JP5195588B2 - 高膨張比内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、高膨張比内燃機関に関する。
ピストンが上死点に位置する時の気筒内の容積(燃焼室容積)とピストンが下死点に位置する時の気筒内の容積との比(機械圧縮比)を変更する可変圧縮比機構を備える可変圧縮比内燃機関が知られている。そして、可変圧縮比内燃機関において、膨張比を低めることで、燃焼が完全に終了する前に排気の排出を開始させて、排気温度を上昇させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、燃焼室容積と吸気バルブが閉弁した時の気筒内の容積との比(有効圧縮比)を変更する可変動弁機構と、を備える高膨張比内燃機関が知られている。そして、高膨張比内燃機関において、内燃機関の負荷が低い時に機械圧縮比を高めつつ有効圧縮比をそれほど高くしないで膨張比を高める高膨張比制御を行う技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。高膨張比制御では、燃費を向上させることができる。
特開2007−239555号公報 特開2007−303423号公報 特開2001−12233号公報 特開2000−97078号公報 特開平4−279766号公報
ところで、高膨張比内燃機関においても、機械圧縮比を下げて膨張比を低めることで、排気温度を上昇させ、内燃機関の排気通路に配置される触媒を排気によって暖めることはできる。しかし、膨張比を低めてしまうと、高膨張比制御ではなくなり、燃費が悪化してしまう。
本発明は上記問題点に鑑みたものであり、本発明の目的は、高膨張比内燃機関において、可及的に高膨張比制御を維持して燃費悪化を抑制しつつ、触媒を活性状態に維持する技術を提供することにある。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
機械圧縮比を高めると共に吸気バルブの閉弁時期を遅角させて、内燃機関を高膨張比制御させる制御手段と、
前記内燃機関の排気通路に配置され、排気を浄化する触媒と、
前記触媒の温度及び劣化状態を検知又は推定する触媒状態検知手段と、
を備えた高膨張比内燃機関であって、
前記制御手段は、前記内燃機関がアイドル運転中に、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高
膨張比制御では活性状態を維持できないと判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行うことを特徴とする高膨張比内燃機関である。
本発明によると、活性状態であった触媒が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できないと判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行う。ここで、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御では、通常の高膨張比制御に対して、内燃機関から排出されるHCの量が増大する。このため、触媒のHCとの反応量が増加して反応熱も増大し、触媒を活性状態に維持できる。またこのとき、高膨張比制御が維持されているので、燃費の悪化を抑制できる。
前記制御手段は、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御を行うとよい。
本発明によると、活性状態であった触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御を行う。ここで、通常の高膨張比制御では、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御に対して、内燃機関から排出されるHCの量が減少し、燃費が向上する。このため、触媒は活性状態を維持できないが、HCが大気に放出されることを防止しつつ、燃費も向上できる。
前記制御手段は、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御を行うとよい。
本発明によると、活性状態であった触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御を行う。ここで、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御では、通常の高膨張比制御に対して、内燃機関から排出されるHCの量が減少し、排気温度が上昇する。このため、触媒は排気によって暖められ、HCが大気に放出されることを防止できる。
通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御は、機械圧縮比を低めることで行われるとよい。
本発明によると、機械圧縮比を低めることで、クエンチ領域やクレビスボリュームに入り込む未燃燃料成分を低減でき、内燃機関から排出されるHCの量が減少する。
本発明によると、高膨張比内燃機関において、可及的に高膨張比制御を維持して燃費悪化を抑制しつつ、触媒を活性状態に維持することができる。
実施例1に係る内燃機関の概略構成を示す図である。 実施例1に係る有効圧縮比と燃料消費量、内燃機関から排出されるHCの量、及び排気浄化触媒に流入する排気の温度との関係を示す図である。 実施例1に係る内燃機関のアイドル運転制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る高膨張比内燃機関(以下、単に内燃機関という)1の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4ストロークサイクルの内燃機関である。内燃機関1は、シリンダブロック2とクランクケース3とシリンダヘッド4とを備えている。
シリンダブロック2は、複数の気筒5を有する。各気筒5には、ピストン6が摺動自在に挿入されている。ピストン6は、クランクケース3に回転自在に支持されたクランクシャフト7とコネクティングロッド8を介して連結されている。
シリンダブロック2は、クランクケース3に対して気筒5軸方向(遠近方向)へ変位自在に取り付けられている。シリンダブロック2とクランクケース3との接続部には、シリンダブロック2を変位させるための変位機構9が設けられている。変位機構9を駆動して、クランクケース3に対してシリンダブロック2を変位させると、燃焼室10の容積が変化し、それに伴って内燃機関1の機械圧縮比が変化する。このように変位機構9を駆動して、クランクケース3に対してシリンダブロック2を変位させることにより、内燃機関1の機械圧縮比を変更する、本発明に係る可変圧縮比機構が実現される。
シリンダブロック2上には、シリンダヘッド4が配置されている。シリンダヘッド4には、吸気ポート11及び排気ポート12が形成されている。
排気ポート12は、排気通路13に接続されている。排気通路13の途中には、排気を浄化する三元触媒等の排気浄化触媒14が配置される。排気浄化触媒14は、内燃機関1から排出される排気中のCO、HC、NOxといった排気エミッションを酸化還元反応によって除去し排気を浄化する。
シリンダヘッド4には、吸気ポート11の気筒5との開口端を開閉する吸気バルブ15と、排気ポート12の気筒5との開口端を開閉する排気バルブ16とが設けられている。吸気バルブ15は、吸気カムシャフト17により開閉駆動される。また、排気バルブ16は、排気カムシャフト18により開閉駆動される。
吸気カムシャフト17には、吸気バルブ15の開閉時期を変更する可変動弁機構19が設けられている。可変動弁機構19は、クランクシャフト7に対する吸気カムシャフト17の位相を変更する機構であり、油圧或いはバッテリ出力によって作動する。
シリンダヘッド4には、吸気ポート11内へ燃料を噴射する燃料噴射弁20と、燃焼室10内の混合気に着火する点火プラグ21と、が取り付けられている。燃料噴射弁20から噴射された燃料は、吸気バルブ15が開弁した時に新気(吸入空気)と共に燃焼室10内へ流入して混合気となり、点火プラグ21により着火され燃焼する。燃焼室10内で燃焼した既燃ガスは排気となり、排気バルブ16が開弁した時に排気ポート12へ排出される。
以上のように構成された内燃機関1には、内燃機関1の運転状態を制御する電子制御ユニット(以下、ECUという)22が併設されている。ECU22には、クランクポジシ
ョンセンサ23及びアクセルポジションセンサ24等の各種センサの出力信号が入力されるようになっている。ECU22は、変位機構9、可変動弁機構19、燃料噴射弁20、及び点火プラグ21が電気的に接続されている。ECU22は、上記した各種センサの出力信号に基づいてこれらを制御する。
ECU22は、内燃機関1がアイドル運転時等の低負荷運転状態にある時は、熱効率を高めるために、高膨張比制御を行う。高膨張比制御では、ECU22は、内燃機関1の機械圧縮比を高めるべく変位機構9を制御すると共に、内燃機関1の有効圧縮比をそれほど高めず膨張比を高めるように可変動弁機構19を制御する。具体的には、ECU22は、シリンダブロック2をクランクケース3へ近づく方向へ変位させるように変位機構9を制御すると共に、吸気バルブ15の閉弁時期が圧縮行程半ばまで遅角するように可変動弁機構19を制御する。このような高膨張比制御を行うと、有効圧縮比がノッキングを回避し得る範囲に保たれたまま、膨張比を高めることができる。
また、ECU22は、内燃機関1が中〜高負荷運転状態にある時は、高膨張比制御を行わず、通常制御を行う。通常制御では、ECU22は、内燃機関1の機械圧縮比を低めるべく変位機構9を制御すると共に、内燃機関1の有効圧縮比を機械圧縮比とほぼ同等とし膨張比を低めるように可変動弁機構19を制御する。具体的には、ECU22は、シリンダブロック2をクランクケース3から遠ざける方向へ変位させるように変位機構9を制御すると共に、吸気バルブ15の閉弁時期が吸気下死点付近へ進角するように可変動弁機構19を制御する。このように、高膨張比制御と通常制御とを切り替えて行うECU22が、本発明の制御手段に相当する。
ところで、高膨張比制御では、熱効率が高いので、内燃機関1から排出される排気温度が低い。このため、内燃機関1が中〜高負荷運転から最も負荷の低いアイドル運転に移行し、内燃機関1が通常制御から高膨張比制御に移行し、その後もアイドル運転が継続する場合には、排気浄化触媒14が排気によって暖められなくなる。よって、排気浄化触媒14は、通常制御では活性状態であっても、その後のアイドル運転における高膨張比制御が継続すると、排気浄化触媒14の温度が低下し、活性状態を維持できなくなる。
これに対し、内燃機関1のアイドル運転が継続する場合には、高膨張比制御を止めて機械圧縮比を下げて膨張比を低めて通常制御に移行し、排気温度を上昇させ、排気浄化触媒14を排気によって暖めることはできる。しかし、高膨張比制御を止めて通常制御に移行してしまうと、燃費が悪化する。このため、排気浄化触媒14を活性状態に維持するにしても、可及的に高膨張比制御を維持して燃費悪化を抑制することが望まれる。
ところで、高膨張比制御は、図2に示すように、燃費を最大限向上させるため、通常、最も燃費が向上する燃費最適点の有効圧縮比で高膨張比制御される。つまり、燃費最適点の有効圧縮比での高膨張比制御が通常の高膨張比制御である。この通常の高膨張比制御を行うことで、活性状態であった排気浄化触媒14がそのまま活性状態を維持できれば、燃費の観点から最も望ましい。しかし、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できない場合に問題となる。
ここで、図2に示すように、燃費最適点よりも高い有効圧縮比となる高膨張比制御も可能であり、この場合には、燃費は燃費最適点よりも若干悪化するが、内燃機関1から排出されるHCの量が増大する。内燃機関1から排出されるHCの量が増大すれば、排気浄化触媒14のHCとの反応量が増加して反応熱も増大し、排気浄化触媒14を活性状態に維持できる。
そこで、本実施例では、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触
媒14が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できないと判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行うようにした。
ここで、有効圧縮比を高めることは、シリンダブロック2をクランクケース3へ近づける方向へ変位させ内燃機関1の機械圧縮比を高めるべく変位機構9を制御することで達成できる。また、吸気バルブ15の閉弁時期を進角させ内燃機関1の有効圧縮比を高め膨張比を低めるように可変動弁機構19を制御することでもよい。
本実施例によると、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行い、通常の高膨張比制御に対して、内燃機関1から排出されるHCの量が増大する。よって、排気浄化触媒14のHCとの反応量が増加して反応熱も増大し、排気浄化触媒14を活性状態に維持できる。またこのとき、高膨張比制御が維持されているので、燃費は通常の高膨張比制御よりも若干悪化するものの、燃費の悪化を抑制できる。つまり、可及的に高膨張比制御を維持して燃費悪化を抑制しつつ、排気浄化触媒14を活性状態に維持することができる。
なお、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御で、内燃機関1から排出されるHCの量をより増大させるために、本制御と同時に以下の制御を行ってもよい。1つ目は、点火プラグ21の点火時期を進角する制御を行う。2つ目は、燃料噴射弁20からの燃料噴射を吸気バルブ15の開弁時期に合わせる吸気同期する制御を行う。3つ目は、例えば燃料噴射弁20が気筒5内に配置されている場合に、排気バルブ16が開弁した時に気筒5内の燃料噴射弁20から燃料を噴射する制御を行う。
また、ECU22が、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できないと判断することは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づく。排気浄化触媒14の温度は、排気浄化触媒14の後方又は排気浄化触媒14から排出される排気を温度センサで検出することで検知できる。排気浄化触媒14の劣化状態の推定は、燃料噴射弁20からの燃料供給量を変更して排気浄化触媒14に流入する排気の空燃比をリッチとリーンとに交互に振る。そして、そのときの空燃比センサで検知する排気浄化触媒14から流出する排気の空燃比に基づいて、排気浄化触媒14の酸素吸蔵能力を計り、排気浄化触媒14の劣化を推定することが行われる。また、内燃機関1の運転状態からマップ適合で排気浄化触媒14の温度と劣化状態を推定することもできる。さらに、排気浄化触媒14の触媒浄化予測モデルを用いて排気浄化触媒14の温度と劣化状態を推定することもできる。触媒浄化予測モデルとしては、温度に関しては、例えば、排気と基材のエネルギ収支を熱伝達の式より算出し、反応熱と合わせて温度を推定することができる。このように、排気浄化触媒14の温度と劣化状態を検知又は推定するECU22が、本発明の触媒状態検知手段に相当する。そして、検知又は推定された排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて、排気浄化触媒14の温度と劣化状態とHC反応量との関係を示すマップやエミッション浄化曲線を有する触媒浄化予測モデルを用いて、ECU22が、内燃機関1のアイドル運転中の運転状態を考慮しながら、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できないか否かを判別する。
ところで、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがある場合がある。この場合には、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を維持してしまうと、内燃機関1から排出されるHCの量が増大しているので、HCが大気に放出されるおそれがある。
そこで、本実施例では、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触
媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御を行うようにした。
ここで、有効圧縮比を低めて通常の高膨張比制御にすることは、シリンダブロック2をクランクケース3から遠ざける方向へ変位させ内燃機関1の機械圧縮比を低めるべく変位機構9を制御することで達成できる。また、吸気バルブ15の閉弁時期を遅角させ内燃機関1の有効圧縮比を低め膨張比を高めるように可変動弁機構19を制御することでもよい。
本実施例によると、通常の高膨張比制御を行い、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御に対して、内燃機関1から排出されるHCの量が減少する。このため、排気浄化触媒14のHCとの反応量が減少して反応熱も減少し、排気浄化触媒14を活性状態に維持できなくなる。しかし、HCが大気に放出されることを防止できる。またこのとき、通常の高膨張比制御であるので、燃費は最も向上する。つまり、排気浄化触媒14は活性状態を維持できないが、HCが大気に放出されることを防止しつつ、燃費も向上できる。
なお、通常の高膨張比制御で、内燃機関1から排出されるHCの量をより減少させるために、本制御と同時に以下の制御を行ってもよい。1つ目は、点火プラグ21の点火時期を遅角する制御を行う。2つ目は、燃料噴射弁20からの燃料噴射を吸気バルブ15の開弁時期に合わせる吸気同期を行わない。3つ目は、例えば燃料噴射弁20が気筒5内に配置されている場合に、排気バルブ16が開弁した時に気筒5内の燃料噴射弁20から燃料を噴射することを行わない。
また、ECU22が、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあると判断することは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づく。排気浄化触媒14の温度及び劣化状態を検知又は推定することは上記で説明した通りである。そして、検知又は推定された排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて、マップや触媒浄化予測モデルを用いて、ECU22が、内燃機関1のアイドル運転中の運転状態を考慮しながら、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあるか否かを判別する。
ところで、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらにその後に移行した通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがある場合がある。この場合には、通常の高膨張比制御を維持してしまうと、内燃機関1から排出されるHCの量が多いため、HCが大気に放出されるおそれがある。
ここで、図2に示すように、高膨張比制御から有効圧縮比を低めた通常制御を行う場合には、燃費は悪化するが、内燃機関1から排出されるHCの量が減少し、排気温度が上昇する。内燃機関1から排出される排気温度が上昇すれば、排気浄化触媒14を排気で温めることができ、排気浄化触媒14を活性状態とすることができる。
そこで、本実施例では、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める通常制御を行うようにした。なお、ここでの通常制御は、H
Cが大気に放出されるおそれに応じて、有効圧縮比を徐々に低めて行くとよい。
ここで、有効圧縮比を低めることは、シリンダブロック2をクランクケース3から遠ざける方向へ変位させ内燃機関1の機械圧縮比を低めるべく変位機構9を制御することで達成できる。これによると、機械圧縮比を低めることで、クエンチ領域やクレビスボリュームに入り込む未燃燃料成分を低減でき、内燃機関1から排出されるHCの量が減少する。またこのとき、吸気バルブ15の閉弁時期を進角させ内燃機関1の有効圧縮比を高め膨張比を低めるように可変動弁機構19を制御してもよい。
本実施例によると、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める通常制御を行い、通常の高膨張比制御に対して、内燃機関1から排出されるHCの量が減少し、排気温度が上昇する。このため、HCが大気に放出されることを防止でき、排気浄化触媒14は排気によって暖められて活性状態となる。しかしこのとき、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める通常制御となるので、燃費は悪化する。つまり、燃費は悪化するが、HCが大気に放出されることを防止しつつ、排気浄化触媒14を暖めることができる。
また、ECU22が、内燃機関1がアイドル運転中に、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあると判断することは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づく。排気浄化触媒14の温度及び劣化状態を検知又は推定することは上記で説明した通りである。そして、検知又は推定された排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて、マップや触媒浄化予測モデルを用いて、ECU22が、内燃機関1のアイドル運転中の運転状態を考慮しながら、活性状態であった排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあるか否かを判別する。
次に、本実施例による内燃機関1のアイドル運転制御ルーチンについて説明する。図3は、本実施例による内燃機関1のアイドル運転制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、本ルーチンを実行するECU22も本発明の制御手段に相当する。
ステップS101では、内燃機関1がアイドル運転となったか否かを判別する。内燃機関1がアイドル運転となったことは、車両が停止しておりアクセルポジションセンサ24によって検知するアクセルペダルが踏み込まれていないこと等から判断できる。ステップS101において肯定判定された場合には、ステップS102へ移行する。ステップS101において否定判定された場合には、本ルーチンを一旦終了する。
ステップS102では、内燃機関1から排出されるHCの量が増大する条件でも、排気浄化触媒14が活性できるか否かを判別する。内燃機関1から排出されるHCの量が増大する条件でも、排気浄化触媒14が活性できるか否かは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて判断できる。ステップS102において肯定判定された場合には、ステップS103へ移行する。ステップS102において否定判定された場合には、ステップS109へ移行する。
ステップS103では、内燃機関1は、通常の高膨張比制御を行う。なお、本ステップは、ステップS104から移行するループを形成し、本ステップで本ルーチンが一旦終了する場合もある。
ステップS104では、排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御で活性状態を維持でき
るか否かを判別する。排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御で活性状態を維持できるか否かは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて判断できる。ステップS104において肯定判定された場合には、ステップS103へ移行する。ステップS104において否定判定された場合には、ステップS105へ移行する。
ステップS105では、内燃機関1は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行う。なお、本ステップは、ステップS106から移行するループを形成し、本ステップで本ルーチンが一旦終了する場合もある。
ステップS106では、排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御で活性状態を維持でき、且つ、HCが大気に放出されないか否かを判別する。排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御で活性状態を維持でき、且つ、HCが大気に放出されないか否かは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて判断できる。ステップS106において肯定判定された場合には、ステップS105へ移行する。ステップS106において否定判定された場合には、ステップS107へ移行する。
ステップS107では、内燃機関1は、通常の高膨張比制御を行う。なお、本ステップは、ステップS108から移行するループを形成し、本ステップで本ルーチンが一旦終了する場合もある。
ステップS108では、排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御で、HCが大気に放出されないか否かを判別する。排気浄化触媒14が通常の高膨張比制御で、HCが大気に放出されないか否かは、排気浄化触媒14の温度及び劣化状態に基づいて判断できる。ステップS108において肯定判定された場合には、ステップS107へ移行する。ステップS108において否定判定された場合には、ステップS109へ移行する。
ステップS109では、内燃機関1は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める通常制御を行う。なお、この通常制御は、HCが大気に放出されるおそれに応じて、有効圧縮比を徐々に低めて行くとよい。本ステップ処理の後、本ルーチンを一旦終了する。
以上説明したルーチンによると、内燃機関1がアイドル運転中に、可及的に高膨張比制御を維持して燃費悪化を抑制しながら、触媒を活性状態に維持することができる。
本発明に係る高膨張比内燃機関は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 シリンダヘッド
5 気筒
6 ピストン
9 変位機構
10 燃焼室
11 吸気ポート
12 排気ポート
14 排気浄化触媒
15 吸気バルブ
19 可変動弁機構
20 燃料噴射弁
21 点火プラグ
22 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関の機械圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気バルブの開閉時期を変更する可変動弁機構と、
    機械圧縮比を高めると共に吸気バルブの閉弁時期を遅角させて、内燃機関を高膨張比制御させる制御手段と、
    前記内燃機関の排気通路に配置され、排気を浄化する触媒と、
    前記触媒の温度及び劣化状態を検知又は推定する触媒状態検知手段と、
    を備えた高膨張比内燃機関であって、
    前記制御手段は、前記内燃機関がアイドル運転中に、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高膨張比制御では活性状態を維持できないと判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御を行うことを特徴とする高膨張比内燃機関。
  2. 前記制御手段は、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、HCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の高膨張比内燃機関。
  3. 前記制御手段は、前記触媒状態検知手段が検知又は推定する前記触媒の温度及び劣化状態に基づいて、活性状態であった前記触媒が通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を高める高膨張比制御でも活性状態を維持できず、さらに通常の高膨張比制御ではHCが大気に放出されるおそれがあると判断される場合は、通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の高膨張比内燃機関。
  4. 通常の高膨張比制御に比して有効圧縮比を低める制御は、機械圧縮比を低めることで行われることを特徴とする請求項3に記載の高膨張比内燃機関。
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