JP5215674B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球貯留量が満タンか否かを検出して遊技球の払い出し動作を制御する遊技機に関する。
パチンコ機等の遊技機の遊技球貯留部が満タンとなったことを検出する技術として、遊技球貯留部としての球皿構造体(皿ユニット)の主流通路から溢れ出た遊技球が貯まる満タン検出通路を設け、さらに、満タン検出通路に球受体を設けて、溢れ出た遊技球の重さで満タン検出を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の遊技機は、満タン検出通路に遊技球が貯まったとき、遊技球の重さで球受体が下方へ回転し、満タン検出器の可動スイッチ突起を押し下げて満タン検出している。
特開2005−160953号公報
しかし、特許文献1の遊技機は、遊技球の重さで球受体を回転させなくてはならず、満タンを検出するまでに多量の遊技球が満タン検出通路に貯まる必要があり、満タン検出まで時間を要していた。ここで、満タン検出までの時間は、満タン検出器の取付位置を下げることで調整可能であるが、この場合、主流通路から流下した少量の遊技球の落下衝撃で誤検出する可能性が高くなる。
本発明は、上記事実を考慮して、遊技球の満タンの誤検出を防ぐことができる遊技機を得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係る遊技機は、遊技球を払い出す球払出手段から払い出された遊技球が貯留される上皿と、前記上皿で貯留しきれない遊技球が貯留される下皿と、前記上皿で貯留しきれない遊技球を前記下皿に流下させる球通路と、前記球通路を横方向に拡幅して前記下皿に貯留しきれない遊技球を滞留させる拡幅部と、前記球通路の一辺を構成する大きさで前記球通路の外側へ向けて窪んだ略C字形状の板材からなり遊技球に押されて満タン検出位置へ回動する回動部材と、前記回動部材の下端部に前記球通路から外側へ突設された凸部と、光を出射する出射部及び該出射部から出射された光を受光する受光部を備え前記凸部が前記満タン検出位置に移動したときに光が遮断されて満タン検出を行う検出部と、を有し、前記拡幅部を構成する側壁に設けられ、滞留した前記遊技球に押されて前記満タン検出位置へ移動し、前記下皿が遊技球で満タンであることを検出する検出手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて前記球払出手段における遊技球の払い出しを停止する制御手段と、を有することを特徴としている。
上記構成によれば、上皿が遊技球で満タンとなったとき、上皿で貯留しきれない遊技球は、球通路を流下して下皿に貯留される。ここで、球通路が遊技球で満タンとなっていないときは、遊技球は拡幅部を最短距離で流下するため、拡幅部の側壁に設けられた検出手段と接触しにくく、検出手段での満タンの誤検出を防ぐことができる。
一方、上皿が満タンの状態で遊技者が下皿から球を抜かないときは、球通路に徐々に遊技球が滞留され、行き場を無くした遊技球によって検出手段が押されて、検出手段が満タン検出位置へ移動する。これにより、下皿が遊技球で満タンであることを検出する。続いて、制御手段が、検出手段の検出情報(満タン情報)に基づいて、球払出手段における遊技球の払い出しを停止する。このようにして、上皿及び下皿が満タンの状態で、さらに遊技球が払い出されることがなくなり、各通路で遊技球が詰まるのを防ぐことができる。
さらに、球通路に遊技球が滞留すると、行き場を無くした遊技球によって回動部材が押されて満タン検出位置へ回動する。このとき、回動部材の端部に突設された凸部が、検出部の出射部から出射された光を遮断して、受光部に入射する光量が減少する。このように、光の遮断による受光量の変化に基づいて満タン状態を検出するので、非接触で満タンの有無を検出でき、摺動する機械的なスイッチと比べて、検出手段を長期間使用できる。
本発明の請求項に係る遊技機は、前記検出部で光が遮断される時間が500ミリ秒以上のとき、前記制御手段が前記球払出手段における遊技球の払い出しを停止することを特徴としている。
上記構成によれば、検出部で光が遮断される時間が500ミリ秒以上のときに、満タンの状態が検出されて、遊技球の払い出しが停止される。ここで、検出部で検出される光の遮断時間が500ミリ秒より少ない時間のときは、球通路内で弾んだ遊技球が、偶然、回動部材を押して、回動部材が瞬時に元の位置に戻ったものと判断できるので、満タン検出の誤検出を防ぐことができる。
本発明の請求項に係る遊技機は、前記回動部材には、摘んで該回動部材を前記満タン検出位置へ回動可能とする操作部が設けられていることを特徴としている。
上記構成によれば、検出手段の検出動作を確認したいとき、球通路に遊技球を滞留させなくても、回動部材の操作部を摘んで満タン検出位置へ回動させることで、擬似的に満タン状態が再現される。このように、遊技球を用いなくてもよいので、検出手段の動作確認が容易となる。
本発明の請求項に係る遊技機は、前記球通路は、遊技球が流下する通路が凸設された通路プレートと、前記通路プレートの開放部分を覆うカバー部材と、で構成され、前記通路プレートには、前記操作部が挿通され、前記操作部の移動範囲を規制する孔部が形成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、例えば、上皿と下皿が一体の皿ユニットで構成され、該皿ユニットが遊技盤の前面へ開放されるとき、通路プレートがカバー部材で覆われているため、ユニットを開放しても通路プレートから遊技球がこぼれにくい。また、通路プレートの孔部に操作部が挿通されており、通路プレートの外側から操作部を操作できるので、遊技球をこぼさないようにして、検出手段の検出状態を確認できる。さらに、孔部の大きさによって、操作部の可動範囲が規定されるので、回動部材が検出手段と接触するのを防ぐことができる。
本発明は、上記構成としたので、遊技球の満タンの誤検出を防ぐことができる。
本発明の遊技機の実施形態を図面に基づき説明する。
(パチンコ機の構成)
図1〜図4には、本発明の第1実施形態に係る遊技機としてのパチンコ機10が示されている。図1〜図4に示すように、パチンコ機10は、パチンコ機10の外郭を構成するとともにパチンコホールの島設備に設置される矩形状の外枠12を備えている。外枠12の前面には、合成樹脂で矩形額縁状に形成された内枠14が配置されており(図2参照)、内枠14の下側となる外枠12の前面下端部には、パチンコ機10の前面下端部を構成する合成樹脂製の下飾り16が取り付けられている。
内枠14は、外枠12の左上角部と下飾り16の左上角部とに設けられた一対のヒンジ部18、20に左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。内枠14の前面上部には、パチンコ機10の前面上部を構成するガラス枠22が配置されており、ガラス枠22は、縦長略楕円形の窓部24にガラス板(ガラスユニット)26が装着されるとともに、左側端部が内枠14に軸支されて開閉可能に取り付けられている(図2参照)。
ガラス枠22の裏面側となる内枠14の前面上部には、矩形状の開口部15が形成されている。この内枠14の開口部15には、釘、役物等(図示省略)が所定の位置に配置された遊技盤Gが着脱(交換)可能にセットされており、遊技盤Gは、内枠14に対して閉塞されたガラス枠22によって覆われ、パチンコ機10の正面側から窓部24のガラス板26を通して視認可能とされている。内枠14の前面下部で遊技盤Gの左下側には、遊技盤Gに向けて遊技球としてのパチンコ球を発射する発射装置60が配置されている。
ここで、遊技盤Gは、基板として透明の平板状合成樹脂材が用いられている(以下、透明遊技盤Gという)。この透明遊技盤Gの表面には、円弧状の内レール90及び外レール92が取り付けられている。これらの内レール90及び外レール92によって囲まれた円形状の領域は、発射装置60から発射されて打ち込まれたパチンコ球が自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域PAとされる。また、透明遊技盤Gの裏面側には、少なくとも遊技領域PAのほぼ全域に亘って表示面が対向する大型の液晶表示器(図示省略)が配設されている。すなわち、遊技領域PAが、液晶表示器の表示領域となっている。
また、ガラス枠22の前面には、左右の両側端部に、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出を行う複数の照明演出用のランプ28が配設されており、ランプ28の上方で左上と右上の各角部近傍には、遊技の進行に応じて効果音をステレオ出力する中高音用のスピーカ30L、30Rが内蔵されている。
一方、内枠14の前面下部には、パチンコ機10の前面下部を構成する皿ユニット40が配置されている。皿ユニット40は、皿ユニット40の本体部を構成するベース41の左側端部が内枠14に軸支されて開閉可能に取付けられている。ベース41の前面上部には、パチンコ球を貯留すると共に、発射装置60(図2参照)へパチンコ球を供給する上皿42が突設されている。また、ベース41の前面下部で上皿42の左下には、上皿42に貯留しきれないパチンコ球を貯留するための下皿44が突設されている。
上皿42は、底面が正面視にて手前側から奥側へ向けて反時計回りに下り傾斜しており、傾斜方向下流側となる底面の奥側には、上皿42内に貯留されたパチンコ球を1列に整列して、ベース41の裏面に取り付けられた球送り装置45(図4参照)へ誘導する整列通路46が設けられている。
ベース41によって構成された上皿42の奥壁面における左側端部には、内枠14の裏面に設けられ所定数のパチンコ球を払い出す払出装置62(図3参照)から払い出された貸し球や賞球が排出される球排出口(球受け渡し口)48が形成されている。また、下皿44の奥壁面における右側端部には、上皿42に貯留しきれないパチンコ球が排出される球排出口49が形成されている。
ベース41の前面右下部には、発射装置60(図2参照)と電気的に接続されて打球の発射力(飛距離)を調整する発射ハンドル54が取付けられており、ベース41の前面左下部には、下皿44に隣接して灰皿56が設けられている。また、ベース41の前面略中央は矩形箱状に膨出しており、内部には、遊技の進行に応じて効果音を出力する重低音用のスピーカ(サブウーハ)58が設けられている。
さらに、ベース41には、上皿42、下皿44、及びスピーカ58を囲うようにして、略U字状のランプ部材59が取付けられている。ランプ部材59は、内部に複数のランプを備えており、複数のランプは、図示しない点灯制御用の回路基板に接続されている。パチンコ機10の遊技の進行に伴い、ランプ部材59は、点灯又は点滅する。
図2及び図4に示すように、透明遊技盤Gの下側で発射装置60の右上側には、払出装置62から払い出されたパチンコ球が流出する球流出口61が設けられている。ここで、皿ユニット40が内枠14に閉止されたときに、球流出口61と球排出口48が連通するようになっている。これにより、払出装置62から払い出されたパチンコ球は、球流出口61及び球排出口48を経由して、上皿42に払い出される。また、球流出口61と隣接する位置には、下方に向けてパチンコ球の排出口(図示省略)が形成された流路からなるオーバーフロー部78が設けられている。
球流出口61の上流側には、球流出口61とオーバーフロー部78に向けて分岐された分岐路(図示省略)が設けられている。分岐路では、通常時、パチンコ球が球流出口61に向かって流下する。ここで、上皿42に払い出されたパチンコ球の貯留量が上皿42の貯留可能量を上回るとき(満タン時)、分岐路の球流出口側の通路にパチンコ球が貯まり、分岐部でパチンコ球があふれる。あふれたパチンコ球は、オーバーフロー部78に案内され、オーバーフロー部78の排出口から排出される。
一方、皿ユニット40の裏面中央部で球排出口48の下方側には、上皿42に貯留しきれないパチンコ球を下皿44へ流下させる球通路70が取付けられている。球通路70の上部には、皿ユニット40が内枠14に閉止されたときに、オーバーフロー部78の下側に配置される通路入口72が設けられている。また、球通路70は、下皿44に設けられた球排出口49(図1参照)と連通している。ここで、上皿42の満タン時に、分岐路からオーバーフロー部78を通って通路入口72に排出されたパチンコ球は、球通路70を流下して、球排出口49から下皿44へ排出される。
図2及び図3に示すように、内枠14の裏面における自由端側(裏面視左側)の側端部には、内枠14及びガラス枠22を施錠するための施錠装置64が取付けられており、施錠装置64の下側には、皿ユニット40をロックするためのロック装置68が取り付けられている。ここで、施錠装置64によって、内枠14が外枠12に閉塞された状態で施錠されるとともに、ガラス枠22が内枠14に閉塞された状態で施錠され、ロック装置68によって、皿ユニット40が内枠14に閉塞された状態でロックされる。
また、施錠装置64の下部に設けられたシリンダー錠(錠前)66は、皿ユニット40の前面右上から露出しており、このシリンダー錠66の鍵孔に鍵(図示省略)を差し込んで開錠操作すると、外枠12に施錠された内枠14が開錠されて開放可能となり、内枠14に施錠されたガラス枠22が開錠されて開放可能となる。
ガラス枠22を開放すると露出されるロック装置68のロック解除レバー69(図4参照)を操作すると、内枠14にロックされていた皿ユニット40がロック解除されて開放可能となる。また、皿ユニット40が内枠14に閉塞されてロック装置68によりロックされると、発射装置60の前側に球送り装置45が配置される。また、前述のように、球流出口61と球排出口48が連通される。
一方、図3に示すように、内枠14の裏面における基板となる矩形状のベース板102の上部には、島設備から供給されたパチンコ球を貯留するための上タンク80及び下タンク82が設けられている。また、内枠14裏面の回転支軸側(裏面右側)の側端部には、上タンク80及び下タンク82に貯留されたパチンコ球を球流出口61(図2参照)側へ流下させる上部球通路ユニット84及び下部球通路ユニット86が延設されている。
上部球通路ユニット84及び下部球通路ユニット86の間には、前述の払出装置62が着脱可能に取付けられており、上タンク80から下部球通路ユニット86までが連通している。また、下部球通路ユニット86の下流側には、前述の分岐路(図示省略)が接続されており、分岐路の一方は、球流出口61に繋がっている。
ここで、上部球通路ユニット84、払出装置62、及び下部球通路ユニット86によって、払出機構100が構成されている。下部球通路ユニット86の左側には、払出装置62におけるパチンコ球の払い出し動作、又は払い出し停止動作を制御する払出制御基板88が設けられている。
また、ベース板102の払出機構100以外の領域には、パチンコ機10の各機能の全般を制御するための主制御基板、液晶表示器に表示させる図柄を制御するための図柄制御基板等が組み付けられ、これらの表面が保護カバー99で覆われている。
ベース板102は、保護カバー99を取付けた状態で(ユニット化)、内枠14に対して着脱可能とされている。なお、ユニット化しない状態で、ベース板102を内枠14に取付けた後、保護カバー99を取付けても良い。
次に、パチンコ機10におけるパチンコ球の流れについて説明する。
パチンコ機10が取付けられた島から上タンク80にパチンコ球が供給される。供給されたパチンコ球は、上タンク80から下タンク82、上部球通路ユニット84を流下して、払出装置62に送り込まれる。ここで、払出制御基板88は、払出停止制御では、払出装置62を駆動停止させてパチンコ球の払い出しを停止する。また、払出実行制御では、払出装置62を駆動させて、払出装置62に誘導されたパチンコ球を、貸し球又は賞球として下部球通路ユニット86へ払い出す。下部球通路ユニット86へ払い出されたパチンコ球は、分岐路(図示省略)を経由して球流出口61から流出し、球排出口48から排出されて、上皿42に貯留される。
上皿42に貯留されたパチンコ球は、上皿42内を下流側(左側)へ流下しつつ整列通路46により1列に整列され、遊技者の発射ハンドル54の操作により球送り装置45から発射装置60に1球ずつ送り込まれる。そして、発射装置60によって透明遊技盤Gの遊技領域PAへ発射され(図2の矢印A方向)、発射されたパチンコ球が遊技領域PAを自重落下する過程で入賞又は外れとなることにより、透明遊技盤Gにて遊技が行われる。
遊技の進行に伴い、大量のパチンコ球が賞球として払い出されるなどし、上皿42が満タンになると、払出装置62から払い出されたパチンコ球は、上皿42に流下できず、分岐路(図示省略)からオーバーフロー部78を経由して、通路入口72に落下する。通路入口72に落下したパチンコ球は、球通路70を流下し、球排出口49から排出されて下皿44に貯留される。
また、遊技の終了時などに、上皿42の前面左側に設けられた上皿用球抜きレバー50を操作すると、整列通路46の最下流部が開放して、上皿42に貯留されたパチンコ球が球通路70へ排出され下皿44へ流下する。さらに、下皿44がパチンコ球で満タンになったときや遊技の終了時などに、下皿44の前面下側に設けられた下皿用球抜きレバー52を操作すると、下皿底面の一部が開放して、下皿44に貯留されたパチンコ球が下皿44の下方に配置された球箱(図示省略)へ排出される。
(皿ユニットの構成)
図5及び図6に示すように、皿ユニット40には、ベース41の裏面41Aにおける略中央に、前述の球通路70が設けられている。球通路70は、ベース41の裏面41Aによって通路の前壁部が構成され、ベース41の裏面41Aに図示しない複数本のネジで取付けられた球通路プレート71によって、通路の後壁部が構成されている。
図7(a)には、裏側から見た球通路プレート71が示されている。球通路プレート71は、ベース41を裏面視したときに球通路70を覆うように形成された板状の側壁部71Aを備えている。側壁部71Aは、右上端部に略台形状の貫通穴76が形成されている。また、貫通穴76の近傍には、後述する検出レバー94を取付けるための締結穴73が形成されている。
側壁部71Aには、通路入口72付近における左上部から中央部にかけて傾斜した傾斜面であり、通路入口72に落下したパチンコ球PB(図示省略)を右下方へ誘導するリブからなる傾斜部71Bが突設されている。また、傾斜部71Bの端部から略鉛直方向下側に向けて、短い幅の側壁部71Cが形成されている。
側壁部71Cの下方には、側壁部71Aの右端部から下端部にかけて傾斜した傾斜面であり、パチンコ球PBを左下方へ誘導するリブからなる傾斜部71Dが、側壁部71Aから突設されている。また、側壁部71Aの左端部には、略鉛直方向の側壁部71Eが突設されており、傾斜部71Dの端部と側壁部71Eの端部との間に、略水平方向の底壁部71Fが突設されている。
傾斜部71B、側壁部71C、傾斜部71D、側壁部71E、及び底壁部71Fの水平方向の幅は等しく、パチンコ球PBの直径よりも大きい幅となっている。このようにして、通路入口72から底壁部71Fまでの通路が凸設されている。なお、側壁部71Aの右端部(側壁部71Cと対向する側)は、開放されており、開口部74が形成されている。
一方、図6及び図7(b)に示すように、球通路70の左側部で球通路プレート71の開口部74の位置には、満タン検出用の検出レバー94が設けられている。検出レバー94は、通路入口72から底壁部71Fまでの通路の幅よりも少し小さい厚さで、略C字形状の板材からなるレバー本体95を有している。
レバー本体95の一端には、中空の筒状部96が形成されている。また、レバー本体95の側面で筒状部96の近傍には、球通路プレート71に向けて板状の操作部97が突設されている。さらに、レバー本体95の他端には、板片状の遮光部98が突設されている。
ここで、筒状部96に図示しない金属製のシャフトが挿通され、操作部97が球通路プレート71の貫通穴76に挿通されて、さらに、該シャフトが球通路プレート71(図7(a)参照)の締結穴73の位置にネジ75(図7(c)参照)で締結固定されることにより、検出レバー94が、側壁部71Aと略平行な面内で回動可能に軸支されている。
検出レバー94は、操作部97が貫通穴76から露出するため、球通路プレート71の外側から操作(回動)可能となっている。なお、貫通穴76は、検出レバー94の必要可動範囲に合わせた操作部の可動範囲に対応した大きさとなっており、操作部97が貫通穴76の穴壁と接触することで、検出レバー94の回動を規制している。
球通路プレート71は、検出レバー94が取付けられるとともに、ベース41の裏面41A(図5参照)に複数本のネジで取付けられる。このようにして、傾斜部71B、側壁部71C、傾斜部71D、側壁部71E、底壁部71F、及び検出レバー94の側壁95Aによって、パチンコ球PBの通路(球通路70)が形成されている。なお、検出レバー94は、球通路70の一辺を構成する大きさとなっている。また、底壁部71Fの上側には、前述の球排出口49が配置されている。
ここで、図6に示すように、傾斜部71Bの下端の通路の幅をW1とし、側壁部71Cと検出レバー94で構成される通路の幅をW2としたとき、予めW1<W2となるように設定されており、側壁部71Cと検出レバー94との間において、通路が横方向に拡幅された拡幅部77が形成されている。
図5及び図6に示すように、ベース41の裏面41A上で、検出レバー94の遮光部98の先端近傍には、フォトセンサ110が取付けられている。フォトセンサ110は、光を出射する発光部112と、発光部112と間隔を開けて対向配置され、発光部112から出射された光を受光する受光部114を備えている。
発光部112及び受光部114は、皿ユニット40内の図示しない検出回路に接続されている。この検出回路では、受光部114で受光される光量と時間を検出しており、遮光部98によって受光部114での受光が遮断され、受光量の少ない状態が500ミリ秒以上の時間継続して検出されたときに、満タンと判定して、ON信号をパチンコ機10(図1参照)の払出制御基板88(図3参照)に出力するようになっている。受光量が所定量より多いとき、あるいは、受光量の少ない状態の検出時間が500ミリ秒より少ないときは、非満タンと判定して、OFF信号を出力する。払出制御基板88では、検出回路からON信号を受け取ることによって、上皿42等が満タンであることを検出する。
なお、遊技中に払出装置62(図3参照)から払い出される賞球としての遊技球の数は、入賞時に数個、大当り時に十数個(これを複数回)程度であり、また、貸し球の払い出し時には、百個から二百個程度が払い出される。ここで、入賞による数個の遊技球の払い出し時に、球通路70を流下した遊技球が検出レバー94に接触し、瞬間的(500ミリ秒よりも少ない時間)に受光部114での受光が遮断されたとき、これを満タン検出してしまうと、遊技者は、遊技中に何度も下皿44あるいは上皿42の球抜き作業を行うことになり、遊技に集中できない。また、球抜きを指示するアナウンスが何度も行われるため、耳障りで不快となる。このため、本発明の実施形態では、受光部114の受光量の少ない状態が500ミリ秒以上継続して検出されたときに満タンとしている。なお、検出時間500ミリ秒以上は、より好ましい検出時間として実機評価から見出したものであり、これに限定されず、球通路70の形状に合わせて適宜設定変更してもよい。
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
図1〜図4に示すように、パチンコ機10では、遊技の進行に伴い、払出装置62から大量のパチンコ球PBが賞球として払い出される。払い出されたパチンコ球PBは、分岐路(図示省略)から球流出口61及び球排出口48を経由して、上皿42に排出される。ここで、例えば、遊技中に大当たり状態となり、発射装置60から発射されるパチンコ球PBの数よりも賞球の数の方が多くなると、上皿42のパチンコ球量が増加して満タンとなる。上皿42が満タンとなると、分岐路(図示省略)で溢れたパチンコ球PBがオーバーフロー部78を流下し、通路入口72から球通路70内に流入する。
図8(a)に示すように、分岐路で溢れたパチンコ球PBの数が少ないときは、パチンコ球PBは、傾斜部71B上面を流下し、側壁部71Cの近傍を自重により最短距離で落下して、傾斜部71D上面に接触し、球排出口49から下皿44へ排出される。このとき、拡幅部77があるため、傾斜部71Bを流下したパチンコ球PBが検出レバー94に接触することはほとんどなく、検出レバー94は満タン検出位置へ移動しない。このため、満タンの誤検出を防ぐことができる。
一方、図8(b)に示すように、遊技者が下皿44からパチンコ球PBを排出させないと、下皿44のパチンコ球貯留量が増加して満タンとなり、球排出口49はパチンコ球PBで塞がれる。そして、球通路70内へ継続して流入したパチンコ球PBが下皿44側への行き場を無くして、球通路70の下流側(球排出口49側)から傾斜部71Dに沿うように上流側へと積み上げられ、滞留する。
傾斜部71Dの上部付近までパチンコ球PBが積み上げられると、球通路70内へ流入したパチンコ球PBは、積み上げられたパチンコ球PBによって案内され、球通路70内の左側へ向けて貯留される。これにより、パチンコ球PBが検出レバー94の側壁95Aに順次突き当たり、検出レバー94をフォトセンサ110側へ回動させる。
検出レバー94の回動により、遮光部98が、フォトセンサ110の発光部112と受光部114の間(満タン検出位置)に進入し、発光部112から出射された光を遮断する。これにより、図示しない検出回路から払出制御基板88(図3参照)にON信号が出力され、満タン検出される。払出制御基板88は、払出装置62(図3参照)からのパチンコ球PBの払い出しを停止する。
なお、パチンコ球PBの払い出し停止中は、本来払い出されるべきパチンコ球PBの数が図示しないメモリに記憶されている。これにより、満タン状態が解除され、検出回路からOFF信号が出力されると、メモリに記憶された数のパチンコ球PBの払い出しが行われる。
続いて、遊技者が下皿用球抜きレバー52を操作して、下皿44から球箱(図示省略)へのパチンコ球PBの排出が行われ、下皿44のパチンコ球貯留量が減少すると、球通路70内に積み上げられていたパチンコ球PBは、順次下皿44へ排出される。そして、検出レバー94を満タン検出位置へ押圧していたパチンコ球PBが流下すると、検出レバー94は、パチンコ球PBによる押圧が解除され、元の位置(図8(a)の位置)へ復帰し、検出回路から払出制御基板88へOFF信号が出力される。
このとき、払出制御基板88は、払出装置62を駆動させてパチンコ球PBの払い出しを再開させる。これにより、パチンコ球貯留量が満タンであるか否かに応じたパチンコ球PBの払い出しが行われ、通路の球詰まりを防止できる。
なお、パチンコ機10において、例えば、上皿42と下皿44が一体のユニットで構成され、該ユニットが透明遊技盤Gの前面に開放されるとき、球通路70が球通路プレート71で覆われているため、ユニットを開放しても球通路70からパチンコ球PBがこぼれにくい。また、球通路プレート71の貫通穴76に操作部97が挿通されており、球通路プレート71の外側から操作部97を操作できるので、パチンコ球PBをこぼさないようにして、フォトセンサ110の満タン検出状態を確認できる。さらに、貫通穴76の大きさによって、操作部97の可動範囲が規定されるので、検出レバー94がフォトセンサ110と接触するのを防ぐことができる。
また、フォトセンサ110の満タン検出動作を確認したいとき、球通路70にパチンコ球PBを滞留させなくても、検出レバー94の操作部97をつかんで満タン検出位置へ回動させることで、擬似的に満タン状態が再現される。このように、パチンコ球PBを用いなくてもよいので、フォトセンサ110の検出動作確認が容易となる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
球通路70は、ベース41の裏面41A側に壁部を設けてパチンコ球PBの通路を形成し、手前側の開放部を板状のカバー部材で覆ってもよい。
検出レバー94を回動変位させるよう構成しているが、スライド変位させるよう構成してもよい。また、満タン検出手段としては、フォトセンサ110のように非接触式のものが最適ではあるが、接触式であってもよく、例えば、検出レバー94に押圧されてONとなる機械式のスイッチであってもよい。さらに、検出レバー94に替えて、圧力センサを用いてもよい。
本発明の実施形態に係るパチンコ機の全体図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ機のガラス枠及び皿ユニットが開放された状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ機を裏面から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る皿ユニットの開放状態の背面図である。 本発明の実施形態に係る皿ユニットの背面の斜視図である。 本発明の実施形態に係る皿ユニットの球通路プレートを外した状態を示す背面図である。 本発明の実施形態に係る球通路プレート及び検出レバーの拡大図である。 (a)本発明の実施形態に係る球通路の非満タン状態を示す部分拡大図である。(b)本発明の実施形態に係る球通路の満タン状態を示す部分拡大図である。
符号の説明
10 パチンコ機(遊技機)
41A 裏面(カバー部材)
42 上皿(上皿)
44 下皿(下皿)
62 払出装置(球払出手段)
70 球通路(球通路)
71 球通路プレート(通路プレート)
76 貫通穴(孔部)
77 拡幅部(拡幅部)
88 払出制御基板(制御手段)
94 検出レバー(回動部材、検出手段)
97 操作部(操作部)
98 遮光部(凸部、検出手段)
110 フォトセンサ(検出部、検出手段)
112 発光部(出射部、検出手段)
114 受光部(受光部、検出手段)
PB パチンコ球(遊技球)

Claims (4)

  1. 遊技球を払い出す球払出手段から払い出された遊技球が貯留される上皿と、
    前記上皿で貯留しきれない遊技球が貯留される下皿と、
    前記上皿で貯留しきれない遊技球を前記下皿に流下させる球通路と、
    前記球通路を横方向に拡幅して前記下皿に貯留しきれない遊技球を滞留させる拡幅部と、
    前記球通路の一辺を構成する大きさで前記球通路の外側へ向けて窪んだ略C字形状の板材からなり遊技球に押されて満タン検出位置へ回動する回動部材と、前記回動部材の下端部に前記球通路から外側へ突設された凸部と、光を出射する出射部及び該出射部から出射された光を受光する受光部を備え前記凸部が前記満タン検出位置に移動したときに光が遮断されて満タン検出を行う検出部と、を有し、前記拡幅部を構成する側壁に設けられ、滞留した前記遊技球に押されて前記満タン検出位置へ移動し、前記下皿が遊技球で満タンであることを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出情報に基づいて前記球払出手段における遊技球の払い出しを停止する制御手段と、
    を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記検出部で光が遮断される時間が500ミリ秒以上のとき、前記制御手段が前記球払出手段における遊技球の払い出しを停止することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記回動部材には、摘んで該回動部材を前記満タン検出位置へ回動可能とする操作部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記球通路は、
    遊技球が流下する通路が凸設された通路プレートと、
    前記通路プレートの開放部分を覆うカバー部材と、で構成され、
    前記通路プレートには、前記操作部が挿通され、前記操作部の移動範囲を規制する孔部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の遊技機。
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