JP5195454B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、多層プリント配線板等の回路基板の絶縁層(特に層間絶縁層)形成に好適な樹脂組成物及び該樹脂組成物より得られる接着フィルムやプリプレグ等の絶縁樹脂シート、並びに、該樹脂組成物の硬化物により絶縁層が形成された回路基板に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴い、回路基板においては、微細配線化や熱膨張率の更なる低下などが求められている。絶縁材料の低熱膨張化を図る手段としては、シリカ等の無機充填材を高充填化する方法が知られている。樹脂組成物中にシリカを高充填化する手段としては各種カップリング剤によりシリカを表面処理する方法が知られている。例えば、特許文献1には、半導体封止用のエポキシ樹脂組成物において、シリカに代表される金属酸化物粉体の表面をシラザン化合物及びシランカップリング剤で処理して高充填化する方法が開示されている。しかしながら、多層回路基板等の層間絶縁材として用いられる樹脂組成物では、それによる絶縁層の形成後に、該絶縁層表面に導体層が形成されるが、無機充填材を高充填化した樹脂組成物を使用した場合、ピール強度に優れる導体層の形成が困難となる傾向にあり、また無機充填材の脱落が過度に生じる場合、絶縁層表面粗度の不均一化により、微細配線化に不利となるという問題(例えば、粗大粒子の脱落によるアンカーが短絡化(ショート)の原因になる等)があった。
また、回路基板の絶縁層を形成するための材料としては、樹脂組成物ワニスを支持体上に塗布、乾燥して層形成した接着フィルムや樹脂組成物ワニスを繊維基材に含浸させて乾燥させたプリプレグ等のシート状の絶縁材(以下、「絶縁樹脂シート」と呼ぶ。)が一般に用いられている。このような絶縁樹脂シートは、シート状部材として取り扱うため、ラミネートするための適度な溶融性が要求される。しかしながら、無機充填材の高充填化によって絶縁樹脂シートはその溶融性や流動性が著しく低下し、成形性に劣るため、微細配線領域での樹脂埋め込み等にも不利となる。
特開2004−59380号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、回路基板の絶縁層形成に好適に使用することができ、特に絶縁樹脂シートの形態で使用する場合のラミネート性に優れ、熱膨張率が低く、しかも、それを硬化して得られる絶縁層表面の粗度が低くても高いピール強度を有する導体層の形成を可能にする樹脂組成物及び絶縁樹脂シートを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、無機充填材として、シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材を使用し、さらにフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂を使用し、これらを特定のエポキシ樹脂組成物中に組み合わせて配合した場合には、無機充填材を多量に配合しても良好な成膜性を有し(特にラミネート性及びラミネート後の絶縁層の平坦性も良好な絶縁樹脂シートに形成でき)、さらに、それを硬化して得られる絶縁層に高いピール強度の導体層を形成でき、しかも粗化処理を施した後の表面が比較的低粗度の表面においても、導体層が高いピール強度を有することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の内容を含むものである。
(1)(A)多官能エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂、並びに(D)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材を含有する樹脂組成物であり、該樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(D)の含有量が50〜80質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
(2)成分(D)の含有量が55〜75質量%である上記(1)記載の樹脂組成物。
(3)無機充填材が平均粒子径が1μm以下、かつ、最大粒子径が5μm以下のシリカである、上記(1)又は(2)記載の樹脂組成物。
(4)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の重量平均分子量が8,000〜150,000である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(A)及び(B)の合計含有量が15〜50質量%であり、かつ、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とエポキシ硬化剤の反応基の合計数との比(エポキシ基:反応基)が1:0.4〜2.0である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(C)の含有量が1〜10質量%である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物の層が支持フィルム上に形成されてなる接着フィルム。
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物が繊維からなるシート状繊維基材中に含浸されてなるプリプレグ。
(9)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物により形成された絶縁層を含む回路基板。
本発明の樹脂組成物は、無機充填材を比較的多量に含有していながら、絶縁樹脂シートの形態で使用する場合のラミネート性に優れるとともに、平坦性の高い絶縁層を形成することができ、得られる絶縁層は表面の粗度が低くても高いピール強度の導体層を形成できるものとなる。従って、本発明の樹脂組成物を使用することで、熱膨張率が低く、かつ、微細配線の形成に有利な絶縁層(特に層間絶縁層)を実現でき、その結果、微細配線を有する高機能かつ高信頼性の回路基板を形成すことが可能になる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して説明する。
本発明の樹脂組成物(以下、「本発明組成物」とも略称する。)は、(A)多官能エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂と、(D)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材とを少なくとも含む樹脂組成物であり、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(D)を50〜80質量%含有せしめたことが主たる特徴である。
[(A)多官能エポキシ樹脂]
多官能エポキシ樹脂とは、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂のことを指す。
多官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のグリシジルエーテル化物、及びアルコール類のジグリシジルエーテル化物、並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物及び水素添加物等が挙げられる。かかる多官能エポキシ樹脂はいずれか1種を使用するか2種以上を混合して用いることができる。
多官能エポキシ樹脂は、これらの中でも、耐熱性、絶縁信頼性、金属膜との密着性等の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂が好ましい。また、多官能エポキシ樹脂は、液状であっても、固形状であってもよいが、溶融性、フィルム形成性、物性等のバランスの観点から、液状多官能エポキシ樹脂と固形状多官能エポキシ樹脂を併用する態様が好ましい。なお、ここでの「液状」及び「固形状」とは、常温(25℃)でのエポキシ樹脂の状態をいう。
固形状多官能エポキシ樹脂としては、ガラス転移温度の高さ、熱膨張率の低さといった観点から、芳香族系多官能エポキシ樹脂が好ましく、より好ましくは、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等である。固形状多官能エポキシ樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。
液状多官能エポキシ樹脂としては、好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。液状多官能エポキシ樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。
液状多官能エポキシ樹脂と固形状多官能エポキシ樹脂を併用する場合、液状多官能エポキシ樹脂と固形状多官能エポキシ樹脂の使用量比(液状多官能エポキシ樹脂:固形状多官能エポキシ樹脂)は不揮発分の質量比で5〜60:95〜40が好ましく、10〜50:90〜50がより好ましい。かかる範囲を外れて液状多官能エポキシ樹脂の割合が少なすぎると、本発明組成物により絶縁樹脂シートを形成したときの、該絶縁樹脂シートの可撓性や溶融流動性が低下する傾向にあり、液状多官能エポキシ樹脂の割合が多すぎると、該絶縁樹脂シートのガラス転移温の低下や、熱膨張率の増大を招く傾向にある。
多官能エポキシ樹脂の好適な具体例は、液状多官能エポキシ樹脂としては、例えば、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」(エポキシ当量:189))、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER806」(エポキシ当量:165))、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER152」(エポキシ当量:175))、ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製「HP4032」、「HP4032D](エポキシ当量:144))、液状2官能エポキシ樹脂(東都化成(株)製「ZX1658」(エポキシ当量:135))等を挙げることができる。
また、固形状多官能エポキシ樹脂としては、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製「HP4700」(エポキシ当量:162))、ナフトール型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「ESN−475V」(エポキシ当量:332))、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)、ビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、「NC3000L」(エポキシ当量:269)、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX4000」(エポキシ当量:192))などが挙げられる。
本発明において、「多官能エポキシ樹脂」は反応性の観点から、エポキシ当量が90〜500の範囲のものが好適である。ここでエポキシ当量とはエポキシ基を含む樹脂の質量(g)であり、JIS K 7236に規定された方法に従って測定されるものである。
[(B)硬化剤]
本発明において、硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化する機能を有するものであれば特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、活性エステル系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。かかる硬化剤はいずれか1種を使用するか2種以上を混合して用いてもよい。
フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤としては、耐熱性、耐水性の観点から、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤やノボラック構造を有するナフトール系硬化剤が好ましい。市販品としては、例えば、MEH−7700、MEH−7810、MEH7851−4H(明和化成社(株)製)、NHN、CBN、GPH(日本化薬(株)製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(東都化成(株)製)、LA7052、LA7054(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。活性エステル系硬化剤としては、EXB−9460(大日本インキ化学工業(株)製)、DC808、YLH1030(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ベンゾオキサジン系硬化剤としては、HFB2006M(昭和高分子(株)製)、P−d、F−a(四国化成工業(株)製)などが挙げられる。シアネートエステル樹脂の具体例としては、例えば、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。市販されているシアネートエステル樹脂としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「PT30」、シアネート当量124)やビスフェノールAジシアネートの一部または全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230」、シアネート当量232)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物においては、十分な硬化を行う上で、前記の「多官能エポキシ樹脂」と当該「エポキシ硬化剤」の合計含有量が、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対して15〜50質量%であるのが好ましい。またさらに、これら両者を、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とエポキシ硬化剤の反応基の合計数の比(エポキシ基の合計数:エポキシ硬化剤の反応基の合計数)が1:0.4〜2.0、さらには1:0.5〜1.5となる量で使用するのが好ましい。なお、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とは、各エポキシ樹脂の固形分質量をエポキシ当量で除した値をすべてのエポキシ樹脂について合計した値であり、エポキシ硬化剤の反応基(活性水酸基、活性エステル基等)の合計数とは、各硬化剤の固形分質量を反応基当量で除した値をすべての硬化剤について合計した値である。
本発明組成物には、硬化剤に加え、硬化促進剤をさらに配合することができる。硬化促進剤としては、例えば、有機ホスフィン化合物、有機ホスホニウム塩化合物、イミダゾール化合物、アミンアダクト化合物、3級アミン化合物などが挙げられる。有機ホスフィン化合物及び有機ホスホニウム塩化合物の具体例としては、TPP、TPP−K、TPP−S、TPTP−S、TBP−DA、TPP−SCN、TPTP−SCN(北興化学工業(株)商品名)などが挙げられる。イミダゾール化合物の具体例としては、キュアゾール2MZ、2E4MZ、C11Z、C11Z-CN、C11Z-CNS、C11Z-A、2MZ-OK、2MA-OK、2PHZ(四国化成工業(株)商品名)などが挙げられる。アミンアダクト化合物の具体例としては、ノバキュア(旭化成工業(株)商品名)、フジキュア(富士化成工業(株)商品名)などが挙げられる。3級アミン化合物の具体例としては、DBU(1,8−diazabicyclo[5,4,0]undec−7−ene)などが挙げられる。硬化促進剤は2種以上を混合して用いてもよい。本発明の樹脂組成物において、硬化促進剤の含有量は、樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂とエポキシ硬化剤の総量(不揮発分)に対し、通常、0.1〜5質量%の範囲で使用される。
なお、エポキシ硬化剤としてシアネートエステル樹脂を使用する場合は、硬化時間を短縮する目的で、従来からエポキシ樹脂とシアネート化合物とを併用した系で硬化触媒として用いられている有機金属化合物を添加してもよい。有機金属化合物としては、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅化合物、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛化合物、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト化合物などが挙げられる。有機金属化合物の添加量は、シアネートエステル樹脂に対し、金属換算で通常10〜500ppm、好ましくは25〜200ppmの範囲である。有機金属化合物は2種以上を混合して用いてもよい。また、かかるシアネートエステル樹脂と有機金属化合物を使用する系では、有機金属化合物と上記任意の硬化促進剤1種以上と併用してもよい。
[(C)フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂]
本発明の樹脂組成物はフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂を含有する。フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂は、その重量平均分子量が8,000〜150,000の範囲が好ましく、10,000〜60,000の範囲がより好ましく、20,000〜60,000の範囲であるのが特に好ましい。フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の重量平均分子量がかかる好適範囲よりも小さいと、本発明の樹脂組成物により形成された絶縁層上の導体層のピール強度が低下する傾向にあり、かかる範囲より大きいと、絶縁層の熱膨張率や、粗化処理後の絶縁層表面の粗度が増大する傾向にある。
ここでいう「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレンン換算)で測定される。GPC法による重量平均分子量は、具体的には、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてクロロホルム等を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
なお、フェノキシ樹脂及びポリビニルアセタール樹脂はいずれか一方を単独で使用しても、両者を混合して使用してもよいが、エポキシ樹脂組成物中における相溶性や絶縁層上に形成される導体層のピール強度の点から少なくともフェノキシ樹脂を使用するのが好ましい。フェノキシ樹脂及びポリビニルアセタール樹脂はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビスフェノールS骨格、ビスフェノールアセトフェノン骨格、ノボラック骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格、ノルボルネン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、アダマンタン骨格、テルペン骨格、トリメチルシクロヘキサン骨格から選択される1種以上の骨格を有するものが挙げられる。フェノキシ樹脂の末端はフェノール性水酸基、エポキシ基等のいずれの官能基でもよい。フェノキシ樹脂の市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製1256、4250(ビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX8100(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX6954(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)や、その他東都化成(株)製FX280、FX293、ジャパンエポキシレジン(株)製YL7553BH30、YL6794、YL7213、YL7290、YL7482等が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂はポリビニルブチラール樹脂が好ましく、ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、電気化学工業(株)製、電化ブチラール4000−2、5000−A、6000−C、6000−EP、積水化学工業(株)製エスレックBHシリーズ、BXシリーズ、KSシリーズ、BLシリーズ、BMシリーズ等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物におけるフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、1〜20質量%の範囲であるのが好ましく、2〜15質量%の範囲であるのがより好ましい。含有量が少なすぎると、無機充填材の高充填化及び絶縁層上の導体層の高ピール強度化という所期の効果が十分に得られにくい傾向となり、含有量が多すぎると、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、導体パターン上に樹脂組成物による層を形成したときの埋め込み(隣接するパターン(配線)の間への組成物の埋め込み)等が困難になったり、当該樹脂組成物により形成される絶縁樹脂シートのラミネート性が低下する傾向となる。
[(D)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材]
本発明の樹脂組成物において、シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材は、樹脂組成物から形成される絶縁層の熱膨張率を低下させる目的で配合されるが、当該無機充填材は樹脂組成物中で優れた分散性を示すことから、比較的多量に配合しても樹脂組成物を比較的低い溶融粘度を示すものにすることができるとともに、無機充填材が高充填化した絶縁層形成に寄与する。一方、当該無機充填材を含む樹脂組成物を加熱硬化して得られる絶縁層は当該無機充填材とフェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の存在により、導体層(メッキ層)に対する密着性が向上するという作用を発現し、粗化処理して得られる表面の表面粗さが小さいにもかかわらず、導体層との密着性に優れる絶縁層を形成することを可能にする。
表面処理が施される無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられ、これらの中でも、シリカ(球状シリカ、無定形シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ等)が好適であり、球状シリカが特に好ましい。かかる無機充填材はいずれか1種を使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
表面処理が施される無機充填材の平均粒子径は1μm以下であるのが好ましく、0.8μm以下がより好ましく、0.7μm以下がとりわけ好ましい。当該無機充填材の平均粒子径が1μmを超える場合、樹脂組成物から形成された絶縁層上にメッキにより導体層を形成したときの導体層のピール強度が低下する傾向となる。なお、無機充填材の平均粒子径が小さくなりすぎると、樹脂組成物を樹脂ワニスとした場合に、ワニスの粘度が上昇し、取り扱い性が低下する傾向となることから、平均粒子径は0.05μm以上であるのが好ましい。また、無機充填材の平均粒子径が1μm以下であっても粗大な粒子を多く含むと、粗化処理時に粗大な粒子由来の凹凸が生じ、メッキによる導体層形成時にその凹凸にメッキ銅が浸透し、微細化された導体間が短絡化しやすくなる。従って、無機充填材は最大粒子径が5μm以下であるのが好ましい。
ここでいう表面処理が施される無機充填材の平均粒子径及び最大粒子径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径(50%値)を平均粒子径とし、5%値を最大粒子径とすることで測定される。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製LA−500等を使用することができる。
表面処理に使用されるシラザン化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザン、ヘキサ(t−ブチル)ジシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサオクチルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジ−n−オクチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、1,3−ジメチルテトラフェニルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ジメチルジシラザン、1,3−ジプロピルテトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ジメチルアミノトリメチルシラザン、トリシラザン、シクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロトリシラザン等を挙げることができ、特にヘキサメチルジシラザンが好ましい。
また、表面処理に使用されるシランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシランおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び11−メルカプトウンデシルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノ系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド系シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルメチルジエトキシシランなどのビニル系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリル系シランカップリング剤;3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリレート系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤;メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン等を挙げることができる。中でも、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、イミダゾールシランが好ましい。
無機充填材の表面処理は、例えば、未処理の無機充填材を混合機で常温にて攪拌分散させながら、シラザン化合物を添加噴霧して5〜15分間攪拌し、続いて、シランカップリング剤を添加噴霧して5〜15分間攪拌することによって行なうことができる。なお、市販品のシラザン化合物で表面処理した無機充填材(シラザン化合物処理付無機充填材)を使用することができ、この場合は、市販品のシラザン化合物で表面処理した無機充填材を常温にて攪拌分散させながら、シランカップリング剤を添加噴霧して5〜15分間攪拌することによって行えばよい。なお、シラザン化合物及び/又はシランカップリング剤を無機充填材に強固に被着させるために、上記の操作後、混合機から無機充填材を取り出して1日以上放置してもよく、また、シラザン化合物を添加噴霧した後の攪拌操作後、及び/又は、シランカップリング剤を添加噴霧した後の攪拌操作後に、軽微な加熱処理を行なってもよい。また、シラザン化合物及び/又はシランカップリング剤を無機充填材に均一に被着させるために、シラザン化合物の添加噴霧後、及び/又は、シランカップリング剤の添加噴霧後に、有機溶媒を添加し混合してもよい。混合機としては、公知の混合機を使用することができ、例えば、Vブレンダー、リボンブレンダー及びバブルコーンブレンダー等のブレンダー、ヘンシェルミキサー及びコンクリートミキサー等のミキサー、ボールミル等が挙げられ、ミキサーが好ましく使用される。
シラザン化合物の処理量は無機充填材100質量部当たり0.01〜1.0質量部程度が好ましい。また、シランカップリング剤の処理量は無機充填材100質量部当たり0.5〜2質量部程度が好ましい。なお、市販品のシラザン化合物処理付無機充填材を使用する場合、シランカップリング剤の処理量はシラザン化合物処理付無機充填材100質量部当たり0.5〜2質量部程度が好ましい。
シラザン類とシランカップリング剤のいずれか一方のみの表面処理を施した無機充填材や、シランカップリング剤による表面処理を先に行ない、シラザン類による表面処理を後に行なった無機充填材を使用しても、また、シラザン類とシランカップリング剤を混合して表面処理を行なった無機充填材を使用しても、所期の効果、すなわち、樹脂組成物の低溶融粘度化及び絶縁層の導体層との密着性向上の両方が十分に発現する効果は得られない。
本発明の樹脂組成物における当該無機充填材(成分(D))の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対して50〜80質量%の範囲であるのが好ましく、55〜75質量%の範囲であるがより好ましく、60〜70質量%の範囲であるのがとりわけ好ましい。該無機充填材の含有量が少なすぎると、樹脂組成物により形成される絶縁樹脂シートや絶縁層の熱膨張率が上昇する傾向にあり、含有量が多すぎると、絶縁樹脂シートの可撓性が低下する傾向にある。
[ゴム粒子]
本発明の樹脂組成物には、硬化物の機械強度の向上や応力緩和等の目的からゴム粒子を含有させてもよい。当該ゴム粒子は、樹脂組成物を調製する際の有機溶媒にも溶解せず、エポキシ樹脂等の樹脂組成物中の成分とも相溶せず、樹脂組成物のワニス中では分散状態で存在するものが好ましい。このようなゴム粒子は、一般には、ゴム成分の分子量を有機溶剤や樹脂に溶解しないレベルまで大きくし、粒子状とすることで調製することができ、具体的には、コアシェル型ゴム粒子、架橋アクリルニトリルブタジエンゴム粒子、架橋スチレンブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子等が挙げられる。コアシェル型ゴム粒子は、粒子がコア層とシェル層を有するゴム粒子であり、例えば、外層のシェル層がガラス状ポリマー、内層のコア層がゴム状ポリマーで構成される2層構造、または外層のシェル層がガラス状ポリマー、中間層がゴム状ポリマー、コア層がガラス状ポリマーで構成される3層構造のものなどが挙げられる。ガラス層は例えば、メタクリル酸メチルの重合物などで構成され、ゴム状ポリマー層は例えば、ブチルアクリレート重合物(ブチルゴム)などで構成される。コアシェル型ゴム粒子の具体例としては、スタフィロイドAC3832、AC3816N、(ガンツ化成(株)商品名)、メタブレンKW-4426(三菱レイヨン(株)商品名)が挙げられる。アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)粒子の具体例としては、XER-91(平均粒子径0.5μm、JSR(株)製)などが挙げられる。スチレンブタジエンゴム(SBR)粒子の具体例としては、XSK-500(平均粒子径0.5μm、JSR(株)製)などが挙げられる。アクリルゴム粒子の具体例としては、メタブレンW300A(平均粒子径0.1μm)、W450A(平均粒子径0.5μm)(三菱レイヨン(株)製)を挙げることができる。
ゴム粒子の平均粒子径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜0.6μmの範囲がより好ましい。かかるゴム粒子の平均粒子径は、動的光散乱法を用いて測定することが出来る。例えば、適当な有機溶剤にゴム粒子を超音波などにより均一に分散させ、FPRA-1000(大塚電子(株)製)を用いて、ゴム粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒子径とすることで測定される。
ゴム粒子を配合する場合の含有量は、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、1〜10質量%の範囲であるのが好ましく、2〜5質量%の範囲であるのがより好ましい。
[熱硬化性樹脂]
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて本発明の効果が発揮される範囲でマレイミド化合物、ビスアリルナジイミド化合物、ビニルベンジル樹脂、ビニルベンジルエーテル樹脂などのエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を配合することもできる。このような熱硬化性樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。マレイミド樹脂としてはBMI1000、BMI2000、BMI3000、BMI4000、BMI5100(大和化成工業(株)製)、BMI、BMI−70、BMI−80(ケイ・アイ化成(株)製)、ANILIX−MI(三井化学ファイン(株)製)、ビスアリルナジイミド化合物としてはBANI−M、BANI−X(丸善石油化学工業(株)製)ビニルベンジル樹脂としてはV5000(昭和高分子(株)製)、ビニルベンジルエーテル樹脂としてはV1000X、V1100X(昭和高分子(株)製)が挙げられる。
[難燃剤]
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が発揮される範囲で難燃剤を含有しても良い。難燃剤は2種以上を混合して用いてもよい。難燃剤としては、例えば、有機リン系難燃剤、有機系窒素含有リン化合物、窒素化合物、シリコーン系難燃剤、金属水酸化物等が挙げられる。有機リン系難燃剤としては、三光(株)製のHCA、HCA−HQ、HCA−NQ等のフェナントレン型リン化合物、昭和高分子(株)製のHFB−2006M等のリン含有ベンゾオキサジン化合物、味の素ファインテクノ(株)製のレオフォス30、50、65、90、110、TPP、RPD、BAPP、CPD、TCP、TXP、TBP、TOP、KP140、TIBP、北興化学工業(株)製のPPQ、クラリアント(株)製のOP930、大八化学(株)製のPX200等のリン酸エステル化合物、東都化成(株)製のFX289、FX305等のリン含有エポキシ樹脂、東都化成(株)製のERF001等のリン含有フェノキシ樹脂等が挙げられる。有機系窒素含有リン化合物としては、四国化成工業(株)製のSP670、SP703等のリン酸エステルミド化合物、大塚化学(株)製のSPB100、SPE100、(株)伏見製作所製FP−series等のホスファゼン化合物等が挙げられる。金属水酸化物としては、宇部マテリアルズ(株)製のUD65、UD650、UD653等の水酸化マグネシウム、巴工業(株)製のB−30、B−325、B−315、B−308、B−303、UFH−20等の水酸化アルミニウム等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が発揮される範囲で、上述した成分以外の各種樹脂添加剤を任意で含有させても良い。このような樹脂添加剤としては、例えば、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機充填剤、オルベン、ベントン等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤、シランカップリング剤、トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物、ポルフィリン化合物等の密着性付与剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等の着色剤等を挙げることができる。
[絶縁樹脂シート]
支持体上に本発明の樹脂組成物の層を形成することで接着フィルムが得られ、また、繊維からなるシート状基材(シート状繊維基材)中に本発明の樹脂組成物を含浸させることでプリプレグを得ることができる。本発明の樹脂組成物は直接回路基板に塗布して絶縁層を形成することもできるが、工業的には、本発明の樹脂組成物を用いて上記の接着フィルムやプリプレグ等の絶縁樹脂シートを形成し、該絶縁樹脂シートを使用して回路基板に絶縁層を形成するのが好ましい。
本発明の樹脂組成物を用いた接着フィルムは、当業者に公知の方法、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解した樹脂ワニスを調製し、支持体上に、この樹脂ワニスを塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等によって有機溶剤を乾燥させて樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒等を挙げることができる。有機溶剤は1種を使用しても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層中の有機溶剤の含有割合が通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。乾燥条件は、簡単な実験により適宜、好適な乾燥条件を設定することができる。ワニス中の有機溶媒量によっても異なるが、例えば、30〜60質量%の有機溶剤を含むワニスを50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることができる。
接着フィルムにおいて形成される樹脂組成物層の厚さは、一般的には、回路基板が有する導体層の厚さ以上とする。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmの範囲であるので、樹脂組成物層の厚さは10〜100μmの厚みを有するのが好ましい。樹脂組成物層は、後述する保護フィルムで保護されていてもよい。保護フィルムで保護することにより、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。
接着フィルムに使用する支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドなどのプラスチックフィルムが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、とくにPETが好ましい。また、支持体として銅箔やアルミニウム箔等の金属箔を使用することで、金属箔付接着フィルムとすることもできる。保護フィルムは、支持体と同様のプラスチックフィルムを用いるのが好ましい。また、支持体及び保護フィルムはマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。離型処理としては、例えば、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等の離型剤による離型処理が挙げられる。
支持体の厚さは特に限定されないが、通常10〜150μmであり、好ましくは25〜50μmの範囲で用いられる。また保護フィルムの厚さも特に制限されないが、通常1〜40μm、好ましくは10〜30μmの範囲で用いられる。
接着フィルムにおける支持体は、接着フィルムを回路基板等にラミネートした後に、或いは、ラミネート後に樹脂組成物層を加熱硬化して絶縁層を形成した後に、剥離される。樹脂組成物層の加熱硬化後に支持体を剥離すれば、硬化工程でのゴミ等の付着を防ぐことができ、また硬化後の絶縁層の表面平滑性を向上させることができる。硬化後に剥離する場合、通常、支持体には予め離型処理が施される。なお、支持体上に形成される樹脂組成物層は、層の面積が支持体の面積より小さくなるように形成するのが好ましい。また接着フィルムは、ロール状に巻き取って、保存、貯蔵することができる。
本発明の接着フィルムを用いた多層プリント配線板等の回路基板の製造は例えば次のようにして行うことができる。接着フィルムの樹脂組成物層が保護フィルムで保護されている場合はこれらを剥離した後、樹脂組成物層を内層回路基板に直接接するように、内層回路基板の片面又は両面に接着フィルムをラミネートする。本発明の接着フィルムにおいては真空ラミネート法により減圧下で内層回路基板にラミネートする方法が好適に用いられる。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。またラミネートを行う前に接着フィルム及び内層回路基板を必要により加熱(プレヒート)しておいてもよい。
本発明でいう「内層回路基板」とは、主として、ガラスエポキシ、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等の基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また導体層と絶縁層が交互に層形成され、片面又は両面がパターン加工された導体層(回路)となっている、多層プリント配線板を製造する際に、さらに絶縁層および導体層が形成されるべき中間製造物も本発明における内層回路基板に含まれる。内層回路基板において、導体回路層表面は黒化処理等により予め粗化処理が施されていた方が絶縁層の内層回路基板への密着性の観点から好ましい。
ラミネートの条件は、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm(9.8×10〜107.9×10N/m)とし、空気圧が20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートするのが好ましい。
真空ラミネートは市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン(株)製のバキュームアップリケーター、(株)名機製作所製の真空加圧式ラミネーター、(株)日立インダストリイズ製のロール式ドライコータ、日立エーアイーシー(株)製の真空ラミネーター等を挙げることができる。
接着フィルムを内層回路基板にラミネートした後、支持体を剥離する場合は剥離し、熱硬化することにより内層回路基板上に絶縁層を形成することができる。加熱硬化の条件は150℃〜220℃で20分〜180分の範囲で選択され、より好ましくは160℃〜200℃で30〜120分である。なお、硬化前に支持体を剥離しなかった場合は、絶縁層の形成後に剥離する。
次に内層回路基板上に形成された絶縁層に穴開けを行いビアホール、スルーホールを形成する。穴あけは例えば、ドリル、レーザー、プラズマ等の公知の方法により、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行うことができるが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる穴あけがもっとも一般的な方法である。
次いで、絶縁層表面に粗化処理を行う。本発明における粗化処理は通常、酸化剤を使用した湿式粗化方法で行うのが好ましい。酸化剤としては、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸等が挙げられる。好ましくはビルトアップ工法による多層プリント配線板の製造における絶縁層の粗化に汎用されている酸化剤である、アルカリ性過マンガン酸溶液(例えば過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムの水酸化ナトリウム水溶液)を用いて粗化を行うのが好ましい。
絶縁層表面を粗化処理した粗化面の粗さは、微細配線を形成する上で、Ra値で50〜500nmであるのが好ましい。なお、ここで、Ra値とは、表面粗さを表す数値の一種であり、算術平均粗さと呼ばれるものであって、具体的には測定領域内で変化する高さの絶対値を平均ラインである表面から測定して算術平均したものである。例えば、ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値により求めることができる。
次に、粗化された絶縁層表面に、無電解メッキと電解メッキを組み合わせた方法で導体層を形成する。また導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解メッキのみで導体層を形成することもできる。なお導体層形成後、150〜200℃で20〜90分アニール(anneal)処理することにより、導体層のピール強度をさらに向上、安定化させることができる。導体層のピール強度は、0.6kgf/cm以上であるのが好ましい。
また、導体層をパターン加工し回路形成する方法としては、例えば当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディディブ法などを用いることができる。
本発明の樹脂組成物を用いたプリプレグは、本発明の樹脂組成物をシート状繊維基材にホットメルト法又はソルベント法により含浸させ、加熱により半硬化させることにより製造することができる。
シート状繊維基材としては、例えばガラスクロスやアラミド繊維等からなるプリプレグ用の繊維基材として常用されているものを用いることができる。
ホットメルト法は、樹脂を有機溶剤に溶解することなく、樹脂を樹脂と剥離性の良い塗工紙に一旦コーティングし、それをシート状繊維基材にラミネートする、あるいはダイコーターにより直接塗工するなどして、プリプレグを製造する方法である。またソルベント法は、接着フィルムと同様、樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂ワニスにシート状繊維基材を浸漬し、樹脂ワニスをシート状繊維基材に含浸させ、その後乾燥させる方法である。
本発明のプリプレグを用いた多層プリント配線板等の回路基板の製造は例えば次のようにして行うことができる。内層回路基板に本発明のプリプレグを1枚あるいは必要により数枚重ね、離型フィルムを介して金属プレートを挟み加圧・加熱条件下でプレス積層する。圧力は好ましくは5〜40kgf/cm(49×10〜392×10N/m)、温度は好ましくは120〜200℃で20〜100分の範囲で成型するのが好ましい。また、接着フィルムと同様に真空ラミネート法により内層回路基板にラミネートした後、加熱硬化することによっても製造可能である。その後、前述の方法と同様、酸化剤により硬化したプリプレグ表面を粗化した後、導体層をメッキにより形成することで、多層プリント配線板等の回路基板を製造することができる。
本発明における絶縁樹脂シート(接着フィルム、プリプレグ等)は、その硬化物(すなわち、本発明の樹脂組成物の硬化物)の25℃から150℃までの平均線熱膨張率が好ましくは20〜40ppmであり、より好ましくは20〜35ppmである。かかる平均線熱膨張率を有することによって、回路基板の熱膨張率低減に有効に作用する。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、これらは本発明をいかなる意味においても制限するものではない。なお、以下の記載において、「部」は「質量部」を意味する。
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」)14部と、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(エポキシ当量269、日本化薬(株)製「NC3000L」)14部、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量162、DIC(株)製「HP−4700」)10部、フェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製の「YX6954BH30」(重量平均分子量38000)をメチルエチルケトン(以下「MEK」と略称する。)とシクロヘキサノンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した不揮発分30質量%の樹脂溶液)20部とをMEK15部、シクロヘキサノン15部に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製「MEH7851−4H」の固形分50%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量242)40部、フェノールノボラック系硬化剤(DIC(株)製「LA−7054」の固形分60%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量124)8部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに日鉱金属(株)製イミダゾールシランIM−1000を1部処理したもの)105部、ポリビニルブチラール樹脂溶液(積水化学工業(株)製の「KS-1」(ガラス転移温度105℃、重量平均分子量:27000)をエタノールとトルエンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した固形分15%の樹脂溶液)12部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。次に、ポリエチレンテレフタレート(厚さ38μm、以下「PET」と略称する。)上に、乾燥後の樹脂組成物の厚みが40μmとなるようにダイコーターにて塗布し、80〜120℃(平均100℃)で7分間乾燥した(残留溶媒量約2質量%)。次いで樹脂組成物層の表面に厚さ15μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせながらロール状に巻き取った。ロール状の接着フィルムを幅507mmにスリットし、これより507mm×336mmサイズのシート状の接着フィルムを得た。
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」)14部と、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(エポキシ当量269、日本化薬(株)製「NC3000L」)14部、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量162、DIC(株)製「HP−4700」)10部、フェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製の「YX6954BH30」(重量平均分子量38000)をMEKとシクロヘキサノンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した不揮発分30質量%の樹脂溶液)20部とをMEK15部、シクロヘキサノン15部に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成(株)製「MEH7851−4H」の固形分50%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量242)40部、ジシアンジアミド(ジャパンエポキシレジン(株)製「DICY7」)1部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに日鉱金属(株)製イミダゾールシランIM−1000を1部処理したもの)160部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。次に、かかる樹脂ワニスを使用し、実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
ビスフェノールAジシアネートのプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA−230−S75」、シアネート当量約232、不揮発分75質量%のMEK溶液)40部、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「PT30」、シアネート当量約124)を10部、MEK10部と共に攪拌混合し、ナフトール型エポキシ樹脂として東都化成(株)製「ESN−475V」(下記一般式(1)で表されるエポキシ当量約340のエポキシ樹脂の不揮発分65質量%のMEK溶液)30部、さらに液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「jER828EL」、エポキシ当量約185)10部、フェノキシ樹脂溶液(ジャパンエポキシレジン(株)製「YL7553BH30」(重量平均分子量35000)の不揮発分30質量%のMEKとシクロヘキサノンとの混合溶液)10部、コバルト(II)アセチルアセトナート(東京化成(株)製)の1質量%のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液3.5部、および球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに信越化学工業(株)製エポキシシランKBM−403を1部処理したもの)110部、を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、熱硬化性樹脂組成物のワニスを作製した。次に、かかる樹脂ワニスを使用し、実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
Figure 0005195454
(nは平均値として1〜6の数を示し、Xはグリシジル基又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、炭化水素基/グリシジル基の比率は0.05〜2.0である。)
<比較例1>
実施例1において、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに日鉱金属(株)製イミダゾールシランIM−1000を1部処理したもの)105部を、球状シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(平均粒子径0.5μm))105部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例2>
実施例1において、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに日鉱金属(株)製イミダゾールシランIM−1000を1部処理したもの)105部を、球状シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm))105部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例3>
実施例1において、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに日鉱金属(株)製イミダゾールシランIM−1000を1部処理したもの)105部を、球状シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(イミダゾールシラン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに東京化成工業(株)製1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンを1部処理したもの)105部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例4>
実施例3において、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(ヘキサメチルジシラザン処理付、平均粒子径0.5μm)100部にさらに信越化学工業(株)製エポキシシランKBM−403を1部処理したもの)110部を、球形シリカ(アドマテックス社製の「SOC2」(平均粒子径0.5μm)100部に信越化学工業(株)製エポキシシランKBM−403を1部処理したもの)110部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例3と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例5>
実施例1において、フェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製の「YX6954BH30」(重量平均分子量38000)をメチルエチルケトン(以下「MEK」と略称する。)とシクロヘキサノンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した不揮発分30質量%の樹脂溶液)20部と、ポリビニルブチラール樹脂溶液(積水化学工業(株)製「KS-1」(ガラス転移温度105℃、重量平均分子量:27000)をエタノールとトルエンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した固形分15%の樹脂溶液)12部を除いた熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例6>
実施例1において、フェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製の「YX6954BH30」(重量平均分子量38000)をメチルエチルケトン(以下「MEK」と略称する。)とシクロヘキサノンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した不揮発分30質量%の樹脂溶液)20部とポリビニルブチラール樹脂溶液(積水化学工業(株)製「KS−1」(ガラス転移温度105℃、重量平均分子量:27000)をエタノールとトルエンの質量比が1:1の混合溶媒に溶解した固形分15%の樹脂溶液)12部を除き、代わりにポリイミド樹脂溶液(DIC(株)製「ユニディックV−8000」(重量平均分子量20000)の不揮発分40質量%のエチルジグリコールアセテート溶液)20部を添加した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は実施例1と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例7>
比較例6において、ポリイミド樹脂溶液20部を、ゴム変性ポリアミド樹脂溶液(日本化薬(株)製「BPAM−260」(重量平均分子量70000)の不揮発分40質量%のDMF溶液)20部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は比較例6と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例8>
比較例6において、ポリイミド樹脂溶液20部を、ポリイミド樹脂(バンティコ(株)製「Matrimid5218US」の不揮発分40質量%のDMF溶液)20部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は比較例6と全く同様にして接着フィルムを得た。
<比較例9>
比較例6において、ポリイミド樹脂溶液20部を、アクリル酸エステル共重合樹脂(ナガセケムテックス(株)製の「SG−70L」(重量平均分子量80000)の不揮発分12.5質量%のMEK・トルエン溶液)40部に変更した熱硬化性樹脂組成物のワニスを使用する以外は比較例6と全く同様にして接着フィルムを得た。
<溶融粘度測定>
実施例および比較例で作製した接着フィルムにおける樹脂組成物層の溶融粘度を測定した。(株)ユー・ビー・エム製型式Rheosol−G3000を使用して、樹脂量は1g、直径18mmのパラレルプレートを使用し、開始温度60℃から200℃まで、昇温速度5℃/分、測定温度間隔2.5℃、振動1Hz/degの測定条件にて溶融粘度を測定した。
<ラミネート性試験>
実施例及び比較例で作製した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機(株)製商品名)を用いて、導体厚35μmでL(ライン:配線幅)/S(スペース:間隔幅)=160/160μmの櫛歯状の導体パターン上にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaでプレスすることにより行った。ラミネート後の樹脂組成物層のボイドの有無を確認した。ラミネートされた接着フィルムからPETフィルムを剥離し、180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して、絶縁層を形成した。絶縁層における導体上とそれ以外の部分の凹凸差(Rt:最大のpeak−to−valley)の値は非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、10倍レンズにより測定範囲を1.2mm×0.91mmとして得られる数値により求めた。
なお、ラミネート後にボイドの発生は無く、さらに導体上とそれ以外の部分の凹凸差が5μm未満の場合を○、ラミネート後にボイドの発生は無いが、導体上とそれ以外の部分の凹凸差が5μm以上の場合を△、ラミネート後にボイドが発生した場合を×と評価した。
<ピール強度およびRa値測定用サンプルの調製>
(1)内層回路基板の下地処理
内層回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、基板厚み0.3mm、松下電工(株)製R5715ES)の両面をメック(株)製CZ8100(アゾール類の銅錯体、有機酸を含む表面処理剤)に浸漬して銅表面の粗化処理をおこなった。
(2)接着フィルムのラミネート
実施例及び比較例で作製した接着フィルムを、バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機(株)製商品名)を用いて、内層回路基板の両面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaでプレスすることにより行った。
(3)樹脂組成物の硬化
(3−1)実施例1、2及び比較例1〜3、5〜9
ラミネートされた接着フィルムからPETフィルムを剥離し、170℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して絶縁層を形成した。
(3−2)実施例3及び比較例4
ラミネートされた接着フィルムからPETフィルムを剥離し、100℃、30分、さらに180℃、30分の硬化条件で樹脂組成物を硬化して絶縁層を形成した。
(4)粗化処理
(4−1)実施例1、2及び比較例1〜3、5〜9
積層板を、膨潤液である、アトテックジャパン(株)のジエチレングリコールモノブチルエーテル含有のスエリングディップ・セキュリガンドPに浸漬し、次に粗化液として、アトテックジャパン(株)のコンセントレート・コンパクトP(KMnO:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に浸漬、最後に中和液として、アトテックジャパン(株)のリダクションショリューシン・セキュリガントPに40℃で5分間浸漬した(粗化条件:膨潤液に60℃で5分間浸漬、粗化液に80℃で20分間浸漬)。
この粗化処理後の積層板について、下記の方法で表面粗度の測定を行った。
(4−2)実施例3及び比較例4
積層板を、膨潤液である、アトテックジャパン(株)のジエチレングリコールモノブチルエーテル含有のスエリングディップ・セキュリガンドPに浸漬し、次に粗化液として、アトテックジャパン(株)のコンセントレート・コンパクトP(KMnO:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に浸漬、最後に中和液として、アトテックジャパン(株)のリダクションショリューシン・セキュリガントPに40℃で5分間浸漬した(粗化条件:膨潤液に80℃で10分間浸漬、粗化液に80℃で20分間浸漬)。
この粗化処理後の積層板について、下記の方法で表面粗度の測定を行った。
(5)セミアディティブ工法によるメッキ
絶縁層表面に回路を形成するために、内層回路基板を、PdClを含む無電解メッキ用溶液に浸漬し、次に無電解銅メッキ液に浸漬した。150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った後に、エッチングレジストを形成し、エッチングによるパターン形成の後に、硫酸銅電解メッキを行い、30±5μmの厚さで導体層を形成した。次に、アニール処理を180℃にて60分間行った。この回路基板についてメッキ銅のピール強度の測定を行った。
<メッキ導体層の引き剥がし強さ(ピール強度)>
回路基板の導体層に、幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれ、この一端を剥がしてつかみ具で掴み、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重を測定した。
<粗化後の表面粗さ(Ra値)>
非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値によりRa値を求めた。また10点の平均粗さを求めることにより測定した。
<ガラス転移温度(Tg)及び線熱膨張係数の評価>
実施例および比較例で得られた接着フィルムを190℃で90分間加熱して樹脂組成物層を熱硬化させた。その硬化物を、幅約5mm、長さ約15mmの試験片に切断し、(株)リガク製熱機械分析装置(Thermo Plus TMA8310)を使用して、引張加重法で熱機械分析を行った。試験片を前記装置に装着後、荷重1g、昇温速度5℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定においてガラス転移温度と、25℃から150℃までの平均線熱膨張率を算出した。
結果を下記表1、2に示す。
Figure 0005195454
Figure 0005195454
表1の結果から、実施例1〜3で得られた接着フィルムを構成する樹脂組成物は低い溶融粘度を有しているためラミネート性に優れており、しかも、その硬化物(絶縁層)は平均線熱膨張率が35ppm以下という低熱膨張性を有する。また、絶縁層は表面粗度が低いにもかかわらず、ピール強度が0.6kgf/cm以上という高ピール強度の導体層を形成できている。一方、比較例1の接着フィルムは表面処理を施していない球状シリカを使用したことから、樹脂組成物中での球状シリカの分散性が著しく悪く、樹脂組成物の溶融粘度も高くなり、ラミネート後にボイドが発生して、絶縁層には不適応であった。よって、その後の評価を省略した。また、比較例2の接着フィルムは球状シリカとして表面をヘキサメチルジシラザン処理したものを使用し、比較例3の接着フィルムは球状シリカとして表面をイミダゾールシランとヘキサメチルジシラザンでこの順に処理したものを使用したが、いずれにおいても、樹脂組成物は十分な溶融性が得られないため、櫛歯状の導体パターン上への樹脂組成物層のラミネートにおいて、導体上とそれ以外の部分の凹凸差が5μm以上と大きく、さらにそれを硬化して得られた絶縁層の表面は高ピール強度の導体層を得るための粗化処理後の粗度が増大し、微細配線の形成に不利な結果であった。また、エポキシシランによる表面処理のみを施した球状シリカを使用した比較例4の接着フィルムにおいても、樹脂組成物は十分な溶融性が得られず、櫛歯状の導体パターン上への樹脂組成物層のラミネートにおいて平坦性の確保が困難である上に、粗度、線熱膨張率も実施例3に劣る結果であった。さらに、フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂を用いていない比較例5の接着フィルムでは、樹脂組成物のラミネート性は良好であったが、その硬化物(絶縁層)は高ピール強度の導体層を形成できるものではなく、また、フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂以外の熱可塑性樹脂を用いた比較例6〜9の接着フィルムでは、樹脂組成物は良好なラミネート性を示すものの、その硬化物(絶縁層)は、実施例1〜3のように、低粗度且つ高ピール強度が得られるものではなかった。

Claims (8)

  1. (A)多官能エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂、並びに(D)シラザン化合物で表面処理後、シランカップリング剤で表面処理された無機充填材を含有する樹脂組成物であり、該樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(D)の含有量が50〜80質量%である樹脂組成物が、繊維からなるシート状繊維基材中に含浸されてなるプリプレグ
  2. 成分(D)の含有量が55〜75質量%である請求項1記載のプリプレグ
  3. 無機充填材が平均粒子径が1μm以下、かつ、最大粒子径が5μm以下のシリカである、請求項1又は2記載のプリプレグ
  4. フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の重量平均分子量が8,000〜150,000である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリプレグ
  5. 樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(A)及び(B)の合計含有量が15〜50質量%であり、かつ、樹脂組成物中に存在するエポキシ樹脂のエポキシ基の合計数とエポキシ硬化剤の反応基の合計数との比(エポキシ基:反応基)が1:0.4〜2.0である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリプレグ
  6. 樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、成分(C)の含有量が1〜10質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリプレグ
  7. (C)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の重量平均分子量が8,000〜150,000であり、かつ、樹脂組成物中の(C)フェノキシ樹脂及び/又はポリビニルアセタール樹脂の含有量が、樹脂組成物中の不揮発分100質量%に対し、1〜20質量%の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項記載のプリプレグ
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のプリプレグを用いた回路基板。
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