JP5203094B2 - コネクタ用パッキン構造 - Google Patents

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    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/46Bases; Cases
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Description

本発明は、コネクタ内のパッキンの端子挿入孔内に設けられた膜を端子の挿入によって
破断させるコネクタ用パッキン構造に関するものである。
図16(a)(b)は、従来のコネクタ用パッキン構造の一形態を示すものである(特
許文献1参照)。
この構造は、図16(a)の如く、絶縁樹脂製のコネクタハウジング(図示せず)の開
口部に装着されるゴム製のマット型の防水用パッキン61において、マトリクス的に複数
配設した端子挿入孔62の内部に膜63を一体に形成し、膜63の表裏に左右の段差部6
4を形成して、左右の段差部64の間に薄膜部65を形成し、図16(b)の如く、端子
66の挿入に伴って膜63を突き破り、端子66に接続された電線(図示せず)の外周面
に挿入孔62内のリップ67を密着させるものである。
コネクタハウジングと端子66とパッキンとでコネクタが構成される。膜63を用いた
のは、コネクタハウジングの複数の端子収容室の全てに必ずしも端子を挿入する訳ではな
いので、端子を挿入しない端子挿入孔62(端子収容室)を膜63で閉塞して、端子挿入
孔62からコネクタ内への水や塵等の侵入を防止するためである。図16で符号mは端子
挿入孔62の中心線を示す。
仏国特許公報FR2844645−A1(図2)
しかしながら、上記従来のコネクタ用パッキン構造にあっては、例えば作業者が端子6
6を異なる端子挿入孔62に誤挿入して膜63を突き破った後に、正規の端子挿入孔に挿
入し直した場合に、穿孔の開いた膜63からコネクタ内に水が浸入してしまうために、未
使用の(端子66を挿入しないことになっている)端子挿入孔62の膜63の穿孔の有無
を例えば検査ピンやエアリーク検査等で検査する必要があり、この検査時に、隣接する端
子挿入孔内の電線が誤挿入時の穿孔68を径方向に圧縮して、穿孔68を塞いでしまい、
検査ピンの進入やエアリークが確認されずに検査OKとなり、車両等におけるコネクタの
使用中に穿孔から水がコネクタ内に浸入してしまうという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、端子を誤挿入して未使用の端子挿入孔内の膜を突き破っ
た場合に、隣接の端子挿入孔に電線が挿通されていても、穿孔の有無の検査判定を精度良
く行わせることのできるコネクタ用パッキン構造を提供することを目的とする。また、そ
れに加えて、端子挿入孔内の膜を容易に破断させることのできるコネクタ用パッキン構造
を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るコネクタ用パッキン構造は、コネ
クタに装着されるパッキン本体に端子挿入孔が設けられ、該端子挿入孔の内部に膜が設け
られ、該膜が端子挿入方向に段差状に離間した一方の膜部と他方の膜部とで構成され、該
一方の膜部と該他方の膜部とが端子挿入方向に立ち上がった薄膜部で相互に連結され、該
薄膜部に交差した両膜部の面が該薄膜部の長さで離間していることを特徴とする。
上記構成により、パッキンの端子挿入孔に端子を誤挿入して抜き取った場合に、端子挿
入孔の膜の薄膜部(薄肉部)が破られて穿孔が開くが、隣接の端子挿入孔に端子付き電線
を挿通させた際に、両膜部が挿入孔径方向に圧縮されて隙間を存してラップし、両膜部の
間の隙間と穿孔とが連通して穿孔が維持されるから、穿孔有無の検査で穿孔有りが確実に検出される。
請求項に係るコネクタ用パッキン構造は、請求項1記載のコネクタ用パッキン構造において、前記端子挿入孔に挿入される断面矩形状の端子の対角線方向に前記薄膜部が配置され、該薄膜部の両端に該端子の対角線方向の角部が突き当たることを特徴とする。
上記構成により、端子の誤挿入時に端子の対角線方向の両角部が薄膜部の両端部に突き当たって、両端部を起点として薄膜部を全長に渡って切断して大きな穿孔を開けることで、リーク検査で穿孔有りが確実に検知される。正規端子の挿入時には同様に薄膜部がスムーズ且つ確実に切断されて、端子挿入孔に電線付き端子がスムーズに挿入される。
請求項1記載の発明によれば、端子の誤挿入で端子挿入孔の膜が薄膜部で破断した場合
に、隣接する端子挿入孔に端子付き電線が挿通されて膜部が穿孔閉じ方向に圧縮されても
、両膜部が隙間を存してラップし、隙間と穿孔が連通して穿孔が維持されるから、穿孔の有無の検査で穿孔有りが確実に検出され、それにより、孔開きのパッキンの使用が防止され、パッキンの穿孔からコネクタ内に水等が浸入してコネクタの電気的不具合を生じることが防止される。
請求項記載の発明によれば、端子の誤挿入時に、端子の対角方向の両角部で薄膜部をその両端を起点に全長に渡って大きく切断することで、後工程の検査で穿孔有りを確実に検知して不良品の流出を確実に防ぐことができる。また、正規の端子挿入時に、薄膜部をスムーズに切断して電線付き端子を端子挿入孔に作業性良くスムーズに挿入することができる。
図1〜図4は、本発明に係るコネクタ用パッキン構造の第一の実施形態を示すものであ
る。
図1〜図2の如く、このパッキン構造は、合成ゴム製(弾性)のマット型の防水用パッ
キン1における複数の端子挿入孔2の内部に、膜3を上下段差状に形成し、上下の各膜部
3a,3bを中央の段部4において挿入孔長手(軸)方向の垂直な薄膜部(薄肉部)5で
相互に連結したことを特徴とするものである。
図3の如く、端子挿入孔2への端子6の挿入(誤挿入も含む)に伴って、膜3の垂直な
薄膜部5が破断して挿入孔径方向(水平方向)の穿孔7が形成され、穿孔7が上側の膜部
3aの下側の孔部空間2aと下側の膜部3bの上側の孔部空間2bとを連通させる。
図4の如く、端子6に接続された導線8が、誤挿入の端子挿入孔2とは隣接する端子挿
入孔2'に導入されて、誤挿入の端子挿入孔2を径方向に圧縮変形させた場合でも(圧縮
力を符号Pで示す)、誤挿入の端子挿入孔2の膜3の穿孔7は穿孔軸方向(挿入孔径方向
)に圧縮されて穿孔状態を確保し(寧ろ初期穿孔径よりも拡大して)、図示しない検査ピ
ンやエアリーク検査によって穿孔があることが確実に検出される。
図1(a)の如く、パッキン1は、水平方向の板状のパッキン本体9と、パッキン本体
9の下端側で外向きに突出した鍔状部10とで成り、パッキン本体9に複数の端子挿入孔
2がXY方向に等ピッチで形成され、本例の各端子挿入孔2はX方向に近接(隣接)し、
Y方向に離間している。鍔状部10の外周面にはリップ10aが条設されている。
パッキン1は絶縁樹脂製のコネクタハウジング(図示せず)の裾部(コネクタ嵌合面を
前とすると後部)の空間内に装着され、リップ10aがコネクタハウジング内面に密着し
、電線8付きの端子6がパッキン1の各端子挿入孔2を経てコネクタハウジングの各端子
収容室内に挿入され、各電線8が各端子挿入孔2の内周側の小径なリップ11に密着する
本例のパッキン1において、リップ11は端子挿入孔2の上半(前半)側に二条設けら
れ、膜3は下半(後半)側に一枚段差状に設けられている。なお、明細書で上下前後左右
の方向性は説明の便宜上のものであり、コネクタの配設方向と必ずしも一致するものでは
ない。
図1(b)及び図2(a)(b)の如く、端子挿入孔2は横断面円形に形成され、パッ
キン1の表裏面において端子挿入孔2の開口部分12,13が矩形状に拡径されている。
膜3は上下に段差状に続き、下側の膜部3bの下面は矩形状の開口部分13と同一水平面
に位置し、下側の膜部3bの上面は挿入孔2内で半円状に位置し、上側の膜部3aの下面
は半円状の空間2aを経て矩形状の開口部分13に連通し、上側の膜部3aの上面は挿入
孔12内で半円状に位置している。
図2(a)(b)の如く、上下の膜部3a,3bは挿入孔2の中央において垂直方向(
挿入孔長手方向)に立ち上げられた薄膜部5で相互に連結されている。上下の膜部3a,
3bは端子挿入方向に離間し、すなわち、上側の膜部3aの下面3acよりも低く下側の
膜部3bの上面3bcが位置して、上側の膜部3aの下面3acと下側の膜部3bの上面
3bcとは段違いに平行に位置し、その上下の膜部3a,3bの間の隙間を埋めるべく薄
膜部5が端子挿入方向に垂直に立ち上げられて(延びて)上下の膜部3a,3bを相互に
連結している。両膜部3a,3bは薄膜部5の立ち上げ長さHの間隔で離間している。
本例の薄膜部5の立ち上げ長さ(上側の膜部3aの下面3acと下側の膜部3bの上面
3bcとの間の垂直距離)Hは薄膜部5の厚みよりも大きく設定されている。立ち上げ長
さHを薄膜部5の厚みと同程度に設定することも可能である。要は、隣接する端子収容室
2'に電線8が挿通された際の圧縮力Pが左右一対の膜部3a,3bの間で径方向に逃が
されるように(一対の膜部3a,3bの間に隙間が開くように)、薄膜部5の立ち上げ長
さが設定されればよい。
薄膜部5は上側の半円状の膜部3aの下面と下側の半円状の膜部3bの上面とを一体に
繋いでいる。上側の膜部3aの中央の端面(符号4で代用)は薄膜部5の内側面(挿入孔
内側の面)5aと同一垂直面に位置し、下側の膜部3bの中央の端面(符号4で代用)は
薄膜部5の外側面(挿入孔外側の面)5bと同一垂直面に位置している。薄膜部5の左右
端5cは端子挿入孔2の内周面2cに径方向に直交して一体に続いている。
薄膜部5の形成方法は、パッキン1の成形時に上下の成形金型(図示せず)の水平な各
面の間で膜3を形成し、上下の成形金型の水平な各面に直交する垂直な各面の間で薄膜部
5を容易に形成することができる。
薄膜部5を排除すれば、平面視で半円状の上下の膜部3a,3bの間に挿入孔径方向の
スリット状の隙間が開くことになる。薄膜部5が破れることで、上下の膜部3a,3bの
間に挿入孔径方向(水平方向)の穿孔7が開く(図3(b)参照)。
図3(a)の如く、端子6を挿入する際に、端子6の先端部6aで上下の膜部3a,3
bが端子挿入方向に剪断されて、端子6の挿入に伴って、上下の膜部3a,3bは外側に
押し開かれて、端子6の外面6bと挿入孔2の内面2cとの間に位置する。
図3(b)の如く、端子6の誤挿入時には、一度挿入した端子6を抜き出すことで、上
下の膜部3a,3bが弾性的に復元するが、上下の膜部3a,3bの間で薄膜部5が水平
方向(挿入孔径方向)穿孔しているので、端子挿入孔2は穿孔7を介して外部に連通し、
図4の如く、隣接の端子挿入孔2'に端子付き電線8が挿入された際にも、その穿孔状態
は維持されて上記の如く穿孔有無の検査で確実に穿孔有りが検知される。
なお、上記第一の実施形態においては、膜3を端子挿入孔2の下半側に設けたが、下半
側に限らず、端子挿入孔2の上半側に設けたり、高さ方向中央に設けることも可能である
。但し、検査ピンで膜3の穿孔7の有無を検査する(検査ピンで膜3を突いて検査ピンの
挿入ストロークを検知する)場合は、端子挿入孔2の下半側すなわち外部寄りに膜3を設
けた方が検査ピンの挿入ストロークが短くて済み、検査が容易で且つ確実である。
また、上記実施形態においては、端子挿入孔2の開口側に矩形状の拡大した開口部分1
2,13を形成したが、この開口部分12,13はゴム成形のためのもので必ずしも必要
ではなく、例えば図1よりも大径な端子挿入孔(2)を形成する場合(一つのパッキン1
に大小二種類の挿入孔を形成する場合)等においては、開口部分12,13を円形にした
り、排除することも可能である。一例として、パッキン1は長方形状で縦横の長さは2〜
3cm程度と小さなものである。
また、上記実施形態においては、薄膜部5を挿入孔径方向に直線的に形成したが、例え
ば後述の実施形態における薄膜部の形状のように、薄膜部5を挿入孔径方向に湾曲状に形
成することも可能である。
図5〜図9は、本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第二の実施形態(参考例)を示すものである。
図5(a)〜(c)の如く、このパッキン構造は、合成ゴム製(弾性)のマット型の防
水用パッキン16における複数の端子挿入孔17の内部に、挿入孔径方向(水平方向)の
段差のない平坦な膜18を形成し、膜18の上面(内側面)の中央に略S字状の溝部19
を形成したことを特徴とするものである。
図6の如く、端子挿入孔17への端子6の挿入(誤挿入も含む)に伴って、水平な膜1
8が略S字状の溝部19から破断して水平方向の平面視略S字状の穿孔20(図7参照)
が形成され、穿孔20が膜18の上下の挿入孔空間17a,17bを連通させる。
図7の如く、端子6に接続された導線8が、誤挿入の端子挿入孔17とは隣接する端子
挿入孔17'に導入されて、誤挿入の端子挿入孔17を径方向に圧縮変形させた場合でも
、図8(a)(b)の如く、誤挿入の端子挿入孔17の膜の略S字状の穿孔20は圧縮変
形方向とは直交する方向に隙間20a〜20cを生じて、穿孔状態を維持し(S字状の溝
部19よりも隙間は小さくなるが)、図示しない検査ピンやエアリーク検査によって穿孔
20があることが確実に検出される。
図5(a)の如く、パッキン16は、水平方向の板状のパッキン本体21と、パッキン
本体21の下端側で外向きに突出した鍔状部22とで成り、パッキン本体21に複数の端
子挿入孔17がXY方向に等ピッチで形成され、本例の各端子挿入孔17はX方向に近接
(隣接)し、Y方向に離間している。鍔状部22の外周面にはリップ22aが条設されて
いる。
パッキン16は絶縁樹脂製のコネクタハウジング(図示せず)の裾部(コネクタ嵌合面
を前とすると後部)の空間内に装着され、リップ22aがコネクタハウジング内面に密着
し、電線8付きの端子6がパッキン16の各端子挿入孔17を経てコネクタハウジングの
各端子収容室内に挿入され、各電線8が各端子挿入孔17の内周側の小径なリップ23に
密着する。
本例のパッキン16において、リップ23は端子挿入孔17の上下の開口部側に二条設
けられ、膜18は挿入孔17の長手方向中央に一枚薄板状に設けられている。なお、明細
書で上下前後左右の方向性は説明の便宜上のものであり、コネクタの配設方向と必ずしも
一致するものではない。
図5(b)(c)の如く、端子挿入孔17は横断面円形に形成され、パッキン16の表
裏面において端子挿入孔17の開口部分25,26が矩形状に拡径されている。膜18は
挿入孔径方向に水平に均一な厚さで形成され、膜18の上下の面は平行に位置している。
膜18の上面の中央において膜18を横断する如く、挿入孔17の一側の内面17cか
ら180°反対側の他側の内面17cにかけて溝部19が略S字状に形成され、溝部19
の両端19aは挿入孔の内面17cにそれぞれ交差して続いている。溝部19の底面19
bと膜18の下面との間に薄膜部27が形成されている。本例の薄膜部27の厚みは膜1
8の厚みの半分程度である。薄膜部27は溝部19に対して(溝部19の下側で)第一の
実施形態と同様に垂直方向(端子挿入方向)に形成されている。
薄膜部27の形成方法は、パッキン16の成形時に上下の成形金型(図示せず)の水平
な各面の間で膜18を形成すると同時に、上側の成形金型の水平な面に垂設した略S字状
の凸条で膜18に溝部19を形成することで、凸条と下側の成形金型の水平な面との間で
薄膜部27を容易に形成することができる。
略S字状の薄膜部27を排除すれば、平面視で円形の膜18の中央に略S字スリット状
の隙間が開くことになる。薄膜部27が破れることで、左右の膜部18a,18bの間に
水平方向の略S字スリット状の穿孔20が開く。
図6の如く、端子6を挿入する際に、端子6の先端部6aで膜18がS字状の溝部19
において端子挿入方向に剪断され、端子6の挿入に伴って、左右の膜部18a,18bは
外側に押し開かれて、端子6の外面6bと挿入孔17の内面17cとの間に位置する。
図7の如く、端子6の誤挿入時には、一度挿入した端子6を端子挿入孔17から抜き出
すことで、左右の膜部18a,18bが弾性的に復元して略S字状の穿孔20を残して閉
じる。隣接の端子挿入孔17'に端子付き電線8が挿入された際に、図8(a)の如く、
略S字状の穿孔20が穿孔幅方向に(直交する方向から)圧縮された場合は、略S字状の
中央部分20bと両端側部分20aとが開いて穿孔として残り、図8(b)の如く、略S
字状の穿孔20が穿孔長手方向に圧縮された場合は、略S字状の中央部分と両端部分とを
除く中間の一対の対称な円弧状部分20cが開いて穿孔として残り、上記の如く穿孔有無
の検査で確実に穿孔有りが検知される。
図8の穿孔20a〜20cが残存する原理を図9を用いて補足説明すると、図9(a)
の如く、膜18の直線的な穿孔20'に対して直交する方向から圧縮力Pを加えれば、穿
孔20'は閉じてしまう。しかし、図9(b)の如く、膜18の直線的な穿孔20'に対
して穿孔長手方向に圧縮力Pを加えれば、穿孔20'は大きく開く。
図8(a)における略S字状の穿孔20の中央部分20bと一対の対称な両端部分20
aとは圧縮力Pの方向に円弧状に湾曲しているので、図9(b)の開き力Fが作用し、図
8(b)における略S字状の穿孔20の中央部分と両端部分とを除く中間の一対の対称な
円弧状部分20cは圧縮力Pの方向に円弧状に湾曲しているので、図9(b)の開き力F
が作用する。図9(a)(b)以外の方向から圧縮力Pが作用した場合も同様にして、略
S字状の穿孔20の何れかの部分に開き力が作用する。このようにして、略S字状の穿孔
20は圧縮されても部分的な隙間を生じることになる。
なお、上記第二の実施形態においては、膜18を端子挿入孔の長さ(軸)方向中間位置
に設けたが、中間に限らず、端子挿入孔17の下半側又は上半側に設けることも可能であ
る。
また、上記実施形態においては、端子挿入孔17の開口側に矩形状の拡大した開口部分
25,26を形成したが、この矩形状の開口部分25,26はゴム成形のためのもので必
ずしも必要ではなく、例えば図5よりも大径な端子挿入孔17を形成する場合(一つのパ
ッキン16に大小二種類の挿入孔を形成する場合)等においては、開口部分25,26を
円形にしたり、排除することも可能である。一例として、パッキン16は長方形状で縦横
の長さは2〜3cm程度と小さなものである。
また、上記実施形態においては、膜18の上面に溝部19を形成したが、上面ではなく
膜18の下面に溝部19を形成することも可能である。また、膜18に対する溝部19の
深さ(薄膜部27の厚み)は端子挿入時にスムーズに切断し得るように適宜設定可能であ
る。
また、上記実施形態においては、溝部19を略S字状に形成したが、略S字に限らず、
略Z字状や略M字状や略L字状や円弧状等に屈曲又は湾曲した溝部(19)を形成するこ
とも可能である。ここで「屈曲」とは直線的又は曲線的に屈曲したことを言い、「湾曲」
とは曲線的に屈曲したことを言う。例えば略L字状であれば、直線的にL字に屈曲した形
状と曲線的にL字に屈曲した形状を含む。溝部(19)が屈曲又は湾曲していれば、隣接
する端子挿入孔17'に電線8が挿通された際に、圧縮力Pの作用方向に直交する方向の
溝部分に隙間を生じるからである。略S字のように対称な形状であれば、隙間が均一(対
称)に確実に形成されるのでより好ましい。
図10〜図11は、本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第三の実施形態(参考例)を示すものである。
図10(a)〜(c)の如く、このパッキン構造は、合成ゴム製(弾性)のマット型の
防水用パッキン31における複数の端子挿入孔32の内部に、挿入孔径方向(水平方向)
の段差のない平坦な膜33を形成し、端子挿入孔32の内周面32cに沿って膜33の上
面(内側面)33aの端部に円弧状(湾曲状)の溝部34を形成したことを特徴とするも
のである。
図11(a)(b)の如く、挿入孔32への端子6の挿入(誤挿入も含む)に伴って、水平な膜33が、円弧状に湾曲した溝部34を起点に挿入孔32の内周面32cに沿って破断して(切断された膜33は溝部34とは反対側の基端部33cで挿入孔内面32cに連結されて)、円弧状の穿孔35(図11(a)参照)が形成され、円弧状の穿孔35が膜33の上下の挿入孔空間32a,32bを連通させる。
端子6に接続された導線(第二の実施形態の図7参照)が、誤挿入の端子挿入孔32と
は隣接する端子挿入孔に導入されて、誤挿入の端子挿入孔32を径方向に圧縮変形させた
場合でも、第二の実施形態の略S字状の溝部19と同様に、穿孔35の溝部34側又は溝
部とは90°位相ずれした側に隙間を生じて、穿孔状態を維持し、図示しない検査ピンや
エアリーク検査によって穿孔があることが確実に検出される。
図10(a)の如く、パッキン31は、水平方向の板状のパッキン本体36と、パッキ
ン本体36の下端側で外向きに突出した鍔状部37とで成り、パッキン本体36に複数の
端子挿入孔32がXY方向に等ピッチで形成され、本例の各端子挿入孔32はX方向に近
接(隣接)し、Y方向に離間している。鍔状部37の外周面にはリップ37aが条設され
ている。
パッキンは絶縁樹脂製のコネクタハウジング(図示せず)の裾部(コネクタ嵌合面を前
とすると後部)の空間内に装着され、リップ37aがコネクタハウジング内面に密着し、
電線付きの端子6がパッキン31の各端子挿入孔32を経てコネクタハウジングの各端子
収容室内に挿入され、各電線が各端子挿入孔32の内周側の小径なリップ38に密着する
本例のパッキン31において、リップ38は端子挿入孔32の上下の開口部側に二条設
けられ、膜33は挿入孔32の長手方向中央に一枚薄板状に設けられている。なお、明細
書で上下前後左右の方向性は説明の便宜上のものであり、コネクタの配設方向と必ずしも
一致するものではない。
図10(b)(c)の如く、端子挿入孔32は横断面円形に形成され、パッキン31の
表裏面において端子挿入孔32の開口部分39,40が略矩形状に拡径され、下側の開口
部分40はテーパ状に端子挿入孔32に続いている。膜33は挿入孔径方向に水平に均一
な厚さで形成され、膜33の上下の面33a,33bは平行に位置している。
膜33の上面33aの一端部において膜33の外周に沿って一例として90°程度の中
心角(開き角)θで円弧状の溝部34が形成され、溝部34の長手方向両端34aと内周
端34cとは膜33に一体に続き、溝部34の外周端34dは挿入孔32の内周面32c
に一体に続いている。溝部34の底面34eと膜33の下面33bとの間に薄膜部41が
形成されている。本例の薄膜部41の厚みは膜33の厚みの略1/3程度である。溝部3
4に対して(溝部34の下側で)薄膜部41は端子挿入方向(垂直方向)に形成されてい
る。
図11(b)の如く、円弧状の溝部34の長さは横断面矩形状の端子6の角部6cがか
かる(当接する)長さに設定されている。本例では端子6の一辺の長さLよりも円弧状の
溝部34の両端34aを結ぶ直線距離が長く設定されている。端子6の横断面が正方形で
ある場合に、円弧状の溝部34の中心角は90°ないしそれ以上とすることが好ましい。
溝部34の中心角θが90°であれば少なくとも端子6の一つの角部6cが円弧状の溝部34にかかる。これにより、端子6の角部6cで溝部34を簡単且つ確実に破断することができ、端子6の挿入に伴って角部6cによる破断部を起点に円弧状の溝部34に沿って膜33の周囲(32c)を大きな中心角でスムーズに切断して大きく穿孔させることができる。
薄膜部41を円弧状に形成することで、端子6のガタつきによるズレにも対向でき、薄
膜部41の範囲(長さ)を小さく設定することができる。端子6の角部6cで円弧状の溝
部34の長手方向端部34aから穿孔させることで亀裂長さを増長させることができる。
薄膜部41の形成方法は、パッキン31の成形時に上下の成形金型(図示せず)の水平
な各面の間で膜33を形成すると同時に、上側の成形金型の水平な面に垂設した略円弧状
の凸条で膜33に円弧状の溝部34を形成することで、凸条と下側の成形金型の水平な面
との間で円弧状の薄膜部41を容易に形成することができる。
図11(a)の如く、端子6を挿入する際に、端子6の先端部6aで膜33が円弧状の
薄膜部41から端子挿入方向に剪断され、端子6の挿入に伴って、円形の膜部33は溝部
34とは反対方向の外側に押し開かれて、端子6の外面6bと挿入孔32の内面32cと
の間に位置する。
端子6の誤挿入時には、一度挿入した端子6を端子挿入孔32から抜き出すことで、円
形の膜部33が弾性的に復元して円弧状の穿孔35を残して閉じる。第二の実施形態の図
8(a)の如く、隣接の端子挿入孔に端子付き電線が挿入された際に、穿孔35がX方向
に圧縮された場合は、穿孔35における溝部34(薄膜部41)とは90°位相ずれした
Y方向の両側部分35aが開いて穿孔として残り、図8(b)の如く、穿孔35がY方向
に圧縮された場合は、穿孔35におけるX方向の溝部34側の中央部分が開いて穿孔とし
て残り、上記の如く穿孔有無の検査で確実に穿孔有りが検知される。
上記第三の実施形態における穿孔35は、第二の実施形態のS字状の薄膜部27による
穿孔20a〜20cよりも大きな隙間で開口可能であるから、穿孔の検出を一層正確に行
わせ得る。円弧状の溝部34の長さを例えば180°程度の開角度で形成することも可能
であり、この場合は、横断面矩形状(長方形を含む)の端子6の二つの隣接する角度6c
を円弧状の溝部34に確実に当接させて、一層小さな力でスムーズ且つ確実に薄膜部41
を切断することができる。
なお、上記第三の実施形態においては、膜33を端子挿入孔32の長さ(軸)方向中間位置に設けたが、中間に限らず、端子挿入孔32の下半側又は上半側に設けることも可能である。
また、上記実施形態においては、端子挿入孔32の開口側に矩形状の拡大した開口部分
39,40を形成したが、この矩形状の開口部分39,40はゴム成形のためのもので必
ずしも必要ではなく、例えば図10よりも大径な端子挿入孔32を形成する場合(一つの
パッキン31に大小二種類の挿入孔を形成する場合)等においては、開口部分39,40
を円形にしたり、排除することも可能である。一例として、パッキン31は長方形状で縦
横の長さは2〜3cm程度と小さなものである。
また、上記実施形態においては、膜33の上面に溝部34を形成したが、上面ではなく
膜33の下面に溝部34を形成することも可能である。また、膜33に対する溝部34の
深さ(薄膜部41の厚み)は端子挿入時にスムーズに切断し得るように適宜設定可能であ
る。
また、上記実施形態においては、横断面矩形状の端子6を用いた場合で説明したが、端
子6の断面形状は矩形状に限らず円形状であっても、薄膜部41を起点に膜を破断させる
ことができる。これは上記第一,第二の実施形態においても同様である。
また、上記各実施形態の構成は、コネクタ用パッキン構造としてのみならず、パッキン
自体又はパッキンの端子挿入孔構造等としても有効なものである。また、各実施形態のパ
ッキン構造は、例えば雌端子用のコネクタハウジング(図示せず)の後部開口内にパッキ
ン1,16,31を装着して、電線付き雌端子をパッキンの端子挿入孔2,17,32を
経てコネクタハウジング内に挿入する場合のみならず、雄端子用のコネクタハウジング(
図示せず)のコネクタ嵌合室の底部にパッキン1,16,31を装着して、雄端子をパッ
キンの端子挿入孔2,17,32を経てコネクタ嵌合室内に挿入する場合等にも適用可能
である。
図12〜図13は、本発明に係るコネクタ用パッキン構造の第四の実施形態を示すものである。このパッキン構造は図1の実施形態に類似するものであり、図1と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このパッキン構造は、図1の実施形態と同様に、図12(a)の如くパッキン1’の板状のパッキン本体9の各端子挿入孔2内に段差状の上下の膜部3a,3bを有し、上下の膜部3a,3bを垂直に連結する薄膜部5’を有するものにおいて、図12(a)〜(c)の如くパッキン本体9に対して薄膜部5’を斜め方向に配設し、すなわち端子挿入孔2に挿入される横断面矩形状の端子6(図13)の対角線42の方向に薄膜部5’を形成したことを特徴としている。
そして、図13(a)の如く薄膜部5’の左右(前後)両端部5dに端子6の対角線42方向の両角部6cを突き当てて、図13(b)の如く薄膜部5’の両端5dを起点にスムーズ且つ確実に且つ亀裂長さを増長させて薄膜部5’を切断することができる。
すなわち、端子6の誤挿入時に薄膜部5’が大きく切断されることで、隣接の端子挿入孔2’(図4)に挿入された端子付き導線8(図4)による圧縮力によっても穿孔7が確保されて、エアリーク試験で穿孔有りが確実に検知される。薄膜部5’の切断がスムーズ且つ確実に行われることは、正規端子6の挿入時においても同様であり、端子挿入孔2への正規端子6の挿入性が向上する。
図12(a)の如く、各端子挿入孔2は列ごとに上下の膜部3a,3bの配置が逆になっているが、薄膜部5’の向き(傾き方向)は各端子挿入孔2ごとに一定である。薄膜部5’は上下の膜部3a,3bの側面(段部)4と同一面に位置しており、薄膜部5’の側面の向きすなわち薄膜部5’の向きは端子6の対角線42(図13)の方向に等しい。
端子6(図13)の側面6bとパッキン本体9の側面9aと端子挿入孔2の上下の矩形状の開口12,13の側面12a,13aとは平行に位置する。端子挿入時の端子6の側面6bは、パッキン1’を挿着した絶縁樹脂製のコネクタハウジング(図示せず)の側面に平行となる。端子挿入孔2は横断面円形である。
端子6(図13)は雌型の端子で先端側に矩形筒状の電気接触部(符号6で代用)を有し、電気接触部内に弾性接触片(図示せず)を有する。端子6の対角線方向とは電気接触部の先端におけるものである。端子6は基端側に電線接続部(図示せず)を有する。コネクタハウジング(図示せず)は各端子6を収容絶縁するべく隔壁で区画された各端子収容室を各端子挿入孔2に連通して有する。
図13(a)の例で断面矩形状の端子6の対角線42の傾斜角αは30°程度ないしそれ以上であり、端子6の側面6bに対する薄膜部5’の向き(傾き角)も同じである。端子挿入孔2の径方向における薄膜部5’の長さは端子6の矩形筒状の電気接触部の先端の対角線42の長さにほぼ等しい。
図12で、符号10aはパッキン本体外周の鍔状部10のリップ、符号11は端子挿入孔内の小径なリップをそれぞれ示す。上下の水平な膜部3a,3bと垂直な薄膜部5’とで膜3が構成される。
端子挿入時に薄膜部5’が両端部5d(図13)を起点に小さな力でスムーズ且つ確実に且つ長い亀裂長さで切断される。端子6を誤挿入して薄膜部5’を切断して穿孔7(図13)を開けてしまった場合、隣接する導線(電線)8(図4)による圧縮力で上下の膜部3a,3bが径方向にラップしても、上下の膜部間に隙間(穿孔7)を生じ、隙間が挿入孔2の上下の空間2a,2bに連通するから、エアリーク検査で穿孔有りが確実に検知されることは図1の実施形態と同様である。
なお、端子6の横断面が長方形状ではなく正方形状である場合は、端子6の対角線42の傾き角αが45°であるので、端子6の側面6bに対する薄膜部5’の向き(傾き角度α)は同様に45°となる。薄膜部5’の向き(傾き角度)は端子6の対角線42の傾き角に応じて適宜設定される。
端子6が雄端子ではなく雄端子である場合は、雄端子のタブ状の電気接触部が薄型の横断面長方形状であるので、その電気接触部の対角線42の向きに薄膜部5’の向きを合わせることが可能である。端子6の側面6bに対する薄膜部5’の向き(傾き角度)は例えば30°以下の小さなものとなる。
図14〜図15は、本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第四の実施形態(参考例)を示すものである。このパッキン構造は図10の実施形態に類似するものであり、図10と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このパッキン構造は、図10の実施形態と同様に、図14(a)の如くパッキン31’の板状のパッキン本体37の各端子挿入孔32内に挿入孔径方向の水平な膜33を有し、膜33の外周端の一部(一箇所)に略矩形状の溝部43が設けられ、図14(b)の如く溝部43の上面と膜33の下面との間に薄膜部44が構成されたことを特徴とするものである。
溝部43は図10の円弧状の溝部34のように長くはなく、図10の溝部34の中心角θが90°程度であるのに対し、図14(c)の如く本例の膜33中心からの溝部43の中心角は例えば45°程度である。溝部43は直交する三片43a〜43cと端子挿入孔32の内周面32cの一部とで略長方形状に形成されている。
そして、図15の如く、端子6の誤挿入で膜33に穿孔45が開き、誤挿入の端子挿入孔32の両側(隣接)の端子挿入孔32’に端子6とそれに続く導線8とが挿入された際に、両側から矢印Pの如く膜33が水平方向(挿入孔径方向)に圧縮変形されて、穿孔45が塞がれてしまう(エアリーク検査で穿孔45が検知されない)という問題に対し、溝部43が両側からの圧縮力Pすなわち圧縮変形歪みを矢印P’の如く吸収して、小さく略台形状に圧縮変形することで、膜33の穿孔45が開いた状態に維持され、エアリーク検査で穿孔有りが確実に検知される。図15の穿孔45は、膜33の圧縮力すなわち膜33の歪みが矢印P’のように溝部43に向かうことで、圧縮力のない場合に較べてむしろ拡げられている。
なお、溝部43の形状は矩形状に限らず、隣接の導線8で膜33が圧縮された際にその力をスムーズに吸収する形状であれば、例えば図10よりも幅広な円弧状や、三角形状等であっても構わない。また、溝部43の数は一つに限らず対称に二つないし等角度で三つないし四つ設けることも可能である。
また、溝部43の位置は端子挿入孔32の内周面32cに沿う位置であること、すなわち溝部43の一辺が剛性の内周面32cの一部であることが、図15の圧縮力で溝部43を効率良く圧縮変形させる上で好ましい。例えば溝部43を膜33の中央に設けた場合は、圧縮力で溝部43が圧縮されるものの、溝部内の薄膜部44に誤挿入端子6による小さな穿孔45が開いた場合に、薄膜部44が圧縮されて穿孔45が塞がってしまう懸念がある。
図15において端子挿入時に溝部43から膜33が破断してもよく、端子誤挿入時に薄膜部44全体が破断した場合でも、溝部43の広さは隣接の電線8の圧縮力を受けても塞がらない寸法に設定されているので、リーク検査で溝部内の穿孔(図示せず)は確実に検知される。
薄膜部44には端子6の一つ角部6c(図13)が突き当たり可能である。位置的に端子6の角部6cが突き当たらないように薄膜部44を配置し、溝部43を図15の圧縮力を吸収するためのみに使用することも可能である。膜33に両側からではなく一方のみから圧縮力Pが作用する位置においても、溝部44の圧縮力吸収作用は同様に発揮される。
本発明に係るコネクタ用パッキン構造の第一の実施形態を示す、(a)は一部断面とした斜視図、(b)は要部縦断面図である。 同じくパッキン構造の要部を示す、(a)は表側から見た斜視図、(b)は裏側から見た斜視図である。 (a)はパッキン内部の膜を破断した時の縦断面図、(b)は膜が復元した時の縦断面図である。 隣接の端子挿入孔に電線を挿通させて膜を圧縮した状態の縦断面図である。 本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第二の実施形態(参考例)を示す、(a)は一部断面とした斜視図、(b)は要部縦断面図、(c)は要部平面図である。 パッキン内部の膜を破断した時の状態を示す縦断面図である。 隣接の端子挿入孔に電線を挿通させて膜を圧縮した状態の縦断面図である。 (a)(b)は、破断した膜を異なる方向から圧縮した状態の平面図である。 (a)(b)は、破断した膜を異なる方向から圧縮した時の開口原理を説明する平面図である。 本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第三の実施形態(参考例)を示す、(a)は一部断面とした斜視図、(b)は要部縦断面図、(c)は要部平面図である。 パッキン内部の膜を破断した時の状態を示す、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明に係るコネクタ用パッキン構造の第四の実施形態を示す、(a)は一部断面とした斜視図、(b)は要部縦断面図、(c)は要部平面図(横断面図)である。 同じくパッキン内部の膜を破断する際の状態を示す、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 本発明におけるコネクタ用パッキン構造の第五の実施形態(参考例)を示す、(a)は一部断面とした斜視図、(b)は要部縦断面図、(c)は要部平面図(横断面図)である。 同じく孔開きの膜を隣接の電線で圧縮した状態を示す縦断面図である。 従来のコネクタ用パッキン構造の一形態の要部を示す、(a)は縦断面図、(b)はパッキン内部の膜を破断した時の縦断面図である。
符号の説明
1,1’,16,31,31’ パッキン
2,17,32 端子挿入孔
3,18,33 膜
3a,3b 膜部
3ac,3bc 面
5,5’,27,41,44 薄膜部
6 端子
6c 角部
9,36 パッキン本体
19,34,43 溝部
32c 内周面
H 長さ
θ 中心角
42 対角線
45 穿孔

Claims (2)

  1. コネクタに装着されるパッキン本体に端子挿入孔が設けられ、該端子挿入孔の内部に膜が設けられ、該膜が端子挿入方向に段差状に離間した一方の膜部と他方の膜部とで構成され、該一方の膜部と該他方の膜部とが端子挿入方向に立ち上がった薄膜部で相互に連結され、該薄膜部に交差した両膜部の面が該薄膜部の長さで離間していることを特徴とするコネクタ用パッキン構造。
  2. 前記端子挿入孔に挿入される断面矩形状の端子の対角線方向に前記薄膜部が配置され、該薄膜部の両端に該端子の対角線方向の角部が突き当たることを特徴とする請求項1記載のコネクタ用パッキン構造。
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