JP5186934B2 - ボールペンチップ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のものでは、コイルスプリングの先端直立状部分とコイル巻き部とは、一つの直線状部分と二つの屈曲部で接続されているものであり、折り曲げ部分である屈曲部は加工硬化しているから、ボールの回転によって受ける力に抗する方向に差が生じボールにかかる荷重が、筆記方向によって変わることで筆記が不安定になり、筆跡の見栄えが悪くなるという問題があった。
よって、コイルスプリングの先端直立状部分が、ボールの回転によってボールとの接触部が中孔内で追従しようとしたときに、あらゆる方向に対する移動でも、ボールがコイルスプリングから受ける荷重に大差なく、その結果、筆跡が均一になるものである。
このようなボールペンチップは、直接又は中継部材を介して、インキタンクと接続され、インキを連通する。インキタンクを外装部材とするタイプのボールペンであっても、リフィルと呼ばれるペン先とインキタンクとを備える部材を、他部材の外装体に収容するものであってもよい。また、ペン先を被嵌するキャップを別部材として設けたものでもよいし、キャップを設けずに、後端ノックなどの操作によってペン先が出没するタイプの筆記具としてもよいが、コイルスプリングによって、非筆記時にボールを前方付勢してボールホルダーの開口部内縁に周接させることで密閉性を得ているので、出没式のボールペンや低粘度インキを内蔵したボールペンに好適に使用できるものといえる。
加工後のインキ通孔内に、バリ等の不要な突起物がある場合には、コイルスプリングを設置する際に引っかかる等の邪魔となってしまったり、インキの吐出を妨げたりする場合があるので、それを取り除くことが望ましい。
筆記時の視認性を向上させるためや、直接又は中継部材を介して、インキタンクと接続する精度を高めるために、ボールホルダーの外形を加工することは適宜である。
ボール抱持室にボールを挿入した後、ボールホルダー先端部をボール径よりも小径に縮径するような塑性加工することによって、ボールをボールホルダーから臨出した状態で回転自在に抜けないように抱持する。
直線状部分と屈曲部で接続され、他の方向の軸線を持つ、連続した他の直線状部分でも同様の動作を行い、それによる先端直立状部分の変位方向も同様である。すなわち方向の異なる直線状部分によって、先端直立状部分の先端に異なる方向に対する変位を与えるものとなる。この異なる方向の変位を組み合わせることにより、先端直立状部分の先端があらゆる方向に変位できるものとなる。
この先端テーパ部2hのテーパ角度α(JIS B0612:2002に記載のテーパ角度に準ずる)は50度から90度となっており、
後方テーパ部2iのテーパ角度βが15度から45度であることに比べると、角度が大きいテーパ形状をしている。
この先端テーパ部2hを形成する圧延加工は、回転自在なローラーを押しつける事によって行う(図示せず)。ローラーの加工される部材に当接する面は、微細な凹凸のほとんどない、鏡面状の平滑な面になっており、その面の状態がボールホルダー2に転写される。ボールホルダー2の先端テーパ部2hの表面は輪郭曲線の算術平均高さRa(JIS B 0601:2001)が1μm以下の鏡面状態となっていると、塗布時に塗布面に当接した際の引っかかりや摩擦抵抗が少なくなる。
接触部3iはボール1と接触する部分であるため、筆記時におけるボールの回転によって中孔2dの範囲内で変位する。方向Qに変位する場合には、先端直線状部分3bと屈曲部3hを塊として、直線状部分3gのねじれqによって変位する。また、方向Rに変位する場合には、先端直線状部分3bと屈曲部3hと直線状部分3gと屈曲部3fを塊として、直線状部分3eのねじれrによって変位する。接触部3iが、その他の方向に変位する場合には、方向Qと方向Rに分解して変位する。
接触部3iをさらに動き易くするためには、直線状部分3eおよび直線状部分3gのねじれ時の剪断応力を小さくすればよい。その部分の線径を小さくすることでも、ねじれによる剪断応力を減少できるが、それを加工等で形成することは困難である。そこで、容易に剪断応力を減少するために各直線状部分の長さを極力長くしたものである。コイルスプリング3の外形よりも外側に各直線状部分が出てしまうと、コイルスプリング3の動作時にボールホルダー2の内壁とで干渉して機能しなかったり、ボールホルダー2へコイルスプリング3をセットする際に不具合となる場合があるため、コイルスプリング3の外形内で設置することが望ましいが、それらの影響がない場合には、より接触部3の追従性を増すためにコイルスプリング3の外形よりも出て設置しても良い。
接触部3iをさらに動き易くするために、ねじれを起こす直線状部分をさらに違う方向で追加したものである。屈曲部3dから後方に向かって順に、直線状部分3j、屈曲部3k、直線状部分3l、屈曲部3mの後方で密着巻き部3cに接続するものである。前述の仮想面におけるそれぞれの直線状部分がなす角度は、直線状部分3gと直線状部分3eが約45°、直線状部分3eと直線状部分3jが約90°、直線状部分3jと直線状部分3lが約135°となっており、接触部3iの変位に必要な直線状部分のねじれを複数箇所でまかなえるようにしたものである。
2 ボールホルダー
2a 先端開口部
2b 内方突出部
2c ボール抱持室
2d 中孔
2e 後孔
2f 溝
2g 転写面
2h 先端テーパ部
2i 後方テーパ部
2j 内縁
3 コイルスプリング
3a コイル巻き部
3b 先端直立状部分
3c 密着巻き部
3d 屈曲部
3e 直線状部分
3f 屈曲部
3g 直線状部分
3h 屈曲部
3i 接触部
3j 直線状部分
3k 屈曲部
3l 直線状部分
3m 屈曲部
4 中継部材
5 インキ収容部
6 インキ
7 高粘度逆流防止剤
8 浮体
Claims (1)
- 塗布部材となるボールと、このボールを一部が開口部より臨出した状態で回転自在に抱持するボールホルダーと、ボールの後端を弾撥力にて前方付勢するコイルスプリングとを少なくとも備えるボールペンチップにおいて、前記コイルスプリングは、直接にボールと接触する先端直立状部分を有すると共に、当該先端直立状部分とコイル巻き部との間に方向が異なり、屈曲部で接続される連続した複数の直線状部分を有するボールペンチップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008021508A JP5186934B2 (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ボールペンチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008021508A JP5186934B2 (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ボールペンチップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009178989A JP2009178989A (ja) | 2009-08-13 |
JP5186934B2 true JP5186934B2 (ja) | 2013-04-24 |
Family
ID=41033329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008021508A Active JP5186934B2 (ja) | 2008-01-31 | 2008-01-31 | ボールペンチップ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP5186934B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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2008
- 2008-01-31 JP JP2008021508A patent/JP5186934B2/ja active Active
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