設定することができる。そのため、電動機によるモータ走行時もしくは回生走行時に、電動機で発生させたトルクを適切に変速して駆動輪側へ伝達すること、あるいは駆動輪側からのトルクを適切に変速して電動機へ伝達することができ、電動機によるモータ走行および回生走行を効率良く行うことができる。
また、自動変速機の出力軸の回転数よりも電動機の回転数が高くなる最高速段もしくは後進段が設定されて走行する場合、例えば内燃機関のトルクダウン制御が行われることなどによって内燃機関の回転数が制限される。そのため、自動変速機で最高速段もしくは後進段が設定されて電動機の回転数が高くなる場合に、内燃機関の回転数を制限することによって、電動機の回転数の上昇を抑制することができる。
また、請求項2の発明によれば、従来の自動変速機の基本的な構成に追加されて設置される電動機ドリブンギヤ支持軸受が、既存のカウンタドライブギヤ支持軸受に対して、軸方向でオーバーラップする位置に配置される。そのため、電動機を組み付けた自動変速機の軸方向の体格を小型化すること、もしくは従来構成の自動変速機に電動機を組み付けることによる軸方向の体格の増大を抑制することができる。
また、請求項3の発明によれば、従来の自動変速機の基本的な構成に追加されて設置される電動機ドリブンギヤ支持軸受が、既存のカウンタドライブギヤ支持軸受に対して、軸方向でオーバーラップする位置に配置される。そのため、電動機を組み付けた自動変速機の軸方向の体格を小型化すること、もしくは従来構成の自動変速機に電動機を組み付けることによる軸方向の体格の増大を抑制することができる。
つぎに、この発明を図を参照して具体的に説明する。図1は、この発明に係るハイブリッド車の駆動装置の第1の構成例を示すスケルトン図であり、ここに示す例は、動力源としての内燃機関1および電動機2と、それら内燃機関1の出力した動力および電動機2の出力した動力を変速してデファレンシャル4を介して駆動輪(図示せず)に伝達する自動変速機3とを備えている。
内燃機関1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、あるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼して動力を出力する動力機関であり、ここに示す例では、スロットル開度などの負荷を電気的に制御することが可能な電子スロットルバルブ5を備えていて、所定の負荷に対して回転数を制御することにより燃費が最も良好な最適運転点に設定できる内燃機関である。以下、内燃機関1をエンジン1と記す。
電動機2は、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機であり、ここに示す例は、モータとしての機能と発電機としての機能を兼ね備えたモータ・ジェネレータ2である。
自動変速機3は、変速比の異なる4つの前進段と、1つの後進段とを設定できる有段式の自動変速機であり、その基本的な構成は公知の自動変速機と同様の構成である。具体的には、エンジン1の出力軸6が、ロックアップクラッチ7を備えたトルクコンバータ8と、トルクコンバータ8のタービンランナ9と一体回転する中間軸10と、後述する第1クラッチC1および第2クラッチC2ならびに第3クラッチC3とを介して自動変速機3に連結されている。
上記の中間軸10と同一軸線上に、第1遊星歯車機構11と第2遊星歯車機構12とが配列されている。これらの遊星歯車機構11,12は、それぞれサンギヤ13,14と、サンギヤ13,14に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ15,16と、それらのサンギヤ13,14およびリングギヤ15,16に噛合したピニオンギヤを保持しているキャリア17,18とを3要素とするシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
これらの遊星歯車機構11,12のうち図1の右側の第1遊星歯車機構11のキャリア17と左側の第2遊星歯車機構12のリングギヤ16とが一体回転するように連結されており、また第1遊星歯車機構11のリングギヤ15と第2遊星歯車機構12のキャリア18とが一体回転するように連結されている。したがってこれら第1遊星歯車機構11および第2遊星歯車機構12のキャリア17,18とリングギヤ15,16とが上記のように連結されていること、すなわち、シングルピニオン型の遊星歯車機構11,12が、いわゆるCR−CR結合されていることにより、これら一体化されたキャリア17およびリングギヤ16と、キャリア18およびリングギヤ15と、サンギヤ13と、サンギヤ14との合計4つの回転要素を有するように構成されている。
これらの回転要素のうち第1遊星歯車機構11のサンギヤ13に中間軸10を選択的に連結する多板式のクラッチである第1クラッチC1が設けられている。また、第2遊星歯車機構12のサンギヤ14に中間軸10を選択的に連結する多板式のクラッチである第2クラッチC2が設けられている。そして、その第2クラッチC2を挟んで第2遊星歯車機構12とは反対側に、第2遊星歯車機構12のキャリア18に中間軸10を選択的に連結する多板式のクラッチである第3クラッチC3が設けられている。
具体的には、上記の各クラッチC1,C2,C3は、それぞれ、互いに係合し合う入力側係合部材C1a,C2a,C3aと出力側係合部材C1b,C2b,C3bとから構成されていて、各クラッチC1,C2,C3の入力側係合部材C1a,C2a,C3aが、いずれも、トルクコンバータ8および中間軸10を介してエンジン1の出力軸6に連結されている。一方、第1クラッチC1の出力側係合部材C1bが、この発明における自動変速機3の入力部材である第1入力軸19、およびその第1入力軸19を介して第1遊星歯車機構11のサンギヤ13に連結されている。また、第2クラッチC2の出力側係合部材C2bが、この発明における自動変速機3の入力部材である第2入力軸20、およびその第2入力軸20を介して第2遊星歯車機構12のサンギヤ14に連結されている。そして、第3クラッチC3の出力側係合部材C3bが、この発明における自動変速機3の入力部材である第3入力軸21、およびその第3入力軸21を介して第2遊星歯車機構12のキャリア18に連結されている。
上記の各入力軸19,20,21は、いずれも中空軸構造となっていて、第1入力軸19および第2入力軸20が、上記の中間軸10の外周側に、それぞれ回転自在に嵌合されている。さらに、その第2入力軸20の外周側に、第3入力軸21が回転自在に嵌合されている。
また、ブレーキ手段として、第2遊星歯車機構12のサンギヤ14の回転を選択的に規制する多板式のブレーキである第1ブレーキB1が、そのサンギヤ14とケーシング22との間に設けられている。また、互いに一体化された第1遊星歯車機構11のリングギヤ15および第2遊星歯車機構12のキャリア18の回転を選択的に規制する多板式のブレーキである第2ブレーキB2が、これらリングギヤ15およびキャリア18とケーシング22との間に設けられている。そして、この第2ブレーキB2と並列に一方向クラッチF1が設けられている。
さらに、上記のようにCR−CR結合された各遊星歯車機構11,12の出力要素であって、互いに一体化された第1遊星歯車機構11のキャリア17および第2遊星歯車機構12のリングギヤ16には、自動変速機3の出力軸23を介してカウンタドライブギヤ24が取り付けられている。すなわち、自動変速機の出力軸23に、カウンタドライブギヤ24が、その出力軸23と一体回転するように取り付けられている。
なお、上述した各構成部材の配列について説明すると、第1遊星歯車機構11と第2遊星歯車機構12とは互いに隣接して配置され、その第1遊星歯車機構11とトルクコンバータ8との間に第1クラッチC1が配置され、その第1クラッチC1と第1遊星歯車機構11との間にカウンタドライブギヤ24が配置されている。これに対して、第2クラッチC2および第3クラッチC3は、各遊星歯車機構11,12を挟んで第1クラッチC1とは反対側に配置されており、その第2クラッチC2および第3クラッチC3と、第2遊星歯車機構12との間に一方向クラッチF1が配置されている。
上述した中間軸10および自動変速機3の出力軸23と平行に、すなわち各遊星歯車機構11,12の中心軸線と平行に、カウンタ軸25が配置されている。そのカウンタ軸25の図1における左側の端部、すなわち各遊星歯車機構11,12側の端部に、カウンタドリブンギヤ26がカウンタ軸25と一体回転するように取り付けられており、このカウンタドリブンギヤ26は、前記のカウンタドライブギヤ24に噛合している。また、カウンタ軸25の図1における右側の端部、すなわちトルクコンバータ8側の端部に、出力ギヤ27が取り付けられており、この出力ギヤ27は、ディファレンシャル4におけるリングギヤ28に噛合している。
したがって、上記のように、自動変速機3の出力軸23からデファレンシャル4へ至る動力伝達経路の一部を形成しているカウンタドライブギヤ24およびカウンタ軸25ならびにカウンタドリブンギヤ26が、この発明における自動変速機3の出力部材を構成している。
そして、この発明に係るハイブリッド車の駆動装置では、上記のように構成された自動変速機3に対してモータ・ジェネレータ2が連結されている。具体的には、モータ・ジェネレータ2は、図1における左右方向、すなわちエンジン1および自動変速機3の軸方向において、エンジン1と重ならない位置に配置されている。そして、モータ・ジェネレータ2のロータ29と一体回転するロータ軸30の先端、すなわち図1における左側の端部に、電動機ドライブギヤ31がロータ軸30と一体回転するように取り付けられており、この電動機ドライブギヤ31が、電動機アイドラギヤ32を介して、電動機ドリブンギヤ33に噛合している。そしてこの電動機ドリブンギヤ33が、自動変速機3の第1入力軸19に、その第1入力軸19と一体回転するように取り付けられている。
すなわち、モータ・ジェネレータ2は、ロータ軸30と電動機ドライブギヤ31と電動機アイドラギヤ32と電動機ドリブンギヤ33とを介して、自動変速機3の入力部材である第1入力軸19に連結されている。言い換えると、モータ・ジェネレータ2のロータ28は、電動機ドリブンギヤ33を介して、第1入力軸19すなわち第1クラッチC1の出力側係合部材C1bに動力伝達可能に連結されている。
このように、この発明に係るハイブリッド車の駆動装置は、モータ・ジェネレータ2のロータ29を、電動機ドリブンギヤ33を介して、自動変速機3の第1入力軸19および第1クラッチC1の出力側係合部材C1bに動力伝達可能に連結することにより構成される。第1クラッチC1は、従来の一般的な自動変速機の構成において用いられているものであり、したがって、従来の自動変速機の基本的な構成をほとんど変更することなく、自動変速機3にモータ・ジェネレータ2を組み付けたハイブリッド車の駆動装置を容易に構成することができる。
また、上記のように自動変速機3に連結されたモータ・ジェネレータ2の、エンジン1および自動変速機3の軸方向と垂直な平面方向における配置を図2に示してある。図2は、エンジン1およびモータ・ジェネレータ2ならびに自動変速機3が車両に搭載された状態での、それらエンジン1およびモータ・ジェネレータ2ならびに自動変速機3の配置を、それらの軸方向と垂直な平面上に示した図である。すなわち、モータ・ジェネレータ2は、カウンタドライブギヤ24およびカウンタ軸25ならびにカウンタドリブンギヤ26より構成される自動変速機3の出力部材よりも上方、すなわち図1における上側で、かつ、自動変速機3のケーシング22とエンジン1との連結部分34の外周側に配置されている。
このように、モータ・ジェネレータ2が、エンジン1および自動変速機3の軸方向と垂直な平面方向において、自動変速機3の出力部材の上方で、かつ自動変速機3とエンジン1との連結部分34の外周側に配置され、また上述したように、エンジン1および自動変速機3の軸方向において、モータ・ジェネレータ2とエンジン1とが互いに重ならない位置に配置されることによって、エンジン1とモータ・ジェネレータ2との干渉、およびエンジン1および自動変速機3の連結部分34とモータ・ジェネレータ2との干渉を回避し、自動変速機3とモータ・ジェネレータ2との組み付け、および自動変速機3とエンジン1との組み付けを容易に行うことができる。
上述したモータ・ジェネレータ2および自動変速機3の構成の一部を更に具体的に示した例を、図3に断面図として示してある。図3において、自動変速機3の出力軸23と一体回転するように固定されたカウンタドライブギヤ24が、この発明におけるカウンタドライブギヤ支持軸受である軸受35により、ケーシング22に対して支持されている。また、自動変速機3の第1入力軸19および第1クラッチC1の出力側係合部材C1bと一体回転するように固定された電動機ドリブンギヤ33が、この発明における電動機ドリブンギヤ支持軸受である軸受36により、電動機ドリブンギヤ33および第1入力軸19および出力側係合部材C1bが出力軸23と相対回転可能なように支持されている。
そして、これら軸受35と軸受36とは、自動変速機3の軸方向において、互いに重なり合う(オーバーラップする)位置に配置されている。そのため、自動変速機3にモータ・ジェネレータ2を組み付けることによる自動変速機3の軸方向の長大化を回避することができる。
上述した自動変速機2では、前進4段・後進1段の変速段を設定することができ、そのための各クラッチC1,C2,C3、および各ブレーキB1,B2の係合・解放状態を、図4の作動係合表に示してある。図4において、○印は係合状態を示し、×印は解放状態を示し、△印は変速時には係合状態であることを示す。またPはパーキングレンジ、Nはニュートラルレンジ、Rはリバースリンジをそれぞれ示している。
この自動変速機3での変速比が最大となる最低速段である前進第1速は、第1クラッチC1を係合させることに伴って一方向クラッチF1が係合することによって設定される。すなわち、この第1速では、第1クラッチC1が係合させられて第1遊星歯車機構11のサンギヤ13が中間軸10と共に回転すると、キャリア17に負荷がかかっていることによりリングギヤ15が逆回転しようとするため、一方向クラッチF1が係合する。したがって、リングギヤ15を固定した状態でサンギヤ13が中間軸10と共に回転するため、キャリア17およびこれと一体のカウンタドライブギヤ24が、中間軸10に対して減速させられて正回転する。そして、カウンタドライブギヤ24からカウンタドリブンギヤ26に伝達された駆動力が、カウンタ軸25および出力ギヤ27を経てディファレンシャル4に伝達される。
上記のように、第1クラッチC1は、自動変速機3で変速比が最大となる第1速を設定する際に係合させられる変速段形成用の入力クラッチであり、したがって、この第1クラッチC1が、この発明における最低速段形成用入力クラッチを構成している。
なお、駆動状態の第1速は、一方向クラッチF1が係合して設定されるので、エンジンブレーキを効かせる場合には、その一方向クラッチF1と並列に設けてある第2ブレーキB2を係合させる。
第2速は、第1速の状態から第1ブレーキB1を係合させることにより設定される。すなわち、第1速の状態で逆回転していた第2遊星歯車機構12のサンギヤ14の回転を第1ブレーキB1によって規制することにより設定する。したがって第1遊星歯車機構11のリングギヤ15およびこれと一体の第2遊星歯車機構12のキャリヤ18がゆっくり正回転するので、出力要素である第1遊星歯車機構11のキャリア17および第2遊星歯車機構12のリングギヤ16が、第1速の場合より高回転数で正回転する。
したがって、第1速から第2速のアップシフトは、第1ブレーキB1の係合に伴って一方向クラッチF1が解放することにより達成される。そのため、トルク変動の大きい変速であっても円滑な変速を行うことができ、また変速制御も容易である。
第3速は、第1遊星歯車機構11と第2遊星歯車機構12とをいわゆる直結状態とすることにより設定されるもので、第1および第3のクラッチC1,C3を係合させて設定される。すなわち、上記の第1速および第2速の状態から、第2クラッチC2に替えて第3クラッチC3を係合させる。これは、第1遊星歯車機構11の2つの要素すなわちサンギヤ13とリングギヤ15とを中間軸10に直接連結することにより、トルクの伝達効率を向上させるためである。なお、その場合、第2クラッチC2を併せて係合させてもよい。
第4速は、第3クラッチC3と第1ブレーキB1とを係合させて第1遊星歯車機構11および第2遊星歯車機構12をオーバードライブ状態として設定される。すなわち、第2遊星歯車機構12では、サンギヤ14を第1ブレーキB1で固定した状態でキャリヤ18を中間軸10に連結することになるため、リングギヤ16およびこれに連結してあるカウンタドライブギヤ24が中間軸10に対して増速されて正回転する。そして、このカウンタドライブギヤ24からカウンタドリブンギヤ26に伝達された駆動力が出力ギヤ27からディファレンシャル4に出力される。
一方、後進段は、第2クラッチC2と第2ブレーキB2とを係合させて設定する。したがって、第2遊星歯車機構12においては、キャリヤ18を固定した状態でサンギヤ14が中間軸10と共に回転するので、リングギヤ16およびこれと一体のカウンタドライブギヤ24が中間軸10に対して減速されて逆回転する。そして、カウンタドリブンギヤ26に伝達された駆動力は更に減速されて出力ギヤ27からディファレンシャル4に出力される。
上記のように、各クラッチC1,C2,C3は、自動変速機3で変速比が異なる各変速段を設定する際に係合もしくは解放させられるクラッチであり、したがって、これら各クラッチC1,C2,C3が、この発明における複数の変速段形成用入力クラッチを構成している。
そして、この発明に係るハイブリッド車の駆動装置では、モータ・ジェネレータ2をモータとして機能させて発生させた動力により車両を走行させるモータ走行時、あるいは、惰力走行や降坂路での走行などの際に駆動輪側からの入力によりモータ・ジェネレータ2を駆動させてモータ・ジェネレータ2を発電機として機能させる回生走行時に、自動変速機3の変速段形成用入力クラッチである各クラッチC1,C2,C3を全て解放状態にすることにより、自動変速機3とエンジン1との間の動力の伝達を遮断することができる。そのため、モータ走行時や回生走行時におけるエンジン1の引き摺りによる損失の発生を回避して、モータ・ジェネレータ2によるモータ走行および回生走行を効率良く行うことができる。
また、モータ・ジェネレータ2のロータ29が、上記のように第1速ないし第3速をそれぞれ設定する際に係合される第1クラッチC1の出力側係合部材C1bに動力伝達可能に連結されていることにより、モータ・ジェネレータ2で発生させた動力を第1速ないし第3速の複数の変速段に適宜に変速することができる。あるいは、駆動輪側から自動変速機3を介してモータ・ジェネレータ2へ入力されるトルクを第1速ないし第3速の複数の変速段に適宜に変速することができる。そのため、モータ走行時や回生走行時に、モータ・ジェネレータ2と駆動輪との間で伝達される動力を、適切に変速して伝達することができる。
さらに、前述したように、この発明におけるエンジン1は、スロットル開度を電気的に制御することが可能な電子スロットルバルブ5を備えていて、例えば、図5の共線図に示すように、自動変速機3の出力軸23の回転数よりもモータ・ジェネレータ2の回転数が高くなる第4速(すなわちこの自動変速機3での最高速段)、もしくは後進段が設定されて走行する場合に、エンジン1のトルクダウン制御が行われ、エンジン1の出力回転数が制限される。そのため、自動変速機3で最高速段や後進段が設定されてモータ・ジェネレータ2の回転数が高くなる場合に、エンジン1の回転数を制限して、モータ・ジェネレータ2の回転数の上昇を抑制することができる。
図6は、この発明に係るハイブリッド車の駆動装置の第2の構成例を示すスケルトン図である。この図6に示す第2の構成例における自動変速機3は、上述した第1の構成例における自動変速機3の構成に対して、第3クラッチC3が省かれるとともに、出力ギヤ27の中心軸線と同一軸線上に新たな遊星歯車機構が設けられた構成となっている。したがって図6において、その他の構成は図1に示す構成と同様であるから、図6に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図6において、上述した中間軸10と平行に、すなわち各遊星歯車機構11,12の中心軸線と平行に、第1カウンタ軸37が配置されている。そして、この第1カウンタ軸37と同一軸線上に第3遊星歯車機構38が配置されている。この第3遊星歯車機構38は、サンギヤ39と、サンギヤ39に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ40と、これらサンギヤ39とリングギヤ40とに噛合したピニオンギヤを保持しているキャリア41とを3要素とするシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
この第3遊星歯車機構38に隣接して、中空軸である第2カウンタ軸42と、その第2カウンタ軸カ42に一体回転するように取り付けられたカウンタドリブンギヤ43とが、カウンタ軸37に対して回転自在にかつ同一軸線上に配置されており、このカウンタドリブンギヤ43は、前記のカウンタドライブギヤ24に噛合している。そしてこのカウンタドリブンギヤ43および第2カウンタ軸42に、第3遊星歯車機構38のリングギヤ40が一体回転するように連結され、またキャリア41が第1カウンタ軸37に一体回転するよう連結されている。
第3遊星歯車機構38の3要素のうちサンギヤ39とキャリア41とを選択的に連結する多板式のクラッチであるクラッチC0が、これら両者の間に設けられている。またそのサンギヤ39の回転を選択的に規制する多板式のブレーキであるブレーキB0が、このサンギヤ39とケーシング22との間に配置されている。さらにこのブレーキB0と並列に一方向クラッチF0が、サンギヤ39とケーシング22との間に配置されている。そして、第1カウンタ軸37の図6における右側の端部、すなわちトルクコンバータ8側の端部に前記の出力ギヤ27が取り付けられている。
この第2の構成例における自動変速機3においても、前述の第1の構成例における自動変速機3の構成と同様に、自動変速機3に対して、モータ・ジェネレータ2のロータ28が、電動機ドリブンギヤ33を介して、第1入力軸19すなわち第1クラッチC1の出力側係合部材C1bに動力伝達可能に連結されている。したがって、この第2の構成例においても、従来の自動変速機の基本的な構成をほとんど変更することなく、自動変速機3にモータ・ジェネレータ2を組み付けたハイブリッド車の駆動装置を容易に構成することができる。
また、この第2の構成例における自動変速機3においても、前述の第1の構成例における自動変速機3の構成と同様に、前進4段・後進1段の変速段を設定することができる。そのための各クラッチC1,C2,C3,C0、および各ブレーキB1,B2,B0の係合・解放状態を、図7の作動係合表に、また、各回転部材の回転状態を、図8の共線図に示してある。
前述の第1の構成例と同様に、前進第1速は、第1クラッチC1を係合させることに伴って一方向クラッチF1が係合し、また、第1カウンタ軸37では、ブレーキB0もしくは一方向クラッチF0を係合させることによって設定される。すなわち第1クラッチC1が係合させられて第1遊星歯車機構11のサンギヤ13が中間軸10と共に回転すると、キャリヤ17に負荷がかかっていることによりリングギヤ15が逆回転しようとするので、一方向クラッチF1が係合する。したがって、リングギヤ15を固定した状態でサンギヤ13が中間軸10と共に回転するので、キャリヤ17およびこれと一体のカウンタドライブギヤ24が、中間軸10に対して減速させられて正回転する。
一方、第3遊星歯車機構38は、ブレーキB0が係合してサンギヤ39が固定されており、これに対してリングギヤ40がカウンタドリブンギヤ43に連結されて入力要素となっているから、第3遊星歯車機構38はアンダードライブ状態となっている。したがって、カウンタドライブギヤ24からカウンタドリブンギヤ43に伝達された駆動力は、第3遊星歯車機構38で減速されて第1カウンタ軸37および出力ギヤ27を経てディファレンシャル4に伝達される。
したがって、駆動状態の第1速は一方向クラッチF1が係合して設定されるので、エンジンブレーキを効かせる場合には、その一方向クラッチF1と並列に設けてある第2ブレーキB2を係合させる。
第2速は、第1速の状態から第1ブレーキB1を係合させることにより設定される。すなわち第1速の状態で逆回転していた第2遊星歯車機構12のサンギヤ14の回転を第1ブレーキB1によって規制することにより設定する。したがって、第1遊星歯車機構11のリングギヤ15およびこれと一体の第2遊星歯車機構12のキャリヤ18がゆっくり正回転するので、出力要素である第1遊星歯車機構11のキャリヤ17および第2遊星歯車機構12のリングギヤ16が、第1速の場合より高回転数で正回転する。なお、第3遊星歯車機構38は上述したアンダードライブ状態に維持される。
第3速は、第2速の状態で第1ブレーキB1を解放するとともに、第2クラッチC2を係合させることによって設定される。したがって、この第3速では、第1および第2の遊星歯車機構11,12のサンギヤ13,14が共に中間軸10に連結されるので、これらの遊星歯車機構11,12の全体およびカウンタドライブギヤ24が、中間軸10と一体となって回転する。すなわち第1遊星歯車機構11および第2遊星歯車機構12はいわゆる直結状態となる。また第3遊星歯車機構38は、上記の第1速および第2速の場合と同様にアンダードライブ状態に維持される。
第4速は、上記の第3速の状態で第3遊星歯車機構38側のブレーキB0を解放するとともにクラッチC0を係合させて設定する。すなわちクラッチC0を係合させて第3遊星歯車機構38のキャリヤ41とサンギヤ39を連結することにより、第3遊星歯車機構38をアンダードライブ状態から直結状態に切り換える。換言すれば、第3遊星歯車機構38でアップシフトを行う。その場合、第3遊星歯車機構38のアンダードライブ状態は、駆動状態(パワーオン状態)であれば、一方向クラッチF0が係合してサンギヤ39の逆回転を阻止することにより設定されるから、ブレーキB0をアップシフトに先立って解放させておくことにより、クラッチC0の係合に伴って一方向クラッチF0が解放されてアップシフトが達成される。
一方、後進段は、第2クラッチC2と第2ブレーキB2と第3遊星歯車機構38側のブレーキB0との三者を係合させて設定する。したがって、第2遊星歯車機構12においては、キャリヤ18を固定した状態でサンギヤ14が中間軸10と共に回転するので、リングギヤ16およびこれと一体のカウンタドライブギヤ24が中間軸10に対して減速されて逆回転する。また第3遊星歯車機構38はサンギヤ39がブレーキB0によって固定されていることによりアンダードライブ状態になっており、カウンタドリブンギヤ43に伝達された駆動力は更に減速されて出力ギヤ27からディファレンシャル4に出力される。
そして、この第2の構成例においても、前述の第1の構成例と同様に、モータ走行時や回生走行時におけるエンジン1の引き摺りによる損失の発生を回避して、モータ・ジェネレータ2によるモータ走行および回生走行を効率良く行うことができる。また、モータ走行時や回生走行時に、モータ・ジェネレータ2と駆動輪との間で伝達される動力を、適切に変速して伝達することができる。さらに、自動変速機3で最高速段や後進段が設定されてモータ・ジェネレータ2の回転数が高くなる場合に、エンジン1の回転数を制限して、モータ・ジェネレータ2の回転数の上昇を抑制することができる。
この発明に係る駆動装置の第1の構成例を模式的に示すスケルトン図である。 この発明に係る駆動装置の軸方向と垂直な平面方向における各部材の配置の一例を模式的に示す図である。 この発明に係る駆動装置の具体的な構成を示す断面図である。 この発明に係る駆動装置の第1の構成例での各変速段を設定するための各係合装置の係合・解放状態を示す図表である。 この発明に係る駆動装置の第1の構成例での各変速段における運転状態を示す共線図である。 この発明に係る駆動装置の第2の構成例を模式的に示すスケルトン図である。 この発明に係る駆動装置の第2の構成例での各変速段を設定するための各係合装置の係合・解放状態を示す図表である。 この発明に係る駆動装置の第2の構成例での各変速段における運転状態を示す共線図である。
符号の説明
1…エンジン(内燃機関)、 2…モータ・ジェネレータ(電動機)、 3…自動変速機、 5…電子スロットルバルブ、 6…出力軸(内燃機関の出力軸)、 11,12,38…遊星歯車機構、 19,20,21…入力軸(入力部材)、 22…ケーシング、 23…出力軸(自動変速機の出力軸)、 24…カウンタドライブギヤ、 25,42…カウンタ軸、 26…カウンタドリブンギヤ、 29…ロータ(電動機のロータ)、 31…電動機ドライブギヤ、 32…電動機アイドラギヤ、 33…電動機ドリブンギヤ、 34…連結部分、 35…軸受(カウンタドライブギヤ支持軸受)、 36…軸受(電動機ドリブンギヤ支持軸受)、 C1,C2,C3…クラッチ(変速段形成用入力クラッチ)、 C1…第1クラッチ(最低速段形成用入力クラッチ)、 C1a,C2a,C3a…入力側係合部材、 C1b,C2b,C3b…出力側係合部材。

Claims (3)

  1. 内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備え、前記自動変速機は、入力要素もしくは反力要素になる複数の回転要素と出力要素になる一つの回転要素との四つの回転要素を形成するように構成されている遊星歯車機構と、前記入力要素になる回転要素を内燃機関に連結する複数の変速段形成用のクラッチと、前記反力要素になる回転要素を固定するブレーキ手段とによって複数の変速段を設定するように構成されているハイブリッド車の駆動装置において、
    前記複数の変速段形成用のクラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記入力要素になる回転要素と連結されている前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されているとともに、前記複数の変速段のうち最低速段を含む複数の前進段を設定する際に係合する第1クラッチを含み、
    前記第1クラッチの出力側係合部材に連結された前記自動変速機の入力部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結され
    前記自動変速機で変速比が最小となる最高速段、もしくは前記動力の回転方向を反転して出力する後進段を設定して走行する際に、前記内燃機関の回転数を制限して、前記電動機の回転数の上昇を抑制するように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。
  2. 内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、複数の変速段形成用入力クラッチをそれぞれ係合もしくは解放することにより変速比が異なる複数の変速段を設定するとともに、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、
    前記複数の変速段形成用入力クラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されていて、
    それら複数の変速段形成用入力クラッチのうち、前記自動変速機で変速比が最大となる最低速段を設定する際に係合する最低速段形成用入力クラッチの出力側係合部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結されて、
    前記自動変速機の出力部材は、前記自動変速機の出力軸に対して平行に配置されたカウンタ軸と、前記自動変速機の出力軸と一体回転するカウンタドライブギヤと、そのカウンタドライブギヤに噛合するとともに前記カウンタ軸と一体回転するカウンタドリブンギヤとから構成されているとともに、
    前記ロータは、前記出力側係合部材と一体回転する電動機ドリブンギヤを介して前記出力側係合部材に動力伝達可能に連結されていて、
    前記カウンタドライブギヤを支持するカウンタドライブギヤ支持軸受と、前記電動機ドリブンギヤを支持する電動機ドリブンギヤ支持軸受とが、それらの少なくとも一部が軸方向において互いに重なるように配置されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。
  3. 内燃機関と、モータおよび発電機のいずれか一方もしくは両方の機能を有する電動機と、複数の変速段形成用入力クラッチをそれぞれ係合もしくは解放することにより変速比が異なる複数の変速段を設定するとともに、前記内燃機関および電動機の動力を変速して出力部材から出力する自動変速機とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、
    前記複数の変速段形成用入力クラッチは、それぞれ、互いに係合する前記内燃機関の出力軸に連結された入力側係合部材と前記自動変速機の入力部材に連結された出力側係合部材とから構成されていて、
    それら複数の変速段形成用入力クラッチのうち、前記自動変速機で変速比が最大となる最低速段を設定する際に係合する最低速段形成用入力クラッチの出力側係合部材に、前記電動機のロータが動力伝達可能に連結されて
    前記自動変速機で変速比が最小となる最高速段、もしくは前記動力の回転方向を反転して出力する後進段を設定して走行する際に、前記内燃機関の回転数を制限し、
    記自動変速機の出力部材は、前記自動変速機の出力軸に対して平行に配置されたカウンタ軸と、前記自動変速機の出力軸と一体回転するカウンタドライブギヤと、そのカウンタドライブギヤに噛合するとともに前記カウンタ軸と一体回転するカウンタドリブンギヤとから構成されているとともに、
    前記ロータは、前記出力側係合部材と一体回転する電動機ドリブンギヤを介して前記出力側係合部材に動力伝達可能に連結されていて、
    前記カウンタドライブギヤを支持するカウンタドライブギヤ支持軸受と、前記電動機ドリブンギヤを支持する電動機ドリブンギヤ支持軸受とが、それらの少なくとも一部が軸方向において互いに重なるように配置されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。
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