JP5186851B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータの発達、特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、このカラー液晶ディスプレイが高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
上記カラーフィルタは、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備えており、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われる。
このようなカラーフィルタの形成方法としては、例えば基材上に、光触媒と、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により特性が変化する材料とを含有する光触媒含有層形成用塗工液を用いて光触媒含有層を形成し、この光触媒含有層をパターン状に露光することにより、特性が変化したパターンを形成し、着色層をインクジェット法により形成する方法が提案されている(特許文献1)。また例えば、基材上に着色層を形成する着色層形成用塗工液を留めるためのバンクを形成し、このバンクにフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマを照射することによりバンクを撥液性として、インクジェット法により着色層を形成する方法も提案されている(特許文献2)。
これらの方法によれば、インクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成することが可能であることから、複雑な工程を繰り返す必要がなく、製造効率がよいという利点を有している。また現像液等を用いる必要がないことから、部材の劣化等が生じるおそれもないものとすることができる。しかしながら、各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液の吐出量にはバラつきがある。そのため、各着色層形成用領域に吐出される着色層形成用塗工液の量が均一なものとならず、各着色層の色相等にバラつきが生じ、形成されたカラーフィルタに色ムラが発生する等の問題があった。
そこで、各インクジェットノズルからの吐出量を調整するために、各インクジェットノズルごとに検量線を作成し、吐出液滴数を増減させること等により各インクジェットノズルからの吐出量を均一化する方法等が提案されている(例えば特許文献3)。しかしながら、着色層を形成する際には通常、色ムラ低減等のために上記各着色層形成用領域に複数のインクジェットノズルから着色層形成用塗工液を塗布し、各着色層を形成する方法が採用されている。そのため、上記調整方法では、実際の製造条件と異なる条件で各インクジェットノズルの吐出条件の調整が行われることとなり、的確に調整を行うことが難しいという問題があった。また通常、上記調整後のインクジェットノズルからの吐出量にも多少の誤差があることから、複数のインクジェットノズルを用いて着色層を形成する場合、それぞれの誤差が積み重なること等によって、形成される着色層の色ムラが大きくなる場合がある、という問題もあった。これは、例えば3つのインクジェットノズルを用いて各着色層を形成する場合に、それぞれのインクジェットノズルの吐出条件にそれぞれ誤差があった場合、最大3つのインクジェットノズルからの吐出量の誤差が重なり、目的とする値から大幅にずれてしまうからである。
また上記調整方法を用いた場合、すべてのインクジェットノズルの検量線を作成する必要があることから、工程が煩雑であるという問題もあった。
特開2001−074928号公報 特開2000−187111号公報 特許第3106110号公報
そこで、複数のインクジェットノズルを用いて着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、形成される各着色層の色相等にバラつきが少なく、色ムラの少ない高品質な表示が可能なカラーフィルタの製造方法の提供が望まれている。
本発明は、カラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域に、複数のインクジェットノズルを用いて着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、検査用基板の各テスト用領域上に、上記着色層を形成する際と同じ組み合わせの上記複数のインクジェットノズルから、予め定められた初期条件に従ってそれぞれ上記着色層形成用塗工液を塗布し、検査用着色層を形成する検査用着色層形成工程と、上記検査用着色層を検査し、ムラが生じている上記検査用着色層の形成に用いられた上記複数のインクジェットノズルのうちの一つの上記インクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正した補正条件を決定する補正条件決定工程と、上記補正条件決定工程により決定された上記補正条件に従って、上記カラーフィルタ形成用基板の上記各着色層形成用領域上に上記着色層を形成する着色層形成工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、実際に着色層を形成する際と同様のインクジェットノズルの組み合わせで、上記検査用着色層形成工程および補正条件決定工程を行うことから、的確にインクジェットノズルからの吐出条件を調整することが可能となる。また上記調整の際、複数のインクジェットノズルのうちの一つのインクジェットノズルのみの吐出条件を変更することから、調整の際に生じる誤差を少ないものとすることができる。したがって、形成される着色層の色ムラ等を少ないものとすることができ、高品質な色表示が可能なカラーフィルタを製造することができる。またさらに、上記複数のインクジェットノズルのうちの一つのインクジェットノズルのみの吐出条件を変更することから、全てのインクジェットノズルについて調整を行う必要がなく、製造効率の面からも好ましいものとすることができる。
上記発明においては、上記各着色層形成用領域に、3個〜8個の範囲内の上記インクジェットノズルを用いて上記着色層形成用塗工液を塗布することが好ましい。1つの着色層を形成する際に用いられるインクジェットノズルの数を上記範囲内とすることにより、効率よくカラーフィルタを製造することが可能であり、また補正条件決定工程で決定される補正条件に誤差の少ないものとすることができるからである。
上記発明においては、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程が、カラーフィルタの製造条件を決定するために行われるものとしてもよい。これにより、上記補正条件決定工程により決定された補正条件に基づいて、色ムラ等の少ない高品質なカラーフィルタを製造することが可能となるからである。
また上記発明においては、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程が、カラーフィルタの製造条件を修正するために行われるものとしてもよい。例えばカラーフィルタを連続して製造している際に、色ムラ等の不具合が生じた場合、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を行い、インクジェットノズルからの吐出量を調整することにより、再度、色ムラ等の少ない高品質なカラーフィルタを製造することが可能となるからである。
本発明によれば、的確にインクジェットノズルからの吐出条件を調整することが可能であり、またその調整に誤差の少ないものとすることができることから、形成される着色層に色ムラ等が少なく、高品質な色表示が可能なカラーフィルタを製造することができる。また本発明によれば効率よくカラーフィルタを製造することができるという効果も奏する。
本発明は、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関するものである。以下、本発明のカラーフィルタの製造方法について詳しく説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域に、複数のインクジェットノズルを用いて着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、検査用基板の各テスト用領域上に、上記着色層を形成する際と同じ組み合わせの上記複数のインクジェットノズルから、予め定められた初期条件に従ってそれぞれ上記着色層形成用塗工液を塗布し、検査用着色層を形成する検査用着色層形成工程と、上記検査用着色層を検査し、ムラが生じている上記検査用着色層の形成に用いられた上記複数のインクジェットノズルのうちの一つの上記インクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正した補正条件を決定する補正条件決定工程と、上記補正条件決定工程により決定された上記補正条件に従って、上記カラーフィルタ形成用基板の上記各着色層形成用領域上に上記着色層を形成する着色層形成工程とを有することを特徴とする方法である。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、各着色層の形成に、それぞれ複数のインクジェットノズルが用いられるカラーフィルタの製造方法であり、例えば図1の模式図に示すように、カラーフィルタ形成用基板21の各着色層形成用領域には、複数(図1では3つ)のインクジェットノズルから着色層形成用塗工液12が塗布される。上述したように、各インクジェットノズルから吐出される着色層形成用塗工液12の量には通常バラつきがあるため、形成される着色層22の膜厚にバラつきが生じ、色ムラ等が生じることとなる。なお図1では、各インクジェットノズルから吐出された着色層形成用塗工液12を模式的に区分して記載しているが、実際には各インクジェットノズルから吐出された着色層形成用塗工液12は混合された状態となる。
そこで、本発明のカラーフィルタの製造方法では、例えば図2の模式図に示すように、実際のカラーフィルタに着色層を形成する際と同様のインクジェットノズルの組み合わせで、検査用基板1の各テスト用領域にそれぞれ予め設定された初期条件に基づいて着色層形成用塗工液12を塗布し、検査用着色層3を形成する検査用着色層形成工程を行う(図2(a))。続いて上記検査用着色層3を検査し、ムラが生じている検査用着色層(図2(a)では3Bおよび3C)を特定し、この検査用着色層(3Bおよび3C)の形成に用いられた複数のインクジェットノズルのうちの一つのインクジェットノズル(ここでは、12fおよび12iを吐出したインクジェットノズル)のみの設定条件を調整し、補正条件を決定する補正条件決定工程(図示せず)を行う。これにより、上記補正条件に基づいてカラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域上に着色層を形成する着色層形成工程を行った際に、各着色層に膜厚ムラや色ムラ等がないものとすることができるのである(図2(b))。
本発明においては、実際にカラーフィルタを製造する際と同様のインクジェットノズルの組み合わせでそれぞれ検査用着色層を形成し、上記補正条件決定工程を行うことから、的確にインクジェットノズルからの吐出条件を修正することが可能となり、形成される着色層に色ムラ等が少ないものとすることができる。
また本発明においては、複数のインクジェットノズルのうち、一つのインクジェットノズルのみを選択して、吐出条件の調整を行うことから、生じる誤差を少ないものとすることができる。またさらに、本発明によれば、一部のインクジェットノズルの吐出条件のみを調整することから、全てのインクジェットノズルについて検量線を作成する必要等がなく、効率よく補正条件を決定することが可能となるという利点も有している。
ここで本発明においては、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を、カラーフィルタの製造条件を決定するために行う場合(第1実施態様)、および上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を、カラーフィルタの製造条件を修正するために行う場合(第2実施態様)の2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様ごとにわけて説明する。
A.第1実施態様
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法の第1実施態様について説明する。本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域に、複数のインクジェットノズルを用いて着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、上記検査用着色層形成工程と、上記補正条件決定工程と、上記着色層形成工程とを有し、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を、カラーフィルタの製造条件を決定するために行う方法である。
本実施態様のカラーフィルタの製造方法では、例えば図3のフロー図に示すように、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を行い、最適なインクジェットノズルからの吐出条件を決定した後に、この条件に基づいてカラーフィルタを製造する工程、すなわち着色層形成工程を行うこととなる。本実施態様では、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程後に、再度上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を行い、補正条件が最適化されているか検査等してもよい。
本実施態様によれば、カラーフィルタを製造する前に上記検査用着色層形成工程および補正条件決定工程を行い、上記補正条件決定工程により決定された補正条件に基づいて上記着色層形成工程を行うことから、色ムラ等のない高品質なカラーフィルタを効率よく製造することが可能となる。
以下、本実施態様のカラーフィルタの製造方法について、各工程ごとに詳しく説明する。
1.検査用着色層形成工程
まず、本実施態様のカラーフィルタの製造方法における検査用着色層形成工程について説明する。本実施態様における検査用着色層形成工程は、検査用基板の各テスト用領域上に、上記着色層を形成する際と同じ組み合わせの上記複数のインクジェットノズルから、予め定められた初期条件に従ってそれぞれ上記着色層形成用塗工液を塗布し、検査用着色層を形成する工程である。なお、本実施態様でいう予め定められた初期条件とは、一般的なカラーフィルタを製造する際の着色層形成用塗工液の吐出条件とすることや、インクジェット装置の初期状態の条件等とすることができる。
また上記着色層を形成する際と同じ組み合わせとは、着色層形成工程において、それぞれの着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられる複数のインクジェットノズルの組み合わせと、本工程においてそれぞれのテスト用領域へ着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルの組み合わせとが同一となることをいう。また本工程において上記複数のインクジェットノズルから、それぞれ検査用基板のテスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する方法としては、各テスト用領域に複数のインクジェットノズルから同時に着色層形成用塗工液を塗布する方法であってもよいが、通常、順次各インクジェットノズルから各テスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する方法とされる。またこの際、実際にカラーフィルタを製造する際、すなわち後述する着色層形成工程において着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際と同様の順序で各インクジェットノズルから着色層形成用塗工液の塗布を行ってもよく、またインクジェットノズルを用いる順序を異なるもの等としてもよい。
上記複数のインクジェットノズルを用いた着色層形成用塗工液の塗布方法としては、例えばインクヘッドに形成されているN個のインクジェットノズルを、それぞれn個(整数)のインクジェットノズルが含まれるようにm個のグループに分割し、インクジェットノズルn個分ずつインクジェットヘッドを移動させて着色層形成用塗工液を塗布する方法等とすることができる。具体的には、検査用基板に形成されたn個のテスト用領域と、第1グループのn個のインクジェットノズルとをそれぞれ一対一で対応させて着色層形成用塗工液を塗布した後、n個分インクジェットヘッドを移動させて、第2のグループで同様に着色層形成用塗工液を塗布し、さらにインクジェットヘッドをn個分移動させてm回着色層形成用塗工液を塗布する方法等とすることができる。なお、本実施態様においては上記塗布方法に限定されるものではなく、例えば上記インクジェットヘッドを、インクジェットノズル(n−a(aは整数))分ずつ移動させて着色層形成用塗工液を塗布する方法等としてもよい。
また本実施態様において、上記各テスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルの数、すなわち各着色層を形成する際に用いられるインクジェットノズルの数は、通常、3個〜8個程度、中でも3個〜6個程度、特に3個〜4個程度とされることが好ましい。1つの着色層を形成する際に用いられるインクジェットノズルの数が上記範囲を超えると、工程が煩雑であり、また上記の中の1つのインクジェットノズルの液滴数等を調整するだけでは、調整が困難となるからである。
なお本工程においては、上記着色層形成用塗工液を塗布した後、プリベイク等してもよい。上記検査用着色層は上記着色層形成用塗工液が完全に硬化した状態のものであってもよく、また上記着色層形成用塗工液が完全に硬化していない状態のもの等であってもよい。なお上記プリベイクの条件等については、一般的なカラーフィルタの着色層形成の際の条件と同様とすることができる。
また本実施態様に用いられる検査用基板としては、上記テスト用領域を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば後述する着色層形成工程に用いられるカラーフィルタ形成用基板の着色層形成用領域とテスト用領域の配列や間隔等が異なるもの等であってもよいが、通常、後述する着色層形成工程に用いられるカラーフィルタ形成用基板、すなわちカラーフィルタを実際に製造する際に用いられるカラーフィルタ形成用基板と同様のものが用いられる。
このような検査用基板としては、例えばテスト用領域の周囲に、着色層形成用塗工液を留めるための土手がパターン状に形成されたものとすることや、また上記テスト用領域が親液性領域とされ、かつ上記着色層形成用領域以外の領域が撥液性領域とされているもの等とすることができる。
本実施態様においては特に、上記テスト用領域が親液性領域であり、それ以外の領域が撥液性領域である検査用基板が用いられることが好ましい。後述する着色層形成用工程に用いられるカラーフィルタ形成用基板の着色層形成用領域を親液性領域、それ以外の領域を撥液性領域とすることが、カラーフィルタの製造効率や着色層を高精細に形成することが可能となる面等から好ましいからである。
なお、本実施態様でいう撥液性領域とは、隣接する領域より、液体との接触角が1°以上高い領域をいうこととする。本実施態様においては特に、上記撥液性領域の表面張力40mN/mの液体との接触角が、50°以上、中でも70°以上であることが好ましい。また撥液性領域の純水との接触角は90°以上、中でも100°以上であることが好ましい。一方、上記親液性領域の表面張力40mN/mの液体との接触角は、9°以下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10°以下とされることが好ましい。また、純水との接触角は20°以下、中でも10°以下とされることが好ましい。これにより、上記親液性領域のみに、高精細に着色層形成用塗工液を塗布することが可能となるからである。なお、上記液体との接触角は、上記表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得られるものである。
また、本実施態様に用いられる、上記着色層形成用領域が親液性領域であり、それ以外の領域が撥液性領域である検査用基板の形成方法としては、例えばエネルギー照射に伴う光触媒の作用により濡れ性が変化する濡れ性変化層を基板表面に形成し、この濡れ性変化層の濡れ性をパターン状(テスト用領域のパターン状)に変化させる方法等とすることができる。このような濡れ性変化層を利用して、親液性のパターンを形成する方法としては、例えば特開2002−40230公報や、特開2003−105029公報等に記載された方法を用いることができる。
また、例えば上記テスト用領域のみに、親液性を有する材料を用いて層を形成する方法や、上記テスト用領域以外の領域のみに、撥液性を有する材料を用いて層を形成する方法等であってもよく、またこれらを組み合わせた方法であってもよい。またさらに、テスト用領域以外の領域に、有機材料からなる層を形成し、この層に対してフッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射することにより、テスト用領域以外の領域を、撥液性とする方法等であってもよい。なおプラズマ照射を行うことにより、上記テスト用領域以外の領域を撥液性とする場合、上記テスト用領域の表面は、無機材料が露出、または無機材料によって覆われていることが好ましい。これにより、基板全面にプラズマ照射をした場合であっても、上記テスト用領域にはフッ素が導入されず、テスト用領域以外の領域のみにフッ素が導入されるものとすることができるからである。上記プラズマの照射方法は、例えば特開2000−187111号公報に記載されている方法と同様とすることができる。
また本実施態様に用いられる着色層形成用塗工液としては、実際にカラーフィルタを製造する際と同様の着色層形成用塗工液が用いられることとなる。このような着色層形成用塗工液としては、インクジェット法を用いて形成される一般的なカラーフィルタの着色層を形成する際に用いられるものと同様とすることができる。
2.補正条件決定工程
次に、本実施態様における補正条件決定工程について説明する。本実施態様における補正条件決定工程は、上記検査用着色層形成工程により形成された検査用着色層を検査し、ムラが生じている上記検査用着色層の形成に用いられた上記複数のインクジェットノズルのうちの一つの上記インクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正した補正条件を決定する工程である。本実施態様でいうムラとは、検査用着色層の膜厚のムラや、色度のムラ、輝度のムラ等をいうこととする。
上記検査用着色層を検査する方法としては、例えば上記検査用着色層の色度を検査する方法、輝度を検査する方法、または膜厚を検査する方法とすることができる。
色度を測定する方法としては、顕微鏡形分光光度計を用い、上記各テスト用領域に形成された検査用着色層の色度を計測する方法とすることができる。計測した色度より、赤色検査用着色層(R)に対してはRxを、緑色検査用着色層(G)に対してはGyを、青色検査用着色層(B)に対してはByを抽出し、これらをそれぞれの色度データとすることが有効である。例えば、上記Rx、Gy、およびByの値の分布を把握することにより、検査用着色層の形成に用いられた着色層形成用塗工液の量のブレ等を把握することが可能となり、この色度データに基づいて、補正条件を決定することが可能となる。
上記輝度を測定する方法としては、蛍光灯等の光源を用いて、上記テスト用領域に形成された検査用着色層の透過画像をRGB各色の色分解フィルタを使用したCCDカメラ等で撮影し、全面または測定したい領域を画像として記録する。その後、この画像のRGB各色の濃淡の分布を解析し、輝度分布として算出する方法等とすることができる。なお、CCDカメラ取得画像は輝度データとして算出できればモノクロでもカラーでも良い。また、顕微鏡型分光光度計を用い、上記テスト用領域に形成された検査用着色層の測定したい領域について、輝度を計測する方法も用いることができる。上記方法により、各テスト用領域に形成された検査用着色層の輝度ムラを測定することにより、各テスト用領域に塗布された着色層形成用塗工液の量のムラを把握すること等が可能となる。具体的には、輝度が高い領域においては、塗布された着色層形成用塗工液の量が少なく、輝度が低い領域においては塗布された着色層形成用塗工液の量が多いといえる。したがって、この輝度データに基づいて、補正条件を決定することが可能となる。
また、上記膜厚を測定する方法としては、上記テスト用領域に形成された検査用着色層を、触針型の膜厚計や非接触型の3次元形状測定器等により測定する方法とすることができる。触針型の膜厚計とは、例えば針先を着色層形成用塗工液に接触させたまま移動させ、針先の上下動の推移にて膜厚を計測する手法であり、非接触型の3次元形状測定器とは、例えば光学干渉の干渉縞を用いて相対的な膜厚を算出する手法である。ここで、上記検査用着色層が、完全には硬化していないが混色しない程度に硬化している状態である場合には、非接触型の3次元形状測定器を使用する方法であることが好ましい。なお、上記膜厚を測定する方法を用いる場合、例えば各テスト用領域に形成された上記検査用着色層の最大膜厚の分布を測定する方法であってもよく、またテスト用領域に形成された検査用着色層の平均膜厚の分布を測定する方法であってもよい。平均膜厚は、上記測定器により、各テスト用領域内の検査用着色層の膜厚を複数箇所について測定し、その測定値から算出することができる。
ここで、膜厚が厚い領域においては、塗布された着色層形成用塗工液の量が多く、膜厚が薄い領域においては塗布された着色層形成用塗工液の量が少ないといえる。したがってこの膜厚データに基づいて、補正条件を決定することが可能となる。
なお、本工程は、上記のいずれか一種類の測定方法のみを行うものであってもよく、また例えば二種類以上の測定方法を組合わせて行うものであってもよい。二種類以上の測定方法を組合わせた場合、より正確に補正条件を決定することが可能となる。
また本工程において、上記検査用着色層の形成に用いられた複数のインクジェットノズルのうちの一つのインクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正して補正条件を決定する方法としては、上述した検査方法により検査し、得られたデータから検量線等を作成し、着色層形成用塗工液の量が多すぎる領域、少なすぎる領域等を割り出し、その着色層形成用塗工液の量がぶれている領域に必要とされる着色層形成用塗工液の量、または減らす着色層形成用塗工液の量を算出する。その後、上記テスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布した複数のインクジェットノズルのうちから一つのインクジェットノズルを選択し、このインクジェットノズルの吐出条件を、算出された調整量に合わせて調整し、補正条件を決定する。本工程において調整のために選択されるインクジェットノズルは特に限定されるものではなく、例えば各検査用着色層を形成した際に、最後に用いたインクジェットノズルをそれぞれ選択してもよく、また最初や中間に用いたインクジェットノズルをそれぞれ選択してもよい。また各検査用着色層ごとに、異なるタイミングで用いたインクジェットノズルを適宜選択してもよい。
なお、選択された上記インクジェットノズルの吐出条件を調整する方法としては、吐出液滴数を増減させる方法が一般的に用いられ、上記調整後の条件が、補正条件として用いられることとなる。また上記補正条件においては、上述した方法により選択されたインクジェットノズル以外の吐出条件は、初期条件と同様の条件とされる。本実施態様においては、本工程により決定された補正条件が、後述する着色層形成工程に反映されることとなり、上記補正条件に基づいてカラーフィルタの製造が開始されることとなる。
3.着色層形成工程
次に、本実施態様における着色層形成工程について説明する。本実施態様における着色層形成工程は、上記補正条件に基づいて、カラーフィルタ形成用基板の着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布し、着色層を形成する工程である。
本実施態様において着色層形成用塗工液を塗布する方法としては、着色層形成用塗工液上記補正条件に従って塗布する方法であれば特に限定されるものではなく、例えば複数のインクジェットノズルから、同時に着色層形成用塗工液を塗布する方法であってもよいが、通常、各インクジェットノズルから順に着色層形成用塗工液を塗布する方法とされる。
また上記着色層形成用領域を有するカラーフィルタ形成用基板としては、着色層形成用領域にインクジェットノズルから吐出された着色層形成用塗工液を付着させ、高精細に着色層を形成可能なものであれば特に限定されるものではない。本実施態様においては、上述したテスト用基板と同様に、例えば着色層形成用領域の周囲に、着色層形成用塗工液を留めるための土手がパターン状に形成されたものとすることや、また上記着色層形成用領域が親液性領域とされ、かつ上記着色層形成用領域以外の領域が撥液性領域とされているもの等とされることが好ましい。
このようなカラーフィルタ形成用基板としては、透明基板上に着色層形成用領域が形成されたものとすることができ、このような着色層形成用領域の形成方法としては、上述したテスト用基板のテスト用領域の形成方法と同様とすることができる。
また上記透明基板としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。また上記透明基板上には遮光部が形成されていてもよい。上記遮光部としては、一般的なカラーフィルタに用いられる遮光部と同様とすることができる。
4.その他の工程
なお、本実施態様においては、上述した検査用着色層形成工程、補正条件決定工程、および着色層形成工程以外に、適宜他の工程を有していてもよい。このような工程については、例えばカラーフィルタ形成用基板を形成する工程や、上記テスト用基板を形成する工程等が挙げられる。
B.第2実施態様
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法の第2実施態様について説明する。本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域に、複数のインクジェットノズルを用いて着色層形成用塗工液を塗布して着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、検査用着色層形成工程と、補正条件決定工程と、着色層形成工程とを有することを特徴とする方法であり、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を、カラーフィルタの製造条件を修正するために行う方法である。
本実施態様は、例えば図4のフロー図に示すように、カラーフィルタ製造中、製造されたカラーフィルタに色ムラ等の不具合が生じた場合に、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を行い、カラーフィルタの製造条件を修正し、再度着色層を形成する着色層形成工程を行うカラーフィルタの製造方法である。本実施態様では、上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程後に、再度上記検査用着色層形成工程および上記補正条件決定工程を行い、補正条件が最適化されているか検査等してもよい。
本実施態様によれば、カラーフィルタ製造中に、色ムラ等の不具合が生じた場合でも、上記検査用着色層形成工程および補正条件決定工程を行って補正条件を決定し、この補正条件に基づいて上記着色層形成工程を行うことから、再度色ムラ等のない、高品質なカラーフィルタを製造することが可能となる。以下、本実施態様における検査用着色層形成工程および補正条件決定工程について説明する。なお、上記着色層形成工程については、上述した第1実施態様と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
1.検査用着色層形成工程
まず、本実施態様のカラーフィルタの製造方法における検査用着色層形成工程について説明する。本実施態様における検査用着色層形成工程は、検査用基板の各テスト用領域上に、上記着色層を形成する際と同じ組み合わせの上記複数のインクジェットノズルから、予め定められた初期条件に従ってそれぞれ上記着色層形成用塗工液を塗布し、検査用着色層を形成する工程である。なお、本実施態様でいう予め定められた初期条件とは、実際にカラーフィルタを製造していた際の着色層形成用塗工液の吐出条件とすることができる。
また上記着色層を形成する際と同じ組み合わせとは、上記着色層形成工程において、それぞれの着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられる複数のインクジェットノズルの組み合わせと、本工程においてそれぞれのテスト用領域へ着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルの組み合わせとが同一となることをいう。なお、上記インクジェットノズルの組み合わせは、本工程および補正条件決定後に行われる着色層形成工程における組み合わせと同様とされればよく、不具合が生じたカラーフィルタを製造していた際と同一でなくてもよい。
また本工程において上記複数のインクジェットノズルから、それぞれ検査用基板のテスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する方法としては、各テスト用領域に複数のインクジェットノズルから同時に着色層形成用塗工液を塗布する方法であってもよいが、通常、順次各インクジェットノズルから各テスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する方法とされる。またこの際、実際にカラーフィルタを製造する際、すなわち後述する着色層形成工程において着色層形成用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際と同様の順序で各インクジェットノズルから着色層形成用塗工液の塗布を行ってもよく、またインクジェットノズルを用いる順序を異なるもの等としてもよい。
なお、上記複数のインクジェットノズルを用いた着色層形成用塗工液の塗布方法や用いられる検査用基板、着色層形成用塗工液等については、上述した第1実施態様と同様とすることができる。
また本実施態様においても、上記各テスト用領域に着色層形成用塗工液を塗布する際に用いられるインクジェットノズルの数、すなわち各着色層を形成する際に用いられるインクジェットノズルの数は、通常、3個〜8個程度、中でも3個〜6個程度、特に3個〜4個程度とされることが好ましい。1つの着色層を形成する際に用いられるインクジェットノズルの数が上記範囲を超えると、工程が煩雑であり、また上記の中の1つのインクジェットノズルの液滴数等を調整するだけでは、調整が困難となるからである。
また本工程においては、上記着色層形成用塗工液を塗布した後、プリベイク等してもよい。上記検査用着色層は上記着色層形成用塗工液が完全に硬化した状態のものであってもよく、また上記着色層形成用塗工液が完全に硬化していない状態のもの等であってもよい。なお上記プリベイクの条件等については、一般的なカラーフィルタの着色層形成の際の条件と同様とすることができる。
2.補正条件決定工程
次に、本実施態様における補正条件決定工程について説明する。本実施態様における補正条件決定工程は、上記検査用着色層形成工程により形成された検査用着色層を検査し、ムラが生じている上記検査用着色層の形成に用いられた上記複数のインクジェットノズルのうちの一つの上記インクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正した補正条件を決定する工程である。本実施態様でいうムラとは、検査用着色層の膜厚のムラや、色度のムラ、輝度のムラ等をいうこととする。
上記検査用着色層を検査する方法としては、例えば上記検査用着色層の色度を検査する方法、輝度を検査する方法、または膜厚を検査する方法とすることができ、第1実施態様で説明した方法と同様とすることができる。
また本工程において、上記検査用着色層の形成に用いられた複数のインクジェットノズルのうちの一つのインクジェットノズルの設定条件のみを上記初期条件から補正して補正条件を決定する方法としても、上記第1実施態様と同様とすることができる。
なお、選択された上記インクジェットノズルの吐出条件を調整する方法としては、吐出液滴数を増減させる方法が一般的に用いられ、上記調整後の条件が、補正条件として用いられることとなる。また上記補正条件においては、上述した方法により選択されたインクジェットノズル以外の吐出条件は、上述した初期条件と同様の条件とされる。本実施態様においては、本工程により決定された補正条件が、後述する着色層形成工程に反映されることとなり、再度カラーフィルタの製造が開始されることとなる。
3.その他の工程
なお、本実施態様においては、上述した検査用着色層形成工程、補正条件決定工程、および着色層形成工程以外に、適宜他の工程を有していてもよい。このような工程については、例えばカラーフィルタ形成用基板を形成する工程や、上記テスト用基板を形成する工程等が挙げられる。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(パターニング用基材の作製)
カラーフィルタ用ガラス材として用いられている厚み0.7mm、横370mm、縦470mmのCorning社製EAGLE2000を用意し、このガラス基材上にフォトリソグラフィー法にて樹脂製の遮光部を形成した。遮光部のサイズは開口部が100μm×300μm、遮光部分の線幅を20μmとし、横方向に120μmピッチ、縦方向に320μmピッチにて縦横とも1000画素配置した。遮光部分の膜厚は平均1.5μmとした。
上記遮光部付ガラス基材に対し、フッ素化合物を導入ガスとしたプラズマ処理を加えることにより、遮光部の表面を撥液性に、それ以外の部分を親液性とした。このとき表面張力40mN/mの液体との接触角は、遮光部上で65°、それ以外の部分で10°であった。
(検量線用基板の作製)
上記親疎液性を有する遮光部付ガラス基板に対し、インクジェットヘッドを用いて着色層形成用塗工液を塗布した。塗工液はカラーフィルタ用顔料と熱硬化型樹脂等からなるRGB各色の顔料分散型インクを用い、1つの開口部あたり130滴にて所望のカラーフィルタの色が表現できるように濃度を設計した。このときのインクジェットヘッドへの印加電圧は75V、パルス幅は6μsであった。インクジェットヘッドは1ヘッドに対し100ノズルを有するものを用い、1色につき1ヘッド、すなわちRGB3色にて3ヘッドを用いた。塗布は遮光部の1つの開口部(1画素)あたり1ノズルが配置されるように位置決めして行い、かつインク吐出液滴が開口部内に着弾するように行った。
上記インクジェットヘッドの100個のノズルを、A群、B群、C群、D群の4群の各25個に分類した。まずB群、C群、D群のノズルを用い、1つの開口部あたり各ノズルから30滴を重ねて塗布し、計90滴のインク液滴を着弾させ、25個の画素を形成した。
次にA群のノズルを用い10滴のインク液滴を、B、C,D群のノズルにて形成した25個の画素に重なるように塗布した。1画素につき計100滴の液滴を着弾させた基板となった。
同様の手法にてB、C,D群のノズルを用いて各30滴、A群のノズルで30滴塗布した基板を作製し、次にB、C,D群のノズルで各30滴、A群のノズルで50滴塗布した基板を作製した。1つの開口部あたり、100滴、120滴、140滴のインク液滴を着弾させた25画素分の3種類の基板となった。
インクは横方向にRGBの順に繰り返し配置し、縦方向には同色が並ぶように配置した。各色のインクは開口部全域に塗れ広がり、かつ異なる色同士が混色することは無かった。
上記インクを着弾させた基板を120℃のホットプレートに設置し10分間プリベイクした。プリベイク後のインクは、先端の直径が12μmの針で5mgの圧力にて表面を触針しても傷が入らない程度に固化し、混色しない状態であった。
(検量線の作成)
上記着色層を形成した3種類の基板の、各画素の分光光度を、大塚電子製顕微鏡型分光光度計LCF−seriesにて測定し、測定値より色度Rx、Gy、Byを算出した。
次に、インクジェットヘッドA群の各ノズルから吐出する吐出液滴数と色度の関係を求め、検量線を作成した。
(検査用基板の作成および色度による検査)
検量線用基板の作成にて記載した手法と同手法にて、1つの開口部あたりB、C、D群のノズルにて30滴、A群のノズルにて40滴のインク液滴を着弾させ、プリベイクを実施し、これを検量線の作成にて記載した手法と同手法にて各画素の分光光度を測定し、色度分布を算出した。
この色度分布に対し、検量線より、各画素の色度の差を無くすために必要なA群の各ノズルからの液滴量を算出した。
(評価)
インクジェットヘッドのB、C,D群の各ノズルから30滴、A群の各ノズルからは算出した液適量に基づき、検量線用基板の作成にて記載した手法と同手法にて吐出および塗布した。
この結果、各ノズルからの液適量が全て同じ数にて塗布したときと比較し、塗布ムラを消すことができた。
[比較例1]
実施例1に記載した手法と同様の手法にて、検量線用基板を作製した。
(検量線用基板の作製)
上記インクジェットヘッドの100個のノズルを分類することなく、1つの開口部あたり各ノズルから100滴、120滴、140滴のインク液滴を着弾させた3種類の基板を作製した。インクは横方向にRGBの順に繰り返し配置し、縦方向には同色が並ぶように配置した。各色のインクは開口部全域に塗れ広がり、かつ異なる色同士が混色することは無かった。
上記インクを着弾させた基板を120℃のホットプレートに設置し10分間プリベイクした。プリベイク後のインクは、先端の直径が12μmの針で5mgの圧力にて表面を触針しても傷が入らない程度に固化し、混色しない状態であった。
(検量線の作成)
上記着色層を形成した3種類の基板の、各画素の分光光度を、大塚電子製顕微鏡型分光光度計LCF−seriesにて測定し、測定値より色度Rx、Gy、Byを算出した。各画素すなわちインクジェットヘッドの各ノズルから吐出する吐出液滴数と色度の関係を求め、検量線を作成した。
(検査用基板の作成および色度による検査)
検量線用基板の作成にて記載した手法と同手法にて、1つの開口部あたり130滴のインク液滴を着弾させ、プリベイクを実施し、これを検量線の作成にて記載した手法と同手法にて各画素の分光光度を測定し、色度分布を算出した。
この色度分布に対し、検量線より、各画素の色度の差を無くすために必要な各ノズルからの液滴量を算出した。
(評価)
インクジェットヘッドの各ノズルから、算出した液適量に基づき、検量線用基板の作成にて記載した手法と同手法にて吐出および塗布した。この結果、各ノズルからの液適量が全て同じ数にて塗布したときと比較し、塗布ムラは減少した。しかし細かいスジ状の塗布ムラが残り、完全にスジ状のムラを消すことはできなかった。
本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の流れを説明するためのフロー図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の流れを説明するためのフロー図である。
符号の説明
1 …テスト用基板
3 …検査用着色層
12…着色層形成用塗工液
21…カラーフィルタ形成用基板
22…着色層

Claims (4)

  1. カラーフィルタ形成用基板の各着色層形成用領域に、複数のインクジェットノズルを用いて着色層形成用塗工液を塗布し、着色層を形成するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記複数のインクジェットノズルは、同じ数のインクジェットノズルを含む複数個のグループに分割されて用いられ、
    前記インクジェットノズルのグループの組み合わせは、少なくとも一枚の前記カラーフィルタ形成用基板の製造において、変更されることがなく、
    検査用基板の各テスト用領域上に、前記着色層を形成する際と同じ組み合わせの前記複数のインクジェットノズルから、予め定められた初期条件に従ってそれぞれ前記着色層形成用塗工液を塗布し、検査用着色層を形成する検査用着色層形成工程と、
    前記検査用着色層を検査し、ムラが生じている前記検査用着色層の形成に用いられた前記複数のインクジェットノズルのうち、前記インクジェットノズルの複数個のグループのうちの特定のグループに属するインクジェットノズルの設定条件のみを前記初期条件から補正した補正条件を決定する補正条件決定工程と、
    前記補正条件決定工程により決定された前記補正条件に従って、前記カラーフィルタ形成用基板の前記各着色層形成用領域上に前記着色層形成用塗工液を塗布し、前記着色層を形成する着色層形成工程と
    を有し、
    前記検査用着色層形成工程および前記着色層形成工程では、各着色層を形成する際に、前記インクジェットノズルの複数個のグループの全てのグループに属する各々のインクジェットノズルを用いて前記着色層形成用塗工液を塗布することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記各着色層形成用領域に、3個〜8個の範囲内の前記インクジェットノズルを用いて前記着色層形成用塗工液を塗布することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記検査用着色層形成工程および前記補正条件決定工程が、カラーフィルタの製造条件を決定するために行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  4. 前記検査用着色層形成工程および前記補正条件決定工程が、カラーフィルタの製造条件を修正するために行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
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