JP5223988B2 - 水洗大便器 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明の水洗大便器においては、吐水部から吐水された洗浄水はボウル部に旋回流を形成するが、ボウル部の汚物受け面に、ボウル部の前方側から排水トラップ管路の入口に向けて延びる側壁及び底面を備えた凹部が形成されているので、吐水部から吐水され旋回して凹部の底面を通過する洗浄水はこの凹部の側壁に衝突して排水トラップ管路の入口へ向かって流れる押込み流れとなる。この結果、本発明によれば、この押込み流れにより、ボウル部内の浮遊系汚物を確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、便器洗浄中に上昇した溜水が凹部内で滞留するので、押込み流れが水勢を得て排水トラップ管路の入口に向けて一気に流れ込み、それにより、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、凹部の底面が下り勾配となるように形成されているので、吐水部から吐水され凹部の縦壁に衝突した洗浄水がスムーズに排水トラップ管路の入口に向けて流れ込むので、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、凹部がその中心軸が排水トラップ管路の入口の中心軸と同軸となるように形成されているので、凹部に形成された押込み流れが排水トラップ管路の入口に流入するときの圧力損失を最小限に抑えることができ、それにより、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、ボウル部の汚物受け面の前方部で凹部の前方部とリム部とが連続して形成されているので、吐水部から棚部上に吐水され旋回流を形成する洗浄水の大部分が凹部へ流れ込み、それにより、押込み流れとなる洗浄水の流量が増大し、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、ボウル部の汚物受け面の後方側に形成された溜水を四方から取り囲む縦壁部により、溜水の水位上昇時に洗浄水の旋回流の広がりを抑えるので、これにより、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
このように構成された本発明においては、第2吐水部から吐水される洗浄水により溜水を上下方向に攪拌するので、その分、洗浄性能が向上する。さらに、溜水面に浮いていた浮遊系汚物を溜水中に沈めて旋回中心に集め、この旋回流の中心に集められた浮遊系汚物を押出し流れにより排水トラップ管路の入口に流し込むので、浮遊系汚物をより確実に排出することができる。
なお、本発明は、床置き式便器以外に壁掛け式便器にも適用可能であり、さらに、貯水タンクを用いず水道管に直結したフラッシュバルブを用いた便器にも適用可能である。
ボウル部8は、汚物受け面12と、この汚物受け面12の上縁部に位置しその内周面の上部が内方へ向かって張り出しているリム部14と、汚物受け面12とリム部14との間に形成された棚部16(図3〜図6参照)とから構成されている。
また、ボウル部8の右側に位置する棚部16の後端側には、洗浄水を吐水する第2吐水口20が形成されている。第2吐水口20から便器後方方向に吐水された洗浄水は、第1吐水口18から吐水された洗浄水と同一方向へ旋回する旋回流Aを形成するようになっている。
さらに、詳細は後述するが、ボウル部8の便器前方から見て左側の汚物受け面12の側面には第2吐水部である第3吐水口22が形成されている。
また、この通水室24の先端側には、第1吐水口18に洗浄水を供給する第1通水路26、第2吐水口20に洗浄水を供給する第2通水路28、さらに、第3吐水口22に洗浄水を供給する第3通水路30がそれぞれ設けられている。
さらに、図1に示すように、ボウル部8の汚物受け面12の前方部12aでは、棚部16を形成することなく、凹部32の前方部とリム部14とが連続して形成されている。
この縦壁部34bは、上述した凹部32の側壁32a,32bとほぼ同じ高さで連続して形成されている(図1及び図7参照)。
上述した第2吐水部である第3吐水口22は、この段部36の上方で且つ溜水水位L1よりも上方の位置に設けられている。この第3吐水口22から段部36上に吐水された洗浄水は、溜水を上下方向に攪拌して上下方向攪拌流Bを形成するようになっている(図6参照)。
2 便器本体
8 ボウル部
10 排水トラップ管路
10a 排水トラップ管路の入口
10b 排水トラップ管路の最高点
10c 排水トラップ管路の出口
12 汚物受け面
14 リム部
16 棚部
18 第1吐水口(吐水部)
20 第2吐水口
22 第3吐水口(第2吐水部)
24 通水室
26 第1通水路
28 第2通水路
30 第3通水路
32 凹部
32a,32b 側壁
32c 底面
34 縦壁部
34a 前方側縦壁部
34b 後方側縦壁部
36 段部
L1 溜水水位
L2 便器洗浄中の溜水上昇水位
A 旋回流
B 上下方向攪拌流
C 押込み流れ
Claims (7)
- 洗浄水により便器を洗浄して汚物を排出する水洗大便器であって、
汚物受け面と、上縁部に位置するリム部と、これらの汚物受け面とリム部との間に形成された棚部とを備えたボウル部と、
上記ボウル部の棚部上に洗浄水を吐水してボウル部に旋回流を形成する吐水部と、
上記ボウル部の下方部分にその入口が接続され汚物を排出する排水トラップ管路と、を有し、
上記ボウル部の汚物受け面に、上記ボウル部の前方側から上記排水トラップ管路の入口に向けて延びる側壁及び底面を備えた凹部が形成され、
上記ボウル部の汚物受け面の後方側に、溜水を四方から取り囲む縦壁部が上記凹部の側壁と連続して形成され、
上記ボウル部の汚物受け面の凹部は、上記吐水部から吐水され旋回して上記凹部の底面を通過する洗浄水が上記側壁に衝突して上記排水トラップ管路の入口に向かわせるように形成されていることを特徴とする水洗大便器。 - 上記凹部の底面の後方側の端部は便器洗浄中の溜水上昇水位より下方に位置すると共に上記凹部の側壁の後方側の上端部は便器洗浄中の溜水上昇水位より上方に位置するように形成されている請求項1記載の水洗大便器。
- 上記凹部の底面が、上記ボウル部の前方側から上記排水トラップ管路の入口に向けて下り勾配となるように形成されている請求項1又は請求項2記載の水洗大便器。
- 上記凹部は、その便器前後方向に延びる中心軸が、上記排水トラップ管路の入口の便器前後方向に延びる中心軸と、便器幅方向において、同軸となるように形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
- 上記ボウル部の汚物受け面の前方部では、上記棚部を形成することなく、上記凹部の前方部と上記リム部とが連続して形成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
- 上記ボウル部の汚物受け面の後方側に、溜水を四方から取り囲むと共に溜水の水位上昇時に洗浄水の旋回流の広がりを抑える縦壁部を形成し、この縦壁部が上記凹部の側壁とほぼ同じ高さで連続して形成されている請求項1乃至5の何れか1項に記載の水洗大便器。
- さらに、上記汚物受け面の側面に形成され溜水に向けて洗浄水を吐水して溜水を上下方向に攪拌する第2吐水部を有する請求項1乃至6の何れか1項に記載の水洗大便器。
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