JP5184316B2 - キセノン精留装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キセノン精留装置に関し、さらに詳しくは、液体キセノンに含まれる微量のクリプトンを除去し、高純度の液体キセノンを精製するキセノン精留装置に関する。
素粒子の検出実験には、高感度検出装置として、液体キセノン検出装置が用いられている。
高エネルギーを有する粒子やガンマ線などが液体キセノン中に飛び込むと、キセノン原子を励起し、励起された原子が元の状態に戻る時に紫外光を発光する。液体キセノン検出装置では、この光を電子増倍管で検出することにより、液体キセノン中に入ってきた粒子やガンマ線のエネルギーなどを詳しく調べることができる。液体キセノンは、光子を発生させるために必要なエネルギーが小さくて済むため、高い感度を期待することができるとともに、応答速度が速いという特長がある。さらに、液体キセノンは、密度が高いため、粒子などと衝突する確率が高く、検出効率も高い。
液体キセノンは、高純度キセノンガスを凝縮することによって生成されるが(例えば、特許文献1、2参照)、市販されている高純度キセノンガスには、50ppm程度の不純物(クリプトン、酸素、窒素、炭化水素類など)が残留しており、特に、クリプトンは、そのうち40ppm程度含まれている。この程度の純度では、素粒子検出感度に支障を来し、特に、残留クリプトンには放射性同位体(85Kr)が含まれており(85Kr/Kr=〜10−11)、この残留クリプトン放射性同位体からの放射線が液体キセノンを励起させてしまうため、観測粒子などの雑音となる。このため、液体キセノン中の残留クリプトンの含有量を0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下にする必要がある。
特許第2981396号公報 特開平7−139876号公報
液体キセノン中のクリプトンの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンを得るためには、特に、液体キセノンに含まれるクリプトンを除去するために高精度の精留が要求される。
通常、キセノンやクリプトンのような希ガスを得るための精留は、空気中には希ガスが極微量(大気中のクリプトン濃度1.14ppm、キセノン濃度0.087ppm)しか含有していないため、大型空気分離プラントに併設した希ガスを採取する精留装置によって行われるが、通常、この精留では、キセノンガス中の残留クリプトンの含有量が100〜50ppm程度までにしか精製していない。
キセノンガスの超高純度精製は、空気分離プラントサイトにて行うことも可能であるが、キセノン精留用の冷却源として空気分離装置内の低温液化ガスを使用するとキセノンを固化させてしまうため、一旦ガス化させた一定温度の低温ガスが必要となる。そのために装置全体が大きなものとなってしまうだけでなく、低温ガスを精度よく温度制御することが極めて困難であった。
また、ユーザーサイトに超高純度精製後のキセノンガスを輸送するためには、ボンベなどの輸送手段によってキセノンガスを移送する必要があり、ボンベや移送管内の残留成分やパーティクルによる輸送中の汚染が生じ、超高純度を維持することは不可能であった。したがって、素粒子の検出実験などを行うユーザーサイトにて、キセノンガスの超高純度精留を行う必要があった。
なお、素粒子の検出実験は宇宙から降り注がれる数多くの粒子から目的の粒子を測定するために地下深く(坑道など)に設置されるため、ユーザーサイトで低温液化ガス(液体窒素など)を調達することが極めて難しく、例え低温液化ガスを調達できたとしても、前述の通り、装置全体が大きくなるので設置が難しく、また低温ガスを精度よく温度制御するのは極めて困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、低温液化ガスの調達が困難なユーザーサイトにて、クリプトンガスの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンを精製することが可能なキセノン精留装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、
請求項1に係る発明は、超高純度キセノンの使用場所に設置され、リボイラーと、該リボイラーの上部に順に連設された精留筒およびコンデンサーとを備えた精留塔と原料ガス液化器を有するキセノン精留装置であって、前記コンデンサーは、キセノンガスの凝縮部をなす内部空間に設けられた柱状の伝熱部をもつ凝縮部本体と、該凝縮部本体の頂部に該凝縮部本体を冷却する冷却部ヘッドをもつ蓄冷式小型冷凍機と、前記凝縮部本体の上部と前記蓄冷式小型冷凍機の冷却部ヘッドとの間に設けられた前記凝縮部本体を加熱する電気ヒーターと、前記凝縮部本体上部の温度を計測し制御する第一の温度センサーと、前記凝縮部の本体下部の温度を計測し制御する第二の温度センサーとを備え、前記第一の温度センサーおよび前記第二の温度センサーの少なくともいずれか一方で前記電気ヒーターを制御し、前記凝縮部には、前記凝縮部本体の頂部側の内面から垂下する多数の柱状の伝熱部が互いに間隔を置いて設けられたキセノン精留装置である。
請求項2に係る発明は、前記柱状の伝熱部の先端部は、先端に向かって次第に縮径するテーパー状をなしている請求項1に記載のキセノン精留装置である。
本発明のキセノン精留装置によれば、素粒子の検出実験などを行う超高純度キセノンの使用場所において、コンデンサーの凝縮部を高精度に温度制御することができる。したがって、キセノンガスを固化させることなく、精留に必要な還流液を確保できるので、クリプトンガスの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンをその使用場所で精製することができる。その結果、超高感度にて素粒子などの観測、計測を可能とする。
また、コンデンサーの凝縮部は凝縮部本体の頂部側の内面から垂下する多数の柱状の伝熱部が互いに間隔を置いて設けられているので、キセノン精留装置をコンパクトにすることができる。
本発明のキセノン精留装置の最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明のキセノン精留装置の一実施形態を示す概略構成図である。図2は、本発明のキセノン精留装置の精留塔を構成するコンデンサーの一実施形態を示す概略構成図である。
この実施形態のキセノン精留装置10は、素粒子の検出実験などを行う超高純度キセノンの使用場所に設置され、精留塔11と、熱交換器12と、原料ガス液化器13と、コールドボックス14とから概略構成されている。
精留塔11は、リボイラー15と、リボイラー15の上部に連設された精留筒16と、精留筒16の上部に連設されたコンデンサー17とから概略構成されている。すなわち、リボイラー15とコンデンサー17が、精留筒16を介して接続され、これらは全て連通している。
精留塔10の底部に設置されたリボイラー15は、内部に液体キセノンを収容した液溜20と、液体キセノンを加熱、気化させるために設けた電気ヒーター18、および、液溜20の温度を測定、温度制御するための温度センサー19が付設されている。
また、液溜20の下部には、精留塔11によるキセノンガスの精留によって生成された液体キセノンをキセノン精留装置10外に取出し、超高純度キセノンとして回収するための製品取出ライン21が接続されている。
精留筒16の内部には、キセノンを精留するためのエレメントが充填されており、精留筒16の中部には、キセノン精留装置10の前処理として不純物(酸素、窒素、炭化水素など)を除去するゲッター式キセノン精製装置(図示略)などによって不純物を除去し精製され、熱交換器12および原料ガス液化器13によって冷却されて少なくとも一部が液化された原料キセノンガスを精留筒16内に導入するための原料導入ライン22が接続されている。
コンデンサー17は、柱状伝熱部を有する凝縮部本体23と、凝縮部本体23を冷却する蓄冷式小型冷凍機24と、凝縮部本体23を加温する電気ヒーター25と、温度制御を行うための第一の温度センサー26および第二の温度センサー27とから概略構成されている。
凝縮部本体23には、キセノンガスを凝縮させる内部空間を有する凝縮部28が設けられている。
この凝縮部28には、凝縮部本体23の頂部側の内面28aから伝熱面積を大きくするため、垂下する多数の柱状の伝熱部29が互いに所定の間隔を置いて設けられている。この伝熱部29の先端部29aは、図2に示すように、先端29bに向かって次第に縮径するテーパー状をなしており、凝縮部本体および柱状の伝熱部29に接触したキセノンガスが凝縮する。さらに、柱状の伝熱部29にて凝縮した液体キセノンが、伝熱部29の表面を伝って、その先端29bに集まり液滴50としてスムーズに滴下させることができる。
柱状の伝熱部29の長さは特に限定されないが、凝縮部本体23を高精度に温度制御して、キセノンガスを効率的に凝縮するためには60mm〜80mmの範囲が好ましい。
また、伝熱部29同士の隙間は、凝縮部28において伝熱部29に対してキセノンガスを効率的に接触させるとともに、凝縮した液体キセノンを効率的に流下するためには、2mm〜4mmの範囲が好ましい。
なお、伝熱部29は、凝縮部本体23の径に応じて、凝縮部28において伝熱部29に対してキセノンガスを効率的に凝縮させるために必要な本数を設ければよい。
また、凝縮部28の下部には、精留筒16と連通するとともに、キセノンガスが凝縮して生成した液体キセノンが凝縮部28内に滞留することなく円滑に精留筒16へ移動するようにするために、凝縮部本体23の頂部側から精留筒16と接続する側に向かって次第に縮径するテーパー状をなす凝縮液体流出部28bが設けられている。
さらに、凝縮部28の上部には、クリプトンガスが多く含まれるオフガスを凝縮部28外に排出するための排出口30が設けられ、この排出口30にオフガス排出ライン31が接続されている。
また、凝縮部本体23の材質は特に限定されないが、熱伝導率の高い材質が好ましく、例えば、銅、アルミニウムなどが挙げられる。
蓄冷式小型冷凍機24は、凝縮部本体23を冷却するために用いられるものであり、凝縮部本体23の頂部にその冷凍機の冷却部ヘッド32が嵌入されて、固定されている。
蓄冷式小型冷凍機24としては、GM冷凍機、スターリング冷凍機、パルスチューブ冷凍機などの極低温冷凍機が用いられる。
電気ヒーター25と第一の温度センサー26は、凝縮部本体23において、互いに所定の間隔を置いて、凝縮部28と蓄冷式小型冷凍機24の冷却部ヘッド32との間に配設されている。電気ヒーター25は凝縮部本体23を加熱するためのものであり、凝縮部本体23上部に設けられた第一の温度センサー26によって凝縮部本体23上部の温度が高精度に一定となるように所定の温度で制御される。
また、第二の温度センサー27は、凝縮部本体23において、凝縮部28の下部に設けられており、凝縮部本体23下部の温度を計測し、電気ヒーター25を制御して凝縮部本体23の温度を高精度に一定にするためのものである。
熱交換器12は、ゲッター式キセノン精製装置などによって不純物を除去し精製された原料キセノンガスを、キセノン精留装置10内に供給する原料供給ライン34と製品取出ライン21に接続されており、原料供給ライン34を流れるキセノンガスと、超高純度キセノンガスである製品取出ライン21を流れる液体キセノンとの間で熱交換を行うためのもので、原料キセノンガスは冷やされて原料ガス液化器13に導かれ、製品ガスは温められて取り出すことができる。
原料ガス液化器13は、円柱状の熱交換部35と、蓄冷式小型冷凍機36と、電気ヒーター37と、温度センサー38とから概略構成されている。
熱交換部35で、原料供給ライン34から熱交換器12により冷却された原料キセノンガス少なくとも一部が液化され、原料導入ライン22から精留筒16に導入される。
なお、熱交換部35は、原料キセノンガスが蓄冷式小型冷凍機36の冷却部ヘッド39と効率よく熱交換して液化できるような構造とする。例えば、熱交換部35は、スパイラル状の溝を付けた熱伝導のよい金属材料ブロックの外径と嵌め合いとなるような内径の熱伝導のよい金属材料製の胴を取り付け、溝の部分を原料キセノンガスが流れるようにした構造とし、充分な伝熱面積が取れるようにしている。
また、冷却源である蓄冷式小型冷凍機36の冷却部ヘッド39は熱交換部35の金属ブロック頂部に密着させて取り付け、蓄冷式小型冷凍機36の冷却源が冷却部ヘッド39から伝熱して熱交換部35を直接冷却する。
熱交換部35の材質は特に限定されないが、熱伝導率の高い材質が好ましく、例えば、銅、アルミニウムなどが挙げられる。
また、蓄冷式小型冷凍機36としては、蓄冷式小型冷凍機24と同様のものが用いられる。
電気ヒーター37と温度センサー38は、熱交換部35の下部に、互いに所定の間隔を置いて配設されている。
電気ヒーター37は、熱交換部35を加熱するためのものであり、温度センサー38は熱交換部35の温度計を計測し、電気ヒーター37を制御して熱交換部35での原料キセノンガスの液化温度を高精度に一定にするものである。
コールドボックス14は、精留塔11、熱交換器12および原料ガス液化器13を囲んで、槽内を真空断熱して、精留塔11、熱交換器12および原料ガス液化器13が外部からの熱の影響を受けないようにするためのものである。
また、コールドボックス14内に配置された、精留塔11、熱交換器12、原料ガス液化器13、製品取出ライン21、原料導入ライン22,原料供給ライン34などは、これらの中を流動するキセノンガスあるいは液体キセノンを保冷するために多層のアルミマイラーが巻き付けられている。
次に、素粒子の検出実験などを行う超高純度キセノンの使用場所に設置されたこのキセノン精留装置10を用いたキセノンの精留方法を説明する。
ゲッター式キセノン精製装置などにより、水、二酸化炭素、酸素、窒素、メタンなどの不純物が極微量になるまで除去された高純度のキセノンガスを原料として、原料供給ライン34を介して、キセノン精留装置10内に供給する。
ここで、原料として用いられる高純度のキセノンガスは、超高純度の製品キセノンガス中のクリプトンガスの含有量を0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下とするために、クリプトンガスの含有量が例えば、100ppb程度のガスを用いている。
次いで、キセノン精留装置10内に供給され、原料供給ライン34を流れる原料キセノンガスは、熱交換器12にて、精留塔11によって超高純度の製品キセノンガスとして製品取出ライン21を流れる低温の液体キセノンと熱交換される。この熱交換により、原料供給ライン34を流れる原料キセノンガスが冷却される。
次いで、冷却された原料供給ライン34を流れる原料キセノンガスは、原料ガス液化器13の熱交換部35により少なくとも一部が液化されて原料液体キセノンとなる。
原料ガス液化器13では、蓄冷式小型冷凍機36によって冷却された冷却部ヘッド39および電気ヒーター37を温度センサー38により所定の温度に高精度に制御された熱交換部35によって、原料導入ライン22を流れる原料キセノンガスが凝固せずに液化される。
次いで、原料ガス液化器13にて所定の温度に温度制御されて液化された原料キセノンガスは、原料導入ライン22を流れ精留塔11の精留筒16内に導入される。
次いで、精留筒16内に導入された原料液体キセノンは、精留筒内で後述する上昇してくるキセノンガスと向流気液接触(精留)しながら流下し精留筒16の下部に配置されたリボイラー15の液溜20に溜まる。液溜20に貯留された液体キセノンは、電気ヒーター18により加熱されて気化し、キセノンガスとなって精留筒16内を上昇し、流下してくる液体キセノンと向流気液接触(精留)する。
次いで、上昇したキセノンガスは、精留筒16の上部に配置されたコンデンサー17の凝縮部本体23の凝縮部28内において、伝熱部29に接触することにより凝縮される。凝縮された液体キセノンは、還流液として流下し、上昇してくるキセノンガスと向流気液接触(精留)する。
すなわち、コンデンサー17では、リボイラー15によって気化され、凝縮部28内に上昇してきたキセノンガスが、蓄冷式小型冷凍機24および電気ヒーター25により所定の温度に高精度に制御された凝縮部本体23内で固化せずに液化される。
このコンデンサー17における温度制御では、蓄冷式小型冷凍機24の冷却部ヘッド32からの伝熱によって凝縮部本体23が冷却され、第一の温度センサー26および/または第二の温度センサー27による温度測定値をPID制御により制御し電気ヒーター25によって凝縮部本体23が所定の温度となるように加熱することによって、凝縮部28内の温度を均一かつ高精度に制御する。
なお、大気圧下では、キセノンの沸点は−108.1℃、凝固点(融点)は−111.8℃であり、沸点と凝固点の差が3.8℃と非常に小さく、凝縮部本体23の温度を凝固点よりも低くし過ぎるとキセノンガスが固化してしまうので、精留に必要な還流液が得られなくなる。一方、凝縮部本体23の温度を沸点よりも高くすると、凝縮部28において、キセノンガスが凝縮しなくなる。
したがって、本発明のキセノン精留装置においては、コンデンサー17の温度制御を凝縮部本体23の設定温度を例えば、±0.1℃の範囲に制御する必要があり、本方式による高精度の温度制御を行うものである。
次いで、凝縮部28内の伝熱部29に接触して凝縮した液体キセノンは、その先端29bに集まり、液滴50となって落下して精留筒16の還流液となって精留されながら流下し、リボイラー15の液溜20に溜まる。
このようなリボイラー15による液体キセノンの気化と、コンデンサー17によるキセノンガスの凝縮、精留筒16内での精留を繰り返すことによって、リボイラー15の液溜20にはクリプトンガスの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンが溜まり、一方、コンデンサー17の凝縮部28にはクリプトンガスの含有量が多いキセノンガスが溜まる。
そして、コンデンサー17の凝縮部28に溜まったクリプトンガスの含有量が多いキセノンガスは、オフガスとして、オフガス排出ライン31を介して、精留塔11外に排出される。ちなみに、クリプトンの沸点は、大気圧で−152.9℃である。
次いで、リボイラー15の液溜20に溜まったクリプトンガスの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンは、熱交換器12にて、ゲッター式キセノン精製装置などから供給され、原料供給ライン34を流れるキセノンガスと熱交換される。この熱交換により、製品取出ライン21を流れる液体キセノンが常温まで加温されて、超高純度の製品ガスとして、キセノン精留装置10外に取り出される。
素粒子の検出実験などを行う超高純度キセノンの使用場所に設置されたこのキセノン精留装置10によれば、リボイラー15と、その上部に順に連設された精留筒16およびコンデンサー17とを備えた精留塔11を有し、コンデンサー17は、キセノンガスの凝縮部28をなす内部空間が設けられ、蓄冷式小型冷凍機24の冷却部ヘッド32による冷却の伝熱面積を大きくするために凝縮部本体23の頂部側の内面から垂下した多数の柱状の伝熱部29が互いに間隔を置いて設けられており、凝縮部本体23と、電気ヒーター25と、第一の温度センサー26と、第二の温度センサー27とを備えコンデンサー17の凝縮部28を高精度に温度制御することができる。したがって、キセノンガスを固化させることなく精留に必要な還流液を確保できるので、クリプトンガスの含有量が0.1ppb以下、好ましくは10ppt以下、より好ましくは0.1ppt以下の超高純度の液体キセノンをその使用場所で精製することができる。その結果、超高感度にて素粒子などの観測、計測を可能とする。
また、コンデンサーの凝縮部は凝縮部本体の頂部側の内面から垂下する多数の柱状の伝熱部が互いに間隔を置いて設けられているので、キセノン精留装置をコンパクトにすることができる。
本発明のキセノン精留装置の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明のキセノン精留装置の精留塔を構成するコンデンサーの一実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
10・・・キセノン精留装置、11・・・精留塔、12・・・熱交換器、13・・・原料ガス液化器、14・・・コールドボックス、15・・・リボイラー、16・・・精留筒、17・・・コンデンサー、18・・・電気ヒーター、19・・・温度センサー、20・・・液溜、21・・・製品取出ライン、22・・・原料導入ライン、23・・・凝縮部本体、24・・・蓄冷式小型冷凍機、25・・・電気ヒーター、26・・・第一の温度センサー、27・・・第二の温度センサー、28・・・凝縮部、29・・・伝熱部、30・・・排出口、31・・・オフガス排出ライン、32・・・冷却部ヘッド、34・・・原料供給ライン、35・・・熱交換部、36・・・蓄冷式小型冷凍機、37・・・電気ヒーター、38・・・温度センサー、39・・・冷却部ヘッド、50・・・液滴。

Claims (2)

  1. 超高純度キセノンの使用場所に設置され、リボイラーと、該リボイラーの上部に順に連設された精留筒およびコンデンサーとを備えた精留塔と原料ガス液化器を有するキセノン精留装置であって、
    前記コンデンサーは、キセノンガスの凝縮部をなす内部空間に設けられた柱状の伝熱部をもつ凝縮部本体と、該凝縮部本体の頂部に該凝縮部本体を冷却する冷却部ヘッドをもつ蓄冷式小型冷凍機と、前記凝縮部本体の上部と前記蓄冷式小型冷凍機の冷却部ヘッドとの間に設けられた前記凝縮部本体を加熱する電気ヒーターと、前記凝縮部本体上部の温度を計測し制御する第一の温度センサーと、前記凝縮部の本体下部の温度を計測し制御する第二の温度センサーとを備え、前記第一の温度センサーおよび前記第二の温度センサーの少なくともいずれか一方で前記電気ヒーターを制御し、
    前記凝縮部には、前記凝縮部本体の頂部側の内面から垂下する多数の柱状の伝熱部が互いに間隔を置いて設けられたことを特徴とするキセノン精留装置。
  2. 前記柱状の伝熱部の先端部は、先端に向かって次第に縮径するテーパー状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のキセノン精留装置。
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