JP5214220B2 - パルス変調器およびそれを利用したチャージポンプ回路、スイッチングレギュレータならびにそれらの制御回路 - Google Patents

パルス変調器およびそれを利用したチャージポンプ回路、スイッチングレギュレータならびにそれらの制御回路 Download PDF

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Description

本発明は、パルス変調器に関する。
近年の携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)などの電子機器には、液晶のバックライトに用いられるLED(Light Emitting Diode)のように、電池電圧よりも高い駆動電圧を必要とするデバイスが搭載される。たとえばこれらの小型情報端末では、Liイオン電池が多く用いられ、その出力電圧は通常3.5V程度であり、満充電時においても4.2V程度であるところ、LEDはその駆動電圧として電池電圧よりも高い電圧を必要とする。このように、電池電圧よりも高い電圧が必要とされる場合、チャージポンプ回路やスイッチングレギュレータを用いて電池電圧を昇圧し、LEDを駆動するために必要な電圧を得ている。
スイッチングレギュレータなどの電源回路は、出力電圧Voutが一定となるようにパルス変調駆動される。スイッチングレギュレータの出力電流(負荷電流)が減少し、軽負荷状態となると、スイッチング動作を停止して回路の消費電流を低下させる必要がある。
軽負荷時の消費電力を低減するために、パルス変調されたパルス信号(パルス変調信号)のパルス幅を監視し、そのパルス幅が所定の最小パルス幅より小さくなったときに、スイッチングを停止する駆動方式が提案されている。この駆動方式では、軽負荷状態となると、スイッチング期間とスイッチング停止期間とを交互に繰り返す間欠動作(間欠モード、またはPFMモードという)となる。
特開2000−262043号公報
パルス変調信号のパルス幅が最小パルス幅を下回ると、直ちにスイッチングを停止することが望ましい。パルス幅が最小パルス幅より小さいにもかかわらず、そのパルスでスイッチングを行うと、出力電圧が上昇してリップルが発生してしまう。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、軽負荷時のPFMモード(間欠モード)におけるリップルを低減できるパルス変調器の提供にある。
本発明のある態様は、電源回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、当該帰還電圧が所定の基準電圧に近づくようにデューティ比が制御されるパルス変調信号を生成し、電源回路のスイッチング素子に対して出力するパルス変調器に関する。パルス変調器は、帰還電圧と基準電圧の誤差を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と、所定の周波数を有するのこぎり波状の周期電圧を生成するオシレータと、周期電圧を誤差電圧によりスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号を出力するコンパレータと、パルス信号を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス分周器と、第1パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、第1パルス信号のパルス幅が最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第1マスク信号を生成するとともに、第2パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、第2パルス信号のパルス幅が最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第2マスク信号を生成するマスク信号生成部と、第1パルス信号または第2パルス信号のいずれか一方を、第1、第2マスク信号が所定レベルとなる期間マスクし、パルス変調信号として出力するマスク処理部と、を備える。
この態様によると、軽負荷状態において、パルス幅が所定の最小パルス幅より小さくなると、スイッチングを停止することができ、間欠モード(PFMモード)を実現できる。さらに、周期電圧と同じ周波数のパルス信号を分周して、パルス変調信号の周波数を低下させ、マスク信号を分周前のもとの周波数で生成することにより、パルス幅が最小パルス幅より小さな不要なパルスをマスクすることができる。その結果、電源回路の出力電圧のリップルを低減できる。
マスク信号生成部は、周期電圧の1/2の周波数を有し、かつ第1パルス信号のポジティブエッジよりも所定時間遅れてハイレベルに遷移する第1最小デューティ比設定信号を受け、第1最小デューティ比設定信号のポジティブエッジのタイミングと、第1パルス信号のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、第1マスク信号を生成してもよい。また、マスク信号生成部は、周期電圧の1/2の周波数を有し、かつ第2パルス信号のポジティブエッジよりも所定時間遅れてハイレベルに遷移する第2最小デューティ比設定信号を受け、第2最小デューティ比設定信号のポジティブエッジのタイミングと、第2パルス信号のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、第2マスク信号を生成してもよい。
マスク信号生成部は、第1最小デューティ比設定信号がクロック端子に入力され、第1パルス信号が入力端子に入力された第1フリップフロップと、第2最小デューティ比設定信号がクロック端子に入力され、第2パルス信号が入力端子に入力された第2フリップフロップと、を含み、第1、第2フリップフロップの出力をそれぞれ、第1、第2マスク信号として出力してもよい。
パルス分周器は、周期電圧の1/2の周波数および所定の最大デューティ比を有する第1最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理演算により第1パルス信号を生成してもよい。さらにパルス分周器は、周期電圧の1/2の周波数および所定の最大デューティ比を有し、第1最大デューティ比設定信号と逆相の第2最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理演算により第2パルス信号を生成してもよい。
パルス分周器は、第1最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理積を第1パルス信号として出力する第1ANDゲートと、第2最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理積を第2パルス信号として出力する第2ANDゲートと、を含んでもよい。
パルス変調器は、第1、第2マスク信号を所定の遅延時間だけ遅延させるマスク信号遅延部をさらに備えてもよい。
マスク信号を遅延させることにより、パルス変調信号にひげ(ノッチ)が発生するのを防止できる。
パルス変調器は、第1、第2マスク信号を所定の遅延時間だけ遅延させるマスク信号遅延部をさらに備えてもよい。マスク信号遅延部は、入力端子に第1マスク信号が、クロック端子に反転された第1最小デューティ比設定信号が入力された第3フリップフロップと、入力端子に第2マスク信号が、クロック端子に反転された第2最小デューティ比設定信号が入力された第4フリップフロップと、を含んでもよい。
周期電圧は、ローレベルとなる第1期間と、一定の傾きで上昇する第2期間を交互に繰り返してよい。このとき、パルス分周器は、周期電圧が奇数番目に第2期間となる間、ハイレベルとなる第1最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理積を、第1パルス信号として出力する第1ANDゲートと、周期電圧が偶数番目に第2期間となる間、ハイレベルとなる第2最大デューティ比設定信号とパルス信号の論理積を、第2パルス信号として出力する第2ANDゲートと、を含んでもよい。マスク信号生成部は、周期電圧が奇数番目に第2期間となってから所定時間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる第1最小デューティ比設定信号のポジティブエッジにより第1パルス信号をラッチし、第1マスク信号を生成する第1フリップフロップと、周期電圧が偶数番目に第2期間となってから所定時間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる第2最小デューティ比設定信号のポジティブエッジにより第2パルス信号をラッチし、第2マスク信号を生成する第2フリップフロップと、を含んでもよい。マスク処理部は、第1パルス信号または第2パルス信号のいずれか一方と、第1、第2マスク信号の論理積を出力するANDゲートを含んでもよい。ここでの奇数番目、偶数番目とは、仮想的な基準となるパルスに対する位置を表現するものである。
本発明の別の態様は、少なくともひとつのフライングキャパシタと、少なくともひとつの出力キャパシタと、を有するチャージポンプ回路の制御回路に関する。この制御回路は、入力電圧を利用してフライングキャパシタを充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む第1スイッチ群と、フライングキャパシタに蓄えられた電荷を利用して出力キャパシタを充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む第2スイッチ群と、チャージポンプ回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、パルス変調信号を生成する上述のいずれかのパルス変調器と、パルス変調器からパルス変調信号を受け、パルス変調信号のハイ期間に応じた期間、第1、第2スイッチ群のいずれか一方をオンし、そのロー期間に応じた期間、他方をオンするドライバと、を備える。
この態様によれば、チャージポンプ回路をPWM方式で駆動することができ、さらに軽負荷状態において間欠モードで動作させることができる。また、軽負荷状態における出力電圧のリップルを低減することができる。
本発明のさらに別の態様は、チャージポンプ回路である。このチャージポンプ回路は、フライングキャパシタと、出力キャパシタと、フライングキャパシタおよび出力キャパシタの充放電状態を制御する上述の制御回路と、を備える。
本発明のさらに別の態様は、少なくともひとつのスイッチング素子を有するスイッチングレギュレータの制御回路に関する。この制御回路は、スイッチングレギュレータの出力電圧に応じた帰還電圧を受け、パルス変調信号を生成する上述のいずれかのパルス変調器と、パルス変調器からパルス変調信号を受け、パルス変調信号にもとづいて、スイッチング素子を駆動するドライバと、を備える。
本発明のさらに別の態様は、スイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータは、上述の制御回路を備える。
本発明のさらに別の態様は、帰還信号のレベルが所定の基準値に近づくようにデューティ比が制御されるパルス変調信号を生成するパルス変調方法に関する。この方法は、帰還信号と基準値の誤差を増幅して誤差信号を生成するステップと、所定の周波数を有するのこぎり波状の周期信号を生成するステップと、周期信号を誤差信号によりスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号を生成するステップと、パルス信号を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するステップと、第1パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、第1パルス信号のパルス幅が最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第1マスク信号を生成するステップと、第2パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、第2パルス信号のパルス幅が最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第2マスク信号を生成するステップと、第1パルス信号または第2パルス信号のいずれか一方を、第1、第2マスク信号が所定レベルとなる期間マスクしてパルス変調信号を生成するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係るパルス変調技術によれば、軽負荷状態における出力電圧のリップルを低減できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Aと部材Bの間に部材Cが設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るチャージポンプ回路120の構成を示す回路図である。チャージポンプ回路120は、入力端子122に入力された入力電圧Vinを昇圧し、出力端子124から出力電圧Voutを出力する。入力電圧Vinとして、図示しない電池から出力される電池電圧や、電源回路から供給される電源電圧Vddが利用される。本発明は、任意の昇圧率のチャージポンプ回路に適用可能であるが、以下、理解を容易とするため、2倍のチャージポンプ回路について説明する。
チャージポンプ回路120は、制御回路100、フライングキャパシタCf1、出力キャパシタCo1、帰還抵抗R1、R2を備える。図1のチャージポンプ回路は、昇圧率が2倍であるため、ひとつのフライングキャパシタCf1とひとつの出力キャパシタCo1を備えるが、別の昇圧率の場合や、複数の出力電圧を生成する場合、フライングキャパシタや出力キャパシタは複数であってもよい。
制御回路100は、第1スイッチ群10、第2スイッチ群12、パルス変調器20、ドライバ40、を備え、ひとつの半導体基板上に集積化された機能回路である。入力端子102には、外部からの入力電圧Vinが印加される。キャパシタ端子104、キャパシタ端子106の間には、フライングキャパシタCf1が接続され、出力端子108と接地間には出力キャパシタCo1が接続される。接地端子110は接地されており、帰還端子112には出力電圧Voutに応じた帰還電圧Vfbが入力される。帰還電圧Vfbは、出力電圧Voutを帰還抵抗R1、帰還抵抗R2によって分圧された電圧である。
一般に、チャージポンプ回路は、フライングキャパシタを充電する充電期間φ1と、フライングキャパシタに蓄えられた電荷を利用して出力キャパシタの充電する放電期間φ2と、を繰り返すことにより、昇圧された電圧を生成する。
第1スイッチ群10は、入力電圧Vinを利用してフライングキャパシタCf1を充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む。第1スイッチ群10およびフライングキャパシタCf1は、入力端子122と接地間に直列な経路を形成している。本実施の形態では、第1スイッチ群10は、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2を含んでいる。具体的には、第1スイッチSW1は、入力端子102とキャパシタ端子104の間に設けられ、第2スイッチSW2は、キャパシタ端子106と接地端子110の間に設けられる。第1スイッチSW1はPチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であり、第2スイッチSW2はNチャンネルMOSFETである。
第2スイッチ群12は、充電期間φ1においてフライングキャパシタCf1に蓄えられた電荷を利用して出力キャパシタCo1を充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む。本実施の形態では、第2スイッチ群12は第3スイッチSW3、第4スイッチSW4を含んでおり、具体的には、第3スイッチSW3は入力端子102とキャパシタ端子106の間に設けられており、第4スイッチSW4はキャパシタ端子104と出力端子108の間に設けられている。第3スイッチSW3、第4スイッチSW4はともにPチャンネルMOSFETである。
ドライバ40は、レベルシフト回路を含んでおり、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4のゲート電圧を切り換えて、オン、オフを制御する。
充電期間φ1において、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2がともにオンすると、フライングキャパシタCf1の一端に入力電圧Vinが印加され、他端が接地され、その結果、フライングキャパシタCf1が入力電圧Vinで充電される。フライングキャパシタCf1の両端の電位差をΔVとする。
放電期間φ2において、第3スイッチSW3、第4スイッチSW4がともにオンすると、キャパシタ端子106の電位は、入力電圧Vinと等しくなり、キャパシタ端子104の電位は、Vin+ΔVとなる。キャパシタ端子104の電位が、第4スイッチSW4を介して出力キャパシタCo1に印加されることにより、出力キャパシタCo1が充電される。
ドライバ40は、充電期間φ1と放電期間φ2を交互に繰り返し、入力電圧Vinを昇圧する。従来のチャージポンプ回路は、デューティ比が50%のクロック信号のハイレベルとローレベルに、充電期間φ1と放電期間φ2を割り当てていたため、充電期間φ1と放電期間φ2は固定されていた。これに対して、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120では、充電期間φ1と放電期間φ2をフィードバックによって調節することを特徴としている。
パルス変調器20は、パルス変調信号Spwm3を生成し、ドライバ40に供給する。ドライバ40は、パルス変調信号Spwm3のハイ期間THを、充電期間φ1または放電期間φ2のいずれか割り当て、ロー期間TLを他方に割り当て、第1スイッチ群10と第2スイッチ群12を交互にオンさせる。
パルス変調器20には、チャージポンプ回路120の出力電圧Voutに応じた帰還電圧Vfbが入力されている。パルス変調器20は、帰還電圧Vfbが所定の基準電圧Vrefと一致するようにパルス変調信号Spwm3のデューティ比を調節する。デューティ比とは、ハイ期間THに対する周期時間Tp(=TH+TL)の比率である。本実施の形態では、パルス変調器20はパルス幅変調を行う。
ドライバ40は、第1スイッチ群10と第2スイッチ群12とが同時にオンしないように、デッドタイムを設けて、パルス変調信号Spwm3のポジティブエッジとネガティブエッジの付近において、第1スイッチ群10と第2スイッチ群12が両方オフとなるデッドタイムを設定することが好ましい。デッドタイムの設定方法は、公知の技術を利用すればよい。
パルス変調器20は、パルス変調信号Spwm3のデューティ比を、所定の範囲に制限して調節する。以下、この理由を説明する。
パルス変調信号Spwm3のデューティ比が0%の場合、第1スイッチ群10がオンしないため、入力電圧VinによるフライングキャパシタCf1の充電が行われない。したがって、出力キャパシタCo1に対する電荷転送が行われず、出力端子124に接続される負荷(不図示)に対する電流供給能力(駆動能力)が低い状態(実質的に0)となる。
パルス変調信号Spwm3のデューティ比がある範囲で増大していくと、フライングキャパシタCf1に対する充電期間φ1が長くなっていく。それに応じて、充電期間φ1にフライングキャパシタCf1に蓄えられる電荷量が増加し、充電期間φ1直後のフライングキャパシタCf1の電位差ΔVが大きくなっていく。
上述のように、放電期間φ2において出力キャパシタCo1は、Vin+ΔVの電圧で充電される。したがって、フライングキャパシタCf1の電位差ΔVが大きくなると、放電期間φ2において出力キャパシタCo1に供給される電荷量が増加する。つまり、パルス変調信号Spwm3のデューティ比の増大にともない、負荷に対する電流供給能力が増加していく。
パルス変調信号Spwm3のデューティ比を大きくしていくと、フライングキャパシタCf1に対する充電期間φ1は長くなる。ところが、充電期間φ1直後の電位差ΔVの上限値は、入力電圧Vinである。いま、電位差ΔVが上限値に達したときのデューティ比をα%と書く。パルス変調信号Spwm3のデューティ比がα%を超えて増大していくと、充電期間φ1にフライングキャパシタCf1に供給される電荷量が一定の状態で、放電期間φ2が短くなっていく。その結果、デューティ比の増大にともない、放電期間φ2において出力キャパシタCo1に供給される電荷量が減少していく。つまり、パルス変調信号Spwm3のデューティ比がα%を超えて増大するにしたがい、負荷に対する電流供給能力は低下していく。
パルス変調信号Spwm3のデューティ比が100%となると、フライングキャパシタCf1から出力キャパシタCo1に対する電荷転送が行われず、負荷に対する電流供給能力は実質的に0となる。
つまり、チャージポンプ回路120の電流供給能力は、デューティ比が0%と100%で最低となり、ある値α%のときに最大となる。言い換えれば、デューティ比には、チャージポンプ回路の電流供給能力に最大値を与える値が存在する。
したがって、出力電圧Voutをモニタしておき、出力電圧Voutが低下するとき、すなわち負荷電流が増加するときに、チャージポンプ回路120の電流供給能力を増大させ、反対に出力電圧Voutが増大するとき、すなわち負荷電流が減少するときに、チャージポンプ回路120の電流供給能力を減少させるようにフィードバックを行うことにより、出力電圧Voutを一定値に保つことができる。
もし、パルス変調信号Spwm3のデューティ比がα%を跨いで変化すると、出力電圧Voutが目標値から離れる方向にフィードバックが係るため、出力電圧Voutが不安定となる。そこで、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120は、パルス変調信号Spwm3のデューティ比を所定の範囲に制限する。
このように、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120では、デューティ比の範囲が制限されたパルス変調信号Spwm3にもとづいて第1スイッチ群10、第2スイッチ群12を制御することにより、出力電圧Voutを安定化することができる。
従来のチャージポンプ回路は、入力電圧が2Vの場合、4Vの出力電圧Voutのみ出力可能であった。したがって、4V以下の所望の電圧を得たい場合、チャージポンプ回路の前段または後段にリニアレギュレータを設ける必要があり、回路面積が増大していた。これに対して、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120によれば、レギュレータを設けなくても、出力電圧Voutを所望の値に安定化することができるため、回路面積を小さくできる。
また、従来のようにレギュレータを設ける場合、入力電圧が供給される入力端子から負荷に至る経路上に、パワートランジスタが挿入されるため、パワートランジスタの電力損失によって、効率が低下していた。これに対して本実施の形態に係るチャージポンプ回路120はパワートランジスタが不要となるため、回路の効率を改善できる。
αの値は、フライングキャパシタCf1、出力キャパシタCo1の容量値や、パルス変調信号Spwm3の周波数(周期時間Tp)に依存するが、典型的には50%である。以下、α=50%の場合について説明する。
所定の範囲は、
(1)0%〜βmax%
(2)γmin%〜100%
のいずれかに設定することができる。以下、それぞれの範囲におけるフィードバック制御について説明する。
(1)第1の制御方法
パルス変調器20は、帰還電圧Vfbが低いほどハイ期間THが長くなるようにパルス変調信号Spwm3を変調する。このとき、パルス変調信号Spwm3のデューティ比に上限値βmaxを設定し、パルス変調信号Spwm3のデューティ比が0%から上限値βmax%の範囲で変化するように変調する。
βmax≦αに設定することが望ましい。この場合、デューティ比のαを跨いだ変化を防止できるため、出力電圧Voutを安定化できる。ただし、出力電圧Voutにリップルが生ずることが許容できる場合、βmaxをαより大きく設定してもよい。チャージポンプ回路の効率が最も高くするためには、βmax=αとすることが好ましい。α=50の場合、βmaxは0%〜50%の間でなるべく大きな値に設定する。
βmax=45%の場合、ハイ期間THは、Tp×(0〜0.45)の範囲で変化し、ロー期間TLは、Tp×(1〜0.55)の範囲で変化する。すなわち、ロー期間TLの方が、ハイ期間THよりも長くなるよう制限される。このときドライバ40は、パルス変調信号Spwm3のハイ期間THに応じた期間、第1スイッチ群10をオンし、ロー期間TLに応じた期間、第2スイッチ群12をオンすることが好ましい。つまり、第2スイッチ群12がオンする時間が長くなるようにすることが好ましい。この理由を説明する。
いま、出力端子124から制御回路100側の望んだ容量について考察する。充電期間φ1では、第4スイッチSW4がオフするため、出力端子124に接続される容量は出力キャパシタCo1のみである。放電期間φ2では、出力キャパシタCo1に加えて、フライングキャパシタCf1が接続される。負荷電流が一定の場合、出力端子124に接続される容量が大きい方が、出力電圧Voutの変動は小さくなる。
したがって、パルス変調信号Spwm3のハイ期間THに応じた時間を、充電期間φ1に割り当てることにより、放電期間φ2の方が充電期間φ1より長くなるため、出力電圧Voutのリップルを小さくできる。
放電期間φ2が長い方が出力電圧Voutのリップルを小さくできるという利点があるが、出力キャパシタCo1の容量が大きい場合や、リップルが許容できる場合、ハイ期間THを放電期間φ2に割り当ててもよい。
図1の制御回路100は、第1の制御方法を実行する構成を示している。パルス変調器20は、誤差増幅器22、オシレータ24、PWM(Pulse Width Modulation)コンパレータ26、ANDゲート30、最小デューティコンパレータ32、PFM(Pulse Frequency Modulation)コントローラ34、最大デューティコンパレータ28を備える。
誤差増幅器22は、帰還電圧Vfbを反転入力端子に、基準電圧Vrefを非反転入力端子に受け、2つの電圧の誤差を増幅する。誤差増幅器22の出力を誤差電圧Verrという。オシレータ24は、三角波またはのこぎり波の周期電圧Voscを出力する。PWMコンパレータ26は、誤差電圧Verrを非反転入力端子に、周期電圧Voscを反転入力端子に受ける。PWMコンパレータ26は周期電圧Voscを誤差電圧Verrでスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号Spwm1を出力する。パルス信号Spwm1のパルス幅は、出力電圧Voutが目標値に近づくように変調されている。
最大デューティコンパレータ28は、周期電圧Voscと最大電圧Vmaxを受ける。最大デューティコンパレータ28は、周期電圧Voscを最大電圧Vmaxでスライスし、所定のデューティ比を有する最大パルス変調信号Smaxを生成する。最大電圧Vmaxの値は、最大パルス変調信号Smaxのデューティ比が、上述したβの値と一致するように設定される。
ANDゲート30は、PFMコントローラ34から出力されるパルス変調信号Spwm2と、最大パルス変調信号Smaxを受け、2つの信号の論理積を出力する。ANDゲート30の出力、すなわちパルス変調信号Spwm3のデューティ比は、パルス信号Spwm1のデューティ比がβmax%以下のとき、パルス信号Spwm1のデューティ比と一致し、パルス信号Spwm1のデューティ比がβmax%以上のとき、βmax%となる。なお、パルス変調信号Spwm3のデューティ比を制限するために、別の回路構成を利用してもよく、その形式は限定されない。
パルス変調器20は、パルス信号Spwm1のデューティ比を、所定の下限値βminと比較し、パルス信号Spwm1のデューティ比が下限値βminより小さいとき、パルス信号Spwm1のレベルを固定し、第1スイッチ群10、第2スイッチ群12のスイッチングを停止させる。つまりパルス変調器20からはパルスが出力されなくなる。このために、最小デューティコンパレータ32、PFMコントローラ34が設けられている。
パルス変調器20は、パルス変調信号Spwm3のデューティ比が下限値βminより小さいとき、第2スイッチ群12がオンするように、パルス変調信号Spwm3のレベルを固定することが望ましい。理由は後述する。
最小デューティコンパレータ32は、周期電圧Voscと最小電圧Vminを受ける。最小デューティコンパレータ32は、周期電圧Voscを最小電圧Vminでスライスし、所定のデューティ比を有する最小パルス変調信号Sminを生成する。最小電圧Vminの値は、最小パルス変調信号Sminのデューティ比が20%程度となるよう設定する。
PFMコントローラ34は、パルス信号Spwm1と最小パルス変調信号Sminを受け、2つの信号のデューティ比を比較する。そして、パルス信号Spwm1のデューティ比が最小パルス変調信号Sminのデューティ比より小さくなると、パルス変調信号Spwm2のデューティ比をローレベルに固定する。パルス信号Spwm1のデューティ比が最小パルス変調信号Sminのデューティ比より大きい場合、パルス変調信号Spwm2はパルス信号Spwm1と等しくなる。
なお、ANDゲート30とPFMコントローラ34の順序は逆としてもよい。
以上のように構成されたチャージポンプ回路120の動作を説明する。図2は、図1のチャージポンプ回路120の信号波形図である。本明細書に示される波形図は、説明を簡潔にするため、あるいは理解を容易とするために、縦軸および横軸が適宜拡大、縮小されている。
負荷電流が増大するにしたがい、出力キャパシタCo1から負荷に対して電荷が多く供給されるため、出力電圧Voutが低下し、誤差電圧Verrが上昇していく。出力電圧Voutが低いほど、パルス信号Spwm1のデューティ比は増加していく。ただし、パルス変調信号Spwm3のデューティ比は、最大パルス変調信号Smaxのデューティ比βmax以下に制限される。また、パルス信号Spwm1のデューティ比が最小パルス変調信号Sminのデューティ比βminより小さくなると、パルス変調信号Spwm3がローレベルに固定され、パルスがカットされる。
図3(a)、(b)はそれぞれ、通常の負荷時および軽負荷時におけるチャージポンプ回路120の動作波形図である。
図3(a)に示すように、負荷電流がある程度大きく一定値の場合、フィードバックによってパルス信号Spwm1のデューティ比が調節される。第1スイッチ群10は、パルス変調信号Spwm3がハイレベルとなる充電期間φ1にオンとなり、第2スイッチ群12は、パルス信号Spwm1がローレベルとなる放電期間φ2にオンとなる。充電期間φ1においては、出力キャパシタCo1から負荷電流が流れ出るため、出力電圧Voutは低下する。放電期間φ2においては、出力キャパシタCo1がフライングキャパシタCf1を用いて充電されるため、出力電圧Voutが上昇する。充電期間φ1と放電期間φ2を繰り返すことにより、出力電圧Voutはわずかに変動しながら目標値付近に安定化される。
図3(b)は、軽負荷時の動作を示す。軽負荷状態では、パルス信号Spwm1のデューティ比が最小デューティ比βminより小さくなる。その結果、第1スイッチ群10、第2スイッチ群12のスイッチングが停止するため、出力キャパシタCo1の充電動作が停止する。この間、出力キャパシタCo1は、小さな負荷電流によって放電されるため、出力電圧Voutは緩やかに低下していく。出力電圧Voutの低下にともなって、誤差電圧Verrが上昇していき、時刻t1にパルス信号Spwm1のデューティ比が最小デューティ比βminを超えると、パルス変調信号Spwm3がハイレベルとなり、充電期間φ1となる。その直後の放電期間φ2において、出力キャパシタCo1が充電され、出力電圧Voutが上昇する。出力電圧Voutが上昇すると、再び誤差電圧Verrが低下し、デューティ比が最小デューティ比βminより小さくなり、スイッチングが停止する。
このように、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120では、パルス変調信号Spwm3のデューティ比をモニタし、下限値βminより小さなパルスをカットすることにより、軽負荷状態において、間欠モードで動作させることができる。第1スイッチ群10、第2スイッチ群12のオン、オフを切り換えるためには、各トランジスタのゲート容量を充放電するための駆動電流が必要であるが、間欠モードで動作させることにより、駆動電流が低減されるため、チャージポンプ回路120の消費電流を低減することができる。
さらに、軽負荷時において、パルス変調信号Spwm3はローレベルに固定する場合、第2スイッチ群12がオンとなる状態で回路が停止する。したがって、出力端子124には、フライングキャパシタCf1と出力キャパシタCo1の合成容量が接続されるため、出力電圧Voutのリップルを小さくすることができる。
ただし、本発明はこれに限定されず、軽負荷時にパルス変調信号Spwm3をハイレベルに固定してもよい。
なお、図3(b)に示される出力電圧Voutのリップルは図3(a)のそれより大きいが、実際には同程度かそれより小さい。なぜなら、負荷電流が小さい軽負荷時、出力キャパシタCo1から放電量は小さく、出力電圧Voutの低下量も小さいからである。
以上が、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120の動作である。なお、チャージポンプ回路120のパルス変調技術は、スイッチングレギュレータのパルス変調技術とは思想が異なっている点に注目すべきである。すなわち、昇圧型のスイッチングレギュレータにおいてパルス幅変調を行う場合、生成されるパルス変調信号のデューティ比Dsrは、
Dsr=1−Vin/Vout
で与えられる。すなわち、パルス変調信号のデューティ比が入力電圧Vinと出力電圧の目標値Voutに応じて調節される。
これに対して、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120のパルス変調では、パルス変調信号Spwm3のデューティ比は、負荷電流に応じて決定される点でスイッチングレギュレータのパルス変調とは異なっている。
また、スイッチングレギュレータでは、デューティ比を増加させるほど、出力電圧Voutが増大する方向にフィードバックがかかるが、チャージポンプ回路では、デューティ比がある境界値を跨ぐと、フィードバックの方向が反転する。このため、本実施の形態に係るチャージポンプ回路120では、パルス変調信号Spwm3のデューティ比の範囲に制限を設けている。
(2)第2の制御方法
第1の制御方法では、帰還電圧Vfbが低いほどハイ期間THが長くなるようにパルス変調信号を変調した。これに対して、第2の制御方法では、帰還電圧Vfbが低いほどロー期間TLが長くなるようにパルス変調信号Spwm3を変調する。さらに、パルス変調信号Spwm3のデューティ比に下限値γminを設定し、パルス変調信号Spwm3のデューティ比が下限値γmin%から100%の範囲で変化するように変調する。
このとき、γmin≧αに設定することが望ましい。この場合、αを跨いだ変化を防止できるため、出力電圧Voutを安定化できる。ただし、出力電圧Voutにリップルが生ずることが許容できる場合、γminをαより小さくしてもよい。
チャージポンプ回路の効率が最も高くするためには、γmin=αとすることが好ましい。α=50の場合、γminは50%〜100%の間でなるべく小さな値に設定する。
γmin=55%の場合、ハイ期間THは、Tp×(0.55〜1)の範囲で変化し、ロー期間TLは、Tp×(0.45〜0)の範囲で変化する。すなわち、ハイ期間THの方が、ロー期間TLよりも長くなるように制限される。このときドライバ40は、パルス変調信号Spwm3のロー期間TLに応じた期間、第1スイッチ群10をオンし、ハイ期間THに応じた期間、第2スイッチ群12をオンすることが好ましい。つまり、第2スイッチ群12がオンする時間が長くなるようにすることが好ましい。これにより出力電圧Voutのリップルを小さくできる。
第2の制御方法を実現するためには、図1の制御回路100を変形すればよい。たとえば、誤差増幅器22の反転入力端子に基準電圧Vrefを、非反転入力端子に帰還電圧Vfbを入力してもよい。この場合、負荷電流が小さいほど、すなわち出力電圧Voutが大きいほど、誤差電圧Verrは大きくなり、パルス信号Spwm1のディーティ比は100%に近づく。その結果、負荷に対する電流供給能力が減少し、適切なフィードバックをかけることができる。負荷電流が増加すると、デューティ比がαに近づいていき、電流供給能力が増加する。
この場合、最大デューティコンパレータ28によって、デューティ比がγminとなるパルス変調信号を生成し、パルス変調信号Spwm3のデューティ比がγmin以上となるように制限をかければよい。
第2の制御方法で、軽負荷時に間欠モードを実現するために、パルス変調信号Spwm3のデューティ比に上限値γmaxを設定し、パルス変調信号Spwm3のデューティ比が上限値γmaxより大きいとき、パルス変調信号Spwm3のレベルを固定する。この場合、最小デューティコンパレータ32によってデューティ比がγmaxのパルス変調信号を生成すればよい。
第2の制御方式においても、第1の制御方式と同様の効果を得ることが可能である。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係るチャージポンプ回路120に好適に利用できるパルス変調器の別の構成を説明する。
このパルス変調器は、第1の実施の形態で説明したのと同様に、
(1)パルス変調信号Spwm3のデューティ比を所定の範囲に制限する機能
(2)パルス変調信号Spwm3のデューティ比をモニタし、下限値より小さなパルスをカットすることにより、軽負荷状態において、間欠モード(以下、PFMモードともいう)に切りかえる機能
を有している。
図4は、第2の実施の形態に係るパルス変調器20aの構成を示す回路図である。パルス変調器20aは、誤差増幅器22、オシレータ24、PWMコンパレータ26、パルス分周器50、PFMコントローラ60を備える。
誤差増幅器22は、帰還電圧Vfbを反転入力端子に、基準電圧Vrefを非反転入力端子に受け、2つの電圧の誤差を増幅する。オシレータ24は、のこぎり波(ランプ波形)の周期電圧Voscを出力する。PWMコンパレータ26は、誤差電圧Verrを非反転入力端子に、周期電圧Voscを反転入力端子に受ける。PWMコンパレータ26は周期電圧Voscを誤差電圧Verrでスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号Spwm1を出力する。パルス信号Spwm1のパルス幅は、出力電圧Voutが目標値に近づくように変調されている。
パルス分周器50は、周期電圧Voscと同じ周波数を有するパルス信号Spwm1を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号S1、第2パルス信号S2を生成する。図4のパルス分周器50は、パルス信号Spwm1に含まれる各パルスを、第1パルス信号S1と第2パルス信号S2に交互に振り分ける。つまり、第1パルス信号S1は、パルス信号Spwm1の奇数番目(または偶数番目)のパルスを含み、第2パルス信号S2は偶数番目(または奇数番目)のパルスを含んでいる。その結果、第1パルス信号S1、第2パルス信号S2の周波数はいずれも、パルス信号Spwm1の周波数の1/2となる。
第1パルス信号S1および第2パルス信号S2のいずれか一方が、必要に応じて後段のPFMコントローラ60によってマスクされ、最終的なパルス変調信号Spwm3として出力される。図4の回路では、第1パルス信号S1がPFMコントローラ60によりマスクされる。
たとえば、パルス分周器50は2つの第1ANDゲート52、第2ANDゲート54を含む。第1ANDゲート52は、パルス信号Spwm1と第1最大デューティ比設定信号(以下、MAXDUTY1信号という)の論理積を第1パルス信号S1として生成する。同様に、第2ANDゲート54は、パルス信号Spwm1と第2最大デューティ比設定信号(以下、MAXDUTY2信号という)の論理積を第2パルス信号S2として生成する
MAXDUTY1信号とMAXDUTY2信号は、周期電圧Voscの周波数の1/2の周波数を有しており、所定のデューティ比を有する。たとえばこれらの信号は、周期電圧Voscが一定の傾きで上昇する期間、ハイレベルとなる。MAXDUTY1信号およびMAXDUTY2信号は、周期電圧Voscと同期して交互にハイレベルとなる。
パルス分周器50によって、周波数がパルス信号Spwm1の1/2であり、互いに逆相となる第1パルス信号S1、第2パルス信号S2が生成される。
PFMコントローラ60は、第1パルス信号S1、第2パルス信号S2を受ける。PFMコントローラ60は、第1パルス信号S1、第2パルス信号S2および第1最小デューティ比設定信号(以下、MINDUTY1信号という)、第2最小デューティ比設定信号(以下、MINDUTY2信号という)を利用して、軽負荷時に第1パルス信号S1をマスクするための第1マスク信号Smsk1、第2マスク信号Smsk2を生成する。第1マスク信号Smsk1および第2マスク信号Smsk2によって、デューティ比が下限値より小さなパルスがカットされる。
PFMコントローラ60は、マスク信号生成部62、マスク信号遅延部64、マスク処理部66を備える。
マスク信号生成部62は、第1パルス信号S1のパルス幅(ハイレベル時間)TH1を監視し、最小パルス幅tminと比較する。マスク信号生成部62は、TH1<tminのときハイレベルとなる第1マスク信号Smsk1を生成する。同様に、マスク信号生成部62は、第2パルス信号S2のパルス幅(ハイレベル時間)TH2を監視し、最小パルス幅tminと比較する。マスク信号生成部62は、TH2<tminのときハイレベルとなる第2マスク信号Smsk2を生成する。
マスク信号生成部62は、第1フリップフロップFF1、第2フリップフロップFF2を含む。
第1フリップフロップFF1は、MINDUTY1信号のポジティブエッジを利用して第1パルス信号S1をラッチする。また、第2フリップフロップFF2は、MINDUTY2信号のポジティブエッジを利用して第2パルス信号S2をラッチする。
MINDUTY1信号およびMINDUTY2信号はそれぞれ、周期電圧Voscの周波数の1/2の周波数を有しており、交互にハイレベルとなる逆相の信号である。MINDUTY1信号は、MAXDUTY1信号のポジティブエッジよりも最小パルス幅tmin遅れたタイミングにポジティブエッジを有している。同様に、MINDUTY2信号は、MAXDUTY2信号のポジティブエッジよりも最小パルス幅tmin遅れたタイミングにポジティブエッジを有する。
つまりマスク信号生成部62は、MINDUTY1信号のポジティブエッジのタイミングと、第1パルス信号S1のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、第1マスク信号Smsk1を生成する。同様にマスク信号生成部62は、MINDUTY2信号のポジティブエッジのタイミングと、第2パルス信号S2のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、第2マスク信号Smsk2を生成する。
図5は、パルス分周器50およびPFMコントローラ60の動作状態を示すタイムチャートである。
図5に示される周期電圧Voscは、ローレベルとなる第1期間τ1と、一定の傾きで上昇する第2期間τ2を交互に繰り返す。MAXDUTY1信号は、周期電圧Voscが奇数番目に第2期間τ2となる間、ハイレベルとなる。MAXDUTY2信号は、周期電圧Voscが偶数番目に第2期間τ2となる間、ハイレベルとなる。MINDUTY1信号は、周期電圧Voscが奇数番目に第2期間τ2となってから、最小パルス幅tminに対応する所定期間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる。MINDUTY2信号は、周期電圧Voscが偶数番目に第2期間τ2となってから最小パルス幅tminに対応する所定時間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる。
第1パルス信号S1は、パルス信号Spwm1のパルス幅(デューティ比)がMAXDUTY1信号によって制限されることにより生成される。第1パルス信号S1は、パルス信号Spwm1とMAXDUTY1の論理積であるから、第1パルス信号S1のポジティブエッジは、MAXDUTY1信号のポジティブエッジと一致する。
上述したように、MINDUTY1信号のポジティブエッジは、MAXDUTY1信号および第1パルス信号S1のポジティブエッジよりも、最小パルス幅tminだけ遅れて現れる。したがって、MINDUTY1信号のポジティブエッジによって第1パルス信号S1の値をラッチすることにより、第1パルス信号S1のパルス幅TH1が、最小パルス幅tminより長いか短いかを判定することができる。第1フリップフロップFF1の出力信号は、TH>tminのときハイレベル、TH<tminのときローレベルとなる。第1フリップフロップFF1の出力信号は、第1マスク信号Smsk1として出力される。第2フリップフロップFF2によって、第2パルス信号S2に対して同様の処理が行われ、第2マスク信号Smsk2が生成される。
マスク信号遅延部64は、マスク信号生成部62により生成された第1マスク信号Smsk1、第2マスク信号Smsk2を、所定時間(以下、遅延時間という)td遅延させる。
マスク信号遅延部64は、第3フリップフロップFF3、第4フリップフロップFF4、第1NOTゲート68、第2NOTゲート70を含む。
第1NOTゲート68によってMINDUTY1信号が反転される。第3フリップフロップFF3は、第1NOTゲート68の出力のポジティブエッジ、つまりMINDUTY1信号のネガティブエッジで、第1マスク信号Smsk1をラッチする。
第3フリップフロップFF3の出力Smsk1’は、第1マスク信号Smsk1を、MINDUTY1信号のパルス幅tdだけ遅れて遷移する。つまり、第3フリップフロップFF3は遅延回路として機能する。第4フリップフロップFF4および第2NOTゲート70によって、第2マスク信号Smsk2が、MINDUTY1信号のパルス幅tdだけ遅延される。
マスク処理部66は、第1パルス信号S1または第2パルス信号S2のいずれか一方を、第1マスク信号Smsk1’、第2マスク信号Smsk2’が所定レベル(ローレベル)となる期間マスクし、パルス変調信号Spwm3として出力する。
マスク処理部66はANDゲートであって、第1パルス信号S1、第1マスク信号Smsk1’、および第2マスク信号Smsk2’の論理積を出力する。つまり、第1パルス信号S1を、第1マスク信号Smsk1’、第2マスク信号Smsk2’を利用してマスクする。マスク処理部66の出力は、パルス変調信号Spwm3としてドライバ40に出力される。なおマスク処理部66は、第1パルス信号S1に替えて第2パルス信号S2をマスクして出力してもよい。
以上がパルス変調器20aの構成である。次にパルス変調器20aの動作を説明する。図6は、図4のパルス変調器20aの動作状態を示すタイムチャートである。
図6のタイムチャートは、重負荷状態から軽負荷状態に遷移するときの波形を示している。時刻t0以前は重負荷状態であり、その後、徐々に負荷が軽くなっていく。
負荷が軽くなるにしたがい、誤差電圧Verrが低下していき、パルス信号Spwm1のデューティ比が小さくなっていく。パルス信号Spwm1を分周して得られる第1パルス信号S1、第2パルス信号S2のデューティ比も、パルス信号Spwm1のデューティ比に追従する。
第1パルス信号S1のパルス幅TH1、第2パルス信号S2のパルス幅TH2は、いずれも最小パルス幅tminより長いため、第1マスク信号Smsk1、第2マスク信号Smsk2はハイレベルに設定される。その結果、第1パルス信号S1がそのままパルス変調信号Spwm3として出力される(PWMモード)。
第1パルス信号S1は、もととなるパルス変調信号Spwm3を1/2分周して生成されるから、そのデューティ比は50%以下に制限される。厳密には、第1パルス信号S1の分周は、デューティ比が50%よりわずかに小さなMAXDUTY1信号を利用したマスク処理によって行われるため、第1パルス信号S1(パルス変調信号Spwm3)のデューティ比は、MAXDUTY1信号のデューティ比以下に制限される。つまり、パルス変調器20aは、上述の機能(1)を有している。
時刻t1に、第2パルス信号S2のパルス幅TH2が最小パルス幅tminより短くなり、MINDUTY2信号のポジティブエッジのタイミングで、第2マスク信号Smsk2がローレベルに遷移する。続くMINDUTY2信号のネガティブエッジのタイミングで、第2マスク信号Smsk2’がローレベルに遷移する。
続く時刻t2に、第1パルス信号S1のパルス幅TH1が最小パルス幅tminより短くなり、MINDUTY1信号のポジティブエッジのタイミングで、第1マスク信号Smsk1がローレベルに遷移する。続くMINDUTY1信号のネガティブエッジのタイミングで、第1マスク信号Smsk1’がローレベルに遷移する。
第1マスク信号Smsk1’、第2マスク信号Smsk2’の少なくとも一方がローレベルとなると、第1パルス信号S1のパルスがマスクされ、パルス変調信号Spwm3はローレベルに固定される。パルス変調信号Spwm3がローレベルに固定されると、チャージポンプ回路120のスイッチング動作が停止するため、出力キャパシタCo1に対する電荷供給が停止する。その結果、出力電圧Voutが時間とともに徐々に低下していく。
出力電圧Voutが低下するにしたがって、誤差電圧Verrが上昇し始め、パルス信号Spwm1のデューティ比(パルス幅)が増加し始める。つまり、第1パルス信号S1、第2パルス信号S2のパルス幅も増加し始める。
時刻t3に、第1パルス信号S1のパルス幅TH1が最小パルス幅tminより長くなり、MINDUTY1信号のポジティブエッジのタイミングで、第1マスク信号Smsk1がハイレベルに遷移する。続くMINDUTY1信号のネガティブエッジのタイミングで、第1マスク信号Smsk1’がハイレベルに遷移する。
続く時刻t4に、第2パルス信号S2のパルス幅TH2が最小パルス幅tminより長くなり、MINDUTY2信号のポジティブエッジのタイミングで、第2マスク信号Smsk2がハイレベルに遷移する。続くMINDUTY2信号のネガティブエッジのタイミングで、第2マスク信号Smsk2’がハイレベルに遷移する。
第1マスク信号Smsk1’、第2マスク信号Smsk2’が両方ハイレベルとなると、第1パルス信号S1のパルスがマスクされずに、パルス変調信号Spwm3として直接出力される。その後、通常のPWMモードへと移行する。つまり、パルス変調器20aによれば、上述の機能(2)を有していることが分かる。
パルス変調器20aは、上述の機能(1)、(2)を実現できる上に、以下の効果を有する。
パルス変調器20aの特徴として、パルス信号Spwm1を分周し、奇数番目のパルスと偶数番目のパルスに分解し、両方を監視することにより、マスク信号Smsk1、Smsk2を生成する点が挙げられる。この特徴による効果は、仮に、第1パルス信号S1にもとづいた第1マスク信号Smsk1のみを生成し、第1マスク信号Smsk1によってのみ第1パルス信号S1をマスクした場合の動作との比較によって明らかとなる。
もし、第1マスク信号Smsk1によってのみ第1パルス信号S1をマスクした場合、図6のハッチングされたパルスP1がマスクされずに出力されてしまう。パルスP1のパルス幅は、最小パルス幅tminより短いため、本来出力すべきでないパルスである。つまり、出力キャパシタCo1を過充電することになるため、出力電圧Voutのリップルが大きくなってしまう。
これに対して、実施の形態に係るパルス変調器20aでは、1周期前のパルス幅を、第2パルス信号S2を利用して監視しているため、第2パルス信号S2のパルス幅が最小パルス幅tminより短くなると直ちにマスク信号がローレベルとなり、パルスP1が出力されるのを防止できる。
また、パルス変調器20aの別の特徴として、マスク信号生成部62によって生成したマスク信号Smsk1、Smsk2を遅延させて、最終的なマスク信号Smsk1’、Smsk2’を生成している点が挙げられる。この特徴による効果は、第1マスク信号Smsk1によってのみ第1パルス信号S1をマスクした場合の動作との比較によって明らかとなる。
もし、第1マスク信号Smsk1によってのみ第1パルス信号S1をマスクした場合、図6のパルスP2のハッチングされた部分、つまり第1マスク信号Smsk1がハイレベルに遷移してから、第1パルス信号S1がローレベルに遷移するまでの非常に短いパルスが、ヒゲ(ノッチ)としてパルス変調信号Spwm3に現れてしまう。
これに対して、実施の形態に係るパルス変調器20aでは、マスク信号Smsk1、Smsk2を遅延したマスク信号Smsk1’、Smsk2’を用いているため、パルスP2に対応するヒゲ(ノッチ)が出力されるのを防止できる。
以上、実施の形態にかかるチャージポンプ回路120について説明した。上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
第2の実施の形態に係るパルス変調器20aは、チャージポンプ回路以外のパルス幅変調に利用することができる。たとえばパルス変調器20aは、昇圧型、降圧型、あるいは昇降圧型のスイッチングレギュレータに利用できる。
図7(a)、(b)は、図2のパルス変調器20aを利用したスイッチングレギュレータ200a、200bの構成を示す回路図である。図7(a)は昇圧型のスイッチングレギュレータである。また、図7(b)は降圧型のスイッチングレギュレータである。ダイオード整流型に替えて、同期整流型のスイッチングレギュレータにもパルス変調器20aは利用可能である。パルス変調器20a以外の構成については公知であるため説明を省略する。
パルス変調器20aをスイッチングレギュレータに利用することにより、チャージポンプ回路に用いた場合と同様に、軽負荷時にPFMモードで動作させることができ、軽負荷時の出力電圧Voutのリップルを低減することができる。
チャージポンプ回路の構成は図1のトポロジーに限定されない。たとえば、トランジスタのスイッチに代えてダイオードを用いてもよい。また、実施の形態では、昇圧率2倍のチャージポンプ回路を説明したが、2つの入力電圧を加算する加算型チャージポンプ回路であってもよい。この場合、第1スイッチSW1と第3スイッチSW3の共通接続される端子を分離し、第1入力端子と第2入力端子を設ければよい。そして、第1スイッチSW1の一端を第1入力端子と接続し、第3スイッチSW3の一旦を第2入力端子と接続する。
また、昇圧率が1.5倍、あるいは4倍のチャージポンプ回路であってもよく、あるいは複数の昇圧率が切り換え可能なチャージポンプ回路であってもよい。さらに、負電圧を生成するための電圧反転型のチャージポンプ回路にも本発明は適用可能である。
実施の形態では、第1スイッチSW1〜第4スイッチSW4が制御回路100に内蔵される場合を説明したが、ディスクリート素子を用いて、制御回路100の外部に設けてもよい。
各信号の論理レベルは実施の形態のそれに限定されず、適宜反転することができる。
実施の形態にもとづき、特定の語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るチャージポンプ回路の構成を示す回路図である。 図1のチャージポンプ回路の信号波形図である。 図3(a)、(b)はそれぞれ、通常の負荷時および軽負荷時における図1のチャージポンプ回路の動作波形図である。 第2の実施の形態に係るパルス変調器の構成を示す回路図である。 パルス分周器およびPFMコントローラの動作状態を示すタイムチャートである。 図4のパルス変調器の動作状態を示すタイムチャートである。 図7(a)、(b)は、図2のパルス変調器を利用したスイッチングレギュレータの構成を示す回路図である。
符号の説明
100…制御回路、102…入力端子、104…キャパシタ端子、106…キャパシタ端子、108…出力端子、110…接地端子、112…帰還端子、120…チャージポンプ回路、122…入力端子、124…出力端子、Cf1…フライングキャパシタ、Co1…出力キャパシタ、R1…帰還抵抗、R2…帰還抵抗、10…第1スイッチ群、12…第2スイッチ群、SW1…第1スイッチ、SW2…第2スイッチ、SW3…第3スイッチ、SW4…第4スイッチ、20…パルス変調器、22…誤差増幅器、24…オシレータ、26…PWMコンパレータ、28…最大デューティコンパレータ、30…ANDゲート、32…最小デューティコンパレータ、34…PFMコントローラ、40…ドライバ、50…パルス分周器、52…ANDゲート、54…ANDゲート、60…PFMコントローラ、62…マスク信号生成部、64…マスク信号遅延部、66…ANDゲート、FF1…第1フリップフロップ、FF2…第2フリップフロップ、FF3…第3フリップフロップ、FF4…第4フリップフロップ、68…第1NOTゲート、70…第2NOTゲート、Vin…入力電圧、Vout…出力電圧、S1…第1パルス変調信号、S2…第2パルス変調信号、Smsk1…第1マスク信号、Smsk2…第2マスク信号。

Claims (12)

  1. 電源回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、当該帰還電圧が所定の基準電圧に近づくようにデューティ比が制御されるパルス変調信号を生成し、前記電源回路のスイッチング素子に対して出力するパルス変調器であって、
    前記帰還電圧と前記基準電圧の誤差を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と、
    所定の周波数を有するのこぎり波状の周期電圧を生成するオシレータと、
    前記周期電圧を前記誤差電圧によりスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号を出力するコンパレータと、
    前記パルス信号を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス分周器と、
    第1パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第1パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第1マスク信号を生成するとともに、第2パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第2パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第2マスク信号を生成するマスク信号生成部と、
    前記第1パルス信号または前記第2パルス信号のいずれか一方を、前記第1、第2マスク信号が前記所定レベルとなる期間マスクし、前記パルス変調信号として出力するマスク処理部と、
    を備え、
    前記マスク信号生成部は、
    前記周期電圧の1/2の周波数を有し、かつ前記第1パルス信号のポジティブエッジよりも所定時間遅れてハイレベルに遷移する第1最小デューティ比設定信号を受け、前記第1最小デューティ比設定信号のポジティブエッジのタイミングと、前記第1パルス信号のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、前記第1マスク信号を生成し、
    前記周期電圧の1/2の周波数を有し、かつ前記第2パルス信号のポジティブエッジよりも所定時間遅れてハイレベルに遷移する第2最小デューティ比設定信号を受け、前記第2最小デューティ比設定信号のポジティブエッジのタイミングと、前記第2パルス信号のネガティブエッジのタイミングとの比較結果にもとづいて、前記第2マスク信号を生成することを特徴とするパルス変調器。
  2. 前記マスク信号生成部は、
    前記第1最小デューティ比設定信号がクロック端子に入力され、前記第1パルス信号が入力端子に入力された第1フリップフロップと、
    前記第2最小デューティ比設定信号がクロック端子に入力され、前記第2パルス信号が入力端子に入力された第2フリップフロップと、
    を含み、前記第1、第2フリップフロップの出力をそれぞれ、前記第1、第2マスク信号として出力することを特徴とする請求項に記載のパルス変調器。
  3. 前記パルス分周器は、
    前記周期電圧の1/2の周波数および所定の最大デューティ比を有する第1最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理演算により前記第1パルス信号を生成し、
    前記周期電圧の1/2の周波数および前記所定の最大デューティ比を有し、前記第1最大デューティ比設定信号と逆相の第2最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理演算により前記第2パルス信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載のパルス変調器。
  4. 電源回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、当該帰還電圧が所定の基準電圧に近づくようにデューティ比が制御されるパルス変調信号を生成し、前記電源回路のスイッチング素子に対して出力するパルス変調器であって、
    前記帰還電圧と前記基準電圧の誤差を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と、
    所定の周波数を有するのこぎり波状の周期電圧を生成するオシレータと、
    前記周期電圧を前記誤差電圧によりスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号を出力するコンパレータと、
    前記パルス信号を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス分周器と、
    第1パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第1パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第1マスク信号を生成するとともに、第2パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第2パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第2マスク信号を生成するマスク信号生成部と、
    前記第1パルス信号または前記第2パルス信号のいずれか一方を、前記第1、第2マスク信号が前記所定レベルとなる期間マスクし、前記パルス変調信号として出力するマスク処理部と、
    を備え、
    前記パルス分周器は、
    前記周期電圧の1/2の周波数および所定の最大デューティ比を有する第1最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理演算により前記第1パルス信号を生成し、
    前記周期電圧の1/2の周波数および前記所定の最大デューティ比を有し、前記第1最大デューティ比設定信号と逆相の第2最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理演算により前記第2パルス信号を生成することを特徴とするパルス変調器。
  5. 前記パルス分周器は、
    前記第1最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理積を前記第1パルス信号として出力する第1ANDゲートと、
    前記第2最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理積を前記第2パルス信号として出力する第2ANDゲートと、
    を含むことを特徴とする請求項3または4に記載のパルス変調器。
  6. 前記第1、第2マスク信号を所定の遅延時間だけ遅延させるマスク信号遅延部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のパルス変調器。
  7. 前記第1、第2マスク信号を所定の遅延時間だけ遅延させるマスク信号遅延部をさらに備え、
    前記マスク信号遅延部は、
    入力端子に前記第1マスク信号が、クロック端子に反転された前記第1最小デューティ比設定信号が入力された第3フリップフロップと、
    入力端子に前記第2マスク信号が、クロック端子に反転された前記第2最小デューティ比設定信号が入力された第4フリップフロップと、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のパルス変調器。
  8. 電源回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、当該帰還電圧が所定の基準電圧に近づくようにデューティ比が制御されるパルス変調信号を生成し、前記電源回路のスイッチング素子に対して出力するパルス変調器であって、
    前記帰還電圧と前記基準電圧の誤差を増幅して誤差電圧を生成する誤差増幅器と、
    所定の周波数を有するのこぎり波状の周期電圧を生成するオシレータと、
    前記周期電圧を前記誤差電圧によりスライスし、交点でレベルが変化するパルス信号を出力するコンパレータと、
    前記パルス信号を1/2分周し、互いに逆相となる第1パルス信号および第2パルス信号を生成するパルス分周器と、
    第1パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第1パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第1マスク信号を生成するとともに、第2パルス信号のパルス幅を所定の最小パルス幅と比較し、前記第2パルス信号のパルス幅が前記最小パルス幅より短いとき所定レベルとなる第2マスク信号を生成するマスク信号生成部と、
    前記第1パルス信号または前記第2パルス信号のいずれか一方を、前記第1、第2マスク信号が前記所定レベルとなる期間マスクし、前記パルス変調信号として出力するマスク処理部と、
    を備え、
    前記周期電圧は、ローレベルとなる第1期間と、一定の傾きで上昇する第2期間を交互に繰り返し、
    前記パルス分周器は、
    前記周期電圧が奇数番目に前記第2期間となる間、ハイレベルとなる第1最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理積を、前記第1パルス信号として出力する第1ANDゲートと、
    前記周期電圧が偶数番目に前記第2期間となる間、ハイレベルとなる第2最大デューティ比設定信号と前記パルス信号の論理積を、前記第2パルス信号として出力する第2ANDゲートと、
    を含み、
    前記マスク信号生成部は、
    前記周期電圧が奇数番目に前記第2期間となってから所定時間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる第1最小デューティ比設定信号のポジティブエッジにより前記第1パルス信号をラッチし、前記第1マスク信号を生成する第1フリップフロップと、
    前記周期電圧が偶数番目に前記第2期間となってから前記所定時間経過後のタイミングにおいてハイレベルとなる第2最小デューティ比設定信号のポジティブエッジにより前記第2パルス信号をラッチし、前記第2マスク信号を生成する第2フリップフロップと、
    を含み、
    前記マスク処理部は、前記第1パルス信号または前記第2パルス信号のいずれか一方と、前記第1、第2マスク信号の論理積を出力するANDゲートを含むことを特徴とするパルス変調器。
  9. 少なくともひとつのフライングキャパシタと、少なくともひとつの出力キャパシタと、を有するチャージポンプ回路の制御回路であって、
    入力電圧を利用して前記フライングキャパシタを充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む第1スイッチ群と、
    前記フライングキャパシタに蓄えられた電荷を利用して前記出力キャパシタを充電する経路に設けられた少なくともひとつのスイッチを含む第2スイッチ群と、
    前記チャージポンプ回路の出力電圧に応じた帰還電圧を受け、パルス変調信号を生成する請求項1から8のいずれかに記載のパルス変調器と、
    前記パルス変調器から前記パルス変調信号を受け、前記パルス変調信号のハイ期間に応じた期間、前記第1、第2スイッチ群のいずれか一方をオンし、そのロー期間に応じた期間、他方をオンするドライバと、
    を備えることを特徴とする制御回路。
  10. フライングキャパシタと、
    出力キャパシタと、
    前記フライングキャパシタおよび前記出力キャパシタの充放電状態を制御する請求項9に記載の制御回路と、
    を備えることを特徴とするチャージポンプ回路。
  11. 少なくともひとつのスイッチング素子を有するスイッチングレギュレータの制御回路であって、
    前記スイッチングレギュレータの出力電圧に応じた帰還電圧を受け、パルス変調信号を生成する請求項1から8のいずれかに記載のパルス変調器と、
    前記パルス変調器から前記パルス変調信号を受け、前記パルス変調信号にもとづいて、前記スイッチング素子を駆動するドライバと、
    を備えることを特徴とする制御回路。
  12. 請求項11に記載の制御回路を備えることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
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