JP5217928B2 - プレス加工方法及びプレス成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、ブランクホルダを使用せず、薄板鋼板等の素材の端部を曲率形状にプレス加工する方法と、この方法により成形されたプレス成形体に関するものである。なお本明細書においてプレス加工とは、曲げ加工及び絞り加工を意味するものである。
自動車部品に代表される工業製品の製造工程においては、薄板鋼板等を素材としてプレス成形法によって様々な形状の部品(プレス成形体)が製造されている。その多くは、平板状の素材の端部を曲げ加工または絞り加工して成形されている。その場合、プレス成形体の加工が直線に沿って行われる場合にはさほど問題はないが、加工の稜線が曲線である場合、すなわち平面視したときに曲率を有する形状に曲げ加工するような場合には、図1に示すように素材端部の成形前の線長D1と成形後の線長D2とが一致しなくなる。このためにD1>D2となる場合にはしわや座屈が生じやすくなり、成形品質を低下させる。なお、図1において1を素材の上面、2を縦壁面、3をフランジ面と呼ぶ。フランジ面はフェース面とも呼ばれる。
プレス成形に伴い素材成形部に発生するしわの抑制は古くからの課題であり、例えば特許文献1及び特許文献2には、プレスにより絞り成形を行う際のしわ抑制のために、素材を固定するブランクホルダに凹凸状のビードを設け、プレス成形体のフェース面に凹凸形状を付与することにより、成形工程中の素材流入を抑制することが提案されている。
しかしこれらの特許文献1及び特許文献2の技術は、何れもブランクホルダにビードを設けるものであるから、ブランクホルダを使用しない場合には適用することができない。またブランクホルダにビードを設けて素材流入を抑制すると、素材に対して大きな伸び縮みを許容することとなり、素材の歪量が大きくなり、ひいてはこの歪量に応じて残留引張・圧縮応力が働くこととなって、プレス成形後のスプリングバックが大きくなり、プレス成形体の寸法精度が低下することとなる。さらに素材にしわ押さえ部の余肉部分が必要となり、その分だけ素材の歩留まりが悪くなるという欠点もある。
特開2004−9107号公報 特開2007−245188号公報
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、素材の端部を平面視したときに曲率を有する形状にプレス加工する場合において、素材成形部のしわや座屈を効果的に抑制することができ、残留引張・圧縮応力を抑制して寸法精度を向上させることができ、しかも素材にしわ押さえ部の余肉部分を設ける必要をなくして素材の歩留まりを向上させることができる技術を提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明のプレス加工方法は、平板状の素材の中央部をパッドによって支持し、素材の端部を平面視したときに曲率を有し、かつ側面視したとき縦壁面の下方にフランジ面を有する形状にプレスする加工方法において、縦壁面に凸形状に張り出した凸状ビードを付与し、その直下のフランジ面には、フランジ面を横断し、フランジ面から凹形状に窪ませた凹状ビードを付与することにより、素材成形部のしわ発生を抑制することを特徴とするものである。
なお請求項3に記載のように、凸状ビードと凹状ビードとの縦方向断面の線長の総和をLa、これらのビードを付与する前の対応部分の縦方向断面の線長をLbとしたとき、LaとLbの差をLbで除した値を素材強度毎の破断限界伸び量以内とし、かつ凹状ビードの横方向断面の線長D2、素材の対応部分のプレス成形前の線長D1としたとき、D2とD1の差をD1で除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内とすることが好ましい。
また上記の課題を解決するためになされた本発明のプレス成形体は、平板状の素材の端部を平面視したときに曲率を有し、かつ側面視したとき縦壁面の下方にフランジ面を有する形状に加工したプレス成形体であって、縦壁面に凸形状に張り出した凸状ビードが付与され、またその直下のフランジ面には、フランジ面を横断し、フランジ面から凹形状に窪ませた凹状ビードが付与されていることを特徴とするものである。
なお請求項4に記載のように、凸状ビードと凹状ビードとの縦方向断面の線長の総和をLa、これらのビードを付与する前の対応部分の縦方向断面の線長をLbとしたとき、LaとLbの差をLbで除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内であり、かつ凹状ビードの横方向断面の線長D2、素材の対応部分のプレス成形前の線長D1としたとき、D2とD1の差をD1で除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内であることが好ましい。
本発明によれば、プレス加工されたプレス成形体の縦壁面とその直下のフランジ面とに凹凸のビードを形成することによって、長手方向、縦方向の何れについても、素材段階における線長と、プレス成形体の対応部分の線長とをほぼ等しくすることができる。これによってプレス加工時のしわの発生を抑制することができる。本発明はブランクホルダにビードを設ける従来技術とは異なり、素材に対して大きな伸び縮みを与えないので、プレス成形品の残留引張・圧縮応力を抑制して寸法精度を向上させることができる。また本発明では素材にしわ押さえ部の余肉部分を設ける必要がないので、素材の歩留まりを向上させることができる。
特にこれらのビードの形状を請求項2、4に記載した寸法としておけば、素材に対して伸び縮みをほとんど与えることがないため、しわの発生防止効果と、寸法精度向上効果とにおいて更に好ましい結果を得ることができる。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
本実施形態においては、図2に示すように素材の中央部をパッド4によって支持し、ブランクホルダを備えていないプレス成形型を使用して、素材の端部を平面視したときに曲率を有する形状に、曲げ刃5によってプレス成形する。6はパンチであり、図2ではパンチ6の上面に素材を載せてパッド4によって押圧し、パンチ6の両側で一対の曲げ刃5を下降させて素材の両側の端部をパンチ6の外形状に沿って曲げ加工する。本明細書では説明を分かり易くするために、図2に示したように素材をパンチ6の上面にセットして曲げ加工を行う状態を想定して上下関係を説明しているが、当業者には自明のように、図2の上下を反転させ、パンチ6を曲げ刃5の内部に向けて下降させることも可能である。なお、図2中に破線で示したブランクホルダ7を付加すれば絞り加工を行うことができる。
プレス成形体は図3、図4に示すように、側面視したとき縦壁面2の下方にフランジ面3を有する形状であるが、本発明ではプレス成形体の縦壁面2に凸形状に張り出した凸状ビード10を付与し、またその直下のフランジ面3には凹形状に窪ませた凹状ビード20を付与することにより、素材段階における線長と、プレス成形体の対応部分の線長との差を小さくするか、好ましくはゼロとする。これらのビードの形状については以下に詳細に説明するが、図3に示すように縦壁面2からなだらかに張り出した形状としても、あるいは図4に示すように縦壁面2から鉤鼻状に張り出した形状としてもよい。
図5と図6は、図3に示されたビードの拡大斜視図とその中央縦断面図である。これらの図において、Aはプレス成形体の縦壁基準面(縦壁面2と同じ)、Bはフランジ面基準面(フランジ面3と同じ)、Cは凸状ビード10の中央張り出し部11の表面、Dは凹状ビード20の中央部表面である。図6から明らかなように、凸状ビード10は縦壁面2から凸形状に張り出し、凹状ビード20はフランジ面3から凹形状に窪んでいる。なお、中央張り出し部11の両側面12は縦壁面2に向かう傾斜面となっており、凹状ビード20の両側面21はフランジ面3に向かう傾斜面となっている。
また図7と図8は、図4に示されたビードの拡大斜視図とその中央縦断面図である。これらの図においても、Aはプレス成形体の縦壁基準面(縦壁面2と同じ)、Bはフランジ面基準面(フランジ面3と同じ)、Cは凸状ビード10の表面、Dは凹状ビード20の中央部表面である。凸状ビード10の表面Cがフラットな斜面であるか、段付きの斜面であるかの点で相違するが、縦壁面2から凸形状に張り出し、フランジ面3では凹形状に窪んでいる点で共通である。
本発明においては、プレス成形体にこのような凸状ビード10と凹状ビード20とを形成することによって、長手方向、縦方向の何れについても、素材段階における線長とプレス成形体の対応部分の線長との差を小さくするかゼロとし、しわの発生を抑制する。この効果を十分に発揮させるためには、以下に示す条件を満足するようにビード形状を決定することが望ましい。
図9の上段と下段の何れの図においても、L1はビード付与前の縦壁断面線長、L2はビード付与前のフランジ面の断面線長、L3はビード形成部の縦壁凸部の断面線長、L4はビード形成部のフランジ面の断面線長である。素材段階における線長よりもプレス成形体の対応部分の線長が小さくなるとしわが発生する可能性が生ずるため、L1+L2≦L3+L4とする。ただしL3+L4とL1+L2の差が大きくなりすぎると素材が破断する可能性があるため、{(L3+L4)−(L1+L2)}/(L1+L2)≦εeとする。ここでεeは素材強度毎の破断限界伸び量である。最も好ましくはL1+L2=L3+L4である。
図9は縦方向の線長についての説明であるが、長手方向についても素材段階における線長とプレス成形体の対応部分の線長との差を小さくすることが必要である。このため図10に示すように、成形前の素材端部の長手方向の線長をD1、成形後の素材端部の長手方向の線長をD2としたとき、D2−D1≧0とする。ただし図9の場合と同様に、(D2−D1)/D1≦εeとする。本発明では凹状ビード20を形成したことによって成形後の素材端部の長手方向の線長を大きくし、上記の関係を満足させている。
上記した条件を満足するビードを形成することによって、ブランクホルダを備えていないプレス成形型を使用して素材の端部を曲線状に折り曲げる場合にも、しわの発生を確実に防止することができる。以下に、図11、図12を参照しながら、各ビードのサイズの具体的な決定方法を説明する。
先ず、幾何学的に成形前後の素材端部の線長差Δ1を算出する。次に他部品との取り合いその他の生産技術上の要件を考慮して、ビード数Nとビード幅外径寸法Wを決定し、線長吸収量δ1(1個のビードが吸収できる線長差)を割り出す。(δ1=Δ1/N)。そしてこのδ1は以降に示すサイズを求めるための出発値となる。凹状ビード20のサイズ決定に際しては、図11に示すようにビード幅外径寸法Wと斜面の構成角度θを考慮して、凹状ビードの片側開き量Cを決定する。ここでθはビードを構成するどの面でも負角にならない条件で選ぶものとし、どの面も同じ条件となるにはθは40°〜60°となる。θ=cos−1(C/E)である。ただし斜辺長Eと線長吸収量δ1との間には、E=C+0.5×δ1の関係が成立し、このときビード深さTはT=C・tanθとなる。ここで、既知であるθとδlに基いてC、E、及びTが決定する。
次に図12を参照しながら、凸状ビード10のサイズ決定方法を説明する。先ず断面の深さFは、ビード付与前の縦壁断面線長L1、フランジ断面線長L2、ビード形成部でフランジ面の断面線長L4、凹ビード深さTより、F=L1×(L2−L4)/(L1+T)と近似的に表される。また、ビード形成部でフランジ面の断面線長L4は、ビード付与前後の断面線長が等しいという条件(L1+L2=L3+L4)を利用して、L4=L1+L2−L3=L1+L2−(L1+F0.5×(L1+T)/L1と表される。ここで、既知であるL1、L2、及び前記のとおり決定したTに基いてFとL4が決定できる。次に、凸状ビード10の片側開き量Gは、前記の深さFと斜辺長Kとの幾何学関係から、G=(F−0.25δ1)/δ1の式により決定できる。凸状ビード10の斜辺長Kと線長吸収量δ1との間には、K=G+0.5×δ1の関係が成立し、前記のとおり決定したGと既知であるδlに基いてKが決定できる。ビード形成部で縦壁凸部断面線長L3は、ビード付与前の縦壁断面長L1、凸状ビード10の断面の深さF、凹状ビードの深さTから、L3=(L1+F0.5×(L1+T)/L1の式により近似的に決定できる。このようにして、成形前後で線長差のないビード形状を決定することができる。実際の形状生成には3次元CADソフトを使い、上述の幾何学条件に近似するように各部の寸法を決める。
以上に、プレス成形体に付与すべきビードの形状について説明したが、プレス成形体の内面形状を決定するパンチ6及びこのパンチ6との間で素材を曲げ加工する曲げ刃5が、これらの凸状ビード10及び凹状ビード20を付与するための凹凸構造を備えたものであることはいうまでもない。
上記した実施形態では、凸状ビード10の上面視方向から見た投影断面形状は台形状に張り出した形状であり、凹状ビード20の正面視方向から見た投影断面形状は台形状に窪んだ形状である。しかしこれらの凸状ビード10及び凹状ビード20の投影断面形状は、三角形あるいは四角形とすることも可能であり、凸状ビード10及び凹状ビード20の投影断面形状を三角形あるいは四角形としたものも、本発明の範囲に包含されることはいうまでもない。以下に、これら3種類の投影断面形状の差異について簡単に言及する。
図21にこれら3種類の断面形状を模式的に示す。突出量をa、片側幅をb1とすると、ビードを形成することによって稼げる線長(ビード表面の線長とビードなしのときの線長の差)は、四角形では2a、台形ではc-b=(a-b1/2-b、三角形では(a-b1/2-b1となる。ここでbは台形の場合に両側に形成される直角三角形の底辺の長さ、cはその斜辺の長さである。このように、単にビードを形成することによって稼げる線長だけを比較すれば四角形が最大となり、台形や三角形のように四角形の角を落として行くと稼げる線長は減少していく。しかし、プレス成形性を考慮すると、四角形ではプレスできない領域が生じるのに対して、台形や三角形の場合にはプレス可能となり、総合的には台形が好ましいこととなる。
次に、図22を参照しつつビード形状をしわのでき易さの観点から検討すると、ビード形状のうち折れ線が集中する各頂点に板が集まり増肉すなわちしわが発生し易い性質がある。また各頂点の角度が小さいほど折れ量が大となって増肉、即ちしわが発生し易い性質がある。例えば図22に示すように、線長が等しい台形と三角形とを比較すると、台形の場合には頂点が2つに分かれており、1つの頂点での角度が鈍角となるために折れ量が小さい。これに対して三角形の場合には台形の2つの頂点が重なった状態とみなすことができ、頂点での角度が鋭角となって折れ量も大きくなる。この結果、台形の方が増肉量が小さくなるためしわが発生しにくく、三角形の方がしわが集中し易い。以上の理由により、実施形態に示したように凸状ビード10及び凹状ビード20の投影断面形状は、台形がベストである。ただし図23に示すように、台形の代わりに張り出し部分をサイン関数や二次曲線で構成することも可能である。
プレス成形体の加工性(しわ・割れ)の良否の評価には現場的には素材の加工前後の板厚減少率が使われる。発明者らは実際に鋼板のプレスを繰り返し、素材強度レベルごとに、板厚減少率がある範囲に収まるプレス成形体であればしわ・割れがないことを調べ、以下に示す数値を評価指標に用いた。たとえば強度レベル270MPa級の素材では板厚減少率±20%以内に収まるプレス成形体であればしわ・割れが無い。また590MPa級の素材では−15%〜17%の範囲であればしわ・割れが無く、980MPa以上では−8%〜12%の範囲内であればしわ・割れが無い。しわは下限値を下回った場合に生じ、割れは上限値を超えた場合に生ずる。以上の評価指標を用いて以下の実施例を説明する。
(実施例1)図13に示される、成形前の素材端部線長D1が247mmであり、成形後の素材端部線長D2が217mmとなる平板状の鋼板の曲げ加工を行った。曲げは縦壁面の曲率半径が400mmR、フランジ面先端の曲率半径が568mmRの円弧に沿った曲げである。線長差は30mmであるため、図14に示すようにビードを3個付与し、ビード1個当たりの線長吸収量を約10mmとした。各ビードを図15に図示した形状・サイズとしたところ、全くしわのない曲げ成形を行うことができた。なお、ビードを設けない場合にはフランジ面にしわが形成された。図15のプレス成形体は980MPa材を使って得られたものであり、板厚減少率は最小−7%、最大10%であり基準の範囲内に入った。ビードを設けない場合は板厚減少率最小−13%となり、基準下限値−8%より下回り、しわが発生した。
(実施例2)実施例1と同一条件で曲げ成形を行う際に、3個のビードの形状・サイズを図16に示すように変更した。この場合には縦壁面の上部の張り出し量が多くなり、吸収可能な線長を実施例1のビードよりも増加させることができる。この実施例においても、プレス成形体にはしわが全く発生しなかった。980MPa材ではこのときも板厚減少率は最小−5%、最大11%となり、前記指標の基準範囲内であった。
(実施例3)図17に示す、成形前の素材端部線長D1が253mmであり、成形後の素材端部線長D2が243mmとなる平板状の鋼板の曲げ加工を行った。曲げは縦壁面の曲率半径が400mmR、フランジ面先端の曲率半径が890mmRの円弧に沿った曲げである。線長差は10mmであるので、3個のビードを付与して1個あたりの線長吸収量を4mmとした。曲げ加工は図18に示す構造のプレス装置を用いて行い、パンチ6とダイ(図2における曲げ刃5に相当)とにビードに対応する凹凸構造を設けた。ビードの形状・サイズは図19に示すとおりであり、1回の曲げ成形により全くしわのないプレス成形体を得ることができた。980MPa材ではこのときも板厚減少率は最小−3%、最大8%となり、前記指標のに示す基準範囲内であった。なお、ビードを設けない場合にはフランジ面で基準値を超えてしわが形成された。
(実施例4)実施例3と同一条件で曲げ成形を行うに際し、曲げを2段階に分けて行った。予曲げ用のビード形状は数値シミュレーションにより図20の通りとし、2回目の曲げ用のビード形状は図19と同一とした。このような2段階の曲げによっても、全くしわのないプレス成形体を得ることができた。980MPa材ではこのときも板厚減少率は最小−6%、最大7%となり、前記指標の基準範囲内であった。
成形前後の素材の端部線長差を説明する斜視図である。 本発明の曲げ成形法の説明図である。 本発明のプレス成形体を示す斜視図である。 本発明のプレス成形体を示す斜視図である。 図3に示されたビードの拡大斜視図である。 図3に示されたビードの中央縦断面図である。 図4に示されたビードの拡大斜視図である。 図4に示されたビードの中央縦断面図である。 好ましいビード形状の説明図である。 長手方向の端部線長差を説明する斜視図である。 凹状ビードのサイズの具体的な決定方法の説明図である。 凸状ビードのサイズの具体的な決定方法の説明図である。 実施例1の曲げ形状を示す斜視図である。 実施例1のプレス成形体を示す斜視図である。 実施例1のビード形状の説明図である。 実施例2のビード形状の説明図である。 実施例3における曲げ形状を示す斜視図である。 実施例3における曲げ加工方法の説明図である。 実施例3におけるビード形状の説明図である。 実施例4における予曲げ用のビード形状の説明図である。 ビード形状と線長との関係との説明図である。 ビード形状としわのでき易さとの関係との説明図である。 ビード形状の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 素材の上面
2 縦壁面
3 フランジ面
4 パッド
5 曲げ刃
6 パンチ
7 ブランクホルダ
10 凸状ビード
11 中央張り出し部
12 両側面
20 凹状ビード
21 両側面

Claims (4)

  1. 平板状の素材の中央部をパッドによって支持し、素材の端部を平面視したときに曲率を有し、かつ側面視したとき縦壁面の下方にフランジ面を有する形状にプレスする加工方法において、縦壁面に凸形状に張り出した凸状ビードを付与し、その直下のフランジ面には、フランジ面を横断し、フランジ面から凹形状に窪ませた凹状ビードを付与することにより、素材成形部のしわ発生を抑制することを特徴とするプレス加工方法。
  2. 平板状の素材の端部を平面視したときに曲率を有し、かつ側面視したとき縦壁面の下方にフランジ面を有する形状に加工したプレス成形体であって、縦壁面に凸形状に張り出した凸状ビードが付与され、またその直下のフランジ面には、フランジ面を横断し、フランジ面から凹形状に窪ませた凹状ビードが付与されていることを特徴とするプレス成形体。
  3. 凸状ビードと凹状ビードとの縦方向断面の線長の総和をLa、これらのビードを付与する前の対応部分の縦方向断面の線長をLbとしたとき、LaとLbの差をLbで除した値を素材強度毎の破断限界伸び量以内とし、かつ凹状ビードの横方向断面の線長D2、素材の対応部分のプレス成形前の線長D1としたとき、D2とD1の差をD1で除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内とすることを特徴とする請求項1記載のプレス加工方法。
  4. 凸状ビードと凹状ビードとの縦方向断面の線長の総和をLa、これらのビードを付与する前の対応部分の縦方向断面の線長をLbとしたとき、LaとLbの差をLbで除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内であり、かつ凹状ビードの横方向断面の線長D2、素材の対応部分のプレス成形前の線長D1としたとき、D2とD1の差をD1で除した値が素材強度毎の破断限界伸び量以内であることを特徴とする請求項2記載のプレス成形体。
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