JP5216445B2 - ボトル - Google Patents
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Description
この種のボトルは、様々なものが提供されているが、最近では持ち易さの向上化や、デザイン性を高めて優れた意匠にするために、胴部がくびれたものが知られている(特許文献1参照)。
本発明に係るボトルは、ボトル軸を中心として周方向に連続的に並んだ複数の側面パネルで形成されると共に、径方向内方に凹むくびれ部が複数の側面パネルに亘って全周に形成された角形の胴部を備えたボトルであって、前記くびれ部には、周方向に沿って延在すると共に径方向内方に窪んだ溝部が形成され、前記溝部は、前記複数の側面パネルのうち少なくとも対向する一対の側面パネル内でそれぞれ分断されて、端部間が一定距離離間し、前記複数の側面パネルには、径方向内方に凹む凹面パネルが形成され、該凹面パネルの周縁が前記溝部の周縁から少なくとも所定距離離間し、前記溝部は、前記くびれ部における径方向内方端部に形成されていることを特徴とする。
特にくびれ部には、周方向に沿って延在し、径方向内方に窪んだ溝部が形成されている。これにより、隣接する側面パネル間の境である角部の部分の剛性を増すことができ、くびれ部を中心とする胴部の機械的強度を増加することができる。しかも、溝部はくびれ部の全周に亘って形成されているのではなく、少なくともボトル軸を挟んで対向する一対の側面パネル内でそれぞれ分断されているうえ、端部間が一定距離離間している。そのため、溝部によって逆に剛性(座屈強度)が低下するといった恐れがなく、上述したようにくびれ部を中心とする胴部の機械的強度の向上に貢献することができる。
なお、上述した座屈に関して補足する。ボトル輸送時等、空ボトル又は内容物が充填されたボトルを積み重ねた状態では、くびれ部を境界として胴部の上部側と下部側とに異なった方向の外力が付与される場合がある。このような場合には、座屈によりくびれ部が中心となってボトルの上部側が揺れるように変位することが考えられる。しかしながら、本発明のボトルによれば、くびれ部において溝部が周方向に沿って間欠(途中で分断された状態)に形成されているので、上述した変形を抑制する効果を期待することができる。このように、本発明のボトルによれば、主にくびれ部を中心としてボトルの上部側が変位するような座屈現象を、特に抑制する効果が高い。
また、この発明に係るボトルにおいては、複数の側面パネルに凹面パネルが形成されているので、ボトル内に充填された内容物の温度変化に起因してボトル内の圧力が変動したとしても、該圧力変動を凹面パネル全体で吸収でき、胴部が局所的に膨出或いは陥没してしまうことを防止することができる。
しかも、凹面パネルとくびれ部に形成された溝部とは、互いの周縁が最も接近している箇所で少なくとも所定距離離間するように形成されている。つまり、溝部と凹面パネルとは、互いに一体的に繋がらないように設計されているうえ、互いの影響を受け難い設計とされている。そのため、上述した溝部としての作用効果と、凹面パネルとしての作用効果とを、互いにそれぞれ確実に奏することができる。仮に、溝部と凹面パネルとを一体的に繋げてしまった場合には、ボトル内の圧力変動が生じたときに凹面パネル全体で圧力変動を吸収することが難しくなってしまい、圧力吸収量が低下する恐れがある。しかしながら、溝部と凹面パネルとは互いに独立しているので、このような恐れがない。
以下、本発明に係るボトルの第1実施形態について、図1から図4を参照して説明する。なお本実施形態では、断面正方形状に形成された角形のボトルを例に挙げて説明する。
本実施形態のボトル1は、図1及び図2に示すように、ボトル軸Lに沿って主に口部2、肩部3、胴部4及び底部5が一体的に連続して形成されたボトルである。具体的には、例えば二軸延伸ブロー成形により、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂で一体的に形成されている。
4枚の側面パネル10は、肩部3と底部5との略中間付近が径方向内方に凹むように滑らかに湾曲形成されている。これにより、胴部4の略中間には、曲面状のくびれ部11が4枚の側面パネル10に亘って全周に形成されている。このくびれ部11により、胴部4の略中間は肩部3側及び底部5側よりも窄まって、径が小さくなった形状となっている。
なお、本実施形態では、曲面状に凹むようにくびれ部11を形成した場合を例に挙げているが、この形状に限定されるものではない。
この溝部13によって、隣接する側面パネル10の境である角部は剛性が増した状態となっている。つまり胴部4は、くびれ部11を中心として特に径方向における機械的強度が増加した状態となっている。なお、溝部13は、くびれ部11の全周に亘って形成されているのではなく、上述したように端部間が一定距離H1離間した状態で分断されている。よって溝部13によってくびれ部11の剛性(座屈強度)が逆に低下するといった恐れがない。つまり、溝部13は、くびれ部11を中心として胴部4の機械的強度の向上に貢献している。
まず、このボトル1は、胴部4が4枚の側面パネル10で形成された断面正方形状の角形であり、しかも全周に亘って形成されたくびれ部11によって略中間付近が窄まっているので、非常に掴み易く持ち易さに優れている。
特に、くびれ部11には、溝部13が形成されており、隣接する側面パネル10間の境である角部の剛性が増している。よって、くびれ部11を中心とする胴部4の機械的強度を増加させることができるので、くびれ部11を掴んだとしても、掴んだ際の圧力によって胴部4は変形し難い。また、何らかの理由によりボトル1に対して軸方向の力が作用したとしても、やはりくびれ部11が変形し難いので、くびれ部11を中心として胴部4が座屈してしまう等の変形が生じ難い。これらの結果、ボトル1の高品質化を図ることができる。
次に、本発明に係るボトルの第2実施形態を、図5から図9を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、胴部4がボトル軸Lを挟んで対向する一対の側面パネル10内で分断されていたが、第2実施形態では、4つの側面パネル10の全てで溝部13が分断されている点である。
本実施形態の場合であっても、溝部13は隣り合う側面パネル10同士をそれぞれ繋ぐように形成されるので、やはり隣接する側面パネル10間の境である角部の剛性を増すことができ、くびれ部11を中心とする胴部4の機械的強度を増加させることができる。特に、溝部13がより第1実施形態よりも分断されているので、くびれ部11の剛性をより高めることができ、胴部4がより変形し難い。従って、本実施形態のボトル20であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、図8に示すように、4つの側面パネル10の全てに、図5に示すような肩部3側から底部5側に亘る凹面パネル12をそれぞれ形成しても構わない。更には、4つの側面パネル10の全てに、図6に示すような上下配置された2つの凹面パネル12をそれぞれ形成しても構わない。この場合には、図9に示すようにくびれ部11を断面視したときに、凹面パネル12が存在しない形態となる。
いずれの場合であっても、第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記各実施形態では、口部を除く全体が角形となるようにボトルを形成したが、胴部だけが角形となるように設計しても構わない。
更には、上記各実施形態では、凹面パネルを形成した場合を例に挙げて説明したが、この凹面パネルは必須なものではなく設けなくても構わない。
L…ボトル軸
1、20…ボトル
4…胴部
10…側面パネル
11…くびれ部
12…凹面パネル
13…溝部
Claims (2)
- ボトル軸を中心として周方向に連続的に並んだ複数の側面パネルで形成されると共に、径方向内方に凹むくびれ部が複数の側面パネルに亘って全周に形成された角形の胴部を備えたボトルであって、
前記くびれ部には、周方向に沿って延在すると共に径方向内方に窪んだ溝部が形成され、
前記溝部は、前記複数の側面パネルのうち少なくとも対向する一対の側面パネル内でそれぞれ分断されて、端部間が一定距離離間し、
前記複数の側面パネルには、径方向内方に凹む凹面パネルが形成され、該凹面パネルの周縁が前記溝部の周縁から少なくとも所定距離離間し、
前記溝部は、前記くびれ部における径方向内方端部に形成されていることを特徴とするボトル。 - 前記溝部は、全ての前記側面パネル内で分断されていることを特徴とする請求項1に記載のボトル。
Priority Applications (1)
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JP2008170959A JP5216445B2 (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | ボトル |
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JP2008170959A JP5216445B2 (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | ボトル |
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JP2010006452A JP2010006452A (ja) | 2010-01-14 |
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Family Applications (1)
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- 2008-06-30 JP JP2008170959A patent/JP5216445B2/ja active Active
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