JP5188962B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

この発明は、主に水銀を使用しない高輝度放電灯の点灯に適した放電灯点灯装置に関するものである。
近年の車両においては、明るい視界が得られる高輝度光源の放電灯を組み込んだヘッドランプが普及してきているが、この放電灯を組み込んだヘッドランプを点灯する放電灯点灯装置はその小型化、高効率化および低廉化が常に要求されるとともに、環境負荷物質である放電灯構成物質の水銀の排除も大きな課題となっている。
これら課題を持つ放電灯点灯装置において、ヨウ化ナトリウムやヨウ化スカンジウム等のヨウ化金属(メタルハライド)に加えて水銀を内部に封止して発光させていた従来の放電灯(以下、「従来バルブ」とする)用の点灯装置では、失透現象を少なくするために放電灯の点灯電位をマイナスにする使用例が多かった。この従来バルブに対し、定常点灯時の放電電圧が1/2になる上記水銀を使用しない放電灯(以下、「Hgフリーバルブ」とする)用の点灯装置では、上記失透の影響が半減するため、特に点灯電位に着目する必要はなく、部品の小型化と低廉化のために、放電灯を点灯する昇圧電源にバッテリ電源の電圧を加算できるプラスの電位を使って点灯する点灯装置がより有利である。
上記有利点を有する反面、Hgフリーバルブは定常点灯時の通電電流が従来バルブに対し2倍になるため、電極の太さが拡大し、加えて、内封物質の差異により内封ガスの圧力が高く、発光管を形成するガラス球の厚さも増加し、熱容量が増大している。従って、放電灯点灯開始時のブレークダウンから定常電流が通電されるまでの間に従来バルブより大きな電力を注入しなければ充分な加熱がされず、ブレークダウンから点灯に至る途中で電流が途絶える(点灯失敗)可能性が高くなる。このような場合の放電灯点灯装置においては、点灯が失敗しても直ちに再度点灯開始動作を行うことが必要であるが、特にHgフリーバルブ用の点灯装置においては前記加熱不足による点灯失敗を見込んで点灯開始動作の繰り返しを許容する時間を従来バルブより長く設定することも必要であり、Hgフリーバルブ用点灯装置の特有の課題ともいえる。
以上説明のように、放電灯点灯装置には種々の課題が要求されてきたが、これら課題に対処した従来の放電灯点灯装置として例えば以下の従来例がある。
第1の従来例としては簡単な回路構成により放電灯点灯装置の小型化等を目的とし、放電灯をマイナス電位で点灯するためのHブリッジ(H/B)形インバータを駆動する回路構成について提案されたものであり、マイナス電位に配置されるスイッチング素子を動作させるため、レベルシフト回路を設けている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来例としては放電灯点灯装置の回路構成の簡素化および低廉化等を目的とし、前記第1の従来例におけるレベルシフト回路をブートストラップ回路に換えて、プラス電位で放電灯を点灯するものである(例えば、特許文献2参照)。
上記ブートストラップ回路は、Hブリッジ形インバータの高電位側に配置されたスイッチング素子のオンを維持するコンデンサを、この高電位側のスイッチング素子がオフであり、かつ、ブリッジ接続の直下の直列に接続された低電位側のスイッチング素子がオン時に充電し、このときに充電されたコンデンサの電力を次の半サイクルにおいて高電位側のスイッチング素子のオンを維持するための電源として使うことで、電位の低い制御用電源からの連続的な電力供給がなくても高電位側のスイッチング素子をオンすることができ、DC(直流)をAC(交流)に変換できる。
なお、ブートストラップ回路は簡素で安価のため、常時極性が交替する交流変換回路であるHブリッジ形インバータのスイッチング素子のオンオフ駆動の有効な手段となっている。
第3の従来例としてはHブリッジ形インバータを形成するスイッチング素子の駆動を安定して行うことを目的とし、前記第2の従来例と概ね同じ構成のブートストラップ回路による構成であるが、この第3の従来例は電源電圧の低下時にもHブリッジ形インバータの駆動電源を兼ねる制御電源を確保するために補助電源を用いたことを特徴としている(例えば、特許文献3参照)。
第4の従来例としては放電灯点灯装置の小型化等を目的とし、前記第2の従来例または第3の従来例と同様にブートストラップ回路を設けており、高電位側に配置されたスイッチング素子の長時間オンを可能にするため、高電位側のスイッチング素子をオンする電源となるコンデンサに、当スイッチング素子よりさらに高電位の電源回路を設け、この高電位の電源から常時電流を供給することを特徴としている(例えば、特許文献4参照)。
第5の従来例としては放電灯を確実に始動させることを目的とするが、前記第1ないし第4の従来例とは異なり、トランスを用いてHブリッジ形インバータを駆動する回路構成の例である(例えば、特許文献5参照)。
なお、通常のトランスによるスイッチング素子の駆動は、一般的なブートストラップと同様にスイッチング素子を長時間オンさせることはできないが、この第5の従来例は電流を通電するときに対となる高電位側と低電位側のスイッチング素子各々に絶縁されたDC電源をあつらえて、それぞれに電流を供給することにより、長時間オンさせることを特徴としている。
特開平10−41083号公報 特開2000−166258号公報 特開平10−321393号公報 特開平4−251576号公報 特開平6−196285号公報
従来の放電灯点灯装置は以上のように構成されているので、第1の従来例の場合、レベルシフトによる回路構成はマイナス電位に配置されたスイッチング素子をDC的に動作させることができ、放電灯を点灯するための印加電圧極性と時間とを任意に選択することが可能であり、放電灯を安定に点灯することに関して容易となる反面、複雑なレベルシフト回路を必要とし、また、マイナスのDC電源を設けるにあたり、電源のDC電源を加算することなく、出力電力の全てをDC/DCコンバータを介して生成する必要があり、この出力電力を満たす定格のトランスやスイッチング素子が必要となり、放電灯装置の小型化や低廉化には限界があるという課題があった。
また、第2の従来例の場合、ブートストラップ回路を形成するコンデンサにより高電位側のスイッチング素子のオンを維持することができるのは、このコンデンサに充電された電力が残っている限られた時間の間であり、点灯開始時のような高電位側スイッチング素子のオン時間が定常点灯時より長く必要なときには、長時間に亘って電源となるコンデンサの電力を確保する必要がある。例えば、点灯の失敗を繰り返せば、1秒間オンを維持することもある。これに対し、限られたサイズのコンデンサを使用する限り、放電灯を点灯するための印加電圧極性を任意の時間(例えば前記1秒間)固定することができず、全ての状況において放電灯を安定に点灯することが困難という問題があった。
この場合、容量の大きなコンデンサを用いれば長時間オンの実現が可能となるが、定常点灯時には必要のない大きな容量のコンデンサは搭載するためのスペースの増大や、コストの高揚が伴い、ヘッドランプ用の放電灯点灯装置としては好ましくない。また、動作時間の延長とコンデンサ容量は相関があり、限られた点灯装置の空間におけるコンデンサの選択(特に時間を延長するとき)には自由度が少ない。
また、第3の従来例の場合においても、前記第2の従来例と同様なオン時間に関する課題点を潜在的に持っており、従って、放電灯を安定に点灯することが困難という同様の課題があった。
また、第4の従来例の場合、高電位の電源により、高電位側のスイッチング素子の長時間オンが可能になり、放電灯を点灯するための電圧印加時間とその電圧極性とを任意に選択することが可能であり、放電灯を安定に点灯することに関しては容易となる。しかし、高電位側スイッチング素子の長時間オンを実現するための電源を左右2系統のスイッチング素子に対し同等に供給している。この交互に動作している2系統の回路にはHブリッジ形インバータの電源電圧と同じ電位差があり、低電圧側に動作しているコンデンサへの充電には過電流にならないように電流制限用の直列抵抗を使用せざるを得ないが、当抵抗による損失もさることながら、当抵抗に印加される電圧は高く、耐電圧の高い抵抗、または、複数直列に接続して使用せざるを得ないため、スペース増大を伴い点灯装置の小型化の障害になるという課題があった。
また、第5の従来例の場合のように、トランスを使用しても放電灯点灯装置のDC/ACインバータを構成することは可能であるが、トランスは大きさによって特性が左右される電子部品であり、放電灯点灯装置に必要なトランスは第1の従来例で使用している半導体によるレベルシフト回路、または第2の従来例等で使用している、省スペースで、安価な回路構成を実現するコンデンサによるブートストラップ回路より大きなスペースと高いコストを必要とし、ヘッドランプ用の放電灯点灯装置に用いる回路構成としては好ましくないという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、車両のヘッドランプ用として使用可能な小型かつ低廉化を実現するとともに、放電灯を安定に点灯させるようにした放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
この発明に係る放電灯点灯装置は、第1の直流電源部の高電位側に配置した第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子の2つを含む4つのスイッチング素子をブリッジ状に接続し、前記第1の直流電源部からの直流電圧を交流電圧に変換して該交流電圧を放電灯へ供給するHブリッジ形インバータと、直流電源からの直流電圧を第2の直流電圧に変換するDC/DCコンバータからなる第2の直流電源部と、前記DC/DCコンバータの入力と出力の間の途中に接続され、第3の直流電圧を生成する充電手段と、前記第2の直流電圧を電源として作動する放電灯点灯制御回路と、前記第2の直流電圧により充電される第1のコンデンサの充電電圧により前記第1のスイッチング素子のオンを維持する第1のブートストラップ回路と、前記第2の直流電圧により充電される第2のコンデンサの充電電圧により前記第2のスイッチング素子のオンを維持する第2のブートストラップ回路とを備え前記第1のコンデンサまたは前記第2のコンデンサのいずれか一方を、前記第3の直流電圧によって充電するものである。
以上のように、この発明によれば、第1の直流電源部の高電位側に配置した第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子の2つを含む4つのスイッチング素子をブリッジ状に接続し、前記第1の直流電源部からの直流電圧を交流電圧に変換して該交流電圧を放電灯へ供給するHブリッジ形インバータと、直流電源からの直流電圧を第2の直流電圧に変換するDC/DCコンバータからなる第2の直流電源部と、前記DC/DCコンバータの入力と出力の間の途中に接続され、第3の直流電圧を生成する充電手段と、前記第2の直流電圧を電源として作動する放電灯点灯制御回路と、前記第2の直流電圧により充電される第1のコンデンサの充電電圧により前記第1のスイッチング素子のオンを維持する第1のブートストラップ回路と、前記第2の直流電圧により充電される第2のコンデンサの充電電圧により前記第2のスイッチング素子のオンを維持する第2のブートストラップ回路とを備え前記第1のコンデンサまたは前記第2のコンデンサのいずれか一方を、前記第3の直流電圧によって充電するように構成したので、この充電手段により充電される第1のコンデンサまたは第2のコンデンサのいずれか一方のコンデンサは第2の直流電源部とこの充電手段の双方により充分に充電され、この充電されたコンデンサ側の第1のスイッチング素子または第2のスイッチング素子のオン状態を長時間維持することが可能となる。この結果、点灯確率が低く再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブにおいても安定に点灯することができる。
また、充電手段を設けたことにより、再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブの点灯においても簡素で安価なブートストラップ回路を用いることが可能となり、このHgフリーバルブをヘッドランプに使用した場合の車両用の放電灯点灯装置を小型化かつ低廉化することができる。
この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 放電灯の点灯過程の説明図である。 この発明の実施の形態2による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。
図1において、この放電灯点灯装置は大別して、直流電源1、第1のDC/DCコンバータ2、第2のDC/DCコンバータ3、第1のブートストラップ回路4、第2のブートストラップ回路5、Hブリッジ形インバータ6、イグナイタ7、放電灯8および制御部9とで構成される。
上記構成において、直流電源1は例えば車両に搭載されているバッテリである。
第1の直流電源部である第1のDC/DCコンバータ2は後述の制御部9によりスイッチング制御され、直流電源1からの直流電圧を所定値の第1の直流電圧V1に変換する。
以下、第1の直流電源部を第1のDC/DCコンバータ2と記す。
なお、この第1のDC/DCコンバータ2が発生する第1の直流電圧V1はプラス(正)電位であり、図1はこのプラスの電位を使って点灯する構成である。従って、第1の直流電圧V1は直流電源1の電圧を加算した電圧であってもよい。これにより、部品の小型化と低廉化が可能となる。
第2の直流電源部である第2のDC/DCコンバータ3はチョッパ方式のスイッチングレギュレータであり、直流電源1からの直流電圧を所定値の第2の直流電圧V2に変換する。その構成として、スイッチング用のPNP形のトランジスタ31、1次側巻線n1はチョークコイルとして作用し、2次巻線n2に交流電圧を発生するトランス32、トランジスタ31がスイッチングオフ時にトランス32の1次側巻線n1の電流経路を形成するためのダイオード33、スイッチング用のNPN形のトランジスタ34、トランジスタ31およびトランジスタ34とが同位相でスイッチングオンオフされるように入力信号を反転する反転回路35、整流用のダイオード36、平滑用のコンデンサ37、整流用のダイオード38、直流電源1からの直流電圧を所定値の第2の直流電圧V2に変換するようにトランジスタ31およびトランジスタ34をスイッチング制御する定電圧制御回路39とで構成される。
第2のDC/DCコンバータ3は降圧と昇圧とを兼ねたコンバータであり、直流電源1の電圧値が標準電圧値に対し高低の幅があっても一定値の第2の直流電圧V2に変換する。例えば図1の構成では、直流電源1の電圧値(バッテリ電圧値)が標準電圧値12Vに対し6V〜16Vの高低の幅があっても一定値の第2の直流電圧V2(=8V)に変換している。このため、定電圧制御回路39は帰還入力される第2の直流電圧V2の電圧値に基づき、この第2の直流電圧V2を一定値にするためのスイッチング制御信号Saを発生し、この制御信号Saによりトランジスタ31およびトランジスタ34をスイッチング制御する。前者のトランジスタ31については反転回路35を介してスイッチング制御する。このスイッチング制御によりトランス32の1次側巻線n1に発生した交流電圧をダイオード36で整流し、コンデンサ37で平滑して一定値の第2の直流電圧V2(=8V)を得る
上記のように第2のDC/DCコンバータ3が降圧と昇圧とを兼ねる構成としたのは、後述のHブリッジ形インバータ6を形成する第1のスイッチング素子61〜第4のスイッチング素子64にオン・ゲート電圧の高い半導体素子IGBT(Insurated Gate Bipolar Transistor)の使用を可能にすることによる。即ち、IGBTのオン・ゲート電圧は略6V程度であり、FET(電界効果トランジスタ)のオン・ゲート電圧4Vより高いため、直流電源1が車両の12Vバッテリ電源とした場合、このバッテリ電源が特に低電圧であるときの動作時にIGBTをゲートオンできないことが生じる。従って、バッテリ電源が低電圧であってもIGBTのオン・ゲート電圧を確保するため降圧と昇圧とを兼ねる構成としている。
また、トランス32の2次巻線n2に発生した交流電圧をダイオード38で整流した第3の直流電圧V3は後述の第1のブートストラップ回路4を形成するコンデンサ42(C1)に充電電流を供給する電源となっている。この電源はコンデンサ42(C1)を充電する充電手段を形成する。
第1のブートストラップ回路4は、第2の直流電圧V2がアノードに印加されるダイオード41、このダイオード41を介し第2の直流電圧V2により充電される第1のコンデンサ(以下、「コンデンサ42(C1)」とする)、このコンデンサ42(C1)の充電電圧を後述のHブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61のゲート(G)に印加する抵抗43、および後述の制御部9によりオンオフされるNPN形のトランジスタ44とで構成され、前記第1のスイッチング素子61をオンオフ駆動する。
この第1のブートストラップ回路4を形成するコンデンサ42(C1)は上記ダイオード41を介し第2の直流電圧V2により充電される一方、前述のように充電手段を形成するトランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3が電源となってこのコンデンサ42(C1)に充電電流が供給される。
第2のブートストラップ回路5は、前記第1のブートストラップ回路4と同目的のダイオード51、第2のコンデンサ(以下、「コンデンサ52(C2)」とする)、抵抗53、およびNPN形のトランジスタ54とで構成され、後述のHブリッジ形インバータ6のスイッチング素子62をオンオフ駆動する。
Hブリッジ形インバータ6は第1のDC/DCコンバータ2が発生する第1の直流電圧V1の高電位側に配置される第1のスイッチング素子61および第2のスイッチング素子62と、第1の直流電圧V1の低電位側に配置される第3のスイッチング素子63および第4のスイッチング素子64とを備え、第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64との組と、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63との組とが後述の制御部9により交互にオンオフ設定され、第1の直流電圧V1を交流電圧に変換し、この交流電圧を後述の放電灯8へ供給する。
上記放電灯8に従来バルブを使用する場合、第1のスイッチング素子61〜第4のスイッチング素子64はFETを使用すればよい。これに対し、放電灯8にHgフリーバルブを使用する場合、定常点灯時の通電電流は従来バルブに対し2倍となり、第1のスイッチング素子61〜第4のスイッチング素子64それぞれに流れる電流も従来バルブに対し2倍となる。このため、放電灯8が従来バルブであるときに使用していたFETをHgフリーバルブにおいても第1のスイッチング素子61〜第4のスイッチング素子64に使用した場合、動作中のオン抵抗による損失が大きくなる。従って、Hgフリーバルブに対してもFETを使用して従来バルブの点灯時と同じ損失を確保するとすれば、抵抗による損失は電流の2乗に比例するため、前記オン抵抗は1/4にする必要があるが、この場合、FETのチップ面積が4倍(当然コストアップ)となり、現実的ではない。
このため、IGBTを第1のスイッチング素子61〜第4のスイッチング素子64に使用すれば、動作中の損失が略一定なオン電圧により、損失が電流に対して線形になるため、Hgフリーバルブ用の点灯装置においてはIGBTの使用が好適となる。なお、IGBTはMOSFET(金属酸化皮膜半導体電界効果トランジスタ)とバイポーラトランジスタを組み合わせて1チップとした素子であり、MOSFETの高速スイッチング特性、低駆動電力、バイポーラトランジスタの低抵抗といった特長を有する。但し、前述のようにIGBTのオン・ゲート電圧はFETより高く、ゲート電圧を供給する電源の配慮が必要である。
イグナイタ7はHブリッジ形インバータ6を介し供給される第1のDC/DCコンバータ2からの第1の直流電圧V1をもとに高電圧パルスを発生する。
放電灯8は例えば車両のヘッドランプとして使用されるHgフリーバルブ等の高輝度放電灯(HID)であり、イグナイタ7で発生した高電圧パルスが電極間に印加され、電極間がブレークダウンして放電が起動される。この放電起動後、Hブリッジ形インバータ6より交流電圧の供給を受けて定常点灯へ移行する。
制御部9は放電灯点灯制御回路91、NPN形のトランジスタ92、PNP形のトランジスタ93、反転回路94、NPN形のトランジスタ95、PNP形のトランジスタ96、抵抗97〜抵抗108とで構成され、第1のDC/DCコンバータ2をスイッチング制御する一方、Hブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組と、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組とを交互にオンオフ設定するように切り換え、放電灯8の点灯を制御する。
この制御部9の放電灯点灯制御回路91は第2のDC/DCコンバータ3が発生する第2の直流電圧V2を電源として作動し、スイッチング制御信号Sbを発生して第1のDC/DCコンバータ2をスイッチング制御し、所定値の第1の直流電圧V1を出力させる。
また、制御部9は放電灯点灯制御回路91においてHブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61ないし第4のスイッチング素子64の上記オンオフ設定切り換え用のオンオフ設定切換信号Scを発生し、第1のブートストラップ回路4、第2のブートストラップ回路5または反転回路94それぞれを介し、または直接に第1のスイッチング素子61ないし第4のスイッチング素子64のそれぞれのゲート(G)へ送出する。
次に、図1の全体的な基本動作について説明する。
なお、この基本動作においては第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対するトランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3からの充電電流の供給については除外し(後述)、また、放電灯8の起動から定常点灯への移行は安定に行われることを前提にする。
制御部9はその初期動作として、オンオフ設定切換信号ScによりHブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組をオン設定し、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組をオフ設定する。これら各スイッチング素子に対するオンまたはオフの設定はこの初期動作時に限らず以下のように行われる。
制御回路9の放電灯点灯制御回路91において発生したオンオフ設定切換信号Scの送出において、第1のブートストラップ回路4に対しては、トランジスタ92と抵抗97〜抵抗100とからなるトランジスタ回路およびトランジスタ93と抵抗101,102とからなるトランジスタ回路とを介しトランジスタ44のベース(B)へ送出され、このトランジスタ44のコレクタ(C)出力が第1のスイッチング素子61のゲート(G)へ印加され、この第1のスイッチング素子61がオンオフ設定される。同様に、第2のブートストラップ回路5に対しては、反転回路94によりオンオフ設定切換信号Scを位相反転したオンオフ設定切換信号Sc’がトランジスタ95と抵抗103〜抵抗106とからなるトランジスタ回路およびトランジスタ96と抵抗107,108とからなるトランジスタ回路とを介しトランジスタ54のベース(B)へ送出され、このトランジスタ54のコレクタ(C)出力が第2のスイッチング素子62のゲート(G)へ印加され、この第2のスイッチング素子62がオンオフ設定される。第3のスイッチング素子63に対してはオンオフ設定切換信号Scがそのゲート(G)へ直接送出され、オンオフ設定される。また、第4のスイッチング素子64に対しては反転回路94を介したオンオフ設定切換信号Sc’がそのゲート(G)へ送出され、オンオフ設定される。
上記初期動作の設定時において第1のブートストラップ回路4は以下のように動作する。即ち、前述のブートストラップ回路の基本動作に従い、第1の直流電圧V1の高電位側に配置された第1のスイッチング素子61がオフに設定され、かつ、ブリッジ接続の直下の直列に接続された低電位側の第3のスイッチング素子63がオンに設定されているときにはコンデンサ42(C1)が充電され、このときに充電されたコンデンサ42(C1)の電力を次の半サイクルにおいて第1のスイッチング素子61のオンを維持するための電源として使う。上記コンデンサ42(C1)の充電は、ダイオード41を介し第2の直流電圧V2により行われる(実際にはこの他に第3の直流電圧V3による充電もあるが前記前提よりここでは除外)。
上記コンデンサ42(C1)が充電されたタイミングにおいて、制御部9はオンオフ設定切換信号Scの極性を反転し、Hブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組をオン設定し、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組をオフ設定する。この設定により、第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に充電された電圧が抵抗43を介し第1のスイッチング素子61のゲート(G)に印加され、第1のスイッチング素子61のオンが維持される。この第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64のオンにより第1の直流電圧V1がイグナイタ7に印加され、イグナイタ7は印加された第1の直流電圧V1をもとに高電圧パルスを発生する。この高電圧パルスは放電灯8の電極間に印加され、これにより電極間がブレークダウンして放電灯8の放電(点灯)が起動される。
また、上記のように、第2の直流電圧V2の高電位側に配置された第2のスイッチング素子62がオフに設定され、かつ、ブリッジ接続の直下の直列に接続された低電位側の第4のスイッチング素子64がオンに設定されているときには、前記第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)と同様に、第2のブートストラップ回路5のコンデンサ52(C2)が充電され、次の半サイクルにおいて第2のスイッチング素子62のオンを維持するための電源として使用される。
上記コンデンサ52(C2)が充電されたタイミングにおいて、制御部9はオンオフ設定切換信号Scの極性を元に戻し、第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組をオフ設定し、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組をオン設定する。この設定により、第2のブートストラップ回路5のコンデンサ52(C2)に充電された電圧が抵抗53を介し第2のスイッチング素子62のゲート(G)に印加され、第2のスイッチング素子61のオンが維持される。この第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63のオンにより第1の直流電圧V1がイグナイタ7を介し放電灯8に印加される。この印加電圧による放電灯8に流れる電流の向きは、第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組がオン設定されているときと反対方向である。
また、上記のように、第1のスイッチング素子61がオフに設定され、かつ、第3のスイッチング素子63がオンに設定されているときには、前述のように、第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)が充電される。
上記コンデンサ42(C1)が充電されたタイミングにおいて、制御部9はオンオフ設定切換信号Scの極性を反転し、第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組をオン設定し、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組をオフ設定する。この設定によるコンデンサ42(C1)の充電電圧により第1のスイッチング素子61のオンが維持され、この第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64のオンにより第1の直流電圧V1がイグナイタ7を介し放電灯8に印加される。この印加電圧による放電灯8に流れる電流の向きは第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組がオン設定されているときと反対方向である。
以上説明のように、放電灯8がブレークダウンし、放電(点灯)が起動した後は、第1のスイッチング素子61と第4のスイッチング素子64の組と、第2のスイッチング素子62と第3のスイッチング素子63の組とが交互にオンオフし、第1の直流電圧V1を交流電圧に変換し、この交流電圧が放電灯8へ供給される。これにより、放電灯8は定常点灯(アーク放電)である交流点灯へ移行する。
次に、第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対するトランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3による充電電流供給の目的および動作について図1の他に図2を用いて説明する。
図2は放電灯8の点灯過程の説明図である。
図2において、タイミングT1は第1のDC/DCコンバータ2の昇圧開始のタイミングを示し、このタイミングT1からT2の間は放電灯8の起動の期間であり、タイミングT2以降が定常点灯(アーク放電)である交流点灯へ移行することを示す。タイミングT2から略固定の時間を経た後に交流点灯が開始される。この交流点灯時の周波数は例えば400Hzであり、放電灯電圧Ebは例えばHgフリーバルブの場合は略42V、従来バルブの場合は略85Vである。
放電灯8は前記基本動作で説明したように放電起動の過程を経て定常点灯へ移行する。
この放電灯8の実際の点灯においては、イグナイタ7で発生した高電圧パルスにより放電灯8が直ちにブレークダウンしない、または、ブレークダウンしても、その後直ちに安定な定常点灯(アーク放電)へ移行するとは限らず、点灯失敗となる場合がある。この場合、再度イグナイタ7において高電圧パルスを発生し、放電灯8のブレークダウンを繰り返す再点灯が必要となる。
図2はタイミングT1からT2の間でこの点灯失敗を3度繰り返し、4度目に点灯が成功して定常点灯である交流点灯へ移行した場合を例としたものであり、タイミングta〜tdそれぞれにおいてイグナイタ7で高電圧パルスを発生し、放電灯8のブレークダウンを繰り返し再点灯していることを示す。タイミングta〜tcは点灯失敗であり、タイミングtdで点灯が成功し、定常点灯へ移行している。
特に、Hgフリーバルブにおいては前述のように熱容量が従来バルブに対し増大しており、この熱容量の増大に起因してブレークダウンしても安定な定常点灯へ移行しない確立が高く、従来バルブより多くの再点灯を繰り返す可能性が高い。
また、図2のタイミングT1からT2の期間で示すように、直流を交流に変換するHブリッジ形インバータ6は、イグナイタ7で発生した高電圧パルスによる放電灯8の電極間ブレークダウンの発生前から、ブレークダウンして安定な定常点灯(アーク放電)が開始されるまでの間は放電灯8に印加される電圧極性が切り換わることなく、DC出力動作に近い片側極性に固定する必要がある(図2は正(+)側)。従って、点灯動作における再点灯の繰り返しは、Hブリッジ形インバータ6にとって、長い時間片側の極性に固定された出力を強いられることとなる。
このように、Hブリッジ形インバータ6が片側の極性に固定された出力を長時間維持するためには、図1の第1のブートストラップ回路4はこのHブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61のオン状態を長時間維持する必要があり、そのためには、このオン状態を維持するコンデンサ42(C1)の充電電力がこのオン状態維持の間は残存していることが必要となる。しかし、コンデンサ42(C1)のサイズは限られるので、ダイオード41を介し第2の直流電圧V2により充電するだけでは充電電力が不足し、第1のスイッチング素子61のオン状態を長時間維持することが困難となる。
そこで、図1に示すようにコンデンサ42(C1)に対し、ダイオード41を介し第2の直流電圧V2により充電する一方、トランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3を電源として充電電流を供給する。これにより、コンデンサ42(C1)はダイオード41を介した第2の直流電圧V2と、トランス32の2次巻線n2側からの第3の直流電圧V3の双方により充分に充電され、第1のスイッチング素子61のオン状態を長時間維持することが可能となり、前述のように点灯確立が低く(始動性が悪く)、再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブにも対応するこが可能となる。
また、図1に示すように、トランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3からは第1のスイッチング素子61のオンを維持する第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対してのみ充電電流を供給し、第2のスイッチング素子62のオンを維持するする第2のブートストラップ回路5のコンデンサ52(C2)に対しては充電電流を供給しない構成としている。
これに対し、前記第4の従来例におけるブートストラップ回路では、左右の高電位側スイッチング素子に対してDC的な長時間動作ができるように両者に電源を供給していたが、放電灯点灯装置においては、第5の従来例がトランス構成によって実現したように、長時間に亘る極性の固定は印加した高電圧パルスによって放電灯8の電極間をブレークダウンし、電流が安定するまでの期間だけに必要であり、Hブリッジ形インバータ6の対向する極性において同等なDC的長時間のオンをさせる必要はなく、従って、高電位側配置の第1のスイッチング素子61または第2のスイッチング素子62のいずれか片側だけをDC的にオンさせれば充分である。従って、図1に示すように、トランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3からは第1のスイッチング素子61のオンを維持する第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対してのみ充電電流を供給する構成としている。
また、コンデンサ42(C1)に充電電流を供給する前述のトランス32の2次巻線n2側の回路は本来的に必要な第2のDC/DCコンバータ3を活用したものである。
即ち、第2のDC/DCコンバータ3は本来的にはダイオード41,51を介した第1のスイッチング素子61および第2のスイッチング素子62のそれぞれのゲート(G)電圧設定用、および放電灯点灯制御回路91の電源として必要なものであり、この電源の構成としては図1中の1次巻線n1部分にチョークコイルを使用した構成で足りる。
しかし、この構成を活用し、チョークコイルに巻線を重ねて(例えば一巻)2次巻線n2とし、1次側巻線n1はチョークコイルとして機能し、2次巻線n2に交流電圧を発生するトランス32の構成したものがこの第2のDC/DCコンバータ3である。これら1次側巻線n1と2次巻線n2とは絶縁されており、2次巻線n2側は絶縁電源となる。
これにより、少ない部品でコンデンサ42(C1)に充電電流を供給する電源を実現でき、高電位側に配置された第1のスイッチング素子61のオンを長時間維持することが可能となる。
また、第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)により第1のスイッチング素子61のオンを維持するための電流は第1のスイッチング素子61を駆動するドライバの内部電流だけであり、極僅かな電流が確保できれば充分である。従って、第2のDC/DCコンバータ3は2次巻線n2を追加したトランス32を有した構成となるが、このトランス32の2次巻線n2は簡素な巻線で充分である。
なお、第2のDC/DCコンバータ3は、前述のように、直流電源1の標準電圧値12Vを前提にした降圧と昇圧とを兼ねたコンバータとしたが、直流電源1の標準電圧値が例えば24Vのように高い電圧の場合には降圧式のDC/DCコンバータとしてもよい。
また、以上の説明では、トランス32の2次巻線n2側から第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対し充電電流を供給する構成としたが、この構成に替え、トランス32の2次巻線n2側から第2のブートストラップ回路5のコンデンサ52(C2)に対し充電電流を供給する構成としてもよい。この構成の場合、図2のタイミングT1からT2の期間におけるHブリッジ形インバータ6から放電灯8に印加される電圧極性は負(−)側になる。
以上のように、この実施の形態1によれば、第1の直流電圧V1の高電位側に配置した2つのスイッチング素子のうちの片側の第1のスイッチング素子61のオンを維持する第1のブートストラップ回路4におけるコンデンサ42(C1)は、第2の直流電圧V2による充電に併せさらにトランス22の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3により充電するように構成したので、コンデンサ42(C1)は第2の直流電圧V2と第3の直流電圧V3の双方により充分に充電され、これにより、第1のスイッチング素子61のオン状態を長時間維持することが可能となり、放電灯8に印加される電圧極性が切り換わることなく、DC出力動作に近い片側極性に固定され、点灯確率が低く(始動性が悪く)再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブにおいても安定に点灯するこができる。
また、図1では上述のように、トランス32の2次巻線n2側の第3の直流電圧V3による充電は第1のブートストラップ回路4のコンデンサ42(C1)に対し行う構成としたが、この構成に替え、この第3の直流電圧V3による充電を第2のブートストラップ回路5のコンデンサ52(C2)に対し行う構成も可能であり、この構成とした場合にも、上記同様の効果を得ることができるとともに、放電灯8を点灯するための印加電圧極性を任意に選択し、必要かつ充分なDC的な動作をさせることができ、放電灯点灯装置の設計自由度を高くすることができる。
また、高電位側に配置した第1のスイッチング素子61のオンを維持するコンデンサ42(C1)、または高電位側に配置した第2のスイッチング素子のオンを維持するコンデンサ52(C2)のいずれか一方(片側)に限定して、第2の直流電圧V2と第3の直流電圧V3の双方により充電する構成としたので、左右の高電位側スイッチング素子に対してDC的な長時間動作ができるようにした前記第4の従来例に比し機能が切り詰められ、放電灯点灯装置の構成が簡素化されて装置を小型化できる。
また、第3の直流電圧V3により充電する構成を設けたことにより、再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブの点灯においても簡素で安価な第1および第2のブートストラップ回路4,5を用いることが可能となり、このHgフリーバルブをヘッドランプに使用した場合の車両用の放電灯点灯装置を小型化かつ低廉化することができる。
また、前記第3の直流電圧V3を発生する第2のDC/DCコンバータ3は、チョークコイルとして作用する巻線を1次巻線n1とし、この1次巻線n1に簡素な2次巻線n2を重ねた絶縁形のトランス32の構成としたので、少ない部品でコンデンサ42(C1)(またはコンデンサ52(C2))に充電する電源を実現できる。また、1次巻線n1と2次巻線n2とは絶縁され、第3の直流電圧V3は絶縁電源となっているので、第2の直流電圧V2と干渉することなく第3の直流電圧V3による充電を行うことができる。
また、Hブリッジ形インバータ6の第1のスイッチング素子61ないし第4のスイッチング素子64それぞれはFETまたはIGBTで構成したので、放電灯8として、定常点灯時の通電電流が従来バルブに対し2倍となるHgフリーバルブを使用する場合にはIGBTの使用を選択し、従来バルブを使用する場合にはFETの使用を選択することにより、放電灯点灯装置を合理的に構成することができる。
以下、この発明の第2の実施形態を説明する。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。
図3においては、第3の直流電圧V3を生成する回路が実施の形態1において使用したトランス(32)をチョークコイル(75)にしてダイオード(71)(72)とコンデンサC3(73)を使用したチャージポンプを構成する回路であり、実施の形態1と異なり、他は同構成である為、同構成部分の説明は省略する。
実施の形態1において説明したように、第2のDC/DCコンバータ3はチョッパ方式のスイッチングレギュレータであり、チョークコイル(75)とトランジスタ(34)の接続点には振幅が第2の直流電圧V2に相当する略短形波が発生している。そして該接続点が“L”レベルのときにコンデンサ73(C3)にHブリッジの出力電圧相当の電圧を充電し、“H”レベルのときに、Hブリッジの出力電圧相当の電圧に第2の直流電圧V2相当の電圧を加算して、第3の直流電圧V3として生成するチャージポンプを形成する。
以上、実施の形態2においても、第3の直流電圧V3が非絶縁にはなるが、他の特性は同等な小型かつ低廉な放電灯点灯装置を構成することができる。
以上のように、この発明に係る放電灯点灯装置は、2つのコンデンサのいずれか一方に、第2の直流電源部とともに充電する他の充電手段を設けたことにより、安定に点灯でき、簡素で安価なブートストラップ回路を用いることで小型化かつ低廉化することができるため、点灯確率が低く再点灯を繰り返す可能性が高いHgフリーバルブをヘッドランプに使用した場合の車両用放電灯点灯装置などに用いるのに適している。

Claims (4)

  1. 第1の直流電源部の高電位側に配置した第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子の2つを含む4つのスイッチング素子をブリッジ状に接続し、前記第1の直流電源部からの直流電圧を交流電圧に変換して該交流電圧を放電灯へ供給するHブリッジ形インバータと、
    直流電源からの直流電圧を第2の直流電圧に変換するDC/DCコンバータからなる第2の直流電源部と、
    前記DC/DCコンバータの入力と出力の間の途中に接続され、第3の直流電圧を生成する充電手段と、
    前記第2の直流電圧を電源として作動する放電灯点灯制御回路と、
    前記第2の直流電圧により充電される第1のコンデンサの充電電圧により前記第1のスイッチング素子のオンを維持する第1のブートストラップ回路と、
    前記第2の直流電圧により充電される第2のコンデンサの充電電圧により前記第2のスイッチング素子のオンを維持する第2のブートストラップ回路とを備え
    前記第1のコンデンサまたは前記第2のコンデンサのいずれか一方を、前記第3の直流電圧によって充電することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 第2の直流電源部は、チョークコイルとして作用する1次巻線と、該1次巻線に対し追加した2次巻線とを備えた絶縁形のトランス構成とし、充電手段は、前記トランスの2次巻線に発生する交流電圧を直流化した電圧により第1のコンデンサまたは第2のコンデンサのいずれか一方を充電することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 第2の直流電源部に発生する略短形電圧を使用してチャージポンプを構成し、チャージポンプのコンデンサによるレベルシフトした電圧により、第1のコンデンサまたは第2のコンデンサのいずれか一方を充電することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. Hブリッジ形インバータの4つのスイッチング素子それぞれをFET(電界効果トランジスタ)またはIGBTで構成したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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