JP5236416B2 - ブレーキ付きキャスター - Google Patents
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Description
特許文献4に係るブレーキ付きキャスターは、ブレーキ部材を車輪のリムに圧接させて制動力を得る構成である。
また、路面が濡れていたり、タイヤ表面に土や砂が付着してタイヤ表面が滑りやすい場合には、ブレーキシューが滑りやすくなるのでブレーキ性能が低下するなど、路面状況に影響を受け易く、安定した制動力を得難いという問題があった。
しかしながら、このブレーキ付きキャスターは、図1〜図4に示したように、左右一対のブレーキレバー(24l、24r)の開閉操作を、その間に設けた凸状に湾曲した細長い極薄ばね(30)で行うので、経時的にばね(30)が歪んだり、疲労破壊を起こしやすく、車輪(18)のホイール両側面を前記ブレーキレバー(21l、24r)により左右両側から均等な力で圧接して制動する性能が維持するのは至難である。また、機構が複雑でコストが嵩むという問題もある。
また、ブレーキ片が両側のリム内周面を両側から均等な力で圧接して制動する動作を、シンプルな構造で、確実、且つ恒久的に維持できる構成とし、経済性、及び耐久性に優れたブレーキ付きキャスターを提供する。
ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚1の下部に車輪4が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚1の下向きコ字形状内の上部に、車輪4を挟む配置とされ、同車輪4のリム内周面42、42に圧接する一対のブレーキ片30、30を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材3が、水平軸32で同車輪支持脚1に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材3と前記車輪支持脚1とが弾性体5で連結され、同弾性体5により前記ブレーキ片30、30の下端部が車輪4のリム42、42から遠のく方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材3に紐状体7の一端が止着され、該紐状体7を引っ張ると前記ブレーキ片30、30の下端部を車輪4の両側のリム42、42に圧接してブレーキが働く構成とされていることを特徴とする。
ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚1の下部に車輪4が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚1の下向きコ字形状内の上部に、車輪4を挟む配置とされ、同車輪4のリム内周面42、42に圧接する一対のブレーキ片30、30を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材3が、水平軸32で同車輪支持脚1に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材3と前記車輪支持脚1とが弾性体5で連結され、同弾性体5により前記ブレーキ片30、30の下端部が車輪4のリム42、42へ圧接する方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材3に紐状体7の一端が止着され、該紐状体7を引っ張って前記車輪4の両側のリム42、42に圧接されたブレーキ片30、30の下端部を引き離しブレーキを解除する構成とされていることを特徴とする。
ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚1の下部に車輪4が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚1の天井壁下面に、垂直下方へ突き出る一対の支持部11、11が設けられており、
前記両側の支持部11、11間に、車輪4を挟む配置とされ、同車輪4のリム内周面42、42に圧接する一対のブレーキ片30、30を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材3が、水平軸32で両側の支持部11、11に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材3と前記車輪支持脚1とが弾性体5で連結され、同弾性体5により前記ブレーキ片30、30の下端部が車輪4のリム42、42から遠のく方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材3に紐状体7の一端が止着され、該紐状体7を引っ張ると前記ブレーキ片30、30の下端部を車輪4の両側のリム42、42に圧接させてブレーキが働く構成とされていることを特徴とする。
ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚1の下部に車輪4が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚1の天井壁下面に、垂直下方へ突き出る一対の支持部11、11が設けられており、
前記両側の支持部11、11間に、車輪4を挟む配置とされ、同車輪4のリム内周面42、42に圧接する一対のブレーキ片30、30を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材3が、水平軸32で両側の支持部11、11に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材3と前記車輪支持脚1とが弾性体5で連結され、同弾性体5により前記ブレーキ片30、30の下端部が車輪4のリム42、42へ圧接する方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材3に紐状体7の一端が止着され、該紐状体7を引っ張って前記車輪4の両側のリム42、42に圧接されたブレーキ片30、30の下端部を引き離しブレーキを解除する構成とされていることを特徴とする。
車輪支持脚1に設けられたペダル取付部8にペダル9が取り付けられ、一端をブレーキ部材3に止着された紐状体7の他端が前記ペダル9に止着されており、
前記ペダル9を踏み込むと、前記紐状体7を引っ張ってブレーキ片30、30の下端部をリム42、42に向かって傾け、ブレーキ片30、30の下端部を車輪4の両側のリム42、42内周面に圧接させてブレーキが働く構成とされていることを特徴とする。
また、ブレーキ片30、30の下端部が車輪4の両側のリム内周面42、42を左右両側から均等な力で圧接して制動する動作を、シンプルな構造で、確実、且つ恒久的に維持できる構成なので、使い勝手が良く、経済性、及び耐久性に優れている。
請求項1及び3に記載したブレーキ付きキャスターは、通常時は非制動状態で、ブレーキ操作機構6(ブレーキレバー)を操作すると制動力を得て停止する構成なので、例えば平坦な路面での運搬作業に使用する手押し台車等に好適に適用できる。
一方、請求項2及び4に記載したブレーキ付きキャスターは、通常時は制動状態で、ブレーキ操作機構6(ブレーキレバー)を操作すると制動解除となり、台車等は走行可能となる構成なので、例えば頻繁にブレーキ操作を行う必要がある傾斜した路面での運搬作業に使用する手押し台車等に好適に適用できる。
図1及び図2は、請求項1に記載した発明に係るブレーキ付きキャスターの実施例1を示している。このブレーキ付きキャスターは、下向きにほぼコ字形状の車輪支持脚1(図2を参照)の下部に、車輪4が、車軸41によって回転自在に支持されて成る。なお、本発明のブレーキ機構は、下向きにコ字形状の車輪支持脚1を備える構成であれば、固定キャスター(図1、図3、図5、図6及び図8)又は自在キャスター(図4)の別なく、共通に実施できる。
前記ブレーキ片30、30は、後述する車輪4の両側のリム42、42へ圧接されてブレーキ作用を働くブレーキシュー31、31を両下端に備えている。このブレーキシュー31、31は、車輪4のリム42との摩擦力を高めて制動力を確実にするために、ゴム弾性を持つエラストマー製とされている。
前記水平軸32は、ブレーキ部材3の両外側面と、車輪支持脚1の内面との間に、当該ブレーキ部材3を中央部分に位置決めするスリーブ33が設置されている。以下、実施例2〜4についても同様の技術的思想とする。
なお、両側のブレーキ片30、30と弾性体取付板2とを2個の弾性体5でそれぞれ連結した構成で実施しても良い。また、前記弾性体5を設ける部位は、図示例に限定されるものではなく、要するに、それぞれのブレーキシュー31、31が、車輪4のリム42、42から遠のく方向へ回動する作用力を与えることができる構成であればよい。
なお、前記紐状体7の一端をブレーキ部材3に止着する位置は、図示した実施例の位置に限定されるものではなく、例えばブレーキ部材3の後部側面や、ブレーキ片30に止着した構成で実施しても良い。
一方、握っているブレーキレバー6を離すと、車輪4の両側のリム内周面42、42に圧接しているブレーキシュー31、31が、弾性体5の引っ張り作用で前記リム内周面42、42から離れてブレーキが解除される。
また、車輪4の両側のリム内周面42、42を、ブレーキシュー31、31が、左右両側から均等な力で圧接して制動するので、そのブレーキ性能は、シンプルな構造で、確実、且つ恒久的に維持することができ、使い勝手が良く、経済性、および耐久性に優れている。
斯くすると、作業者が、前記ペダル9を足で踏み込むと、前記紐状体7を引っ張り、前記ブレーキ片30、30のブレーキシュー31、31をリム42、42に向かって傾け、ブレーキシュー31、31を車輪4の両側のリム内周面42、42に圧接させてブレーキを働かせキャスターの回転を止めることができる。
実施例2に係るブレーキ付きキャスターは、通常時は制動状態で、ブレーキ操作機構6(ブレーキレバー)を操作するとブレーキ作用が働く構成であり、上記した実施例1に係るブレーキ付きキャスターと比してブレーキ操作機構6を操作して非制動状態とする目的が相違する。なお、このブレーキ付きキャスターは、大部分を上記実施例1のブレーキ付きキャスターと共通するので、その説明を援用し、詳細な説明は省略する。
したがって、作業者が前記ブレーキレバー6を握る操作をしてブレーキワイヤ7(紐状体)を引っ張ると、前記ブレーキ片30、30が内方へ傾き、各ブレーキシュー31を車輪4の両側のリム内周面42、42から引き離してブレーキを解除する。
一方、握っているブレーキレバー6を離すと、車輪4の両側のリム内周面42、42から引き離したブレーキシュー31、31が、弾性体5の圧縮作用で前記リム内周面42、42へ圧接されてブレーキ作用が働く。
実施例3のブレーキ付きキャスターは、通常時は非制動状態で、ブレーキ操作機構6(ブレーキレバー)を操作すると走行可能な構成であり、上記した実施例1に係るブレーキ付きキャスターとブレーキ操作機構6を操作して制動状態にする目的が共通する。なお、上記実施例1のブレーキ付きキャスターと共通する内容は、その説明を援用し、詳細な説明は省略する。
前記車輪4の側面の両側を挟む配置とされ、同車輪4のリム内周面42、42に圧接する一対のブレーキ片30、30を備え、下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材3が、前記両側の支持部11、11間に、天井壁10と干渉を起こさない程度下がった位置に設置されている。このブレーキ部材3は、前記車輪4のタイヤ40の上方位置を水平方向に偏倚した配置であって、前記ブレーキ部材3の両側ブレーキ片30、30を水平に貫通し、前記支持部11、11に両端を固定された水平軸32で、同支持部11、11間に振り子状に回動可能に支持されている。
実施例4に係るブレーキ付きキャスターは、通常時は制動状態で、ブレーキ操作機構6(ブレーキレバー)を操作すると走行可能な構成であり、上記した実施例2に係るブレーキ付きキャスターとブレーキ操作機構6を操作して非制動状態とする目的が共通する。なお、上記実施例1〜3のブレーキ付きキャスターと共通する内容は、その説明を援用し、詳細な説明は省略する。
前記車輪4の側面の両側を挟む配置とされた一対のブレーキ片30、30を備えたほぼ下向きコ字形状のブレーキ部材3が、前記両側の支持部11、11間に天井壁10と干渉を起こさない程度下がった位置に設置されている。このブレーキ部材3は、前記車輪4のタイヤ40上方位置を水平方向に偏倚した配置であって、前記ブレーキ部材3の両側ブレーキ片30、30を水平に貫通し、前記支持部11、11に両端を固定された水平軸32で、同支持部11、11間に振り子状に回動可能に支持されている。
前記ブレーキ部材3の天井壁の下面には、ブレーキワイヤ(紐状体)7の一端が例えばビス止めによりしっかりと止着されている。同ブレーキワイヤ7の他端は、例えば図9に示すように、手押し台車の取っ手に設けたブレーキレバー6に繋がっている。
3 ブレーキ部材
30 ブレーキ片
32 水平軸
4 車輪
42 リム
5 弾性体
7 紐状体
8 ペダル取付部
9 ペダル
11 支持部
Claims (5)
- ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚の下部に車輪が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚の下向きコ字形状内の上部に、車輪を挟む配置とされ、同車輪のリム内周面に圧接する一対のブレーキ片を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材が、水平軸で同車輪支持脚に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材と前記車輪支持脚とが弾性体で連結され、同弾性体により前記ブレーキ片の下端部が車輪のリムから遠のく方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材に紐状体の一端が止着され、該紐状体を引っ張ると前記ブレーキ片の下端部を車輪の両側のリムに圧接してブレーキが働く構成とされていることを特徴とする、ブレーキ付きキャスター。 - ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚の下部に車輪が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚の下向きコ字形状内の上部に、車輪を挟む配置とされ、同車輪のリム内周面に圧接する一対のブレーキ片を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材が、水平軸で同車輪支持脚に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材と前記車輪支持脚とが弾性体で連結され、同弾性体により前記ブレーキ片の下端部が車輪のリムへ圧接する方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材に紐状体の一端が止着され、該紐状体を引っ張って前記車輪の両側のリムに圧接されたブレーキ片の下端部を引き離しブレーキを解除する構成とされていることを特徴とする、ブレーキ付きキャスター。 - ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚の下部に車輪が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚の天井壁下面に、垂直下方へ突き出る一対の支持部が設けられており、
前記両側の支持部間に、車輪を挟む配置とされ、同車輪のリム内周面に圧接する一対のブレーキ片を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材が、水平軸で両側の支持部に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材と前記車輪支持脚とが弾性体で連結され、同弾性体により前記ブレーキ片の下端部が車輪のリムから遠のく方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材に紐状体の一端が止着され、該紐状体を引っ張ると前記ブレーキ片の下端部を車輪の両側のリムに圧接させてブレーキが働く構成とされていることを特徴とする、ブレーキ付きキャスター。 - ほぼ下向きコ字形状の車輪支持脚の下部に車輪が回転自在に支持されて成るキャスターにおいて、
前記車輪支持脚の天井壁下面に、垂直下方へ突き出る一対の支持部が設けられており、
前記両側の支持部間に、車輪を挟む配置とされ、同車輪のリム内周面に圧接する一対のブレーキ片を備えた下向きにほぼコ字形状のブレーキ部材が、水平軸で両側の支持部に回動可能に支持されており、
前記ブレーキ部材と前記車輪支持脚とが弾性体で連結され、同弾性体により前記ブレーキ片の下端部が車輪のリムへ圧接する方向へ回動する作用力を受けており、
前記ブレーキ部材に紐状体の一端が止着され、該紐状体を引っ張って前記車輪の両側のリムに圧接されたブレーキ片の下端部を引き離しブレーキを解除する構成とされていることを特徴とする、ブレーキ付きキャスター。 - 車輪支持脚に設けられたペダル取付部にペダルが取り付けられ、一端をブレーキ部材に止着された紐状体の他端が前記ペダルに止着されており、
前記ペダルを踏み込むと、前記紐状体を引っ張ってブレーキ片をリムに向かって傾け、ブレーキ片の下端部を車輪の両側のリム内周面に圧接させてブレーキが働く構成とされていることを特徴とする、請求項1又は3に記載したブレーキ付きキャスター。
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