JP5231472B2 - 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物 - Google Patents

発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5231472B2
JP5231472B2 JP2010058363A JP2010058363A JP5231472B2 JP 5231472 B2 JP5231472 B2 JP 5231472B2 JP 2010058363 A JP2010058363 A JP 2010058363A JP 2010058363 A JP2010058363 A JP 2010058363A JP 5231472 B2 JP5231472 B2 JP 5231472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
bonded
component
mass
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010058363A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011190372A (ja
Inventor
正行 池野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2010058363A priority Critical patent/JP5231472B2/ja
Publication of JP2011190372A publication Critical patent/JP2011190372A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5231472B2 publication Critical patent/JP5231472B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/44Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process
    • H01L2224/45Structure, shape, material or disposition of the wire connectors prior to the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/45001Core members of the connector
    • H01L2224/45099Material
    • H01L2224/451Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof
    • H01L2224/45138Material with a principal constituent of the material being a metal or a metalloid, e.g. boron (B), silicon (Si), germanium (Ge), arsenic (As), antimony (Sb), tellurium (Te) and polonium (Po), and alloys thereof the principal constituent melting at a temperature of greater than or equal to 950°C and less than 1550°C
    • H01L2224/45144Gold (Au) as principal constituent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched

Landscapes

  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は発光ダイオード(LED)用付加硬化型シリコーン樹脂組成物に関し、特に硬化物が透明で発光ダイオード素子の保護、波長の変更・調整あるいはレンズの構成材料として適し、更に高温/低温の温度サイクル条件下でもクラック耐性が良好な硬化物が得られる付加硬化型シリコーン樹脂材料に関する。
LEDへの通電・点灯の際には急激な温度上昇が起こり、LED素子は熱衝撃を受けることが知られている。したがって、LED素子の点灯と消灯の繰り返しにより、LED素子は過酷な温度サイクルに供されることになる。
LED素子の封止材料として、一般的にエポキシ樹脂が用いられている。エポキシ樹脂の弾性率は高いために、ボンディングワイヤーは温度サイクルによるストレスを受け断線したり、エポキシ樹脂にはクラックが発生することがある。またエポキシ樹脂がLEDチップに与えるストレスが原因で、半導体材料の結晶構造が崩れることによる発光効率の低下も懸念される。
その対策として、室温硬化型のシリコーンゴムをバッファー材として使用し、その外側をエポキシ樹脂で封止する方法が定法として定着している。しかしこの方法では、エポキシ樹脂がシリコーン樹脂に接着しないために、やはり温度サイクルによりエポキシ樹脂とシリコーンゴムとの界面で剥離が発生し、光取り出し効率が経時的に極端に低下することが知られている。
エポキシ樹脂に替わる材料として、シリコーン樹脂を使用することが提案されている(例えば特許文献1、2及び3等参照)。シリコーン樹脂は耐熱性、耐候性、耐変色性がエポキシ樹脂に比較して優れており、また特に、透明性、光学特性等において、エポキシ樹脂等他の有機材料に比較して優れていることから、近年青色LED、白色LEDを中心に使用される例が増えてきている。
しかし、これらシリコーン樹脂はエポキシ樹脂に比較して弾性率は低いものの、曲げ強度などの機械特性も低いことから、LEDへの通電・点灯の際に生じる熱衝撃によりクラックが発生しやすいという問題を有する。
特開平11−1619号公報 特開2002−265787号公報 特開2004−186168号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高透明性に優れ、熱衝撃に対して高い耐性を有し、過酷な温度サイクル下でもクラックが生じ難く、剥離も発生しないLED用付加硬化型シリコーン樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、少なくとも、
(A)下記平均組成式(1)で示される、25℃の粘度が0.1Pas以上の液状又は固体のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(CSiO(4−n−m)/2 (1)
(式中、Rはフェニル基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基で、全Rの0.1〜80モル%がアルケニル基であり、n、mは1≦n+m<2、0.2≦m/(n+m)≦0.95を満たす正数である)
(B)下記平均組成式(2)で示される、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合した全RとHの合計の5モル%以上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が1000mPas以下である直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン ケイ素原子に結合した水素原子数が、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の合計数1個あたり0.3〜10個となる量、
SiO(4−a−b)/2 (2)
(式中、Rは脂肪族不飽和炭化水素基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、a、bは0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である)
(C)1分子中に1個のアルケニル基と1個のケイ素原子結合水素原子を有する有機ケイ素化合物 (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜100質量部、
(D)付加反応触媒 触媒量、
を含有することを特徴とする発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物を提供する。
このような本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は、耐変色性に優れているため高透明性を有しており、熱衝撃に対して高い耐性を有しているため過酷な温度サイクル下でもクラックや剥離が生じ難いものである。
以上説明したように、本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物は、硬化物の耐熱衝撃性が高いため、クラックや剥離が生じ難く、また、高透明性に優れる。よって、発光ダイオード素子用の材料として有用である。
本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物が好適に用いられる発光半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
上述のように、従来用いられてきたLED素子用の封止材料は、特にLEDへの通電・点灯の際に生じる熱衝撃によりクラックが発生しやすいという問題を有しており、過酷な温度サイクル下でもクラックや剥離が生じ難い封止材料が求められていた。
そこで本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、1分子中に1個のアルケニル基と1個のケイ素原子結合水素原子を有する化合物を使用して、架橋間距離を大きくすることにより、上記課題を達成できることを見出し、LED素子用材料として好適な付加硬化型シリコーン樹脂組成物を完成させるに至った。
即ち、本発明の発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物は、少なくとも、
(A)下記平均組成式(1)で示される、25℃の粘度が0.1Pas以上の液状又は固体のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(CSiO(4−n−m)/2 (1)
(式中、Rはフェニル基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基で、全Rの0.1〜80モル%がアルケニル基であり、n、mは1≦n+m<2、0.2≦m/(n+m)≦0.95を満たす正数である)
(B)下記平均組成式(2)で示される、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合した全RとHの合計の5モル%以上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が1000mPas以下である直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン ケイ素原子に結合した水素原子数が、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の合計数1個あたり0.3〜10個となる量、
SiO(4−a−b)/2 (2)
(式中、Rは脂肪族不飽和炭化水素基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、a、bは0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である)
(C)1分子中に1個のアルケニル基と1個のケイ素原子結合水素原子を有する有機ケイ素化合物 (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜100質量部、
(D)付加反応触媒 触媒量、
を含有することを特徴とする。
以下、本発明の各成分につき、詳細に説明する。
<(A)成分>
本発明に使用される(A)成分は、下記平均組成式(1)で示される25℃の粘度が0.1Pas以上の液状又は固体のオルガノポリシロキサンである。
(CSiO(4−n−m)/2 (1)
(式中、Rはフェニル基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基で、全Rの0.1〜80モル%がアルケニル基であり、n、mは1≦n+m<2、0.2≦m/(n+m)≦0.95を満たす正数である)
このオルガノポリシロキサンは、平均組成式(1)において1≦n+m<2であることから理解されるように、分子中にRSiO3/2単位、(C)SiO3/2単位、SiO単位の1種又は2種以上を含有する分岐或いは三次元網状構造のものである。
ここで、式(1)において、Cはフェニル基であり、Rはフェニル基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基であり、好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基であり、このような炭化水素基としては具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;トリル基、キシリル基、ナフチル基等の、フェニル基を除くアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等のアルケニル基などの不飽和炭化水素基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基等の非置換のアルコキシ基の他、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基などが挙げられる。
本発明では、これら全Rのうち0.1〜80モル%、好ましくは0.5〜50モル%がアルケニル基であることが必要である。アルケニル基の含有量が0.1モル%より少ないとシリコーン樹脂としての必要な硬度が得られず、80モル%より多いと架橋点が多過ぎるためシリコーン樹脂が脆くなってしまうからである。また、n、mは1≦n+m<2、好ましくは1.2≦n+m<1.9、0.2≦m/(n+m)≦0.95、好ましくは0.25≦m/(n+m)≦0.90を満たす正数であるが、n+mが1より小さくても、2以上でも必要な硬度・強度が得られなくなってしまう。またフェニル基の含有量がこれより少なくなってしまっても、シリコーン樹脂として必要な硬度・強度が得られなくなってしまう。アルケニル基としては、ビニル基が好ましい。
また、(A)成分の25℃の粘度は、0.1Pas以上であることが必要であり、0.1Pas未満であると作業性が低下すると共に、硬化物の強度も不十分となる。
<(B)成分>
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(2)で示される1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水素原子を有し、ケイ素原子に結合した全RとHの合計の5モル%以上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が1000mPas以下、通常0.5〜1000mPas、好ましくは1〜500mPasである直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
SiO(4−a−b)/2 (2)
(式中、Rは脂肪族不飽和炭化水素基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、a、bは0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である)
ここで、式(2)において、Rは好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜10程度の、脂肪族不飽和炭化水素基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基であり、このような炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基などが挙げられる。また、a、bは0.7≦a≦2.1、好ましくは1.0≦a≦1.8、0.01≦b≦1.0、好ましくは0.02≦b≦1.0、より好ましくは0.10≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6、好ましくは1.01≦a+b≦2.4、より好ましくは1.6≦a+b≦2.2を満たす正数であり、bが0.01未満ではシリコーン樹脂として充分な硬度が得られなくなってしまう。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、その分子構造が直鎖状であり、(A)成分との相溶性、硬化物の物性等の点から、ケイ素原子に結合したRとH(水素原子)のうち5モル%以上、好ましくは10〜50モル%がフェニル基であるものが好適に用いられる。尚、Rにおいてフェニル基以外の場合は、メチル基であることが好ましい。
また(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、そのケイ素原子に結合した水素原子数が、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の合計数1個あたり0.3〜10個になる割合で配合されていることが好ましい。0.3個未満では硬化が甘くなり、10個を越えると硬化物が脆くなりすぎるからである。好ましくは0.5〜5個である。
<(C)成分>
(C)成分は1分子中に1個のアルケニル基と1個のケイ素原子結合水素原子を有する有機ケイ素化合物であり、かかるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等が挙げられる。
本発明において使用されるこの(C)成分は、鎖長延長材として作用するものである。その結果、熱衝撃に対して高い耐性を有し過酷な温度サイクル下でもクラックの成長が回避されるのである。(C)成分中のアルケニル基とケイ素原子結合水素原子は分子末端、分子の途中のいずれの位置にあっても差し支えない。また、アルケニル基は、ケイ素原子に直接結合していても他の有機基を介して結合していてもよい。
このような(C)成分は、1分子中に1個のみのアルケニル基と1個のみのケイ素原子結合水素原子を有することが重要であって、その構造は限定されず、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってよい。具体例としては、例えば以下のものを例示することができる(下記化合物中、y≧0、x≧0である)。
Figure 0005231472
(C)成分の25℃における粘度は、特に制限されるものでないが、好ましくは10000mPas以下、より好ましくは1〜1000mPasである。
上記(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは5〜80質量部となる量であり、特に好ましくは5〜50質量部である。(C)成分の含有量が1質量部未満であると、耐クラック性に効果がなく、100質量部を越えると得られる硬化物の強度が弱くなる傾向があるからである。
<(D)成分>
(D)成分の付加反応触媒は、(A)成分、(B)成分と(C)成分の付加反応による架橋の触媒となるもので、その例としては、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸のオレフィン錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンの配位化合物、白金黒などの白金系触媒、更にパラジウム系触媒、ロジウム系触媒などが挙げられ、触媒効率の高さの面から通常白金触媒が使用される。また特に本用途においては、エレクトロニクス分野である封止型LEDの作製に用いられることから、金属を腐食させる恐れのない低塩素触媒が好ましく、中でも塩素成分を含有しないジビニルテトラメチルジシロキサン、ジビニルジフェニルジメチルジシロキサン等で変性されたものが好ましい。これらの付加反応触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
尚、この付加反応触媒の配合量は、触媒として作用する有効量(触媒量)とすることができ、好ましくは(A)〜(C)成分の合計量に対して、1〜1000ppmである。1ppm以上であれば適度な速さで硬化が進み、1000ppm以下であれば作業可能な時間が短くなり過ぎることもなく、また硬化物が黄変し難いため経済的であるからである。特に好ましくは5〜100ppmである。
<任意の成分>
本発明の組成物において、上記の(A)〜(D)成分以外の任意の成分として、例えば、付加反応触媒に対して硬化抑制効果を持つ化合物とされている従来公知の制御剤化合物はすべて使用することができる。このような化合物としては、トリフェニルホスフィンなどのリン含有化合物、トリブチルアミンやテトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾールなどの窒素含有化合物、硫黄含有化合物、アセチレン系化合物、アルケニル基を2個以上含む化合物、ハイドロパーオキシ化合物、マレイン酸誘導体などが例示される。制御剤化合物による硬化遅延効果の度合は、制御剤化合物の化学構造によって大きく異なるため、制御剤化合物の添加量は、使用する制御剤化合物の個々について最適な量に調整することが好ましく、室温での長期貯蔵安定性が得られ、かつ硬化が阻害されない範囲程度の量、通常、(A)成分100質量部に対して0.5質量部以下、好ましくは0.01〜0.3質量部の量で使用される。
また、本組成物には、その接着性を向上させるための接着付与剤を含有してもよい。この接着付与剤としては、シランカップリング剤やその加水分解縮合物等が例示される。シランカップリング剤としては、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤、イソシアヌレート基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤、メルカプト基含有シランカップリング剤等公知のものが例示され、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して好ましくは0.1〜20質量部、好ましくは、0.3〜10質量部である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例等に制限されるものではない。
[実施例1]
平均単位式:(PhSiO3/20.55[(CH=CH)MeSiO2/20.2(MeSiO)0.25で表される分岐鎖状オルガノポリシロキサン[性状=固体(25℃)、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合ビニル基の含有率=14モル%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=38モル%、標準スチレン換算の重量平均分子量=3000]90質量部に、ケイ素原子に結合した水素原子、フェニル基及びメチル基の合計に対してフェニル基を10モル%有する水素ガス発生量が200ml/gである粘度が20mPasのオルガノハイドロジェンポリシロキサン18質量部、(C)成分である下記式(C−1)で表される粘度が20mPasの化合物10質量部、塩化白金酸/1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金原子含有量として1質量%含有するトルエン溶液0.06質量部、エチニルシクロヘキサノール0.05質量部、及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を均一混合して、シリコーン組成物(a)を調製した。このシリコーン組成物(a)を150℃で4時間加熱し硬化させたところ、硬さはShore Dで64であった。

HMeSiO(PhSiO)CHCHSiMePhOSiMePhVi (C−1)
[実施例2]
主鎖がジフェニルシロキサン単位のみからなり、粘度が0.4Pasの両末端メチルフェニルビニルシロキシ基封鎖ジフェニルシロキサン共重合体80質量部、(PhSiO3/20.75[(CH=CH)MeSiO2/20.25で表される分岐鎖状オルガノポリシロキサン[性状=固体(25℃)、ケイ素原子結合ビニル基の含有率=20モル%、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率=50モル%、標準スチレン換算の重量平均分子量=1600]20質量部、ケイ素原子に結合した水素原子、フェニル基及びメチル基の合計に対してフェニル基を30モル%有する水素ガス発生量が140ml/gである粘度が20mPasのオルガノハイドロジェンポリシロキサン32質量部、実施例1で使用した式(C−1)の化合物20質量部、塩化白金酸/1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金原子含有量として1質量%含有するトルエン溶液0.5質量部、エチニルシクロヘキサノール0.05質量部、及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を均一混合して、シリコーン組成物(b)を調製した。このシリコーン組成物(b)を150℃で4時間加熱し硬化させたところ、硬さはShore Dで50であった。
[比較例1]
式(C−1)を使用しなかった以外は実施例1にしたがって組成物(c)を調製した。このシリコーン組成物(c)を150℃で4時間加熱し硬化させたところ、硬さはShore Dで69であった。
[比較例2]
式(C−1)を使用しなかった以外は実施例2にしたがって組成物(d)を調製した。このシリコーン組成物(d)を150℃で4時間加熱し硬化させたところ、硬さはShore Dで60であった。
上記実施例及び比較例で調製したシリコーン組成物(a)〜(d)における評価方法を、下記の要領にて行った。
[評価方法]
発光半導体パッケージ
発光素子として、InGaNからなる発光層を有し、主発光ピークが470nmのLEDチップを搭載した、図1に示すような発光半導体装置を使用した。ここで、1が筐体、2が発光素子、3、4がリード電極、5がダイボンド材、6が金線、7が封止樹脂である。封止樹脂7の硬化条件は150℃、4時間である。
耐湿及び赤外線リフローの試験方法
作製した発光半導体装置10個を、85℃、85%の恒温恒湿室に24時間入れた後、赤外線リフロー装置(260℃)を3回通し、外観の変化を観察した。結果を表1に示す。尚、樹脂のクラックやLEDパッケージからの剥離が確認されたものをNGとしてカウントした。
Figure 0005231472
表1に示されるように、実施例1〜2は、NG数がいずれも0であり、高温/低温の温度サイクル条件下でもクラック耐性が良好で、剥離も発生せず光取り出し効果が高いことがわかる。また、このようなシリコーン樹脂は、高透明性にも優れたものであった。
一方、比較例1〜2は、半数以上に樹脂のクラックやLEDパッケージから剥離が発生してしまった。これにより、封止材料として従来のものを用いた場合、LEDの生産性が悪くなってしまうことがわかる。
以上のことから、本発明の付加硬化型シリコーン樹脂組成物であれば、熱衝撃に対して高い耐性を有するため、クラックが生じ難いうえ光取り出し効率も高く、過酷な温度サイクル下に供されるLED用として有用なものであることが実証された。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…筐体、 2…発光素子、 3、4…リード電極、 5…ダイボンド材、
6…金線、 7…封止樹脂。

Claims (1)

  1. 少なくとも、
    (A)下記平均組成式(1)で示される、25℃の粘度が0.1Pas以上の液状又は固体のオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (CSiO(4−n−m)/2 (1)
    (式中、Rはフェニル基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基もしくは水酸基で、全Rの0.1〜80モル%がアルケニル基であり、n、mは1≦n+m<2、0.2≦m/(n+m)≦0.95を満たす正数である)
    (B)下記平均組成式(2)で示される、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有し、ケイ素原子に結合した全RとHの合計の5モル%以上がフェニル基であり、かつ25℃での粘度が1000mPas以下である直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン ケイ素原子に結合した水素原子数が、(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基の合計数1個あたり0.3〜10個となる量、
    SiO(4−a−b)/2 (2)
    (式中、Rは脂肪族不飽和炭化水素基を除く置換又は非置換の一価炭化水素基、a、bは0.7≦a≦2.1、0.01≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦2.6を満たす正数である)
    (C)1分子中に1個のアルケニル基と1個のケイ素原子結合水素原子を有する有機ケイ素化合物 (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して1〜100質量部、
    (D)付加反応触媒 触媒量、
    を含有することを特徴とする発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物。
JP2010058363A 2010-03-15 2010-03-15 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物 Active JP5231472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010058363A JP5231472B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010058363A JP5231472B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011190372A JP2011190372A (ja) 2011-09-29
JP5231472B2 true JP5231472B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=44795624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010058363A Active JP5231472B2 (ja) 2010-03-15 2010-03-15 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5231472B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4951147B1 (ja) * 2011-09-08 2012-06-13 積水化学工業株式会社 光半導体装置用硬化性組成物
WO2014065143A1 (ja) * 2012-10-22 2014-05-01 Jnc株式会社 熱硬化性樹脂組成物
CN112625647B (zh) * 2020-12-18 2022-05-03 北京创盈光电医疗科技有限公司 一种高耐热性led封装胶及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005327777A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 発光ダイオード用シリコーン樹脂組成物
JP2006063092A (ja) * 2004-07-29 2006-03-09 Dow Corning Toray Co Ltd 硬化性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化方法、光半導体装置および接着促進剤
JP2007002234A (ja) * 2005-05-27 2007-01-11 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性シリコーンゴム組成物及び半導体装置
JP4822008B2 (ja) * 2006-02-20 2011-11-24 信越化学工業株式会社 加熱硬化性シリコーン組成物
JP2009185226A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Shin Etsu Chem Co Ltd 加熱硬化性シリコーン組成物とそれを用いた光学部材用成形物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011190372A (ja) 2011-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5534977B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体装置
JP4586967B2 (ja) 発光半導体被覆保護材及び発光半導体装置
KR100848861B1 (ko) 실리콘 고무 조성물, 발광 반도체 피복/보호재 및 발광반도체 장치
JP5680889B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および光半導体装置
JP6096087B2 (ja) 硬化性シリコーン樹脂組成物、その硬化物及び光半導体デバイス
JP5377401B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP5524017B2 (ja) 付加硬化型シリコーン組成物、及び該組成物の硬化物により半導体素子が被覆された半導体装置
JP5426482B2 (ja) 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物
JP2007063538A (ja) 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物
EP3162864B1 (en) Adhesion promoter, addition curable organopolysiloxane resin composition and semiconductor apparatus
KR20180082451A (ko) 부가경화형 실리콘 수지 조성물, 이 조성물의 제조방법, 및 광학반도체장치
JP2008019385A (ja) 硬化性シリコーンゴム組成物及びその硬化物
CN109890899B (zh) 固化性有机硅组合物、其固化物、及光半导体装置
JP6884458B2 (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および半導体装置
TW201307480A (zh) 可交聯之矽酮組合物、及其交聯產品
JP2014031394A (ja) 付加硬化型シリコーン組成物、及び該組成物の硬化物により半導体素子が被覆された半導体装置
JP5567865B2 (ja) 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物及び発光ダイオード
JP5231472B2 (ja) 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物
TW202115188A (zh) 加成硬化型聚矽氧組成物及光學元件
JP2020070402A (ja) 付加硬化型シリコーン樹脂組成物、その硬化物、及び光半導体装置
CN110862802B (zh) 加成固化型有机硅组合物及半导体装置
JP6863877B2 (ja) 付加硬化型シリコーン組成物、硬化物、及び光学装置
JP6966394B2 (ja) 発光ダイオード用リフレクター及び光半導体装置
KR20160049539A (ko) 1액형 경화성 실리콘 조성물 및 광반도체 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5231472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150