JP5182620B2 - 固体電解質の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質の製造方法に関する。
従来から、燃料電池の電解質膜、全固体電池の電解質、各種センサー等へ応用することが可能な様々な固体電解質が研究されている。このような固体電解質においては、固体中をイオンが移動することによりイオン伝導性が発現するものと考えられている。そして、このような固体電解質は、比較的低温でイオン伝導性を示し、しかも薄膜等への成形性に優れる等の理由から、特に燃料電池の材料として注目されている。
このような固体電解質としては、WO2002/37506号パンフレット(特許文献1)には、中心細孔直径1〜30nmの細孔を有し且つ金属原子、前記金属原子に結合した酸素原子、並びに前記金属原子又は前記酸素原子に結合した炭素原子を1以上有する有機基からなる骨格と、前記細孔内において前記有機基と結合したイオン交換能を有する官能基とを有する有機無機複合材料からなる固体電解質が開示されている。また、特開2006−117873号公報(特許文献2)においては、式:(HOS−CH−CH−CH−SiO3/2(HS−CH−CH−CH−SiO3/2(SiO1−n−m[式中、n=0.30〜0.63、m=0.03〜0.40、n+m=0.33〜0.70である。)で表されるシリカ系メソ多孔体からなる固体電解質が開示されている。さらに、特開2003−263999号公報(特許文献3)においては、シリケート骨格中のケイ素原子にフェニル基等のアリール基が結合しており、前記アリール基にスルホン酸等のイオン交換能を有する官能基が結合しているシリカ系メソ多孔体からなる固体電解質が開示されている。また、特開2006−196290号公報(特許文献4)においては、少なくとも一部に酸基の結合された金属−酸素骨格を持つ架橋構造体を主成分とするメソ多孔体薄膜からなり、その細孔の内壁が修飾基で被覆されている固体電解質が開示されている。また、このような固体電解質の製造方法としては、特許文献1〜4において、それぞれ特定の有機基を有する有機アルコキシランを界面活性剤の存在下において重縮合して細孔内に界面活性剤を含有する多孔体を得る工程と、前記多孔体から界面活性剤を除去する工程とを含む固体電解質の製造方法が開示されている。しかしながら、上記特許文献1〜4に記載のような固体電解質の製造方法を採用して得られる従来の固体電解質は、低湿度条件下でのプロトン伝導度が必ずしも十分なものではなかった。
WO2002/37506号パンフレット 特開2006−117873号公報 特開2003−263999号 特開2006−196290号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、簡便に細孔径を縮小することができ、低湿度条件下でのプロトン伝導度が十分に向上した固体電解質を効率よく且つ確実に製造することが可能な固体電解質の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されたシリカ系メソ多孔体を準備し、CVD法により前記シリカ系メソ多孔体の細孔内に無機酸化物を積層させることにより、簡便に細孔径を縮小することができ、低湿度条件下でのプロトン伝導度が十分に向上した固体電解質を効率よく且つ確実に製造することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の固体電解質の製造方法は、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されたシリカ系メソ多孔体を準備する工程と、CVD法により前記シリカ系メソ多孔体の前記メソ細孔内に無機酸化物を積層せしめて細孔径を縮小させて固体電解質を得る工程とを含むことを特徴とする方法である。
上記本発明の固体電解質の製造方法においては、前記イオン交換能官能基が、スルホン酸基、リン酸基及びカルボン酸基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基であることが好ましい。
また、上記本発明の固体電解質の製造方法においては、炭素数が6以下の直鎖又は分岐鎖状の鎖式炭化水素基及び炭素数が10以下の環式炭化水素基からなる群から選択される少なくとも一つの炭化水素基に前記イオン交換能官能基が結合した基を含有することが好ましい。なお、このような環式炭化水素基としては、芳香環を少なくとも1つ含有する芳香環含有基が好ましい。
また、上記本発明の固体電解質の製造方法においては、前記シリカ系メソ多孔体が、前記メソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に、2価の炭化水素基を介して、イオン交換能官能基を有する前記芳香環含有基が結合したものであることが好ましい。
本発明によれば、簡便に細孔径を縮小することができ、低湿度条件下でのプロトン伝導度が十分に向上した固体電解質を効率よく且つ確実に製造することが可能な固体電解質の製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の固体電解質の製造方法及び固体電解質をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の固体電解質の製造方法は、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されたシリカ系メソ多孔体を準備する工程と、CVD法により前記シリカ系メソ多孔体の前記メソ細孔内に無機酸化物を積層せしめて細孔径を縮小させて固体電解質を得る工程とを含むことを特徴とする方法である。
先ず、本発明に用いられるシリカ系メソ多孔体について説明する。このようなシリカ系メソ多孔体は、ケイ素原子と酸素原子を必須成分としたケイ素酸化物からなるメソ細孔を有する多孔体である。ここで、本発明にいう「メソ細孔」とは、中心細孔直径が1.0〜20nmの細孔をいう。なお、中心細孔直径とは、シリカ系メソ多孔体の細孔容積(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)を細孔直径(D)に対してプロットした曲線(細孔径分布曲線)の最大ピークにおける細孔直径を意味する。また、細孔分布曲線は、以下のようにして求めることができる。すなわち、先ず、シリカ系メソ多孔体を液体窒素温度(−196℃)に冷却して窒素ガスを導入し、定容量法によりその吸着量を求め、次いで、導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガス吸着量をプロットし、吸着等温線を得る。次に、得られた吸着等温線を用いて、Cranston−Inklay法、Dollimore−Heal法、BJH法等を適用することにより、細孔分布曲線を求めることができる。
このようなシリカ系メソ多孔体は、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されている。このようなメソ細孔内に導入された前記有機基は、メソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に結合しているものである。また、このような有機基が有する「イオン交換能官能基」とは、イオン交換能を有する官能基である。このようなイオン交換能官能基によって、得られる固体電解質にイオン伝導性を付与することが可能となる。このようなイオン交換能官能基としては、スルホン酸基、リン酸基、カルボン酸基及びスルホンイミド基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基が好ましく、スルホン酸基、リン酸基及びカルボン酸基からなる群から選択される少なくとも一つの官能基がより好ましい。
このようなメソ細孔内に導入されている有機基としては、鎖式炭化水素基(i)及び環式炭化水素基(ii)からなる群から選択される少なくとも一つの炭化水素基に前記イオン交換能官能基が結合した基を含有するものが好ましく、炭素数が6以下(更に好ましくは1〜3)の直鎖又は分岐鎖状の鎖式炭化水素基(i)及び炭素数が10以下(更に好ましくは6〜10)の環式炭化水素基(ii)からなる群から選択される少なくとも一つの炭化水素基に前記イオン交換能官能基が結合した基を含有するものがより好ましい。このような鎖式炭化水素基(i)又は環式炭化水素基(ii)の炭素数が前記上限を超えると、細孔容量が少なくなり、あるいは製造時に規則的なメソ細孔構造を形成しなくなる傾向にある。なお、このような有機基としては、鎖式炭化水素基(i)又は環式炭化水素基(ii)に前記イオン交換能官能基が結合した基をそのまま前記有機基としてもよく、あるいは、鎖式炭化水素基(i)又は環式炭化水素基(ii)に前記イオン交換能官能基が結合した基を他の2価の炭化水素基等と結合させたものを前記有機基としてもよい。
また、このような鎖式炭化水素基(i)としては、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐鎖状のプロピル基、直鎖又は分岐鎖状のブチル基、直鎖又は分岐鎖状のペンチル基、直鎖又は分岐鎖状のヘキシル基、直鎖又は分岐鎖状のヘプチル基、直鎖又は分岐鎖状のオクチル基、直鎖又は分岐鎖状のノニル基、直鎖又は分岐鎖状のデシル基、直鎖又は分岐鎖状のウンデシル基、直鎖又は分岐鎖状のドデシル基、直鎖又は分岐鎖状のテトラデシル基、直鎖又は分岐鎖状のヘキサデシル基、直鎖又は分岐鎖状のオクタデシル基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐鎖状のプロピル基が好ましい。
さらに、このような環式炭化水素基(ii)としては特に制限されないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基(ii−1)、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、テトラセニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クワドロフェニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、クリセニル基、テトラフェニル基、ピレニル基及びトリフェニレニル基等の芳香環を少なくとも1つ含有する芳香環含有基(ii−2)等が挙げられ、中でも芳香環含有基(ii−2)がより好ましい。また、このような鎖式炭化水素基(i)及び環式炭化水素基(ii)は他の置換基を有していてもよく、このような置換基としてはスルホ基、ホスホ基、カルボキシル基等が挙げられる。
また、このようなメソ細孔内に導入されている有機基としては、より高度なプロトン伝導性が得られるという観点から、前記イオン交換能官能基が結合した芳香環含有基(ii−2)と、アルキレン基、アルケニレン基及びアルキニレン基からなる群から選択される少なくとも1種の2価の炭化水素基とを含有する有機基であることがより好ましい。すなわち、本発明にかかるシリカ系メソ多孔体としては、前記メソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に、前記2価の炭化水素基を介して、イオン交換能官能基を有する芳香環含有基(ii−2)が結合したものが好ましい。なお、このようなメソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に前記2価の炭化水素基を介してイオン交換能官能基を有する芳香環含有基(ii−2)が結合したシリカ系メソ多孔体によって、より高度なプロトン伝導性が得られる理由は必ずしも定かではないが本発明者らは以下のように推察する。すなわち、先ず、前記シリカ系メソ多孔体においては、細孔に導入された前記有機基の嵩高さによって、低湿度条件下において細孔壁の表面のシラノール基(Si−OH)とイオン交換能官能基(例えば−SOH)とが水素結合してしまう場合がある。しかしながら、イオン交換能官能基を有する芳香環含有基(ii−2)を前記2価の炭化水素基を介して細孔壁中のケイ素原子に結合させると、細孔壁の表面にあるシラノール基(Si−OH)と細孔内のイオン交換能官能基との間に嵩高い前記芳香環含有基(ii−2)が存在することとなり、シラノール基(Si−OH)とイオン交換能官能基との間の水素結合を十分に効率的に抑制できる。また、芳香環含有基(ii−2)と前記ケイ素原子との間に炭化水素基が存在すると、製造時に芳香環含有基(ii−2)のπ電子密度の減少が十分に抑制され、芳香環含有基(ii−2)にイオン交換能官能基を容易に導入することが可能となるため、十分な量のイオン交換能官能基を導入することが容易となる。そのため、イオン交換能官能基を有する芳香環含有基(ii−2)が前記2価の炭化水素基を介して導入されたシリカ系メソ多孔体においては、より高度なプロトン伝導性が得られるようになるものと本発明者らは推察する。
上記2価の炭化水素基は、アルキレン基、アルケニレン基及びアルキニレン基からなる群から選択される少なくとも1種である。このようなアルキレン基としては、炭素数が1〜6のものが好ましく、1〜3のものがより好ましい。また、このようなアルキレン基としては、直鎖状又は分岐鎖状のものであってもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられ、中でも、製造時に芳香環含有基のπ電子密度の減少を十分に抑制できるという観点から、エチレン基(−CH−CH−)、トリメチレン基が特に好ましい。また、前記アルケニレン基としては、炭素数が2〜6のものが好ましく、2〜4のものがより好ましい。また、このようなアルケニレン基としては、直鎖状又は分岐鎖状のものであってもよく、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ブタジエニレン基が特に好ましい。さらに、前記アルキニレン基としては、炭素数が2〜6のものが好ましく、2〜4のものがより好ましい。このようなアルキニレン基としては、直鎖状又は分岐鎖状のものであってもよく、例えば、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基が特に好ましい。
前記芳香環含有基(ii−2)としては、上述のように芳香環を少なくとも1つ有する基であればよく特に制限されないが、芳香環の数が1〜4のものが好ましく、芳香環の数が1〜3のものがより好ましい。このような芳香環の数が前記上限を超えると、規則的なメソ細孔が形成されない傾向にある。
また、前記芳香環含有基(ii−2)としては、低湿度条件下において、細孔壁の表面にあるシラノール基(Si−OH)とスルホ基(−SOH)とが結合することを十分に抑制でき、しかも規則的なメソ細孔を効率よく形成できるという観点から、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、テトラセニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クワドロフェニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、クリセニル基、テトラフェニル基、ピレニル基及びトリフェニレニル基からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、中でも、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基が更に好ましく、製造効率等の観点から、フェニル基が特に好ましい。
また、このようなシリカ系メソ多孔体としては、前記有機基が結合しているメソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子の含有比率が、前記シリカ系メソ多孔体中のケイ素原子の総量に対して2モル%以上30モル%未満の範囲にあることが好ましく、10モル%以上30モル%未満の範囲にあることがより好ましい。このような有機基が結合しているケイ素原子の含有比率が、前記範囲にある場合には、シリカ系メソ多孔体中において3次元架橋形成に寄与するケイ素原子の比率が高くなるため、シリカ系メソ多孔体がより高度な耐水性を示す傾向にある。一方、前記ケイ素原子の含有比率が前記下限未満では、プロトン伝導性が十分なものとならない傾向にある。なお、このようなケイ素原子の含有比率は、シリカ系メソ多孔体の製造時のシリカ原料(モノマー)の仕込み量から、前記モノマーが過不足なく反応したと仮定した場合の組成式:
[A−SiO3/2[SiO
[式中、Aは前記有機基を示し、mとnはそれぞれm+n=1となる数値を示す。]
を求めた後、前記組成式中のmとnの数値から、式:{m/(m+n)}×100(モル%)を計算することにより求めることができる。
また、このようなシリカ系メソ多孔体としては、細孔内に導入されたイオン交換能官能基中のHの量が、0.1mmol/g以上1.5mmol/g未満であることが好ましく、1.0mmol/g以上1.5mmol/g未満であることがより好ましい。このようなHの量が前記下限未満では、得られる固体電解質のプロトン伝導性が十分なものとならない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、得られる固体電解質の親水性が増し、水に溶解する傾向にある。なお、このようなHの量は、酸−塩基滴定法により測定することができる。
このようなシリカ系メソ多孔体のメソ細孔の中心細孔直径は、1〜20nmの範囲にあり、1〜5nmの範囲にあることがより好ましい。このような中心細孔直径の大きさが、前記下限未満では、細孔内の水が液体ではなく固体としての挙動を示し、得られる固体電解質が十分に高いプロトン伝導性を示さなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、低湿度条件下においてプロトンキャリヤーとなる水がメソ細孔内に凝縮しなくなる傾向にある。
また、このようなシリカ系メソ多孔体としては、細孔径分布曲線における中心細孔直径の±40%の範囲に全細孔容積の60%以上が含まれるものがより好ましい。このような条件を満たすシリカ系メソ多孔体は、細孔の直径が非常に均一である。
また、このようなシリカ系メソ多孔体の比表面積については特に制限はないが、100〜1000m2/g(より好ましくは300〜1000m2/g)の範囲であることが好ましい。なお、「比表面積」は、吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。
さらに、このようなシリカ系メソ多孔体としては、そのX線回折パターンにおいて1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークを有することが好ましい。X線回折ピークはそのピーク角度に相当するd値の周期構造が試料中にあることを意味する。したがって、1nm以上のd値に相当する回折角度に1本以上のピークがあることは細孔が1nm以上の間隔で規則的に配列していることを意味する。
また、このようなシリカ系メソ多孔体が有する細孔は、多孔体の表面のみならず内部にも形成される。かかる多孔体における細孔の配列状態(細孔配列構造又は構造)は特に制限されないが、2d−ヘキサゴナル構造、3d−ヘキサゴナル構造又はキュービック構造であることが好ましい。また、このような細孔配列構造は、ディスオーダの細孔配列構造を有するものであってもよい。
ここで、多孔体がヘキサゴナルの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が六方構造であることを意味する(S.Inagaki,et
al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,680,1993;S.Inagaki,et al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,1449,1996、Q.Huo,et al.,Science,268,1324,1995参照)。また、多孔体がキュービックの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が立方構造であることを意味する(J.C.Vartuli,et al.,Chem.Mater.,6,2317,1994;Q.Huo,et al.,Nature,368,317,1994参照)。また、多孔体がディスオーダの細孔配列構造を有するとは、細孔の配置が不規則であることを意味する(P.T.Tanev,et al.,Science,267,865,1995;S.A.Bagshaw,et al.,Science,269,1242,1995;R.Ryoo,et al.,J.Phys.Chem.,100,17718,1996参照)。また、前記キュービック構造は、Pm−3n、Im−3m又はFm−3m対称性であることが好ましい。前記対称性とは、空間群の表記法に基づいて決定されるものである。
また、このようなシリカ系メソ多孔体の形状としては特に制限されないが、薄膜状又は粒子状であることが好ましい。なお、「粒子状」とは、球状の他、円柱状、針状等の形状であってもよい。
以上、本発明に用いるシリカ系メソ多孔体の好適な実施形態について説明したが、次に、本発明の固定電解質の製造方法の各工程について説明する。先ず、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されたシリカ系メソ多孔体を準備する工程について説明する。
このようなシリカ系メソ多孔体を準備する工程としては特に制限されず、メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入された前記シリカ系メソ多孔体を製造することが可能な方法を適宜採用して準備すればよい。このようなシリカ系メソ多孔体を製造する方法としては公知のシリカ系メソ多孔体の製造方法を適宜採用することができるが、以下に示すような方法を採用することが好ましい。すなわち、このような方法としては、溶媒中において、界面活性剤と、下記一般式(1):
(RSi−Y (1)
(式中、Rは同一でも異なっていてもよく、それぞれ低級アルコキシ基、ヒドロキシル基(−OH)、アリル基(CH=CH−CH−)、エステル基(好ましくは炭素数1〜5のエステル基(RCOO−))及びハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子)からなる群から選択されるいずれかの基を示し、Yはイオン交換能官能基の前駆体を有する有機基を示す。)
で表される第一のシリカ原料及び第二のシリカ原料を含むシリカ原料の混合物とを混合し、シリカ中に前記界面活性剤が導入された多孔体前駆体を析出させる工程(A)と、
前記多孔体前駆体に含まれている前記界面活性剤を除去し、多孔体を得る工程(B)と、
前記多孔体中のシリカに導入された有機基中のイオン交換能官能基の前駆体を、イオン交換能官能基に変換する処理を施して、シリカ系メソ多孔体を得る工程(C)と、
を含む方法を採用することが好ましい。以下、工程(A)〜(C)を分けて説明する。
工程(A)は、溶媒中において、前記界面活性剤と、前記一般式(1)で表される第一のシリカ原料及び第二のシリカ原料を含むシリカ原料の混合物とを混合し、前記界面活性剤が導入された多孔体前駆体を析出させる工程である。なお、「析出」という用語は、反応溶液のX線回折測定により、メソ細孔の回折ピークが出現し始めた時を析出の開始時期とし、前記回折ピークが徐々に増加して一定値になった時を析出の終了時期として定義する。
前記一般式(1)中のRは、低級アルコキシ基、ヒドロキシル基(−OH)、アリル基(CH=CH−CH−)、エステル基(好ましくは炭素数1〜5のエステル基(RCOO−))及びハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子)からなる群から選択される少なくとも一つの基である。このようなRとしては、低級アルコキシ基が好ましく、反応性の観点から、炭素数が1〜4程度のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)がより好ましい。
また、前記一般式(1)中のYは、イオン交換能官能基の前駆体を有する有機基であり、前記鎖式炭化水素基(i)又は前記環式炭化水素基(ii)とイオン交換能官能基の前駆体とを含有する基が好ましい。このようなY(有機基)として、下記一般式(2):
−R−X−Q (2)
(式中、Rは、アルキレン基、アルケニレン基及びアルキニレン基からなる群から選択される少なくとも1種の2価の炭化水素基を示し、Xは前記芳香環含有基(ii−2)を示し、Qはイオン交換能官能基の前駆体を示す。)
で表される有機基を用いた場合には、前記シリカ系メソ多孔体として好適な、メソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に、前記2価の炭化水素基を介して、イオン交換能官能基を有する芳香環含有基(ii−2)が結合したシリカ系メソ多孔体を製造することが可能となる。
さらに、このようなイオン交換能官能基の前駆体としては、前記イオン交換能官能基に変換させることが可能な官能基を有する基であればよく、例えば、クロロサルフォニル基、メルカプト基、シアノ基、フルオロサルフォニル基等が挙げられる。
また、このような一般式(1)で表される第一のシリカ原料としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノエチルトリメトキシシラン、2−(4−クロロスルフォニルフェニル)−エチルトリエトキシシラン、2−(4−クロロスルフォニルフェニル)−エチルトリメトキシシラン、2−(4−メルカプトフェニル)エチルトリエトキシシラン、2−(4−メルカプトフェニル)エチルトリメトキシシラン、2−(4−フルオロスルフォニルフェニル)−エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、前記第二のシリカ原料は、アルコキシ基を4個有するテトラアルコキシシラン、アルコキシ基を3個有するトリアルコキシシラン、アルコキシ基を2個有するジアルコキシシラン等を用いることができる。このようなアルコキシシランが有するアルコキシ基が3又は2個である場合は、アルコキシシラン中のケイ素原子には、水酸基等が結合していてもよい。このような第二のシリカ原料としては特に制限されないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等が挙げられる。このような第二のシリカ原料は、単独で用いてもよく、あるいは、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記第一のシリカ原料及び前記第二のシリカ原料を加水分解させた場合には、シラノール基が生じ、生じたシラノール基同士が縮合してケイ素酸化物が形成される。ここで、ケイ素酸化物を形成させる際に、分子中のアルコキシ基の数が多いアルコキシシランを用いると、加水分解及び縮合で生じる結合が多くなる傾向にある。従って、前記第二のシリカ原料としては、アルコキシ基の多いテトラアルコキシシランを用いることが好ましい。このようなテトラアルコキシシランとしては、反応速度の観点からテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランを用いることが特に好ましい。
また、前記第一のシリカ原料及び第二のシリカ原料を含むシリカ原料の混合物としては、前記混合物中における第一のシリカ原料の含有比率が、前記混合物の全量に対して2モル%以上30モル%未満であることが好ましく、10モル%以上30モル%未満であることがより好ましい。このような第一のシリカ原料の含有比率が前記下限未満では、得られる多孔体に十分な量のイオン交換能官能基を配置させることができず、十分なイオン伝導性が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、規則的なメソ細孔が形成されない傾向にあるばかりか、メソ多孔体の3次元架橋形成に寄与するシリカ原子の割合が低下して耐水性が低下する傾向にある。なお、混合物中の含有比率を前記範囲とすることで、得られるシリカ系メソ多孔体中のイオン交換能官能基を有する芳香環含有基が結合したケイ素原子の含有比率を、その多孔体中のケイ素原子の総量に対して2モル%以上30モル%未満の範囲とすることが可能となるため、得られるシリカ系メソ多孔体により高い耐水性を発揮させることが可能となる。また、このような混合物の製造方法は特に制限されず、例えば、乾燥窒素気流中で第一のシリカ原料及び第二のシリカ原料を混合する方法を採用することができる。
また、工程(A)において用いられる界面活性剤は特に制限されず、シリカ系メソ多孔体を製造する際に用いることが可能な公知の界面活性剤を適宜用いることができ、例えば、下記一般式(3):
2n+1N(CH・Z (3)
(式中、nは2以上の整数であり、Zは塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化イオン、HSO又は酢酸イオン等の有機アニオンを示す。)
で表されるアルキルトリメチルアンモニウムハライド、アルキルアルコール、脂肪酸等が挙げられる。また、このような界面活性剤としては、炭素数が10〜26の長鎖アルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウムハライドが好ましく、中でも、デシルトリメチルアンモニウムハライド、ドデシルトリメチルアンモニウムハライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムハライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムハライド、エイコシルトリメチルアンモニウムハライド、ドコシルトリメチルアンモニウムハライドがより好ましい。
このような界面活性剤は、前記シリカ原料と共に溶媒中で複合体を形成する。複合体中のシリカ原料は反応によりケイ素酸化物へと変化するが、界面活性剤が存在している部分ではケイ素酸化物が生成しないため、界面活性剤が存在している部分に孔が形成されることになる。すなわち、このような界面活性剤はシリカ原料中に導入されて孔形成のためのテンプレートとして機能する。また、このような界面活性剤は1種類もしくは2種類以上を組み合わせて用いることが可能であるが、上記のように界面活性剤はシリカ原料の反応生成物に孔を形成させる際のテンプレートとして働き、その種類は多孔体の孔の形状に大きな影響を与えるため、より均一な細孔径を有する多孔体を得るという観点からは、界面活性剤は1種類のみを用いることが好ましい。なお、前記界面活性剤は、粉末のままで添加してもよいが、少量の水に溶解させて添加してもよい。
また、前記溶媒としては、シリカ系メソ多孔体を製造する際に用いることが可能な公知の溶媒を適宜用いることができる。このような溶媒としては、アルコールの含有量が80容量%以下の水系溶媒を用いることが好ましい。また、前記多孔体前駆体を薄膜状とする場合には、前記シリカ原料中に前記水系溶媒を添加し、室温で数分ないし3時間程度攪拌した後に界面活性剤を添加することが好ましい。また、多孔体前駆体を薄膜状とする場合には、溶媒にpH調整剤として少量の酸を添加することが好ましく、pH値は1〜4の範囲に調整することが好ましい。このようにして酸を添加することで各成分が溶解し、均一な溶液が調製できる傾向にある。また、前記酸としては希塩酸(例えば2規定)、硝酸、硫酸等が挙げられ、希塩酸(例えば2規定)を好適に用いることができる。
また、前記多孔体前駆体を粒子状とする場合には、前記水系溶媒中の水とアルコールとの比率を変化させることにより、粒径の均一性を高水準に保持しつつ、得られるシリカ系メソ多孔体の粒径を容易に制御することができる。例えば、水の比率が高い場合は多孔体が析出し易くなるために粒径が小さくなり、逆にアルコールの比率が高い場合は大きい粒径の多孔体を得ることができる。なお、粒子状の多孔体を形成させる場合には、塩基性条件下でシリカ原料等を混合することが好ましい。このような塩基性条件下で反応させた場合には、酸性条件で反応させる場合と比較して、ケイ素原子の反応点が増加し、耐湿性や耐熱性等の物性に優れたケイ素酸化物を得ることができる傾向にある。このような塩基性条件としては、溶媒のpH値が7.5〜13であることが好ましい。
さらに、前記シリカ原料の混合物及び前記界面活性剤を前記溶媒中で混合して多孔体前駆体を得る際には、界面活性剤の含有量を、前記混合物中のシリカ原料1モルに対して、0.1〜3モルとすることが好ましい。界面活性剤の含有量が前記上限を超えるとメソ多孔体の形成に寄与しない余剰の界面活性剤が試料中に混在する傾向にあり、他方、前記下限未満では、メソ多孔体の形成に寄与しない余剰のSiが混在し、また、シリカ層が厚くなり細孔容積が減少する傾向にある。
また、工程(A)における反応条件(反応温度、反応時間等)は特に制限されず、反応温度としては、例えば−20℃〜90℃とすることが好ましい。また、前記多孔体前駆体を薄膜状とする場合には、10℃〜40℃とすることが好ましく、粒子状とする場合には0℃〜80℃(更に好ましくは10℃〜40℃)とすることがより好ましい。なお、具体的な反応条件は、用いるシリカ原料の種類や目的とする多孔体の形状等に基づいて適宜決定することが好ましい。
また、前記多孔体前駆体を薄膜状とする場合には、前記シリカ原料の混合物及び前記界面活性剤を前記溶媒中で混合して得られた溶液を基板上にコートして反応させることにより、全体を均一なまま固化させることができ、薄膜状の多孔体前駆体を得ることが可能となる。このような溶液を基板にコートする方法としては特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができ、スピンコート法、キャステイング法、ディップコート法等を採用することができる。
一方、前記多孔体前駆体を粒子状とする場合には、前記シリカ原料の混合物および前記界面活性剤を前記溶媒中で混合して得られた溶液を用いて、前記シリカ原料をそのまま反応させればよい。また、前記多孔体前駆体を粒子状とする場合には、反応は撹拌状態で進行させることが好ましい。
次に、工程(B)について説明する。工程(B)は、前記多孔体前駆体に含まれている前記界面活性剤を除去し、多孔体を得る工程である。
このような界面活性剤を除去する方法としては、例えば、有機溶媒で処理する方法、イオン交換法等を挙げることができる。このような有機溶媒で処理する方法を採用する場合においては、界面活性剤に対する溶解度が高い良溶媒中に多孔体前駆体を浸漬して界面活性剤を抽出する。イオン交換法を採用する場合においては、多孔体前駆体を酸性溶液(少量の塩酸を含むエタノール等)に浸漬し、例えば50〜70℃で加熱する。これにより、多孔体前駆体の孔中に存在する界面活性剤が水素イオンでイオン交換される。なお、イオン交換により孔中には水素イオンが残存することになるが、水素イオンのイオン半径は十分小さいため孔の閉塞の問題は生じない。
次に、工程(C)について説明する。工程(C)は、前記多孔体中のシリカに導入された有機基中のイオン交換能官能基の前駆体をイオン交換能官能基に変換する処理を施して、シリカ系メソ多孔体を得る工程である。
このようなイオン交換能官能基の前駆体をイオン交換能官能基に変換する方法としては、前記前駆体をイオン交換能官能基に変換することが可能な方法であればよく、特に制限されず、イオン交換能官能基の前駆体の種類及び変換するイオン交換能官能基の種類等に応じて様々な方法を採用することができ、前記前駆体を、スルホン酸、カルボン酸基等のイオン交換能官能基に変換させることが可能な公知の方法を適宜採用してもよい。
このようなイオン交換能官能基に変換する処理としては、例えば、イオン交換能官能基の前駆体の官能基がメルカプト基であり、これをスルホン酸基に変換する場合には、酸化剤を用いて酸化せしめる方法を採用することができる。このような酸化剤を用いて酸化する方法としては特に制限されず、酸化剤を用いてメルカプト基を酸化してスルホン酸基に変換することが可能な方法であればよい。また、前記酸化剤としては、メルカプト基を酸化してスルホン酸基に変換することが可能なものであればよく、特に制限されず、例えば、過酸化水素、硝酸、硫酸、クラウンエーテル等が挙げられる。このような酸化剤の中でも、反応性の高さ、細孔の保持等の観点から、過酸化水素が好ましい。また、このような酸化剤を用いて酸化する方法における反応温度、反応時間等の条件は特に制限されるものではないが、反応温度は100℃以下(より好ましくは10〜80℃)であることが好ましく、反応時間は30分〜6時間以内であることが好ましい。このような反応温度及び反応時間が前記下限未満では、メルカプト基の酸化が起こりにくく、メルカプト基を酸化してスルホン酸基に変換することが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、シリカ系メソ多孔体の細孔が一部崩壊する傾向にある。
また、このようなイオン交換能官能基に変換する処理としては、イオン交換能官能基の前駆体の官能基がシアノ基であり、これをカルボン酸基に変換する場合においては、酸化剤を用いて酸化せしめる方法を採用することができる。このような酸化剤としては、シアノ基を酸化してカルボン酸基に変換することが可能なものであればよく、特に制限されず、例えば、硫酸、塩酸、酢酸、ギ酸等の酸や過酸化水素、クラウンエーテル等が挙げられる。このような酸化剤の中でも、反応性の高さ、細孔の保持等の観点から、硫酸が好ましい。また、このような酸化剤を用いて酸化する方法における反応温度、反応時間等の条件は特に制限されるものではないが、濃度が1mol/L以上の硫酸を用いる場合は、25〜150℃(より好ましくは50〜130℃)の温度条件で1〜24時間程度、加熱還流することが好ましい。
また、イオン交換能官能基の前駆体の官能基がクロロスルフォニル基であり、これをスルホン酸基に変換する場合には、前述の工程(B)において酸性溶液を用いて界面活性剤を抽出する際に、併せて前記酸性溶液によりクロロスルフォニル基をスルホン酸基に交換する方法を採用してもよい。
また、このような工程(A)〜(C)を含むシリカ系メソ多孔体を製造する好適な方法においては、前述のような酸化剤を用いて、工程(B)と工程(C)とを同時に実施してもよい。
次に、本発明の固定電解質の製造方法に含まれる、CVD法により前記シリカ系メソ多孔体の前記メソ細孔内に無機酸化物を積層せしめて細孔径を縮小させて固体電解質を得る工程について説明する。
このようなCVD法(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)としては、前記無機酸化物を積層させることが可能な方法であればよく特に制限されず、熱CVD、光CVD、プラズマCVD法等の公知のCVD法が挙げられる。このようなCVD法を実施する際に用いる装置も特に制限されず、公知のCVD装置を適宜用いることができる。
このようなCVD法において採用する反応雰囲気としては、酸化雰囲気である場合にはシリカ系メソ多孔体のメソ細孔内に導入された有機基の燃焼が起こる場合が生じる傾向にあるため、窒素又はアルゴン等の不活性雰囲気であることが好ましい。
このようなCVD法において採用する温度条件は特に制限されないが、シリカ系メソ多孔体の温度を250℃以下(より好ましくは100〜200℃)とすることが好ましい。このような温度条件が前記下限未満の場合には、無機酸化物の積層速度が遅くなってしまい、反応時間及びエネルギー消費が大きくなる傾向があり、他方、前記上限を超えるとシリカ系メソ多孔体に導入された有機基が分解される傾向にある。
また、このようなCVD法により積層される無機酸化物としては特に制限されず、例えば、シリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナ、P等が挙げられる。このような無機酸化物の中でも、親水性の観点から、シリカがより好ましい。
また、前記無機酸化物を積層させるために用いる原料化合物としては、CVD法により前記無機酸化物を形成させることが可能なものであればよく特に制限されないが、例えば、トリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン等が挙げられる。また、このような原料化合物の中でも、工業用原料であり且つコストの低減が図れるという観点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシランがより好ましい。
なお、このような無機酸化物層の厚みは、熱CVD法を採用する場合、特にCVD反応時間と相関関係があり、CVD反応時間を調整することによって、その厚みをある程度制御することが可能であり、細孔径を制御することが可能である。更に、このような無機酸化物層の厚みは、CVD反応温度や用いる原料化合物の種類、原料化合物を導入する際の流量等によっても変化するが、目的とする層の厚みに応じて、これらを適宜調整することによっても、その厚みをある程度制御することが可能である。
このようにして無機酸化物層をメソ細孔内に積層させることで、その細孔の細孔径を縮小させることが可能となる。そして、このようにして細孔径を縮小させることで、水の毛管凝縮を効率よく利用でき、例えば相対湿度40%以下となるような低相対湿度条件下においても、十分に高いプロトン伝導性を有する固体電解質をえることが可能となる。また、本発明においては、無機酸化物層をメソ細孔内に積層させるため、メソ細孔の規則構造を十分に維持しつつ細孔径の小さい固体電解質を得ることが可能となるとともに、メソ細孔壁の厚みが厚くなるため構造的にも安定な固定酸化物を得ることまでもが可能となる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
先ず、界面活性剤としてのヘキサデシルトリメチルアンモニウム・ブロマイド(CTAB:C16TMABr:1.07g)と、水酸化テトラメチルアンモニウム(6.56g)と、水(44.9g)とを室温(25℃)条件下で2時間撹拌して混合液を得た。次いで、前記混合液中に、下記一般式(4):
(式中、Meはメチル基を示す。)
で表される2−(4−クロロサルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン(CSPETMS)1.29gと、テトラメトキシシラン(TMOS)3.33gとを乾燥窒素気流中で予め混合して得られたシリカ原料(TMOSとCSPETMSのモル比:TMOS/CSPETMS=4[モル比])の混合物を添加し、室温(25℃)条件下で2時間撹拌して反応混合液を得た。次いで、前記反応混合液を100℃の温度条件下に48時間静置して前記シリカ原料を反応させた後、固形分をろ過により取り出し、洗浄して界面活性剤が含有された多孔体前駆体を得た。
次いで、前記多孔体前駆体を1質量%濃度の塩酸溶液(エタノール希釈)200mL中に添加し、その後、60℃の温度条件下において24時間撹拌(200rpm)することにより、前記多孔体前駆体から界面活性剤を除去するとともにクロロサルフォニル基をスルホン酸基に変換せしめ、スルホン酸基を有する有機基が導入された粉末状のシリカ系メソ多孔体を得た。なお、このようなシリカ系メソ多孔体のスルホン酸基中のH量を、酸−塩基滴定法により測定したところ、細孔内に導入されたスルホン酸基中のH量は0.79mmol/gであることが確認された。
(実施例1)
図1に模式的に示すCVD装置を用いて、CVD法により合成例1で得られた粉末状のシリカ系メソ多孔体のメソ細孔内にシリカ(無機酸化物)を積層せしめて、細孔径が縮小された固体電解質を得た。
図1に示すCVD装置は、基本的に、ロータリーポンプ10と、トラップ溶液11を導入するための容器R1と、水12を導入するための容器R2と、シリカ系メソ多孔体13を導入するための容器R3と、無機酸化物の原料化合物14を導入するための容器R4と、圧力計15と、配管16とを備える。また、このようなCVD装置においては、各容器中へのガスの流入及び放出を、容器R1〜R4と接続された配管に設けられた弁を開け閉めすることにより制御できる。さらに、本実施例においては、このようなシリカ系メソ多孔体13として合成例1で得られた粉末状のシリカ系メソ多孔体を用い、無機酸化物の原料化合物14としてトリメトキシシラン(TMOS)を用い、トラップ溶液11は用いず、トラップ溶液11を導入するための容器R1は空の状態にした。また、このようなCVD装置を用いたシリカの積層工程(CVD処理)は、以下に示す第1〜第4工程を20回繰り返す工程とした。
〈第1工程〉ロータリーポンプ10により系内を減圧し、減圧条件(10−3Pa程度)下においてシリカ系メソ多孔体13を200℃の温度条件で2時間加熱する。
〈第2工程〉原料化合物14(トリメトキシシラン)を室温下で蒸発せしめ、減圧(10−3Pa程度)、200℃の条件下でシリカ系メソ多孔体13に対してトリメトキシシラン気相を3分間曝す。
〈第3工程〉水12を室温下で蒸発せしめ、減圧(10−3Pa程度)、200℃の条件下でシリカ系メソ多孔体13に対して水蒸気を3分間曝す。
〈第4工程〉減圧(10−3Pa程度)条件下においてシリカ系メソ多孔体13を200℃の温度条件で2時間加熱する。
(比較例1)
合成例1で得られた粉末状のシリカ系メソ多孔体を、そのまま比較のための固体電解質とした。
[実施例1及び比較例1で得られた固体電解質の特性評価]
〈XRD測定〉
実施例1及び比較例1で得られた固体電解質に対してX線回折(XRD)測定を行った。得られたXRDパターンのグラフを図2に示す。
〈窒素吸着等温線の測定〉
実施例1及び比較例1で得られた固体電解質の窒素吸着等温線を測定した。すなわち、実施例1及び比較例1で得られた固体電解質を、それぞれ液体窒素温度(−196℃)に冷却して窒素ガスを導入し、定容量法によりその吸着量を求め、次いで、導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガス吸着量をプロットした。得られた窒素吸着等温線を図3に示す。また、得られた窒素吸着等温線に基づいてBJH法を適用することにより細孔分布曲線を求めた。得られた細孔分布曲線を図4に示す。また、窒素吸着等温線に基づいて求められる比表面積(BET)、細孔径(BJH)及び細孔容量を表1に示す。
図2に示す結果からも明らかなように、実施例1及び比較例1で得られた固体電解質(CVD処理前後の固体電解質)においては、それぞれd(10)面、d(20)面が確認され、CVD処理前後においてメソ細孔構造の規則性(2D−ヘキサゴナル構造)は維持されていることが確認された。また、図3〜4及び表1に示す結果からも明らかなように、実施例1で得られた固体電解質薄膜(CVD処理後)では中心細孔径(BJH)が2.2nmであり、比較例1で得られた固体電解質(CVD処理前)では中心細孔径(BJH)が2.8nmであることから、CVD処理により細孔径を2.8nmから2.2nmまで縮小できることが確認できた。
(合成例2)
先ず、上記一般式(4)で表される2−(4−クロロサルフォニルフェニル)エチルトリメトキシシラン(CSPETMS)0.50gと、テトラメトキシシラン(TMOS)0.60gとを乾燥窒素気流中で予め混合して得られたシリカ原料(TMOSとCSPETMSのモル比:TMOS/CSPETMS=2.55)に、エタノール(5.0ml)を添加した後、更に、HO(993μl)と2規定のHCl(7μl)とを混合し、室温(25℃)条件下、200rpmの条件で1時間撹拌して、TMOS/CSPETMSゾル溶液を得た。次に、得られたTMOS/CSPETMSゾル溶液に対して、界面活性剤であるオクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド(C18TMACl)0.81gと、エタノール(10ml)と、HO(0.1ml)と、2規定のHCl(10μl)との混合物を添加し、300rpmの条件で2時間撹拌し、混合溶液を得た。
次いで、4端子電極基板(縦40mm、横20mm、電極の種類:白金電極、電極22(c)と電極22(d)との間隔X:5mm、電極22(a)と電極22(b)との間隔Y:2mm、電極22(a)と電極22(d)との間隔Z:1mm、電極22(b)と電極22(c)との間隔W:1mm、電極22(c)の幅V:5mm、電極22(d)の幅U:5mm)に対して、ディップコート法により膜厚が300nmとなるようにして、前記混合溶液をコートし、コート膜積層基板を得た。次に、前記コート膜積層基板をオートクレーブに入れた後、コート膜に対してTMOS(150μl)を添加し、120℃の温度条件で2時間処理した。次いで、前記コート膜に対して、28容量%のNH水溶液(100μl)を添加し、100℃で2時間処理した後、薄膜を100℃の温度条件で1時間乾燥させて、界面活性剤が導入された多孔体前駆体からなる薄膜を得た。その後、エタノールで希釈した1質量%のHCl溶液を用いて、60℃の温度条件下において、前記多孔体前駆体から界面活性剤を抽出するとともに、細孔内のクロロスルフォニル基をスルホン酸基に交換せしめて、細孔表面のケイ素原子にエチレン基を介してフェニルスルホン酸基が結合した薄膜状のシリカ系メソ多孔体を得た。なお、このような固体電解質薄膜が積層した4端子電極基板の模式図を図5に示す。図5中、符号21は基板を示し、符号22(a)〜(d)は白金電極を示し、符号23は薄膜を示す。
(実施例2)
合成例2で得られたシリカ系メソ多孔体の薄膜に対して、CVD法によりシリカを積層せしめて、4端子電極基板上に積層され且つ細孔径が縮小された固体電解質を得た。なお、このようなシリカを積層せしめる工程(CVD処理)は、合成例1で得られたシリカ系メソ多孔体の代わりに合成例2で得られた薄膜が形成された4端子電極基板をシリカ系メソ多孔体13として用いた以外は実施例1と同様にして行った。
(比較例2)
合成例2で得られたシリカ系メソ多孔体の薄膜をそのまま比較のための固体電解質とした。なお、このような固体電解質は、端子電極基板上に積層された薄膜状のものである。
[実施例2及び比較例2で得られた固体電解質の特性の評価]
〈実施例2及び比較例2に用いたシリカ系メソ多孔体の特性評価〉
合成例2で得られたシリカ系メソ多孔体に対して、XRD測定、窒素吸着等温線の測定及びスルホン酸基の量の測定を行った。このような測定の結果、得られたXRDパターンから、メソ細孔に帰属されるピーク(4.05nmのd値に相当する回折角度でのピーク)が確認され、メソ細孔を有することが分かった。また、求めた窒素吸着等温線からBET比表面積は187m/gであり、BJH法により算出して得られた多孔体の中心細孔直径は2.5nmであることが確認された。更に、スルホン酸基中のH量を酸−塩基滴定法により測定した結果、スルホン酸基の量は、それぞれ1.3mmol/gであることが確認された。
〈プロトン伝導度の測定〉
実施例2及び比較例2で得られた固体電解質(薄膜)のプロトン伝導度を4端子直流法により測定した。このようなプロトン伝導度の測定に用いた装置の模式図を示す図6に示す。このようなプロトン伝導度の測定に際しては、実施例2及び比較例2で得られた固体電解質(薄膜)が積層した4端子電極基板21をそれぞれ用いて、基板21の両端の電極22(c)及び電極22(d)にピコアンメータ25を取り付け、0.5Vを印加した際の電流値を測定した。また、中央の2本の電極22(a)及び電極22(b)に電圧計26を取り付けて電圧を測定した。そして、測定された電流と電圧から抵抗値を算出し、プロトン伝導度を求めた。なお、このような測定は、各4端子電極基板をそれぞれガス流通管27中に配置し、30℃の温度条件下で1容量%のHを含むガス(窒素希釈)を流通させ、相対湿度を10〜90%の範囲で変更しながら行った。相対湿度が30%、25%、20%、18%、15%の場合のプロトン伝導度を表2に示す。なお、表2中の棒線(―)は、測定不能であったことを示す。
表2に示す結果からも明らかなように、本発明の固体電解質(実施例2)は、比較のためのシリカ系メソ多孔体からなる固体電解質(比較例1)よりも、低湿度条件下において十分に高度なプロトン伝導性を示すことが確認された。
このような結果から、本発明の固体電解質の製造方法においては、細孔径を簡便且つ確実に縮小させることができるとともに、低湿度条件下におけるプロトン伝導度がより向上した固体電解質を製造することができることが分かった。
以上説明したように、本発明によれば、簡便に細孔径を縮小することができ、低湿度条件下でのプロトン伝導度が十分に向上した固体電解質を効率よく且つ確実に製造することが可能な固体電解質の製造方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明の固体電解質の製造方法は、燃料電池等に用いる固体電解質を製造するための方法等として特に有用である。
実施例1で利用したCVD装置を模式的に示す概略縦断面図である。 実施例1及び比較例1で得られた固体電解質に対してX線回折(XRD)パターンを示すグラフである。 実施例1及び比較例1で得られた固体電解質の窒素吸着等温線を示すグラフである。 実施例1及び比較例1で得られた固体電解質の細孔分布曲線を示すグラフである。 実施例2で得られた固体電解質の薄膜が積層した4端子電極基板の模式図である。 プロトン伝導度の測定に用いた装置の模式図である。
符号の説明
10…ロータリーポンプ、11…トラップ溶液、12…水、13…シリカ系メソ多孔体、14…無機酸化物の原料化合物、15…圧力計、16…配管、R1〜4…容器、21…4端子電極基板、22(a)〜(d)…白金電極、23…固体電解質薄膜、25…ピコアンメータ、26…電圧計、27…ガス流通管、A…ガスの流通方向、X…電極22(c)と電極22(d)との間隔、Y…電極22(a)と電極22(b)との間隔、Z…電極22(a)と電極22(d)との間隔、W…電極22(b)と電極22(c)との間隔、V…電極22(c)の幅、U…電極22(d)の幅。

Claims (4)

  1. メソ細孔内にイオン交換能官能基を有する有機基が導入されたシリカ系メソ多孔体を準備する工程と、CVD法により前記シリカ系メソ多孔体の前記メソ細孔内に無機酸化物を積層せしめて細孔径を縮小させて固体電解質を得る工程とを含むことを特徴とする固体電解質の製造方法。
  2. 前記イオン交換能官能基が、スルホン酸基、リン酸基及びカルボン酸基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  3. 前記有機基が、炭素数が6以下の直鎖又は分岐鎖状の鎖式炭化水素基及び炭素数が10以下の環式炭化水素基からなる群から選択される少なくとも一つの炭化水素基に前記イオン交換能官能基が結合した基を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の固体電解質の製造方法。
  4. 前記シリカ系メソ多孔体が、前記メソ細孔の細孔壁表面のケイ素原子に、2価の炭化水素基を介して、イオン交換能官能基を有する芳香環含有基が結合したものであることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
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