JP5228542B2 - ハイブリッド車両のモード切り替え制御装置 - Google Patents
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Description
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間を第2クラッチ(特許文献1では、モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の自動変速機内における変速摩擦要素を流用)により結合可能としたものである。
第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結するとき、エンジンからの動力のみを用いて、或いはエンジン動力とモータ/ジェネレータからの動力とを併用して、つまりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行を行うことができる(HEVモード)。
逆に後者のHEVモードでの走行中、減速要求やアクセルペダルの戻し操作により要求駆動力が低下し、モータ/ジェネレータのみでこの要求駆動力を実現することができるようになったためエンジン出力が不要になった場合や、モータ/ジェネレータ用バッテリの蓄電状態が改善(持ち出し可能電力が増大)して走行用も含めてエンジン出力が不要になった場合は、当該HEVモードから前者のEVモードへ切り換えることになり、この際、第1クラッチを解放すると共にエンジンを停止させることにより当該EVモードへのモード切り替えを行う。
元の走行モードへ戻す間において運転操作が復帰したため、上記のモード切り替え要求が復活し、再び上記のモード切り替えを遂行させる必要が生じた場合におけるモード切り替え制御についての提案が従来は、特許文献1を含めてなされていなかった。
とにかく先行するEV→HEVモード切り替えや、HEV→EVモード切り替えを一旦完遂させ、その後に元の走行モードへ戻す逆向きのモード切り替えを行ったり、更にその後に、モード切り替え要求の復活に呼応した当初のモード切り替えを遂行させることとなる。
最終的な走行モードへ至るまでの時間が長くなって、その間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされ、運転者に違和感を与えるという問題があった。
アクセルペダルの踏み込みに呼応してEV→HEVモード切り替え(エンジン始動)時に要求される自動変速機のダウンシフトが、上記モード切り替えの遅れと相まって大きく遅れ、その間トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も生ずる。
先ず前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたものである。
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が略0であれば、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中の第1クラッチ解放指令時に発した前記第1クラッチ解放指令を取り消して第1クラッチ締結指令を発すると共に、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中のエンジン停止要求時に発した前記エンジン停止要求を取り消してエンジン運転要求を発することにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第1クラッチ締結指令の発令時に発生した場合、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第2発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、前記自動変速機の変速を許可すると共にフューエルリカバー要求を発し、フューエルリカバー後に、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における前記第1クラッチ締結指令で第1クラッチ締結を締結させることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求の発令時に発生した場合、これら自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第3発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における先頭処理である前記第2クラッチスリップ制御指令に制御を割り込ませることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、該第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチを締結させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第4発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中の第2クラッチスリップ制御指令時に発した前記第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチ締結要求を発することにより、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したものである。
第5発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中でなければ、該変速を禁止すると共にエンジンの運転を禁止し、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される該ハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令に基づく第1クラッチの解放により、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したものである。
第6発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中であれば、該変速を継続させると共に、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするものである。
それぞれのモード切り替え中にそのモード切り替え要求が消失したとき、先行するモード切り替えを完遂させないで上記元の走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行い、
かかる逆向きのモード切り替え中に上記モード切り替え要求が復活したとき、上記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するモード切り替えを行うため、
モード切り替えの途中でモード切り替え要求の消失や復活があっても、対応する方向のモード切り替えをその都度一旦完遂させることなく、モード切り替え要求の消失時や復活時に直ちに、対応する方向へのモード切り替えが遂行されることとなり、
運転状態に応じた最終的な走行モードへ至るまでの時間が長くなることがなく、長い時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて、運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
アクセルペダルの踏み込みに呼応して電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時に要求される自動変速機のダウンシフトの大きな遅れを回避することができることとなり、ダウンシフト遅れ中のトルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。
図1は、本発明の一実施例になるモード切り替え制御装置を内蔵するハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを、その制御系とともに示し、1はエンジン、2は自動変速機、3はモータ/ジェネレータである。
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機2をタンデムに配置し、エンジン1(詳しくはクランクシャフト1a)からの回転を自動変速機2の入力軸4へ伝達する軸5に結合してモータ/ジェネレータ3を設ける。
モータ/ジェネレータ3は、ロータ3bの中心に上記の軸5を貫通して結着し、この軸5をモータ/ジェネレータ軸として利用する。
ここで第1クラッチCL1は、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
自動変速機2は、その変速機構部分が周知の遊星歯車式自動変速機と同様なものであるが、これからトルクコンバータを排除して、その代わりにモータ/ジェネレータ3を変速機入力軸4に直接結合したものとする。
自動変速機2は、入力軸4に同軸突き合わせ関係に配置した出力軸7を具え、これら入出力軸4,7上にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)の側から順次フロントプラネタリギヤ組Gf、センタープラネタリギヤ組Gm、およびリヤプラネタリギヤ組Grを載置して具え、これらを自動変速機2における遊星歯車変速機構の主たる構成要素とする。
次にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)に近いセンタープラネタリギヤ組Gmは、センターサンギヤSm 、センターリングギヤRm 、これらに噛合するセンターピニオンPm 、および該センターピニオンを回転自在に支持するセンターキャリアCm よりなる単純遊星歯車組とし、
エンジン1(モータ/ジェネレータ3)から最も遠いリヤプラネタリギヤ組Grは、リヤサンギヤSr 、リヤリングギヤRr 、これらに噛合するリヤピニオンPr 、および該リヤピニオンを回転自在に支持するリヤキャリアCr よりなる単純遊星歯車組とする。
フロントサンギヤSfは、フロントブレーキFr/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
フロントキャリアCfおよびリヤリングギヤRrを相互に結合し、センターリングギヤRmおよびリヤキャリアCrを相互に結合する。
センターキャリアCmは出力軸7に結合し、センターサンギヤSmおよびリヤサンギヤSr間は、ハイ・アンド・ローリバースクラッチH&LR/Cにより相互に結合可能とする。
センターサンギヤSmは更に、フォワードブレーキFWD/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
本実施例においてはこの第2クラッチを自動変速機2の前、若しくは、後に追加して新設する構成を採用せず、
この代わりに、自動変速機2内に既存する前記した6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうち、後述のごとくに選択した変速摩擦要素を第2クラッチとして流用する。
図1のパワートレーンにおいては、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、第1クラッチCL1を解放し、自動変速機2を所定変速段が選択された動力伝達状態にする。
変速機出力軸4からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をモータ/ジェネレータ3のみによって電気走行(EV走行)させることができる。(EVモード)
この状態では、エンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ3からの出力回転の双方が変速機入力軸4に達することとなり、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸7より出力する。
変速機出力軸7からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ3の双方によってハイブリッド走行させることができる。(HEVモード)
第2クラッチは、エンジン始動に際して始動ショック軽減用に伝達トルク容量を低下制御(スリップ制御)する必要があり、また、エンジン始動要求がエンジン負荷増大時のEVモード→HEVモード切り替えに伴って発生するため、エンジン負荷の増大に呼応した自動変速機のダウンシフトを生ずることがあり、
従って、当該ダウンシフトの有無、および、エンジン負荷を代表する運転者のアクセル操作との関連において、変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうちの何れを第2クラッチとして流用するかを決定する。
かかる解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
かかる解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
かかる入力トルク変動遮断率の最も高い変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
この制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ11を具え、該パワートレーンの動作点を、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTmと、第1クラッチCL1の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチCL2の目標伝達トルク容量tTc2とで規定する。
エンジン1の回転数Neを検出するエンジン回転センサ12からの信号と、
モータ/ジェネレータ3の回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ13からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ14からの信号と、
変速機出力回転数No(車速)を検出する出力回転センサ15からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ16からの信号と、
モータ/ジェネレータ3用の電力を蓄電しておくバッテリ(図示せず)の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出する蓄電状態センサ17からの信号とを入力する。
なお目標モータ/ジェネレータトルクtTmが、モータ/ジェネレータ3に回生ブレーキ作用を要求するようなものである場合、モータ/ジェネレータコントローラ22はインバータを介し、センサ17で検出したバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)との関連においてバッテリが過充電とならないような発電負荷をモータ/ジェネレータ3に与え、
モータ/ジェネレータ3が回生ブレーキ作用により発電した電力を交流−直流変換してバッテリに充電する。
本実施例においては、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2を共に締結したハイブリッド走行(HEV)モードでの走行中にアクセルペダルの釈放や、車速低下による小負荷・低車速運転への移行や、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)の低下で、電気走行(EV)モードへのモード切り替えが要求された時のHEV→EVモード切り替え制御を、図1の制御システムが図3に示す状態遷移チャートに沿って以下のように行い、また、
第1クラッチCL1を解放した電気走行(EV)モードでの走行中にアクセルペダルの踏み込みや、車速の上昇で大負荷・高車速運転状態になったり、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低下して、ハイブリッド走行(HEV)モードへのモード切り替えが要求された時のEV→HEVモード切り替え制御を、図1の制御システムが図3に示す状態遷移チャートに沿って以下のように行うものとする
このHEVモード状態ブロック3300では、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をOFFにして、エンジン(ENG)1をフューエルリカバー(燃料供給)によりHEVモードでのパワーオン走行用にドライブ運転させ、
(2)第1クラッチCL1を締結(ON)させる指令を出力して、第1クラッチCL1を完全締結状態に保ち、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、エンジン出力トルクとの共働で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結力制御(ON)する。
このEVモード状態ブロック2200では、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止して、エンジン(ENG)1を停止(OFF)させ、
(2)第1クラッチCL1を締結容量が0の締結開始直前状態(スタンバイ状態)にして解放(OFF)させ、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、単独で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結制御(ON)する。
例えばアクセルペダルを踏み込んだパワーオン走行からアクセルペダルを釈放したコースト走行への移行に呼応して、HEVモードからEVモードへの(HEVモード状態ブロック3300 からEVモード状態ブロック2200への)モード切り替え要求(HEV→EV遷移要求)が発生した場合、当該HEV→EVモード切り替えを以下のごとくに行う。
エンジンコントローラ21は当該停止要求を受けて、エンジン(ENG)1の運転を停止可能な状態であれば、要求とおりにエンジン(ENG)1の運転を停止させる制御を開始すると共に、エンジン1を停止してもよい旨「エンジン停止許可=1」の信号を出力するが、
エンジン(ENG)1の運転を停止可能な状態でなければ、エンジン停止要求を受けてもエンジン(ENG)1の運転停止制御を開始しないし、勿論「エンジン停止許可=1」の信号を出力することもなく、制御はブロック3211に止まる。
第1クラッチ解放指令ブロック3212では、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1の締結容量をエンジン停止に先立って低下させ、ついには第1クラッチCL1を締結容量0のスタンバイ状態となして、解放させる。
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をONにして、エンジン(ENG)1の運転を停止(OFF)させ、
(2)第1クラッチCL1を締結容量0のスタンバイ状態に保って解放(OFF)させ、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、単独で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう通常制御し、
これらにより、HEVモードからEVモードへのモード切り替えを完了する。
例えばアクセルペダルを釈放したコースト走行からアクセルペダルを踏み込んだパワーオン走行への移行に呼応して、EVモードからHEVモードへの(EVモード状態ブロック2200からHEVモード状態ブロック3300への)モード切り替え要求(EV→HEV遷移要求)が発生した場合、当該EV→HEVモード切り替えを以下のごとくに行う。
この第2クラッチ(CL2)締結容量低下指令ブロック2311では、第2クラッチCL2の締結容量を、エンジン始動ショック軽減用に低下させる指令を変速機コントローラ24へ発する。
この判断時に図3の矢B2で示すごとく第2クラッチ(CL2)締結容量低下指令ブロック2311からモータ/ジェネレータ(MG)クランキング用回転数制御ブロック2322へ、更には矢B3で示すごとく第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323へと移行する。
モータ/ジェネレータ(MG)クランキング用回転数制御ブロック2322では、モータ/ジェネレータコントローラ22を介しモータ/ジェネレータ(MG)3をエンジン1のクランキング回転数と同じ回転数となるよう回転数制御する。
第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323では、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1の締結容量を増大させる制御を行い、第1クラッチCL1の締結進行により、上記のごとく回転数制御されるモータ/ジェネレータ(MG)3の回転がエンジン1に伝達されて、エンジン1を始動可能な回転数でクランキングさせる。
かかるエンジン1の完爆完了で、第1クラッチCL1の前後差回転が所定値以下になり、第1クラッチCL1を完全締結させてもショックを生じなくなったとき矢B4で示すごとく、第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323から第1クラッチ締結指令ブロック2324へと移行し、この第1クラッチ締結指令ブロック2324で、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1を完全締結させる指令を発する。
そして、エンジン始動ショック軽減作用が終了して第2クラッチCL2の差回転が略0になるとき、図3の矢B4で示すごとく第1クラッチ締結指令ブロック2324から第2クラッチCL2締結指令ブロック2325へと移行する。
この第2クラッチCL2締結指令ブロック2325では、変速機コントローラ24を介し第2クラッチCL2を完全締結させる指令を発する。
かかる指令を受けて第2クラッチCL2が完全締結されるとき、HEVモード状態ブロック3300と同じ状態となり、図3に矢B6で示すごとくHEVモード状態ブロック3300への移行が行われる。
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をOFFにして、エンジン(ENG)1をフューエルリカバー(燃料供給)によりHEV走行用に運転(ON)させ、
(2)第1クラッチCL1を完全締結状態(ON)に保ち、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、エンジン出力トルクとの共働で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結制御(ON)し、
これらにより、EVモードからHEVモードへのモード切り替えを完了する。
このダウンシフト判定があるときは、このダウンシフトが急を要することが多いことから、図3に矢Dで示すように判定に沿った自動変速機2のダウンシフト処理を許可して、対応する自動変速機2のダウンシフトを行わせる。
しかし、逆にHEV→EVモード切り替え時は、変速要求があってもこれが急を要さないことから、また、ショック対策や制御上の観点からも当該変速要求を禁止して、対応する自動変速機2の変速はモード切り替え後に行わせるものとする。
前記したHEV→EVモード切り替えの途中で、アクセルペダルの再踏み込みなどにより当該HEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、HEV→EVモード切り替えを完遂させないで、以下のごとくに走行モード復帰作用を行わせる。
つまり、HEVモード状態ブロック3300からエンジン停止要求ブロック3211へ状態移行した時にHEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、
図3に矢D1で示すごとくフューエルリカバー要求ブロック3221へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令することにより、図3に矢D2で示すごとく元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A2,A3,B1〜B6を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
アクセルペダルの再踏み込みに呼応した矢D1,D2で示す状態変化時に要求される自動変速機2のダウンシフトが、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰時に速やかに遂行され、当該ダウンシフトの遅れも回避することができ、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
第1クラッチCL1の前後差回転が略0であれば、図3に矢D3で示すごとく第1クラッチ締結指令ブロック3222へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のブロック3212で発した第1クラッチ解放指令を取り消して、第1クラッチCL1を締結する指令を第1クラッチコントローラ23へ発し、
その後、矢D4で示すごとくフューエルリカバー要求ブロック3221へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
これらブロック3222での第1クラッチ締結指令およびブロック3211でのフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)により、図3に矢D2で示すごとく元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1〜B6を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
アクセルペダルの再踏み込みに呼応した矢D3,D4,D2で示す状態変化時に要求される自動変速機2のダウンシフトが、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰時に速やかに遂行され、当該ダウンシフトの遅れも回避することができ、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
第1クラッチCL1がスリップにより前後差回転を発生していて、且つ、フューエルリカバーによるエンジン運転が許可されていれば、図3に矢D5で示すごとく変速許可兼フューエルリカバー要求ブロック3223へ移行し、
自動変速機2の変速を許可する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
なお矢D5で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、ブロック3223での変速許可を受けて変速機コントローラ24が、演算結果に沿い自動変速機2をダウンシフトさせる。
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1〜B4を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
上記した自動変速機2のダウンシフトが、矢D5で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失時に直ちに実行されることとなり、当該ダウンシフトの遅れを回避して、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題を解消することができる。
自動変速機2の変速を禁止する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、ブロック3223で発したフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)を取り消して、フューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
自動変速機2の変速を禁止する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、ブロック3223で発したフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)を取り消して、フューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
かように変速を優先させることで、運転者の要求を満足させることができる。
第1クラッチCL1がスリップにより前後差回転を発生していて、且つ、フューエルリカバーによるエンジン運転が禁止されていれば、図3に矢D7で示すごとくEV→HEVモード切り替えループ内における第2クラッチ締結容量低下指令ブロック2311へ移行し、
ここでの指令により第2クラッチCL2の締結容量をエンジン始動ショック軽減用に低下させ、その後、矢B2〜B6を通るループを経て、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
なお矢D7で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、矢B2〜B6を通るループでは変速を許可されているため、変速機コントローラ24が、演算結果に沿い自動変速機2をダウンシフトさせる。
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
当該ダウンシフトの遅れを回避して、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題を解消することができる。
ブロック2311での第2クラッチ締結容量低下指令をキャンセルして第2クラッチCL2を締結状態に保ち、HEVモードからEVモードへの切り替えを行うように成す。
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
逆にEV→HEVモード切り替えが行われている途中に当該EV→HEVモード切り替え要求が消失し、その後このEV→HEVモード切り替え要求が再び復活する場合も、同様な考え方を適用することで同様な作用効果を奏し得ることは言うまでもない。
最終的なEVモードへ至るまでの時間が、矢B2〜B6,A1〜A3を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
最終的なEVモードへ至るまでの時間が、矢B5,B6,A1,A2を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
進行中の変速をそのまま継続させると共に先行するEV→HEVモード切り替えを継続させる。
かように変速を優先させることで、運転者の要求を満足させることができる。
2 自動変速機
3 モータ/ジェネレータ(動力源)
4 変速機入力軸
CL1 第1クラッチ
7 変速機出力軸
Fr/B フロントブレーキ(第2クラッチ)
I/C インプットクラッチ(第2クラッチ)
H&LR/C ハイ・アンド・ローリバースクラッチ(第2クラッチ)
D/C ダイレクトクラッチ(第2クラッチ)
FWD/B フォワードブレーキ(第2クラッチ)
11 統合コントローラ
12 エンジン回転センサ
13 モータ/ジェネレータ回転センサ
14 変速機入力回転センサ
15 変速機出力回転センサ
16 アクセル開度センサ
17 蓄電状態センサ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ
23 第1クラッチコントローラ
24 変速機コントローラ
Claims (8)
- 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が略0であれば、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中の第1クラッチ解放指令時に発した前記第1クラッチ解放指令を取り消して第1クラッチ締結指令を発すると共に、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中のエンジン停止要求時に発した前記エンジン停止要求を取り消してエンジン運転要求を発することにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第1クラッチ締結指令の発令時に発生した場合、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、前記自動変速機の変速を許可すると共にフューエルリカバー要求を発し、フューエルリカバー後に、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における前記第1クラッチ締結指令で第1クラッチ締結を締結させることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求の発令時に発生した場合、これら自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 請求項2に記載のハイブリッド車両のモード切り替え制御装置において、
前記逆向きのモード切り替え中における前記第1クラッチ締結指令時に前記モード切り替え要求が復活した場合、変速進行中でなければ、前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより前記先行するモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 請求項2に記載のハイブリッド車両のモード切り替え制御装置において、
前記逆向きのモード切り替え中における前記第1クラッチ締結指令時に前記モード切り替え要求が復活した場合、変速進行中であれば、該変速を継続すると共に前記逆向きのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における先頭処理である前記第2クラッチスリップ制御指令に制御を割り込ませることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、該第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチを締結させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中の第2クラッチスリップ制御指令時に発した前記第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチ締結要求を発することにより、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中でなければ、該変速を禁止すると共にエンジンの運転を禁止し、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される該ハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令に基づく第1クラッチの解放により、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。 - 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中であれば、該変速を継続させると共に、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
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