JP5217527B2 - 電子デバイス - Google Patents
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Description
しかしながら、画像処理方式によりアライメントを行う際には、アライメントマーク画像のコントラストが高くなるように、或いは、信号波形に歪が生じ難いようにアライメントマークを構成するだけでは、アライメントを安定して精度良く行うことができないことが判った。
通常、アライメントマークは、素子領域に形成されるゲート電極や層間絶縁膜等の素子材料と共にスクライブライン上に形成する。スクライブラインは、半導体素子の形成後に、半導体基板から各半導体チップを切り出す際のダイシングラインとなる。このため、ダイシング時の削り屑に素子材料、特に金属材料が含まれ難いように、スクライブライン上の素子材料は最小限となるように考慮される。このような理由から、スクライブライン上にアライメントマークを形成する際には、スクライブライン上の領域全体を広い抜き状態とし、当該領域内に残しパターンとして素子材料の構造体を島状に形成する必要がある。この場合、アライメントマークでは、素子材料の構造体に複数の溝を抜きパターンを形成することになる。
図15において、101がスクライブライン、102がアライメントマークの周縁部分、103がX座標検出用のアライメントマークの溝、104がY座標検出用のアライメントマークの溝、105がスクライブライン101の周縁部分をそれぞれ示す。
図16において、201がアライメントマークのX座標検出用の信号波形、202がアライメントマークのY座標検出用の信号波形であり、211が周縁部分102の縦辺の信号波形、212が溝103の信号波形、221が周縁部分102の横辺の信号波形、222が溝104の信号波形、223が周縁部分105の信号波形をそれぞれ示す。
正確なアライメントを行うためには、アライメントマークの溝103,103に対応して形成される信号波形212,222のみを大きなコントラストで歪み無く検出する必要がある。図16に示すように、信号波形211は信号波形212と、信号波形221は信号波形222と類似しており、誤検出が発生する可能性は高い。
上記したように、アライメントマークは、島状の構造体として可及的に小さく形成することを要し、そのためにアライメントマークの周縁部分と溝とが極めて近接することは避けられない。
本件の発明者は、周縁部分の画像の信号波形を溝の信号波形と明確に異なるようにすべく、アライメントマークに工夫を施すことを鋭意検討し、本件の基本骨子に想到した。
ε=0.61λ/NA(λ:波長, NA:開口数)・・・(1)
解像限界εは、照明光の波長とレンズの開口数により決まる。通常の撮像機構の照明光は、ハロゲンランプのためブロードバンド光であるが、重心波長は例えば600nmとなる。また、撮像機構の光学系のレンズの開口数を通常の値である例えば0.3とすると、当該撮像装置では解像限界εは1.22μmとなる。従ってこの場合、1.22μm以下の周期パターンについては分離解像できないことが判る。
ここで、第2の溝の数を所期に設定することにより、周縁部分の信号波形の状態(信号波形の幅)を変えることができる。
以下、本件を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、電子デバイスとして半導体装置、ここではMOSトランジスタを例示し、その構成について製造方法と共に説明する。半導体装置としては、MOSトランジスタ以外でも、各種のトランジスタや半導体メモリ等、本件はあらゆる半導体装置に適用可能である。また本件は、半導体装置以外の電子デバイス、例えばプリント基板等にも適用可能である。
次に、CVD法等により、ゲート絶縁膜2に多結晶シリコン膜3を例えば膜厚500nm程度に形成する。多結晶シリコン膜3は、素子形成領域11上のみならず、スクライブライン12上にも堆積される。
第1の溝パターン21は、Y方向(図5中で縦方向)に延在する溝パターン21aと、X方向(図5中で横方向)に延在する溝パターン21bとが、それぞれライン&スペース状に並列して複数形成されてなる。
第2の溝パターン22は、レジストマスク14の周縁部分(外周エッジ部分)の縦辺(Y方向)に沿って延在する溝パターン22aと、周縁部分の横辺(X方向)に沿って延在する溝パターン22bとが、それぞれライン&スペース状に周縁部分に並列して複数形成されてなる。
上記のドライエッチングにより、図3及び図6に示すように、素子形成領域11上にはレジストマスク13に倣ったゲート電極4が、スクライブライン12上にはレジストマスク14に倣った島状の構造体であるアライメントマーク5がそれぞれ形成される。
第1の溝15は、Y方向(図6中で縦方向)に延在しており、X座標検出用の溝15aと、X方向(図6中で横方向)に延在しており、Y座標検出用の溝15bとが、それぞれライン&スペース状に並列して複数形成されてなる。ここで、溝15a,15bは、幅が例えば2μm以上であり、その配置周期が6μm又は12μmに形成される。
ここで、例えば導電プラグ9や配線10の形成時等において、上記と同様にスクライブライン12上に導電プラグ9や配線10に対応した本実施形態のアライメントマークが形成される。
ここで、本実施形態の変形例について説明する。この変形例では、本実施形態と同様にMOSトランジスタを製造するが、アライメントマークの周縁部分の溝形状が異なる点で相違する。
図13及び図14は、本実施形態の変形例における主要工程を示す概略平面図である。ここで、本実施形態と同様の構成部材等については同符号を付す。
レジストマスク41には、アライメントマークの第1の溝を形成するための複数の第1の溝パターン21と、アライメントマークの周縁部分に第2の溝を形成するための複数の第2の溝パターン42とが形成されている。
第1の溝パターン21は、Y方向(図11中で縦方向)に延在する溝パターン21aと、X方向(図11中で横方向)に延在する溝パターン21bとが、それぞれライン&スペース状に並列して複数形成されてなる。
第2の溝パターン42は、レジストマスク41の周縁部分(外周エッジ部分)の縦辺(Y方向)に沿って延在する溝パターン42aと、周縁部分の横辺(X方向)に沿って延在する溝パターン42bとが、それぞれライン&スペース状に周縁部分に並列して複数形成されてなる。溝パターン42a,42bはそれぞれ、レジストマスク41の外周辺に沿って所定間隔をもって並ぶ複数の短溝パターン43から構成されている。
上記のドライエッチングにより、素子形成領域11上には図10に示すように、レジストマスク13に倣ったゲート電極4が、スクライブライン12上には図14に示すように、レジストマスク41に倣った島状の構造体であるアライメントマーク40がそれぞれ形成される。
第1の溝15は、Y方向(図12中で縦方向)に延在しており、X座標検出用の溝15aと、X方向(図12中で横方向)に延在しており、Y座標検出用の溝15bとが、それぞれライン&スペース状に並列して複数形成されてなる。ここで、溝15a,15bは、幅が例えば2μm以上であり、その配置周期が6μm又は12μmに形成される。
ここで、アライメント時に用いる撮像機構において、その照明光の重心波長が600nm、光学系のレンズの開口数が0.3である場合、溝44a,44bは、その配置周期が1.22μm以下、例えば1.0μm程度に形成される。この場合、溝44a,44bの幅は例えば0.5μm程度となる。
続いて、図4の工程を経て、MOSトランジスタを完成させる。
2 ゲート絶縁膜
3 多結晶シリコン膜
4 ゲート電極
5,32,40 アライメントマーク
5a,5b,30a,30b 信号波形
6 ソース/ドレイン領域
7 層間絶縁膜
8 コンタクト孔
9 導電プラグ
10 配線
11 素子形成領域
12 スクライブライン
13,14,30 レジストマスク
15,33 第1の溝
15a,15b,16a,16b,33a,33b,44a,44b,45a,45b 溝
16,44 第2の溝
21,31 第1の溝パターン
21a,21b,22a,22b,31a,31b,42a,42b 溝パターン
22,42 第2の溝パターン
43 短溝パターン
45 短溝
Claims (3)
- 基板と、
前記基板の上方に形成された構造体と
を含み、
前記構造体は、第1の間隔で設けられた複数の第1の溝と、当該構造体の周縁部分に形成され、前記第1の溝よりも幅狭でかつ前記第1の間隔よりも小さい第2の間隔で形成されてなる複数の第2の溝とを有し、
前記複数の第2の溝は、前記構造体の外周辺に沿った形状に形成されていることを特徴とする電子デバイス。 - 前記構造体はアライメントマークであり、
前記第2の間隔が、前記構造体の検出装置における分離解像限界値よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。 - 前記複数の第2の溝は、前記構造体の外周辺に沿った複数の短溝からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。
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