JP5225702B2 - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。より詳しくは、アノード流路内の水分を排出する排水パージ制御を行う燃料電池システム及びその制御方法に関する。
近年、自動車の新たな動力源として燃料電池システムが注目されている。燃料電池システムは、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス流路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置と、この反応ガス供給装置を制御する制御装置と、を備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陽極)及びカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極に反応ガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極に反応ガスとしての酸素を含む空気を供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池が注目されている。
このような燃料電池システムにおいて、アノードガス及びカソードガスの供給を止めて発電を停止させた状態では、両電極間で差圧が生じ、カソード電極側に供給されたカソードガスに含まれる不純物がアノード電極側へ流入し、アノード流路内のアノードガス濃度が低下する。そこで、燃料電池システムを起動させる際には、アノードガスを新たに供給することで、アノード流路内の不純物を排出するパージ処理が行われる(特許文献1参照)。
特開2007−165018号公報
ところで、低温環境において燃料電池を長時間にわたり放置した場合には、アノード流路内に結露水が発生し、燃料電池の発電有効面積が小さくなる場合がある。しかしながら、上述のパージ処理は、アノード流路内のアノードガスを新規に置換することを目的としたものであるため、アノード流路の流入口と流出口との間に発生する差圧が小さく、結露水を排出することは困難である。
このため、例えば起動直後において、アノードガスを大量に必要とする高負荷運転が要求された場合、結露水によって反応ガスの浸透が阻害されて、発電に必要とする量のアノードガスを連続的に供給できない状態に陥り、このような高負荷運転を連続的に行えずシステムが停止に至るおそれがある。
本発明は、燃料電池の起動直後において、高負荷運転が要求された場合でも、システムが停止に至ることなく連続的に運転可能な燃料電池システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)は、アノードガス(例えば、後述の水素ガス)及びカソードガス(例えば、後述の空気)の反応により発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、当該燃料電池のアノード流路(例えば、後述のアノード流路13)にアノードガスを供給するアノードガス供給手段(例えば、後述の水素タンク22、水素供給路25、及びエゼクタ28)と、前記アノード流路内の水分を排出する排出装置(例えば、後述のパージ弁291)と、前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給した際に前記アノード流路の流入口と流出口との間に発生する差圧を利用して、前記排出装置により前記アノード流路内の水分を排出する排水パージ制御を行うパージ制御手段(例えば、後述の制御装置40、後述の図2に示す排水パージ制御の実行に係る手段、及び後述の図8に示す排水パージ制御の実行に係る手段)と、を備える燃料電池システムであって、前記アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量(例えば、後述のソーク時間、及び温度低下幅)に基づいて、前記パージ制御手段により前記排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定する排水要否判定手段(例えば、後述の制御装置40、後述の図2のステップS5、ステップS7、及びステップS8の実行に係る手段、並びに、後述の図8のステップS25、ステップS27、及びステップS28の実行に係る手段)をさらに備え、前記パージ制御手段は、前記排水要否判定手段により前記排水パージ制御を実行する必要があると判定された場合、所定負荷運転を継続可能な時間を連続運転可能時間として、当該連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、前記アノード流路に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上である状態で、前記排水パージ制御を実行することを特徴とする。
この発明によれば、アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量に基づいて、排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定し、排水パージ制御を実行する必要があると判定した場合、連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、アノード流路に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上である状態で、排水パージ制御を実行する。ここで、連続運転可能時間とは、所定負荷運転を継続可能な時間、すなわち所定の出力電流を継続して取り出し続けることが可能な時間を示す。これにより、例えば、燃料電池の起動直後において、高負荷運転が要求された場合であっても、排水に有効な差圧と時間を確保して水分を排出しながら、システムが停止に至ることなく燃料電池を連続的に運転することができる。
この場合、前記燃料電池から電気負荷(例えば、後述の駆動モータ17)に出力される出力電流を制限する出力制限手段(例えば、後述の制御装置40、後述の電流制限器15、図2のステップS9の実行に係る手段、及び図8のステップS29の実行に係る手段)をさらに備え、前記パージ制御手段は、当該出力制限手段により出力電流が制限されている間に、前記排水パージ制御を実行することが好ましい。
この発明によれば、燃料電池の出力電流を制限している間に、排水パージ制御を実行する。すなわち、高負荷運転が要求された場合、燃料電池の出力電流が高負荷運転領域に達する前に出力電流を制限して、排水パージ制御を実行するための時間を確保することができる。例えば、アノード流路から排出されるガスを希釈する希釈器を設けた場合、希釈器の状態によっては排水パージ制御を即座に実行できない場合がある。この発明によれば、出力電流を制限して時間を確保することにより、確実に排水パージ制御を実行できる。
この場合、前記燃料電池の発電が停止している間に、前記アノード流路に掃気ガスを供給することで当該アノード流路を掃気する掃気手段をさらに備え、前記排水要否判定手段は、前記燃料電池の前回の発電停止期間中に前記掃気手段により掃気された場合には、前記排水パージ制御を実行する必要がないと判定することが好ましい。
アノード流路を掃気した場合、アノード流路に残留する水分量は低下すると推定される。そこで、この発明によれば、燃料電池の前回の発電停止期間中にアノード流路が掃気された場合には、排水パージ制御を実行しない。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
この場合、前記燃料電池の発電を停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間をソーク時間として、当該ソーク時間を算出するソーク時間算出手段(例えば、後述の制御装置40、後述の図2のステップS6の実行に係る手段、及び後述の図8のステップS26の実行に係る手段)をさらに備え、前記排水要否判定手段は、前記ソーク時間算出手段により算出されたソーク時間を前記水分量と相関がある状態量として、当該ソーク時間が所定の判定時間(例えば、後述の図3の判定時間)以下である場合には、前記排水パージ制御を実行する必要がないと判定することが好ましい。
ソーク時間が短い場合には、アノード流路内に生成される水分量は少ないと推定される。そこで、この発明によれば、ソーク時間が所定の判定時間以下である場合には、排水パージ制御を実行しない。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
この場合、前記ソーク時間算出手段は、前回の発電期間中に高負荷運転を行っていない場合には、前回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間を、前々回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間に加算したものをソーク時間として算出することが好ましい。
前回の発電期間中において高負荷運転を行わなかった場合、アノード流路内に水分が残留した状態で発電が停止されたおそれがある。そこで、この発明によれば、前回の発電期間中において高負荷運転を行わなかった場合には、前々回の発電停止期間を考慮してソーク時間を算出し、このソーク時間に基づいて、排水パージ制御を実行するか否かの判定を行う。これにより、アノード流路内の水分を確実に排出することができる。
この場合、前記パージ制御手段は、前記燃料電池による発電を開始してから停止するまでの間において、前記排水パージ制御を1回のみ実行することが好ましい。
この発明によれば、燃料電池による発電を開始してから停止するまでの間において、排水パージ制御を1回のみ実行する。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
本発明の燃料電池システムの制御方法は、アノードガス(例えば、後述の水素ガス)及びカソードガス(例えば、後述の空気)の反応により発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、前記燃料電池のアノード流路(例えば、後述のアノード流路13)にアノードガスを供給するアノードガス供給手段(例えば、後述の水素タンク22、水素供給路25、及びエゼクタ28)と、前記アノード流路内の水分を排出する排出装置(例えば、後述のパージ弁291)と、を備える燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)の制御方法であって、前記アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量に基づいて、前記アノード流路内の水分を排出する必要があるか否かを判定し、前記アノード流路内の水分を排出する必要があると判定された場合、所定負荷運転を継続可能な時間を連続運転可能時間として、当該連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、前記アノード流路の流入口と流出口に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上である状態で、前記排出装置を制御し、当該アノード流路の水分を排出することを特徴とする。
この燃料電池システムの制御方法は、上述の燃料電池システムを、方法の発明として展開したものであり、上述の燃料電池システムと同様の効果を奏する。
この発明によれば、アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量に基づいて、排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定し、排水パージ制御を実行する必要があると判定された場合、連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、アノード流路に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上である状態で、排水パージ制御を実行する。これにより、例えば、燃料電池の起動直後において、高負荷運転が要求された場合であっても、システムが停止に至ることなく連続的に運転することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、この燃料電池10にアノードガスとしての水素ガスやカソードガスとしての空気を供給する供給装置20と、これら燃料電池10及び供給装置20を制御する制御装置40とを有する。
燃料電池10は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陽極)及びカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。
このような燃料電池10は、アノード電極(陽極)側に形成されたアノード流路13に水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に形成されたカソード流路14に酸素を含む空気(エア)が供給されると、これら水素ガス及び空気の電気化学反応により発電する。
また、燃料電池10は、電流制限器(VCU)15を介して、高圧バッテリ16及び電気負荷としての駆動モータ17に接続されている。燃料電池10で発電された電力は、高圧バッテリ16及び駆動モータ17に供給される。
電流制限器15は、図示しないDCDCコンバータ等を備え、制御装置40から出力される電流指令値に基づいて、燃料電池10から高圧バッテリ16及び駆動モータ17に出力される出力電流を制御する。また、この電流指令値は、図示しないアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ18から出力されたアクセル開度に基づいて、制御装置40により算出される。
高圧バッテリ16は、燃料電池10の出力電圧よりも高圧バッテリ16の電圧が低い場合には、燃料電池10で発電した電力を蓄電する。一方、必要に応じて駆動モータ17に電力を供給し、駆動モータ17の駆動を補助する。この高圧バッテリ16は、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池や、キャパシタ等により構成される。
供給装置20は、燃料電池10のカソード流路14にエアを供給するエアコンプレッサ21と、燃料電池10のアノード流路13に水素ガスを供給する水素タンク22及びエゼクタ28と、を含んで構成される。
エアコンプレッサ21は、エア供給路23を介して、燃料電池10のカソード流路14の一端側に接続されている。燃料電池10のカソード流路14の他端側には、エア排出路24が接続され、このエア排出路24の先端側には、後述の希釈器50が接続されている。また、エア排出路24には、背圧弁241が設けられている。
また、エア供給路23には、アノードエア導入路31が分岐して設けられている。アノードエア導入路31の先端側は、後述の水素供給路25に接続されている。また、このアノードエア導入路31には、アノードエア導入弁311が設けられている。
このアノードエア導入弁311を閉じた状態では、エア供給路23と水素供給路25は遮断され、アノードエア導入弁311を開いた状態では、エア供給路23と水素供給路25は連通し、エアを水素供給路25に供給することが可能となる。このアノードエア導入弁311は、例えば、燃料電池10の発電停止期間中に水素供給路25やアノード流路13を掃気する際に開かれる。
水素タンク22は、水素供給路25を介して、燃料電池10のアノード流路13の一端側に接続されている。この水素供給路25には、エゼクタ28が設けられている。また、水素供給路25のうち水素タンク22とエゼクタ28との間には、水素タンク22から供給される水素ガスを減圧する遮断弁251と図示しないレギュレータとが設けられている。
燃料電池10のアノード流路13の他端側には、水素還流路26が接続される。この水素還流路26の先端側は、上述のエゼクタ28に接続されている。エゼクタ28は、水素還流路26を流通する水素ガスを回収し、水素供給路25に還流する。水素還流路26には、水素排出路29が分岐して設けられている。この水素排出路29の先端側には、希釈器50が接続されている。また、この水素排出路29にはパージ弁291が設けられている。
希釈器50は、エア排出路24を介して導入された空気を希釈ガスとして用い、上述の水素排出路29を介して導入された不純ガスや残留水を、この希釈ガスで希釈した後に、排出管51を介して大気に排出する。
制御装置40は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下「CPU」という)とを備える。この他、制御装置40は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、電流制限器15、エアコンプレッサ21、背圧弁241、遮断弁251、パージ弁291、及びアノードエア導入弁311等に制御信号を出力する出力回路とを備える。
また、制御装置40には、図示しないイグニッションスイッチが接続される。このイグニッションスイッチは、燃料電池システム1が搭載された車両の運転席に設けられており、運転者の操作に従って、オン/オフ信号を制御装置40に送信する。制御装置40は、イグニッションスイッチのオン/オフに従って、燃料電池10の起動を開始したり、燃料電池10の発電を停止したりする。
ここで、イグニッションがオンにされ燃料電池10を起動した後、この燃料電池10で発電する手順は、以下のようになる。
すなわち、パージ弁291を閉じておき、水素タンク22から、水素供給路25を介して、燃料電池10のアノード流路13に水素ガスを供給する。また、エアコンプレッサ21を駆動させることにより、エア供給路23を介して、燃料電池10のカソード流路14に空気を供給する。
燃料電池10に供給された水素ガス及び空気は、発電に供された後、燃料電池10からアノード流路13内の生成水等の残留水とともに、水素還流路26及びエア排出路24に流入する。このとき、パージ弁291は閉じているので、燃料電池10から排出される水素ガスは、エゼクタ28に還流されて、燃料電池10に再度供給される。
ここで、燃料電池10の発電を安定して継続するためには、燃料電池10の発電停止期間中にアノード流路13内に生成された結露水を排出する必要がある。このようなアノード流路13内に残留する水分は、水素ガスをアノード流路13に供給しながら、パージ弁291を開くことで、アノード流路13の流入口と流出口との間に発生する差圧を利用して排出する排水パージ制御を実行することで排出される。
図2は、制御装置による排水パージ制御の手順を示すフローチャートである。
この排水パージ制御は、イグニッションスイッチがオンにされてから、所定の時間ごとに行われる。
ステップS1では、暖機完了フラグが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS2に移り、NOの場合にはこの処理を直ちに終了する。この暖機完了フラグは、燃料電池の暖機が完了し、高負荷運転を要求しても燃料電池の出力を低下させることなく継続して高負荷運転を行うことができるようになったことを示すフラグであり、イグニッションスイッチをオンにした直後は「0」に設定される。
また、この暖機完了フラグを「1」に更新する条件、すなわち、燃料電池の暖気が完了したと判定する条件は、燃料電池システムの構成及び特性に依存するものであり、試験により設定される。より具体的には、この暖機の完了を判定するためのパラメータとして、例えば、以下の3つが挙げられる。
1.燃料電池の起動後のアイドル時間。すなわち、燃料電池の起動後、低負荷運転を所定時間にわたり行った場合には、燃料電池の暖機が完了したと判定される。
2.温度。より具体的には、燃料電池システムの温度、反応ガスの温度、及び冷却水の温度等が挙げられる。すなわち、これら温度が所定の判定温度に達した場合には、燃料電池の暖機が完了したと判定される。
3.積算水素排出量。より具体的には、この積算水素排出量は、希釈器から排出されたオフガスの水素濃度と、希釈器に流入したオフガスの体積流量との積を積分することで算出される。すなわち、この積算水素排出量が所定の判定排出量に達した場合には、燃料電池の暖機が完了したと判定される。
また、これらパラメータを暖機の完了の判定に用いる場合には、各判定値は、試験により最適な値に設定される。
ステップS2では、排水パージ完了フラグが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS3に移り、NOの場合にはこの処理を直ちに終了する。この排水パージ完了フラグは、排水パージ制御が完了したことを示すフラグであり、後述のステップS12において更新される。また、排水パージ完了フラグは、イグニッションスイッチをオンにした直後は「0」に設定される。
ステップS3では、電流指令値IFCCMDが所定の高負荷判定値IFCWOTより大きいか否かを判別する。この判別がYESの場合には、電流指令値IFCCMDを初期電流指令値IFCCMDINとして所定の記憶領域に格納(ステップS4)した後に、ステップS5に移り、NOの場合にはこの処理を直ちに終了する。
ここで、この高負荷判定値IFCWOTは、運転者により高負荷運転、すなわち急加速が要求されたことを判定するための電流値であり、試験により最適な値に設定される。
ステップS5では、アノード掃気フラグが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS6に移り、NOの場合にはこの処理を直ちに終了する。ここで、このアノード掃気フラグは、掃気処理が実行されたことを示すフラグであり、前回の発電停止期間中において掃気処理が行われた場合には「1」に設定される。また、発電を停止する際には、「0」に設定される。つまり、前回の発電停止期間中に掃気処理を実行した場合には、アノード流路に残留する水分量は少ないと推定される。
ステップS6では、前回の発電停止期間におけるソーク時間及び温度低下幅を算出する。ソーク時間は、燃料電池の発電を停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間を示し、温度低下幅は、燃料電池の発電を停止した時刻における燃料電池の温度と、その後発電を開始した時刻における燃料電池の温度との差を示す。このソーク時間を算出する手順については、後に図5を参照して詳細に説明する。
ステップS7では、算出されたソーク時間及び温度低下幅に基づいて、排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定する排水パージ要否判定マップを検索し、ステップS8に移る。
図3は、排水パージ要否判定マップを示す図である。この図3において、横軸はソーク時間を示し、縦軸は温度低下幅を示す。この排水パージ要否判定マップは、上述のステップS6で算出されたソーク時間及び温度低下幅を、アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量として、これら状態量に基づいて、後述の排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定するためのマップである。
より具体的には、燃料電池のアノード流路内に残留する水分量は、ソーク時間が長くなるに従い多くなり、また、温度低下幅が大きくなるに従い多くなると推定される。そこで、図3において実線3aに示すように、温度低下幅が大きくなるに従い小さくなる判定時間を導入し、算出されたソーク時間がこの判定時間以下である場合には、排水パージ制御を実行する必要がないと判定する。また、算出されたソーク時間がこの判定時間より大きい場合には、排水パージ制御を実行する必要があると判定する。
図2に戻って、ステップS8では、排水パージ要否判定マップの検索の結果に基づいて、排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS9に移り、NOの場合には、この処理を直ちに終了する。
ステップS9では、電流指令値IFCCMDを、所定の中負荷制限値IFCMIDに修正することにより、燃料電池の出力電流を制限する。ここで、中負荷制限値IFCMIDは、パージ弁を開き、アノード流路内に残留する水分を効率よく排出するために設定される電流値である。
図4は、アノード流路に所定の量の水分が残留した状態における出力電流と、差圧及び連続運転可能時間との関係を示す図である。この図4において、実線4aは、燃料電池の出力電流と、この出力電流に応じた流量の水素ガスを燃料電池に供給した際にアノード流路の流入口と流出口との間に発生する差圧との関係を示す。また、一点鎖線4bは、燃料電池の出力電流と、この出力電流を継続して取り出し続けることができる時間である連続運転可能時間との関係を示す。
図4に示すように、アノード流路に発生する差圧は出力電流とともに大きくなる。アノード流路内に残留水がある場合には、この残留水により水素ガスの浸透が阻害されるため、連続運転可能時間は、出力電流が大きくなるに従い小さくなる。
また、パージ弁を開いて、アノード流路内の水分を排出するには、水分を排出するために最低限必要な時間である有効排水時間以上の時間にわたり、水分を排出するために最低限必要な圧力である排水有効圧力以上の差圧をアノード流路に発生させ続ける必要がある。これにより、排水パージ制御を実行するために最適な出力電流の領域は、図4に示すように、中負荷領域に限定される。
以上の点に鑑みて、上述の中負荷制限値IFCMIDは、中負荷領域に設定される。
図2に戻って、ステップS10では、所定の開弁時間にわたりパージ弁を所定の開度で開弁し、排水パージ制御を実行する。これらパージ弁の開度及び開弁時間は、それぞれ、アノード流路内の水分が効率的に排出されるように、試験に基づいて最適な値に設定される。
ステップS11では、初期電流指令値IFCCMDINを電流指令値IFCCMDとする。
ステップS12では、排水パージ完了フラグを「1」に更新し、この処理を終了する。
次に、上述のステップS6において算出されるソーク時間について、図5を参照して説明する。
図5は、燃料電池の起動履歴の一例を示すタイムチャートである。より具体的には、図5の(a)は前回の発電期間(時刻t〜t)中に高負荷運転が行われた場合のタイムチャートを示し、図5の(b)は前回の発電期間(時刻t〜t)中に高負荷運転が行われなかった場合のタイムチャートを示す。
上述のように、ソーク時間は、燃料電池の発電を停止してから再び開始するまでの時間であり、また、アノード流路内に残留する水分と相関がある状態量として用いられる。
しかしながら、前回の発電期間中において高負荷運転が行われた場合(図5の(a)参照)と、高負荷運転が行われなかった場合(図5の(b)参照)とでは、各々の発電開始時刻(t及びt)におけるアノード流路内に残留する水分量は異なる。つまり、前回の発電期間中において高負荷運転を行っていない場合には、排水パージ制御は実行されていないものと推定される。このため、高負荷運転を行った場合の水分量は、高負荷運転を行っていない場合の水分量よりも少ないと推定される。
そこで、図5(a)に示すような発電履歴、すなわち、時刻tを今回の発電開始時刻として、前回の発電期間(時刻t〜t)中に高負荷運転が行われた場合には、ソーク時間は、前回の発電が停止してから今回の発電が開始されるまでの時間、すなわち、t−tとする。
一方、図5(b)に示すような発電履歴、すなわち、時刻tを今回の発電開始時刻として、前回の発電期間(時刻t〜t)中に高負荷運転が行われなかった場合には、ソーク時間は、高負荷運転が行われなかったことに鑑みて、前回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間t−tに、前々回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間t−tを加算したものをソーク時間とする。
図6及び図7を参照して、燃料電池の起動後の制御例について説明する。
図6及び図7は、それぞれ、比較例及び本実施形態の燃料電池の起動後の制御例を示すタイムチャートである。より具体的には、燃料電池の起動後、運転者により高負荷運転要求があった場合における制御例を示すタイムチャートである。またここで、比較例は、上述の図2に示すような排水パージ制御を行わない場合を示す。
図6を参照して比較例の制御例について説明する。
先ず、運転者により、電流指令値を所定値まで上昇させる高負荷運転が要求される。これに伴い、出力電流は電流指令値に沿って増加し、一方、燃料電池のセル電圧は急激に低下する。
ところで、セル電圧が低い状態で電流を取り出し続けると燃料電池が劣化する。そこで、図6に示す制御例では、セル電圧の急激な低下による燃料電池の劣化を防止するために、出力電流を制限する制御が行われ、これにより、燃料電池の運転が停止される。
図7を参照して本実施形態の制御例について説明する。
時刻t11において、運転者により、電流指令値を初期電流指令値IFCCMDINまで上昇させる高負荷運転が要求される。この高負荷運転の要求に伴い、出力電流は増加し始め、セル電圧は低下し始める。
時刻t12において、排水パージ制御が必要であると判定(図2中ステップS8参照)されたことに応じて、電流指令値が中負荷制限値IFCMIDに修正(図2中ステップS9参照)される。また、これに伴い、出力電流がこの中負荷制限値IFCMIDに制限されるとともに、セル電圧は所定の電圧値に安定する。
時刻t13から所定の開弁時間にわたり、パージ弁が開弁され排水パージ制御が開始(図2中ステップS10参照)される。
時刻t14において、電流指令値が初期電流指令値IFCCMDINに戻され(図2中ステップS11参照)、これに伴い、出力電流が増加し始める。またここで、セル電圧も低下し始めるものの、排水パージ制御を行いアノード流路内の水分を排出し発電性能を確保することにより、出力電流をさらに制限することなく安定して発電を継続することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)アノード流路13内に残留する水分量と相関があるソーク時間及び温度低下幅に基づいて、排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定し、排水パージ制御を実行する必要があると判定された場合、連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、アノード流路13に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上である状態で、排水パージ制御を実行する。これにより、例えば、燃料電池10の起動直後において、高負荷運転が要求された場合であっても、排水に有効な差圧と時間を確保して水分を排出しながら、システムが停止に至ることなく燃料電池を連続的に運転することができる。
(2)燃料電池10の出力電流を制限している間に、排水パージ制御を実行する。すなわち、高負荷運転が要求された場合、燃料電池10の出力電流が高負荷運転領域に達する前に出力電流を制限して、排水パージ制御を実行するための時間を確保することができる。例えば、希釈器50の状態によっては排水パージ制御を即座に実行できない場合がある。本実施形態によれば、出力電流を制限して時間を確保することにより、確実に排水パージ制御を実行できる。
(3)アノード流路13を掃気した場合、アノード流路13に残留する水分量は低下すると推定される。そこで、本実施形態によれば、燃料電池10の前回の発電停止期間中にアノード流路13が掃気された場合には、排水パージ制御を実行しない。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
(4)ソーク時間が短い場合には、アノード流路13内に生成される水分量は少ないと推定される。そこで、本実施形態によれば、ソーク時間が所定の判定時間以下である場合には、排水パージ制御を実行しない。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
(5)前回の発電期間中において高負荷運転を行わなかった場合、アノード流路13内に水分が残留した状態で発電が停止されたおそれがある。そこで、本実施形態によれば、前回の発電期間中において高負荷運転を行わなかった場合には、前々回の発電停止期間を考慮してソーク時間を算出し、このソーク時間に基づいて、排水パージ制御を実行するか否かの判定を行う。これにより、アノード流路13内の水分を確実に排出することができる。
(6)この発明によれば、燃料電池10による発電を開始してから停止するまでの間において、排水パージ制御を1回のみ実行する。これにより、排水パージ制御の実行に係るエネルギーの消費を抑えることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は、本実施形態に係る制御装置による排水パージ制御の手順を示すフローチャートである。本実施形態は、上述の第1実施形態と比較して、排水パージ制御を実行する際における電流指令値の修正の仕方が異なる。
図8において、ステップS21からステップS28までの手順は、図2のステップS1からステップS8までの手順と同じであるので、その説明を省略する。
ステップS29では、電流指令値IFCCMDを、所定のレート制限値IFCACLLMTに基づいてレート制限する。
ここで、レート制限値IFCACLLMTは、電流指令値IFCCMDの時間変化を示し、試験に基づいて最適な値に設定される。またここで、このレート制限は、電流指令値が、初期電流指令値IFCCMDINに達するまで行われる。
ステップS30では、所定の開弁時間にわたりパージ弁を所定の開度で開弁し、排水パージ制御を実行する。
ステップS31では、排水パージ完了フラグを「1」に更新し、この処理を終了する。
図9を参照して、燃料電池の起動後の制御例について説明する。
図9は、本実施形態の燃料電池の起動後の制御例を示すタイムチャートである。より具体的には、運転者により高負荷運転要求があった場合における制御例を示すタイムチャートである。
時刻t21において、運転者により、電流指令値を初期電流指令値IFCCMDINまで上昇させる高負荷運転が要求される。この高負荷運転の要求に伴い、出力電流は増加し始め、セル電圧は低下し始める。
また、この時刻t21において、要求された電流指令値が高負荷判定値IFCWOT以上であると判定(図8中ステップS23)されたことに応じて、電流指令値をレート制限値IFCACLLMTに基づいてレート制限する制御が開始される(図8中ステップS29)。これに伴い、出力電流は、時刻t21からt23までレート制限される。
時刻t22から、所定の開弁時間にわたり、パージ弁が開弁され排水パージが開始(図8中ステップS30参照)される。
時刻t23において、電流指令値が初期電流指令値IFCCMDINに達したことに応じて、電流指令値のレート制限が解除される。またここで、セル電圧は、出力電流の増加に伴って低下するものの、排水パージ制御を行いアノード流路内の水分を排出し発電性能を確保することにより、出力電流をさらに制限することなく安定して発電を継続することができる。
本実施形態によれば、上述の第1実施形態の効果に加えて、以下のような効果がある。
すなわち、本実施形態では、レート制限により出力電流を制限しつつ、排水パージ制御を実行する。すなわち、所定の時間にわたって一定の出力電流に制限するのではなく、レートで制限することにより、運転者に対して違和感を与えることなく、排水パージ制御を実行するための時間を確保することができる。したがって、排水パージ制御を行いつつ、商品性も向上できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、水素還流路26から分岐する水素排出路29を設けるとともに、この水素排出路29にパージ弁291を設け、このパージ弁291を開くことで、アノード流路13内の残留水を、不純ガスとともに排出したがこれに限らない。例えば、このパージ弁とは別に、残留水のみを排出するドレイン弁を設けてもよい。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。 上記実施形態に係る制御装置による排水パージ制御の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る排水パージ要否判定マップを示す図である。 上記実施形態に係る出力電流と、差圧及び連続運転可能時間との関係を示す図である。 上記実施形態に係る燃料電池の起動履歴の一例を示すタイムチャートである。 上記実施形態の比較例に係る燃料電池の起動後の制御例を示すタイムチャートである。 上記実施形態に係る燃料電池の起動後の制御例を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御装置による排水パージ制御の手順を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る燃料電池の起動後の制御例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム
10…燃料電池
13…アノード流路
15…電流制限器(出力制限手段)
22…水素タンク(アノードガス供給手段)
25…水素供給路(アノードガス供給手段)
28…エゼクタ(アノードガス供給手段)
291…パージ弁(排出装置)
40…制御装置(パージ制御手段、排水要否判定手段、出力制限手段、ソーク時間算出手段)

Claims (6)

  1. アノードガス及びカソードガスの反応により発電する燃料電池と、
    当該燃料電池のアノード流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段と、
    前記アノード流路内の水分を排出する排出装置と、
    前記アノードガス供給手段によりアノードガスを供給した際に前記アノード流路の流入口と流出口との間に発生する差圧を利用して、前記排出装置により前記アノード流路内の水分を排出する排水パージ制御を行うパージ制御手段と、を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の起動時に前記アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量に基づいて、前記パージ制御手段により前記排水パージ制御を実行する必要があるか否かを判定する排水要否判定手段と、
    前記燃料電池から電気負荷に出力される出力電流に対する要求を取得する要求取得手段と、
    前記取得した要求に基づいて前記出力電流を制御する出力制御手段と、をさらに備え、
    前記出力電流を所定値以上とする高負荷運転が要求され、かつ、前記排水要否判定手段により前記排水パージ制御を実行する必要があると判定された場合、
    前記出力制御手段は、所定負荷運転を継続可能な時間を連続運転可能時間として、当該連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、前記差圧が所定の排水有効圧力以上となる中負荷領域内に前記出力電流を制限し、
    前記パージ制御手段は、前記出力制御手段によって前記出力電流が制限されている間に、前記排水パージ制御を実行することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の発電が停止している間に、前記アノード流路に掃気ガスを供給することで当該アノード流路を掃気する掃気手段をさらに備え、
    前記排水要否判定手段は、前記燃料電池の前回の発電停止期間中に前記掃気手段により掃気された場合には、前記排水パージ制御を実行する必要がないと判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の発電を停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間をソーク時間として、当該ソーク時間を算出するソーク時間算出手段をさらに備え、
    前記排水要否判定手段は、前記ソーク時間算出手段により算出されたソーク時間を前記水分量と相関がある状態量として、当該ソーク時間が所定の判定時間以下である場合には、前記排水パージ制御を実行する必要がないと判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記ソーク時間算出手段は、前回の発電期間中に高負荷運転を行っていない場合には、前回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間を、前々回の発電が停止してからこの発電が再び開始されるまでの時間に加算したものをソーク時間として算出することを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記パージ制御手段は、前記燃料電池による発電を開始してから停止するまでの間において、前記排水パージ制御を1回のみ実行することを特徴とする請求項1からの何れかに記載の燃料電池システム。
  6. アノードガス及びカソードガスの反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノード流路にアノードガスを供給するアノードガス供給手段と、
    前記アノード流路内の水分を排出する排出装置と、
    前記燃料電池から電気負荷に出力される出力電流に対する要求を取得する要求取得手段と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池の起動時に前記アノード流路内に残留する水分量と相関がある状態量に基づいて、前記アノード流路内の水分を排出する必要があるか否かを判定し、
    前記出力電流を所定値以上とする高負荷運転が要求され、かつ、前記アノード流路内の水分を排出する必要があると判定された場合、
    所定負荷運転を継続可能な時間を連続運転可能時間として、当該連続運転可能時間が所定の排水有効時間以上であり、かつ、前記アノード流路の流入口と流出口に発生する差圧が所定の排水有効圧力以上となる中負荷領域内に前記出力電流を制限し、前記出力電流が制限されている間に前記排出装置を制御し、当該アノード流路の水分を排出することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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