JP5230993B2 - 緑色分散液、アルカリ可溶型緑色感光性組成物及びそれらの製造方法 - Google Patents

緑色分散液、アルカリ可溶型緑色感光性組成物及びそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、緑色分散液及びアルカリ可溶型緑色感光性組成物に関し、特に、カラーフィルター作製に有用なアルカリ可溶型緑色感光性組成物に関する。更に、それらの製造方法に関する。
液晶表示装置に用いられるカラーフィルターは、ガラス等の透明基板上に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各着色層が形成されたものである。これら各着色層は、いずれも有機顔料を分散した合成樹脂の薄膜が基板上に設けられた構造であり、その有機顔料としては、赤、緑及び青色の顔料が使用されている。
上記着色層を形成するためのカラーフィルター用感光性組成物は、有機顔料と有機溶媒と必要に応じて分散剤とを混合し均一となるように攪拌分散して顔料分散液を調製し、次いでこれに光硬化性化合物と、必要に応じて熱可塑性樹脂や光重合開始剤等を加えることで調製されている。
従来から、上述のカラーフィルター用感光性組成物に用いられている緑色顔料は、中心金属が銅である「ピグメント グリーン 36」が主に使用されているが、微細な粒径の顔料を用いることにより、得られる塗膜のコントラストは良化するが、着色層を高輝度にすることや感光性組成物の分散安定性を得ることは困難であった。
例えば、特許文献1では、一次粒子の平均粒子径が0.01〜0.1μm、且つ一次粒子のアスペクトが1〜2であるハロゲン化金属フタロシアニンを用い、塗膜のコントラストに優れるカラーフィルターが得られる緑色顔料組成物を提案している。しかし、緑色顔料の1次粒子の粒径が小さいため、顔料分散液の安定性を得ることが困難であった。
一方、特許文献2では、平均粒子径が1μm以下の着色化合物と、硬化性化合物とが分散媒に分散された液状予備分散組成物を調製する予備分散工程と、その予備分散工程で得られた液状予備分散組成物を、100kg/cm2以上の圧力下で高圧分散処理する高圧分散工程とからなる着色組成物の製造方法が提案されている。ここでは、フタロシアニングリーン(C.I. Pigment Green 7:ハロゲン化銅フタロシアニン顔料)、ジアントラキノリルレッド(C.I. Pigment Red 177:赤色顔料)やフタロシアニンブルー(C.I. Pigment Blue 15:6青色顔料)の高圧衝突分散が例示されている。しかしながら、用いるハロゲン化銅フタロシアニン顔料等の平均粒径が非常に大きいので分散液の分散性や分散安定性は良好であるが、輝度及びコントラストが低かった。
特開平2006−284691号公報 特開平9−296142号公報
本発明は、このような状況下で、高輝度且つ高コントラストのカラーフィルターの緑色着色層を形成し得る、分散安定性の良好な分散性緑色分散液及びアルカリ可溶型緑色感光性組成物を提供することを課題とする。更に、高輝度且つ高コントラストの緑色着色層を有するカラーフィルター提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の顔料成分を用いた予備分散液を高圧衝突分散させることにより上記課題を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)とアゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)と有機溶媒とを混合してなり且つ分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を、50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させることにより得られる緑色分散液、
(2)前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)のハロゲン原子が、臭素原子及び/又は塩素原子である上記(1)の緑色分散液、
(3)上記(1)又は(2)の緑色分散液と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを含有してなるアルカリ可溶型緑色感光性組成物、
(4)上記(3)に記載のアルカリ可溶型緑色感光性組成物を硬化させて得た緑色着色層を有するカラーフィルター、
(5)ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)とアゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)と有機溶媒とを混合して、分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を調製する工程(a)と、該予備分散液を50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させる工程(b)とを含む緑色分散液の製造方法、
(6)前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)のハロゲン原子が、臭素原子及び/又は塩素原子である上記(5)緑色分散液の製造方法、及び
(7)上記(5)又は(6)の方法により得られた緑色分散液と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを混合する工程を含むアルカリ可溶型緑色感光性組成物の製造方法である。
本発明によれば、高輝度且つ高コントラストのカラーフィルターの緑色着色層を形成し得る、分散安定性の良好な分散性緑色分散液及びアルカリ可溶型緑色感光性組成物を提供することができる。更に、高輝度且つ高コントラストの緑色着色層を有するカラーフィルターを提供することができる。
本発明は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)とアゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)と有機溶媒とを混合してなり且つ分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を、高圧衝突分散させることにより得られる緑色分散液であり、50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させるものである。
本発明に係る予備分散液の分散粒子の平均粒径が10nm以下では、予備分散液の粘度が高くなり、高圧分散工程における作業性が低下する恐れがあるとともに、高圧分散後の顔料粒径が細かくなりすぎるために分散安定性が悪くなる可能性があり、100nm以上では高圧分散工程後の顔料粒径が十分に細かくならず、輝度、コントラストが不十分となる。
また、高圧衝突分散の圧力が50MPa未満では、分散効率が不十分であり、本発明の目的を達成し得なく、300MPaを超えると装置の耐久性に問題を発生し易くなる。この観点から80MPa〜250MPaがより好ましく、100MPa〜200MPaが特に好ましい。
本発明において、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)は、下記一般式(I)で表される、中心金属が亜鉛であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料である。
Figure 0005230993
式中、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子の群から選ばれるハロゲン原子を表し、1つのベンゼン環に結合する4個のXは全て同一でも異なっていてもよい。また、mは8〜15の整数を表す。
従って、上記一般式(I)から明らかなように、4個のベンゼン環に結合する16個のハロゲン原子又は水素原子のうち、8〜15個はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかのハロゲン原子であり、残りは水素原子である。
ここで、Xで表わされるハロゲン原子としては、臭素原子及び/又は塩素原子が好ましい。緑色としての着色力に優れ、青味がすぎないからである。
また、アゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)は、ニッケル−アゾ錯体系顔料ともいい、具体的には、ランクセス(株)社製、Gelb pigment E4GN−GT 等が好ましい。
本発明の緑色分散液に用いられる有機溶媒としては、上記の顔料及び所望により配合される分散剤を均一に分散でき、且つ後述するアルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤及び着色剤を均一に溶解分散できるエステル類、エーテル類、ケトン類等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を混合して使用しても良い。
上記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、酢酸アミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル等のアルキルエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸プロピル、ヒドロキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、3−メトキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、3−エトキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、2−ヒドロキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、2−メトキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、2−エトキシプロピオン酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステル類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸のメチル、エチル、プロピル等のエステル類、アセト酢酸のメチル、エチル等のエステル類、2−オキソブタン酸のメチル、エチルのエステル類等、及びこれらの混合物が挙げられる。
上記のエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、及びこれらの混合物が挙げられる。
上記のケトン類としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等、及びこれらの混合物が挙げられる。その他、必要に応じてトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類も使用することができる。
上述の有機溶媒の内、エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:136℃)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点:145℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点:146℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:162℃)、3−メトキシブチルアセテート(沸点:171℃)及び3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(沸点:188℃)が特に好ましい。
また、本発明の緑色分散液には、所望により公知の分散剤が用いられる。具体的には、変性ポリウレタン,変性ポリアクリレート、変性ポリエステル、変性ポリアミド等の高分子分散剤.リン酸エステル、アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の界面活性剤や顔料誘導体を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、高分子分散剤が好ましく、具体的な商品名としてはEFKA−4046、EFKA−4047、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー4300、EFKAポリマー4330(以上、エフカケミカルズ社製)、Disperbyk111、Disperbyk161、Disperbyk165、Disperbyk182、Disperbyk2000、Disperbyk2001(以上、ビックケミー社製)、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000(以上、ルーブリゾール社製)、アジスパー821(味の素ファインテクノ(株)製)等を挙げることができる。
次に、本発明の緑色分散液の製造方法について工程(a)、工程(b)、工程(c)と工程順に説明する。
1.工程(a)
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)(以下、単に「顔料(A)」ということがある)と、アゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)(以下、単に「顔料(B)」ということがある)と、有機溶媒と、所望により分散剤とをディゾルバー等の高速高剪断ミキサー中で通常、0.5〜6時間混合して予備分散液を調製する。予備分散液は顔料100質量部当たり、分散剤2〜200質量部、有機溶媒100〜4,000質量部であることが分散性の観点から好ましい。
顔料総量の内の質量比{顔料(A)/顔料(B)}は所望する色調により適宜配合すれば良いが、通常、(9/1)〜(4/6)の範囲で配合される。
また、予備分散液は高速高剪断ミキサーにて混合後、顔料粒子を微粒子化し得る分散メディアを湿式分散機に入れて、この湿式分散機中で更に分散処理することが好ましい。湿式分散機は連続式、バッチ式のいずれでもよいが、工業上の大量生産のためには連続式が好ましい。使用する分散メディアは直径0.03〜2mm程度の各種ビーズ(ジルコニア、ガラス、アルミナ、チタニア等)が用いられる。湿式分散機としては、浅田鉄工(株)製ピコグレンミル、寿工業(株)製ウルトラアペックスミル、(株)井上製作所製キーミル等が挙げられる。
2.工程(b)
次に、工程(a)で得られた緑色分散液の予備分散液を50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させる。この分散処理は前記の高圧下、高速で液−液衝突させることができる高圧分散機を用いて行われる。高圧分散機としては、例えば、アルティマイザー{(株)スギノマシン製}等が挙げられる。
3.工程(c)
工程(b)で得られた緑色分散液と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを混合してアルカリ可溶型緑色感光性組成物(以下、単に「感光性組成物」ということがある)を製造する。工程(c)における混合は、公知の混合機、分散機、例えば、ビーズミル、ボールミル、ディゾルバー、ニーダー等により混合分散すれば良い。得られた感光性樹脂組成物は好ましくは濾過して調製する。
本発明の感光性組成物に配合されるアルカリ可溶性樹脂としては、顔料に対してバインダーとして作用し、かつカラーフィルタを製造する際に、その現像処理工程において用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ性現像液に対して可溶性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「カルボキシル基含有不飽和単量体」という)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「共重合性不飽和単量体」という)との共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体」という)が好ましい。
カルボキシル基含有不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物類;3価以上の不飽和多価カルボン酸又はその無水物類;こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
これらのカルボキシル基含有不飽和単量体のうち、こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)及びフタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)は、それぞれM−5300及びM−5400(東亞合成(株)製)の商品名で市販されている。
前記カルボキシル基含有不飽和単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
ここで、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸をいい、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
また、共重合性不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の芳香族ビニル化合物;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングルコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングルコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[ 5.2.1.02,6] デカン−8−イル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類等を挙げることができる。
これらの共重合性不飽和単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明におけるカルボキシル基含有共重合体としては、(メタ)アクリル酸を必須成分とし、場合により、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕及びω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートの群から選ばれる少なくとも1種の化合物を更に含有するカルボキシル基含有不飽和単量体成分と、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマー及びポリメチルメタクリレートマクロモノマーの群から選ばれる少なくとも1種との共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体(C1)」という。)が好ましい。
カルボキシル基含有共重合体(C1)の具体例としては、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカクロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量Mwは、通常、5,000〜20,000、好ましくは6,000〜18,000である。
また、アルカリ可溶性樹脂の酸価が30mgKOH/g〜150mgKOH/gであるものが好ましく、70mgKOH/g〜130mgKOH/gであるものが更に好ましい。本発明のアルカリ可溶性樹脂は、感光性組成物に含まれる固形分中に、1質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも1質量%〜40質量%であることがより好ましい。なお、感光性組成物に含まれる固形分とは、溶媒以外の構成成分全てである。
本発明の感光性組成物に配合される光重合性モノマーとしては、前記のアルカリ可溶性樹脂と相溶性のあるエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1つ有する化合物、好ましくはエチレン性不飽和二重結合を少なくとも2つ有する化合物が挙げられる。上記のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、単官能(メタ)アクリレート、二官能(メタ)アクリレート及び三官能以上の(メタ)アクリレート等、好ましくは二官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記の単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記の二単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
更に、上記の三官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カルボン酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
上記の光重合性モノマーは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
なお、本発明に用いられる光重合性モノマーの含有量は、本発明の感光性組成物に含まれる固形分中において、3質量%〜50質量%の範囲であることが好ましい。上記範囲より少ないと十分に光硬化が進まず、露光部分がアルカリ現像時に溶出する場合があるからである。また、上記範囲より多いと、アルカリ現像性が低下するため、未露光部分でも現像できなくなる可能性があるからである。
本発明の感光性組成物に配合される光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を使用することができ、好ましくはイミダゾール系、アセトフェノン系、オキシムエステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾインエーテル系、チオキサントン系、トリアジン系、ベンジル系、アントラキノン系、チオール系及びイオウ化合物系光重合開始剤から選ばれる少なくとも1種であり、とくに好ましくはイミダゾール系、アルキルフェノン系、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系及びチオキサントン系光重合開始剤から選ばれる少なくとも1種である。
上記のイミダゾール系光重合開始剤としては、ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物等が挙げられ、これらの化合物としては、例えば、2,2'−ビス(o−クロルフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビスイミダゾリル、2,2'−ビス(o−クロルフェニル)−4,4',5,5'−テトラ−(p−メトキシフェニル)ビスイミダゾリル、2,2'−ビス(2クロロフェニル)−4,4'−5,5'テトラキスフェニル−1,2'ビイミダゾール等が挙げられる。
また、上記のアセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(例えば、チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名「IRGACURE 369」)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(例えば、チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名「IRGACURE 907」)、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ1−{4−[4−(2−ヒドロキシ2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等が挙げられる。
また、上記のベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4'−ビス−ジメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
また、上記のチオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、2−及び4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等が挙げられる。
このような光重合開始剤の含有量としては、上記感光性組成物を所望の硬化速度で光硬化することができる量であればよく、本発明の感光性組成物中に含まれる固形分中において、0.1質量%〜30質量%の範囲であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物においては、本発明の目的を妨げない範囲において、所望により種々の添加剤を配合しても良い。これらの添加剤としては、カラーフィルター用ガラス基板への上記感光性樹脂組成物の塗膜の濡れ性向上のためのノニオン系、カチオン系、アニオン系等の各種の界面活性剤、また、密着性向上のためにアクリル系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、ウレイド系シランカップリング剤等のシランカップリング剤、その他、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
上記のように調製された本発明の感光性組成物は、例えば、これを用いて、遮光層がパターン形成されたカラーフィルター用のガラス基板に回転塗布(スピンコート)、流延塗布、浸漬塗布、ロール塗布、特にダイコート法等の公知の塗布方法により塗布し、真空度が13〜133Pa程度、例えば26Paに到達するまで真空ベイクを行って0.5〜4μm程度(乾燥膜厚)の塗布膜を得る。得られた塗布膜に目的の緑色着色層を画素として形成するためのネガ型のフォトマスクを介して高圧水銀灯や超高圧水銀灯等により10〜500mJ/cm2 程度の光量の紫外線を照射し露光する。露光後、光硬化した塗膜を公知のアルカリ現像液を使用してスプレイ法や浸漬法にて現像し、未露光部を溶解して目的とする緑色に相当する画素を得る。必要に応じて、現像後、200〜250℃程度の温度で10〜60分程度、後硬化処理(ポストベイク)することができる。上記の画素を得る工程を、カラーフィルターに必要とされる他の色の数だけ繰り返すことによって目的とするカラーフィルターが得られる。上記のカラーフィルターは、通常、赤、緑及び青の各画素を遮光層がパターン形成されたカラーフィルター用のガラス基板上に配置したものである。
上記のアルカリ現像液は、無機あるいは有機のアルカリ化合物と、必要に応じて界面活性剤を含有するアルカリ性水溶液である。上記の無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素アンモニウム、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、硼酸カリウムであり、また、有機アルカリ化合物としては、例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。上記のアルカリ性水溶液の濃度は、0.01〜10質量%程度、好ましくは0.03〜0.07質量%である。
本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、緑色分散液の分散粒子の平均粒径及び分散安定性、感光性組成物の分散安定性並びにカラーフィルターの着色層の輝度及びコントラストの評価は、下記の方法に従って実施した。
(1)分散粒子の平均粒径
顔料分散体0.1質量部をPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)溶媒9.9質量部で希釈し、マイクロトラックUPA粒度分布計(日機装社製)を用いて、粒度分布を測定し、その粒度分布の積算値50%の粒度を平均粒径とした。
(2)分散安定性
顔料分散液を製造直後の粘度及び23℃の恒温槽に7日間静置した後の粘度をA&D社製 振動式粘度計CJV−5000にて25℃で測定し、測定開始から60秒後の値を粘度とした。各実施例及び比較例の顔料分散液について、上記7日間での粘度変化率を評価した。
◎:粘度変化率が3%未満である。
○:粘度変化率が3%以上、5%未満である。
△:粘度変化率が5%以上、10%未満である。
×:粘度変化率が10%以上である。
(4)輝度
オリンパス(株)製OSP−SP200顕微分光測光装置を用いて、JIS Z8701に定める明るさY値を測定した。測定条件は、光源がC光源、照明倍率20倍、ピンホールNo.7(50μm)である。
◎:65.0以上
○:60.0以上、65.0未満
△:55.0以上、60.0未満
×:55.0未満
(5)コントラスト
カラーフィルターの緑色着色層を2枚の偏光板(日東電工(株)製、商品名「NPF−G 1220DU」で挟み込み、バックライト(株式会社東芝製、商品名「メロウ5D FL10EX−D−H」、色温度6500K)を点灯し、偏光板の直交時と平行時の輝度を輝度計(ミノルタ社製、商品名「LS−100」)により測定した。コントラストは輝度の測定値を用い、以下の式により導き出せる。
コントラスト=平行輝度(cd/m2)/直交輝度(cd/m2)
◎;5200以上
○;4800以上、5200未満
△;4400以上、4800未満
×;4400未満
アルカリ可溶性樹脂の合成
アルカリ可溶性樹脂として、ベンジルメタクリレート共重合樹脂{ベンジルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸/(+グリシジルメタクリレート)=20/43/25/12(モル%)}を以下のように合成した。
ベンジルメタクリレート 30g(0.17モル)
スチレン 38g(0.37モル)
メタクリル酸 18g(0.21モル)
と、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー卜(日本油脂製、パーブチルO)10gとの混合液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150gを入れた重合槽中に、窒素気流下100℃で、3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに3時間加熱することにより重合体溶液を得た。この重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で8,000であった。
次に、得られた重合体溶液に、以下の組成
グリシジルメタクリレート 14g(0.10モル)
トリエチルアミン 0.2g
p−メトキシフェノール 0.05g
を添加し、110℃で10時間加熱することにより主鎖メタクリル酸のカルボン酸基とグリシジルメタクリレートのエポキシ基との反応を行った。反応中は、グリシジルメタクルートの重合を防ぐため、反応溶液内に空気をバブリングさせた。反応は溶液の酸価測定により追跡した。得られた反応溶液は固形分38%、酸価75mgKOH/g、重量平均分子量はポリスチレン換算で10,000であった。
実施例1
表1に示す配合内容により、ディゾルバーにて1時間撹拌混合し、緑色混合物を得た。得られた緑色混合物をピコグレンミルPCMH C2M(浅田鉄工(株)製)にて分散し、予備分散液を得た。分散メディアとして直径0.1mmのジルコニアビーズを使用した。得られた予備分散液の分散粒子の平均粒径は、60nmであった。
次に、得られた予備分散液をアルティマイザー{(株)スギノマシン製}を用いて200MPaの超高圧下で予備分散液同士を高圧衝突分散した。この高圧衝突分散処理を3回繰り返し、緑色分散液を得た。得られた緑色分散液の分散粒子の平均粒径は、20nmであった。この緑色分散液の分散安定性を評価した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1の分散メディアを、直径1mmのジルコニアビーズに変更した以外は、同じ配合処方及び混合方法にて予備分散液を得た。得られた予備分散液の分散粒子の平均粒径は、130nmであった。
次に、得られた予備分散液を、実施例1と同様の方法にて緑色分散液を得た。得られた緑色分散液の分散粒子の平均粒径は、100nmであった。この緑色分散液の分散安定性を評価した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1と同じ配合処方及び混合方法にて予備分散液を得た。得られた予備分散液の分散粒子の平均粒径は、60nmであった。この予備分散液を高圧衝突分散処理せず、そのまま緑色分散液とした。この緑色分散液の分散安定性を評価した。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1の顔料(A)を、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料に変更した以外は、同じ配合処方及び混合方法にて予備分散液を得た。得られた予備分散液の分散粒子の平均粒径は、60nmであった。
次に、得られた予備分散液から、実施例1と同様の方法にて緑色分散液を得た。得られた緑色分散液の分散粒子の平均粒径は、20nmであった。この緑色分散液の分散安定性を評価した。結果を表1に示す。
次に、実施例1及び比較例1〜3の緑色分散液に、それぞれ上記アルカリ可溶性樹脂の合成により得られたアルカリ可溶性樹脂(ベンジルメタクリレート共重合樹脂)、光重合性モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬(株)製、商品名「KAYARAD DPHA」)及び光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名「IRGACURE 369」)及び有機溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を、下記配合処方によりビーズミルを使用して均一に混合分散し、4種類の実施例1及び比較例1〜3のアルカリ可溶型緑色感光性組成物を得た。これらの感光性組成物の分散安定性を評価した。結果を表1に示す。
アルカリ可溶型緑色感光性組成物の配合処方
顔料(表1参照) 8質量部
分散剤(表1参照) 16質量部
アルカリ可溶性樹脂 12質量部
光重合性モノマー 5質量部
光重合開始剤 3質量部
(商品名「IRGACURE 369」)
有機溶剤 56質量部
更に、これら4種類の感光性組成物を使用して、それぞれ、ガラス基板に、ダイコーターを用いて塗布した後、真空度が26Paに到達するまで真空ベイクを行って、膜厚2.3μmの緑色着色層を形成した。
4種類の緑色着色層それぞれの輝度及びコントラストを上記の方法に従って実施した。結果を表1に示す。
Figure 0005230993
[注]
*1: ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)、大日本インキ化学工業(株)製、商品名「FASTOGEN GREEN A110」
*2: ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、大日本インキ化学工業(株)製、商品名
「FASTOGEN GREEN 2YK」
*3: アゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)、ランクセス(株)社製、商品名「Gelb pigment E4GN−GT」
*4: ビックケミー社製、商品名「Disperbyk 161」
*5: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
表1から明らかなように、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)を用い、且つ分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を所定の圧力下で高圧衝突分散処理した実施例1の緑色分散液及びアルカリ可溶型緑色感光性組成物の分散安定性はいずれも比較例1〜3の緑色分散液及びアルカリ可溶型緑色感光性組成物と比較して良好であった。
実施例1の緑色着色層は分散粒子の平均粒径が小さいので、比較例1の緑色着色層と比較して、輝度及びコントラストが大幅に良好であった。
また、実施例1のカラーフィルターの緑色着色層は、比較例2の緑色着色層と比較して、輝度及びコントラストが良好であり、比較例3の緑色着色層と比較して、輝度が良好であった。
本発明の緑色分散液及びそれを用いたアルカリ可溶型緑色感光性組成物は、高精細なカラーフィルター、特に液晶表示装置の大型ガラス基板を有するカラーフィルター用の感光性樹脂組成物として好適に用いられる。

Claims (7)

  1. ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)とアゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)と有機溶媒とを混合してなり且つ分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を、50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させることにより得られる緑色分散液。
  2. 前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)のハロゲン原子が、臭素原子及び/又は塩素原子である請求項1に記載の緑色分散液。
  3. 請求項1又は2に記載の緑色分散液と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを含有してなるアルカリ可溶型緑色感光性組成物。
  4. 請求項3に記載のアルカリ可溶型緑色感光性組成物を硬化させて得た緑色着色層を有するカラーフィルター。
  5. ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)とアゾ化合物のニッケル錯体顔料(B)と有機溶媒とを混合して、分散粒子の平均粒径が10〜100nmである予備分散液を調製する工程(a)と、該予備分散液を50MPa〜300MPaの圧力下で高圧衝突分散させる工程(b)とを含む緑色分散液の製造方法。
  6. 前記ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料(A)のハロゲン原子が、臭素原子及び/又は塩素原子である請求項5に記載の緑色分散液の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法により得られた緑色分散液と、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性モノマーと、光重合開始剤とを混合する工程を含むアルカリ可溶型緑色感光性組成物の製造方法。
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