JP5210824B2 - 双方向dc/dcコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、双方向DC/DCコンバータ に関し、特に、広い入力電圧範囲で所定出力電圧への変圧(降圧または昇圧)を可能にした双方向DC/DCコンバータに関する。
通常、DC/DCコンバータは、一方向に、すなわち高圧側電圧から低圧側電圧に降圧、あるいは低圧側電圧から高圧側電圧に昇圧する構成となっている。
しかしながら、車両においては、各々異なる電圧値(高圧側電圧及び低圧側電圧)を有するバッテリを用いる2つの直流電源系を有しているものがある。
そのため、高効率を求める車両において、2つの直流電源系間、すなわち低圧から高圧、あるいは高圧側電圧から低圧側電圧への電圧変換を相互に行い、限られたエネルギーを効率的に利用する動きが高まってきている。
ここで、相互に電力を融通し合う場合、一般的に、直流電源系間に直流昇圧回路と直流降圧回路とを並列に配設し、それらを適宜使用する双方向のDC/DCコンバータの構成が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−165448号公報
しかしながら、特許文献1に示す双方向DC/DCコンバータにあっては、トランスの1次側と2次側との巻数比により、双方向の変換電圧、特に昇圧動作の際に、降圧側電圧の電圧値により、昇圧電圧の上限が制限されてしまうという問題がある。
例えば、従来例のDC/DCコンバータにおいては、例えば、50V−100Vの入力電圧を10Vに降圧する構成、すなわち降圧に対応した巻数比とすると、逆に昇圧する際に50Vを超える電圧を生成することができない。
そのため、従来例においては、降圧する比率に設定した巻数比を用いて昇圧する場合、所望の昇圧した電圧を得るため、別に昇圧回路を形成する必要があり、部品点数が増加し、かつ回路規模が大きくなるという問題がある。
また、昇圧動作において、高電圧側に何らかの異常が発生し、昇圧電圧の電圧値を低下させる場合、0V近傍にまで低下させることができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、昇圧電圧の生成範囲を従来例に比較して昇圧電圧の電圧値の上限値及び下限値を巻線比にて制限されずに広く(実質的に上限値は巻き数比の2倍の電圧であり、下限値は0V近傍)設定することができ、かつ部品点数を従来に比して削減することができ、コンバータ回路の小型化を容易とする双方向DC/DCコンバータを提供することを目的とする。
本発明の双方向DC/DCコンバータは、高電圧と低電圧との相互間にて、電圧変換動作を行う双方向DC/DCコンバータであり、第1の1次側巻線と、第1の中点にて分割された巻線1A及び巻線1Bからなる第1の2次側巻線とを有する第1のトランスと、前記第1の1次側巻線に直列に接続された第2の1次側巻線と、第2の中点にて分割された巻線2A及び巻線2Bからなり、前記第1の2次側巻線と並列に接続される第2の2次側巻線とを有する第2のトランスと、直列に接続された前記第1の1次側巻線の一端及び第2の1次側巻線の一端の接続点と、高電圧の+側端子との間に介挿された第1のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ5)と、前記接続点と高電圧の−側端子との間に介挿された第2のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ6)と、前記第1の1次側巻線の他端と前記高電圧の+側端子との間に介挿された第3のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ7)と、前記第1の1次側巻線の他端と前記高電圧の−側端子との間に介挿された第4のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ8)と、前記第2の1次側巻線の他端と前記高電圧の+側端子との間に介挿された第5のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ3)と、前記第2の1次側巻線の他端と前記高電圧の−側端子との間に介挿された第6のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ4)と、前記巻線1A側の前記第1の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第7のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ9)と、前記巻線1B側の前記第1の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第8のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ10)と、前記巻線2A側の前記第2の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第9のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ11)と、前記巻線2B側の前記第2の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第10のスイッチ手段(例えば、実施形態におけるトランジスタQ12)とを有し、前記第7及び第9のスイッチ手段の組と、前記第8及び第10のスイッチ手段の組とのそれぞれにおいて、各スイッチ手段をオンオフする駆動パルスのPWM
制御を行う際、前記各組のスイッチ手段をオンオフする駆動周期毎に、一方のスイッチ手段の駆動パルスを前記駆動周期の一方の端部からパルス幅調整し、他方のスイッチ手段の駆動パルスを前記駆動周期の他方の端部からパルス幅調整することを特徴とする。
本発明の双方向DC/DCコンバータは、前記第1のスイッチ手段から前記第6のスイッチ手段を制御し、前記接続点と第1及び第2の1次側巻線の前記各他端それぞれとを前記高電圧の+側端子または−側端子のいずれかに接続させる第1の制御回路と、前記巻線1A及び巻線1Bに接続された第1の整流回路と、前記第1の整流回路の出力に、出力が並列に接続され、前記巻線2A及び巻線2Bに接続された第2の整流回路とをさらに有し、降圧動作において、前記第1の制御回路が前記第1から前記第6のスイッチ手段を周期的に制御することにより、前記第1の1次側巻線と第2の1次側巻線とに流れる電流の方向が前記周期毎に逆となるよう制御し、前記第1の整流回路が前記巻線1A及び巻線1Bに生成される電圧を整流し、前記第2の整流回路が前記巻線2A及び巻線2Bに生成される電圧を整流し、前記第1の整流回路及び前記第2の整流回路から出力される電圧を平滑回路により平滑化して出力することを特徴とする。
本発明の双方向DC/DCコンバータは、前記第7から第10のスイッチ手段を制御する第2の制御回路と、前記第1の1次側巻線及び前記第2の1次側巻線に接続された複合整流回路とをさらに有し、昇圧動作において、該第2の制御回路が、前記第7及び第8のスイッチ手段を前記駆動周期において交互にオンオフ制御することにより、前記巻線1A側の前記第1の2次側巻線の端子あるいは前記巻線1B側の前記第1の2次側巻線の端子のいずれかと前記低電圧の入出力端子とを周期的に接続して、前記第1の1次側巻線に流れる電流の方向が前記駆動周期毎に入れ替わるようプッシュプル動作させ、また、前記第9及び第10のスイッチ手段を前記駆動周期において周期的に制御し、前記巻線2A側の第2の2次巻線の端子あるいは前記巻線2B側の第2の2次巻線の端子のいずれかと前記低電圧の入出力端子との接続を制御し、前記第2の1次側巻線に流れる電流の方向が、前記駆動周期毎に入れ替わりかつ前記第1の1次側巻線に流れる電流と同一方向となるようプッシュプル動作させ、前記複合整流回路が前記第1の1次側巻線及び前記第2の1次側巻線に誘起される電圧の和の電圧を複合電圧とし、前記複合整流回路から出力される前記複合電圧を平滑回路により平滑化して昇圧電圧として出力することを特徴とする。
本発明の双方向DC/DCコンバータは、降圧時において、前記第1の制御回路が、降圧された出力電圧に対応して、前記第1から第6のスイッチ手段のオンオフのタイミングを位相制御、あるいは前記第1から第6のスイッチ手段のオンする時間をパルス幅制御し、前記出力電圧が予め設定された定電圧となるよう制御することを特徴とする。
以上説明したように、本発明の双方向DC/DCコンバータによれば、高電圧から低電圧の降圧動作において、第1のトランスの2次側と第2のトランスの2次側とが並列に接続されているため、従来例と同様に巻線比及びスイッチングの制御により所定の電圧を得て、一方、低電圧から高電圧の昇圧動作において、第1のトランスの1次側巻線と第2のトランスの1次側巻線とが直列に接続されているため、それぞれに誘起される電圧にて得られる電圧が加算される(各1次側巻線に誘起される電圧の和の電圧となる)ことにより、巻線比に加えて、2つのトランスの各1次側巻線に誘起された電圧を加算するため、容易に高い電圧に昇圧することが可能となる。
また、本発明の双方向DC/DCコンバータによれば、昇圧時において、第1及び第2のトランスの1次側巻線を直列に接続し、昇圧電圧を高くしたことに加え、第1及び第2のトランス各々の2次巻線の駆動を、対応するスイッチ手段の制御をパルス幅(PWM)制御にて行う際、第7及び第9のスイッチ手段の組と、前記第8及び第10のスイッチ手段の組とのそれぞれにおいて、各組のスイッチ手段をオンオフする駆動周期毎に、一方のスイッチ手段の駆動パルスを上記駆動周期の一方の端部からパルス幅調整し、他方のスイッチ手段の駆動パルスを上記駆動周期の他方の端部からパルス幅調整するため、それぞれの組のスイッチ手段を駆動させるパルスが重なった領域にて位相制御となり、それぞれの組のスイッチ手段を駆動させるパルスが重ならない領域にてパルス幅制御となり、PWM制御のみを行うことにより、パルス幅制御と位相制御とを組み合わせた制御を容易に行うことができ、昇圧動作における昇圧電圧の電圧値の範囲を0から巻線比の2倍までとすることが可能となり、出力される昇圧電圧の範囲を、従来のDC/DCコンバータに比較して大幅に広げることができる。
したがって、本発明のDC/DCコンバータによれば、上述したように、2つのトランスの1次側巻線を直列に接続し、2次側巻線を並列に接続して(間にスイッチング手段が介挿されるが)、降圧する際に並列の出力電圧を用い、昇圧する際に直列の出力電圧を用い、かつスイッチング手段を位相制御及びパルス幅制御を組み合わせてオンオフ制御するため、従来のように巻線比では対応できない昇圧電圧に対応するために別の昇圧回路を設ける必要が無くなく、従来例に比較して昇圧電圧を広範囲に制御することができ、かつ従来例に比較して部品点数を抑制し、小型化及び低コスト化を実現することができるという効果が得られる。
以下、本発明の一実施形態による双方向DC/DCコンバータを図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。
本発明は、図1に示すように、高電圧VoHのバッテリB1と、低電圧VoLのバッテリB2との間にて、電圧値が低下した一方に対して、他方からエネルギを補完して電圧値の低下を抑制するために用いるDC/DCコンバータである。
この図において、本実施形態による双方向DC/DCコンバータは、昇圧処理の電圧変換(エネルギー変換)において、2次側直交変換部4がバッテリB2における直流の低電圧VoHを、一端、単相矩形波交流電圧に変換し、1次側直交変換部3がその単相矩形波交流電圧を整流して直流の高電圧VoHに変換する。
一方、上記双方向DC/DCインバータは、降圧処理のエネルギー変換において、1次側直交変換部3がバッテリB1における直流の高電圧VoHを、一端、単相矩形波交流電圧に変換し、2次側直交変換部4がその単相矩形波交流電圧を整流して直流の低電圧VoLに変換する。
上記図1において、1次側直交変換部3は、Nチャネル型MOSトランジスタ(以下、単にトランジスタ)Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8と、第1の制御回路5から構成され、インバータ構成となっている。
トランジスタQ3、Q5、Q7各々は、ドレインが高電圧バッテリB1の+側端子TVoHに接続されている。
一方、トランジスタQ4,Q6、Q8各々は、ソースが高電圧バッテリB1の−側端子TVoHLに接続されている。
トランジスタQ3のソースはトランジスタQ4のドレインと接続点K1にて接続し、トランジスタQ5のソースはトランジスタQ6のドレインと接続点K2にて接続し、トランジスタQ7のソースはトランジスタQ8のドレインと接続点K3にて接続されている。
また、トランジスタQ3、Q4、Q5、Q6、Q7及びQ8各々には、それぞれのゲートに対して、上記第1の制御回路5から制御信号S3、S4、S5、S6、S7、S8それぞれが入力されている。
上記第1の制御回路5は、各制御信号を「H」レベルまたは「L」レベルにて出力し、1次側巻線1Lと1次側巻線2Lとの各々に流れる電流の向きを、一定の周期にて逆相となるよう制御する。これにより、トランス1の1次側巻線1Lとトランス2の1次側巻線2Lとのそれぞれに対して単相矩形波交流電圧が印加される。
2次側直交変換部4は、Nチャネル型MOSトランジスタ(以下、単にトランジスタ)Q9、Q10、Q11、Q12と、第2の制御回路6から構成されている。
トランジスタQ9及びQ10各々は、ドレインが低電圧バッテリの+側端子TVoLに接続されている。
同様に、トランジスタQ11及びQ12各々は、ドレインが低電圧バッテリの+側端子TVoLに接続されている。
また、トランジスタQ9は、ソースがトランス1における巻線1Aの端子T1AM(トランス1の2次側巻線の一端)に接続され、ゲートに第2の制御回路6から制御信号S9が入力される。
トランジスタQ10は、ソースがトランス1における巻線1Bの端子T1B(トランス1の2次側巻線の他端)に接続され、ゲートに第2の制御回路6から制御信号S10が入力される。
また、トランジスタQ11は、ソースがトランス2における巻線2Aの端子T2AM(トランス2の2次側巻線の一端)に接続され、ゲートに第2の制御回路6から制御信号S11が入力される。
トランジスタQ12は、ソースがトランス2における巻線2Bの端子T2B(トランス2の2次側巻線の他端)に接続され、ゲートに第2の制御回路6から制御信号S12が入力される。
また、第2の制御回路6は、昇圧動作において、トランジスタQ9及びQ11各々のオン/オフ制御を行う制御周期、と、トランジスタQ10及びQ12のオン/オフ制御を行う制御周期とにおけるトランジスタをオンさせるパルス幅を変化させるPWM制御により、直列に接続された1次側巻線1L及び2Lに誘起される電圧を、トランジスタQ9及びQ10,Q11及びQ12のプッシュプル動作により制御し、昇圧される昇圧電圧の電圧値、すなわち高電圧が予め設定した電圧値となるよう制御を行う。
ここで、トランジスタQ9とトランジスタQ11とはパルス幅制御時に同一の制御周期にて制御されるトランジスタ組となり、同様に、トランジスタQ10とトランジスタとはパルス幅制御時に同一の制御周期にて制御されるトランジスタ組となる。
すなわち、第2の制御回路6は、図4に示すように、制御信号S9及びS11を「H」レベルまたは「L」レベルに変化させる制御周期T1と、制御信号S10及びS12を「H」レベルまたは「L」レベルに変化させる制御周期T2と、におけるパルス幅を変化させるパルス幅制御により昇圧電圧の電圧値を制御する。
ここで、第2の制御回路6は、制御周期T1において制御信号S9及びS11の「H」レベルのパルス幅を制御するパルス幅制御を行い、制御周期T2において制御信号S10及びS12の「H」レベルのパルス幅を制御するパルス幅制御を行う。
これにより、第2の制御回路6は、制御周期T1と制御周期T2とにより、直列に接続された1次側巻線1L及び2Lに電圧が誘起される期間を制御し、1次側巻線1Lと1次側巻線2Lとの各々に流れる電流の向きが逆相となるよう制御し、トランス1の1次側巻線1Lとトランス2の1次側巻線2Lとのそれぞれに対して単相矩形波交流電圧が発生させる。すなわち、制御周期T1及び制御周期T2の合わせた周期が、上記単相矩形波交流電圧の1周期となる。そして、制御周期T1と制御周期T2との組合せを、繰り返して制御することにより、上記単相矩形波交流電圧の周期的な波形が生成される。
第2の制御回路6は、制御周期(T1及びT2)において、各上記トランジスタ組における一方のトランジスタと他方のトランジスタとに対し、図4に示すように、位相を異ならせたパルス幅制御を行う。
ここで、第2の制御回路6は、制御周期T1において、例えば一方のトランジスタQ9を制御周期の開始から制御信号S9を「H」レベル状態としてパルス幅制御し、また、他方のトランジスタQ11を制御周期の途中から制御信号S11を「H」レベル状態とし、制御周期の終了時点にて「L」レベルとするパルス幅制御を行う。同様に、第2の制御回路6は、制御周期T2において、例えば一方のトランジスタQ10を制御周期の開始から制御信号S10を「H」レベル状態としてパルス幅制御し、また、他方のトランジスタQ12を制御周期の途中から制御信号S12を「H」レベル状態とし、制御周期の終了時点にて「L」レベルとするパルス幅制御を行う。
すなわち、第2の制御回路6は、一方のトランジスタ(トランジスタQ9、Q11)を制御周期の開始時点の「H」レベルから「L」レベルとするまでの時間αをパルス幅制御し、他方のトランジスタ(トランジスタQ10、Q12)を制御周期の開始時点にて「L」レベルとし、制御周期の途中にて「H」レベルとしてから制御周期が終了するまでの時間βをパルス幅制御する。ここで、時間α及び時間βは同一でも、異なっていてもかまわない。
第2の制御回路6は、一方のトランジスタに対する制御信号を制御周期の開始時点にて必ず「H」立ち上がらせ(固定)、他方のトランジスタに対する制御信号を制御周期の終了時点にて必ず立ち下がらせる(固定)。
したがって、第2の制御回路6は、一方のトランジスタに対し、制御信号を制御周期の開始時点から時間αの間「H」レベルにて出力し、他方のトランジスタに対し、制御周期の開始時点から、制御周期の時間から上記時間βを減算した時間が経過した後、制御信号を「H」レベルとする。
上述した制御により、パルス幅制御であるものの、図2のT1(#1)及びT2(#1)の制御周期のように、一方のトランジスタQ9(Q10)がオンしている期間と、他方のトランジスタQ11(Q12)がオンしている期間とが重なっている場合、位相制御と同様な制御が行える。
一方、図2のT1(#2)及びT2(#2)の制御周期のように、一方のトランジスタQ9(Q10)がオンしている期間と、他方のトランジスタQ11(Q12)がオンしている期間とが重なっていない場合、PWM制御としての制御となる。
したがって、制御周期において、一方のトランジスタのパルス幅制御を開始時点を固定(起点)として行い、他方のトランジスタのパルス幅制御を終了時点を固定(起点)として行うことにより、双方を任意の時間重ならせることで、位相制御とパルス幅制御との動作をパルス幅制御のみにて実現することができる。
上述したように、2次側直交変換部4において、トランジスタQ9〜Q12からなる複合スイッチの構造は2つの単相矩形波交流電圧を生成するインバータ構成となっている。
詳細は後述するが、上記単相矩形波交流電圧に対応し、1次側直交変換部3は、2次側巻線1A及び1B、また2次側巻線2A及び2Bに流れる電流により、1次側巻線1Lと、1次側巻線2Lとのそれぞれに、互いに同位相にて誘起される電圧を、加算して単相全波整流を行い高電圧VoHの生成を行う。
この1次側直交変換部3は、トランジスタQ3〜Q8それぞれの寄生ダイオードD3〜D8によるフルブリッジ整流により、直列接続された1次側巻線1L及び2L間に誘起される単相矩形波交流電圧の整流動作を行う。
また、昇圧動作において、上述したようなフルブリッジ整流を行うのではなく、トランジスタQ9〜Q12の上述したスイッチングに同期して、第1の制御回路5は、トランジスタQ9〜Q12のオンオフを行う同期整流により、1次側巻線1L,2Lに誘起される単相矩形波交流電圧の整流動作を行っても良い。
また、1次側直交変換部3において、トランジスタQ3〜Q8からなる複合スイッチの構造は2つの単相矩形波交流電圧を生成するインバータ構成となっている。
詳細は後述するが、上記単相矩形波交流電圧に対応し、2次側直交変換部4は、1次側巻線1L及び2Lに流れる電流により、2次側巻線である巻線1A及び1Bと、巻線2A及び巻線2Bとのそれぞれに、互いに逆相にて誘起される電圧を単相全波整流を行い低電圧VoLの生成を行う。
この2次側直交変換部4は、後述するトランジスタQ9及びQ10の寄生ダイオードD9及びD10による中点(センタータップ)両波整流により、2次巻線1A及び1Bに誘起される単相矩形波交流電圧の整流動作を行う。
同様に、2次側直交変換部4は、後述するトランジスタQ11及びQ12の寄生ダイオードD11及びD12による中点両波整流により、2次巻線2A及び2Bに誘起される単相矩形波交流電圧の整流動作を行う。
また、降圧動作において、上述したような中点両波整流を行うのではなく、トランジスタQ3〜Q8の上述したスイッチングに同期して、第2の制御回路6は、トランジスタQ9〜Q12のオンオフを行う同期整流により、2次巻線1A,1B,2A,2Bに誘起される単相矩形波交流電圧の整流動作を行っても良い。
すなわち、第1の制御回路5は、制御により接続点K2に対応するトランジスタQ5及びQ6のゲートに印加する制御信号S5及びS5の位相に対して、接続点K1に対応するトランジスタQ3及びQ4のゲートに印加する制御信号S3及びS4の位相と、接続点K3に対応するトランジスタQ7及びQ8のゲートに印加する制御信号S7及びS8の位相とを変化させることにより、降圧される低電圧の電圧値を制御する。制御信号S3及びS4と、制御信号S5及びS6と、制御信号S7及びS8との「H」レベル及び「L」レベルとなる周期は同一の長さである。
トランス1は1次側巻線1Lと、2次側巻線が中点(センタータップ)P1にて分割された巻線1A及び巻線1Bとにて構成されている。トランス1において、例えば、1次側巻線1Lと2次側の各巻線1A及び1Bとの巻き数比はN:1とする。ここで、中点P1はバッテリB2の−側端子TVoLLに接続されている。ここで、1次側巻線1Lには、直列にリーケージインダクタ1LLが挿入されている。すなわち、リーケージインダクタ1LLは、1次側巻線1Lと端子T1LBにて接続されている。
また、同様に、トランス2は1次側巻線2Lと、2次側巻線が中点P2にて分割された巻線2A及び巻線2Bとにて構成されている。トランス2において、例えば、1次側巻線2Lと2次側の各巻線2A及び2Bとの巻き数比はトランス1と同様にN:1とする。ここで、中点P2はバッテリB2の−側端子TVoLLに接続されている。
ここで、1次側巻線2Lには、直列にリーケージインダクタ2LLが挿入されている。すなわち、リーケージインダクタ2LLは、1次側巻線2Lと端子T2LBにて接続されている。本実施形態においては、1次側直交変換部3及び2次側直交変換部4それぞれにチョークコイルを用いずに、平滑化に対して、上述したトランス1及びトランス2の1次側巻線のリーケージインダクタ1LL及び2LLを利用している。リーケージインダクタ1LL及び2LLは、上述したようにトランスのリーケージを用いても良いし、別に付加してもかまわないが、トランスのリーケージを使用することにより部品点数を低減させることができる。
一方、1次側直交変換部3において、上記接続点K2は、1次側巻線1Lに接続されたリーケージインダクタ1LLの端子T1Lと、1次側巻線2Lの端子T2LMとに接続されている。
また、接続点K3は1次側巻線1Lの端子T1LMと接続され、接続点K1は1次側巻線2Lに接続されているリーケージインダクタ2LLの端子T2Lと接続されている。
すなわち、トランス1の1次側巻線1Lとトランス2の1次側巻線とは、各々リーケージインダクタ1LL,2LLが介挿された構成にて接続点K3と接続点K1との間にて直列に接続されている。
上述したように、2次側直交変換部4は、1次側直交変換部3が1次側巻線1L及び2Lを直列に接続している構成と異なり、トランス1の2次側巻線とトランス2の2次側巻線との出力を、トランジスタQ9、Q10、Q11、Q12各々を介して並列に接続している。
したがって、本実施形態による双方向DC/DCコンバータは、低電圧から高電圧への昇圧に際し、巻線比での電圧上昇に加えて、直列接続している2つのトランスの巻線それぞれに誘起される電圧が加算されるために昇圧が効率的に行われる。
また、本実施形態によるDC/DCコンバータは、各スイッチ手段としてのトランジスタQ9、Q10、Q11、Q12をすでに述べたパルス幅制御により、トランジスタ組の各トランジスタのオン状態の期間を重ねる位相制御に対応したパルス幅制御だけでなく、トランジスタ組の各トランジスタのオン状態が重ならない範囲におけるパルス幅をPWM制御するため、トランジスタ組の各トランジスタのオン状態が完全に重なる最大電圧から、各トランジスタをオン状態とするパルス幅が0の0V近傍までの範囲に昇圧電圧の値を調整することができる。
したがって、本実施形態によるDC/DCコンバータは、昇圧動作における昇圧電圧を、低電圧VoL×巻線比×2の電圧値から0Vの電圧範囲にて制御することが可能である。
一方、本実施形態による双方向DC/DCコンバータは、高電圧から低電圧への降圧に際し、2次側の各巻線が並列に接続されているため、従来と同様の降圧処理が行える。
次に、図3、図4、図5及び図6を用いて、本実施形態による双方向DC/DCコンバータによる昇圧動作を説明する。図4〜図6は本実施形態による双方向DC/DCコンバータによる低電圧から高電圧への昇圧動作を説明するタイミングチャートである。ここで、低電圧から高電圧への昇圧処理とは、例えば数V程度の電圧から100V以上の電圧への変換処理をいう。2次側直交変換部4において位相制御の昇圧処理を行い、1次側直交変換部3において、1次側巻線1L及び2Lに誘起される単相矩形波交流電圧に対するフルブリッジ整流が行われて、高電圧が生成される。このとき、第1の制御回路3は、トランジスタQ3〜Q8に対して「L」レベルの制御信号S3〜S8を出力している。このため、トランジスタQ3〜Q8は全てオフ状態となっている。
なお、図3は昇圧動作を行うためバッテリB1に替えて負荷を+側端子TVoHと−側端子TVoHLとの間に介挿した構成であり、エネルギを補完する低電圧VoLのバッテリB2が2次側変換部4に接続されている。以下の説明において、整流動作は、ダイオードD3〜D8のフルブリッジ構成にて、1次側巻線1L及び2Lに誘起される単相矩形波交流電圧のブリッジ整流を行う。また上述したように、同期整流にて1次側巻線1L及び2Lに誘起される単相矩形波交流電圧に対する整流を行う方式にて整流動作を行っても良い。
以下の説明に用いる図4〜図6において、トランジスタQ9及びQ11のトランジスタ組をオン/オフする制御周期をT1とし、トランジスタQ10及びQ11のトランジスタの組をオン/オフする制御周期を周期T2とし、トランジスタQ9またはQ10をオン状態とするこの周期T1と周期T2との位相のずれをΔTTとする。
<2次側直交変換部4の出力する制御信号のパルス幅(時間α及びβ)が制御周期T1と制御周期T2との時間幅と同様の場合:図4>
初期状態において、制御信号S9〜S12各々は、「L」レベルとなっている。
時刻t1において、第2の制御回路6は、制御信号S9及び制御信号S11を「L」レベルから「H」レベルに変化させ(トランジスタを同一の位相の制御信号により駆動させる)、制御信号S10及び制御信号S12を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ9及びトランジスタQ11はオンとなり、一方トランジスタQ10及びトランジスタQ12はオフとなる。
これにより、低電圧バッテリB2からトランス1の2次側巻線における巻線1Aに電流i1AM(T1AM→P1)が流れるとともに、同様にこの低電圧バッテリからトランス2の2次側巻線における巻線2Aに電流i2AM(T2AM→P2)が流れる。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Bが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧が誘起される。同様に、1次側巻線2Lに電流i2Fが流れ、この1次側巻線2Lの両端の端子T2LMと端子T2Lとの間にトランス2の巻線比に対応した電圧が誘起される。
例えば、トランス1及びトランスの2の双方の巻数比がN:1とすると、端子T1LM及び端子T1L間と、端子T2LM及びT2L間とにそれぞれN×VoLの電圧が誘起される。
ここで、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lが直列に接続されているため、直列接続された巻線の両端の端子T1LMと端子T2Lとの間に2×N×VoLの電圧が発生する。
そして、1次側巻線1L及び2Lに誘起された電圧2×N×VoL(接続点K3と接続点K1との間の電圧)の電圧が、ダイオードD7及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LL及び2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t2おいて、第2の制御回路6は、制御信号S10及び制御信号S12を「L」レベルから「H」レベルに変化させ(トランジスタを同一の位相の制御信号により駆動させる)、制御信号S9及び制御信号S11を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ10及びトランジスタQ12はオンとなり、一方トランジスタQ9及びトランジスタQ11はオフとなる。
これにより、トランス1の2次側巻線における巻線1Bに電流i1B2(T1B→P1)が流れるとともに、トランス2の2次側巻線における巻線2Bに電流i2B2(T2B→P2)が流れる。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Fが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧が、時刻t1の際と逆極性にて誘起する。同様に、1次側巻線2Lに電流i2Bが流れ、この1次側巻線2Lの両端の端子T2LMと端子T2Lとの間にトランス2の巻線比に対応した電圧が、時刻t1の際と逆極性にて誘起する。
ここで、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lが直列に接続されているため、直列接続された巻線の両端の端子T2Lと端子T1LMとの間に2×N×VoLの電圧(時刻t1における電圧極性と逆方向)が発生する。
そして、制御周期T1及びT2において、トランジスタ組の各トランジスタのオン状態が制御周期内で完全に重なるため、1次側巻線1L及び2Lに誘起された電圧2×N×VoL(接続点K1と接続点K3との間の電圧)の電圧が、制御周期間内で完全に出力され、ダイオードD3及びD8により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LL及び2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t3〜時刻t5においても、時刻t1及び時刻t2の動作が繰り返して行われ、トランス1及びトランス2各々の1次側巻線1L及び2Lに誘起する電圧を加算して低電圧から高電圧に電圧を昇圧させる処理が行われる。
上述した図4(a)の場合、トランス1及びトランス2の各2次巻線を駆動する制御信号の位相が同一のため、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lに誘起された電圧が完全に同位相にて重なり合うため、1次側直交変換部3において、高い効率にて単相全波整流を行われ、最大の電圧値の高電圧が生成される。
<2次側直交変換部4から出力される制御信号のパルス幅(時間α及びβ)が制御周期T1と制御周期T2との時間幅より小さい場合:図5>
初期状態において、制御信号S9〜S12各々は、「L」レベルとなっている。
時刻t1より前の時刻において、第2の制御回路6は、制御信号S9及び制御信号S11を「L」レベル、一方、制御信号S10及び制御信号S12を「H」レベルにて出力している。この時点において、トランジスタQ10及びトランジスタQ12はオンし、制御信号S9及び制御信号S11はオフしている。
時刻t1において、第2の制御回路6は、制御信号S9を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ9はオンとなり、一方、トランジスタQ10、Q11及びQ12はオフ状態のままである。
これにより、トランス1の2次側巻線における巻線1Aに電流i1AMが流れる。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Bが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧が誘起する。
例えば、トランス1の双方の巻数比がN:1とすると、1次側巻線1Lの端子間には、そ電圧N×VoLが誘起される。
このため、1次側巻線1Lに誘起された電圧N×VoLは、ダイオードD7及びD6により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t11において、第2の制御回路6は、制御周期T2の時間幅から時間βを減算した時間が経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S11を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ11はオン状態となり、巻線2Aに電流i2AMが流れ、1次側巻線2Lに、1次側巻線1Lと同極性の電圧N×VoLが誘起する。
そして、トランジスタQ9がオンしており、巻線1Aに電流i1AMが流れており、1次側巻線1Lには電流i1Bが流れ、電圧N×VoLが誘起している。
ここで、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lが直列に接続されているため、直列接続された巻線の両端の端子T1LMと端子T2Lとの間に2×N×VoLの電圧が発生する。
そして、1次側巻線1L及び2Lに誘起された電圧2×N×VoL(接続点K3と接続点K1との間の電圧)の電圧が、ダイオードD7及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LL及び2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t12において、第2の制御回路6は、時間αが経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S9を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ9はオフ状態となり、巻線1Aに電流i1AMが流れなくなり、1次側巻線1Lには電圧N×VoLが誘起しなくなる。
そして、トランジスタQ11がオンしており、巻線1Bに電流i2AMが流れており、1次側巻線2Lには電流i2Fが流れ、電圧N×VoLが誘起している。
また、1次側巻線2Lに誘起された電圧N×VoL(接続点K1と接続点K2との間の電圧)の電圧が、ダイオードD5及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LL及び2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
時刻t2おいて、第2の制御回路6は、制御信号S11を「H」レベルから「L」レベルに変化させ、制御信号S10を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ10はオンとなり、一方トランジスタQ11はオフとなる。
これにより、トランス1の2次側巻線における巻線1Bに電流i1B2が流れる。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Fが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧N×VoLが誘起している。
このため、1次側巻線1Lに誘起された電圧N×VoLは、ダイオードD5及びD8により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t21において、制御周期T2の時間幅から時間βを減算した時間が経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、第2の制御回路6は、制御信号S12を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ12はオンし、巻線2Bに電流i2B2が流れて、1次側巻線2Lに電流i2Bが流れ、1次側巻線1Lと同極性の電圧N×VoLが誘起する。
そして、トランジスタQ10がオンしており、巻線1Bに電流i1B2が流れており、1次側巻線1Lには電流i1Fが流れ、電圧N×VoLが誘起している。
ここで、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lが直列に接続されているため、直列接続された巻線の両端の端子T2Lと端子T1LMとの間に2×N×VoLの電圧が発生する。
そして、1次側巻線1L及び2Lに誘起された電圧2×N×VoL(接続点K3と接続点K1との間の電圧)の電圧が、ダイオードD7及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LL及び2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t22において、第2の制御回路6は、時間αが経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と制御信号S10を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ10はオフ状態となり、巻線1Bに電流i1B2が流れなくなり、1次側巻線1Lには電圧N×VoLが誘起しなくなる。
そして、トランジスタQ12がオンしており、巻線1Bに電流i2B2が流れており、1次側巻線2Lには電流i2Bが流れ、電圧N×VoLが誘起している。
また、1次側巻線2Lに誘起された電圧N×VoL(接続点K1と接続点K2との間の電圧)の電圧が、ダイオードD5及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t3〜時刻t51においても、時刻t1及び時刻t21の動作が繰り返して行われ、トランス1及びトランス2各々の1次側巻線1L及び2Lに誘起する電圧を加算して低電圧から高電圧に電圧値を昇圧させる処理が行われる。
上述した図5の場合、トランス1及びトランス2の各2次側巻線を駆動する制御信号の位相が重なる時間と重ならない時間とが存在するため、1次側巻線1L及び1次側巻線2Lに誘起された電圧が重なり合うため、図5に示すようにトランジスタ組の各トランジスタのオン状態が重なる時間のみが電圧値2×N×VoLとなり、高電圧VoHが出力される。このため、1次側直交変換部3において、2×N×VoLとN×VoLとが期間それぞれの期間の長さにより、リーケージインダクタ1LL及び2LLのインダクタンスに応じて平滑化され、平均化された電圧が高電圧VoHとして出力される。
<2次側直交変換部4から出力される制御信号のパルス幅(時間α及びβ)が制御周期T1と制御周期T2との時間幅より小さい場合:図6>
初期状態において、制御信号S9〜S12各々は、「L」レベルとなっている。
時刻t1において、第2の制御回路6は、制御信号S9を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ9はオン状態となる。
これにより、トランス1の2次側巻線における巻線1Aに電流i1AMが流れる。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Bが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧が誘起する。
例えば、トランス1及びトランスの2の双方の巻数比がN:1とすると、1次側巻線1Lと1次側巻線2Lとの各々の端子間には、それぞれの逆極性の電圧N×VoLが誘起される。
このため、1次側巻線1Lに誘起された電圧N×VoLは、ダイオードD7及びD6により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t11において、第2の制御回路6は、時間αが経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S9を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ9はオフ状態となり、巻線1Aに電流i1AMが流れなくなり、1次側巻線1Lに電圧N×VoLが誘起しなくなる。
次に、時刻t12において、第2の制御回路6は、制御周期T2の時間幅から時間βを減算した時間が経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S11を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ11はオン状態となり、巻線2Aに電流i2AMが流れ、1次側巻線2Lには電圧N×VoLが誘起する。
また、1次側巻線2Lに誘起された電圧N×VoL(接続点K1と接続点K2との間の電圧)の電圧が、ダイオードD5及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
時刻t2おいて、第2の制御回路6は、制御信号S11を「H」レベルから「L」レベルに変化させ、制御信号S10を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ10はオン状態となり、一方トランジスタS11はオフ状態となる。
これにより、トランス1の2次側巻線における巻線1Bに電流i1B2が流れている。
このため、1次側巻線1Lに電流i1Fが流れ、この1次側巻線1Lの両端の端子T1LMと端子T1Lとの間にトランス1の巻線比に対応した電圧N×VoLが誘起している。
このため、1次側巻線1Lに誘起された電圧N×VoLは、ダイオードD7及びD6により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ1LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t21において、第2の制御回路6は、時間αが経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S10を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ10はオフ状態となり、巻線1Bに電流i1B2が流れなくなり、1次側巻線1Lに電圧N×VoLが誘起しなくなる。
次に、時刻t22において、第2の制御回路6は、制御周期T2の時間幅から時間βを減算した時間が経過したことを検出する(例えば、内部のタイマーにより検出)と、制御信号S12を「L」レベルから「H」レベルに変化させる。
これにより、トランジスタQ12はオン状態となり、巻線2Bに電流i2B2が流れ、1次側巻線2Lには電圧N×VoLが誘起する。
また、1次側巻線2Lに誘起された電圧N×VoL(接続点K1と接続点K2との間の電圧)の電圧が、ダイオードD5及びD4により、+側端子TVoHと−側端子TVoHLとから、リーケージインダクタ2LLにより平滑化されて、高電圧VoHとして出力される。
次に、時刻t3〜時刻t5においても、時刻t1及び時刻t2の動作が繰り返して行われ、トランス1及びトランス2各々の1次側巻線1L及び2Lに誘起する電圧を加算して低電圧から高電圧に電圧値を昇圧させる処理が行われる。
上述したように、昇圧電圧の下限値をこの巻き数比以下とするため、制御周期T1と制御周期T2とにおいて、トランジスタ組の各トランジスタのオン状態の期間が重ならないように制御し、かつ各トランジスタのオン状態の期間の幅をパルス幅制御すことにより、巻き数比で設定されるより低い昇圧電圧、すなわち、パルス幅を「0」とすることで昇圧電圧を0Vまで制御することができる。図5は横軸がデューティであり、縦軸が+側端子TVoHと−側端子TVoHLとの昇圧電圧の電圧値を示している。
このように、昇圧電圧の上限値(制御周期T1及び制御周期T2におけるトランジスタ組の各トランジスタのオン状態の期間が制御周期の全期間において重なる場合、2×N×VoL)及び下限値(制御周期T1及び制御周期T2におけるトランジスタ組の各トランジスタのオン状態の期間が「0」の場合、電圧「0」)の広い範囲にて、任意に昇圧電圧の電圧値を制御することができる。
次に、図7及び図8を用いて、本実施形態による双方向DC/DCコンバータによる降圧動作を説明する。図7は本実施形態による双方向DC/DCコンバータによる高電圧から低電圧への降圧動作を説明するDC/DCコンバータの構成を示す。ここで、高電圧から低電圧への降圧処理とは、例えば100の電圧から数V程度の電圧への変換処理をいう。1次側直交変換部3において位相制御の降圧処理を行い、2次側直交変換部4において、2次側巻線1A及び1Bあるいは2次側巻線2A及び2Bに誘起される単相矩形波交流電圧に対する中点全波整流が行われ、低電圧が生成される。このとき、第2の制御回路6は、トランジスタQ9〜Q12に対して「L」レベルの制御信号S9〜S12を出力している。このため、トランジスタQ9〜Q12は全てオフ状態となっている。
なお、図7は降圧動作を行うためバッテリB2に替えて負荷を+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に介挿した構成であり、エネルギを補完する高電圧VoHのバッテリB1が1次側直交変換部3に接続されている。以下の説明において、整流動作は、ダイオードD9及びD10と、ダイオードD11及びD12の中点全波整流にて、2次側巻線1A及び1Bと、2次側巻線2A及び2Bとにそれぞれ誘起される単相矩形波交流電圧の整流を行う。また、すでに述べたように、トランジスタQ9〜Q12をスイッチングする同期整流にて2次側巻線1A及び1Bと、2次側巻線2A及び2Bとに誘起される単相矩形波交流電圧に対する整流を行う方式にて整流動作を行っても良い。
以下の説明に用いる図8において、トランジスタQ3及びQ6をオン/オフするスイッチング周期を周期T3とし、トランジスタQ3及びQ4をオン/オフするスイッチング周期を周期T4とし、トランジスタQ7及びQ8とをオン/オフするスイッチング周期を周期T5とし、上記周期T3に対する周期T4及び周期T5との位相のずれをΔTとする。ここで、周期T4は周期T3に対して位相がΔT進んでおり、一方、周期T5は周期T3に対して位相がΔT遅れている。
また、例えば、1次側巻線1Lと巻線1A及び巻線1Bとの巻線比をN:1とし、同様に、1次側巻線2Lと巻線2A及び巻線2Bとの巻線比をN:1とする。
<周期T1と周期T2との位相が180°(=ΔT)ずれている場合:図8(a)>
時刻t1において、第1の制御回路5は、制御信号S4、制御信号S5、制御信号S8を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S3、制御信号S6、制御信号S7を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ4、トランジスタQ5及びトランジスタQ8はオンとなり、一方トランジスタQ3、トランジスタQ6及びトランジスタQ7はオフとなる。
これにより、1次側巻線1Lに電流i1F(端子T1L→端子T1LM)が流れ、1次側巻線2Lに電流i2F(端子T2LM→端子T2L)が流れることにより、巻線1B及び巻線2Aに(1/N)VoHの電圧が誘起され、巻線1A及び巻線2Bに−(1/N)VoHの逆極性の電圧が誘起される。
ここで、巻線1Bに誘起された電圧(1/N)VoHがダイオードD10を介して+側端子TVOLへ出力され、同様に巻線2Aに誘起された電圧(1/N)VoHがダイオードD11を介して+側端子TVOLへ出力される。
これにより、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
この結果、巻線1Aに誘起された(1/N)VoHの電圧が端子TVOLに対して出力されるとともに、巻線2Bに誘起された(1/N)VoHの電圧がが端子TVOLに対して出力される。
ここで、チョークコイルは図示されていないが、トランス1及びトランス2の2次側巻線のリーケージインダクタンスを利用している。すなわち、降圧された低電圧の電源信号は、トランス1及びトランス2のリーケージインダクタンスにより形成された平滑回路により平滑化されている。
次に、時刻t2において、第1の制御回路5は、制御信号S3、制御信号S6、制御信号S7を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S4、制御信号S5、制御信号S8を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ3、トランジスタQ6及びトランジスタQ7はオンとなり、一方トランジスタQ4、トランジスタQ5及びトランジスタQ8はオフとなる。
これにより、1次側巻線1Lに電流i1B(端子T1LM→端子T1L)が流れ、1次側巻線2Lに電流i2B(端子T2L→端子T2LM)が流れることにより、巻線1A及び巻線2Bに(1/N)VoHの電圧が誘起され、巻線1B及び巻線2Aに−(1/N)VoHの電圧が誘起される。
ここで、巻線1Aに誘起された電圧(1/N)VoHがダイオードD9を介して+側端子TVOLへ出力され、同様に巻線2Bに誘起された電圧(1/N)VoHがダイオードD12を介して+側端子TVOLへ出力される。
これにより、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
<周期T1と周期T2との位相が90°(ΔT)ずれている場合:図8(b)>
時刻t1より前の時刻において、第1の制御回路5は、制御信号S4,S5及びS7を「L」レベルにて出力し、制御信号S3,S6及びS8を「H」レベルにて出力している。このため、トランジスタQ4,Q5及びQ7はオフとなり、トランジスタQ3,Q6及びQ8はオンしている。
時刻t1において、第1の制御回路5は、制御信号S5を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S6を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ5はオンとなり、一方トランジスタQ6はオフとなる。
このとき、第1の制御回路5は、制御信号S3及びS7を「H」レベルにて出力し、制御信号S4及びS8を「L」レベルにて出力している。
したがって、トランジスタQ3及びQ8はオン状態であり、トランジスタQ4及びQ7はオフ状態にある。
上述したように、トランジスタQ3,Q5,Q8がオン状態であり、トランジスタQ4,Q6,Q7がオフ状態にあるため、トランジスタQ5及びトランジスタQ8を介して、1次側巻線1Lに電流i1F(端子T1L→端子T1LM)が流れ、トランジスタQ3及びQ5がオン状態で、端子T2L及び端子T2LMが同電位のため1次側巻線2Lに電流が流れない。
これにより、トランス1の2次側の巻線1Bに電流i1B2が流れ、巻線1Bに電圧(1/N)VoHが誘起され、巻線1Aに逆極性の電圧−(1/N)VoHが誘起される。
これにより、巻線1Bに誘起した電圧(1/N)VoHがダイオードD10を介して+側端子TVOLへ出力される。
そして、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
次に、時刻t11において、第1の制御回路5は、制御信号S4及びS7を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S3及びS8を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
このとき、第1の制御回路5は、制御信号S5を「H」レベルにて出力し、制御信号S6を「L」レベルにて出力している。
上述したように、トランジスタQ4,Q5,Q7がオン状態であり、トランジスタQ3,Q6,Q8がオフ状態にあるため、トランジスタQ5及びトランジスタQ4を介して、1次側巻線2Lに電流i2F(端子T2LM→端子T2L)が流れ、トランジスタQ5及びQ7がオン状態で、端子T1LM及び端子T1Lが同電位のため1次側巻線1Lに電流が流れない。
これにより、トランス1の2次側の巻線1Bに電流i2AMが流れ、巻線2Aに電圧(1/N)VoHが誘起され、巻線2Bに逆極性の電圧−(1/N)VoHが誘起される。
これにより、巻線2Aに誘起した電圧(1/N)VoHがダイオードD11を介して+側端子TVOLへ出力される。
そして、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
次に、時刻t2において、第1の制御回路5は、制御信号S6を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S5を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化によって、トランジスタQ6はオンとなり、一方トランジスタQ5はオフとなる。
また、このとき、トランジスタQ4及びQ7はオンであり、一方トランジスタQ3及びQ8はオフである。
上述したように、トランジスタQ4,Q6,Q7がオン状態であり、トランジスタQ3,Q5,Q8がオフ状態にあるため、トランジスタQ7及びトランジスタQ6を介して、1次側巻線1Lに電流iiB(端子T1LM→端子T1L)が流れ、トランジスタQ4及びQ6がオン状態で、端子T2LM及び端子T2Lが同電位のため1次側巻線2Lに電流が流れない。
これにより、トランス1の2次側の巻線1Aに電流i1AMが流れ、巻線1Aに電圧(1/N)VoHが誘起され、巻線1Bに逆極性の電圧−(1/N)VoHが誘起される。
これにより、巻線2Aに誘起した電圧(1/N)VoHがダイオードD9を介して+側端子TVOLへ出力される。
そして、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
次に、時刻t21において、第1の制御回路5は、制御信号S3及びS8を「L」レベルから「H」レベルに変化させ、制御信号S4及びS7を「H」レベルから「L」レベルに変化させる。
上述した制御信号の変化により、トランジスタQ3及びQ8がオンとなり、トランジスタQ4及びQ7がオフとなる。
このとき、トランジスタQ6はオンであり、一方トランジスタQ5はオフである。
上述したように、トランジスタQ3,Q6,Q8がオン状態であり、トランジスタQ4,Q5,Q7がオフ状態にあるため、トランジスタQ3及びトランジスタQ6を介して、1次側巻線2Lに電流i2B(端子T2L→端子T2LM)が流れ、トランジスタQ6及びQ8がオン状態で、端子T1LM及び端子T1Lが同電位のため1次側巻線1Lに電流が流れない。
これにより、トランス1の2次側の巻線2Bに電流i2B2が流れ、巻線2Bに電圧(1/N)VoHが誘起され、巻線2Aに逆極性の電圧−(1/N)VoHが誘起される。
これにより、巻線2Bに誘起した電圧(1/N)VoHがダイオードD12を介して+側端子TVOLへ出力される。
そして、+側端子TVoLと−側端子TVoLLとの間に、トランス1のリーケージインダクタ1LL及びトランス2のリーケージインダクタ2LLのインダクタンスにより平滑化され、低電圧VoLが出力される。
図8(b)の場合、周期T3に対して周期T4及び周期T5の位相が90°ずれているため、トランス1及び2それぞれの単相矩形波交流電圧の幅が180゜の半分となり、この半分の期間において単相矩形波交流電圧が2次側巻線に誘起されることになり、2次側直交変換部4において、その単相矩形波交流電圧にパルス幅に対応した単相全波整流が行われ、位相ずれΔTに対応した電圧値の低電圧VoLが生成される。
時刻t3〜時刻t51においても、時刻t1〜時刻t21の動作が繰り返して行われ、トランス1及びトランス2におけるプッシュプル動作により、高電圧から低電圧に電圧を降圧させる処理が行われる。
また、図8(b)において、周期T1及び周期T2の時間は等しく、制御信号S5及びS6と制御信号S3、S4,S7,S8とは、上記周期T1と周期T2との位相がΔT=90゜ずれている。
図8(a)及び図8(b)にて説明したように、制御信号S5及び制御信号S6の信号レベルの変化の位相に対し、制御信号S3及びS4と、S6及びS7との「H」レベル及び「L」レベルに変化する周期の位相のずれを変化(調整)させることにより、電流が1次側巻線1L及び2Lに流れる期間を制御し、2次側巻線に誘起される電圧パルスの幅を制御し、低電圧VoLの電圧値を任意に制御することができる。
また、1次側直交変換部3において、位相制御によって電流が1次側巻線1L及び2Lに流れる期間を制御するのではなく、制御信号S3〜S8のパルス幅を調整、すなわち、トランジスタQ3〜Q8各々をオン状態とするパルス幅を制御するPWM制御を行うことにより、1次側巻線1L及び2Lに電流の流れる期間を制御し、誘起されるパルス幅を制御するようにしても良い。
本発明の一実施形態による双方向DC/DCコンバータの構成例を示す図である。 図1における第2の制御回路の動作を説明するタイミングチャートである。 図1の双方向DC/DCコンバータの昇圧動作を説明する概念図である。 図1の双方向DC/DCコンバータの昇圧圧動作を説明するタイミングチャートである。 図1の双方向DC/DCコンバータの昇圧圧動作を説明するタイミングチャートである。 図1の双方向DC/DCコンバータの昇圧圧動作を説明するタイミングチャートである。 図1の双方向DC/DCコンバータの降圧動作を説明する概念図である。 図1の双方向DC/DCコンバータの降圧動作を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1,2…トランス
1L,2L…1次側巻線
1LL,2LL…リーケージインダクタ
1A,1B,2A,2B…巻線
3…1次側直交変換部
4…2次側直交変換部
5…第1の制御回路
6…第2の制御回路
B1,B2…バッテリ
D3,D4,D5,D6,D7,D8,D9,D10,D11,D12…ダイオード
Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10,Q11,Q12…トランジスタ

Claims (4)

  1. 高電圧と低電圧との相互間にて、電圧変換動作を行う双方向DC/DCコンバータであり、
    第1の1次側巻線と、第1の中点にて分割された巻線1A及び巻線1Bからなる第1の2次側巻線とを有する第1のトランスと、
    前記第1の1次側巻線に直列に接続された第2の1次側巻線と、第2の中点にて分割された巻線2A及び巻線2Bからなり、前記第1の2次側巻線と並列に接続される第2の2次側巻線とを有する第2のトランスと、
    直列に接続された前記第1の1次側巻線の一端及び第2の1次側巻線の一端の接続点と、高電圧の+側端子との間に介挿された第1のスイッチ手段と、
    前記接続点と高電圧の−側端子との間に介挿された第2のスイッチ手段と、
    前記第1の1次側巻線の他端と前記高電圧の+側端子との間に介挿された第3のスイッチ手段と、
    前記第1の1次側巻線の他端と前記高電圧の−側端子との間に介挿された第4のスイッチ手段と、
    前記第2の1次側巻線の他端と前記高電圧の+側端子との間に介挿された第5のスイッチ手段と、
    前記第2の1次側巻線の他端と前記高電圧の−側端子との間に介挿された第6のスイッチ手段と、
    前記巻線1A側の前記第1の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第7のスイッチ手段と、
    前記巻線1B側の前記第1の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第8のスイッチ手段と、
    前記巻線2A側の前記第2の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第9のスイッチ手段と、
    前記巻線2B側の前記第2の2次側巻線の端子と前記低電圧の+側端子との間に介挿された第10のスイッチ手段と
    を有し、
    前記第7及び第9のスイッチ手段の組と、前記第8及び第10のスイッチ手段の組とのそれぞれにおいて、各スイッチ手段をオンオフする駆動パルスのPWM制御を行う際、前記各組のスイッチ手段をオンオフする駆動周期毎に、一方のスイッチ手段の駆動パルスを前記駆動周期の一方の端部からパルス幅調整し、他方のスイッチ手段の駆動パルスを前記駆動周期の他方の端部からパルス幅調整することを特徴とする双方向DC/DCコンバータ。
  2. 前記第1のスイッチ手段から前記第6のスイッチ手段を制御し、前記接続点と第1及び第2の1次側巻線の前記各他端それぞれとを前記高電圧の+側端子または−側端子のいずれかに接続させる第1の制御回路と、
    前記巻線1A及び巻線1Bに接続された第1の整流回路と、
    前記第1の整流回路の出力に、出力が並列に接続され、前記巻線2A及び巻線2Bに接続された第2の整流回路と
    をさらに有し、
    降圧動作において、
    前記第1の制御回路が前記第1から前記第6のスイッチ手段を周期的に制御することにより、前記第1の1次側巻線と第2の1次側巻線とに流れる電流の方向が前記周期毎に逆となるよう制御し、
    前記第1の整流回路が前記巻線1A及び巻線1Bに生成される電圧を整流し、
    前記第2の整流回路が前記巻線2A及び巻線2Bに生成される電圧を整流し、
    前記第1の整流回路及び前記第2の整流回路から出力される電圧を平滑回路により平滑化して出力することを特徴とする請求項1に記載の双方向DC/DCコンバータ。
  3. 前記第7から第10のスイッチ手段を制御する第2の制御回路と、
    前記第1の1次側巻線及び前記第2の1次側巻線に接続された複合整流回路と
    をさらに有し、
    昇圧動作において、
    該第2の制御回路が、前記第7及び第8のスイッチ手段を前記駆動周期において交互にオンオフ制御することにより、前記巻線1A側の前記第1の2次側巻線の端子あるいは前記巻線1B側の前記第1の2次側巻線の端子のいずれかと前記低電圧の入出力端子とを周期的に接続して、前記第1の1次側巻線に流れる電流の方向が前記駆動周期毎に入れ替わるようプッシュプル動作させ、また、前記第9及び第10のスイッチ手段を前記駆動周期において周期的に制御し、前記巻線2A側の第2の2次巻線の端子あるいは前記巻線2B側の第2の2次巻線の端子のいずれかと前記低電圧の入出力端子との接続を制御し、前記第2の1次側巻線に流れる電流の方向が、前記駆動周期毎に入れ替わりかつ前記第1の1次側巻線に流れる電流と同一方向となるようプッシュプル動作させ、
    前記複合整流回路が前記第1の1次側巻線及び前記第2の1次側巻線に誘起される電圧の和の電圧を複合電圧とし、
    前記複合整流回路から出力される前記複合電圧を平滑回路により平滑化して昇圧電圧として出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の双方向DC/DCコンバータ。
  4. 降圧時において、前記第1の制御回路が、降圧された出力電圧に対応して、前記第1から第6のスイッチ手段のオンオフのタイミングを位相制御、あるいは前記第1から第6のスイッチ手段のオンする時間をパルス幅制御し、前記出力電圧が予め設定された定電圧となるよう制御することを特徴とする請求項3に記載の双方向DC/DCコンバータ。
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