JP5692631B2 - 合成樹脂製丸形壜体 - Google Patents

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Description

本発明は高さ方向の収縮変形により、減圧状態における減容変形や軸方向の荷重による座屈変形を緩和、吸収する機能を発揮するようにした合成樹脂製丸形壜体に関する。
従来から、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す。)樹脂製の二軸延伸ブロー成形壜体、所謂PETボトルは、優れた透明性、機械強度、耐熱性、ガスバリア性等を有し、各種飲料用の容器として広く利用されている。また従来から、殺菌を必要とするたとえば果汁飲料、お茶等の内容液のPETボトルへの充填方法として、所謂、高温充填と呼ばれる方法があり、90℃前後の温度で内容液を壜体に充填し、キャップをして密封後、冷却するものであり、壜体内がかなりの減圧状態となる。
このため、上記のような高温充填を伴う用途については、たとえば特許文献1中に記載があるように胴部に意図的に減圧により陥没状の変形が容易な領域である減圧吸収パネルを配設して、減圧時にこの減圧吸収パネルをさらに陥没状に変形させることにより、良好な外観を保持すると共に、減圧吸収パネル以外の部分で壜体としての剛性を確保できるようにし、壜体の搬送ライン、積重保管、自動販売機内等におけるトラブルがないようにする、所謂、減圧吸収機能を発揮するようにしている。
一方、特許文献2にあるように胴部に減圧吸収パネルを形成することなく、底部の底面壁の陥没状の変形により、減圧吸収機能を発揮するようにした合成樹脂製壜体も使用されている。
特開平08−048322号公報 特開2007−269392号公報
ここで、減圧吸収パネルを配設した壜体では、減圧吸収パネル自体が撓み変形し易い部分であるので、胴部の剛性が低い、あるいは座屈強度が低い等の問題を有する。特に、180ml、280ml、500ml等の小型の壜体では、胴部に減圧吸収パネルを形成するにしてもその面積が限定されるので、胴部の剛性や座屈強度と減圧吸収機能を十分に両立させることは困難である。そして、省資源や低コスト化の要請に沿って、壜体のさらなる薄肉化を進める必要がある場合には、この問題はさらに困難なものとなる。
一方、底部の底面壁の陥没状の変形により、減圧吸収機能を発揮するようにした合成樹脂製壜体では、減圧吸収パネルによる剛性や座屈強度の低下は避けることができるが、ここでも壜体の薄肉化が進展すると、底面壁における陥没変形が全周に亘って均一に進行することなく凹凸状に不均一に進行し、さらには底部の周縁部に配設される接地部にまで変形が進展し、外観が損なわれ、さらには壜体の自立性を損なう恐れがある。
そこで本発明は、上記した壜体の薄肉化への要請を背景とした減圧吸収機能と剛性や座屈強度の両立に係る問題を解消することを技術的課題とするものである。

上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる構成は、

2軸延伸ブロー成形され、円筒状の胴部の上端にテーパー筒状の肩部を介して口筒部を起立設した合成樹脂製丸形壜体において、

肩部の下端部から胴部の上端部にかけての領域に周壁を段差状に拡径、若しくは縮径する幅が3mm以上の傾斜周壁を配設し、

該傾斜周壁と、該傾斜周壁の縮径側周縁に連結する縮径周壁部との開き角度を、座屈変形前の状態において45〜135°の範囲とし、

該傾斜周壁の拡径側周縁から該傾斜周壁の傾斜面への角度で表した該傾斜周壁の傾斜角度を、座屈変形前の状態において0〜90°の範囲とし、

壜体の中心軸方向に作用する押圧力による、傾斜周壁を起点とした周壁の全周に亘る反転状の座屈変形により、壜体の高さが短縮し減容変形が達成される構成とする、と云うものである。


上記構成の基本的な技術思想は、周壁に予め陥没変形しやすい減圧吸収パネルを配設して減圧吸収機能を発揮させたのと同様に、周壁に予め壜体に中心軸方向に作用する押圧力による座屈変形の起点となる傾斜周壁を配設し、周壁の座屈変形を予め決めた領域で、外観を損なうことなくスムーズかつ均一に、また一定の変形態様で進行させて、謂わば、座屈変形吸収機能を発揮させようとした点にある。
そして、上記構成によれば、壜体の中心軸方向に沿って押圧力が作用すると、傾斜周壁が起点となり、傾斜周壁とこの傾斜周壁の両端部に連結する周壁との連結部を基部とした、周壁の反転状の座屈変形が進行し、この座屈変形により傾斜周壁の拡径側周縁に連結する周壁部(以下、拡径周壁部とする。)と、縮径側周縁に連結する周壁部(以下、縮径周壁部とする。)が、壜体の中心軸に沿って近接するように、さらには縮径周壁部の端部が拡径周壁部の端部に嵌入するように相対的に移動変位し、これにより壜体の高さが短縮し、壜体の減容変形を、外観を損なうことなく達成することができる。
また、座屈変形の起点となる傾斜周壁を肩部の下端部から胴部の上端部かけての領域に配設することにより、比較的厚肉に形成され、テーパー筒状である肩部の中心軸方向の押圧力に対する高い形状保持性を利用して、上記した座屈変形をスムーズにかつ均一に進行させることが可能となる。
また、本願の壜体の形状は傾斜周壁を配設するため通常の単純な直線円筒状の胴部を有する壜体に比較し、少し変わった印象を与えるものであるが、傾斜周壁をテーパー筒状の肩部の近傍に配設することにより、外観的に調和のあるデザインとすることができる。さらに座屈変形が進行した際にも、外観形状に係る違和感を緩和することができる。
そして、高温充填工程を要する用途等、壜体の内部が減圧状態となる用途では、上記した反転状の座屈変形に伴う壜体の減容変形により減圧吸収機能を発揮させることができる。
ここで、本発明の壜体では胴部に減圧吸収パネルを配設して、2種類の減圧吸収機構を併用することも可能であり、これにより十分に減圧吸収機能を発揮させることができ、小型で薄肉化すると云った厳しい条件下であっても、減圧吸収機能と剛性や座屈強度を高いレベルで両立させることが可能となる。
また、内容液を充填した壜体を箱詰めし、この箱を積重して保管する場合、さらには箱を積重した状態でトラック等で運搬する場合等、壜体の中心軸方向に大きな押圧状の荷重が作用する際にも、上記した傾斜周壁を起点とする周壁の反転状の座屈変形により、周壁の一部が歪に座屈変形してしまい外観を損ねるようなことを効果的に防ぐことができる。
さらに、座屈変形した状態では、壜体の高さ方向の短縮による減容変形に伴い、ヘッドスペースが減少し壜体内部が加圧状態となるので、座屈強度が向上し、苛酷な状態でも壜体の変形を防ぐことができる。
傾斜周壁を起点とした反転状の座屈変形では、周壁が反転する際、傾斜周壁は径方向に撓み変形する必要があり、幅が狭いとこの撓み変形が困難となり座屈変形がスムーズに進行しないが、上記構成により傾斜周壁の幅を3mm以上とすることにより、壜体内部の減圧状態による押圧力程度の作用であっても、撓み変形をスムーズに進行させて、座屈変形をスムーズに進行させることが可能となる。
傾斜周壁と縮径周壁部との開き角度や、傾斜周壁の傾斜角度は、傾斜周壁を起点とした反転状の座屈変形のし易さの他にも、壜体の成形性、壜体の外観的なデザイン性等も考慮して決めることができるものであるが、傾斜周壁と縮径周壁部との開き角度については上記構成にあるように45〜135°の範囲とすることが好ましく、また傾斜周壁の傾斜角度については0〜90°の範囲とするのが好ましい。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、傾斜周壁の縮径側周縁に連結する周壁である縮径周壁部を、縮径側周縁に向けて縮径する構成とする、と云うものである。
上記構成により、縮径周壁部を縮径側周縁に向けて縮径する構成とすることにより、この縮径周壁部に作用する押圧力の作用方向を壜体の中心軸方向に沿う方向から外れないようにすることができ、傾斜周壁を起点とした反転状の座屈変形に伴う、縮径周壁部と拡径周壁部の相対的な移動変位を中心軸に沿ってよりスムーズに進行させることができる。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、胴部の周壁に複数の周溝リブを形成する、と云うものである。
上記構成により、胴部に複数の周溝リブを形成することにより、胴部の面剛性を大きくして高い形状保持性を付与すると共に、減圧時には壜体の高さ方向の短縮により減圧吸収機能を発揮させることができる丸形壜体を提供することができる。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成は、周壁に予め、壜体に中心軸方向に作用する押圧力による座屈変形の起点となる傾斜周壁を配設し、周壁の座屈変形を予め決めた領域で、外観を損なうことなくスムーズかつ均一に、また一定の変形態様で進行させて、謂わば、座屈変形吸収機能を発揮させようとしたものであり、傾斜周壁を起点とする反転状の座屈変形に伴う壜体の減容変形により、内部が減圧状態となる用途では、小型で薄肉の壜体であっても、壜体の剛性や座屈強度と減圧吸収機能を共に高いレベルで発揮させることができる。
また内容液の充填した壜体を箱詰めし、この箱を積重して運搬するような苛酷な荷重が作用する用途であっても、減容変形によりヘッドスペースが減少し壜体内部が加圧状態となることも相俟って、上記座屈変形吸収機能により周壁の一部が歪に座屈変形してしまい外観を損ねるようなことを効果的に防ぐことができ、壜体の周壁の薄肉化をさらに進めることが可能となる。
本発明の壜体の第1実施例を示す正面図である。 図1の壜体の傾斜周壁近傍の周壁の縦断面図である。 図1の壜体の変形状態を示す正面図である。 図1の壜体の他の変形状態を示す正面図である。 (a)は図3の変形状態、(b)は図4の変形状態における周壁の変形態様を図2と同様の縦断面図で示した説明図である。 本発明の壜体の第2実施例を示す正面図である。 図6の壜体の傾斜周壁近傍の周壁の縦断面図である。 図6の壜体の変形状態を示す正面図である。 図6の壜体の他の変形状態を示す正面図である。 (a)は図8の変形状態、(b)は図9の変形状態における周壁の変形態様を図7と同様の縦断面図で示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1、2は本発明による合成樹脂製壜体の第1実施例を示すもので、図1は正面図、図2は傾斜周壁11近傍の周壁の縦断面図である。
この壜体1は口筒部2、テーパー筒状の肩部3、円筒状の胴部4、底部5を有し、全高さが100mm、最大径が65mm、容量が180mlのPET樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である。
なお、この種の形状の壜体では肩部3と胴部4の区分けは曖昧となるが、ここでは図1の右側に示したように肩部3と胴部4を区分けして以下説明する。
胴部4には横方向の面剛性と座屈強度を高くする手段の一つとして4ケの周溝リブ7を形成し、胴部4を高い形状保形性を有するものとしている。勿論、面剛性と座屈強度を高くするための手段は周溝リブ7に限定されるものではない。
そして、この胴部4の上端部には周壁を段差状に下方に向かって拡径する傾斜周壁11が配設されており、この傾斜周壁11の上端部に相当する縮径側周縁11bには縮径周壁部4bが連設し、下端部に相当する拡径側周縁11aには拡径周壁部4aが連設している。
本実施例では、傾斜周壁11の幅Wpは6.5mm、傾斜周壁11と縮径周壁部4bの開き角度Kaは100°、拡径側周縁11aから傾斜周壁11の傾斜面への角度で表した傾斜周壁11の傾斜角度Kbは25°としている。
また、縮径周壁部4bは縮径側周縁11bに向かって緩やかに縮径するように形成している。
図3、4は壜体1に中心軸方向Axに沿って押圧力が作用した際の壜体の変形状態を示すものである。この中、図3は高温充填法で90℃前後の水を主体とした内容液を充填後、キャップ21でシールし、室温に戻り壜体内部が減圧状態となった際の減容変形した状態を示すもので、ここでの減容変形は、傾斜周壁11を介して上下に位置する縮径周壁部4bと拡径周壁部4aが中心軸Axに沿って相互に近接するように移動変位することにより、壜体1の高さが短縮し達成される。変形部分がテーパー筒状の肩部3の近傍にあることも相俟って、壜体1全体として外観が損なわれることもなく、小型の壜体に拘わらず減圧吸収機能が十分に達成される。
ここで、減圧状態では壜体1の周壁全体に、周壁に垂直な方向に外力が作用するが、胴部4には面剛性を強化するための周溝リブ7を配設した構成のため、外力の横方向成分の力による円筒状の周壁の陥没状の変形は進行せず、外力の縦方向成分の力、すなわち中心軸Ax方向に作用する押圧力により、壜体1の高さ方向の短縮変形が優先的に進行し減容変形が達成される。
図4は、内容液を充填した壜体を箱詰めし、この箱を積重して保管する場合、さらには箱を積重した状態でトラックで運搬する場合等、壜体の中心軸方向にさらに苛酷な押圧力が作用するケースを想定し、壜体1に内容液を充填後キャップ21でシールし、図中の白抜き矢印方向に大きな荷重を作用させた際の変形態様を示すものである。
このような苛酷な条件では、通常の胴部が直線円筒状の壜体では周壁の一部で座屈変形が発生してしまうが、本実施例の壜体1では前述した図3の変形状態から、縮径周壁部4bと拡径周壁部4aが中心軸Axに沿って相互に近接するような移動変位がさらに進行し、縮径周壁部4bの下端部が拡径周壁部4aの上端部に嵌入するように変位した状態となる。
そして、このような変形状態であっても、壜体1全体として外観が損なわれることもなく、謂わば、座屈変形吸収機能とも云える機能が発揮される。
さらに、座屈変形した状態では、壜体1の高さ方向の短縮による減容変形に伴い、ヘッドスペースが減少し壜体1内部が加圧状態となるので、座屈強度が向上し、さらに苛酷な状態でも壜体1の変形を防ぐことができる。
なお、本実施例の形状は、通常の直線円筒状の胴部を有する壜体に比較し、少し変わった印象を与えるものであるが、傾斜周壁11をテーパー筒状の肩部3の近傍に配設することにより、外観的に調和のあるデザインとすることができ、図3、4に示される変形後の形状であっても外観形状に係る違和感を緩和することができるものとしている。
図5は、図3、4を参照して説明した変形状態での周壁の変形態様を図2と同様の縦断面図で示した説明図であり、図5(a)は図3の変形状態、(b)は図4の変形状態に相当し、中心軸Ax方向の押圧力による変形は、変形前の図2の状態から、図5(a)の状態へ、さらに図5(b)へと進行する。
そしてこれらの図から分かるように、傾斜周壁11と、上部に連結する縮径周壁部4bあるいは下部に連結する拡径周壁部4aとの連結部に相当する縮径側周縁11bと拡径側周縁11aを基部とした、縮径周壁部4b、傾斜周壁11、拡径周壁部4aから構成される周壁部分の反転状の座屈変形により、縮径周壁部4bが縮径側周縁11bに向かって緩やかに縮径していることも相俟って、前述した縮径周壁部4bと拡径周壁部4aが中心軸Axに沿って相互に近接するような、さらには縮径周壁部4bの下端部が拡径周壁部4aの上端部に嵌入するような移動変位をスムーズに進行させることができる。
ここで、傾斜周壁11は反転状の座屈変形の、謂わば、起点となる部位であるが、座屈変形の過程で傾斜周壁11は例えば図5(a)に示されるように湾曲状に変形、あるいはS字状に撓み変形するため、この種の撓み変形がスムーズに達成できるように、傾斜周壁11幅Wpはその点を考慮して設定する必要がある。そして、減圧時の比較的小さな押圧力を考慮すると、この幅Wpは3mm以上とするのが好ましい。また、開き角度Kaや傾斜角度Kbも座屈変形のし易さを決める重要な要素である。
次に、図6、7は、本発明による合成樹脂製壜体の第2実施例を示すもので、図6は正面図、図7は傾斜周壁11近傍の周壁の縦断面図である。
この壜体1は図1に示される第1実施例の壜体と同様に口筒部2、テーパー筒状の肩部3、円筒状の胴部4、底部5を有し、全高さが100mm、最大径が65mm、容量が180mlのPET樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である。
なお、ここでも図6の右側に示したように肩部3と胴部4を区分けして以下説明する。
本実施例の壜体の第実施例の壜体に対する主たる特徴は、下方に向かって縮径する傾斜周壁11を配設した点にあり、この傾斜周壁11の上端部に相当する拡径側周縁11aには拡径周壁部4aが連設し、下端部に相当する縮径側周縁11bには縮径周壁部4bが連設している。
なお、本実施例では、傾斜周壁11の幅Wpは6.5mm、傾斜周壁11と縮径周壁部4bの開き角度Kaは90°、拡径側周縁11aから傾斜周壁11の傾斜面への角度で表した傾斜周壁11の傾斜角度Kbは25°としている。
また、縮径周壁部4bは縮径側周縁11bに向かって縮径するように形成されている。
また、縮径側周縁11bより下方で、胴部4はかなりの高さ範囲で縮径周壁部4bに連続するようにテーパー状に形成されており、4ケの周溝リブ7が配設されている。
図8、9は壜体1に中心軸方向Axに押圧力が作用した際の壜体の変形状態を示すもので、これらは第1実施例の壜体1の図3、4に示した変形状態に相当し、図8は壜体1内部が減圧状態となった際の減容変形した状態を示し、図9は壜体1に内容液を充填後キャップ21でシールし、図中の白抜き矢印方向に大きな荷重を作用した際の変形態様を示すものである。
また、図10は、図8、9の変形状態での周壁の変形態様を図7と同様の縦断面図で示した説明図であり、図10(a)は図8の変形状態、図10(b)は図9の変形状態に相当し、中心軸Ax方向の押圧力による変形は、変形前の図7の状態から、図10(a)の状態へ、さらに図10(b)の状態へと進行する。
そして、本実施例の下方に縮径する傾斜周壁11を配設した壜体1では、傾斜周壁11と、上部に連結する拡径周壁部4aあるいは下部に連結する縮径周壁部4bとの連結部に相当する拡径側周縁11aと縮径側周縁11bを基部とした、拡径周壁部4a、傾斜周壁11、縮径周壁部4bから構成される周壁部分の反転状の座屈変形により、拡径周壁部4aと縮径周壁部4bとが中心軸Axに沿って相互に近接するような、さらには縮径周壁部4bの上端部が拡径周壁部4aの下端部に嵌入するような移動変位をスムーズに進行させることができ、この移動変位により第1実施例の壜体と同様に減圧吸収機能や座屈変形吸収機能を十分に発揮させることができる。
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
上記実施例は180mlの小型の壜体についてのものであったが、本願の減容変形機構はさらに小型、あるいは大型の壜体についても適用することができる。
また、傾斜周壁の幅や配設角度を含めた形状は、幅Wpを3mm以上とする、開き角度Kaを45〜135°の範囲とする、傾斜角度Kbを0〜90°の範囲とする、と云う範疇のなかで、座屈変形の起点として作用効果の他に、壜体の成形性、壜体の外観的なデザイン性等も考慮して決めることができるものである。
また、上記実施例では胴部に周溝を複数配設し、横方向の面剛性や座屈強度を大きくした壜体としたが、胴部に減圧吸収パネルを配設した構成とすることにより、本願の傾斜周壁を起点とした減圧吸収機構と併用し、十分に減圧吸収機能を発揮させることができ、小型で薄肉化すると云った厳しい条件下であっても、減圧吸収機能と剛性や座屈強度を高いレベルで両立させることが可能となる。
本発明の合成樹脂製壜体は、周壁に予め座屈変形の起点となる傾斜周壁を配設し、周壁の座屈変形を予め決めた領域で、外観を損なうことなくスムーズかつ均一に、また一定の変形態様で進行させて減容変形を達成できるものであり、高温充填を必要とする用途、運搬等で苛酷な荷重の作用が予想される用途での幅広い利用展開が期待される。
1 ;壜体
2 ;口筒部
3 ;肩部
4 ;胴部
4a;拡径周壁部
4b;縮径周壁部
5 ;底部
7 ;周溝リブ
11;傾斜周壁
11a;拡径側周縁
11b;縮径側周縁
21;キャップ
Ax;中心軸
Ka;開き角度
Kb;傾斜角度
Wp;幅

Claims (3)


  1. 2軸延伸ブロー成形され、円筒状の胴部(4)の上端にテーパー筒状の肩部(3)を介して口筒部(2)を起立設した合成樹脂製丸形壜体であり、

    前記肩部(3)の下端部から胴部(4)の上端部にかけての領域に周壁を段差状に拡径、若しくは縮径する幅(Wp)が3mm以上の傾斜周壁(11)を配設し、

    該傾斜周壁(11)と、該傾斜周壁(11)の縮径側周縁(11b)に連結する縮径周壁部(4b)との開き角度(Ka)を、座屈変形前の状態において45〜135°の範囲とし、

    該傾斜周壁(11)の拡径側周縁(11a)から該傾斜周壁(11)の傾斜面への角度で表した該傾斜周壁(11)の傾斜角度(Kb)を、座屈変形前の状態において0〜90°の範囲とし、

    壜体の中心軸(Ax)方向に作用する押圧力による、前記傾斜周壁(11)を起点とした周壁の全周に亘る反転状の座屈変形により、壜体の高さが短縮し減容変形が達成される構成とした合成樹脂製丸形壜体。

  2. 傾斜周壁(11)の縮径側周縁(11b)に連結する周壁である縮径周壁部(4b)を、前記縮径側周縁(11b)に向けて縮径する構成とした請求項1記載の合成樹脂製丸形壜体。

  3. 胴部(4)の周壁に複数の周溝リブ(7)を形成した請求項1まは2記載の合成樹脂製丸形壜体。


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