JP6294678B2 - バルブ及び緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、バルブ及び緩衝器に関する。
一般的に、バルブは、緩衝器のピストンバルブやベースバルブとして利用され、作動油等の流体の流れる方向や流量等を制御する。
例えば、特許文献1に開示の緩衝器は、図7に示すように、シリンダ3と、このシリンダ3の外周に起立する中間筒30と、この中間筒30の外周に起立する外筒31とを備えて三重管構造とされるとともに、シリンダ3に出入りするロッド5と、このロッド5の先端部に保持されるピストンバルブV4と、シリンダ3の反ロッド側端部に固定されるベースバルブV5とを備えている。
そして、上記緩衝器のシリンダ3内には、ピストンバルブV4で区画され、作動油が充填されるロッド側室Aとピストン側室Bが形成されている。また、中間筒30と外筒31との間には、上記ピストン側室BとベースバルブV5で区画され、シリンダ3に出入りするロッド体積分に相当する量の作動油を収容するリザーバRが形成されている。さらに、シリンダ3と中間筒30との間に形成される筒状隙間60は、上記ロッド側室AとリザーバRとを連通する排出通路6の一部として利用されている。
また、ピストンバルブV4は、ロッド側室Aとピストン側室Bとを連通する通路100と、この通路100をピストン側室Bからロッド側室Aに移動する作動油の流れのみを許容するチェック弁101とを備える一方、ベースバルブV5は、ピストン側室BとリザーバRとを連通する通路200と、この通路200をリザーバRからピストン側室Bに移動する作動油の流れのみを許容するチェック弁201とを備えている。
そして、ロッド5がシリンダ3から退出する緩衝器の伸長行程では、ロッド側室Aの作動油が排出通路6を通ってリザーバRに排出されるとともに、リザーバRの作動油がベースバルブV5のチェック弁201を開き、通路200を通ってピストン側室Bに移動する。反対に、ロッド5がシリンダ3に進入する緩衝器の圧縮行程では、ピストン側室Bの作動油がピストンバルブV4のチェック弁101を開き、通路100を通ってロッド側室Aに移動するとともに、ロッド進入体積分の作動油が排出通路6を通ってロッド側室AからリザーバRに排出される。
このように、伸長、圧縮の何れの行程においても作動油が通過する上記排出通路6には、この排出通路6を通過する作動油に抵抗を与える弁要素を備える減衰弁V6が設けられているので、伸長、圧縮の何れの行程においても、緩衝器は、上記減衰弁V6の弁要素の抵抗に起因する減衰力を発生できる。さらに、上記減衰弁V6は、弁要素で与える抵抗の大きさを変更するためのソレノイドを備えており、このソレノイドへの供給電流量を変更することで、弁要素で与える抵抗を最小にして小さな減衰力を緩衝器に発揮させるソフトモードから、弁要素で与える抵抗を最大にして緩衝器に大きな減衰力を発揮させるハードモードの間で無段階に調節できるようになっている。
特開2013−177976号公報
つまり、上記した緩衝器は、緩衝器の伸長、圧縮の何れの行程においても、作動油がピストン側室B、ロッド側室A、リザーバRを一方方向で循環するユニフロー型となっており、このような緩衝器におけるピストンバルブV4やベースバルブV5は、一般的に、作動油の流れる方向を一方方向に制御して減衰弁V6に作動油を送るための構成である。このため、チェック弁101,201が通路100,200を通過する作動油の流れに与える抵抗は、小さくなるように設定されている。
さらに、上記した三重管構造を有する緩衝器においては、ピストンバルブV4とベースバルブV5のチェック弁101,201に切欠きを設けたり、このチェック弁101,201が離着座する弁座に溝を設けたりして周知のオリフィスを形成し、緩衝器の組立を可能にしている。
また、例えば、緩衝器が車両に利用される場合において、車両が「ゴツゴツ、ビリビリ」といったロードノイズをひろうとき、緩衝器には、微振幅の振動が入力される。そこで、ピストンバルブV4やベースバルブV5に設けられるオリフィスによる抵抗を小さくし、微振幅の振動入力に対する減衰力を小さくすることで、車両の乗り心地を良好にできる。
しかしながら、オリフィスによる抵抗を小さくするためにオリフィスの面積を広げると、チェック弁101,201から漏れて通路100,200を逆流する作動油が増えるので、減衰弁V6に供給される作動油の流量が少なくなる。このため、減衰力の可変幅が縮小されてしまう。さらには、ピストンバルブV4がシリンダ3内を移動する長さ(すなわち、ストローク)が大きくなるコーナリング時には、ハードモードの大きな減衰力を発揮して車体のロールを抑制することが好ましいが、当該減衰力が不足して、車両の乗り心地を悪化させる虞がある。
そこで、本発明の目的は、通路を一方方向に移動する作動油の流れを許容するとともに、バルブで区画される一方室と他方室の差圧が所定以上となるまでは、作動油が通路を逆流することを許容し、上記差圧が所定以上となったときは、上記逆流を阻止または抑制することが可能なバルブを提供することである。
上記課題を解決するための手段は、一方室と他方室とを区画するバルブディスクと、上記バルブディスクの一方室側に積層される一以上の環板状の弁体とを備えており、上記バルブディスクには、上記一方室と上記他方室とを連通する通路と、上記通路の一端に連なる窓と、上記窓を囲い上記弁体が離着座する弁座が形成されるバルブにおいて、上記弁体の内周を支える支持手段と、上記弁体の反バルブディスク側に積層されて上記弁体の反バルブディスク側の内周部が離着座する環状のサポートとを備えており、上記バルブディスクには、上記弁座よりも低い位置に配置され上記弁体のバルブディスク側の内周部が離着座するストッパ部が形成されており、上記弁体のバルブディスク側の内周部が上記ストッパ部に着座すると、上記一方室から上記他方室に向けて移動する流体の流れが阻止または抑制されることである。
本発明のバルブによれば、通路を一方方向に移動する作動油の流れを許容するとともに、バルブで区画される一方室と他方室の差圧が所定以上となるまでは、作動油が通路を逆流することを許容し、上記差圧が所定以上となったときは、上記逆流を阻止または抑制することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るバルブを備える緩衝器を部分的に示した縦断面図であり、(a)は、ピストンバルブ部分を示し、(b)は、ベースバルブ部分を示す。 本発明の一実施の形態に係るバルブを備えた緩衝器を原理的に示した図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブの主要部を拡大して示した縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブにおいて、組付状態にある弁体と支持ワッシャを示した平面図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブにおける、弁体と支持ワッシャの分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るバルブの変形例を示し、当該バルブの主要部を拡大して示した縦断面図である。 従来のバルブを備えた緩衝器を原理的に示した図である。
以下に本発明の一実施の形態に係るバルブについて、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係るバルブは、緩衝器DのピストンバルブV1及びベースバルブV2として具現化されている。
図1(a)に示すように、ピストンバルブV1は、ロッド側室(一方室)Aとピストン側室(他方室)Bとを区画するバルブディスク1と、このバルブディスク1に積層される一以上の環板状の弁体10とを備えている。そして、ピストンバルブV1における上記バルブディスク1には、上記ロッド側室Aと上記ピストン側室Bとを連通する通路1aと、この通路1aの一端に連なる窓1bと、この窓1bを囲い上記弁体10が離着座する弁座1cが形成されている。
さらに、ピストンバルブV1は、上記弁体10の内周を支える支持手段G1と、上記弁体10の反バルブディスク側に積層されて上記弁体10の反バルブディスク側の内周部が離着座する環状のサポート12とを備えている。また、ピストンバルブV1における上記バルブディスク1には、上記弁座1cよりも低い位置に配置され上記弁体10のバルブディスク側の内周部が離着座するストッパ部1dが形成されている。
他方、ベースバルブV2は、ピストン側室(一方室)Bとリザーバ(他方室)Rとを区画するバルブディスク2と、このバルブディスク2に積層される一以上の環板状の弁体20とを備えている。そして、ベースバルブV2における上記バルブディスク2には、上記ピストン側室Bと上記リザーバRとを連通する通路2aと、この通路2aの一端に連なる窓2bと、この窓2bを囲い上記弁体20が離着座する弁座2cが形成されている。
さらに、ベースバルブV2は、上記弁体20の内周を支える支持手段G2と、上記弁体20の反バルブディスク側に積層されて上記弁体20の反バルブディスク側の内周部が離着座する環状のサポート22とを備えている。また、ベースバルブV2における上記バルブディスク2には、上記弁座2cよりも低い位置に配置され上記弁体20のバルブディスク側の内周部が離着座するストッパ部2dが形成されている。
つまり、本発明が具現化されるピストンバルブV1とベースバルブV2の上記構成は、区画する室が異なるのみで共通である。
上記したピストンバルブV1及びベースバルブV2を備える緩衝器Dは、本実施の形態において、図2に示すように、筒状のシリンダ3と、このシリンダ3の外周に起立する筒状の中間筒30と、この中間筒30の外周に起立する有底筒状の外筒31とを備えて三重管構造とされている。さらに、緩衝器Dは、シリンダ3の一方端に固定される環状のロッドガイド4と、このロッドガイド4の軸心部に挿通されて当該ロッドガイド4に軸支されながらシリンダ3に出入りするロッド5とを備えている。
そして、ピストンバルブV1は、シリンダ3内に挿入されるロッド5の先端部に保持されて、シリンダ3内に軸方向に移動可能に挿入されている。他方、ベースバルブV2は、シリンダ3の他方端に固定されている。
緩衝器Dの両端となる、シリンダ3から突出するロッド5の突端部と、外筒31の底部31aには、それぞれ、取付部(図示せず)が取り付けられており、緩衝器Dは、これら取付部を介して車両における車体と車輪との間に介装される。このため、路面凹凸による衝撃が車輪に入力されると、ロッド5がシリンダ3に出入りして緩衝器Dが伸縮(ストローク)する。なお、本発明に係るバルブは、緩衝器D以外に利用されるとしてもよく、また、本発明に係るバルブを備える緩衝器Dは、車両以外に利用されるとしてもよい。
シリンダ3内には、ピストンバルブV1で区画されるロッド5側のロッド側室Aと、ピストンバルブV1側のピストン側室Bとが形成されており、これらロッド側室A及びピストン側室Bと、シリンダ3と中間筒30との間に形成される筒状隙間60には、作動油が充填されている。シリンダ3の一方端に固定されるロッドガイド4には、ロッド5の外周を液密に塞ぐシール40が取り付けられており、シリンダ3内の作動油の流出を防いでいる。また、ロッドガイドは、筒状隙間60の上側開口を塞いでいる。
中間筒30と外筒31との間には、シリンダ3に出入りするロッド体積分に相当する量の作動油が貯留されるとともに、この作動油の液面Lを介して上側に気体が封入されるリザーバRが形成されており、当該リザーバRで、シリンダ3に出入りするロッド体積分のシリンダ内容積変化や、温度変化による作動油の体積変化を補償できるようになっている。なお、本実施の形態において、減衰力発生用に作動油を利用しているが、他の流体を利用してもよい。
ロッド側室AとリザーバRは、排出通路6で連通されており、この排出通路6の途中には、減衰弁V3が設けられている。本実施の形態において、排出通路6は、シリンダ3の肉厚を貫通しロッド側室Aに開口する通孔3aと、筒状隙間60と、減衰弁V3を収容するバルブケース7内を通る連通路61とを備えて構成されている。そして、当該連通路61の入口が上記筒状隙間60に連なっており、出口がリザーバRに連なっている。また、筒状隙間60の下側は、ベースバルブV2のバルブディスク2で塞がれ、筒状隙間60の作動油が減衰弁V3を介さずにリザーバRに移動することを防ぐようになっている。
排出通路6に設けられる減衰弁V3の構成は、周知であるので詳細に図示しないが、排出通路6における連通路61を通過する作動油の流れに抵抗を与える弁要素と、当該弁要素で与える抵抗の大きさを変更するためのソレノイドとを備えている。そして、このソレノイドへの供給電流量を変更することで、弁要素で与える抵抗を最小にして小さな減衰力を緩衝器Dに発揮させるソフトモードから、弁要素で与える抵抗を最大にして緩衝器Dに大きな減衰力を発揮させるハードモードの間で無段階に調節できるようになっている。
つづいて、本発明が具現化されるピストンバルブV1及びベースバルブV2は、図1に示すように、環状のバルブディスク1,2と、このバルブディスク1,2に積層される二枚の環板状の弁体10,20と、これら弁体10,20の内周を支える支持ワッシャ11,21と、この支持ワッシャ11,21の反バルブディスク側に積層される環状のサポート12,22と、このサポート12,22の反バルブディスク側に積層される環状のバルブストッパ13,23とを備えている。
そして、ピストンバルブV1は、当該ピストンバルブV1を構成するバルブディスク1、弁体10、支持ワッシャ11、サポート12及びバルブストッパ13の軸心孔(符示せず)にロッド5の先端部を挿通し、当該先端部にナットN1を螺合することで一体化され、ロッド5の先端部外周に保持される。他方、ベースバルブV2は、当該ベースバルブV2を構成するバルブディスク2、弁体20、支持ワッシャ21、サポート22及びバルブストッパ23の軸心孔にセンターロッド8を挿通し、当該センターロッド8の先端部にナットN2を螺合することで一体化され、バルブディスク2をシリンダ3と外筒31の底部31aとで挟むことで、シリンダ3の他方端に固定される。
ピストンバルブV1のバルブディスク1の外周には、シリンダ3の内周面に摺接するピストンリング14が取り付けられており、当該構成により、ピストンバルブV1がシリンダ3内を円滑に移動できるようになっている。また、上記バルブディスク1には、ロッド側室Aとピストン側室Bとを連通する通路1aと、この通路1aのロッド側室A側端に連なる窓1bと、この窓1bを囲う環状の弁座1cと、上記窓1bの内周側に配置される環状のストッパ部1dと、このストッパ部1dの内周側に配置される環状のボス部1eとを備えている。
他方、ベースバルブV2のバルブディスク2は、シリンダ3の他方端が当接する肩部2fと、周方向に複数並んで配置され外筒31の底部31aに当接する脚部2gとを備えており、肩部2fに当接するシリンダ3で外筒31の底部31aに押さえられ、固定される。さらに、上記バルブディスク2には、ピストン側室BとリザーバRとを連通する通路2aと、この通路2aのピストン側室B側に連なる窓2bと、この窓2bを囲う環状の弁座2cと、上記窓2bの内周側に配置される環状のストッパ部2dと、このストッパ部2dの内周側に配置される環状のボス部2eとを備えている。
ピストンバルブV1及びベースバルブV2のバルブディスク1,2において、弁座1c,2c及びストッパ部1d,2dは、弁体10,20が離着座する面であり、ストッパ部1dは弁座1cよりも低い位置に配置され、同様に、ストッパ部2dは弁座2cよりも低い位置に配置される。バルブディスク1,2における「低い位置」とは、比較対象である部材よりも軸方向に凹んでいる、すなわち、比較対象である部材の方が軸方向に突出していることをいう。
また、ピストンバルブV1におけるボス部1eは、ストッパ部1dから軸方向に突出して支持ワッシャ11を支える部分であり、当該支持ワッシャ11とともに弁体10の内周を支える支持手段G1を構成する。同様に、ベースバルブV2におけるボス部2eは、ストッパ部2dから軸方向に突出して支持ワッシャ21を支える部分であり、当該支持ワッシャ21とともに弁体20の内周を支える支持手段G2を構成する。
つまり、本実施の形態において、ピストンバルブV1及びベースバルブV2のバルブディスク1,2は、通路1a,2aと、窓1b,2bと、弁座1c,2cと、ストッパ部1d,2dと、ボス部1e,2eとを有し、ストッパ部1d,2dが弁座1c,2cよりも低い位置に配置され、ボス部1e,2eが支持ワッシャ11,21とともに支持手段G1,G2を構成する点において、共通である。また、各バルブディスク1,2に積層される弁体10と弁体20、支持ワッシャ11と支持ワッシャ21、サポート12とサポート22の構成は、それぞれ、共通であるので、以下、ピストンバルブV1の弁体10、支持ワッシャ11及びサポート12の構成を代表して説明し、ベースバルブV2におけるこれらについての説明を括弧書きで付記する。
図3に示すように、弁体10(20)は、肉薄な環板状であり、バルブディスク1(2)のロッド側室A側(ピストン側室B側)に二枚重ねて積層されている。そして、弁体10(20)の外周部が弁座1c(2c)に対向し、内周部がストッパ部1d(2d)に対向するようになっている。また、弁体10(20)は、ロッド5(センターロッド8)に固定されておらず、外周部を反バルブディスク側に撓ませたり、内周部をバルブディスク側に撓ませたりできる。さらに、本実施の形態において、反バルブディスク側の弁体10(20)の内周部には、周知のオリフィスを形成する切欠き10a(20a)が設けられている。
図4,5に示すように、支持ワッシャ11(21)は、弁体10(20)の内周に挿入されており、ボス部1e(2e)に積層されてロッド5(センターロッド8)の外周に固定される。支持ワッシャ11(21)は、環状の基部11a(21a)と、この基部11a(21a)から外周側に延び周方向に等間隔で配置される三本の支持枝部11b(21b)と、隣り合う支持枝部11b(21b),11b(21b)の間に形成される窓部Oとを備えており、各支持枝部11b(21b)の先端eを通る支持ワッシャ11(21)の外径r1は、弁体10(20)の内径r2と符合するように設定されている。本実施の形態において、支持ワッシャ11(21)とともに支持手段G1(G2)を構成するボス部1e(2e)形状は、上記支持ワッシャ11(21)と同一であり、符示しないが、環状の基部と、この基部から外周側に延びる三本の支持枝部とを備えており、隣り合う支持枝部の間に窓部が形成されている。
上記構成によれば、弁体10(20)の内周部がサポート12(22)に着座している場合には、各支持枝部11b(21b)の先端eが弁体10(20)の内周面に対向し、支持ワッシャ11(21)で弁体10(20)をセンタリングしているので、弁体10(20)の内周部がバルブディスク1(2)側に撓んでも、弁体10(20)の中心がロッド5の中心軸からずれることがない。また、弁体10(20)の内周部が大きくバルブディスク1(2)側に撓んで支持ワッシャ11(21)から外れた場合には、ボス部1e(2e)の各支持枝部の先端が弁体10(20)の内周面に対向するようになるので、ボス部1e(2e)で弁体10(20)をセンタリングできるようになる。
なお、弁座1c(2c)に離着座可能な位置に弁体10(20)を位置合わせすることができれば、支持枝部11b(21b)の先端eと弁体10(20)の内周との間に、多少の隙間があってもよい。また、支持ワッシャ11(21)の厚みを変更し、弁10(20)に初期撓みを与えるとしてもよい。また、図1,3,6には、支持ワッシャ11(21)とボス部1e(2e)の周方向位置が合い、支持ワッシャ11(21)の支持枝部11b(21b)とボス部1e(2e)の支持枝部(符示せず)が重りあった状態が記載されているが、支持ワッシャ11(21)の窓部Oがボス部1e(2e)の支持枝部で塞がれず、ボス部1e(2e)の窓部(符示せず)が支持ワッシャ11(21)の支持枝部11b(21b)で塞がれないように配慮されていれば、支持ワッシャ11(21)とボス部1e(2e)の周方向位置がずれていてもよい。
もどって、図3に示すように、サポート12(22)は、環状であり、支持ワッシャ11(21)の反バルブディスク側に積層されてロッド5に固定されている。また、サポート12(22)の外径(符示せず)は、弁体10(21)の内径r2よりも大きく形成されており、サポート12(22)の外周部が弁体10(20)の内周部に重なるようになっている。このため、弁体10(20)は、サポート12(22)と弁座1c(2c)との間に挟まれた状態で保持され、その内周部を、弁座1c(2c)の内周端を支点にして、ストッパ部1d(2d)に当接するまでバルブディスク側に撓ませることができる。
さらに、ピストンバルブV1は、サポート12の反弁体側に積層されてロッド5の外周に固定される環状のバルブストッパ13を備えており、ピストンバルブV1の弁体10は、その外周部を、当該バルブストッパ13に当接するまで反バルブディスク側に撓ませることができる。同様に、ベースバルブV2は、サポート22の反弁体側に積層されてセンターロッド8の外周に固定される環状のバルブストッパ23を備えており、ベースバルブV2の弁体20は、その外周部を、当該バルブストッパ23に当接するまで反バルブディスク側に撓ませることができる。
なお、ロッド5に固定される支持ワッシャ11、サポート12及びバルブストッパ13の何れかまたは全てがロッド5やバルブディスク1と一体形成されるとしてもよく、センターロッド8に固定される支持ワッシャ21、サポート22及びバルブストッパ23の何れかまたは全てがセンターロッド8やバルブディスク2と一体形成されるとしてもよい。また、支持ワッシャ11,21の厚みを薄くして弁体10,20に初期撓みを与えるとしてもよい。
以下、本実施の形態に係るバルブが具現化されるピストンバルブV1の作動について説明する。
ピストン側室Bの圧力がロッド側室Aの圧力を上回る場合、弁体10には、内周部をサポート12に着座させ、外周部を弁座1cから離座させる方向に力が作用する。そして、この時のロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P1が小さく、弁体10の外周部が弁座1cから離座しない場合、ピストン側室Bの作動油は、切欠き10aによって形成されるオリフィスを通過してロッド側室Aに移動する。また、上記差圧P1が大きくなり、弁体10の外周部が弁座1cから離座すると、ピストン側室Bの作動油は、弁座1cと弁体10の隙間を通ってロッド側室Aに移動するようになる。
反対に、ロッド側室Aの圧力がピストン側室Bの圧力を上回る場合、弁体10には、外周部を弁座1cに着座させ、内周部をサポート12から離座させる方向に力が作用する。そして、この時のロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2が小さく、弁体10の内周部がサポート12から離座しない場合、ロッド側室Aの作動油は、切欠き10aによって形成されるオリフィスを通過してピストン側室Bに移動する。また、上記差圧P2が大きくなり、弁体10の内周部がサポート12から離座すると、弁体10の内周部がストッパ部1dに着座するまでの間、ロッド側室Aの作動油は、弁体10とサポート12の隙間と、窓部Oを通ってピストン側室Bに移動する。さらに上記差圧P2が大きくなり、弁体10の内周部がストッパ部1dに着座すると、ロッド側室Aとピストン側室Bの連通が遮断される。
つまり、ピストンバルブV1は、通路1aを一方方向、すなわち、ピストン側室Bからロッド側室Aに向けて移動する作動油の流れを許容する。また、ピストンバルブV1は、当該ピストンバルブV1で区画されるロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2が所定以上となるまでは、作動油が通路1aを逆流、すなわち、ロッド側室Aからピストン側室Bに向けて流れることを許容し、上記差圧P2が所定以上となったときは、上記逆流を阻止できる。
つづいて、本実施の形態に係るバルブが具現化されるベースバルブV2の作動について説明する。
リザーバRの圧力がピストン側室Bの圧力を上回る場合、弁体20には、内周部をサポート22に着座させ、外周部を弁座2cから離座させる方向に力が作用する。そして、この時のピストン側室BとリザーバRの差圧P3が小さく、弁体20の外周部が弁座2cから離座しない場合、リザーバRの作動油は、切欠き20aによって形成されるオリフィスを通過してピストン側室Bに移動する。また、上記差圧P3が大きくなり、弁体20の外周部が弁座2cから離座すると、リザーバRの作動油は、弁座2cと弁体20の隙間を通ってピストン側室Bに移動するようになる。
反対に、ピストン側室Bの圧力がリザーバRの圧力を上回る場合、弁体20には、外周部を弁座2cに着座させ、内周部をサポート22から離座させる方向に力が作用する。そして、この時のピストン側室BとリザーバRの差圧P4が小さく、弁体20の内周部がサポート22から離座しない場合、ピストン側室Bの作動油は、切欠き20aによって形成されるオリフィスを通過してリザーバRに移動する。また、上記差圧P4が大きくなり、弁体20の内周部がサポート22から離座すると、弁体20の内周部がストッパ部2dに着座するまでの間、ピストン側室Bの作動油は、弁体20とサポート22の隙間と、窓部Oを通ってリザーバRに移動する。さらに上記差圧P4が大きくなり、弁体20の内周部がストッパ部2dに着座すると、ピストン側室BとリザーバRの連通が遮断される。
つまり、ベースバルブV2は、通路2aを一方方向、すなわち、リザーバRからピストン側室Bに向けて移動する作動油の流れを許容する。また、ベースバルブV2は、当該ベースバルブV2で区画されるピストン側室BとリザーバRの差圧が所定以上となるまでは、作動油が通路2aを逆流、すなわち、ピストン側室BからリザーバRに向けて流れることを許容し、上記差圧P4が所定以上となったときは、上記逆流を阻止できる。
つづいて、本実施の形態に係るバルブが具現化されるピストンバルブV1とベースバルブV2を備えた緩衝器Dの作動について説明する。
外力の入力を受けてシリンダ3からロッド5が退出し、緩衝器Dが伸長する緩衝器Dの伸長行程において、ロッド側室AがピストンバルブV1で加圧される。そして、ロッド側室Aの作動油は、排出通路6を通ってリザーバRに移動するとともに、ロッド5の退出によりシリンダ3内で不足した分の作動油が、ベースバルブV2の切欠き20aによるオリフィスや、弁体20と弁座2cと間を通ってリザーバRからピストン側室に移動する。
また、伸長行程において、ロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2が所定以上になるまでの間、ロッド側室Aの作動油は、排出通路6を迂回して、ピストンバルブV1の切欠き10aによるオリフィスや、弁体10とサポート12の間を通ってピストン側室Bに移動できる。しかし、上記差圧P2が所定以上になると、ピストンバルブV1の弁体10の内周部がストッパ部1dに着座して通路1aの逆流を遮断するので、排出通路6を通る作動油の流量が増加する。
反対に、外力の入力を受けてシリンダ3にロッド5が進入し、緩衝器Dが圧縮される緩衝器Dの圧縮行程において、ピストン側室BがピストンバルブV1で加圧される。そして、ピストン側室Bの作動油は、ピストンバルブV1の切欠き10aによるオリフィスや、弁体10と弁座1cの間を通ってロッド側室Aに移動する。さらに、ロッド5の進入によりシリンダ3内で余剰となった分の作動油がロッド側室Aから排出通路6を通ってリザーバRに移動する。
また、圧縮行程において、ピストン側室BとリザーバRの差圧P4が所定以上になるまでの間、ピストン側室Bの作動油は、排出通路6を迂回して、ベースバルブV2の切欠き20aによるオリフィスや、弁体20とサポート22の間を通って直接リザーバRに移動できる。しかし、上記差圧P4が所定以上になると、ベースバルブV2の弁体20の内周部がストッパ部1dに着座して通路2aの逆流を遮断するので、排出通路6を通る作動油の流量が増加する。
つまり、緩衝器Dに微振幅の振動が入力される場合、ロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2や、ピストン側室BとリザーバRの差圧P4が所定以上とならず、作動油が通路1a,2aを逆流して減衰弁V3を迂回できる。このため、通路1a,2aを逆流する作動油の流れに対する弁体10,20や、切欠き10a,20aによる抵抗を小さくしておけば、減衰弁V3による抵抗を最大にしたハードモードであっても、微振幅の振動入力時における緩衝器Dの発揮する減衰力を小さくすることができ、車両の乗り心地を良好にできる。
これに対して、緩衝器Dのストロークが大きくなる車両のコーナリング時には、ロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2や、ピストン側室BとリザーバRの差圧P4が所定以上となって、通路1a,2aの逆流が阻止され、減衰弁V3を通過する作動油の流量が増える。したがって、弁体10,20の剛性を下げたり、切欠き10a,20aを大きくしたりしたとしても、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに着座した後は、減衰力の可変幅を狭めることがなく、コーナリング時におけるハードモードの減衰力が不足しないので、車体のロールを抑制して、車両の乗り心地を良好にできる。
以下、本実施の形態に係るバルブの作用効果について説明する。
本実施の形態において、本発明に係るバルブは、緩衝器Dに利用されており、当該緩衝器Dは、シリンダ3と、このシリンダ3に出入りするロッド5と、このロッド5の先端部に保持されて上記シリンダ3内を軸方向に移動可能なピストンバルブV1と、上記シリンダ3内に形成されて上記ピストンバルブV1で区画されるロッド側室A及びピストン側室Bと、上記シリンダ3外に形成されるリザーバRと、このリザーバRと上記ピストン側室Bとを区画するベースバルブV2と、上記ロッド側室Aと上記リザーバRとを連通する排出通路6と、この排出通路6の途中に設けられる減衰弁V3とを備えている。そして、ピストンバルブV1及びベースバルブV2として本発明が具現化されている。
上記構成によれば、緩衝器Dのストロークが小さく、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに当接しない場合、ピストンバルブV1及びベースバルブV2の通路1a,2aを作動油が双方向に移動できるので、作動油は、周知の複筒型緩衝器のようにも移動できる。具体的には、ロッド側室Aとピストン側室Bのうち、縮小される一方の室の作動油がピストンバルブV1を通過して拡大する他方の室に移動し、シリンダ3に出入りするロッド体積分の作動油がベースバルブV2を通過してピストン側室BとリザーバRとの間を移動する。
しかし、緩衝器Dのストロークが大きくなり、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに当接すると、作動油が通路1a,2aを一方方向にしか移動できなくなるので、減衰弁V3の迂回が抑制され、作動油がピストン側室B、ロッド側室A、リザーバRを一方方向で循環する、すなわち、ユニフロー型となる。
つまり、ストロークが小さい微振幅の振動入力時において、緩衝器Dは、作動油が通路1a,2aを逆流する際の切欠き10a,20aによるオリフィスや弁体10,20の抵抗に起因する減衰力を発揮する。そして、オリフィスの面積を大きくしたり弁体10,20の剛性を低くしたりして、微振幅の振動入力時の減衰力を小さくしたとしても、ストロークが大きくなるコーナリング時には、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに当接して通路1a,2aの逆流を規制するので、減衰弁V3への作動油の供給量を増やすことができる。このため、微振幅の振動入力時の減衰力が如何なる設定であっても、コーナリング時には、減衰弁V3の抵抗に起因する減衰力の可変幅を狭めることを抑制し、ハードモードの減衰力が不足することを防ぐことができる。なお、本発明に係るバルブは、緩衝器D以外に利用されるとしてもよい。
また、本実施の形態において、ピストンバルブV1及びベースバルブV2は、共に、複数の弁体10,20を備え、最も反バルブディスク側に配置される弁体10,20の内周部に切欠き10a,20aが形成されている。
上記構成によれば、バルブディスク1,2側の弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに着座した時、切欠き10a,20aによるオリフィスが遮断され、通路1a,2aの逆流を略完全に阻止できる。しかし、図6に示すように、ピストンバルブV1及びベースバルブV2の一方又は両方が、複数の弁体10,20を備え、最もバルブディスク1,2側に配置される弁体10,20の外周部に切欠き10b,20bを形成するとしてもよい。このようにした場合、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに着座したとき、通路1a,2aの逆流が抑制されるものの、完全には阻止されない。
また、本実施の形態において、支持手段G1,G2は、バルブディスク1,2に形成されてストッパ部1d,2dから突出するボス部1e,2eと、このボス部1e,2eに積層される支持ワッシャ11,21とを備えており、上記ボス部1e,2e及び上記支持ワッシャ11,21は、共に、環状の基部11a,21a(ボス部については符示せず)と、この基部11a,21aから外周側に延びる複数の支持枝部11b,21b(ボス部については符示せず)とを備えており、上記支持枝部11b,21bの間に、それぞれ、窓部O(ボス部については符示せず)が形成されている。
上記構成によれば、ボス部1e,2eの支持枝部や支持ワッシャ11,21の支持枝部11b,21bで弁体10,20の位置決めをするとともに、弁体10,20の内周部がサポート12,22から離座した場合には、ボス部1e,2eの窓部や支持ワッシャ11,21の窓部Oを介して一方室と他方室(ピストンバルブV1の場合にはロッド側室Aとピストン側室B、ベースバルブV2の場合にはピストン側室BとリザーバR)を速やかに連通することが可能となる。
さらに、上記構成によれば、異なる厚みの支持ワッシャ11,21に取り換えることで、弁体10,20に初期撓みを与えることができ、微振幅の振動入力時の減衰力設定が容易である。
なお、ボス部1e,2eや支持ワッシャ11,21の形状は、上記の限りではなく、弁体10,20の位置決めをするとともに、弁体10,20の内周部がサポート12,22から離れたとき、一方室と他方室とを連通できる限りにおいて、適宜変更することが可能である。また、本実施の形態においては、ボス部1e,2eと支持ワッシャ11,21の形状が同じであるが、異なる形状を有するとしてもよい。また、支持手段G1,G2が支持ワッシャ11,21のみ、あるいは、ボス部1e,2eのみからなるとしてもよい。
また、本実施の形態において、ピストンバルブV1及びベースバルブV2は、弁体10,20の内周を支える支持手段G1,G2と、上記弁体10,20の反バルブディスク側に積層されて上記弁体10,20の反バルブディスク側の内周部が離着座する環状のサポート12,22とを備えている。そして、ピストンバルブV1及びベースバルブV2のバルブディスク1,2には、それぞれ、弁座1c,2cよりも低い位置に配置され弁体10,20のバルブディスク1,2側の内周部が離着座するストッパ部1d,2dが形成されている。
上記構成によれば、ピストンバルブV1の通路1aを一方方向、すなわち、ピストン側室Bからロッド側室Aに移動する作動油の流れを許容するとともに、ピストンバルブV1で区画されるロッド側室Aとピストン側室Bの差圧P2が所定以上となるまでは、作動油が通路1aを逆流、すなわち、ロッド側室Aからピストン側室Bに流れることを許容し、上記差圧P2が所定以上となったときは、上記逆流を阻止できる(図6に示す場合は、逆流を抑制できる)。
また、ベースバルブV2の通路2aを一方方向、すなわち、リザーバRからピストン側室Bに移動する作動油の流れを許容するとともに、ベースバルブV2で区画されるピストン側室BとリザーバRの差圧P4が所定以上となるまでは、作動油が通路2aを逆流、すなわち、ピストン側室BからリザーバRに流れることを許容し、上記差圧が所定以上となったときは、上記逆流を阻止できる(図6に示す場合は、逆流を抑制できる)。
つまり、上記構成によれば、弁体10,20の内周部をバルブディスク1,2側に撓ませて通路1a,2aの逆流を許容して、減衰弁V3に供給される作動油の流量を少なくしたとしても、一方室と他方室の差圧(P2,P4)が所定以上になると、弁体10,20の内周部がストッパ部1d,2dに着座して逆流が阻止、または、抑制されるので、一方室と他方室の差圧(P2,P4)が大きくなるコーナリング時には、減衰弁V3に多くの作動油を供給して、減衰弁V3の抵抗に起因する減衰力の可変幅が縮小されることを抑制し、ハードモードの減衰力が不足することを防ぐことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
A ロッド側室(ピストンバルブにおける一方室)
B ピストン側室(ピストンバルブにおける他方室、ベースバルブにおける一方室)
D 緩衝器
G1,G2 支持手段
O 窓部
R リザーバ(ベースバルブにおける他方室)
V1 ピストンバルブ(バルブ)
V2 ベースバルブ(バルブ)
V3 減衰弁
1,2 バルブディスク
3 シリンダ
5 ロッド
6 排出通路
1a,2a 通路
1b,2b 窓
1c,2c 弁座
1d,2d ストッパ部
1e,2e ボス部
10,20 弁体
10a,20a 切欠き
10b,20b 切欠き
11,21 支持ワッシャ
11a,21a 基部
11b,21b 支持枝部
12,22 サポート

Claims (5)

  1. 一方室と他方室とを区画するバルブディスクと、上記バルブディスクの一方室側に積層される一以上の環板状の弁体とを備えており、上記バルブディスクには、上記一方室と上記他方室とを連通する通路と、上記通路の一端に連なる窓と、上記窓を囲い上記弁体が離着座する弁座が形成されるバルブにおいて、
    上記弁体の内周を支える支持手段と、上記弁体の反バルブディスク側に積層されて上記弁体の反バルブディスク側の内周部が離着座する環状のサポートとを備えており、
    上記バルブディスクには、上記弁座よりも低い位置に配置され上記弁体のバルブディスク側の内周部が離着座するストッパ部が形成されており、
    上記弁体のバルブディスク側の内周部が上記ストッパ部に着座すると、上記一方室から上記他方室に向けて移動する流体の流れが阻止または抑制される
    ことを特徴とするバルブ。
  2. 上記支持手段は、上記バルブディスクに形成されて上記ストッパ部から突出するボス部と、上記ボス部に積層される支持ワッシャとを備えており、
    上記ボス部及び上記支持ワッシャは、共に、環状の基部と、上記基部から外周側に延びる複数の支持枝部とを備えており、上記支持枝部の間に、それぞれ、窓部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  3. 複数の上記弁体を備え、最も反バルブディスク側に配置される上記弁体の内周部に切欠きが形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバルブ。
  4. 複数の上記弁体を備え、最もバルブディスク側に配置される上記弁体の外周部に切欠きが形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のバルブ。
  5. シリンダと、上記シリンダに出入りするロッドと、上記ロッドの先端部に保持されて上記シリンダ内を軸方向に移動可能なピストンバルブと、上記シリンダ内に形成されて上記ピストンバルブで区画されるロッド側室及びピストン側室と、上記シリンダ外に形成されるリザーバと、上記リザーバと上記ピストン側室とを区画するベースバルブと、上記ロッド側室と上記リザーバとを連通する排出通路と、上記排出通路の途中に設けられる減衰弁とを備える緩衝器において、
    上記ピストンバルブと上記ベースバルブが、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のバルブの構成を備えることを特徴とする緩衝器。
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