JP5228542B2 - ハイブリッド車両のモード切り替え制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両のモード切り替え制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、これらエンジンおよびモータ/ジェネレータの少なくとも一方からの動力を用いて走行可能なハイブリッド車両の走行モードを切り替えるモード切り替え制御技術に関するものである。
上記のようなハイブリッド車両に用いるハイブリッド駆動装置としては従来、様々な型式のものが提案されているが、そのうちの1つとして、特許文献1に記載のごときものが知られている。
このハイブリッド駆動装置は、動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間を第2クラッチ(特許文献1では、モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の自動変速機内における変速摩擦要素を流用)により結合可能としたものである。
かかる駆動装置を搭載したハイブリッド車両は、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結するとき、モータ/ジェネレータのみによる電気走行を行うことができ(EVモード)、
第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結するとき、エンジンからの動力のみを用いて、或いはエンジン動力とモータ/ジェネレータからの動力とを併用して、つまりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行を行うことができる(HEVモード)。
かかるハイブリッド車両においては、前者のEVモードでの走行中、加速要求やアクセルペダルの踏み込み操作により要求駆動力が増大し、モータ/ジェネレータのみでこの要求駆動力を実現することができなくなったためエンジン出力が必要になった場合や、モータ/ジェネレータ用バッテリの蓄電状態が悪化(持ち出し可能電力が低下)してエンジン出力が必要になった場合は、当該EVモードから後者のHEVモードへ切り換えることになり、この際、第1クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって当該HEVモードへのモード切り替えを行う。
逆に後者のHEVモードでの走行中、減速要求やアクセルペダルの戻し操作により要求駆動力が低下し、モータ/ジェネレータのみでこの要求駆動力を実現することができるようになったためエンジン出力が不要になった場合や、モータ/ジェネレータ用バッテリの蓄電状態が改善(持ち出し可能電力が増大)して走行用も含めてエンジン出力が不要になった場合は、当該HEVモードから前者のEVモードへ切り換えることになり、この際、第1クラッチを解放すると共にエンジンを停止させることにより当該EVモードへのモード切り替えを行う。
ところで上記型式のハイブリッド車両において、EV→HEVモード切り替えや、HEV→EVモード切り替えは上記のように遂行されるが、これらモード切り替えの途中で運転操作の変化やシステムの変化が発生してモード切り替え要求が消失し、元の走行モードへ戻す必要が生じた場合におけるモード切り替え制御や、
元の走行モードへ戻す間において運転操作が復帰したため、上記のモード切り替え要求が復活し、再び上記のモード切り替えを遂行させる必要が生じた場合におけるモード切り替え制御についての提案が従来は、特許文献1を含めてなされていなかった。
従って従来は、上記型式のハイブリッド車両において、EV→HEVモード切り替えや、HEV→EVモード切り替えの途中で当該モード切り替え要求が消失し、元の走行モードへ戻す必要が生じた場合や、その後再びモード切り替え要求が復活して当初のモード切り替えを遂行させる必要が生じた場合も、
とにかく先行するEV→HEVモード切り替えや、HEV→EVモード切り替えを一旦完遂させ、その後に元の走行モードへ戻す逆向きのモード切り替えを行ったり、更にその後に、モード切り替え要求の復活に呼応した当初のモード切り替えを遂行させることとなる。
特開平11−082260号公報
しかし、モード切り替えの途中でモード切り替え要求が消失したり、再び復活した時、従来のように、先行するEV→HEVモード切り替えや、HEV→EVモード切り替えを一旦完遂させ、その後に元の走行モードへ戻す逆向きのモード切り替えや、更にその後、モード切り替え要求の復活に呼応した当初のモード切り替えを行うのでは、
最終的な走行モードへ至るまでの時間が長くなって、その間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされ、運転者に違和感を与えるという問題があった。
また、前記型式のハイブリッド車両にあっては、EV→HEVモード切り替え制御(エンジン始動制御)と同時の自動変速機の変速制御はこれを許可するが、HEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機の変速制御はこれを禁止することから、
アクセルペダルの踏み込みに呼応してEV→HEVモード切り替え(エンジン始動)時に要求される自動変速機のダウンシフトが、上記モード切り替えの遅れと相まって大きく遅れ、その間トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も生ずる。
本発明は、特に上記型式のハイブリッド車両におけるHEV→EVモード切り替えや、逆のEV→HEVモード切り替えについて上記の問題を効果的に解消することを旨とし、先行するモード切り替えを一旦完遂させるという無駄な制御や、その後、元の走行モードへ向かわせる無駄な逆向きモード切り替え制御、更にはその後の、モード切り替え要求の復活に呼応したモード切り替えが不要となるようにして上記の問題解決を実現したハイブリッド車両のモード切り替え制御装置を提供することを目的とする。
この目的のため、本発明によるハイブリッド車両のモード切り替え制御装置は、以下のごとくにこれを構成する。
先ず前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチ締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたものである。
第1発明は、かかるハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が略0であれば、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中の第1クラッチ解放指令時に発した前記第1クラッチ解放指令を取り消して第1クラッチ締結指令を発すると共に、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中のエンジン停止要求時に発した前記エンジン停止要求を取り消してエンジン運転要求を発することにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第1クラッチ締結指令の発令時に発生した場合、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第2発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、前記自動変速機の変速を許可すると共にフューエルリカバー要求を発し、フューエルリカバー後に、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における前記第1クラッチ締結指令で第1クラッチ締結を締結させることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求の発令時に発生した場合、これら自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第3発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における先頭処理である前記第2クラッチスリップ制御指令に制御を割り込ませることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、該第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチを締結させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
第4発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中の第2クラッチスリップ制御指令時に発した前記第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチ締結要求を発することにより、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したものである。
第5発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中でなければ、該変速を禁止すると共にエンジンの運転を禁止し、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される該ハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令に基づく第1クラッチの解放により、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したものである。
第6発明は、前記したハイブリッド車両において、
前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中であれば、該変速を継続させると共に、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするものである。
上記した第1〜6発明によるハイブリッド車両のモード切り替え制御装置によれば、
それぞれのモード切り替え中にそのモード切り替え要求が消失したとき、先行するモード切り替えを完遂させないで上記元の走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行い、
かかる逆向きのモード切り替え中に上記モード切り替え要求が復活したとき、上記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するモード切り替えを行うため、
モード切り替えの途中でモード切り替え要求の消失や復活があっても、対応する方向のモード切り替えをその都度一旦完遂させることなく、モード切り替え要求の消失時や復活時に直ちに、対応する方向へのモード切り替えが遂行されることとなり、
運転状態に応じた最終的な走行モードへ至るまでの時間が長くなることがなく、長い時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて、運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また第1〜6発明によれば上記の通り、運転状態に応じた最終的な走行モードへ至るまでの時間が長くなることがないため、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機の変速制御が禁止されているハイブリッド車両であっても、
アクセルペダルの踏み込みに呼応して電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時に要求される自動変速機のダウンシフトの大きな遅れを回避することができることとなり、ダウンシフト遅れ中のトルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。

以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になるモード切り替え制御装置を内蔵するハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを、その制御系とともに示し、1はエンジン、2は自動変速機、3はモータ/ジェネレータである。
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機2をタンデムに配置し、エンジン1(詳しくはクランクシャフト1a)からの回転を自動変速機2の入力軸4へ伝達する軸5に結合してモータ/ジェネレータ3を設ける。
モータ/ジェネレータ3は、ハウジング内に固設した環状のステータ3aと、このステータ3a内に所定のエアギャップを持たせて同心に配置したロータ3bとよりなり、運転状態の要求に応じ、モータ(電動機)として作用したり、ジェネレータ(発電機)として作用するもので、エンジン1および自動変速機2間に配置する。
モータ/ジェネレータ3は、ロータ3bの中心に上記の軸5を貫通して結着し、この軸5をモータ/ジェネレータ軸として利用する。
かかるモータ/ジェネレータ3およびエンジン1間、詳しくは、モータ/ジェネレータ軸5とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチCL1を介挿し、この第1クラッチCL1によりエンジン1およびモータ/ジェネレータ3間を切り離し可能に結合する。
ここで第1クラッチCL1は、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
モータ/ジェネレータ3および自動変速機2間は、モータ/ジェネレータ軸5と変速機入力軸4との直接結合により相互に直結させる。
自動変速機2は、その変速機構部分が周知の遊星歯車式自動変速機と同様なものであるが、これからトルクコンバータを排除して、その代わりにモータ/ジェネレータ3を変速機入力軸4に直接結合したものとする。
自動変速機2を以下に概略説明する。
自動変速機2は、入力軸4に同軸突き合わせ関係に配置した出力軸7を具え、これら入出力軸4,7上にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)の側から順次フロントプラネタリギヤ組Gf、センタープラネタリギヤ組Gm、およびリヤプラネタリギヤ組Grを載置して具え、これらを自動変速機2における遊星歯車変速機構の主たる構成要素とする。
エンジン1(モータ/ジェネレータ3)に最も近いフロントプラネタリギヤ組Gfは、フロントサンギヤSf 、フロントリングギヤRf 、これらに噛合するフロントピニオンPf 、および該フロントピニオンを回転自在に支持するフロントキャリアCf よりなる単純遊星歯車組とし、
次にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)に近いセンタープラネタリギヤ組Gmは、センターサンギヤSm 、センターリングギヤRm 、これらに噛合するセンターピニオンPm 、および該センターピニオンを回転自在に支持するセンターキャリアCm よりなる単純遊星歯車組とし、
エンジン1(モータ/ジェネレータ3)から最も遠いリヤプラネタリギヤ組Grは、リヤサンギヤSr 、リヤリングギヤRr 、これらに噛合するリヤピニオンPr 、および該リヤピニオンを回転自在に支持するリヤキャリアCr よりなる単純遊星歯車組とする。
遊星歯車変速機構の伝動経路(変速段)を決定する変速摩擦要素としては、フロントブレーキFr/B、インプットクラッチI/C、ハイ・アンド・ローリバースクラッチH&LR/C、ダイレクトクラッチD/C、リバースブレーキR/B、およびフォワードブレーキFWD/Bを設け、これらを以下のごとくプラネタリギヤ組Gf,Gm,Grの上記構成要素に相関させて自動変速機2の遊星歯車変速機構を構成する。
フロントリングギヤRfは入力軸4に結合し、センターリングギヤRmは、インプットクラッチI/Cにより適宜入力軸4に結合可能とする。
フロントサンギヤSfは、フロントブレーキFr/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
フロントキャリアCfおよびリヤリングギヤRrを相互に結合し、センターリングギヤRmおよびリヤキャリアCrを相互に結合する。
センターキャリアCmは出力軸7に結合し、センターサンギヤSmおよびリヤサンギヤSr間は、ハイ・アンド・ローリバースクラッチH&LR/Cにより相互に結合可能とする。
リヤサンギヤSrおよびリヤキャリアCr間をダイレクトクラッチD/Cにより結合可能とし、リヤキャリアCrをリバースブレーキR/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能とする。
センターサンギヤSmは更に、フォワードブレーキFWD/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
上記遊星歯車変速機構の動力伝達列は、6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bの図2に〇印で示す選択的締結により、前進第1速、前進第2速、前進第3速、前進第4速、および前進第5速の前進変速段と、後退変速段とを得ることができる。
なお、上記したエンジン1、モータ/ジェネレータ3および自動変速機2より成る図1のパワートレーンを具えたハイブリッド車両は、モータ/ジェネレータ3と、変速機出力軸7に結合した駆動車輪との間を切り離し可能に結合する第2クラッチが必要であるが、
本実施例においてはこの第2クラッチを自動変速機2の前、若しくは、後に追加して新設する構成を採用せず、
この代わりに、自動変速機2内に既存する前記した6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうち、後述のごとくに選択した変速摩擦要素を第2クラッチとして流用する。
以下、図1につき上述したパワートレーンの選択モードごとの機能を説明する。
図1のパワートレーンにおいては、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、第1クラッチCL1を解放し、自動変速機2を所定変速段が選択された動力伝達状態にする。
この状態でモータ/ジェネレータ3を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ3からの出力回転のみが変速機入力軸4に達することとなり、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸7より出力する。
変速機出力軸4からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をモータ/ジェネレータ3のみによって電気走行(EV走行)させることができる。(EVモード)
高速走行時や、大負荷走行時や、バッテリの持ち出し可能電力が少ない時などで用いられるハイブリッド走行モード(HEVモード)が要求される場合、第1クラッチCL1を締結すると共に、自動変速機2を所定変速段が選択された動力伝達状態にする。
この状態では、エンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ3からの出力回転の双方が変速機入力軸4に達することとなり、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸7より出力する。
変速機出力軸7からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ3の双方によってハイブリッド走行させることができる。(HEVモード)
かかるHEV走行中において、エンジン1を最適燃費で運転させるとエネルギーが余剰となる場合、この余剰エネルギーによりモータ/ジェネレータ3を発電機として作動させることで余剰エネルギーを電力に変換し、この発電電力をモータ/ジェネレータ3のモータ駆動に用いるよう蓄電しておくことでエンジン1の燃費を向上させることができる。
ここで、自動変速機2内における6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうち、どの変速摩擦要素を第2クラッチとして流用するのかを以下に説明する。
第2クラッチは、エンジン始動に際して始動ショック軽減用に伝達トルク容量を低下制御(スリップ制御)する必要があり、また、エンジン始動要求がエンジン負荷増大時のEVモード→HEVモード切り替えに伴って発生するため、エンジン負荷の増大に呼応した自動変速機のダウンシフトを生ずることがあり、
従って、当該ダウンシフトの有無、および、エンジン負荷を代表する運転者のアクセル操作との関連において、変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうちの何れを第2クラッチとして流用するかを決定する。
つまり、EVモード→HEVモード切り替え時(エンジン始動時)に自動変速機2のダウンシフトが要求される場合、若しくは、該ダウンシフト要求が発生するであろうアクセル操作が行われた場合は、該ダウンシフト時に締結状態から解放状態へ切り替えるべき解放側変速摩擦要素がダウンシフト中に伝達トルク容量を低下されることから、この解放側変速摩擦要素を第2クラッチとして流用し、
かかる解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
エンジン始動時に自動変速機2のダウンシフトが要求されない場合、若しくは、該ダウンシフト要求が発生する可能性のないアクセル操作が行われた場合は、現在の変速段を選択するための変速摩擦要素(変速段ごとに図2に○で示した変速摩擦要素)のうち、最も入力トルク変動遮断効果の高い変速摩擦要素を第2クラッチとして流用し、
かかる解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
これがため、自動変速機2内における各変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bの入力トルク変動遮断率(変速摩擦要素の伝達トルク容量低下制御によるスリップで変速機入力トルク変動を遮断可能な割合)を変速段ごとに予め求めておき、現在の変速段を選択するための変速摩擦要素のうち、入力トルク変動遮断率が最も高い変速摩擦要素を第2クラッチとして流用し、
かかる入力トルク変動遮断率の最も高い変速摩擦要素(第2クラッチ)を伝達トルク容量低下制御によりスリップさせて、エンジン始動ショックの軽減作用に供する。
ちなみに、第2クラッチとして用いる自動変速機2内に既存の変速摩擦要素はもともと、第1クラッチCL1と同様、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものである。
なお上記では、自動変速機2を有段式の自動変速機として説明したが、自動変速機2は有段式のものに限られず、無段変速機であってもよいのは言うまでもなく、無段変速機の場合は前後進切り替え機構における前進選択クラッチおよび後退選択ブレーキが上記の第2クラッチを構成する。
次に、上記ハイブリッド車両のパワートレーンを成すエンジン1、モータ/ジェネレータ3、第1クラッチCL1、および、上記のように選択して流用する自動変速機2内の第2クラッチ(以下、CL2を付す)の制御システムを、図1に基づき概略説明する。
この制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ11を具え、該パワートレーンの動作点を、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTmと、第1クラッチCL1の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチCL2の目標伝達トルク容量tTc2とで規定する。
統合コントローラ11には、上記パワートレーンの動作点を決定するために、
エンジン1の回転数Neを検出するエンジン回転センサ12からの信号と、
モータ/ジェネレータ3の回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ13からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ14からの信号と、
変速機出力回転数No(車速)を検出する出力回転センサ15からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ16からの信号と、
モータ/ジェネレータ3用の電力を蓄電しておくバッテリ(図示せず)の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出する蓄電状態センサ17からの信号とを入力する。
統合コントローラ11は、上記入力情報のうちアクセル開度APO、バッテリ蓄電状態SOC、および変速機出力回転数No(車速)から、運転者が希望している車両の駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択すると共に、目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm、第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1、および第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2をそれぞれ演算する。
目標エンジントルクtTeはエンジンコントローラ21に供給され、このエンジンコントローラ21は、センサ12で検出したエンジン回転数Neと目標エンジントルクtTeとから、エンジン回転数Neのもとで目標エンジントルクtTeを実現するためのスロットル開度制御や燃料噴射量制御などにより、エンジントルクが目標エンジントルクtTeとなるようエンジン1を制御する。
目標モータ/ジェネレータトルクtTmはモータ/ジェネレータコントローラ22に供給され、このモータ/ジェネレータコントローラ22は、バッテリの電力をインバータ(図示せず)により直流−交流変換して、また当該インバータによる制御下でモータ/ジェネレータ3のステータ3aに供給し、モータ/ジェネレータトルクが目標モータ/ジェネレータトルクtTmに一致するようモータ/ジェネレータを制御する。
なお目標モータ/ジェネレータトルクtTmが、モータ/ジェネレータ3に回生ブレーキ作用を要求するようなものである場合、モータ/ジェネレータコントローラ22はインバータを介し、センサ17で検出したバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)との関連においてバッテリが過充電とならないような発電負荷をモータ/ジェネレータ3に与え、
モータ/ジェネレータ3が回生ブレーキ作用により発電した電力を交流−直流変換してバッテリに充電する。
第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1は第1クラッチコントローラ23に供給され、この第1クラッチコントローラ23は、第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1に対応した第1クラッチ締結圧指令値と、第1クラッチCL1の実締結圧との対比により、第1クラッチCL1の実締結圧が第1クラッチ締結圧指令値となるよう第1クラッチCL1の締結圧を制御して、第1クラッチ3の伝達トルク容量を目標値tTc1となす制御を実行する。
第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2は変速機コントローラ24に供給され、この変速機コントローラ24は、第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2に対応した第2クラッチ締結圧指令値と、第2クラッチCL2の実締結圧との対比により、第2クラッチCL2の実締結圧Pc2が第2クラッチ締結圧指令値tTc2となるよう第2クラッチCL2の締結圧を制御して、第2クラッチCL2の伝達トルク容量を目標値tTc2となす制御を実行する。
なお変速機コントローラ24は基本的には、センサ15で検出した変速機出力回転数No(車速)およびセンサ16で検出したアクセル開度APOから予定の変速マップをもとに、現在の運転状態に好適な変速段を求め、この好適変速段が選択されるよう変速機2を自動変速させることを旨とするものである。
以上は、図1の制御システムが実行する通常制御の概要であるが、
本実施例においては、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2を共に締結したハイブリッド走行(HEV)モードでの走行中にアクセルペダルの釈放や、車速低下による小負荷・低車速運転への移行や、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)の低下で、電気走行(EV)モードへのモード切り替えが要求された時のHEV→EVモード切り替え制御を、図1の制御システムが図3に示す状態遷移チャートに沿って以下のように行い、また、
第1クラッチCL1を解放した電気走行(EV)モードでの走行中にアクセルペダルの踏み込みや、車速の上昇で大負荷・高車速運転状態になったり、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低下して、ハイブリッド走行(HEV)モードへのモード切り替えが要求された時のEV→HEVモード切り替え制御を、図1の制御システムが図3に示す状態遷移チャートに沿って以下のように行うものとする
なお、図1に示すパワートレーンを具えたハイブリッド車両にあっては前記したとおり、エンジン始動のためのスタータモータを具えず、EV→HEVモード切り替え時のエンジン始動に際し、EVモードで解放状態だった第1クラッチCL1を締結し、モータ/ジェネレータ3の動力によりエンジン1をクランキングして、このエンジン1を始動可能な回転数まで回転上昇させ、これと同時並行的に第2クラッチCL2をスリップさせてエンジン始動ショックを軽減すべく、第2クラッチCL2の伝達トルク容量を低下させる制御を行う。
図3の状態遷移チャートにおける状態ブロック3300は、HEVモードでの走行状態を示す。
このHEVモード状態ブロック3300では、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をOFFにして、エンジン(ENG)1をフューエルリカバー(燃料供給)によりHEVモードでのパワーオン走行用にドライブ運転させ、
(2)第1クラッチCL1を締結(ON)させる指令を出力して、第1クラッチCL1を完全締結状態に保ち、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、エンジン出力トルクとの共働で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結力制御(ON)する。
この場合、図1のパワートレーンにおいて、エンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ3からの出力回転の双方が変速機入力軸4に達し、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸7より出力することとなり、HEVモードでの走行が可能である。
図3の状態遷移チャートにおける状態ブロック2200は、EVモードでの走行状態(モータ/ジェネレータ3によるクリープトルク制御、Dレンジでエンジン1を停止させるアイドルストップを含む)を示す。
このEVモード状態ブロック2200では、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止して、エンジン(ENG)1を停止(OFF)させ、
(2)第1クラッチCL1を締結容量が0の締結開始直前状態(スタンバイ状態)にして解放(OFF)させ、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、単独で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結制御(ON)する。
この場合、図1のパワートレーンにおいて、エンジン1からの出力回転が変速機入力軸4に達することはなく、モータ/ジェネレータ3からの出力回転のみが変速機入力軸4に達し、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸7より出力することとなり、EVモードでの走行が可能である。
(HEV→EVモード切り替え)
例えばアクセルペダルを踏み込んだパワーオン走行からアクセルペダルを釈放したコースト走行への移行に呼応して、HEVモードからEVモードへの(HEVモード状態ブロック3300 からEVモード状態ブロック2200への)モード切り替え要求(HEV→EV遷移要求)が発生した場合、当該HEV→EVモード切り替えを以下のごとくに行う。
HEV→EVモード切り替え要求(HEV→EV遷移要求)が発生すると、先ず図3の矢A1で示すごとくHEVモード状態ブロック3300 からエンジン停止要求ブロック3211へと移行し、ここでエンジンコントローラ21へエンジン(ENG)1の運転を停止する要求を発する。
エンジンコントローラ21は当該停止要求を受けて、エンジン(ENG)1の運転を停止可能な状態であれば、要求とおりにエンジン(ENG)1の運転を停止させる制御を開始すると共に、エンジン1を停止してもよい旨「エンジン停止許可=1」の信号を出力するが、
エンジン(ENG)1の運転を停止可能な状態でなければ、エンジン停止要求を受けてもエンジン(ENG)1の運転停止制御を開始しないし、勿論「エンジン停止許可=1」の信号を出力することもなく、制御はブロック3211に止まる。
エンジン(ENG)1の運転停止制御が開始されて「エンジン停止許可=1」の信号を出力されると、これに応答して図3の矢A2で示すごとく、エンジン停止要求ブロック3211から第1クラッチ解放指令ブロック3212へと状態が遷移する。
第1クラッチ解放指令ブロック3212では、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1の締結容量をエンジン停止に先立って低下させ、ついには第1クラッチCL1を締結容量0のスタンバイ状態となして、解放させる。
かかる制御により第1クラッチCL1の締結容量低下が進行し、第1クラッチCL1が解放状態になったのを、第1クラッチCL1の前後差回転が所定値以上になったか否かにより検知し、第1クラッチCL1が解放状態になった時、図3に矢A3で示すごとくEVモード状態ブロック2200へと移行する。
矢A3で示す状態移行により到達したEVモード状態ブロック2200 においては、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をONにして、エンジン(ENG)1の運転を停止(OFF)させ、
(2)第1クラッチCL1を締結容量0のスタンバイ状態に保って解放(OFF)させ、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、単独で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう通常制御し、
これらにより、HEVモードからEVモードへのモード切り替えを完了する。
(EV→HEVモード切り替え)
例えばアクセルペダルを釈放したコースト走行からアクセルペダルを踏み込んだパワーオン走行への移行に呼応して、EVモードからHEVモードへの(EVモード状態ブロック2200からHEVモード状態ブロック3300への)モード切り替え要求(EV→HEV遷移要求)が発生した場合、当該EV→HEVモード切り替えを以下のごとくに行う。
つまり、EV→HEVモード切り替え要求(EV→HEV遷移要求)時に、エンジンコントローラ21からエンジン停止許可=0(エンジン停止不可)の信号が出力されていれば、図3の矢B1で示すごとくEVモード状態ブロック2200 から第2クラッチ(CL2)締結容量低下指令ブロック2311へと移行する。
この第2クラッチ(CL2)締結容量低下指令ブロック2311では、第2クラッチCL2の締結容量を、エンジン始動ショック軽減用に低下させる指令を変速機コントローラ24へ発する。
かかる第2クラッチCL2の締結容量低下制御により第2クラッチCL2がスリップしてエンジン始動時トルク変動(エンジン始動ショック)を吸収可能になったのを、第2クラッチCL2の前後差回転(スリップ量)が所定回数連続して所定値以上になった状態から判断し、
この判断時に図3の矢B2で示すごとく第2クラッチ(CL2)締結容量低下指令ブロック2311からモータ/ジェネレータ(MG)クランキング用回転数制御ブロック2322へ、更には矢B3で示すごとく第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323へと移行する。
これらモータ/ジェネレータ(MG)クランキング用回転数制御ブロック2322および第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323は、モータ/ジェネレータ(MG)3によりエンジン1を始動可能な回転数でクランキングさせるために同時に実行される。
モータ/ジェネレータ(MG)クランキング用回転数制御ブロック2322では、モータ/ジェネレータコントローラ22を介しモータ/ジェネレータ(MG)3をエンジン1のクランキング回転数と同じ回転数となるよう回転数制御する。
第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323では、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1の締結容量を増大させる制御を行い、第1クラッチCL1の締結進行により、上記のごとく回転数制御されるモータ/ジェネレータ(MG)3の回転がエンジン1に伝達されて、エンジン1を始動可能な回転数でクランキングさせる。
かようにクランキングされるエンジン1には、前記矢B1の状態遷移許可条件であるエンジン停止許可=0(エンジン停止不可)に呼応したフューエルカット(F/C)要求OFFにより燃料供給(フューエルリカバー)がなされており、従ってエンジン1は上記のクランキングにより自立運転可能な完爆回転数まで回転上昇する。
かかるエンジン1の完爆完了で、第1クラッチCL1の前後差回転が所定値以下になり、第1クラッチCL1を完全締結させてもショックを生じなくなったとき矢B4で示すごとく、第1クラッチ締結容量増大指令ブロック2323から第1クラッチ締結指令ブロック2324へと移行し、この第1クラッチ締結指令ブロック2324で、第1クラッチコントローラ23を介し第1クラッチCL1を完全締結させる指令を発する。
かかるエンジン始動中、第2クラッチCL2はブロック2311での指令に応じた締結容量低下状態に保たれていることから、エンジン始動ショックをスリップにより吸収して軽減することができる。
そして、エンジン始動ショック軽減作用が終了して第2クラッチCL2の差回転が略0になるとき、図3の矢B4で示すごとく第1クラッチ締結指令ブロック2324から第2クラッチCL2締結指令ブロック2325へと移行する。
この第2クラッチCL2締結指令ブロック2325では、変速機コントローラ24を介し第2クラッチCL2を完全締結させる指令を発する。
かかる指令を受けて第2クラッチCL2が完全締結されるとき、HEVモード状態ブロック3300と同じ状態となり、図3に矢B6で示すごとくHEVモード状態ブロック3300への移行が行われる。
HEVモード状態ブロック3300では、前記したごとく、
(1)エンジン(ENG)1への燃料供給を停止するフューエルカット(F/C)要求をOFFにして、エンジン(ENG)1をフューエルリカバー(燃料供給)によりHEV走行用に運転(ON)させ、
(2)第1クラッチCL1を完全締結状態(ON)に保ち、
(3)モータ/ジェネレータ(MG)3を、エンジン出力トルクとの共働で要求出力が達成されるようトルク制御し、
(4)第2クラッチCL2を、その締結容量が変速機入力トルクを伝達可能なクラッチ容量となるよう締結制御(ON)し、
これらにより、EVモードからHEVモードへのモード切り替えを完了する。
なおEV→HEVモード切り替え時は、これがアクセルペダルの踏み込みなど、エンジン負荷増大時に発生することから、エンジン負荷増大態様によっては変速機コントローラ24が自動変速機2を低速段側へダウンシフトさせることがある。
このダウンシフト判定があるときは、このダウンシフトが急を要することが多いことから、図3に矢Dで示すように判定に沿った自動変速機2のダウンシフト処理を許可して、対応する自動変速機2のダウンシフトを行わせる。
しかし、逆にHEV→EVモード切り替え時は、変速要求があってもこれが急を要さないことから、また、ショック対策や制御上の観点からも当該変速要求を禁止して、対応する自動変速機2の変速はモード切り替え後に行わせるものとする。
(モード切り替え要求の消失時および復活時)
前記したHEV→EVモード切り替えの途中で、アクセルペダルの再踏み込みなどにより当該HEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、HEV→EVモード切り替えを完遂させないで、以下のごとくに走行モード復帰作用を行わせる。
つまり、HEVモード状態ブロック3300からエンジン停止要求ブロック3211へ状態移行した時にHEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、
図3に矢D1で示すごとくフューエルリカバー要求ブロック3221へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令することにより、図3に矢D2で示すごとく元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
よって、かかるHEV→EVモード切り替え要求消失時に、先行するHEV→EVモード切り替えを完遂させてEVモード状態ブロック2200にすることなく、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A2,A3,B1〜B6を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また上記のごとくHEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰が速やかであることから、
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
アクセルペダルの再踏み込みに呼応した矢D1,D2で示す状態変化時に要求される自動変速機2のダウンシフトが、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰時に速やかに遂行され、当該ダウンシフトの遅れも回避することができ、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。
ところで、矢D1,D2で示す上記した逆向きのモード切り替え中に再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活したときは、矢E1で示すようにフューエルリカバー要求ブロック3221からエンジン(ENG)停止要求ブロック3211への状態戻しを敢行し、ブロック3211でエンジン停止要求を復活させて先行するHEV→EVモード切り替えを行うように成す。
よってこの場合も、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りを完遂させることなく、HEV→EVモード切り替えループ(エンジン停止要求ブロック3211)に戻すこととなり、
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
HEV→EVモード切り替え制御の途中、エンジン停止要求ブロック3211から第1クラッチ解放指令ブロック3212へ状態移行した時にHEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、
第1クラッチCL1の前後差回転が略0であれば、図3に矢D3で示すごとく第1クラッチ締結指令ブロック3222へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のブロック3212で発した第1クラッチ解放指令を取り消して、第1クラッチCL1を締結する指令を第1クラッチコントローラ23へ発し、
その後、矢D4で示すごとくフューエルリカバー要求ブロック3221へ移行し、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
これらブロック3222での第1クラッチ締結指令およびブロック3211でのフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)により、図3に矢D2で示すごとく元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
よって、かかるHEV→EVモード切り替え要求消失時も、先行するHEV→EVモード切り替えを完遂させてEVモード状態ブロック2200にすることなく、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1〜B6を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また上記のごとくHEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰が速やかであることから、
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
アクセルペダルの再踏み込みに呼応した矢D3,D4,D2で示す状態変化時に要求される自動変速機2のダウンシフトが、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への復帰時に速やかに遂行され、当該ダウンシフトの遅れも回避することができ、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題も解消することができる。
ところで、矢D3,D4,D2で示す上記した逆向きのモード切り替え中に、第1クラッチ締結指令ブロック3222で再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活したときは、矢E2で示すように第1クラッチ締結指令ブロック3222からHEV→EVモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令ブロック3212へ戻し、ブロック3212で第1クラッチ解放指令を復活させて先行するHEV→EVモード切り替えを行うように成す。
よってこの場合も、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りを完遂させることなく、HEV→EVモード切り替えループ(第1クラッチ解放指令ブロック3212)に戻すこととなり、
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
HEV→EVモード切り替え制御の途中、エンジン停止要求ブロック3211から第1クラッチ解放指令ブロック3212へ状態移行した時にHEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、
第1クラッチCL1がスリップにより前後差回転を発生していて、且つ、フューエルリカバーによるエンジン運転が許可されていれば、図3に矢D5で示すごとく変速許可兼フューエルリカバー要求ブロック3223へ移行し、
自動変速機2の変速を許可する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、先行するHEV→EVモード切り替え中のエンジン停止要求時に(ブロック3211で)発したエンジン停止要求を取り消して、フューエルリカバー要求(エンジン運転要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
上記ブロック3223でのフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)によりエンジン1が燃料供給を開始されると、図3に矢D6で示すごとく、EV→HEVモード切り替えループの第1クラッチ締結指令ブロック2324へ移行し、ここでの第1クラッチCL1の締結指令およびブロック3223でのフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)により、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
なお矢D5で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、ブロック3223での変速許可を受けて変速機コントローラ24が、演算結果に沿い自動変速機2をダウンシフトさせる。
よって、かかるHEV→EVモード切り替え要求消失時も、先行するHEV→EVモード切り替えを完遂させてEVモード状態ブロック2200にすることなく、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1〜B4を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また、矢D5で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、ブロック3223での変速許可を受けて変速機コントローラ24が、演算結果に沿い自動変速機2をダウンシフトさせるため、
前記したごとくHEV→EVモード切り替え制御(エンジン停止制御)と同時の自動変速機2の変速制御が禁止されていても、
上記した自動変速機2のダウンシフトが、矢D5で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失時に直ちに実行されることとなり、当該ダウンシフトの遅れを回避して、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題を解消することができる。
ところで、矢D5,D6で示す上記した逆向きのモード切り替え中に、変速許可兼フューエルリカバー要求ブロック3223で再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活したときは、矢E3で示すように変速禁止兼フューエルカット(F/C)要求ブロック3224へ移行し、
自動変速機2の変速を禁止する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、ブロック3223で発したフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)を取り消して、フューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
上記ブロック3224でのフューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)によりエンジン1が運転を停止されると、図3に矢E4で示すごとく、HEV→EVモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令ブロック3212へ戻し、ブロック3212で第1クラッチ解放指令を復活させて先行するHEV→EVモード切り替えを行うように成す。
よってこの場合も、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りを完遂させることなく、HEV→EVモード切り替えループ(第1クラッチ解放指令ブロック3212)に戻すこととなり、
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
なお、矢D5,D6で示す前記した逆向きのモード切り替え中に、EV→HEVモード切り替えループ内における第1クラッチ締結指令ブロック2324で再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活したときは、変速進行中でなければ、矢E5で示すように変速禁止兼フューエルカット(F/C)要求ブロック3224へ移行し、
自動変速機2の変速を禁止する信号を変速機コントローラ24へ発すると共に、ブロック3223で発したフューエルリカバー要求(エンジン運転要求)を取り消して、フューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)をエンジンコントローラ21へ指令する。
上記ブロック3224でのフューエルカット(F/C)要求(エンジン停止要求)によりエンジン1が運転を停止されると、図3に矢E4で示すごとく、HEV→EVモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令ブロック3212へ戻し、ブロック3212で第1クラッチ解放指令を復活させて先行するHEV→EVモード切り替えを行うように成す。
よってこの場合も、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りを完遂させることなく、HEV→EVモード切り替えループ(第1クラッチ解放指令ブロック3212)に戻すこととなり、
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
しかし上記と同様に、矢D5,D6で示す前記した逆向きのモード切り替え中に、EV→HEVモード切り替えループ内における第1クラッチ締結指令ブロック2324で再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活した場合でも、変速進行中であるときは、この変速を継続すると共にブロック2324から矢B5,B6で示すように上記した逆向きのモード切り替えを継続させるように成す。
かように変速を優先させることで、運転者の要求を満足させることができる。
HEV→EVモード切り替え制御の途中、エンジン停止要求ブロック3211から第1クラッチ解放指令ブロック3212へ状態移行した時にHEV→EVモード切り替え要求が消失した場合、
第1クラッチCL1がスリップにより前後差回転を発生していて、且つ、フューエルリカバーによるエンジン運転が禁止されていれば、図3に矢D7で示すごとくEV→HEVモード切り替えループ内における第2クラッチ締結容量低下指令ブロック2311へ移行し、
ここでの指令により第2クラッチCL2の締結容量をエンジン始動ショック軽減用に低下させ、その後、矢B2〜B6を通るループを経て、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
なお矢D7で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、矢B2〜B6を通るループでは変速を許可されているため、変速機コントローラ24が、演算結果に沿い自動変速機2をダウンシフトさせる。
よって、かかるHEV→EVモード切り替え要求消失時も、先行するHEV→EVモード切り替えを完遂させてEVモード状態ブロック2200にすることなく、元のHEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なHEVモードへ至るまでの時間が、矢A3,B1を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また、矢D7で示す状態移行を生起させるHEV→EVモード切り替え要求の消失が、自動変速機2のダウンシフトを伴うものである場合、矢B2〜B6を通るループでは変速を許可されているため、矢D7で示すごとくブロック2311へ移行した時に直ちに当該ダウンシフトが開始されることになり、
当該ダウンシフトの遅れを回避して、トルク不足による動力性能の不満を運転者に与えてしまうという問題を解消することができる。
ところで、矢D7, B2〜B6で示す上記した逆向きのモード切り替え中に、第2クラッチ締結容量低下指令ブロック2311で再度アクセルペダルが釈放されてHEV→EVモード切り替え要求が復活したときは、矢E6で示すようにEV状態ブロック2200へ移行し、
ブロック2311での第2クラッチ締結容量低下指令をキャンセルして第2クラッチCL2を締結状態に保ち、HEVモードからEVモードへの切り替えを行うように成す。
よってこの場合も、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りを完遂させることなく、EVモード(ブロック2200)に戻すこととなり、
そのための時間を、HEVモード状態ブロック3300(HEVモード)への戻りに要する時間だけ短縮することができ、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
上記は、HEV→EVモード切り替えの途中でアクセルペダルの踏み込みなどにより当該モード切り替えの要求が消失し、これに呼応した逆向きモード切り替えの途中で再度のアクセルペダルの釈放などにより当該モード切り替え要求が復活する場合のモード切り替え制御であるが、
逆にEV→HEVモード切り替えが行われている途中に当該EV→HEVモード切り替え要求が消失し、その後このEV→HEVモード切り替え要求が再び復活する場合も、同様な考え方を適用することで同様な作用効果を奏し得ることは言うまでもない。
例えば、EV→HEVモード切り替えの途中、第2クラッチ締結容量低下指令ブロック2311での第2クラッチスリップ制御指令時に該EV→HEVモード切り替え要求が消失したときは、図3の矢E6で示すごとく、該先行するEV→HEVモード切り替えループ内のブロック2311で発した第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチ締結要求を発することにより元のEVモードに戻すように成す。
かようにすることにより、EV→HEVモード切り替え要求の消失時に、先行するEV→HEVモード切り替えを完遂させてHEVモード状態ブロック3300にすることなく、元のEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なEVモードへ至るまでの時間が、矢B2〜B6,A1〜A3を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
また、先行するEV→HEVモード切り替えの途中、ブロック2324での第1クラッチ締結指令中に該EV→HEVモード切り替え要求が消失した場合は、自動変速機の変速が進行中でなければ、矢E5,E4で示すごとくブロック3224を経てブロック3212へ移行し、ブロック3224で変速を禁止すると共にエンジンの運転を禁止し、HEV→EVモード切り替えループ内におけるブロック3212での第1クラッチ解放指令を経て元のEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うように成す。
この場合も、EV→HEVモード切り替え要求の消失時に、先行するEV→HEVモード切り替えを完遂させてHEVモード状態ブロック3300にすることなく、元のEVモードに戻す逆向きのモード切り替えを行うこととなり、
最終的なEVモードへ至るまでの時間が、矢B5,B6,A1,A2を通るループを経由しない分だけ大幅に短縮され、長時間、運転操作やシステム変化に対応した走行モード以外の走行モードでの運転を余儀なくされて運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
しかし、同じようにEV→HEVモード切り替えの途中、ブロック2324での第1クラッチ締結指令中に該EV→HEVモード切り替え要求が消失した場合でも、自動変速機の変速が進行中であれば、矢B5,B6で示すごとくに状態を変化させることにより、
進行中の変速をそのまま継続させると共に先行するEV→HEVモード切り替えを継続させる。
かように変速を優先させることで、運転者の要求を満足させることができる。
本発明のモード切り替え制御装置を内蔵するハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを、その制御系とともに示す略線図である。 図1における自動変速機の選択変速段と、変速摩擦要素の締結の組み合わせとの関係を示す締結論理図である。 本発明の一実施例になるモード切り替え制御装置の動作説明に用いた状態遷移図である。
符号の説明
1 エンジン(動力源)
2 自動変速機
3 モータ/ジェネレータ(動力源)
4 変速機入力軸
CL1 第1クラッチ
7 変速機出力軸
Fr/B フロントブレーキ(第2クラッチ)
I/C インプットクラッチ(第2クラッチ)
H&LR/C ハイ・アンド・ローリバースクラッチ(第2クラッチ)
D/C ダイレクトクラッチ(第2クラッチ)
FWD/B フォワードブレーキ(第2クラッチ)
11 統合コントローラ
12 エンジン回転センサ
13 モータ/ジェネレータ回転センサ
14 変速機入力回転センサ
15 変速機出力回転センサ
16 アクセル開度センサ
17 蓄電状態センサ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ
23 第1クラッチコントローラ
24 変速機コントローラ

Claims (8)

  1. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が略0であれば、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中の第1クラッチ解放指令時に発した前記第1クラッチ解放指令を取り消して第1クラッチ締結指令を発すると共に、該先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替え中のエンジン停止要求時に発した前記エンジン停止要求を取り消してエンジン運転要求を発することにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
    該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第1クラッチ締結指令の発令時に発生した場合、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  2. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、前記自動変速機の変速を許可すると共にフューエルリカバー要求を発し、フューエルリカバー後に、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における前記第1クラッチ締結指令で第1クラッチ締結を締結させることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
    該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求の発令時に発生した場合、これら自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両のモード切り替え制御装置において、
    前記逆向きのモード切り替え中における前記第1クラッチ締結指令時に前記モード切り替え要求が復活した場合、変速進行中でなければ、前記自動変速機の変速許可およびフューエルリカバー要求を取り消して自動変速機の変速禁止およびエンジンの運転禁止を指令すると共に、前記第1クラッチ解放指令を復活させることにより前記先行するモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  4. 請求項2に記載のハイブリッド車両のモード切り替え制御装置において、
    前記逆向きのモード切り替え中における前記第1クラッチ締結指令時に前記モード切り替え要求が復活した場合、変速進行中であれば、該変速を継続すると共に前記逆向きのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  5. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記ハイブリッド走行モードで、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される、該ハイブリッド走行モードから電気走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ解放指令時に発生した場合、前記第1クラッチの前後差回転が発生していて、且つ、エンジン運転が許可されていれば、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えループ内における先頭処理である前記第2クラッチスリップ制御指令に制御を割り込ませることにより、先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元のハイブリッド走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成し、
    該逆向きのモード切り替え中、運転操作の戻しにより前記モード切り替え要求が復活し、該モード切り替え要求の復活が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、該第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチを締結させることにより、前記逆向きのモード切り替えを完遂させないで先行するハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  6. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第2クラッチスリップ制御指令時に発生した場合、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中の第2クラッチスリップ制御指令時に発した前記第2クラッチスリップ制御指令を取り消して第2クラッチ締結要求を発することにより、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  7. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中でなければ、該変速を禁止すると共にエンジンの運転を禁止し、エンジン停止要求および第1クラッチ解放指令の順次発令によって遂行される該ハイブリッド走行モードから電気走行モードへのモード切り替えループ内における第1クラッチ解放指令に基づく第1クラッチの解放により、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを完遂させないで前記元の電気走行モードに戻す逆向きのモード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
  8. 動力源としてエンジンおよびモータ/ジェネレータをタンデムに具え、
    これらエンジンおよびモータ/ジェネレータ間を第1クラッチにより結合可能とし、
    モータ/ジェネレータおよび駆動車輪間に自動変速機を介在させることで、これらモータ/ジェネレータおよび駆動車輪間の断接を司る第2クラッチとして該自動変速機内における変速摩擦要素を流用可能にし、
    第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、この電気走行モードで第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令により、第1クラッチの締結を介しモータ/ジェネレータでエンジンを始動することによって、エンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードに遷移可能で、
    電気走行モードからハイブリッド走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可するが、ハイブリッド走行モードから電気走行モードへの切り替え時は、該モード切り替えと前記自動変速機の変速との同時処理を許可しないようにしたハイブリッド車両において、
    前記電気走行モードで、第2クラッチスリップ制御指令、第1クラッチ締結指令、第2クラッチ締結指令の順次発令によって遂行される、該電気走行モードからハイブリッド走行モードに向けてのモード切り替え中、運転操作の変化により該モード切り替え要求が消失し、該モード切り替え要求の消失が前記第1クラッチ締結指令時に発生した場合、自動変速機の変速が進行中であれば、該変速を継続させると共に、先行する電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えを継続させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のモード切り替え制御装置。
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