JP5216980B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を収容する容器に関する。
近年、茶飲料、果汁飲料などの飲料用の容器として、ポリエチレンテレフタラート(以下、「PET」という。)樹脂等の合成樹脂から成る容器が多用されている。この従来の容器は、例えば特許文献1に記載されるような形状を備えるものが多い。即ち、容器の外側に向けて膨らんだ御椀形の肩部を有し、また容器の胴部の上端付近において全周にわたって環状を成す周凹リブを有している。従来の容器は、御椀形の肩部を有することにより、容器に軸方向の垂直圧縮荷重が加わった際に、肩部において過度の応力集中が発生することを避け、容器が座屈することを防止している。また、従来の容器は、周凹リブを有することで、容器に垂直圧縮荷重が加わった際に変形して応力を緩和することにより容器が座屈することを防止すると共に容器の径方向の剛性を高めている。
特開2001−341717号公報
従来の容器の肩部は、円錐型の形状または容器の外側に湾曲する御椀形の形状を有する容器が多く、容器のデザインの自由度を低めていた。また、従来の容器は周凹リブを有するため、フィルム(例えばシュリンクフィルム)を外装とすると、周凹リブの形状がフィルムに浮き出ることとなり、同様にデザインの自由度を低めていた。従ってデザイン上の制約を受けるという課題があった。
また、工場内において空の容器を搬送装置により搬送する際、剛性の高い周凹リブが隣接する容器に衝突して、容器を凹ませるという課題があった。さらに、飲料用の容器は、内容液が充填されキャップが取り付けられた後は、運搬用の段ボール箱に詰められて市場に出荷される。運搬時に段ボール箱は積重ねられるので、段ボール箱に詰められた容器には、軸方向の垂直圧縮荷重が加わる。従来の周凹リブを有する容器は、軸方向に垂直圧縮荷重がかけられた場合、周凹リブの部分が容器の内側から押し広げられ膨張する。そのため、段ボール箱の側面が容器の膨張により横方向に膨らむ現象、いわゆる「胴ぶくれ」が発生するという課題があった。
本発明に係る容器は、上記の課題に対し、従来の容器の肩部とは異なる肩部の形状を提供すると共に、容器の視覚的な美感を向上させることを目的とする。
また、本発明に係る容器は、周凹リブを排除すると共に、容器の視覚的な美感を向上させることを目的とする。
本発明に係る容器は、胴部と、胴部の上端部から上方に向かうに従い漸次縮径された肩部とを有する容器において、容器の軸方向断面において肩部に形成されていて容器の内側に湾曲する第一の湾曲部と、容器の軸方向断面において第一の湾曲部と胴部とを連接していて容器の外側に湾曲する第二の湾曲部と、を具備する。
従来の容器の肩部は、容器の外側に湾曲した御椀形の形状であることが多い。しかしながら、本発明に係る容器は、容器の内側に湾曲する第一の湾曲部を備えるので、従来の容器にはない肩部の形状を提供する。
また、肩部および胴部の連接部分においては、垂直圧縮荷重による応力集中が発生し、肩部および胴部の連接部分が座屈してしまう可能性がある。しかしながら、本発明に係る容器は、第一の湾曲部と胴部とを連接していて容器の外側に湾曲する第二の湾曲部を具備している。そのため、垂直圧縮荷重による応力集中が、例えば肩部と胴部との連接部分において緩和される。よって、第二の湾曲部により容器の形状が維持されると共に、外部からの圧力による容器の座屈を防止する。従って、従来の容器の多くが備えていた周凹リブが不要となる。
また、従来の周凹リブを有する容器は、垂直圧縮荷重がかけられた場合、荷重が周凹リブを変形させ、周凹リブ付近が径方向外側に膨張するため、容器の幅方向に膨張する量は大きくなる。そのため、複数の容器が詰められた段ボール箱の側面において胴ぶくれが発生する原因となっていた。しかしながら、本発明に係る容器は、周凹リブを無くすことができるため、周凹リブ付近が膨張する場合と比較して容器の幅方向に膨張する量は小さくなり、段ボール箱の側面の胴ぶくれを防止することが可能となる。
本発明に係る容器は、胴部の上端近傍において胴部の上端部に比較して高い弾性を有する上位緩衝部と、胴部の下端近傍において胴部の下端部に比較して高い弾性を有する下位緩衝部との少なくとも何れか一方を具備する。本発明に係る容器は、高い弾性を有する上位緩衝部または高い弾性を有する下位緩衝部との何れか一方を具備するので、内容液の充填前に容器を搬送する際、容器が隣接する容器に衝突した場合においても容器の変形、例えば凹みを生じ難くするという効果を奏する。従来の容器のように周凹リブを有し剛性が高めてある場合、衝突し変形が生じたとき、その変形が元に戻らない場合がある。本発明による容器では、隣接する容器に衝突する部分において高い弾性を有する上位緩衝部または下位緩衝部を設けて、衝突による変形が生じても容器の弾性により変形が復元されるようにしてある。すなわち、隣接する容器と衝突する上位緩衝部および下位緩衝部は、胴部の上端部または下端部に比較して強度が低くなっているので、衝突時の変形により衝撃を吸収(緩衝)する。しかしながら、上位緩衝部および下位緩衝部は弾性を有するので衝突時の変形が元に戻り易く、結果として容器の変形が生じ難い。
本発明に係る容器は、肩部の少なくとも一部には、複数の溝が肩部の周方向に対して垂直に形成されている。本発明にかかる容器は、肩部の周面に複数の溝が形成されているので、外部からの光を乱反射させ容器および内容液の見え方に変化を与える。すなわち、容器のデザイン性が高まると共に、内容液を鮮やかに見せ、視覚的な美感を向上させるという効果を奏する。
本発明に係る容器の胴部は、さらに、減圧吸収部と、減圧吸収部の長手方向両端部において容器の径方向内側に向かって胴部の周面から容器の軸方向に傾斜する傾斜部とを具備する。本発明に係る容器の胴部は、減圧吸収部の両端部において胴部の周面から傾斜する傾斜部を有しているので、容器に巻着したフィルムにおいて減圧吸収部の周辺にゆるやかな折り目を発生させ、容器の視覚的な美感を向上させるという効果を奏する。
また、本発明に係る容器は、容器に巻着されるフィルムの一部が互いに隣接する二つの減圧吸収部の間の稜線により支持される。稜線によりフィルムを線状に支持するため、フィルムに密着する部分が減少し、しわの発生を減少させると共に、減圧吸収部の形状がフィルムに浮き出ることを防止し、容器の美感を向上させるという効果を奏する。
本発明に係る容器は、第一の湾曲部の曲率半径と第二の湾曲部の曲率半径とは互いにほぼ等しいようにした。第一の湾曲部の曲率半径と第二の湾曲部の曲率半径とがほぼ等しいので、第一の湾曲部と第二の湾曲部とを連接する部分に対して対称性を有する曲面を形成することが可能となり、容器の視覚的な美感を向上させる。とくに、第一の湾曲部または第二の湾曲部が複数の曲率半径により構成されていた場合、第一の湾曲部と第二の湾曲部とを連接する部分において互いにほぼ等しい曲率半径により構成されると、さらに明確な対称性を有する曲面を形成する。
本発明に係る容器の実施の形態について、図を用いて説明する。図1は本実施の形態に係る容器の概略構成を示す概略構成図である。図2は、図1のC−C線の横断面を示す本実施の形態に係る容器の横断面図である。図3は本実施の形態に係る容器の軸方向断面図であり、図3(a)は図2に示すB−B線の断面を示す軸方向断面図、図3(b)は図2のD−D線の断面を示す軸方向断面図である。図4は本実施の形態に係る容器の斜視図である。図5は本実施の形態に係る容器の肩部の他の例を示す図であり、図5(a)は肩溝部を斜めに形成した図、図5(b)は肩溝部を肩部の途中の高さにまで形成した図、図5(c)は、肩部の途中に横リブを追加して形成した図である。図6は容器の部分拡大断面図であり、図6(a)は比較例の容器の部分拡大断面図であり、図6(b)は本実施の形態に係る容器の部分拡大断面図である。
本実施の形態に係る容器10は、図1に示すように、内容液の大半を収容する胴部40と、胴部40の上端部から上方に向かうに従い漸次縮径された肩部30と、肩部30の上端部に連接されて上方に延びる首部20と、胴部40の下端部を塞ぐ底部50とを備える。首部20の上端には、内容液を容器10内に注ぎ込む口部22が形成されており、首部20に形成された雄ねじ部24に図示されないキャップが螺着されることにより口部22を塞ぐ。容器10の横断面は概ね円形であり、首部20、肩部30、胴部40および底部50は、例えばPET等の合成樹脂により同軸上に一体的に形成されている。容器10は内容液が充填されキャップが螺着された後、図示されない外装フィルムをフィルム貼付箇所70に巻着される。
図1から図4を用いて、本実施の形態に係る容器10の肩部30の形状について説明する。本実施形態に係る容器10の肩部30は、図1に示すように、下端部において胴部40に連接しており、従来の容器によく見られた周凹リブは設けられていない。また、肩部30は、上方に向かうに従い胴部40の径から概ね首部20の径になるまで漸次縮径されて、上端部において首部20に連接している。肩部30の周面32においては、容器10の軸方向断面において容器10の内側に湾曲している第一の湾曲部38が形成されている。別の言い方をすれば、肩部30は概略円錐台の形状であるが、肩部30の周面32は容器10の内側に撓んでいる第一の湾曲部38を備えていると言える。すなわち、図4の斜視図に示すように本実施の形態に係る容器10は、肩部の周面が内側に凹むよう形成された筒状の容器である。
図3を用いて、第一の湾曲部38について説明する。図3(a)の軸方向断面図に示すように第一の湾曲部38は、所定の曲率半径で定義された曲線に従って、容器の内側に湾曲している。本実施の形態による第一の湾曲部38の一部を示す第一の曲率半径80は、40mm(R40)である。第一の曲率半径80は5mm(R5)以上かつ容器10の直径以下の長さであればよく、望ましくは容器10の直径の1/2から2/3までの範囲の長さがよい。本実施の形態の容器10においては、第一の曲率半径80を、容器10の直径Eの長さ66.1mmのほぼ60%である40mm(R40)としたが、10mm(R10)でもよいし、45mm(R45)でも構わない。
次に、第二の湾曲部39について説明する。本実施の形態に係る容器10の第一の湾曲部38および胴部40は第二の湾曲部39により連接されている。第二の湾曲部39は、容器の軸方向断面において容器10の外側に湾曲するよう形成されている。図3(a)に示す軸方向断面図においては、第二の湾曲部39の一部を示す第二の曲率半径82は40mm(R40)である。第二の曲率半径82は、第一の湾曲部38の第一の曲率半径80と同様に、5mm(R5)以上かつ容器の直径以下の長さであればよく、望ましくは容器10の直径の1/2から2/3までの範囲の長さがよい。本実施の形態の容器10においては、第二の曲率半径82を容器10の直径Eの長さ66.1mmのほぼ60%である40mm(R40)とした。第二の曲率半径82は、第一の曲率半径80と同様に、10mm(R10)でもよいし、45mm(R45)でも構わない。
本実施の形態において、第一の曲率半径80と第二の曲率半径82とを40mmとしている。第一の曲率半径80と第二の曲率半径82をほぼ同じ長さとすると、肩部30を構成する周面32を、第一の湾曲部38と第二の湾曲部39とが連接する部分37に対して対称性のある曲面にすることができ、容器の視覚的な美感を向上させる。当然のことながら、第一の曲率半径80と第二の曲率半径82とが別の長さであっても構わない。例えば、第一の曲率半径80を35mm(R35)とし、第二の曲率半径82を45mm(R45)としてもよい。
次に、本実施の形態に係る容器10に軸方向にかけられた垂直圧縮荷重に対する強度について説明する。本実施の形態に係る容器10は、例えば、容器10の上方(図1の矢印A方向)から軸方向の垂直圧縮荷重がかけられた場合に、第一の湾曲部38に沿った方向(図1の矢印F方向)に応力が伝わり、肩部30および胴部40の連接部分においては、垂直圧縮荷重による応力集中が発生し、肩部30および胴部40の連接部分が座屈してしまう可能性がある。しかしながら、本実施の形態に係る容器10は、第一の湾曲部38と胴部40とを連接していて容器10の外側に湾曲する第二の湾曲部39を備えるため、垂直圧縮荷重による応力集中が、例えば肩部30および胴部40の連接部分において緩和される。よって、第二の湾曲部39により容器の形状が維持されると共に、外部からの圧力による容器の座屈が防止される。
また、従来の周凹リブを有する容器10は、垂直圧縮荷重がかけられた場合、荷重が周凹リブを変形させ、周凹リブ付近が径方向外側に膨張するため、容器10の幅方向に膨張する量は大きくなる。そのため、複数の容器が詰められた段ボール箱の側面において胴ぶくれが発生する原因となっていた。しかしながら、本実施の形態に係る容器は、周凹リブを備えていないため、周凹リブ付近が膨張する場合と比較して容器の幅方向に膨張する量は小さくなり、段ボール箱の側面の胴ぶくれを防止することが可能となる。
次に、肩部30に形成された肩溝部36について図1を用いて説明する。本実施の形態に係る容器10は、肩部30の周面32において複数の細長い溝の肩溝部36が形成されている。本実施の形態においては、24本の肩溝部36が、肩部30の周面32において周方向に対して垂直に肩部30に沿って形成されている。
また、各肩溝部36の断面はV字型に形成されている。肩溝部36の断面がV字型の形状を有することにより、外部からの光を乱反射させ、容器の視覚的な美感を向上させる。肩溝部36の断面はV字型以外の形状、例えばU字型または凹型の溝であってもよい。
図1および図5を用いて、肩溝部36の配置について説明する。図1に示すように本実施の形態において、肩溝部36は肩部30の上端部であって首部20と連接している部分から、肩部30の下端部であって胴部40に連接する部分まで形成されている。肩溝部36が形成されることにより、外部からの光を乱反射させ、また、光を見る人に対して様々な角度から反射したりする。とくに、肩部30は内容液を注出する首部20の近傍であるので、人の目に留まりやすい。そのため、容器の肩部を溝により装飾することは、容器のデザイン性を高めると共に内容液を鮮やかに見せる。
図1の肩溝部36は、容器10の周方向に対して垂直となるよう形成されているが、別の実施例では、例えば図5(a)に示すように容器10の周方向に対して斜め方向となるように肩溝部36を形成してもよい。また、図5(b)に示すように、肩部30の周面32全体に肩溝部36を形成するのではなく、周面32の中間地点から肩部30の下端まで肩溝部36を形成してもよい。また、図5(c)に示すように、肩部30の周面32には、縦方向の肩溝部36に加えて、横方向にリブ84を追加してもよい。
肩部30と胴部40との連接部分34にまで溝を形成することは、連接部分34の強度を高めるので、肩溝部36は肩部30の下端部すなわち胴部40の上端部まで達するほうが望ましい。本実施の形態の容器10の肩溝部36は、さらに、後述する胴部40の上端部の上位溝部72に連続するよう形成されている。しかしながら、第二の湾曲部39の曲面により十分な強度を確保すれば、第二の湾曲部39に肩溝部36を形成しなくてもよい。
次に、図1を用いて本実施の形態の容器10の胴部40について説明する。図1に示すように胴部40は、容器10の内容液の大半を収容する部分であり、下端は底部50により塞がれている。胴部40は大きく三つの部分、すなわち、上位緩衝部42、減圧吸収部44および下位緩衝部46により構成されている。
上位緩衝部42および下位緩衝部46は、内容液の充填前に容器10を搬送する際、容器が隣接する容器に衝突した場合にその衝突を緩衝する部分である。衝突を緩衝するために上位緩衝部42および下位緩衝部46は、容器10の最大外径を成す付近において設けられ、他の部分(例えば肩部30、底部50等)よりも高い弾性を有するよう形成されている。そのため、上位緩衝部42および下位緩衝部46は内容液が容器10内に入った状態においても容易に変形するが、衝撃を吸収した後は弾性により元に戻りやすい。上位緩衝部42および下位緩衝部46は、例えば厚みを他の部分と比較して薄くすることにより形成する。若しくは、溝または凹凸を無くすことにより形成してもよい。
上位緩衝部42は、上位緩衝部42の上端部から下方に延びる上位溝部72を有している。上位溝部72は肩部30の肩溝部36から連続して形成されている。各上位溝部72の断面は肩溝部36と同様にV字型であり、上位溝部72は下方に延びるにつれて深さが浅くなっている。上位緩衝部42は上位溝部72が形成されているので、上位緩衝部42の上端部は強度が高い。しかしながら、上位溝部72の深さは下方に延びるにつれて浅くなり無くなるので、溝の無い上位緩衝部42の中央付近は、上端部と比較して強度は低くなり変形しやすい。
上位緩衝部42と同様に、下位緩衝部46は下位緩衝部46の下端部から上方に延びる下位溝部74を有している。下位溝部74は、上位溝部72と同様に断面がV字型であり、上方に延びるにつれて深さが浅くなる。下位緩衝部46の下端部は下位溝部74が形成されているので強度が高い。しかしながら、下位緩衝部46の中央付近において溝は浅くなり無くなるので強度は低く変形しやすい。そのため、下位緩衝部46は衝突により下位緩衝部46の中央付近が変形しても、弾性により容易に復元可能である。すなわち、隣接する容器同士が運搬時に衝突しても、容器10の変形を防ぐ。
次に、図1および図2を用いて減圧吸収部44について説明する。減圧吸収部44は、容器10の内圧が減少したときに、容器10の径方向内側に緩やかに変形して圧力の減少を吸収するものであり、本実施の形態の容器10においても、従来の容器と同様に、容器内側に凹む減圧吸収部44が胴部40に形成されている。容器10は八つの減圧吸収部44を備え、減吸収部44は内部からの圧力に応じて変形することにより容器内部からの圧力を吸収している。各減圧吸収部44は、容器10の内側に凹んでいる減圧吸収パネル60を有している。各減圧吸収部44は減圧吸収パネル60の左右両端に柱部62を有し、互いに隣接する減圧吸収部44の柱部62と合わせて径方向外側に山型となるよう形成され、上位緩衝部42を支持している。図2に図1のC−C線による横断面図を示す。八つの減圧吸収部44はほぼ正八角形の断面を形成しており、減圧吸収パネル60が容器10の径方向内側に凹んでいる。容器10の内圧が減少した場合、減圧吸収パネル60がさらに容器10の内側に凹むことにより圧力の減少を吸収する。
次に、減圧吸収部44の長手方向両端部において傾斜する傾斜部66について、図1および図3を用いて説明する。従来の容器は、高温の内容液を充填した場合に備え、十分な変形量を確保するために、急峻な角度(例えば45度以上)を有する両端部により減圧吸収パネルを凹ませて保持するものが多い。しかしながら、急峻な角度を有する両端部により減圧吸収パネルを凹ませた容器は、例えば、容器にフィルムが巻着された場合、減圧吸収パネルの連接部分において、はっきりとした折り目を生じさせ、容器の美感を損ねやすい。本実施形態における容器10は、図1に示すように、減圧吸収部44の長手方向両端部において、胴部40の周面から容器10の軸方向において、容器10の径方向内側に向かって傾斜する上位傾斜部66および下位傾斜部68(傾斜部の一例)を備えている。上位傾斜部66と容器10の軸とにより成す傾斜角は、例えば15度以下であり、望ましくは10度以下である。下位傾斜部68と容器10の軸とにより成す傾斜角も同様に、15度以下であり望ましくは10度以下である。図3(a)に示すように、減圧吸収パネル60は上位傾斜部66および下位傾斜部68により緩やかに胴部40の周面と接続している。減圧吸収部44の両端を傾斜させて胴部の周面と連接することにより、フィルムを巻着された場合に発生する減圧吸収部44の境界部分の折り目をゆるやかなものとし、容器の美感を損ねることを防ぐ。
また、図1および図3を用いて稜線64について説明する。各減圧吸収部44は、図1に示すように隣接する二つの減圧吸収部44が接続される部分において稜線64を形成している。従来の容器において隣接する二つの減圧吸収部は面状の柱部を介して接続していたが、面状の柱部によりフィルムを支持しているため、柱部の形状がフィルムを通じて判別可能となっていた。本実施の形態に係る容器10は、各減圧吸収部44を接続する部分を稜線64により構成し、巻着されるフィルムを線状に支持することからフィルムに浮き出る減圧吸収部44または柱部62の形状が目立たない。また、図3(b)に示すように、稜線64の部分はほとんど凹みがなく、フィルムがフィルム貼付箇所70に巻着されると、容器10の胴部40はほぼ円柱形となる。従って、容器10のデザインおよびフィルムのデザインの制約が無くなり自由度が高まる。
本実施の形態に係る容器10の軸方向の垂直圧縮強度について、図6を用いて以下に説明する。本実施の形態に係る容器10の軸方向の垂直圧縮荷重に対する強度の優位性を示すため、本実施の形態に係る容器10(以下、「実施例1」と呼ぶ)と第二の湾曲部の曲率半径が比較的小さく形成された容器10a(以下、「実施例2」と呼ぶ)とに軸方向の垂直圧縮荷重を加え、両方の容器の座屈荷重を測定した。図6は測定した容器の肩部周辺の断面を示す断面図であり、図6(a)は本実施の形態の容器10(実施例1)の肩部周辺の拡大断面図、図6(b)は実施例2の容器10aの肩部周辺の拡大断面図である。
実施例1の容器10は、図6(a)に示すように、容器10は、肩部30の周面32において、容器10の内側に湾曲する第一の湾曲部38と、第一の湾曲部38および胴部40を連接していて容器10の外側に湾曲する第二の湾曲部39とを具備している。第一の湾曲部38を示す一部の曲率半径(第一の曲率半径80)は40mm(R40)であり、第二の湾曲部39を示す一部の曲率半径(第二の曲率半径82a)は40mm(R40)である。
実施例2の容器10aと実施例1の容器10との相違点は肩部30における外側に湾曲した第二の湾曲部39aの曲率半径の大きさである。図6(b)に示すように、実施例2の容器10aは、肩部30aにおいて、容器10aの内側に湾曲する第一の湾曲部38aを具備している。第一の湾曲部38aを示す一部の曲率半径(第一の曲率半径80a)は、38mm(R38)であり、実施例1の第一の曲率半径80aとほぼ同様である。実施例2の容器10aも実施例1と同様に、第一の湾曲部38aに連接する第二の湾曲部39aを具備している。しかしながら、第一の湾曲部38aと連接する第二湾曲部39aの曲率半径(第二の曲率半径82a)の寸法は5mm(R5)であり、実施例1の第二の曲率半径82の寸法40mm(R40)と比較して小さい。すなわち、実施例2は、実施例1と比較して小さい湾曲による曲面により肩部30aと胴部40aが連接しているといえる。
実施例1の容器10と実施例2の容器10aとは共に、重量23.8gのプリフォームをブロー成形することによりペットボトルとして作成している。従って、どちらか一方の容器の厚み(肉厚)が大きいことはない。
実施例1の容器10と実施例2の容器10aとに500mlの水を充填した後、各容器に軸方向の圧縮荷重を加え、座屈荷重を測定した。座屈荷重の測定には、それぞれ10本の容器の座屈荷重を測定し平均値を算出している。その結果、実施例1の容器10の垂直圧縮強度は350Nであり、実施例2の容器10aの垂直圧縮強度は270N(ニュートン)であった。
測定結果が示すように、容器は共に重量23.8gのプリフォームを用いてブロー成形により作成される場合、第二の湾曲部39において、大きな湾曲による曲面が形成され第一の湾曲部38と連接された実施例1の方が、小さい湾曲による曲面が形成され第一の湾曲部38aと連接された実施例2と比較して軸方向の垂直圧縮強度が大きいことがわかる。すなわち、容器を形成する壁の厚さ(肉厚)が一定である場合において、容器の外側に比較的大きな湾曲を形成して第一の湾曲部と胴部とを連接することは、肩部と胴部との連接部分の強度を高める効果を奏する。
当該技術分野における当業者にとって明らかであるように、上記説明は、本発明がどのように実施されるかを示した実施例としてのみ解釈されるべきである。また、本発明は、主旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様により実施できるものである。
本発明に係る容器の概略構成を示す概略構成図である。 図1のC−C線の横断面を示す本実施の形態に係る容器の横断面図である。 本実施の形態に係る容器の軸方向断面図であり、図3(a)は図2のB−B線の断面を示す軸方向断面図であり、図3(b)は図2のD−D線の断面を示す軸方向断面図である。 本実施の形態に係る容器の斜視図である。 本実施の形態に係る容器の肩部の他の例を示す図であり、図5(a)は肩溝部を斜めに形成した図、図5(b)は肩溝部を肩部の途中の高さにまで形成した図、図5(c)は、肩部の途中に横リブを追加して形成した図である。 図6(a)は実施例1の容器の部分拡大断面図であり、図6(b)は実施例2の容器の部分拡大断面図である。
符号の説明
10 ボトル(容器の一例)
20 首部
22 口部
24 雄ねじ部
30 肩部
32 肩部周面
34 連接部
36 肩溝部
37 第一の湾曲部と第二の湾曲部との連接部
38 第一の湾曲部
39 第二の湾曲部
40 胴部
42 上位緩衝部
44 減圧吸収部
46 下位緩衝部
50 底部
60 減圧吸収パネル
62 柱部
64 稜線
66 上位傾斜部
68 下位傾斜部
70 フィルム貼付箇所
72 上位溝部
74 下位溝部
80 第一の曲率半径
82 第二の曲率半径
84 リブ

Claims (6)

  1. 胴部と、前記胴部の上端部から上方に向かうに従い漸次縮径された肩部とを有し、横断面が概ね円形の容器において、
    前記容器の軸方向断面において前記肩部に形成されていて前記容器の内側に湾曲する第一の湾曲部と、
    前記容器の軸方向断面において前記第一の湾曲部と前記胴部とを連接していて前記容器の外側に湾曲する第二の湾曲部と、を具備し
    前記第一の湾曲部の曲率半径および前記第二の湾曲部の曲率半径は、前記容器の軸方向断面における直径以下の長さである、容器。
  2. 前記胴部の上端近傍において前記胴部の上端部に比較して高い弾性を有する上位緩衝部と、前記胴部の下端近傍において前記胴部の下端部に比較して高い弾性を有する下位緩衝部との少なくとも何れか一方を具備する請求項1に記載の容器。
  3. 前記肩部の少なくとも一部には、複数の溝が前記肩部の周方向に対して垂直に形成される請求項1または請求項2に記載の容器。
  4. さらに、前記胴部は、減圧吸収部と、
    前記減圧吸収部の長手方向両端部において、前記胴部の周面から容器の軸方向において前記容器の径方向内側に向かって傾斜する傾斜部と、を具備する請求項1から請求項3の何れかに記載の容器。
  5. 前記容器に巻着されるフィルムの少なくとも一部は、互いに隣接する二つの前記減圧吸収部の間の稜線により支持される請求項4に記載の容器。
  6. 前記第一の湾曲部の曲率半径と前記第二の湾曲部の曲率半径とは互いにほぼ等しいようにした請求項1から請求項5の何れかに記載の容器。
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