JP5182001B2 - トナーの製造方法およびトナー造粒装置 - Google Patents

トナーの製造方法およびトナー造粒装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、またはトナージェット方式記録法などに用いられるトナーの製造方法及びトナー造粒装置に関する。
電子写真法などの画像形成方法に、静電荷像を現像するためのトナーが使用されている。
このようなトナーの製造法は、粉砕法および重合法に大別され、そのうち粉砕法が簡便かつポピュラーなものとして知られている。
この粉砕法は、転写材に定着させるための結着樹脂と着色剤が使用され、また必要に応じて荷電制御剤、磁性材料および離型剤などが用いられている。これらをトナー原料として混合し、溶融混練して冷却固化した後、得られた混練物を粉砕手段により微細化し、分級手段により所望の粒度分布に分級したり、その後に流動化剤などを添加したりすることによって、画像形成に供するトナーが製造されている。特に近年、高速印字のために、トナー材料としてより低融点の樹脂が用いられ、また高解像度を得るために小粒径化され、しかも離型剤(典型的にはWax)を含有したトナーが望まれている。
このようなトナー原料を用いて製造するトナーの製造方法では、粉砕、分級時に所定粒径に満たない微粉トナー(いわゆる規格外トナー)が発生し、この微粉トナーを回収して再利用することが行われている。
従来、このような微粉トナーを回収、再利用するには、そのまま原料混合工程(混合工程とも言う)に戻す方法、あるいは回収された規格外トナーを造粒機に導入して所定圧力に加圧して造粒した後、混合工程により原料と混合する方法等が採用されている。
例えば、このような発明として、特許文献1には、分散混合工程で分散混合した混合物に規格外のトナーを添加して再利用する発明が開示されている。
また特許文献2には、微粉トナーを混練工程後のトナー中間物に均一に撒き、トナー中間物が有している保有熱で微粉トナーを熔融させた後、冷却、粉砕工程を経て、所定粒径の製品トナーに再生する発明が記載されている。
また、特許文献3には、本来のトナー製造工程とは別に微粉トナー用に混練工程を設け、本来のトナー製造工程と同じバッチ式および連続式1軸又は2軸の送りスクリューからなる押出機で熔融混練を行った後、本来のトナー製造工程に戻す、または粗粉砕まで処理し粗粉砕工程に戻す発明が記載されている。
また、特許文献4には、分級工程で排出された微粉トナーを過熱して溶融または軟化させ、得られた溶融物または軟化物を加圧押出機により押し出して混練工程後で冷却前の混練物に混入する発明が開示されている。
また造粒機を用いて造粒化する方法として、特許文献5には、造粒機を使用したトナーの製造方法の発明が記載されている。
また特許文献6には、造粒機の前段に微粉の嵩密度を上げる脱気装置を具備した発明が開示されている。
さらに特許文献7には、造粒した微粉と、造粒しない生微粉を、再利用する方法の発明が記載されている。
しかしながら、前記特許文献1に記載の微粉トナーリサイクル技術では、微粉トナーを混練機で再度溶融混練する際に樹脂の分子切断が起き、その結果、樹脂の分子量ダウンにより定着性能の悪化を引き起こしたり、機械的強度の低下による耐久性能の悪化などを引き起こすという問題がある。
また、特許文献2に記載の発明は、撒く量が微量である以外はペレット状のトナー中間物の表面に微粉トナーが単に付着した状態となり、この状態では、混練物と微粉トナーが一体化されず、その結果、擦ると容易に剥がれ落ちてしまう。これは混練物と微粉トナーの熱交換率が低いためであり、軟化点が低い微粉トナー以外は溶融・軟化されず、微粉トナーの使用量を多くすることができないという問題があった。
また、特許文献3に記載の発明では、5μm以下の粒径が多いと押出機に供給する際に投入部分に微粉トナーが送り込まれない、いわゆるフィードネック現象が起こってしまい、結局、5μm以下の微粉は定量的に供給できないという問題があった。
さらに、特許文献4に記載の発明では、加圧押出機をヒータで加熱するための電力が必要であるのでエネルギーロスを生じるとともに、加熱されて軟化・溶融した物が容器内に残存して完全にその装置から排出されず、この残存物を除去するメンテナンスを1工程終了毎に、あるいは装置停止後稼動前に一々実行する必要がある等の問題があった。
特に、結着樹脂と離型剤と顔料を含むトナー原料を混合し、混練し、粉砕し、分級する工程を有するトナーの製造方法では、微粉分級の際に発生する規格外の微粒子トナーを、そのまま混合工程等を行うと、以下のような問題点があった。
すなわち、規格外の微粒子トナーの混練機スクリュー部への食込みが悪くなるフィードネック現象が起こった状態で製造されたトナーは、微粉トナーを再利用しない場合のトナーと比較して、予定される混合状態に混合したトナーが得られない。このため各種原材料の分散性が悪くなったり、また、フィードネック現象を起こす結果、混練機からの吐出量が極端に少なくなり、生産能力が低くなるという問題点が生じる。
このような問題点を改善しようとする特許文献6に記載の発明においても、生産性向上には限界がある。
特に特許文献5に記載の造粒工程でも、滑剤効果を有するカーボンブラックが含有されている微粉トナーの造粒は、処理能力が低い。このため、生産量を維持しようとすれば混練機を現状の台数の1台から複数台を準備する必要が生じる。また、特許文献6の発明でも、造粒工程において脱気を行う事が開示されており、前記した滑剤効果の高いカーボンブラックなどを材料として用いたトナーでは、造粒機のホッパー内での脱気の効果が減少するものと容易に推定されるため造粒処理能力が極端に低下する惧れがある。仮に造粒能力をこの発明で示される装置をそのまま適用したような装置を用いると装置が大型化するため、このトナーを製造するスペースが増大化し、以って産業上への寄与が著しく悪化する。さらに、脱気部分の目詰まり等により、次第に脱気効果が減少したとえ初期には十分ではあったとしても、所定の造粒品を定常的に得る事が困難となる。このため、脱気部分についての定期的なメンテナンスが必要であり、造粒工程における品質を一定以上に維持管理する上でも煩雑にもなり、如いては生産性の低下、コストアップの要因となり、産業上の利用性という観点で言えば極端に悪化することとなる。
また前記したように、近年の小粒径化トナー、離型剤含有トナーの生産要望が高まる一方、粉砕・分級機の内部に微細なトナーの付着あるいはワックスなどの成分が融着、付着する現象も加わってきている。特に離型剤含有トナーは、トナー付着、トナー融着が顕著であるため、トナーの生産性を極端に低下させる問題点もあった。
さらに特許文献7に記載の発明でも、上記したような製法で発生する規格外の微粉トナーには滑剤効果の高いシリカを含有している。これを再利用する場合、或いはカーボンブラックを含有するような微粉トナーの場合には、そのまま原料混合工程に戻すと、混練機に原料が食込まない、いわゆるフィードネックが生じる。その結果、混練工程の進行が妨げられ著しく生産性が低下し、特に混練工程の初期に生じなくても徐々に製造の進行の遅れが発生し、結果的には生産性の低下が顕著となるという問題点がある。
このように、上記記載の特許文献の発明で用いられる造粒機を用いて微粉トナーを造粒すると、所定の嵩密度を得ながら、フィードネックを生じないようにする解決手段は、何ら明示されていない。特にどのように構成された造粒装置を用いてどのような条件で工程を行えば所定の嵩密度を得、フィードネックを生じず、使用する装置のメンテナンスも基本的に省略できるように、本発明が開示する2本のプレスロールの速度比を設定する発明は、何ら示されてはいない。また本件発明のような量産技術への展開が開け得る発明は、未だ開示されてはいないと言える。
特開平5−034976号公報 特開平6−186775号公報 特開平8−069126号公報 特開平10−161343号公報 特開平6−266157号公報 特開2006−259017号公報 特許第3435587号公報
本発明は、滑剤効果のあるカーボンブラック、或いはシリカ等の添加剤を含有する微粉トナー、さらに通常の微粉トナーにおいても、生産設備を増強せず、コンパクトかつ安価に、さらにメンテナンスを極力しないような造粒機を用いることによって、生産性を極めて向上させ、安定的に持続、継続できるような効果を有するトナーの造粒方法および造粒装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも結着樹脂と離型剤と顔料を含むトナー原料の粉砕工程および分級工程で生じた所定粒径外の微粉トナーを再利用するトナーの製造方法であって、緩み見掛け密度0.05〜0.25g/ccを0.30〜0.60g/cc にする造粒工程を有し、かつ、前記造粒工程は、略同径の2本のプレスロールが左右に配置され、前記2本のプレスロールの回転比が0.40〜0.95である造粒装置を用いて造粒することを特徴とする。
また、請求項2は、請求項1に記載のトナーの製造方法において、前記2本のプレスロールは速いほうのプレスロールの回転が20rpm以下であり、前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下方向に押し出すような内方向に回転することを特徴とする。
また、請求項3は、請求項1に記載のトナーの製造方法において、前記2本のプレスロールは速いほうのプレスロールの回転が10rpm以下であり、前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下方向に押し出すような内方向に回転することを特徴とする。
また請求項4は、請求項2または3に記載のトナーの製造方法において、前記造粒工程は、前記プレスロールの下部に各々に押圧するスクレーパーを配置し、前記2本のプレスロールにより前記微粉トナーをフィードし押し出して前記スクレーパーで剥離した剥離物を破砕機により破砕し整粒機により整粒して前記微粉トナーを造粒することを特徴とする。
また請求項5は、請求項1〜4のいずれかに記載のトナーの製造方法において、前記造粒工程は前記微粉トナーの緩み見掛け密度が得られる造粒物の見かけ密度(ρ2)と原材料の見かけ密度(ρ1)の比(ρ2/ρ1)が、1.2を越え、前記略同径の2本のプレスロールの径は100〜600mmであることを特徴とする。
また請求項6は、請求項2〜5のいずれかに記載のトナーの製造方法において、前記造粒装置は前記微粉トナーを投入する微粉供給管を上部に有し内部にアジテーターとスクリューとを有するホッパーをさらに有することを特徴とする。
また請求項7は、トナー造粒装置であって、微粉トナーを投入する微粉供給管を上部に内部にアジテーターとスクリューとを有するホッパーと、
前記ホッパーの前記スクリューから入力される原材料を略同径の2本のプレスロールを略水平に配置し、前記2本の各プレスロール下に前記プレスロールを押圧するようにスクレーパーを配置し、前記2本のプレスロールの回転比を0.40〜0.95にすると共に、前記プレスロールの速い方の回転速度を20rpm以下に制御し、前記2本のプレスロールの前記回転比により前記2本のプレスロール間に回転差を与えると共に前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下へ送るように内側に回転して巻き込むように導入し前記スクレーパーにより剥離された剥離物を破砕機で破砕し、整粒機で整粒して、前記微粉トナーの緩み見掛け密度を0.05〜0.25g/ccから、0.30〜0.60g/cc に造粒することを特徴とする。
また請求項8は、請求項7に記載のトナー造粒装置において、前記2本のプレスロールを、独立に駆動させる駆動手段か、または前記回転比となる変速手段を有することを特徴とする。
また請求項9は、請求項7または8に記載のトナー造粒装置において、前記スクリュー、前記アジテーター、前記破砕機および前記整粒機の回転数を任意に設定出来ることを特徴とする。
本発明による造粒装置を用いることで、通常の微粉トナーは無論、滑剤効果のあるカーボンブラック或いは、シリカ等を含有している微粉トナーも、2本のプレスロールの回転差によるズレ作用により、微粉が安定的にこの2本のプレスロールに食込むため、極めて安定した造粒品のトナーが得られ、かつ高い生産性を発揮することができるトナーの製造方法およびトナー造粒装置を提供できる。
また本発明により、長期にわたって安定した造粒品のトナーの確保が出来るため、微粉トナーを高処理量で、かつ高収率で造粒したトナーを生産できるトナーの製造方法、トナーの製造設備を提供できる。
また本発明のトナーの製造方法は、使用される装置のメンテナンスの省力化が可能であり、また、脱気装置或いは、プレスロール部を加圧する加圧手段と加温するためのユニットの両方を省略出来る。さらに、微粉トナーを食込ませる手段としての2本のプレスロールに、V字状溝或いは凹状溝等の加工を施す必要が無く、低エネルギー且つ、コスト低減につながる極めて優れた効果を奏する。
本発明は、少なくとも結着樹脂と離型剤と顔料とを含むトナー原料を混合(混合攪拌)し混練(溶融混練)し、冷却した後、粉砕し分級する工程における前記した粉砕、分級工程中で発生した所定粒径外の微粉トナーを再利用するトナーの製造方法に関する発明である。
[混合攪拌、溶融混練、粉砕、分級の各工程]
混合攪拌、溶融混練、粉砕、分級までの各工程は、従来公知の工程と同様であり、使用される装置等も同様のものが使用可能である。
混合工程(混合攪拌工程とも言う)では、結着樹脂、顔料等の着色剤などを含むトナー原料を回転させる羽根による通常の混合機などを用いて機械的に混合している。このような混合攪拌工程は、通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
また次の混練工程(溶融混練工程)では、前記した混合攪拌工程で得た混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。
この混練工程(溶融混練工程)では、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが重要である。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考に行い、たとえば軟化点より低温過ぎると分散が進まず、また高温過ぎると切断が激しくなるので好ましくない。
粉砕工程は、溶融混練工程の終了後に混練物を粉砕する工程である。この粉砕工程は、まず粗粉砕を行い、次いで微粉砕することが好ましい。この際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、所定の粒径(例えば平均粒径が3〜20μm)のトナー(現像剤)を製造する。このトナーをそのまま現像剤として用いることもできるが、その後たとえばサーフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、やハイブリダイザー(奈良機械製作所製)などの形状処理装置によって粒子形状を円形度0.94〜0.99まで調節して粉砕トナーの形状を球形化することもできる。
本発明のトナー製造方法では、電子写真用のトナーの造粒方法において、左右に配置された2本以上、好ましくは2本のプレスロール間に回転差を与えるような造粒装置を用いて造粒することを特徴としている。本発明のトナーの製造方法に使用される造粒装置で用いられる2本のプレスロールの駆動は、独立に制御することが好ましい。その制御方法としてはインバーターによりプレスロールを駆動する駆動装置(モータ)を独立に制御する。これらの駆動装置の回転数の設定は、タッチパネルで任意に設定変更する事が可能である。これ以外に、回転数の設定を変速手段としてリングコーン無断変速機を用いてこの変速機の設定ボタン或いはセレクトスイッチ等により操作することもできる。
また、予め最適な回転比率が判っている原料を用いる場合には、回転比を変速手段(たとえばギア)等によって共通の駆動装置を用いることもできる。
以下、本発明のトナーの製造方法を実施の形態により、図面を参照しながら説明する。
〔造粒装置〕
図1に示す図は、本発明のトナーの製造方法で好ましく用いられるトナーの造粒機の全体図である。微粉(微粉トナー)は、供給口1から供給され、ホッパー2に貯蔵される。ホッパー2に貯蔵された微粉トナーは、スクリュー3とアジテーター4での設定された回転により、プレスロール部5に強制的に供給される。
本発明のトナーの製造方法で使用される造粒装置では、スクリュー3とアジテーター4は同軸駆動としているが、独立駆動であってもよい。
プレスロール5は図1に示すように、略同径のプレスロール51と、プレスロール52とからなることが好ましい。これらプレスロール51と、プレスロール52とは、独立した駆動装置により、任意に設定された回転により、微粉をプレスする。より具体的には、図示しない駆動装置(モータ)を別個に設け、別個の駆動装置には各個別に変速手段を設けてプレスロール51、52を回転させている。これは同駆動装置を用い固定ギアなどを用いて2本のプレスロール51、52を駆動させた場合と比較し、各プレスロールの回転速度の微調整ができるようにしている。そうすることによって、微細トナーのフィードネックが生じるのを抑制し、得られるトナーの造粒物に小さな塊(いわゆる「ダマ」)の発生を抑制し、またこのダマが長期に渡ると核が成長していくなどの心配が無いため、トナーの長期に渡る一定品質が保証される。また、同一の駆動装置を用いたりすると、微粉の状態が変化してノイズの多いトナー成分が生じたりあるいはこれが他の微粉トナーと混じることにより、得られるトナーの性能が低下する惧れを未然に防止することができる。
この2本のプレスロール51、52には、油圧手段などを用いてプレスロール間を調整する部分も省略した省エネルギー型のものとなっており、また加熱手段も用いない。このためトナー中の結着樹脂の分子裂断などが生じたり、トナー性能が悪化することが無い。またトナー製造工程に係る設備の面においてコスト的にも設置するスペースの点、さらに加熱しない点においても抑制されているため、地球環境をさらに悪化させることなく、人的、環境的な観点からも優れた構成の装置を採用している。なお変速手段としては、前記したように、駆動装置の回転を直接変化させうるインバーター方式、あるいは駆動装置から伝達されるトルクの減少を極力抑制可能な変速機、たとえばリングコーン無段変速機を変速手段として用いることができる。ただし、駆動手段による回転の不規則性を与えないように2本のプレスロールへの影響が少なくなる条件で回転させるのであれば、共通の駆動手段により2本のプレスロールを駆動させることができる。
前述したように、2本のプレスロールには、好ましくは個別の駆動装置を採用しており、これらのプレスロールに回転差を生じさせている。これらプレスロールの回転比率は、0.40〜0.95、好ましくは0.50〜0.90であり、さらに好ましくは0.75〜0.85である。プレスロールの回転比率が0.40未満であると、微粉トナーが回転数の小さいプレスロール側に食い込んでいき、所望の造粒品を製造することができない。また、生産性の著しく悪い製造条件となることからもプレスロールの回転比率は、0.40以上である必要がある。一方、プレスロールの回転比率が0.95を超えると、微粉トナーの食い込みが不足であるため、所望の造粒品を製造することができない。尚、回転数については、20r/min(20rpm)以下が好ましく、10r/min(10rpm)以下がさらに好ましい。特に、この2本のプレスロールが微粉トナーを上から下方向に押し出すような内方向に回転するようにすることにより、微粉トナーを食い込ませるように処理されることが好ましい。このため、プレスロール51とプレスロール52の間隙はたとえば500〜2000μm、好ましくは800〜1200μmとなるように調整されているのが望ましい。このようにすると、フィードされる微粉トナーのフィードネックが極力抑えられるため、本発明のトナーの製造方法において優位な効果を有することになる。略同径の2本のプレスロールの径は、100〜600mm、好ましくは150〜500mm、さらに好ましくは150〜300mm程度である。なお2本のプレスロールを共通の駆動手段で変速手段としてギアを用いて各プレスロールを稼動させる場合には、そのギア比は高速のほうを基準として、1:0.4〜1:0.95の範囲で、好ましくは、1:0.5〜1:0.9で、更に好ましくは1:0.75〜1:0.85の範囲であっても良い。
そしてプレスロール5を通過しプレスされた微粉トナーは、スクレーパー6によりプレスロール51、52から剥離させ、破砕機7へ自重落下する。破砕機7を通過した、プレスされた微粉トナーは、整粒機8によって所定の粒度のトナーが排出され、これが造粒品となって捕集され、或いは次工程へ搬送される。この破砕機7、整粒機8は、ある一定以上の回転数であれば十分な処理能力を得ることができるので、特にその回転数は通常のもので足りる(たとえば100rpm以上)。
ここで記載した造粒装置の駆動は、プレスロールも含め、全てインバーターにより回転数を任意に設定出来、微粉種により、最適な製造条件をタッチパネルにより簡便に設定することが可能である。
〔離型剤〕
本発明で使用される離型剤として、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これらは、結着樹脂および定着ローラー表面材質により選択される。これら離型剤の融点は65〜90℃を挙げることができる。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
〔顔料〕
本発明で使用される着色剤としては、公知のものを使用できる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフロールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リノールレッド、ビラゾロンレッド、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
青色顔料として、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
これらは、いずれも乾燥した粉体顔料であり、1種または2種以上使用することができる。
〔結着樹脂〕
結着樹脂としては、同一または異なる従来公知のものを広く使用することができる。例えば、ビニル樹脂或いはポリエステル樹脂或いはポリオール樹脂からなり、中でもポリエステル樹脂またはポリオール樹脂が好適に用いられる。
ビニル樹脂として、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
ポリエステル樹脂としては、以下のA群に示したような2価のアルコールとB群に示したような二塩基酸塩を用いて縮合重合されたものとからなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第3成分として加えて縮合重合されたものを用いてよい。
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシウロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコール、またはトリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上のカルボン酸等。
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物とを反応してなるものや、グリシジルエーテルと、エポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物またはエポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物とを反応してなるものなどを挙げることができる。その他、必要に応じて以下の樹脂を混合して使用することもできる。
エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂など。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAやビスフェノールFなどのビスフェノールとエピクロロヒドリンとの重縮合物。
〔荷電制御剤〕
本発明をトナーとして用いる場合には、荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)して用いることができると好ましい。
荷電制御剤としては、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報に記載)、塩基性染料(例えば、C.I.Basic Yellow2:C.I.41000)、C.I.Basic Yellow3、C.I.Basic Red1、C.I.Basic Red9:C.I.42500)、C.I.Basic Violet1:C.I.42535)、C.I.Basic Violet3:C.I.42555)、C.I.Basic Violet10:C.I.45170)、C.I.Basic Violet14:C.I.42510)、C.I.Basic Blue1:C.I.42025)、C.I.Basic Blue3:C.I.51005)、C.I.Basic Blue5:C.I.42140)、C.I.Basic Blue7:C.I.42595)、C.I.Basic Blue9:C.I.52015)、C.I.Basic Blue24:C.I.52030)、C.I.Basic Blue25:C.I.52025)、C.I.Basic Green4:C.I.42000)等、これらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black8:C.I.26150)、ベンゾイルメチル−ヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド、等の四級アンモニウム塩或いはジブチルまたはジオクチルなどのジアルキル錫化合物、ジアルキル錫ボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルフォン化した銅フタロシアン顔料が挙げられる。
また、本発明で製造されるトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤のいずれでも使用可能ではあるが、二成分現像剤として用いる場合には、キャリア粉と混合して用いられる。この場合のキャリア粉としては、公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉の如き磁性粒子或いはこれらの磁性粒子の表面をフッ素系樹脂、ビニル系樹脂、シリコーン系樹脂等で処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されている磁性粒子分散粒子等が挙げられる。これら磁性キャリアの平均粒径は30〜80μmがよい。
一方、流動性や現像性・転写性を改善するため、無機微粉末をトナーに外添することも可能である。
無機微粉体としては、Si、Ti、AL、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V等の酸化物や複合酸化物を1種または2種以上混合したものが挙げられる。これらのうち、二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。
以下、本発明を実施例等により、さらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例等の記載により限定されて解釈されるものではない。なお、部などの表記は、全て重量基準で表されるものである。
先ず、微粉トナー、造粒品の物性特性として、緩み見掛け密度について、以下に説明する。尚、ゆるみ見掛け密度の測定はメスシリンダーを用いた下記の方法を用いた。
1)50mlの容器を準備し、容器重量A(単位g)を測定する。
2)ロウト排出部口径がφ10mm、ロウト高さ60mm、ロウト上端口径φ60mmのロウトを容易する。
3)ロウトを介して、50ml(=50cc)容器にゆるみ見掛け密度を測るための試料である微粉トナー、あるいは造粒品を、前記ロートに溢れるまで充填する。
4)容器から造粒品が溢れたら、充填を停止し、容器上端をスクレイパーを用いて余分な試料をすり切り、重量B(単位g)を測定する。
5)上記4)での重量から、前記1)における(B−A)/50ccを計算し、嵩密度(g/cc)として算出する(結果C g/cc)。
6)上記5)の結果(C g/cc)に係数1.8を乗じ、緩み見掛け密度として算出する。
たとえば緩み見掛け密度:0.410g/ccトナーの嵩密度測定値は0.228g/ccである(0.410÷1.8=0.228(有効数字は3桁とした))。
(実施例1〜5及び比較例1、2における仕様トナー原材料)
結着樹脂:ポリエステル樹脂 100部
帯電制御剤:3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩 2部
離型剤:カルナバワックス 3部
顔料:C.I.ピグメントイエロー180 5部
上記トナー材料を混練機を用いて溶融混練した後に、冷却固化して粗粉砕したトナー原料を、ジェットミルにより粉砕(微粉砕)し、更に分級を行った。体積平均粒径8.5μm品(計測器:マルチサイザーにより求めた体積平均粒径)を得る際に発生する微粉トナーを300kg準備し、この微粉トナー100部に対し、公称体積平均粒径10nmの疎水性シリカを0.6部又は1.0部の割合で添加し、意図的に混合処理し、これを以下に使用するサンプル1とした(比較例1、実施例1〜3および比較例2、実施例4〜5:表1)。
(実施例6〜8及び比較例3における仕様トナー原材料)
結着樹脂:ポリエステル樹脂 100部
帯電制御剤:3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛塩 2部
離型剤:カルナバワックス 3部
顔料:カーボンブラック 3.5部
上記トナー材料を混練機を用いて溶融混練した後に、冷却固化して粗粉砕したトナー原料を、ジェットミルにより粉砕(微粉砕)し、更に分級を行った。体積平均粒径8.5μm品(計測器:マルチサイザーにより求めた体積平均粒径)を得る際に発生する微粉トナーを300kg準備し、この微粉トナー100部に対し、公称体積平均粒径10nmのカーボンブラック3.5部の割合で添加し、意図的に混合処理し、これを以下に使用するサンプル2とした(比較例3、実施例6〜8:表2)。
<造粒製造例>
これらの2種類の微粉トナー(サンプル1、2)を用い、及び図1に示す造粒機を使用し、下記条件で表に示す通りに、造粒し評価を行った。なお、ここで使用した造粒機のプレスロール51、52のロール径はいずれも230mm、ロール巾はいずれも230mmであり、プレスロール51とプレスロール52との間隙は1000μmであった。この実施例では、造粒に用いられたプレスロールの幅(有効幅)は、回転数の違いによって作業がされた定常状態において、プレスロール全幅の約半分の幅(75mm)で行われていた。プレスロールの両端にガイドを設け、このガイドで制限している。
結果および条件を表1〜3に示す。表1はシリカ含有の微粉トナーを用いて行った例であり、表2はカーボンブラックを外添した微粉トナーを用いて行った例である。なお表中、ロール回転数とあるのはプレスロール回転数を意味しており、またロール回転比率とあるのはプレスロール回転比率を意味している。また表1〜2において、「結果」の欄の造粒前後の緩み見かけ密度の比は、造粒後の緩み見かけ密度の比(*2)を造粒前の緩み見かけ密度の比(*1)で割った値(*2/*1)を表したものである。また表3は実施例および比較例で行った例での破砕機および整粒機における条件を示したものである。また表4は表1及び表2で用いられている原料食い込み性を3段階で評価した評価基準を示したものである。
Figure 0005182001
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本実施例等の結果から、プレスロール間に回転差を与えることにより、滑材効果のある添加物を含有した微粉トナーにおいて、フィードネックが生じず、処理能力も比較例と比較して2倍以上の処理能力を有し、しかも良好な造粒品質のものが得られた(すなわち混練機で不具合無く混練できる材料となった)。
すなわち比較例1に対し、実施例1〜実施例3、比較例2に対し、実施例4〜5、或いは、比較例3に対し、実施例6〜8に示されているように、比較例1〜3では原料食い込み性について全て悪かった(フィードネック有り)のに対し、これら上記実施例に示すように、本発明のトナーの製造方法では、フィードネックが解消されていることが実証されている。そして処理能力を比較すると、比較例1が7kg/Hrに対して実施例1では約3倍の20kg/Hrであり、実施例2では5倍を超す38kg/Hrであり、実施例3では2倍を超す18kg/Hrであった。
また比較例2では5kg/Hrであるのに対し実施例4では2倍を超す13kg/Hrであり、実施例5では3倍を超す18kg/Hrであった。
さらに比較例3では8kg/Hrであるのに対し、実施例6では約3倍の23kg/Hrであり、実施例7では4.5倍の36kg/Hrであり、実施例8では約2倍の14kg/Hrであった。
また、これらの造粒品を混練機に投下した際においてもトラブル(原料が混練機に食込まない)はなく、良好な生産性が得られた。
本実施例及び比較例で示すように、本発明では、この比(*2/*1)が、1.2より大きいことが好ましく、1.2を越え3.0程度までがより好ましい。
本発明のトナーの製造方法で好ましく用いられる造粒機の全体構成を説明するための図である。
符号の説明
1 微粉供給管
2 ホッパー
3 スクリュー
4 アジテーター
5、51、52 プレスロール
6 スクレーパー
7 破砕機
8 整粒機

Claims (9)

  1. 少なくとも結着樹脂と離型剤と顔料を含むトナー原料の粉砕工程および分級工程で生じた所定粒径外の微粉トナーを再利用するトナーの製造方法であって、
    緩み見掛け密度0.05〜0.25g/ccを0.30〜0.60g/ccにする造粒工程を有し、かつ、
    前記造粒工程は、略同径の2本のプレスロールが左右に配置され、前記2本のプレスロールの回転比が0.40〜0.95である造粒装置を用いて造粒することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記2本のプレスロールは回転の速い方のプレスロールの回転が20rpm以下であり、前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下方向に押し出すような内方向に回転することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記2本のプレスロールは回転の速い方のプレスロールの回転が10rpm以下であり、前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下方向に押し出すような内方向に回転することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記造粒工程は、前記2本のプレスロールの下部に前記プレスロールの各々に押圧するスクレーパーを配置し、前記2本のプレスロールにより前記微粉トナーをフィードし押し出して前記スクレーパーで剥離した剥離物を破砕機により破砕し整粒機により整粒して前記微粉トナーを造粒することを特徴とする請求項2または3に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記造粒工程は前記微粉トナーの緩み見掛け密度が得られる造粒物の見かけ密度(ρ2)と原材料の見かけ密度(ρ1)の比(ρ2/ρ1)が、1.2を越え、前記略同径の2本のプレスロールの径は100〜600mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 前記造粒装置は前記微粉トナーを投入する微粉供給管を上部に内部にアジテーターとスクリューとを有するホッパーをさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  7. 微粉トナーを投入する微粉供給管を上部に有し内部にアジテーターとスクリューとを有するホッパーと、前記ホッパーの前記スクリューから入力される原材料を略同径の2本のプレスロールを略水平に配置し、前記2本の各プレスロール下に前記プレスロールを押圧するようにスクレーパーを配置し、
    前記2本のプレスロールの回転比を0.40〜0.95にすると共に、前記プレスロールの早いほうの回転速度を20rpm以下に制御し、前記2本のプレスロールの前記回転比により前記2本のプレスロール間に回転差を与えると共に前記2本のプレスロールが前記微粉トナーを上から下へ送るように内側に回転して巻き込むように導入して前記スクレーパーにより剥離された剥離物を破砕機で破砕し、整粒機で整粒して、前記微粉トナーの緩み見掛け密度を0.05〜0.25g/ccから、0.30〜0.60g/ccに造粒することを特徴とするトナー造粒装置。
  8. 前記2本のプレスロールを、独立に駆動させる駆動手段か、または前記回転比となる変速手段を有することを特徴とする請求項7に記載のトナー造粒装置。
  9. 前記スクリュー、前記アジテーター、前記破砕機および前記整粒機の回転数を任意に設定出来ることを特徴とする請求項7または8に記載のトナー造粒装置。
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