JP5213259B2 - キッチン用照明システム - Google Patents

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Description

本発明は、キッチン用照明システムに係り、特にシンクに装着可能なキッチン用照明システムに関する。
一般に、キッチン用照明は棚下などに設けられており、作業台を効率的に照明している。しかしながら近年、壁面に設置されるI型、L型キッチンとは異なり、壁面から離れた位置に設けられるいわゆるアイランド型キッチンが増加しつつある。従来、アイランド型キッチンにおいては、キッチン用照明器具は天井から吊り下げる、または天井に埋め込む必要があった。また、アイランド型キッチンは設置制約から棚を有していないため、棚下照明は設置が困難である。また、天井から吊り下げるのは美観的に好まれず、また照明器具と照射面との距離が長くなるため効率が非常に悪くなっていた。それだけでなく、アイランド型キッチンは、パーティなどに使用されることも多く、全体照明を抑えて使用されることも多いため、作業台の手許を照射する、手許照明は特に重要である。
一方、紫外線による殺菌効果は広く知られており、衛生設備室での殺菌設備として紫外線ランプの使用も提案されている(特許文献1)。
上記発明では、キッチン等の衛生設備室における雑菌の発生・繁殖を紫外線照射により殺菌することが可能となる。
:特開2001−112855号公報
以上のように、棚を有していないアイランドキッチン形態において、キッチン用照明器具は天井から吊り下げる、または天井に埋め込む必要があった。しかしながら、天井から吊り下げるのは美観的に好まれず、また、天井に埋め込むのは、照明器具と照射面との距離が長くなるため効率が非常に悪いという問題があった。
従って、美観をそこなうことなく、効率的に作業面を照射する照明器具が求められている。
また、紫外線による殺菌効果は広く知られているが、人体に対する影響も非常に強いため、安全性の面から最も衛生面が気になるキッチンにおいても、積極的に使用することは無かった。排水溝、収納ボックス内での照射が考えられているが、まな板、包丁、布巾、タライ、水切りネットなど広範囲の使用も求められている。
そのために、安全性を確保して、様々な用具に紫外線を照射するという要求も高まっている。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、美観をそこなうことなく、効率的に作業面を照射することのできるキッチン用照明システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、広範囲な紫外線殺菌を実現可能なキッチン用照明システムを提供することを目的とする。
そこで本発明のキッチン用照明システムは、シンクにとりつけられ、前記シンクと、前記シンクに近接する作業台とを照射する、照明器具と、を有するとともに、前記作業台の近傍にとりつけられた反射部を具備し、前記照明器具は、前記シンクの内面から反射部に向かって光を照射し、前記作業台は前記反射部からの反射光により光を照射される。
この構成によれば、作業台の近傍には反射部が設けられており、照明器具は、シンクの内面から反射部に向かって光を照射し、作業台は反射部からの反射光により光を照射されるので、天井側から吊下等の制約無く照明器具を配置することができ、照明器具の近距離からの照射により効率的に手元照明を実現できる。従来のキッチン用照明システムにおいて深刻な課題となっていた、照明器具の設置制約、特にアイランド型では設置は困難であり、作業面と照明器具との距離が長くなり手元照明としては効率が悪くなるという点についても、確実に解消できるものである。
また、本発明では、上記キッチン用照明システムにおいて、前記反射部が、凹面または凸面からなる鏡面形状を有し、かつ前記反射部の中心を通る法線の向きを変更可能であるものを含む。
この構成によれば、凹面形状とし、集光することにより、中心照度を高くすることができる。また、凸面形状とすることで拡散することにより、広範囲を照射することができる。また、この反射部の中心を通る法線を調整することで、最高照度の位置を調整することができる。
また、本発明では、上記キッチン用照明システムにおいて、前記照明器具は、可視光と紫外光とを切り替え可能に構成されており、前記反射部に向かう前記照明器具からの光を遮る着脱自在な遮光部を具備したものを含む。
この構成によれば、遮光部を具備したことで、安全性を確保して紫外光をシンク内に照射することができ、殺菌作用を呈することができる。
また、本発明では、上記キッチン用照明システムにおいて、前記照明器具は、前記遮光部は反射性部材で構成されており、前記紫外光強度を弱めること無く反射可能である。
この構成によれば、反射率の高い反射性部材により紫外光を複数回反射させるようにしているため、紫外線の殺菌作用を最大限に有効利用することができる。
また、本発明では、上記キッチン用照明システムにおいて、前記照明器具の光源は、放電灯であり、放電部と前記放電部に対して回動自在に取り付けられ、前記放電部の軸を含む面で分割された蛍光面からなる半筒面を具備し、可視光を照射する蛍光面と紫外光を照射する非蛍光面とに切り替えることで可視光と紫外光とを切り替え可能なものを含む。
以上説明してきたように、本発明によれば、作業台の近傍には反射部が設けられており、照明器具は、シンクの内面から反射部に向かって光を照射し、作業台は反射部からの反射光により光を照射されるので、天井側から吊下等の制約無く照明器具を配置することができ、照明器具の近距離からの照射により効率的に手元照明を実現することが可能となる。
また、照明器具を、可視光と紫外光とを切り替え可能に構成するとともに、反射率の高い反射性部材により紫外光を複数回反射させるようにしているため、紫外線の殺菌作用を最大限に有効利用することができ、清潔で生産性の高いキッチンを提供することができる。
本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムを示す概要図(使用時) 本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムを示す概要図(非使用時) 本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムの照明器具を示す図 本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムの反射部を示す図 本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムの反射部を示す図 本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムの照明器具の変形例を示す図 本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムを示す概要図(非使用時) 本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムを示す概要図(使用時) 本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムの照明器具を示す図 本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムの変形例の照明器具を示す図 本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムの変形例の照明器具を示す図 本発明の実施の形態3のキッチン用照明システムの照明器具を示す図 本発明の実施の形態3のキッチン用照明システムの照明器具を示す図 本発明の実施の形態4のキッチン用照明システムの反射部の形状と配光特性を示す図 本発明の実施の形態4のキッチン用照明システムの反射部の形状と配光特性を示す図 本発明の実施の形態4のキッチン用照明システムの反射部の形状と配光特性を示す図
以下本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のキッチン用照明システムのシステム構成を示す概要図を図1および図2に示す。図1はキッチン使用時の状態を示し、図2はキッチン非使用時を示す。
このキッチン用照明システムは、シンク100と、シンク100に近接する作業台200と、シンク100にとりつけられ、シンク100と作業台200とを照射する照明器具10とを有する。そしてこの作業台200の近傍にとりつけられた反射部20を具備し、照明器具10は、シンク100の内面から反射部20に向かって光を照射し、作業台200およびシンク100は反射部20からの反射光により光を照射され得るように構成されている。300はガス台である。
そしてキッチンを使用していない時には図2に示すようにシンク100には着脱自在に配設された遮光部102が装着されており、シンク100が遮光部102で遮光されるようになっている。101は水道の蛇口である。
ここで放電ランプを照明器具10として用いている。図3に照明器具10を示す。この照明器具10は放電灯1と、この放電灯からの光を反射する反射板2と、光を調節するルーバー3と、防水用前面ガラス4とを具備し、水銀輝線(紫外線:254nm)により蛍光体を励起することにより白色光(可視光)を放射するものである。ここで5は反射鏡中心軸である。ここで、蛍光体を塗布してない状態では、紫外線が放射される。この放電灯1としては殺菌作用を有する紫外線を放射する場合、放電ランプは紫外線(254nm)を用いる。
またこの照明器具10では防水用前面ガラス4として石英ガラス(200〜2500nmの波長域を透過)を装着しており、シンク内で用いられる照明器具10として十分に防水性を有するようになっている。また十分に、紫外線を透過するガラスとなっている。そして、この防水用前面ガラス4の面とシンク内壁面とが一致するように、シンク内壁に照明器具10が埋め込まれた構造となっている。
またルーバー3は、羽板(はいた)と呼ばれる細長い板を平行に組んで板状にし、取り付けたものであり、羽板の取付角度によって、光の方向を制御し、照明器具10の光軸を反射部20に向けるように構成されている。
さらにまた、反射部20は、図4(a)乃至(c)に示すように、アルミニウム板を鏡面研磨して構成された高反射材で構成され、位置および向きを調整可能で、シンク内部からの可視光を反射するように構成されている。このように反射材料として高反射材を用いることにより導光効率が高くなる。ここで図4(a)乃至(c)は反射部20の正面図、背面図、側面図であり、鏡面加工のなされた反射材21が2本の支持脚22を介して支持台23に取り付けられ、この2本の支持脚22はそれぞれ角度調整つまみ24によって支持台23に対する角度を調整可能に取り付けられている。この支持台23は支持棒25によって作業台200に取り付けられている。ここで支持棒25は回転調整つまみ26によって回転可能となっている。27は垂直止め具、28は水平止め具である。垂直止め具27,水平止め具28は反射材21に溶接などにより固定され、支持脚22を垂直止め具27と反射材21とで挟んでいる。また水平止め具28は垂直止め具27の高さ方向を固定するものである。
このように、支持台23は反射材21などの高さを固定し、支持棒25を中心に回転する。回転調整つまみ26により反射面中心部の鉛直方向を照明器具発光面に対して所望の角度だけ傾けることができる。
また、角度調整つまみ24などにより、反射面中心部の鉛直方向を作業台200に対して傾けることができる。
図5は角度調整つまみ24によって作業台側に傾けた状態を示す図である。このように反射材21を傾けることにより、放電灯1を用いた照明器具10からの光を効率よく作業台側に導くことができる。
遮光部102は高反射処理が施された板状体であり、光線の減衰を殆ど起こさないため、複数回の反射を繰り返し、紫外線をターゲット(カビ、水垢、悪臭のもとなど)に効率的に照射する。遮光部は酸化による反射率の低下を考慮して、フッ化マグネシウム(MgF2)等のコーティングが施されたアルミニウムで構成され、波長250〜400nmに対して、高い反射率を維持したものを用いる。なお遮光部102はシンクの蓋の形状をなしており、非使用時は蛇腹構造により収納される(収納構造については後述する)。
なお、前記実施の形態1では、光源として放電灯を用いたものについて説明したが、図6に一例を示すようなLEDを用いた照明器具にも適用可能である。
この照明器具は、樹脂封止のなされたLED素子11の発光が集光レンズ12を介して導出されるように構成されており、シンクで用いられるため、放電灯照明器具と同様に、防水用前面ガラス14を装着した筐体13内に配設されている。この場合も防水用前面ガラス14とシンクの内壁面とが一致するようにシンクの上縁部近傍でシンク内壁にライン状に埋め込まれた構造とするのが望ましい。またLED素子12からの光の出射方向を調整可能なように照明器具内に可動ミラーを配置するようにしてもよい。
なおここで用いられるLED素子11としてはRGB-LEDを混色した白色光を用いても、青色LED(445nm)と黄色蛍光体を混色した白色光を用いても、青色LEDまたは紫外線LED(365nm)と350-390nmで励起する蛍光体を混色した白色光を用いてもよい。
また、殺菌作用を有する紫外線を放射する場合、放電ランプは紫外線(254nm)を用い、LEDは紫外線(365nm)を用いてもよい。LEDはその組成から殺菌効果の高い254nmを放射することは出来ない場合もあるが、近年徳島大ではLED紫外線(365nm)での殺菌効果が確認されている。
また、シンク内の照明器具は防水性を有しなくてはならない、紫外線を透過するガラスとしては、石英ガラス(200〜2500nmの波長域を透過)を用いる必要がある。
また、反射部に用いられる、反射材21は平板でも良いが、凹凸面を有すると集光、拡散特性を持たせることができる。また、反射材21を薄いアルミニウム板などで構成し、弾性変形範囲内で湾曲させ、反射面を正面方向に対して凹形状または凸形状に変形することができる。この反射面の中心部に対し裏面に向かって応力をかけ、全体を変形させることで凹形状、表面に向かって応力をかければ凸形状となる。この反射面自体にも凹凸をもたせるようにしてもよい。
また、反射面(鏡面)は凹面から凸面へ変形および回転自在とすることにより、集光系から拡散系の配光が実現でき、かつ光軸の回転も実現可能である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2のキッチン用照明システムのシステム構成を示す概要図を図7、断面図を図8に示す。
このキッチン用照明システムは、照明器具として図9(a)および(b)に示す放電灯を用いることにより、可視光と紫外光とを切り替えて出力するものである。
ここでシンク100に取り付けられる遮光部102の遮光材1021は着脱自在であり、例えば、シンク使用時はロール状にシンク100内に収納され、図7および図8に示すように、遮光部102の遮光材1021が、シンク非使用時に引き出されるように構成されている。さらに、安全性を確保するため、遮光材の開閉を確認してからのみ紫外光を放射するようにする。この開閉は手動であっても、開閉確認センサ103により作動するスイッチ(図示せず)による自動であっても良い。
なお、遮光材のシンク対向面に高反射処理を施すことにより、紫外線の強度を弱めることなく、何度でも反射することが出来る。シンク内面も鏡面性を有しており、除菌をしたいまな板、包丁、布巾、タライ、水切りネットなど広範囲のものをシンク内に設置するだけで、効率的にターゲットに紫外線を当てることができる。
特に、2つのシンクを有するシステムキッチンにおいて、サブシンクにこのような照明器具を装着することにより、作業性が大幅に向上する。
紫外光を放射する照明器具が放電灯の場合、放電灯は蛍光体を塗布していないバルブで構成され、図9(a)および(b)に断面図および正面図を示すようにルーバー前面に蛍光体を塗布または含有する可視光用カバー6が装着されている。放電灯から放射される紫外線により蛍光体が励起され、可視光用カバーから可視光が放射される。遮光材が閉じられた状態の時、可視光用カバー6がスライド移動することにより、放電灯1からの紫外線が、直接シンク内に照射される。
なお、この可視光用カバー6に塗布または含有される蛍光体の励起波長は主に254nmで構成されている。
他は前記実施の形態1と同様に形成されているがここでは説明を省略する。
この構成によれば、壁面に照明器具を装着することなく、シンク内に装着することで、I型システムキッチンにおいても、可視光用カバー6を着脱することにより、可視光と紫外光とを切り替えて出力するようになっており、遮光材102が開かれたときは可視光用カバー6から可視光が出力され、遮光材が閉じられた状態の時、可視光用カバー6がスライド移動することにより、放電灯1からの紫外線が、直接シンク内に照射される。従って効率よくシンク内の殺菌と作業台の照明が行われる。
なお、前記実施の形態2では、光源として放電灯を用いたものについて説明したが、図10に正面図の一例を示すようなLEDを用いた照明器具にも適用可能である。
この照明器具においても、樹脂封止のなされたLED素子11の発光が集光レンズ(図示せず)を介して導出されるように構成されており、可視光用カバー6が着脱自在に装着されている。ここでも前記実施の形態1と同様に、シンクで用いられるため、放電灯照明器具と同様に、防水用前面ガラスを装着した筐体内に配設されている。
また、図11に示すように可視光用カバー6を用いることなく、可視光用LED11aと紫外線用LED11bとを用いるようにしてもよい。
この構成により、所望の波長の光を効率よく照射することができる。
ところで、紫外線を放射する照明器具がLED素子の場合、LED素子は、従来紫外線殺菌作用があるとして用いられてきた254nmの高エネルギーのスペクトルをその構成上論理的に出力できないとされてきた。しかし、近年365nm前後のスペクトルによる殺菌作用が確認されている。その効果として、1cc当たり約1万個の菌への照射実験で、腸炎ビブリオは10分間でほぼ100%、サルモネラ菌や病原性大腸菌は30分間で80%以上が死滅すると確認された。
そこで、365nm前後に主波長を有する紫外線LED素子を用い、365nmで励起される蛍光体を塗布または含有する可視光用カバー6で構成することにより、可視光用カバー6の開閉によって、紫外線と可視光の発光を放電灯照明と同様に行うことができる。
さらに、LED素子は小型であるため、図11に示したように紫外線用LED11bと可視光用LED11aを併設して、その点灯を制御することにより紫外線と可視光の発光を切り替えても良い。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3はキッチン用照明システムにおける放電灯に特徴を有するもので放電灯の可視光発光時と、紫外光発光時の断面図を図12,13に示す。
本実施の形態では放電灯の内部にバルブの半分に相当する蛍光体を塗布し、第1の半筒体として、半球状の蛍光体8を回動可能に装着し、可視光発光時には図12に示すように蛍光体8を光路上に配し、紫外光発光時には図13に示すように紫外線を発射する。
すなわち、この照明器具は、放電部と前記放電部に対して回動自在に取り付けられ、前記放電部の軸を含む面で分割された領域の半分に形成された蛍光体8からなる半筒体を具備しており、発光面が可視光を照射する蛍光面と紫外光を照射する非蛍光面とに切り替えることで可視光と紫外光とを切り替え可能となっている。
紫外線を放射する照明器具として放電灯を用いようとする場合、従来一般可視光用の放電灯内面は均一に蛍光体が塗布されている。放電灯内は水銀を含んでおり、電子により水銀を励起させ、その254nmを主とする水銀輝線により蛍光体が励起され、可視光を発する構成となっている。そこで、バルブ内面の長手方向で分割される約半分の領域に蛍光体を塗布することにより、可視光発光時は、蛍光体が内面に塗布されているバルブが照明器具発光面側に向かうように、紫外線発光時は、蛍光体が内面に塗布されていないバルブが照明器具発光面側に向かうように、放電灯を長手方向の中心軸を回転の中心軸として回転させるというものである。
上記構成にすることにより、少ない部品数で省資源、低コストを実現することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4はキッチン用照明システムにおける反射部に特徴を有するもので使用例を図14乃至16に示す。
本実施の形態では反射部20の反射材21Sの反射面を曲面で構成し、この反射面の法線に対する向きを変更可能に構成したものである。図14に示すように反射材21Sの反射面を凹形状にすることにより照明器具からの光を集光し、中心照度を高くすることができる。一方図15に示すように反射材21Sの反射面を凸形状で拡散することにより、広範囲を照射することができる。また図16に示すほうに法線の方向も調整可能である。
ここで配光とは、光源あるいは照明器具の各方向に対する光度の分布を表す。今回は反射面を光源と置き換えて考え、反射面からの各方向に対する光度の分布を表している。図中の配光曲線は器具からの光軸(光学系において、系全体を通過する光束の代表となる仮想的な光線を指す)を通る支持台に平行な反射面に対して鉛直面上の等光度を結んだものである。
反射面を凹形状にすることにより照明器具からの光を集光し、中心照度を高くすることができる。反射面を凸形状で拡散することにより、広範囲を照射することができる。
また、反射面の向き(反射部の中心を通る鉛直線の方向)を変えることにより、光軸の方向を変えることができる。
ここでAは光軸、Bは配光特性、Lは法線を示す。
例えば、反射部20の反射材21Sとして弾性樹脂に金属膜を形成し鏡面加工をしたものを用い、凹形状、凸形状を切り替え可能とすることができる。
なお、前記実施の形態では、キッチン用照明システムについて説明したが、理美容室や、病院などにおける、器具の殺菌設備などへの適用も可能である。例えば、調理機能を有していないシンクにおいても、剃刀、はさみ、くしなどをシンク内に置いた状態で紫外線照射を行なうこともでき、壁面のない場所にも設置可能であるため、インテリア性を損なうことなく設置可能である。
以上説明してきたように、本発明によれば、キッチン用照明システム、特にアイランド型キッチン、あるいは理美容器具や医療器具の殺菌灯などにも適用可能である。
1 放電灯
2 反射板
3 ルーバー
4 防水用前面ガラス
5 反射鏡中心軸
6 可視光用カバー
8 蛍光体
10 照明器具
11 LED素子
12 集光レンズ
13 筐体
14 防水用前面ガラス
20 反射部
21 反射材
22 支持脚
23 支持台
24 角度調整つまみ
25 支持棒
26 回転調整つまみ
27 垂直止め具
28 水平止め具
100 シンク
101 蛇口
102 遮光部
103 開閉確認センサ
200 作業台
300 ガス台

Claims (5)

  1. シンクにとりつけられ、前記シンクと、前記シンクに近接する作業台とを照射する、照明器具と、を有するキッチン用照明システムであって、
    前記作業台の近傍にとりつけられた反射部を具備し、前記照明器具は、前記シンクの内面から反射部に向かって光を照射し、
    前記作業台は前記反射部からの反射光により光を照射されるキッチン用照明システム。
  2. 請求項1に記載のキッチン用照明システムであって、
    前記反射部は、凹面または凸面からなる鏡面形状を有し、かつ前記反射部の中心を通る法線の向きを変更可能なキッチン用照明システム。
  3. 請求項1に記載のキッチン用照明システムであって、
    前記照明器具は、可視光と紫外光とを切り替え可能に構成されており、前記反射部に向かう前記照明器具からの光を遮る着脱自在な遮光部を具備したキッチン用照明システム。
  4. 請求項3に記載のキッチン用照明システムであって、
    前記遮光部は反射性部材で構成されており、前記紫外光強度を弱めること無く反射可能であるキッチン用照明システム。
  5. 請求項4に記載のキッチン用照明システムであって、
    前記照明器具の光源は、放電灯であり、
    放電部と前記放電部に対して回動自在に取り付けられ、前記放電部の軸を含む面で分割された蛍光面からなる半筒面を具備し、
    可視光を照射する蛍光面と紫外光を照射する非蛍光面とに切り替えることで可視光と紫外光とを切り替え可能なキッチン用照明システム。
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