JP5220697B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

従来、この種の緩衝器にあっては、たとえば、シリンダと、シリンダ内に作動油が充填される二つの作動室を区画するピストンと、一端がピストンに連結されてシリンダ内に移動自在に挿入されるロッドと、当該ピストンに設けられて作動室同士を連通するポートと、ポートを開閉するリーフバルブとを備えたものがある。
このような緩衝器は、伸縮時に、ポートを通過して作動室同士を行き来する作動油の流れにリーフバルブで抵抗を与えて、作動室間に圧力差を生じさせて減衰力を発生するが、緩衝器が特に自動車の車体の制振に使用される場合、ピストン速度が低い領域では乗り心地を向上できるなどの理由から車体をしっかり制振することが要望されるため、ピストン速度が低い領域においては、減衰係数を大きくして、伸縮速度に対して減衰力が立ち上がるように設定されることが多い。
上記のような減衰特性(ピストン速度に対する減衰力の変化の特性)を実現するには、たとえば、ピストン速度が低い領域において、リーフバルブがポートを開放しないように設定し、リーフバルブ或いはリーフバルブが離着座する弁座に設けた切欠によって形成されるオリフィスで作動油の流れに抵抗を与えるようにすることが一般的に行われている。
このような緩衝器では、ピストン速度が低い場合、オリフィス特有の自乗特性となる減衰特性が発揮されて、ピストン速度が低速領域にあるときのピストン速度変化に対して減衰力変化が大きく、また、ピストン速度が低速領域を脱して中速となるとリーフバルブが環状弁座から離座するので中速領域における減衰特性がポート特性となって低速領域における減衰特性と大きく異なり、減衰特性が急激に変化してしまうことになる。
上記のような減衰特性の急激な変化を緩和するため、ピストン速度が低速領域においてピストン速度に対して減衰力をリニアに変化せるようにした緩衝器があり、このような緩衝器にあっては、弁座に着座するリーフバルブに積層される複数枚のサブリーフバルブの一部に切欠を設けるとともに、他のサブリーフバルブで切欠の大部分を閉塞してチョーク通路を構成するものや、ロッドの内部に作動室同士を連通する通路を設け、当該通路内にチョーク通路を形成するカラーを収容するものがある(たとえば、特許文献1,2,3参照)。
特開2005−48912号公報 特開平11−294515号公報 特開平11−166574号公報
しかしながら、上述のように構成された緩衝器においては、特に問題がある訳ではないが、以下の問題があると指摘される可能性がある。
ここで、チョークは、厳密には、チョーク通路長に比例する圧力損失を生じせしめるチョーク本来の特性のみならず、通路断面積の自乗に反比例したオリフィスとしての特性を兼ね備えており、通路断面積が小さいとオリフィス特性による圧力損失が大きくなり、オリフィス特性がチョーク特性に比べて支配的になってしまう。
そのため、オリフィス特性に比較してチョーク特性を支配的にするためには、チョーク通路長を長く確保してチョーク特性の効きを増やすか、通路断面積を大きくしてオリフィス特性の効きを減じる必要があるが、リーフバルブとサブリーフバルブでチョーク通路を形成したり、ロッド内に収容したカラーにチョーク通路を形成したりする従来の緩衝器では、チョーク通路長の確保が難しく、通路断面積の確保も同様に難しいため、ピストン速度が低速領域においてピストン速度に対して減衰力をリニアに変化せることが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、確実に低速領域における減衰力をピストン速度に対して比例的に変化させることが可能な緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の解題解決手段は、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内に二つの作動室を区画するピストンと、ピストンに連結されてシリンダ内に移動自在に挿入されるロッドとを備えた緩衝器において、シリンダの外周に嵌合してチョーク通路を形成するチョーク筒を備え、チョーク筒は、チョーク用切欠を備えてシリンダの外周に嵌合される内筒と、内筒の外周に嵌合されて切欠を覆う外筒とを備え、上記チョーク用切欠でチョーク通路を形成したことを特徴とする。
本発明の緩衝器によれば、チョーク通路長を長く確保でき、通路断面積も大きく確保可能であるので、確実にピストン速度に対して比例的に変化する減衰力を発揮することができる。
本発明の一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。 本実施の一実施の形態の緩衝器におけるシリンダとチョーク筒のD−D断面図である。 本実施の一実施の形態の緩衝器におけるシリンダとチョーク筒のE−E断面図である。 本実施の一実施の形態の緩衝器におけるシリンダとチョーク筒のF−F断面図である。 (A)本実施の一実施の形態の緩衝器におけるシリンダの側面図である。(B)本実施の一実施の形態の緩衝器のチョーク筒における内筒の側面図である。(C)本実施の一実施の形態の緩衝器のチョーク筒における外筒の側面図である。 本発明の一実施の形態の一変形例における緩衝器の縦断面図である。 (A)本実施の一実施の形態の一変形例の緩衝器におけるシリンダの側面図である。(B)本実施の一実施の形態の一変形例の緩衝器のチョーク筒における内筒の側面図である。(C)本実施の一実施の形態の一変形例の緩衝器のチョーク筒における外筒の側面図である。
以下、図に示した一実施の形態に基づいて本発明について説明する。一実施の形態における緩衝器1は、図1に示すように、シリンダ2と、シリンダ2内に摺動自在に挿入されてシリンダ2内に二つの作動室R1,R2を区画するピストン3と、ピストン3に連結されてシリンダ2内に移動自在に挿入されるロッド4と、シリンダ2の外周に嵌合してチョーク通路Cを形成するチョーク筒5を備えて構成されている。
そして、作動室R1,R2内には、作動油等の液体が充填され、伸縮時にチョーク通路Cを通過する液体に流れに抵抗を与えるようになっている。また、この緩衝器1の場合、チョーク筒5の外周を覆うアウターシェル6を備えていて、チョーク筒5とアウターシェル6との間にリザーバRを形成し、当該リザーバR内には液体と気体が充填されている。
以下、各部について詳細に説明すると、図1に示すように、シリンダ2は、チョーク筒5とともにアウターシェル6内に収容され、アウターシェル6の図1中上端に嵌合される環状のロッドガイド7と、アウターシェル6の図1中下端を閉塞するキャップ8とで挟持され、チョーク筒5とともにアウターシェル6内に固定されている。
このようにアウターシェル6内にシリンダ2が収容固定されると、シリンダ2の外周に嵌合されるチョーク筒5とアウターシェル6との間には環状隙間が設けられ、この環状隙間でリザーバRが形成される。また、シリンダ2の下端と上記キャップ8との間には、仕切部材9が介装されており、リザーバRとシリンダ2内とがこの仕切部材9によって仕切られている。
また、シリンダ2内にはピストン3が摺動自在に挿入されてシリンダ2内には二つの作動室R1,R2が形成されている。ピストン3には、上記作動室R1と作動室R2とを連通する通路3a,3bが設けられており、該通路3aには減衰バルブ3cが設けられ、通路3bには逆止弁3dが設けられている。そして、この実施の形態では、通路3aに設けられた減衰バルブ3cは、作動室R1から作動室R2へ向かう液体の流れのみを許容しつつ当該流れに抵抗を与えるようになっており、他方、逆止弁3dは、作動室R2から作動室R1へ向かう液体の流れのみを許容するようになっている。したがって、上記通路3a,3bはともに一方通行に設定されており、減衰バルブ3cは、図示したところではリーフバルブとされているがポペットバルブ等の他の減衰バルブを採用してもよく、また、逆止弁3dの代わりに減衰バルブを設けるようにしてもよい。
また、仕切部材9には、リザーバRと図1中下方の作動室R2とを連通する通路9a,9bが設けられており、通路9aには、リザーバRから作動室R2へ向かう流れのみを許容する逆止弁9cが設けられ、通路9bには、作動室R2からリザーバRへ向かう流れのみを許容するとともに当該流れに抵抗を与える減衰バルブ9dが設けられている。
チョーク筒5は、具体的には、内筒10と外筒11とで構成されている。内筒10は、図1から図5に示すように、長手方向を軸方向に沿わせた矩形のチョーク用切欠10aを備えており、シリンダ2の外周に嵌合されて固定されてシリンダ2の外周を覆っている。なお、シリンダ2を内筒10内に圧入することで固定してもよいし、焼き嵌めによってシリンダ2と内筒10とを一体化してもよい。
また、シリンダ2の図1中上方であって作動室R1に対向する通孔2aを備えており、この通孔2aとチョーク用切欠10aとを対面させることで作動室R1とチョーク用切欠10aとを連通させている。
さらに、外筒11は、内筒10の外周に嵌合されてこれに固定され、チョーク用切欠10aを覆っている。また、外筒11は、図1中下方側に通孔11aを備えており、この通孔11aはリザーバRに対向するとともに、チョーク用切欠10aにも対向し、チョーク用切欠10aとリザーバRとが連通されている。なお、通孔11aは、緩衝器1が伸縮作動してもリザーバR内の液面より上方に配置されることがない位置に設けられる。
このように、内筒10がシリンダ2と外筒11とで挟み込まれることで、チョーク用切欠10aは、通孔2aおよび通孔11aが対向する部位以外でシリンダ2と外筒11で覆われて閉塞され、チョーク通路Cとして機能する。なお、チョーク通路Cを形成するチョーク用切欠10aは、通孔2aと通孔11aを接続する直線的な形状でなくともよく、たとえば、内筒10の周囲を螺旋状に辿る形状や周方向や軸方向にジグザグとなる形状であってもよく、チョーク通路Cに要求される長さ、通路断面積によって形状を自由に設定することができる。
また、外筒11の全長は内筒10より短くともよく、少なくともその下端がリザーバR内の液面より下方となっていればよい。このような場合には、チョーク用切欠10aの下方が外筒11によって覆われないので、外筒11に通孔11aの設置を要しない。
そして、シリンダ2に嵌合するチョーク筒5で通孔2aから通孔11aまでシリンダ2の外周にチョーク通路Cを自由に形成することができるので、そのチョーク通路長を従来の緩衝器に比較して長く確保することができ、また、通路断面積もシリンダ2周りで通路幅を長く確保することができるので、従来の緩衝器に比較して、チョーク通路Cにおけるチョーク特性の効きを増大させることができるだけでなく、オリフィス特性の効きを減じて、チョーク特性を相対的に大きくしてチョーク特性の効きを支配的にすることができる。
このように構成された緩衝器1の作動について説明する。まず、シリンダ2に対してピストン3が図1中上方向へ移動する、つまり、緩衝器1が伸長行程にある場合、作動室R1の容積がピストン3の移動に伴って容積が減少するので、作動室R1で液体量が過剰となる。そして、この緩衝器1が伸長する際の速度、すなわち、ピストン速度が低速領域にある場合、減衰バルブ3cが開弁しないか開弁してもこの低速領域ではチョーク通路Cによる液体の流れに与える抵抗より大きな抵抗が与えられるようになっていて、作動室R1内で過剰となる液体はチョーク通路Cを介してリザーバRへ排出される。他方、シリンダ2に対してピストン3が図1中上方向へ移動することにともなって容積が拡大して液体が不足する作動室R2へは、仕切部材9に設けた逆止弁9cが開いて通路9aを介してリザーバRから不足分の液体が供給されることになる。
これに対して、緩衝器1が伸長行程にあってピストン速度が低速領域を脱して中高速領域になる場合、作動室R1から流出する流量が増加してチョーク通路Cを通り難くなり、減衰バルブ3cが開弁するか開弁度合が大きくなって、減衰バルブ3cにおける抵抗がチョーク通路Cによる抵抗より小さくなるので、液体は作動室R1から作動室R2へ通路3aを介して移動し、ロッド3がシリンダ2内から退出する体積に見合って液体が通路9aを介してリザーバRから作動室R2へ供給される。
このように、緩衝器1が伸長行程にあって、ピストン速度が低速領域にある際には、主としてチョーク通路Cによってピストン速度に対して比例的に変化する減衰力が発生され、ピストン速度が中高速領域にある際には、主として減衰バルブ3cによって減衰力が発生されることになる。
つづいて、シリンダ2に対してピストン3が図1中下方向へ移動する、つまり、緩衝器1が収縮行程にある場合、作動室R2の容積がピストン3の移動に伴って容積が減少し、作動室R2内の液体が逆止弁3dを開いて作動室R1へ移動する。ピストン速度が低速領域にある場合、減衰バルブ9dが開弁しないか開弁してもこの低速領域ではチョーク通路Cによる液体の流れに与える抵抗より大きな抵抗が与えられるようになっていて、シリンダ2内ではシリンダ2内へ侵入するロッド3の体積分の液体が過剰となるため、過剰分の液体はチョーク通路Cを介してリザーバRへ排出される。
これに対して、緩衝器1が収縮行程にあってピストン速度が低速領域を脱して中高速領域になる場合、作動室R1から流出する流量が増加してチョーク通路Cを通り難くなり、減衰バルブ9dが開弁するか開弁度合が大きくなって、減衰バルブ9dにおける抵抗がチョーク通路Cの抵抗より小さくなるので、液体は作動室R2から作動室R1へ移動するのみならず、上記過剰分の液体は作動室R2からリザーバRへ通路9bを介して排出され、当該排出時の流れに減衰バルブ9dで抵抗を与えることになる。
このように緩衝器1にあっては、伸縮両行程でピストン速度が低速領域にある際には、主としてチョーク通路Cによって減衰力が発生される。そして、チョーク通路Cは上記したようにチョーク通路長を長く確保でき、通路断面積も大きく確保可能であるので、確実にピストン速度に対して比例的に変化する減衰力を発揮することができる。
また、上記した実施の形態にあっては、チョーク通路Cが作動室R1とリザーバRとを連通しており、チョーク通路Cを通過する液体は、必ず作動室R1からリザーバRへ向かう一方向へ流れるようになっているので、緩衝器1の作動が伸長から収縮へ切換わる際にシリンダ2内の圧力の立ち遅れが生じず、また、緩衝器1の作動が収縮から伸長へ切換わる際に作動室R1内の圧力の立ち遅れが生じないので、チョーク通路長を長くしても緩衝器1の減衰力発生応答性を損なうこともない。
なお、チョーク通路Cに並列してリザーバRへ連通する通路を設けておき、当該通路に作動室R1からリザーバRへ向かう流れのみを許容する減衰バルブを設けておき、ピストン3に作動室R2から作動室R1へ向かう液体の流れのみを許容する通路のみを設け、仕切部材9にリザーバRから作動室R2へ向かう液体の流れのみを許容する通路のみを設けて、液体が作動室R2、作動室R1およびリザーバRを順に循環するユニフロー型の緩衝器として構成する場合も、チョーク通路Cを通過する液体の流れが一方通行となるので、このように設定しても上述した減衰力発生応答性を損なうことが無い。
また、減衰力発生応答性を損なうことが無いという利点を享受することができなくなるが、チョーク通路Cで作動室R1,R2を連通する構成を採用することも可能であり、このようにしても伸縮両行程でピストン速度が低速領域にある際には、主としてチョーク通路Cによって減衰力が発生され、確実にピストン速度に対して比例的に変化する減衰力を発揮することができる作用効果を失うことがない。
なお、チョーク通路Cの形成にあたっては、チョーク筒5を単一の筒として、当該チョーク筒の内周あるいはシリンダの外周にチョーク通路として機能する溝や凹部を設けておいて、シリンダ2に嵌合する構成としてもよいが、本実施の形態のように、チョーク筒5を内筒10と外筒11とで構成して、チョーク通路Cをチョーク用切欠10aにて形成するようにすることで、チョーク特性の設定を正確且つ容易に行うことができる。
加えて、シリンダ2にチョーク筒5を嵌合することでチョーク通路Cを形成でき、シリンダ2とチョーク筒5で強度を確保すればよいので、緩衝器1を必要以上に大型化することもない。また、この場合、緩衝器1がリザーバRをチョーク筒5の外周にアウターシェル6を設けて形成する複筒型の緩衝器とされているが、シリンダ2に作動室R1に対向する通孔2aの他に作動室R2に対向する他の通孔を備えていて、チョーク通路Cが作動室R1,R2に連通される場合には、緩衝器1を複筒型とせずに単筒型としてもよい。
またさらに、図6および図7に示した一実施の形態の一変形例における緩衝器12のように、チョーク通路C1を作動室R1に連通させるための切欠13aをシリンダ13に複数設けるとともに、チョーク通路C1を形成するチョーク筒14を、チョーク用切欠15aが全長に渡って設けられる内筒15と、透孔や切欠を一切備えてない外筒16とで構成するようにしてもよい。
なお、上記したシリンダ13とチョーク筒14以外の緩衝器12における各部の構造は、上記した一実施の形態における緩衝器1の各部構造と同様の構造を採用しており、緩衝器1,12の両者で共通する部材については説明が重複するので、同一の符号を付するのみとしてその詳しい説明を省略することとする。
この一変形例における緩衝器12にあっては、シリンダ13の図6、7中上端から切り欠いて形成した切欠13aをシリンダ13の周方向に複数並べて設けてあり、当該各切欠13a間の周方向距離となる間隔Lを内筒15に設けたチョーク用切欠15aの周方向幅より短くしている。さらに、この場合、複数の切欠13aが等間隔を持って周方向に並べて設けられるとともに、切欠13aの周方向距離と切欠13a間の周方向距離の合計距離L2と、チョーク用切欠15aの幅となる周方向距離Wとを等しくしている。なお、切欠13aは、この場合、シリンダ13の上端を切り欠くことで形成されているが、シリンダ13の側方から穿って形成して孔状とされてもよい。
また、内筒15は、この場合、軸方向の全長に亘って、チョーク用切欠15aが設けられており、その断面形状が当該チョーク用切欠15aを割りとするC型に設定されている。
そして、内筒15をシリンダ13の外周に上記切欠13aとチョーク用切欠15aが対向し得るように嵌合させると、切欠13a間の間隔Lがチョーク用切欠15aの周方向幅より短くなっているので、内筒15とシリンダ13との周方向の相対位置がどのようになっていても、必ず、一つ以上の切欠13aがチョーク用切欠15aに連通されることになる。さらに、複数の切欠13aが等間隔を持って周方向に並べて設けられるとともに、切欠13aの周方向距離と切欠13a間の周方向距離の合計距離L2と、チョーク用切欠15aの幅となる周方向距離Wとが等しいので、内筒15とシリンダ13との周方向の相対位置がどのようになっていても、切欠13aとチョーク用切欠15aの重なり面積が一定となり、作動室R1とチョーク通路Cとの接続面積が常に一定となる利点がある。
また、外筒16は、通孔、切欠を一切備えていない筒とされており、この外筒16をシリンダ13に嵌合した内筒15の外周に嵌合すると、チョーク用切欠15aが切欠13aと対向する箇所と図6中下端を残してシリンダ13と外筒16によって覆われる。なお、シリンダ13の図6中下端に嵌合する仕切部材9は、その外径がチョーク用切欠15aの下端を閉塞しないようになっている。それゆえ、外筒16と内筒15の周方向の相対位置とは無関係に、チョーク用切欠15aの下端がリザーバRへ連通されるようになっている。
つまり、チョーク用切欠15aは、シリンダ13と外筒16とで挟み込まれてチョーク通路C1を形成し、当該チョーク通路C1は、作動室R1とリザーバRとを連通している。
このように緩衝器12にあっても、他の構成は上記緩衝器1と同様であるので、伸縮時の液体の流れは上述の緩衝器1と同様となり、伸縮両行程でピストン速度が低速領域にある際には、主としてチョーク通路C1によって減衰力が発生される。そして、このチョーク通路C1をシリンダ13に嵌合するチョーク筒14でシリンダ13の外周に自由に形成することができるので、そのチョーク通路長を従来の緩衝器に比較して長く確保することができすることができ、また、通路断面積もシリンダ2周りで通路幅を長く確保することができるので、従来の緩衝器に比較して、チョーク通路Cにおけるチョーク特性の効きを増大させることができるだけでなく、オリフィス特性の効きを減じて、チョーク特性を相対的に大きくしてチョーク特性の効きを支配的にすることができる。
それゆえ、一変形例における緩衝器12にあっても、チョーク通路長を長く確保でき、通路断面積も大きく確保可能であるので、確実にピストン速度に対して比例的に変化する減衰力を発揮することができる。
さらに、切欠13a間の間隔Lがチョーク用切欠15aの周方向幅より短くなっており、チョーク用切欠15aの下端がリザーバRに連通されるので、チョーク筒15をシリンダ13に対して周方向に位置決めして嵌合する必要がなく、組付作業が非常に簡単となる。
またさらに、切欠13aを複数設ける場合、切欠13aの周方向距離と切欠13a間の周方向距離の合計距離L2と、チョーク用切欠15aの幅となる周方向距離Wとを等しくすることで、内筒15とシリンダ13との周方向の相対位置がどのようになっていても、作動室R1とチョーク通路Cとの接続面積が常に一定となる。
なお、上述したところでは、緩衝器1,12を片ロッド型の緩衝器として説明しているが、緩衝器1,12は両ロッド型の緩衝器であってもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
1,12 緩衝器
2,13 シリンダ
2a 通孔
3 ピストン
3a,3b 通路
3c 減衰バルブ
3d 逆止弁
4 ロッド
5,14 チョーク筒
6 アウターチューブ
7 ロッドガイド
8 キャップ
9 仕切部材
9a,9b 通路
9c 逆止弁
9d 減衰バルブ
10,15 内筒
10a,15a チョーク用切欠
11,16 外筒
11a,16a 通孔
13a 切欠
C,C1 チョーク通路
R リザーバ
R1,R2 作動室

Claims (7)

  1. シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内に二つの作動室を区画するピストンと、ピストンに連結されてシリンダ内に移動自在に挿入されるロッドとを備えた緩衝器において、シリンダの外周に嵌合してチョーク通路を形成するチョーク筒を備え、チョーク筒は、チョーク用切欠を備えてシリンダの外周に嵌合される内筒と、内筒の外周に嵌合されて切欠を覆う外筒とを備え、上記チョーク用切欠でチョーク通路を形成したことを特徴とする緩衝器。
  2. チョーク通路は、作動室同士を連通したことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 上記各作動室のうち一方に通路を介して連通されるリザーバを備え、チョーク通路が各作動室のうち他方とリザーバとを連通することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  4. シリンダの一端に周方向に並べて設置される複数の切欠を備え、当該切欠間の周方向間隔をチョーク用切欠の周方向幅より狭くし、チョーク用切欠に上記切欠の一つまたは複数を対向させてチョーク通路と作動室とを連通するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の緩衝器。
  5. シリンダの一端に周方向に等間隔を持って並べて設置される複数の切欠を備え、当該切欠の周方向距離と切欠間の周方向間隔の合計距離とチョーク用切欠の幅とを等しくし、チョーク用切欠に上記切欠の一つまたは複数を対向させてチョーク.通路と作動室とを連通するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の緩衝器。
  6. チョーク筒と、チョーク筒の外周に設けたアウターシェルとの間に形成され、チョーク用切欠が内筒の軸方向全長に亘って形成されて、チョーク用切欠端をリザーバへ連通したことを特徴とする請求項3、4又は5に記載の緩衝器。
  7. 伸縮作動時において、チョーク通路を通過する流れが作動室からリザーバへの一方通行流れに設定されることを特徴とする請求項3、4、5又は6に記載の緩衝器。
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