JP6627319B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄水源から供給された洗浄水によって汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、水洗大便器の種類の中で、サイホン作用を生じさせない便器として、洗い落とし式水洗大便器が知られている。このような従来の洗い落とし式便器は、サイホン作用を生じて便器を洗浄するサイホン式便器に比べて、水の落差による流水作用で汚物を押し流す方式で構造がシンプルであり、且つ安価であるという利点がある。また、このような洗い落とし式水洗大便器においても、洗浄水の節水が要請されている。
また、従来から、洗い落とし式水洗大便器の便器本体の排水トラップ管路と床下排水管を接続する排水ソケットとして、便器本体の排水トラップ管路の出口部に接続される便器本体側接続管部材と、床下排水管の入口部と接続され、屈曲管路を有した床下側接続管部材と、便器本体側接続管部材と床下側接続管部材を接続するほぼ直線状に延びる中間管部材と、を備えた排水ソケットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の排水ソケットにおいて、排水ソケット内を排水や汚物、ペーパーなどがシールしてサイホン作用が発生することで、上流側の排水を下流側に引き込もうとする負圧が発生するため、負圧抑制手段が排水ソケットの屈曲管路に設けられている。
特開2011−179187号公報
しかしながら、上述した従来の排水ソケットを備えた水洗大便器では、排水ソケットよりも上流側である水洗大便器の排水トラップ管路内を排水がシールして満水となり、上流側の排水が下流側へ引き込まれてしまう懸念がある。その結果、水洗大便器内の封水が下流に引き込まれて破封するもしくは封水が減少するという懸念がある。
このように、水洗大便器内の封水が破封するもしくは封水が減少すると、その分の量の洗浄水を加えなければならず、従来から便器に要請されている節水化のニーズに反してしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、水洗大便器の排水トラップ管路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる水洗大便器の提供を目的としている。
本発明の一態様に係る水洗大便器は、汚物を受けるボウル部と、ボウル部の下部から後方へ上昇する上昇管路及び上昇管路から鉛直方向に下降する下降管路を有し溜水を規定する排水トラップ管路と、を備えた洗い落とし式水洗大便器において、下降管路は、該下降管路を流れる洗浄水の流れを遅滞させる窪み部を備え、窪み部は、下方に向けて水平方向の流路断面が順次拡大する拡大部及び、拡大部の下方に形成された水受け部を備え、水受け部は、拡大部の下方に位置する拡大部の下端よりも水平方向の流路断面が小さい縮小部までの流路断面が下方に向かうほど順次小さくなるよう構成されているとともに、水受け部の形状が、拡大部から下方に向かって連続して傾斜するよう構成され、さらに、窪み部は、下降管路の中心軸を介して対向して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、排水トラップ管路の下降管路に窪み部が設けられていることで、上昇管路から下降管路へ排水された洗浄水の一部が窪み部に流れ込む。これにより、窪み部を設けない場合と比べて、下降管路を流れる洗浄水の流れが遅滞する。そのため、排水トラップ管路の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
本発明の本発明の一態様に係る水洗大便器において、好ましくは、窪み部は、下降管路の中心軸の周方向全周に形成されている。
この構成によれば、窪み部は下降管路の中心軸の周方向全周に形成されているので、下降管路を流れるより多くの洗浄水が窪み部に流れこむ。これにより、下降管路を流れる洗浄水の流れが遅滞され、排水トラップ管路の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンをより確実に抑制することができる。
本発明の本発明の一態様に係る水洗大便器において、好ましくは、上昇管路に対して下降管路が設けられている前後方向の窪み部の幅よりも、前記前後方向と直交する左右方向の窪み部の幅が大きく形成されている。
この構成によれば、前後方向の窪み部の幅よりも左右方向の窪み部の幅が大きく形成されているので、水洗大便器の前後方向の長さを長くせずに、下降管路の左右方向のデッドスペースを有効活用することができる。そのため、水洗大便器全体の寸法をコンパクトにしつつ、排水トラップ管路の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
本発明の本発明の一態様に係る水洗大便器において、好ましくは、水受け部は、排水トラップ管路の入口部の流路中心よりも低い位置に形成されている。
この構成によれば、水受け部は排水トラップ管路の入口部の流路中心よりも低い位置に形成されているため、高さ方向に十分な空間が形成される。つまり、窪み部をより大きく形成することができる。そのため、排水トラップ管路の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンをより確実に抑制することができる。
本発明によれば、水洗大便器において、水洗大便器の排水トラップ管路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る水洗大便器の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る排水トラップ管路の概略断面図である。 図2のA−A線に沿って見た断面図である。 図2のB−B線に沿って見た断面図である。 図2のC−C線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態に係る排水トラップ管路内の流れを模式的に表した排水トラップ管路の概略断面図である。 本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが偏心している場合の排水トラップ管路の概略断面図である。 図7のD−D線に沿って見た断面図である。 本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが一致している場合において、水受け部に溝が形成されている場合の排水トラップ管路の概略断面図である。 図9のE−E線に沿って見た断面図である。 本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが偏心している場合において、水受け部に溝が形成されている場合の排水トラップ管路の概略断面図である。 図11のF−F線に沿って見た断面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
<水洗大便器の構成>
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る水洗大便器について説明する。なお、本実施例では、洗い落とし式の水洗大便器について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る水洗大便器の概略断面図である。なお、図1において、溜水の水位がWLで示されている。また、下降管路18あるいは排出口20の中心軸がXで示されている。
図1に示すように、洗い落とし式である水洗大便器1は、汚物を受けるボウル部2と、ボウル部2の下部から延びる排水トラップ管路4と、便器洗浄に使用される洗浄水を貯水してボウル部2へ供給する洗浄水源である重力給水式の貯水タンク(図示せず)と、を備えている。水洗大便器1の上面には、貯水タンクからの洗浄水を水洗大便器1へ供給するための給水口6が開口している。このボウル部2には、貯水タンクから供給される洗浄水を吐水するリム吐水口8が形成されている。
ここで、本実施形態では、水洗大便器1が設けられる床面に沿う方向を水平方向、これと直交する方向を鉛直方向ということにする。
また、床面に対して水洗大便器1が設けられる方向を上方向(上方)、これと反対側を下方向(下方)、ボウル部2に対して給水口6が設けられる側を後方向(後方)、これと反対側を前方向(前方)、上下方向及び前後方向と直交する方向のうち後方に向いて右側を右方向(右方)、左側を左方向(左方)、ということにする。
ボウル部2は、ボウル形状の汚物受け面10と、汚物受け面10の下縁部10aから下方へ形成されて排水トラップ管路4に接続される凹部12と、ボウル部2の上縁部に沿って形成されたリム部14と、を備えている。
リム吐水口8は、ボウル部2の上部後方に形成されており、洗浄水をこのリム吐水口8からボウル部2の上部に形成されるリム部14の内周面14aに沿って前方に吐出する。リム吐水口8から吐水された洗浄水は、汚物受け面10を旋回する旋回流を形成し、凹部12に流れ込む。
ボウル部2と排水トラップ管路4とは、一体的に形成されており、ボウル部2の汚物受け面10の凹部12の後方且つ下方には、排水トラップ管路4のトラップ管路入口部4aが開口している。
<排水トラップ管路の構成>
つぎに、図2〜図5を参照して、本発明の実施形態に係る排水トラップ管路4について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る排水トラップ管路の概略断面図である。図3は、図2のA−A線に沿って見た断面図である。図4は、図2のB−B線に沿って見た断面図である。図5は、図2のC−C線に沿って見た断面図である。なお、図2において、下降管路18の中心軸XはA−A線と重なっている。また、図3において、下降管路18および排出口20の中心軸がXで示されている。
図2に示すように、排水トラップ管路4は、ボウル部2の下部に形成されたトラップ管路入口部4aから後方へ上昇する上昇管路16と、上昇管路16から下降する下降管路18を有している。また、ボウル部2の下部及び上昇管路16の一部には溜水が規定されている(図1参照)。
上昇管路16は、トラップ管路入口部4aの上方且つ後方へ延び、この上昇管路16から鉛直方向下方に延びる下降管路18が連続している。上昇管路16と下降管路18との間には、排水トラップ管路4の流路底面位置の最高位置であるトラップ管路頂部4bが形成されている。また、下降管路18の下流端部には、排水トラップ管路4内の水を排出するための排出口20が設けられている。
下降管路18は、下方に向けて水平方向の流路断面が順次拡大する拡大部22と、拡大部22の下流側に設けられ、拡大部22の下端よりも水平方向の流路断面が縮小する縮小部24と、拡大部22と縮小部24とを接続する水受け部26と、を有している。
図2及び図3に示すように、拡大部22は、トラップ管路頂部4bを介して上昇管路16から連続して形成され、トラップ管路頂部4bの下流端部から鉛直下方に延びるように流路を形成している。また、拡大部22は、上流から下流に向けて(下方に向けて)、下降管路18の中心軸Xから遠ざかる水平方向に向けて流路が順次拡大するように形成されている。つまり、図4及び図5に示すように、拡大部22は下降管路18の全周に亘って形成され、下流へ向かうほど拡大部22の水平方向の流路断面が大きくなる。なお、下降管路18の全周とは、下降管路18の中心軸Xの周方向である。
図2にもどって、拡大部22の下流側には、後述する水受け部26の下流端部から連続して形成され、鉛直下方に延びる円筒状の縮小部24が設けられている。縮小部24の水平方向の流路断面は、拡大部22の下端の水平方向の流路断面よりも小さく、かつ上昇管路16の流路断面と略同一に形成されている。また、縮小部24の下流端部には排出口20が開口しており、この排出口20と、床下に設けられた床下排水管の入口部(図示せず)とが、排水ソケット(図示せず)によって接続される。
拡大部22と縮小部24との間には、拡大部22の下端の内壁全周から縮小部24(下降管路18の中心軸X)に向かう方向へ水受け部26が形成されている。この水受け部26は、拡大部22と縮小部24とを接続し、拡大部22内を流下してくる洗浄水を受けて、受けた洗浄水を縮小部24へ導く。また、水受け部26は、トラップ管路入口部4aよりも低い位置に形成されており、拡大部22の下端の内壁全周から縮小部24に向かって下方へ傾斜している。
拡大部22と水受け部26とによって、下降管路18を流れる洗浄水を遅滞させる窪み部28が形成されている。窪み部28は、水受け部26の上方における空間であり、水受け部26の上面と拡大部22によって規定される。また、窪み部28は、水受け部26の上方において、下降管路18の中心軸Xの周方向全体に形成されており、この窪み部28に洗浄水の一部が流れ込むことで、下降管路18を流れる洗浄水の流れを遅滞させる。
図4及び図5に示すように、拡大部22は、前後方向の幅よりも左右方向の幅が下方に向けて大きく拡大するように形成されている。また、水受け部26も前後方向の幅よりも左右方向の幅が大きく形成されている。つまり、上昇管路16に対して下降管路18が設けられている前後方向の窪み部28の幅よりも、左右方向の窪み部28の幅が大きく形成されている。
<動作及び作用>
つぎに、図6を参照して、本発明の実施形態に係る排水トラップ管路4内の水の流れについて説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る排水トラップ管路内の流れを模式的に表した排水トラップ管路の概略断面図である。
まず、図示しない操作部からの指令により、便器の洗浄が開始されると、貯水タンク(図示せず)の洗浄水が、給水口6を介して水洗大便器1内へ供給される。水洗大便器1内へ供給された洗浄水は、ボウル部2に形成されているリム吐水口8から吐水される。ボウル部2内が旋回流よって洗浄された後、リム吐水口8から吐水された洗浄水は、水の落差による流水作用で汚物を排水トラップ管路4のトラップ管路入口部4aから上昇管路16に排出する。図6に示すように、上昇管路16内に汚物と共に排出された洗浄水(以降、汚物と共に排出された洗浄水を単に洗浄水と呼称することとする)は、上昇管路16を上昇してトラップ管路頂部4bに至り、下降管路18に向かって流される(F1)。
上昇管路16から下降管路18へ流れ込んだ洗浄水F1は、まず拡大部22へ流入する(F2〜F4)。上昇管路16から下降管路18へ流れ込む洗浄水F1の流量が少ないとき、例えば、便器の洗浄開始から所定時間の間は、拡大部22の前方側の流路壁面に沿って流下する(F2)。ここで、下降管路18には拡大部22が設けられているため、上昇管路16から下降管路18へ流れ込む洗浄水F1の流量が増加すると、拡大部22の上方から下方に向かって洗浄水が流路全体に広がりながら流下する(F2〜F4)。なお、図示は省略するが、拡大部22によって、図3における左右方向にも洗浄水が広がりながら流下する。
拡大部22によって下降管路18の流路全体に広がりながら流下した洗浄水の一部は、窪み部28へ流入する。窪み部28へ流入しなかった洗浄水は、拡大部22からそのまま縮小部24へ流下して、排出口20から排出される(F6)。窪み部28へ流入した洗浄水F2及びF4は、窪み部28へ流入せずに拡大部22からそのまま縮小部24へ流下した洗浄水に比べて、流れが遅滞される。
窪み部28内へ流入し、流れが遅滞された洗浄水は、水受け部26に当たる。その後、水受け部26に沿いながら縮小部24へ流れ込む(F5、F7)。ここで、水受け部26は縮小部24に向かって下方へ傾斜しているため、水受け部に当たった洗浄水は縮小部24へスムーズに洗浄水が流れる。そして、縮小部24へ流入した洗浄水は、縮小部24内を流下し、排出口20から排出される。
窪み部28によって下降管路18を流下する洗浄水の流れが遅滞されることによって、窪み部28を形成しない場合よりも、下降管路18内を流れる流量が最大となる時間を遅らせつつ、下降管路18内を流れる瞬間流量の最大値が小さくなる。言い換えると、窪み部28が形成されている場合は、窪み部28が形成されていない場合よりも長い時間をかけて下降管路18内を洗浄水が流れる。
上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、排水トラップ管路4の下降管路18に窪み部28が設けられていることで、上昇管路16から下降管路18へ排水された洗浄水の一部が窪み部28に流れ込む。これにより、窪み部28を設けない場合と比べて、下降管路18を流れる洗浄水の流れが遅滞する。そのため、排水トラップ管路4の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、拡大部22と縮小部24とを接続する水受け部26が縮小部24に向かって下方へ傾斜しているので、窪み部28によって遅滞された洗浄水を縮小部24に向かってスムーズに導くことができる。そのため、排水トラップ管路4の排出性能を損なうことなく、排水トラップ管路4の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、窪み部28は下降管路18の中心軸Xの周方向全周に形成されているので、下降管路18を流れるより多くの洗浄水が窪み部28に流れこむ。これにより、下降管路18を流れる洗浄水の流れが遅滞され、排水トラップ管路4の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンをより確実に抑制することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、前後方向の窪み部28の幅よりも左右方向の窪み部28の幅が大きく形成されているので、水洗大便器1の前後方向の長さを長くせずに、下降管路18の左右方向のデッドスペースを有効活用することができる。そのため、水洗大便器1全体の寸法をコンパクトにしつつ、排水トラップ管路4の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンを抑制することができる。
さらに、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1によれば、水受け部26は排水トラップ管路4のトラップ管路入口部4aの流路中心よりも低い位置に形成されているため、高さ方向に十分な空間が形成される。つまり、窪み部28をより大きく形成することができる。そのため、排水トラップ管路4の流路が排水や汚物、ペーパーなどでシールされることによって発生するサイホンをより確実に抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、下降管路18の中心軸と排出口20の中心軸とが一致している構成を説明したが、下降管路18の中心軸と排出口20の中心軸とが偏心していてもよい。
ここで、図7及び図8を参照して、下降管路18の中心軸と排出口20の中心軸とが偏心した排水トラップ管路4について説明する。
なお、図7及び図8において、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図7は、本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが偏心している場合の排水トラップ管路の概略断面図である。図8は、図7のD−D線に沿って見た断面図である。なお、図7において、下降管路18の中心軸YはD−D線と重なっており、排出口20の中心軸がZで示されている。また、図8において、下降管路18の中心軸がYで示されている。
図7に示すように、上昇管路16は、トラップ管路入口部4aの上方且つ後方へ延び、この上昇管路16から鉛直方向下方に延びる下降管路18が連続している。上昇管路16と下降管路18との間には、排水トラップ管路4の流路底面位置の最高位置であるトラップ管路頂部4bが形成されている。また、下降管路18の下流端部には、下降管路18の中心軸Yから偏心した位置に排出口20が設けられている。この排出口20の中心軸Zは、下降管路18の中心軸Yよりも前方側に位置している。
下降管路18は、下方に向けて水平方向の流路断面が順次拡大する拡大部22と、拡大部22の下流側に設けられ、流路が水平方向から鉛直方向へ屈曲している屈曲部30と、拡大部22と屈曲部30とを接続する水受け部26と、屈曲部30の下流端部から連続して形成され、拡大部22の下端よりも水平方向の流路断面が縮小する縮小部と、を有している。
図7及び図8に示すように、拡大部22は、トラップ管路頂部4bを介して上昇管路16から連続して形成され、トラップ管路頂部4bの下流端部から鉛直下方に延びるように流路を形成している。また、拡大部22は上流から下流に向けて(下方にむけて)、下降管路18の中心軸Yから遠ざかる水平方向に向けて流路が拡大するように形成されている。つまり、拡大部22は下降管路18の全周に亘って形成され、下流へ向かうほど拡大部22の水平方向の流路断面がおおきくなる。なお、下降管路18の全周とは、下降管路18の中心軸Yの周方向である。
屈曲部30は、拡大部22の下流端部及び水受け部26から図7における前方側に向かって連続して形成されている。拡大部22の下流端部における前方側の内壁には、屈曲部30の入口部30aが設けられている。屈曲部30の流路断面は、拡大部22の下端の水平方向の流路断面よりも小さく形成されている。また、屈曲部30の下流端部には縮小部24が連続して形成されている。
拡大部22と屈曲部30との間には、拡大部22の下端の内壁全周から屈曲部30の入口部30aに向かう方向へ水受け部26が形成されている。この水受け部26は、拡大部22と屈曲部30とを接続し、拡大部22内を流下してくる洗浄水を受けて、受けた洗浄水を屈曲部30へと導く。また、水受け部26は、トラップ管路入口部4aよりも低い位置に形成されており、拡大部22の下端の内壁全周から屈曲部30の入口部30aに向かって下方へ傾斜している。
縮小部24は、屈曲部30の下流端部から鉛直下方に延びる円筒状の管路であり、縮小部24の流路断面は、上昇管路の流路断面と略同一に形成されている。また、縮小部24の下流端部には排出口20が開口しており、この排出口20と、床下に設けられた床下排水管の入口部(図示せず)とが、排水ソケット(図示せず)によって接続される。
なお、本変形例においては、縮小部24及び屈曲部30が、上述した本発明の一実施形態における縮小部としての機能を果たす。
拡大部22と水受け部26とによって、下降管路18を流れる洗浄水を遅滞させる窪み部28が形成される。窪み部28は、水受け部26の上方における空間であり、水受け部26の上面と拡大部22によって規定される。また、窪み部28は、水受け部26の上方において、下降管路18の中心軸Yの周方向全体に形成されており、この窪み部28に洗浄水の一部が流れ込むことで、下降管路18を流れる洗浄水の流れを遅滞させる。
なお、本変形例においても、拡大部22は、前後方向の幅よりも左右方向の幅が下方に向けて大きく拡大するように形成されている。また、水受け部26も前後方向の幅よりも左右方向の幅が大きく形成されている。つまり、上昇管路16に対して下降管路18が設けられている前後方向の窪み部28の幅よりも、左右方向の窪み部28の幅が大きく形成されている。
また、例えば、水受け部26には、水受け部26の前後方向に延びるU字型もしくはV字型の溝が形成されていてもよい。
ここで、図9及び図10を参照して、本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが一致している場合において、水受け部26に前後方向に延びるU字型の溝が形成されている構成を説明する。
なお、図9及び図10において、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図9は、本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが一致している場合において、水受け部に溝が形成されている場合の排水トラップ管路の概略断面図である。図10は、図9のE−E線に沿って見た断面図である。
図9に示すように、水受け部26には、水受け部26の前後方向に延びるU字型の溝32が形成されている。溝32は、U字型を形成するように上方から下方に向かって凹んでおり、水受け部26の前方端部もしくは後方端部から縮小部24に向かう方向に形成されている。水受け部26は、縮小部24に向かう方向に下方へ傾斜しているとともに、図10に示すように、溝32に向かう方向にも下方へ傾斜している。
水受け部26に溝32が形成されていることにより、水受け部26で受けた洗浄水の多くは溝32へ流れ込む。そのため、縮小部24の中央により洗浄水を集めることができるので、下降管路18内の流れをスムーズにすることができる。
つぎに、図11及び図12を参照して、下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが偏心している場合において、水受け部26に前後方向に延びるU字型の溝が形成されている構成を説明する。
なお、図11及び図12において、上述した本発明の一実施形態による水洗大便器1と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図11は、本発明の変形例に係る下降管路の中心軸と排出口の中心軸とが偏心している場合において、水受け部に溝が形成されている場合の排水トラップ管路の概略断面図である。図12は、図11のF−F線に沿って見た断面図である。
図11に示すように、水受け部26には、水受け部26の前後方向に延びるU字型の溝32が形成されている。溝32は、U字型を形成するように上方から下方に向かって凹んでおり、水受け部26の後方端部から屈曲部30に向かう方向に形成されている。水受け部26は、屈曲部30に向かう方向に下方へ傾斜しているとともに、図12に示すように、溝32に向かう方向にも下方へ傾斜している。
水受け部26に溝32が形成されていることにより、水受け部26で受けた洗浄水の多くは溝32へ流れ込む。そのため、縮小部24の中央により洗浄水を集めることができるので、下降管路18内の流れをスムーズにすることができる。
また、例えば、水洗大便器1へ洗浄水を供給する洗浄水源としては、上述した実施形態で示した重力給水源の貯水タンクのようなタンク式のものに限定されず、水道水の給水圧を直接利用した水道直圧式のものや、フラッシュバルブ式のものや、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給するものであってもよい。
また、例えば、水洗大便器1は洗い落とし式の便器としたが、これに限定されず、サイホン式便器に適用してもよい。その場合、水受け部26で受けた洗浄水を縮小部24に集めて縮小部24をシールするように、水受け部26の面の形状や傾斜角度が調整される。
また、例えば、拡大部22は下降管路18の全周に亘って形成されている構成を説明したが、これに限定されず、下降管路18の中心軸から遠ざかる前後方向、左右方向のいずれか一つの方向に向かって窪むように形成されていてもよい。もしくは、前後方向、左右方向のいくつかを組み合わせた方向に形成されてもよい。
また、例えば、ボウル部2と排水トラップ管路4とは、一体的に形成されている構成を説明したが、これに限定されず、ボウル部2と排水トラップ管路4とは別体で形成されていてもよい。また、ボウル部2からトラップ管路頂部4bの下流端までを一体的成形し、窪み部が形成されている下降管路18を別体で形成してもよい。
また、例えば、縮小部24の流路断面は、上昇管路16の流路断面と略同一に形成される構成を説明したが、拡大部22の下端の水平方向の流路断面よりも小さく形成されていればよく、上昇管路16の流路断面よりも小さく、または、大きく形成されていてもよい。
前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 水洗大便器
2 ボウル部
4 排水トラップ管路
4a トラップ管路入口部
4b トラップ管路頂部
6 給水口
8 リム吐水口
10 汚物受け面
10a 下縁部
12 凹部
14 リム部
16 上昇管路
18 下降管路
20 排出口
22 拡大部
24 縮小部
26 水受け部
28 窪み部
30 屈曲部
30a 入口部
32 溝

WL 溜水水位

Claims (4)

  1. 汚物を受けるボウル部と、前記ボウル部の下部から後方へ上昇する上昇管路及び前記上昇管路から鉛直方向に下降する下降管路を有し溜水を規定する排水トラップ管路と、を備えた洗い落とし式水洗大便器において、
    前記下降管路は、該下降管路を流れる洗浄水の流れを遅滞させる窪み部を備え、
    前記窪み部は、下方に向けて水平方向の流路断面が順次拡大する拡大部及び、前記拡大部の下方に形成された水受け部を備え、
    前記水受け部は、前記拡大部の下方に位置する前記拡大部の下端よりも水平方向の流路断面が小さい縮小部までの流路断面が下方に向かうほど順次小さくなるよう構成されているとともに、前記水受け部の形状が、前記拡大部から下方に向かって連続して傾斜するよう構成され、
    さらに、前記窪み部は、前記下降管路の中心軸を介して対向して設けられていることを特徴とする、洗い落とし式水洗大便器。
  2. 前記窪み部は、前記下降管路の中心軸の周方向全周に形成されている請求項1に記載の洗い落とし式水洗大便器。
  3. 前記上昇管路に対して前記下降管路が設けられている前後方向の前記窪み部の幅よりも、前記前後方向と直交する左右方向の窪み部の幅が、大きく形成されている請求項2に記載の洗い落とし式水洗大便器。
  4. 前記水受け部は、前記排水トラップ管路の入口部の流路中心よりも低い位置に形成され
    ている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の洗い落とし式水洗大便器。
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