JP5219790B2 - バンドパスフィルタ、これを用いた無線通信モジュール及び通信機器装置 - Google Patents

バンドパスフィルタ、これを用いた無線通信モジュール及び通信機器装置 Download PDF

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Description

本発明は、バンドパスフィルタ及びこれを用いた通信機器装置に関するものである。通信機器装置は、例えば、携帯電話、無線LANのような無線通信機器に好適に用いることができる。
従来から、通信機器装置などに用いられるバンドパスフィルタには所定の通過帯域を除く周波数帯域での信号を減衰させることが求められている。そこで、特許文献1に開示されているように、共振電極に電気信号を入力する入力回路として、並列共振入力回路を用いたバンドパスフィルタが提案されている。特許文献1に開示されたバンドパスフィルタにおいては、並列共振入力回路を備えていることにより、共振周波数の高調波成分の減衰を改善している。
特開2003−46303号公報
しかしながら、近年、急峻な減衰特性を備えることが求められている。つまり、通過帯域近傍の周波数帯域における信号をより大きく減衰させることが求められている。特許文献1に開示されたバンドパスフィルタによって共振周波数の高調波成分の減衰を改善することはできる。しかしながら、より大きな減衰特性を備えるためには特許文献1に開示されたバンドパスフィルタでは不十分である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、通過周波数の高調波成分を小さくできるとともに、より急峻な減衰特性を備えたバンドパスフィルタ並びにこれを用いた無線通信モジュール及び通信機器装置を提供することを目的とする。
本発明のバンドパスフィルタは、複数の誘電体層を積層してなる積層体と、該積層体中であって前記誘電体層の主面と平行に並設された複数の共振電極と、該複数の共振電極とそれぞれ電気的に接続された複数の容量電極と、前記複数の共振電極に電気信号を入力する並列共振入力回路と、を備えている。そして、前記並列共振入力回路が、前記共振電極と電気的に接続された第1の入力電極と、前記誘電体層を介して前記容量電極と対向し、前記容量電極を介して前記共振電極に電気的に接続された第2の入力電極とを具備しており、前記共振電極と電気的に接続された第1の出力電極と、前記誘電体層を介して前記容量電極と対向し、前記容量電極を介して前記共振電極に電気的に接続された第2の出力電極とを含んでおり、前記積層体の表面に入力端子及び出力端子が配設され、前記入力端子が前記第1の入力電極及び前記第2の入力電極に電気信号を入力し、前記出力端子が前記第1の出力電極及び前記第2の出力電極から電気信号を出力する。
本発明のバンドパスフィルタによれば、並列共振入力回路が、共振電極と接続された第1の入力電極と、誘電体層を介して容量電極と対向し、容量電極を介して共振電極に電気的に接続された第2の入力電極とを具備している。言い換えれば、第1の入力電極のインダクタ成分と、容量電極及び第2の入力電極による容量成分ならびにインダクタ成分による第1の並列共振と、第1の入力電極と第2の入力電極とが電磁結合することにより第1の並列共振に対して副次的に形成される第2の並列共振と、を具備している。これにより、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができる。結果として、大きな減衰特性を有するバンドパスフィルタを提供することができる。
以下、本発明のバンドパスフィルタについて図面を用いて詳細に説明する。
図1〜4に示すように、本発明の第1の実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、複数の誘電体層3を積層してなる積層体5と、積層体5中であって誘電体層3の主面と平行に並設された複数の共振電極7と、複数の共振電極7とそれぞれ電気的に接続された複数の容量電極9(第1の容量電極9)と、複数の共振電極7に電気信号を入力する並列共振入力回路11と、を備えている。そして、並列共振入力回路11が、共振電極7と接続された第1の入力電極13と、誘電体層3を介して容量電極9と対向し、容量電極9を介して共振電極7に電気的に接続された第2の入力電極15とを具備している。
これにより、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができる。そのため、従来のバンドパスと比較して、より大きな減衰特性を有するバンドパスフィルタ1を提供することができる。これは、以下の理由による。
共振電極7と接続された第1の入力電極13と容量電極9を介して共振電極7に接続された入力電極と容量電極9に接続された第2の入力電極15を有していることにより、第1の入力電極13のインダクタ成分と、容量電極9及び第2の入力電極15による容量成分ならびにインダクタ成分により第1の並列共振が起こり、通過帯域の高周波側に減衰極が発現している。さらに、本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、第1の入力電極13と第2の入力電極15が電磁結合している。そのため、第1の入力電極13と第2の入力電極15の電磁結合成分と第1の入力電極13のインダクタ成分と、容量電極9及び第2の入力電極15による容量成分ならびにインダクタ成分により第1の並列共振に対して副次的に形成される第2の並列共振が起こり、減衰極が発現し、第1の並列共振と第2の並列共振により減衰極が2つ発現させることができる。
本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、複数の誘電体層3を積層してなる積層体5を備えている。積層体5及び誘電体層3の形状や寸法は、使用される周波数や用途に応じて設定される。例えば、誘電体層3の厚みは、誘電体層3を介して対向する第2の入力電極15と容量電極9との間で電気的な短絡が生じないように、絶縁性を確保するのに十分な厚みを有していることが好ましい。
誘電体層3としては、例えば、セラミック材料のような無機材料及び樹脂材料を用いることができる。具体的には、セラミック材料としては、例えば、アルミナセラミックス、ムライトセラミックス及びガラスセラミックスを用いることができる。また、樹脂材料としては、例えば、四フッ化エチレン―エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)、四フッ化エチレン―エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン―エチレン共重合樹脂;ETFE)及び四フッ化エチレン―パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン―パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)のようなフッ素樹脂、ガラスエポキシ樹脂並びにポリイミドを用いることができる。
本実施形態のバンドパスフィルタ1においては、図3に示すように、積層体5の表面には第1の基準電極17及び第2の基準電極19が配設されている。より具体的には、積層体5の積層方向の一方の端部(図3においては上面)に第1の基準電極17が配設され、積層体5の積層方向の他方の端部(図3においては下面)に第2の基準電極19が配設されている。
第1の基準電極17及び第2の基準電極19は、積層体5の上面及び下面の全体にそれぞれ配設されていることが好ましい。これにより、積層体5の内部における信号の伝達に伴い生じる電磁波の外部への漏洩を抑制することができるからである。ただし、本実施形態のように、入力端子21及び出力端子23(以下、単に入出力端子23ともいう)が、積層体5の上面又は下面において外部に取り出されている場合には、入出力端子23との電気的な短絡を防止するため、入出力端子23と離隔するように、入出力端子23の取り出し口を除く部分に配設されていることが好ましい。
また、積層体5の少なくとも1つの側面には第3の基準電極25が配設されている。第3の基準電極25は、共振電極7の短絡端を形成するために用いられる。なお、本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1においては第3の基準電極25が積層体5の側面に配設されているが、特にこれに限定されるものではない。共振電極7の短絡端を形成することができるのであれば、例えば、第3の基準電極25が積層体5に埋設されていてもよい。
第1の基準電極17、第2の基準電極19及び第3の基準電極25としては、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。導電性の良好な部材としては、例えば、Au,Ag,Cu,Al,Pt,Pd,W及びMoのような金属部材を用いることができる。
本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、積層体5中であって誘電体層3の主面と平行に並設された2つの共振電極7を備えている。一方の共振電極7は第1の入力電極13と電気的に接続されている。また、他方の共振電極7は第1の出力電極35と電気的に接続されている。
並設され、隣り合う共振電極7が電磁界結合することにより、入力信号における通過帯域に対応する波長成分を取り出すことができる。このとき、共振電極77の長さを通過帯域に対応する波長成分の略1/4とすることにより、λ/4共振を利用して、効率よく入力信号における通過帯域に対応する波長成分を取り出すことができる。なお、共振電極7としては、第1の基準電極17と同様に、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。
なお、本実施形態におけるバンドパスフィルタ1は2つの共振電極7を備えているが、これに限定されるものではない。3つ以上の共振電極7を備え、これらの共振電極7の短絡端が互い違いに接続された、いわゆるインターデジタル型としてもよい。
本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、2つの共振電極7とビア電極27を介してそれぞれ電気的に接続された2つの第1の容量電極9を備えている。なお、図4においては、共振電極7と入力側の第1の容量電極9とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL5、共振電極7と出力側の第1の容量電極9とを接続するビア電極27におけるリアクタンス成分をL6で示している。
また、2つの第1の容量電極9とビア導体を介してそれぞれ接続された2つの第2の容量電極29を備えている。入力側の第1の容量電極9と第2の容量電極29とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL7、出力側の第1の容量電極9と第2の容量電極29とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL8で示している。
入力側の第2の容量電極29は第2の基準電極19との間でC5、出力側の第2の容量電極29は第2の基準電極19との間でC6の容量結合を形成している。なお、第1の容量電極9及び第2の容量電極29としては、第1の基準電極17と同様に、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1は、複数の共振電極7に電気信号を入力する並列共振入力回路11を備えている。本実施形態における並列共振入力回路11は、共振電極7と接続された第1の入力電極13と、誘電体層3を介して第1の容量電極9と対向し、第1の容量電極9を介して共振電極7に電気的に接続された第2の入力電極15とを具備している。
さらに、本実施形態における並列共振入力回路11は、積層体5の上面に配設され、第1の入力電極13及び第2の入力電極15に電気信号を入力する入力端子21を具備している。なお、図4においては、第1の入力電極13におけるインダクタ成分をL1、第2の入力電極15におけるインダクタ成分をL3と容量成分をC1で示している。また、共振電極7と第1の入力電極13とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL9、第1の入力電極13と第2の入力電極15とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL11で示している。
この入力端子21を介して外部から共振電極7に信号を入力することにより、通過帯域の周波数成分を抽出することができる。また、このとき、第1の入力電極13の及び第2の入力電極15を介して共振電極7に信号が入力されるため、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができる。また、並列共振入力回路11が、上記の内部配線と入力端子21をさらに備えていることから、複数の入力端子21を設ける必要が無く、外部配線(非図示)との接続を容易に行うことができる。
また、本実施形態のように、第1の入力電極13は、誘電体層3の主面と垂直な方向から共振電極7と直接に接続されていることが好ましい。第1の入力電極13中を流れる電流の向きに垂直な方向に磁界が発生するが、第1の入力電極13を上記のように形成することにより、この磁界から共振電極7が受ける影響を小さくすることができるからである。
また、入力端子21が積層体5の上面に配設され、第1の入力電極13が誘電体層3の主面と垂直な方向に形成されているため、積層体5の側面上に第1の入力電極13を引き出すことなく、第1の入力電極13に電気信号を入力することができる。つまり、積層体5を平面視した場合における、積層体5のサイズを小さくすることができる。積層体5を平面視した場合における、積層体5のサイズを小さくすることが求められている場合には、本実施形態のように第1の入力電極13が配設されていることが好ましい。
また、本実施形態のように、第2の入力電極15は、誘電体層3を介して第1の容量電極9と対向する対向電極31を有していることが好ましい。図4においてC1で示すように、第2の入力電極15における対向電極31と第1の容量電極9とを容量結合させることにより、2つの減衰極を所望の周波数に合わせることができる。なお、第1の入力電極13及び第2の入力電極15としては、第1の基準電極17と同様に、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。
また、図3に示すように、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、第1の容量電極9と第2の容量電極29との間に位置して、誘電体層3を介して第1の容量電極9及び第2の容量電極29と対向し容量結合C2及びC3を形成する結合電極33を備えている。このような結合電極33を備えることにより、複数の共振電極7間における容量結合を調整することができる。
この入力端子21を介して外部から共振電極7に信号を入力することにより、通過帯域の周波数成分を抽出することができる。また、このとき、第1の入力電極13の及び第2の入力電極15を介して共振電極7に信号が入力されるため、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができる。また、並列共振入力回路11が、上記の内部配線と入力端子21をさらに備えていることから、複数の入力端子21を設ける必要が無く、外部配線(非図示)との接続を容易に行うことができる。
また、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、共振電極7と接続された第1の出力電極35と、誘電体層3を介して第1の容量電極9と対向し、第1の容量電極9を介して共振電極7に電気的に接続された第2の出力電極37と、積層体5の上面に配設され、第1の出力電極35及び第2の出力電極37から電気信号を出力する出力端子23とを具備する並列共振出力回路39を更に備えている。なお、図4においては、第1の出力電極35におけるインダクタ成分をL2、第2の出力電極37におけるインダクタ成分をL4と容量成分をC4で示している。また、共振電極7と第1の出力電極35とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL10、第1の出力電極35と第2の出力電極37とを接続するビア電極27におけるインダクタ成分をL12で示している。
並列共振入力回路11において第1の入力電極13及び第2の入力電極15を備えていることにより、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができるのと同様に、このような並列共振出力回路39を備えることによっても、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができる。そのため、並列共振入力回路11及び並列共振出力回路39を備えている場合には、通過帯域の高周波側におけるノイズ減衰の効果をより高めることができる。
このとき、並列共振入力回路11の第1の並列共振の周波数と並列共振出力回路39の第1の並列共振の周波数とが略同一となるように、第1の入力電極13及びと第1の出力電極35を形成することが好ましい。これにより、並列共振入力回路11の第1の並列共振によるノイズ減衰の効果と並列共振出力回路39の第1の並列共振によるノイズ減衰の効果を強めあうことができるからである。また、同様に、並列共振入力回路11の第2の並列共振の周波数と並列共振出力回路39の第2の並列共振の周波数とが略同一となるように、第2の入力電極15及び第2の出力電極37を形成することが好ましい。具体的には、並列共振入力回路11と並列共振出力回路39とが対称形となるように構成されることが好ましい。
また、本実施形態のように、第1の出力電極35は、誘電体層3の主面と垂直な方向から共振電極7と直接に接続されていることが好ましい。第1の出力電極35中を流れる電流の向きに垂直な方向に磁界が発生するが、第1の出力電極35を上記のように形成することにより、この磁界から共振電極7が受ける影響を小さくすることができるからである。
また、出力端子23が積層体5の上面に配設され、第1の出力電極35が誘電体層3の主面と垂直な方向に形成されているため、積層体5の側面上に第1の出力電極35を引き出すことなく、第1の出力電極35に電気信号を入力することができる。つまり、積層体5を平面視した場合における、積層体5のサイズを小さくすることができる。積層体5を平面視した場合における、積層体5のサイズを小さくすることが求められている場合には、本実施形態のように第1の出力電極35が配設されていることが好ましい。
また、本実施形態のように、第2の出力電極37は、誘電体層3を介して第1の容量電極9と対向する対向電極31を有していることが好ましい。図4においてC4で示すように、第2の出力電極37における対向電極31と第1の容量電極9とを容量結合させることにより、2つの減衰極を所望の周波数に合わせることができる。なお、第1の出力電極35及び第2の出力電極37としては、第1の基準電極17と同様に、導電性の良好な部材を用いることが好ましい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明をする。
図5,6に示すように、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、第1の実施形態と比較して、第1の入力電極13が、誘電体層3の主面に平行、且つ、共振電極7の長手方向に垂直な方向から共振電極7と直接に接続されていることを特徴としている。また、第1の入力電極13が誘電体層3の主面に平行に配設されているため、入力端子21が積層体5の側面に配設される。
第1の入力電極13中を流れる電流の向きに垂直な方向に磁界が発生するが、第1の入力電極13を上記のように形成することにより、第1の実施形態と同様に、この磁界から共振電極7が受ける影響を小さくすることができるからである。
また、図2と図5を比較すると明らかなように、第1の入力電極13を誘電体層3の主面に平行、且つ、共振電極7の長手方向に垂直な方向から共振電極7と直接に接続することにより、積層体5の積層数を減らすことができる。
また、第1の実施形態と比較した場合に、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、第1の入力電極13の長さを調整しやすい。言い換えれば、第1の入力電極13のインダクタ成分の調整を容易に行うことができる。そのため、減衰極の生じる周波数の調整を行うことが容易となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明をする。
図7,8に示すように、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、第1の実施形態と比較して、第1の入力電極13が、誘電体層3の主面と垂直な方向から共振電極7と直接に接続されるビア導体と、誘電体層3の主面に平行、且つ、共振電極7の長手方向に垂直な方向に配設され、ビア導体パターンと接続された内部配線パターンとを備えていることを特徴とする。
本実施形態にかかるバンドパスフィルタ1を等価回路で示すと図4と同様になる。本実施形態にかかる並列共振入力回路11においては、ビア導体パターンによるインダクタンス成分L5,L9,L11が存在するので、ビア導体がない場合に比べて、共振周波数が低くなる。そのため、所望の共振周波数を得たい場合に、第1の入力電極13のインダクタ成分L1、第2の入力電極15のインダクタ成分L3又は容量成分C1を必要以上に大きくする必要がない。これにより、第1の入力電極13と第2の入力電極15の小型化が図れるため、バンドパスフィルタ1自体の小型化が可能となる。
また、並列共振入力回路11と同様に、本実施形態にかかる並列共振出力回路39においても、ビア導体パターンによるインダクタンス成分L6,L10,L12が存在するので、ビア導体がない場合と比較して、共振周波数が低くなる。そのため、所望の共振周波数を得たい場合に、第1の出力電極35のインダクタ成分L2、第2の出力電極37のインダクタ成分L4又は容量成分C4を必要以上に大きくする必要がない。これにより、第1の出力電極35と第2の出力電極37の小型化が図れるため、バンドパスフィルタ1自体の小型化が可能となる。
次に、本発明の高周波モジュール及び無線通信機器について以下に説明する。
図9に示すように、本実施形態の高周波モジュール45は、上記いずれかに記載のバンドパスフィルタ1と、バンドパスフィルタ1の第2の端部側(図9においては上面側)に配設され、バンプ47を介してバンドパスフィルタ1と電気的に接続された集積回路49と、バンドパスフィルタ1の第1の端部側(図9においては下面側)に配設され、バンプ47を介してバンドパスフィルタ1と電気的に接続されたプリント基板51とを備えている。
そして、本実施形態の無線通信機器53は、上記の高周波モジュール45と、プリント基板51を介してバンドパスフィルタ1に電気的に接続されたベースバンド部55と、プリント基板51を介してバンドパスフィルタ1に電気的に接続されたアンテナ57とを備えている。
本実施形態の高周波モジュール45および無線通信機器53によれば、従来のバンドパスフィルタ1と比較して、共振電極7と接続された第1の入力電極13と、誘電体層3を介して容量電極9と対向し、容量電極9を介して共振電極7に電気的に接続された第2の入力電極15とを具備している。そのため、通過帯域の高周波側に2つの減衰極を発現させることができるので、より大きな減衰特性を有するバンドパスフィルタ1とすることができる。
これにより、通過帯域外のノイズとなる信号成分を小さくできるので、受信感度が高い高性能な高周波モジュール45および無線通信機器53を得ることができる。
なお、本実施形態においては、集積回路49が、バンドパスフィルタ1の第2の端部側に配設されるとともにバンプ47を介してバンドパスフィルタ1と電気的に接続している。また、プリント基板51が、バンドパスフィルタ1の第1の端部側に配設されるとともにバンプ47を介してバンドパスフィルタ1と電気的に接続されている。ここで、バンドパスフィルタ1を内蔵した基板を用いて、集積回路49を、基体の第2の端部側に配設するとともにバンプ47を介して基体と電気的に接続し、プリント基板51を、基体の第1の端部側に配設するとともにバンプ47を介して基体と電気的に接続してもよい。
図7に示す実施形態にかかるバンドパスフィルタ1の伝送特性を電磁界シミュレーションにて計算した。
本実施例における積層体5は、7層の誘電体層3から形成されている。各誘電体層3の厚みは、誘電体の上面側から、130μm、20μm、60μm、30μm、20μm、20μm、20μmとした。
共振電極7は、長手方向の長さが0.75mmであり、誘電体層3の主面に平行であって長手方向に垂直な方向の幅を0.13mmとした。なお、以下において、誘電体層3の主面に平行であって長手方向に平行な方向の幅と誘電体層3の主面に平行であって長手方向に垂直な方向の幅とを寸法として示す。例えば、共振電極7の寸法は、0.75mm×0.13mmとして示される。このような共振電極7を、間隔を0.125mmとして2つ並設した。
第1の基準電極17及び第2の基準電極19は、積層体5の上面及び下面の全体にそれぞれ配設される。また、第1の基準電極17及び第2の基準電極19の寸法は、それぞれ2.3mm×1.4mmとした。また、積層体5の側面には、第3の基準電極25が配設されている。そして、各共振電極7の一方端が、この第3の基準電極25に接続されている。
また、本実施例にかかるバンドパスフィルタ1は、2つの共振電極7とビア電極27を介してそれぞれ電気的に接続された2つの第1の容量電極9と、これら2つの第1の容量電極9とビア導体を介してそれぞれ接続された2つの第2の容量電極29を備えている。これら2つの第1の容量電極9の寸法は、それぞれ1.0mm×0.4mmとした。また、これら2つの第2の容量電極29の寸法は、それぞれ0.875mm×0.375mmとした。
本実施例においては、第1の入力電極13及び第1の出力電極35が、それぞれ誘電体層3の主面と垂直な方向から共振電極7と直接に接続されるビア導体パターンと、誘電体層3の主面に平行、且つ、共振電極7の長手方向に垂直な方向に配設され、ビア導体パターンと接続された内部配線パターンとを備えている。
第1の入力電極13及び第1の出力電極35における内部配線パターンとしては、それぞれ誘電体層3の主面に平行であって長手方向に平行な方向の長さが1.0mmであるとともに誘電体層3の主面に平行であって長手方向に垂直な方向の長さが0.45mmであるL字形とした。
また、第2の入力電極15及び第2の出力電極37としては、それぞれ誘電体層3の主面に平行であって長手方向に平行な方向の長さが0.95mmである対向電極31を有するとともに誘電体層3の主面に平行であって長手方向に垂直な方向の長さが0.5mmであるT字形とした。
また、共振電極7と第1の容量電極9、第1の容量電極9と第2の容量電極29などを接続するビア導体及びビア導体パターンは、直径75μmとした。
本実施例にかかるバンドパスフィルタ1のフィルタ特性を図10に示す。図10に示すように、通過帯域である5GHzよりも高周波側である8〜9GHz周辺に2つの減衰極が発現している。そのため、大きな減衰特性を有するバンドパスフィルタ1を提供することができる。例えば、本実施例のバンドパスフィルタ1は5GHz帯の無線LANとして用いることができる。
本発明の第1の実施形態におけるバンドパスフィルタを示す斜視図である。 図1に示す実施形態の分解斜視図である。 図1に示す実施形態のA−A断面図である。 図1に示す実施形態の等価回路図である。 本発明の第2の実施形態におけるバンドパスフィルタを示す分解斜視図である。 図5に示す実施形態の断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるバンドパスフィルタを示す分解斜視図である。 図7に示す実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態にかかる高周波モジュール及び無線通信機器を示す概念図である。 図7に示すバンドパスフィルタのフィルタ特性である。
符号の説明
1・・・バンドパスフィルタ
3・・・誘電体層
5・・・積層体
7・・・共振電極
9・・・(第1の)容量電極
11・・・並列共振入力回路
13・・・第1の入力電極
15・・・第2の入力電極
17・・・第1の基準電極
19・・・第2の基準電極
21・・・入力端子
23・・・出力端子
25・・・第3の基準電極
27・・・ビア電極
29・・・第2の容量電極
31・・・対向電極
33・・・結合電極
35・・・第1の出力電極
37・・・第2の出力電極
39・・・並列共振出力回路
45・・・高周波モジュール
47・・・バンプ
49・・・集積回路
51・・・プリント基板
53・・・無線通信機器
55・・・ベースバンド部
57・・・アンテナ

Claims (9)

  1. 複数の誘電体層を積層してなる積層体と、
    該積層体中であって前記誘電体層の主面と平行に並設された複数の共振電極と、
    該複数の共振電極とそれぞれ電気的に接続された複数の容量電極と、
    前記複数の共振電極に電気信号を入力する並列共振入力回路と、を備えたバンドパスフィルタであって、
    前記並列共振入力回路は、前記共振電極と電気的に接続された第1の入力電極と、前記誘電体層を介して前記容量電極と対向し、前記容量電極を介して前記共振電極に電気的に接続された第2の入力電極とを具備しており、
    前記共振電極と電気的に接続された第1の出力電極と、前記誘電体層を介して前記容量電極と対向し、前記容量電極を介して前記共振電極に電気的に接続された第2の出力電極とを含んでおり、
    前記積層体の表面に入力端子及び出力端子が配設され、
    前記入力端子が前記第1の入力電極及び前記第2の入力電極に電気信号を入力し、
    前記出力端子が前記第1の出力電極及び前記第2の出力電極から電気信号を出力することを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. 記第1の出力電極と、前記第2の出力電極と、前記出力端子とを具備する並列共振出力回路を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 前記並列共振入力回路は、前記第1の入力電極と前記第2の入力電極とを電気的に接続する内部配線と、前記入力端子とをさらに具備していることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  4. 前記第1の入力電極は、前記誘電体層の主面と垂直な方向から前記共振電極と直接に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  5. 前記第1の入力電極は、前記誘電体層の主面に平行、且つ、前記共振電極の長手方向に垂直な方向から前記共振電極と直接に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  6. 前記共振電極と前記容量電極とがビア電極を介して接続され、前記第1の入力電極が前記ビア電極と直接接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  7. 前記第2の入力電極は、前記誘電体層を介して前記容量電極と対向していることを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のバンドパスフィルタを備えたことを特徴とする高周波モジュール。
  9. 請求項8に記載の高周波モジュールを備えたことを特徴とする無線通信機器。
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