JP5180187B2 - アゾキシストロビン製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、植物、害虫、又はその現場に、農業的に活性の化学薬品を適用するための液状農薬組成物に関する。具体的には、本発明は、マイクロエマルジョン又はマイクロエマルジョン剤(microemulsifiable concentrate)の形態を成す農業的に活性の化学薬品の液状組成物、このような組成物の製造、及び害虫と闘うためにこのような組成物を使用する方法に関する。
より具体的には、本発明は、アゾキシストロビン及びプロピコナゾールの液状製剤、及び疾患制御のためのこれらの使用に関する。
農業的に活性の化学薬品(農薬)が比較的水溶性であるときには、商業的に許容し得る形態でのこれらの化学薬品の調製、保存、及び配送は比較的に明確であり得る。しかしながら、多くの農薬は疎水性であり、製剤業者はしばしば、末端使用者に単位容積当たり最大の活性成分添加量を供給する安定な製剤の形でこれらの材料を調製する好適な手段を見いだすことの困難に直面する。
水溶性が制限された農薬を含む濃縮液状製剤を調製する容易なアプローチは、芳香族溶媒系を使用するによって為されている。このような系の場合、当該農薬化合物を可溶化するために、芳香族有機溶媒、例えばキシレン又はケロセンが使用される。
一般に、乳剤を形成するために、農薬−溶媒組成物に界面活性剤が添加される。界面活性剤−乳化剤は、実際の使用、すなわちその場への適用前及び適用中の両方で、多くの方法で農薬と相互作用する。界面活性剤は最初、溶媒中又は不活性キャリヤ媒質中に農薬を例えば除草剤と一緒に分散且つ/又は乳化することができ、界面活性剤組成物は浸透剤、展着剤、粘着剤、安定剤、及び湿潤剤として作用してもよい。界面活性剤組成物は、植物上の液滴の乾燥速度、及び残留液体又は結晶の性質に影響を与えることができる。界面活性剤は、再湿潤特性及び耐雨堅牢性を含む、農薬の風化特性に影響を与えることもできる。
マイクロエマルジョンは、エマルジョンのサブクラスであり、典型的には透明な溶液である。一般に、マイクロエマルジョンは、平均粒子サイズ0.01〜0.1ミクロンのエマルジョン液滴によって特徴付けられる。小さな粒子サイズは、エマルジョンが、乳剤製剤よりも安定であることを可能である。
目標用途において高い生物学的活性を有し、市場で被る可能性のある一連の厳しい条件下で良好な化学的及び物理的安定性を有し、良好な生態学的及び毒物学的特性を有し、そしてマイクロエマルジョンを形成するために容易に水で希釈することができるマイクロ乳化性農薬濃縮物が必要である。
アゾキシストロビン、ストロビルリンは、広範囲の疾患制御力を有する殺真菌化合物である。アゾキシストロビンは、ユビキノール酸化部位においてシトクロムbとシトクロムc1との間の電子移動をブロックすることによりミトコンドリア呼吸を阻害する。アゾキシストロビンは、保護特性、治療特性、殺虫特性、薄層透過特性、浸透特性を有する殺真菌剤であり、胞子発芽及び菌糸成長を阻害し、また抗胞子形成活性を示す。標識適用量で、アゾキシストロビンは、温帯穀物上のErysiphe graminis、Pucchinia種、Leptosphaeria nodorum、Septoria tritici、及びPyrenophora teres;イネ上のPyricularia oryzae、及びRhizoctonia solani;ツル植物上のPlasmopara viticola及びUncinula nector;ウリ科植物上のSphaerotheca fuliginea及びPseudoperonospora cubensis;ジャガイモ及びトマト上のPhytophthora infestans及びAlternaria solani;ラッカセイ上のMycosphaerella arachidis、Rhizoctonia solani及びSclerotium rolfsii;モモ上のMonilinia種及びCaladosporium carpophilum;芝草上のPhythium種及びRhizoctonia solani;バナナ上のMycosphaerella種;ペカン上のCladosporium caryigenum;柑橘類上のElsinoe fawcettii、Colletotrichum種及びGuignardia citricarpa;コーヒー上のColletotrichum種及びHemileia vastatrixを含む数多くの病原体を制御する。アゾキシストロビンは、低水溶性の固形材料である。
プロピコナゾールは、ステロイド脱メチル反応(エルゴステロール生合成)阻害剤である。プロピコナゾールは、木質部において求頂的に転座を伴う、保護・治療作用を有する浸透性葉殺真菌剤である。標識適用量では、プロピコナゾールは、穀物上のCochliobulus sativus、Erysiphe graminis、Leptosphaeria nodorum、Pucchinia種、Pyrenophora teres、Pyrenophora tritici-repentis、Rhynchosporium secalis、及びSeptoria種;バナナ内のMycosphaerella musicola及びMycosphaerella fijiensis var. difformis;芝草内のSclerotinia homoeocarpa、Rhizoctonia solani、Pucchinia種、Erysiphe graminis;イネ内のRhizoctonia solani、Helminthosporium oryzae及び汚染円錐花序複合種;コーヒー内のHemileia vastatrix;ラッカセイ内のCercospora種;石果内のMonilinia種、Podosphaera種、Sphaerotheca種、及びTranzschelia種;及びトウモロコシ内のHelminthosporium種によって引き起こされる数多くの疾患を制御する。プロピコナゾールは20℃で実質的に水不溶性液体である。
アゾキシストロビンの水分散性顆粒製剤は現在、芝草上に使用することで知られている。アゾキシストロビンのマイクロエマルジョン剤が調製されており、例えばSyngenta Crop Protection, Inc. (米国ノースカロライナ州Greensboro)から入手可能なHERITAGE(登録商標) TL殺真菌剤の名称で商業的に入手可能である。HERITAGE(登録商標) TL殺真菌剤は、マイクロエマルジョン剤にとって特徴的な多くの特性を有する液状製剤である。希釈時には、真に熱力学的に安定というわけではないが、HERITAGE(登録商標) TLは、平均エマルジョン液滴サイズが0.01〜0.1ミクロンの光学的に透明なエマルジョンを形成し、そして長時間にわたって安定である。例えばSyngenta Crop Protection, Inc. (米国ノースカロライナ州Greensboro)から入手可能なBanner MAXX(登録商標)殺真菌剤の名称で商業的に入手可能なプロピコナゾールのマイクロエマルジョン剤を含む他の殺真菌剤のマイクロエマルジョン剤も知られている。上記のように、マイクロエマルジョン剤は、希釈時に数多くの利点をもたらす。例えばこれらは水と極めて容易に混ざり、そして攪拌を最小限しか必要としない。形成されたマイクロエマルジョンは極めて安定であり、そしてエマルジョン液滴平均粒子サイズは、乳剤のものよりも小さく、そして生物学的活性がより優れている。
真菌疾患の制御範囲を広げるための種々様々な作用様式、並びに耐性管理手段を有する殺真菌剤の混合物を使用することがしばしば望ましい。アゾキシストロビンとプロピコナゾールとの混合物が知られており、これらの混合物は、Syngenta Crop Protection, Inc. (米国ノースカロライナ州Greensboro)から商業的に入手可能な懸濁エマルジョン製剤であるQUILT(登録商標)殺真菌剤を含む。このような懸濁エマルジョンにおいて、アゾキシストロビンは、分散型固形物として存在するのに対して、プロピコナゾールは、分散型液体状態で存在する。
マイクロエマルジョン剤を希釈することにより調製されたマイクロエマルジョンは、他の製剤タイプに対して比較的安定ではあるものの、活性成分出発材料が高融点の固形物である時には、これらの材料が経時的に結晶化して溶液から落下するおそれがある。このことはアゾキシストロビンのマイクロエマルジョンにおいて観察されている。最初に形成された時には、製剤の平均エマルジョン液滴サイズは0.01〜0.1ミクロンであるが、しかし経時的にアゾキシストロビンは再結晶化して沈降するおそれがある。本発明の目的は、希釈時に、長時間の物理的安定性を有する液状アゾキシストロビン・マイクロエマルジョン製剤を形成するマイクロエマルジョン剤を調製することである。
発明の要約
アゾキシストロビンとプロピコナゾールとを含んでなるマイクロエマルジョン剤が、マイクロエマルジョンを形成するのに十分な量の水で希釈されると、マイクロエマルジョンは、プロピコナゾールを含有しない同様に製剤されたアゾキシストロビン・エマルジョンと比較して高い物理的安定性を呈し、これら新規の組成物は貯蔵安定であり、適用しやすく、生態学的及び毒物学的に好ましく、そして水で希釈すると、目標用途において良好な生物学的効力を有し、しかも水中に希釈すると長時間にわたる物理的安定性を呈する農薬組成物として有用であることが判った。
発明の詳細な説明
従って、本発明は、アゾキシストロビン、アゾキシストロビンを溶解又は可溶化することができる有効量の溶媒又は溶媒ブレンド、プロピコナゾール、及び水中に希釈するとアゾキシストロビン及びプロピコナゾールのマイクロエマルジョンを形成することができる有効量の乳化剤系を含んでなるマイクロエマルジョン性の、貯蔵安定性のある液状農薬濃縮物を提供する。前記アゾキシストロビン、溶媒、プロピコナゾール、及び乳化剤系の相対比は、十分な水で前記濃縮物が希釈されると、安定な水中油マイクロエマルジョンが自然に形成されるように設定される。
室温では液体である実質的に水不溶性の活性化学物質、例えばプロピコナゾールは、乳化剤を用いて、溶媒を必要とすることなしに単独で水中に分散することができる。実質的に水不溶性の殺虫活性成分が高粘度液体又は固形物、例えばアゾキシストロビンである場合、実質的に水不溶性の殺虫活性成分を溶解又は可溶化し、そして低粘度液体を形成するために、溶媒が使用されてよい。
アゾキシストロビン・テクニカルを溶解又は可溶化するために、任意には例えば40℃に加熱しながら、アゾキシストロビン・テクニカルとプロピコナゾール、界面活性剤及び溶媒とを混合する結果、マイクロエマルジョンを形成するために適量の水で希釈すると、プロピコナゾールを含有しない同様に製剤されたアゾキシストロビン製剤と比較して長時間の物理的安定性を有する製剤がもたらされることが判った。本明細書で使用する「マイクロエマルジョン剤」という用語は、水中で希釈するとマイクロエマルジョンを形成する活性化学物質の濃縮物を含み、マイクロエマルジョンは、本明細書中では、たとえ希釈時に形成されたエマルジョンが熱力学的に安定でないとしても、平均エマルジョン液滴サイズが0.01〜0.1ミクロンの製剤として定義される。典型的には、アゾキシストロビンは0.1〜25重量%、好ましくは0.1〜15重量%の量で濃縮物中に存在することになる。プロピコナゾールは典型的には、0.1〜25重量%の量で濃縮物中に存在することになる。アゾキシストロビン及びプロピコナゾールは好ましくは、10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:10、そしてより好ましくは3:1〜1:3の比で本発明の組成物中に存在する。
本発明において使用するための溶媒は、水混和性又は水不混和性溶媒、又はこれらの組み合わせであってよい。適切な溶媒の選択、は当業者によって容易に決定することができる。
使用し得る水不混和性溶媒は、脂肪族及び芳香族炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、鉱物油、又はケロセン、混合物、又は置換型ナフタレン、SOLVESSO(登録商標)、ISOPAR(登録商標)、SHELLSOL(登録商標)、PETROL SPEZIAL(登録商標)、及びAROMATIC(登録商標)の登録商標のもとで商業的に入手可能なモノ及びポリアルキル化芳香族の混合物、ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、クロロホルム、及びo−ジクロロベンゼン;フタレート、例えばジブチルフタレート又はジオクチルフタレート、エーテル及びエステル、例えばエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル脂肪酸エステル;ラクトン、例えばブチロラクトン;ケトン、例えばシクロヘキサノン;高級アルコール、ヘキサノール及びオクタノール;植物油、例えばヒマシ油、大豆油、綿実油、及びこれらの可能なメチルエステル;並びにエポキシ化ココナツ油又は大豆油を含む。好ましい水不混和性溶媒は、脂肪族及び芳香族炭化水素、石油系エステル、脂肪酸エステル(例えばWITCONOL 2309)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(例えばDOWANOL DPM)及びヒマシ油である。
好適なアルキルアルカノエートエステル溶媒は、C6−C13アルキルC1-4アルカノエート、例えばオキソ−ヘキシル、オキソ−ヘプチル、オキソ−オクチル、オキソ−ノニル、オキソ−デシル、オキソ−ドデシル、及びオキソ−トリデシルホルメート、アセテート、プロパノエート、及びブタノエート、好ましくはC6−C13アルキルアセテートを含む。これらの材料は一般に商業的に入手可能であり、或いは当業者によって容易に製造することもできる。数多くの前記アルキルアセテートが商業的に入手可能である。具体的に有用なC6−C13アルキルアセテートは、一般商品名「EXXATE」のもとでExxon Mobil Corporationから入手可能である。
好適な多価アルコール及び多価アルコール濃縮物は、プロピレングリコール;ジプロピレングリコール;ポリC2−C6アルキレングリコール、及び誘導体、好ましくはポリ−(C2−C6アルキレン)グリコール及び誘導体、例えばポリプロピレングリコール[M.W.2000〜4000]、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール[M.W.200〜4000amu]、メトキシポリエチレングリコール350,550,750,2000,5000、グリセロール、エトキシル化グリセロール;プロポキシル化グリセロール;糖アルコール及びこれらのアルコキシル化誘導体、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、エトキシル化ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール;へキシレングリコール(2−メチル−2,4−ペンタンジオール);1,3−ブチレングリコール;1,2,6−ヘキサントリオール;エトヘキサジオールUSP(2−エチル−1,3−ヘキサンジオール);C15−C18隣接グリコール及びトリメチロールプロパンのポリオキシプロピレン誘導体、最大炭素数7、好ましくは最大炭素数4の短鎖脂肪族グリコール、及びグリセリンを含む。
特に好適な水不混和性溶媒は、脂肪及び油から誘導された脂肪酸のメチルエステル、例えばオレイン酸メチル、n−オクタノール、リン酸アルキル、例えばリン酸トリ−n−ブチル、炭酸アルキレン、例えば炭酸プロピレン及びイソパラフィン系溶媒を含む。
水混和性溶媒、例えばテトラヒドロフルフリルアルコール、乳酸エチル、ガンマ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドは、単独で、或いは共溶媒として上記水不混和性溶媒として使用することができる。
好ましくは、溶媒は、マイクロエマルジョン剤の約30重量%〜約75重量%の量で存在する。
乳化剤系に適した界面活性剤は、必要以上の試験を行うことなしに当業者によって選択することができる。典型的には、マイクロエマルジョン中に必要な乳化剤の量は、エマルジョン中の量よりも多い。乳化剤系は、水中に希釈するとアゾキシストロビン及びプロピコナゾールのマイクロエマルジョンを形成することができる少なくとも1種の界面活性剤、例えば少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、例えばヒマシ油とポリC2-4アルキレンオキシドとの縮合産物を含んでなる。強疎水性(HLB>9、好ましくは>13)非イオン性界面活性剤及び疎水性アニオン性界面活性剤も、マイクロエマルジョンを形成するのに好ましい乳化剤である。
本明細書で使用する「界面活性剤」という用語は、発泡、湿潤、分散、及び乳化特性を提供することができ、そしてカチオン性、アニオン性、非イオン性、又は両性である表面活性剤として作用する化学物質を意味する。
共界面活性剤として、製剤のHLBを低下させるため、そして水と油との間の表面張力を低減するために、低HLB又は短鎖(C4−C10)アルキルアルコールを有する非イオン性界面活性剤が使用されてよい。炭素鎖長8〜12の脂肪酸メチルエステルのような溶媒が、所望の溶解性及び乳化特性を提供することがある。
適切な界面活性剤、及び必要な場合には共界面活性剤、及びマイクロエマルジョン剤の他の成分は、必要以上の試験を行うことなしに当業者によって選択することができる。マイクロエマルジョンの調製に対する有用な指針が、米国特許第5242,907号明細書に見いだすことができ、この内容を本明細書で援用する。油を乳化するために必要となる界面活性剤の量は、エマルジョン中の油の量、より具体的には一定の粒子サイズの乳化油の量に対して比例する界面表面積に依存することになる。
1実施態様の場合、乳化剤系は単独の界面活性剤、例えば非イオン性界面活性剤、ヒマシ油とポリC2-4アルキレンオキシドとの縮合産物を含むことができる。好ましい実施態様の場合、乳化剤系は、少なくとも1種のアニオン性又はカチオン性界面活性剤と少なくとも1種の非イオン性界面活性剤とを含む界面活性剤のブレンドを含んでなる。好ましくは、乳化剤系はマイクロエマルジョン剤の約5重量%〜約40重量%の量の界面活性剤を含んでなる。
有用な界面活性剤の例は下記のものから成る群から選択された非イオン性界面活性剤を含む。(1) 少なくとも第1ポリアルキレンオキシド・ブロック領域と第2ポリアルキレンオキシド・ブロック領域とを有し、前記第1領域内のポリアルキレンオキシドが第2領域内のポリアルキレンオキシドとは異なるポリC2-4アルキレンオキシド・ブロック・コポリマーのモノC2-6アルキルエーテル。好ましくはC2-6アルキルエーテル部分は、ポリアルキレンオキシド・ブロック・コポリマーのC3-5アルキルエーテル、より好ましくはC4アルキルエーテルである。また好ましくは、アルキレンオキシド・ブロック・コポリマー部分は好ましくは、エチレンオキシド/プロピレンオキシド・ブロック・コポリマーである。好ましくは、エチレンオキシド部分は、ブロック・コポリマーの約10〜約90モル%ないしは約25〜約75モル%である。特に好ましい材料は、Akzo NobelからEthylan NS-500LQの商品名で入手可能である。(2) ヒマシ油とポリC2-4アルキレンオキシドとの縮合産物。好ましくはアルキレンオキシド部分はエチレンオキシドである。好ましくはアルコキシル化度は、ヒマシ油1モル当たり約10モル〜約100モルのアルキレンオキシド、より好ましくはヒマシ油1モル当たり約20モル〜約70モルのアルキレンオキシドである。極めて好ましいアルコキシル化ヒマシ油は、CognisからAgnique CSO-36の商品名で入手可能である。(3) C12-24脂肪酸とポリC2-4アルキレンオキシドとのモノ又はジエステル(脂肪酸は同じ又は異なるものであってよい)。好ましくは、脂肪酸基は、2つのこのような基が存在する時には同じである。また好ましくは、脂肪酸基はC12-20脂肪酸基、より好ましくはC12-28脂肪酸基、最も好ましくはラウロイル酸、オレイン酸、カプリル酸、又はミリストレイン酸である。加えて、ポリC2-4アルキレンオキシド部分は好ましくはポリエトキシであり、ポリC2-4アルキレンオキシド部分内のアルキレンオキシド基の数は好ましくは、約2〜約40個の反復単位である。このタイプの極めて好ましい材料は、Kessco PEG 400DL(Stepan)及びEmersest 2620(Cognis)である。
特定の実施態様の場合、本発明の製剤は、非イオン性界面活性剤として、プロピレンオキシド(PO)及びエチレンオキシド(EO)及び/又はエトキシル化トリスチレンフェノールのコポリマーを含んでなる。PO及びEOの好適なコポリマーは、ポリ(オキシエチレン)とのアルファ−ブチル−オメガ−ヒドロキシポリ(オキシプロピレン)ブロックポリマーであり、その分子量は2400〜3500である。このコポリマーの商業的に入手可能な例は、Toximul(登録商標)、Witconol(登録商標)、及びAtlas(登録商標)である。本発明の特定の実施態様の場合、コポリマーは、約0.5〜約10重量%、好ましくは約1〜5重量%でマイクロエマルジョン剤中に存在する。好適なエトキシル化トリスチレンフェノールは、アルファ−[2,4,6−トリス[1−(フェニル)エチル]フェニル]−オメガ−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)である。好適には、ポリ(オキシエチレン)含量は平均して約4〜150モルである。この界面活性剤の商業的に入手可能な例は、Soprophor BSU(登録商標)である。特定の実施態様の場合、この界面活性剤は、約1〜約15重量%、好ましくは6〜10重量%で濃縮物中に存在する。
好適なアニオン性界面活性剤は、ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−アルファ−C10-15アルキル−オメガ−ヒドロキシホスフェート又はスルフェート及び/又はC10-13アルキルベンゼンスルホン酸を含む。好ましくは、ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−アルファ−C10-15アルキル−オメガ−ヒドロキシホスフェート又はスルフェートは、ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−アルファ−トリデシル−オメガ−ヒドロキシホスフェート又はスルフェートである。また、化合物の(オキシ−1,2−エタンジイル)部分は、1分子当たり約3〜約9、好ましくは約6つの反復単位で存在する。ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)−アルファ−C10-15アルキル−オメガ−ヒドロキシホスフェートに適した化合物は、Stepfac 8181(Stepan)として入手可能である。C10-13アルキルベンゼンスルホン酸に適した化合物はBiosoft S-100(Stepan)である。追加の好適なアニオン性界面活性剤は、エトキシル化アルキルフェノール、例えば−[EO]2-20−ジ及びトリスチリルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、及びオクチルフェノールのリン酸塩及び硫酸塩誘導体を含む。
リン酸基又は硫酸基の塩が望ましい場合には、塩は、塩基が農薬を含む他の成分のうちのいずれかと不適合でない限り、いずれの塩基との塩であってもよい。特に好適なのは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、又は有機アミン、例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−、又はトリ−低級アルキルアミン、例えばエチル−、ジエチル−、トリエチル−、又はジメチル−プロピルアミン、又はモノ−、ジ−、又はトリ−ヒドロキシ−低級アルキルアミン、例えばモノ−、ジ−、又はトリ−エタノールアミンのリン酸塩である。
別の実施態様の場合、アニオン性界面活性剤は、スチリルフェノールポリエトキシエステルホスフェートである。好適なアニオン性界面活性剤は、アルファ−[2,4,6−トリス[1−(フェニル)エチル]フェニル]−オメガ−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)エステルホスフェートである。具体的には、この化合物は、一水素及び二水素リン酸エステルと、対応のアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛塩との混合物として存在する。好適には、ポリ(オキシエチレン)含量は平均して約4〜約150モルである。この界面活性剤の商業的に入手可能な例は、Soprophor 3D33(登録商標)である。特定の実施態様の場合、この界面活性剤は、約5〜約10重量%、好ましくは約8.5重量%で存在する。
本発明における使用に適したカチオン性界面活性剤は、ポリC2-4アルコキシル化C14-20脂肪族アミン、好ましくはポリC2-4アルコキシル化C12-18脂肪族アミン、最も好ましくはポリC2-4アルコキシル化タローアミンを含む。この成分のポリC2-4アルコキシル化部分は好ましくは、1分子当たり2〜8つ(より好ましくは2〜5つ)の反復単位で存在するか、或いは、この成分のポリC2-4アルコキシル化部分は好ましくは、1分子当たり約14〜約18個(より好ましくは16個)の反復単位で存在するか、或いはより好ましくは−[EO]2-20−、及びその混合物である。特に有用なアミン化合物は、Toximuls、例えばTA-2、-3、-4、-5、-6、-7、-8、-9、-10、-11、-12、-13、-14、-15、-16、-17、-18、-19、及び-20(Stepan)を含む。追加の好適なカチオン性界面活性剤は、脂肪酸アルカノールアミド、例えばWitcamides(Witco)を含む。
本発明の別の観点は、均一相が達成されるまで、アゾキシストロビン、プロピコナゾール、溶媒及び乳化剤系を緊密に混合し、任意には加熱することにより、本明細書に記載された液状マイクロ乳化性農薬濃縮物を調製する方法である。
本発明の別の観点において、マイクロエマルジョン剤は、水で希釈すると、使用準備のできた水性噴霧混合物として有用なマイクロエマルジョンを形成する。本発明のマイクロエマルジョンは、平均粒子サイズが0.01〜0.1ミクロンのエマルジョン液滴を有する任意には光学透明な組成物であって、しかもアゾキシストロビン単独のマイクロエマルジョンと比較して長時間にわたる物理的安定性を呈する組成物である。本発明の目的において、「光学透明」という用語は、透過光の減衰が全く又はほとんどなく、好ましくは強い透過光によって塊、瓶、又は試験管内を見たときに視覚的な不均一性が全く無い組成物として定義される。このことは、上記範囲の上限サイズのエマルジョン液滴サイズを有するエマルジョン液滴の存在により僅かに曇って見えるマイクロエマルジョンを含む。
任意の必要な希釈がなされたマイクロエマルジョンは、この濃縮物を水で希釈することにより得ることができ、そして例えば有用な植物の健康、品質、及び生産性の保護及び向上において、また疾患の制御のために(農地、住宅地、商業地、又は公有地であるかとは無関係に)使用することができる。このような希釈物を用いて、噴霧、散水、又は含浸によって、生きている植物、及び植物繁殖材料をも処理することが可能である。マイクロエマルジョンはまた、木材及びその他の材料の保護及び保存に適している。例えば、適用前に、本発明のマイクロエマルジョン剤を、噴霧混合物の使用準備をするために、周囲温度で単純に混合することにより、水で希釈することができる。一般に、活性成分は、濃度約0.001〜約1重量%で噴霧混合物中に存在する。1実施態様の場合、前記マイクロエマルジョン剤を第一画分の水と接触させてマイクロエマルジョン濃縮液を調製し、そして最終的なマイクロエマルジョンが生成するよう、該マイクロエマルジョン濃縮液を追加の画分の水で更に希釈し、これにより、最終的なマイクロエマルジョンが、前記農薬の調剤行為前又は行為中に生じ得る。
本発明の1実施態様は、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を改善する方法であって、前記方法は、アゾキシストロビン、プロピコナゾール、乳化剤系、及びアゾキシストロビンを溶解又は可溶化することができる少なくとも1種の溶媒を含んでなるマイクロエマルジョン剤を形成し、そして前記マイクロエマルジョン剤を適量の水で希釈することによりマイクロエマルジョンを形成することを含んでなり、前記マイクロエマルジョンは、プロピコナゾールを含有しない同様に製剤されたアゾキシストロビン・マイクロエマルジョンと比較して改善された物理的安定性を呈する、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を改善する方法に関する。
別の実施態様は、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を改善する方法であって、前記方法は、アゾキシストロビン、アゾキシストロビンを溶解又は可溶化するのに適した少なくとも1種の溶媒、水中で希釈すると平均エマルジョン粒子サイズが0.01〜0.1ミクロンのアゾキシストロビンのエマルジョンを形成するのに適した乳化剤系を含んでなるマイクロエマルジョン剤を形成し、そして前記マイクロエマルジョン剤を希釈することによりマイクロエマルジョンを形成することを含んでなり、アゾキシストロビン含有マイクロエマルジョン剤の希釈前、希釈中、及び/又は希釈後に、プロピコナゾールがアゾキシストロビンと混合される、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を改善する方法に関する。
本発明はまた、芝草における真菌疾患を制御するために本発明の製剤を使用することを可能にし、また、本発明の製剤を芝草に適用することによって真菌疾患を制御する方法を提供する。具体的には、本発明の製剤は、芝草植物の葉、茎、及び根の疾患を引き起こす病原体の制御のために使用することができる。これらの疾患の一例としては、葉及び茎の胴枯れ病、葉の斑点病、斑紋病、うどん粉病、炭疽病、菌環、黴、及び錆が挙げられる。具体的には、本発明の製剤は、Colletotrichum graminicola(炭疽病)、Rhizoctonia solani(褐色斑、リゾクトニア・ラージ・パッチ)、Rhizoctonia cereralis(低温褐色斑、黄斑)、Lycoperdon種、Agrocybe pediades及びBovistra plumbea(これらの全ては菌環を引き起こす)、Microdocium nivale(フザリウム・パッチ、ピンク雪腐れ病)、Pyricularia grisea(灰斑病)、Typhula incarnata(灰色雪腐れ病、ティフラ胴枯れ病)、Puccinia種(赤錆病、黒錆病、黄錆病)、Bipolis sorokimana(斑点病)、Drechslera poae(メルティング・アウト)、Leptosphaeria korrae(壊死性輪紋病)、Limonomyses roseipellis(ピンク斑病)、Erysiphe graminis(うどん粉病)、Pythium aphanidermatum及び他のPythium種(ピチウム胴枯れ病、ピチウム根腐れ)、Laetisaria fuciformis(レッド・スレッド)、Rhizoctania zeae(リゾクタニア斑点病)、Sclerotium rolfsii(南部胴枯れ病)、Leptosphaeria korrae、Gaeumannomyces graminis var. graminis又はOphiosphaerella herpotricha(これらの全てはスプリング・デッド・スポット)、Magnaporthe poae(サマー・パッチ)、Gaeumannomyces graminis var. avenae(立ち枯れ斑病)、Rhizoctonia solani及びGaeumannomyces incrustana(これらは両方ともゾイシア斑病を引き起こすことがある)、及びSclerotinia homeocarpa(ドラー・スポット)を制御するために使用されてよい。
「芝草」という用語は、例えばゴルフコース、芝地、及び住宅、公共施設、公共建物、商業及び工業用建物の周りの景観地区、公園、レクリエーション区域及び運動場の芝草を含む。
さらに、本発明の製剤は、鑑賞植物、例えば木質植物及び多年生植物上の真菌疾患を制御するために使用されてもよいことに注目される。
本明細書中に記載された製剤は常用の技術を用いて適用することができる。具体的には、製剤は、場合によっては交互の噴霧プログラムで、葉面スプレーとして適用するか、又は、他の芝保護製品、例えば殺真菌剤、肥料、除草剤、殺虫剤、及び生物学的駆除製品とのタンク混合物の形で適用することができる。葉面スプレーとして適用するときには、本明細書中に記載された製剤は、地上投与のために一般に使用されるスプレー装置によって好都合に適用することができる。加えて、製剤は、外生根疾患(例えばサマー・パッチ及び立ち枯れ斑病)の制御を可能にするように、液状殺真菌剤注射器を使用して適用することもできる。
好適には、本発明の製剤は、疾患発生の前に適用される。製剤の使用量は、この分野で従来使用されている量である。好適には、処理されるべき芝草1000平方フィード当たり、ターゲットとなる疾患に応じて、0.1〜5.5液量オンスの製剤が使用される。最も好適には、1000平方フィート当たり1〜2液量オンスの製剤が使用される。本発明の製剤は、単回の適用で、又は好適には10〜28日のインターバルで繰り返し適用することができる。
本発明のマイクロエマルジョンは、よりよく知られた方法によって、そしてこの分野では標準的な装置を用いて容易に調製される。低容積の目的ではビーカー又は実験用ポットで十分であるが、反応器、溶解器、及びバルクタンクを含む標準的な工業用攪拌タンク装置内で、より多くの容積を処理することもできる。攪拌要件はさほど重要ではなく、攪拌は、均一な製剤を提供しさえすれば十分である。攪拌棒による中速攪拌、又は標準的な工業用プロペラを備えた攪拌機が好ましい。ボルテックス及び空気連行を低減し、そして所期均一性を達成するのに必要な攪拌機プロペラ速度を最小限にするための手段として、バッフル付きタンクが工業用途において好ましい。加熱容器又はジャケット容器が好ましい。製剤中の過剰な空気連行が発生するおそれがある場合、高剪断及び高速の混合は好ましくない。組成物成分は好適な容器内に任意の順序で添加されてよい。好ましくは、界面活性剤及び溶媒を先ず添加し、続いて殺虫活性の成分を添加する。処理温度では流動することができない界面活性剤は任意には製剤前に溶融させることができ、或いは好ましくは、残りの成分が添加される前に処理装置内で溶融させることができる。
好適には、溶媒を反応器に添加し、加熱し、そして界面活性剤を添加している間、攪拌する。最後に、殺虫活性の成分、アゾキシストロビン及びプロピコナゾールを添加し、そして溶液を特定温度(好適には45℃未満)に維持し、そしてアゾキシストロビンが完全に溶解又は可溶化されるまで混合する。
下記の非限定的な例を参照しながら、本発明を次に説明する:
下記溶媒及び界面活性剤は加熱能力を有する反応器に添加し、そして攪拌した。微粉砕されたアゾキシストロビン・テクニカル、及び存在するならばプロピコナゾール・テクニカルを添加した。アゾキシストロビン・テクニカルを溶解する必要があるときには、アゾキシストロビン・テクニカルが溶解されるまで濃縮物を約40℃まで加熱した。
アゾキシストロビンだけを含有する濃縮物(比較例1)の希釈特性と、アゾキシストロビン及びプロピコナゾールの両方を含んでなる濃縮物(例1〜6)の希釈特性とを比較するために、下記試験を行った。342ppm硬度の水96mLを100mLシリンダーに添加した。例2〜6の濃縮物4mLをシリンダーに添加した。例1及び比較例1の濃縮物を、希釈時に同じアゾキシストロビン濃度をもたらすのに十分な量(それぞれ4.57mL及び3mL)でシリンダーに添加した。シリンダーにキャップをして、十分に混合するように15回反転させた。シリンダーを室温で攪拌無しに静置しておき、結晶化活性成分の沈殿物を定期的にチェックした。
濃縮物成分の最終量(重量%)を表1に示す。
Figure 0005180187
上記表の結果から、アゾキシストロビン及びプロピコナゾールの両方を含有する濃縮物(例1〜6)が、同様の方法で製剤された、プロピコナゾールを含有しないアゾキシストロビン組成物と比較して、水中の希釈時に、長時間にわたる物理的安定性を呈することが明らかである。
本発明の実施態様をいくつかだけ上で詳細に説明してきたが、本発明の新規の教示内容及び利点から実質的に逸脱することなしに、例に挙げた実施態様において多くの変更形が可能であることは当業者には明らかである。従って、全てのこのような変更形は、添付の特許請求の範囲において定義された本発明の範囲内に含まれるものとする。

Claims (20)

  1. a) アゾキシストロビン;
    b) プロピコナゾール;
    c) 水中に希釈するとアゾキシストロビン及びプロピコナゾールのマイクロエマルジョンを形成することができる有効量の乳化剤系;及び
    d) アゾキシストロビンを溶解又は可溶化することができる有効量の少なくとも1種の溶媒
    を含んでなるマイクロエマルジョン剤であって、アゾキシストロビンが該マイクロエマルジョンの0.1〜25重量%の量で、そして該溶媒が該マイクロエマルジョンの30〜75重量%の量で存在しており、該溶媒が45℃未満の温度でアゾキシストロビンを完全に溶解又は可溶化することができる、マイクロエマルジョン剤
  2. 該乳化剤系は少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含んでなる、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  3. 該乳化剤系は、ヒマシ油とポリC2-4アルキレンオキシドとの縮合産物を含んでなる、請求項2に記載のマイクロエマルジョン剤。
  4. 該乳化剤系は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤と、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤との混合物を含んでなる、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  5. 該溶媒がテトラヒドロフルフリルアルコールを含んでなる、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  6. 前記プロピコナゾールが、該マイクロエマルジョン剤の0.1重量%〜25重量%の量で存在する、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  7. 前記アゾキシストロビンと前記プロピコナゾールとが10:1〜1:10の重量比で存在する、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  8. 前記乳化剤系は、該マイクロエマルジョン剤の重量%〜40重量%の量の界面活性剤を含んでなる、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  9. 前記濃縮物を十分な水で希釈すると、25℃で外観が光学的に透明である安定な水中油マイクロエマルジョンが自然に形成される、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  10. 前記濃縮物を十分な水で希釈すると、平均粒子サイズが0.01〜0.1ミクロンのエマルジョン液滴を有する安定な水中油マイクロエマルジョンが自然に形成される、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤。
  11. 請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤と水とを含んでなるマイクロエマルジョン。
  12. 噴霧可能な組成物の形態を成す、請求項に記載のマイクロエマルジョン剤。
  13. 請求項1に記載の前記マイクロエマルジョン剤を水で希釈することによりその水性マイクロエマルジョンを形成し、そして前記水性マイクロエマルジョンを調剤することを含んでなる、疎水性農薬を調剤する方法。
  14. 前記マイクロエマルジョン剤を第一画分の水と接触させてマイクロエマルジョン濃縮液を調製し、そして最終的なマイクロエマルジョンが生成するよう、該マイクロエマルジョン濃縮液を追加の画分の水で更に希釈し、これにより、最終的なマイクロエマルジョンが、前記農薬の調剤行為前又は行為中に生じ得る、請求項13に記載の方法。
  15. 農薬組成物で植物を処理する方法であって、請求項1に記載の前記マイクロエマルジョン剤を適量の水で希釈することによりマイクロエマルジョンを形成し、そして前記植物又は前記植物の一部を前記マイクロエマルジョンに曝露することを含んでなる、農薬組成物で植物を処理する方法。
  16. 植栽の準備に際して農薬組成物で土壌を処理する方法であって、請求項1に記載の前記マイクロエマルジョン剤を適量の水で希釈することによりマイクロエマルジョンを形成し、そして前記土壌を前記マイクロエマルジョンに曝露することを含んでなる、植栽の準備に際して農薬組成物で土壌を処理する方法。
  17. 農薬組成物で種子を処理する方法であって、請求項1に記載の前記マイクロエマルジョン剤を適量の水で希釈することによりマイクロエマルジョンを形成し、そして前記種子を前記マイクロエマルジョンに曝露することを含んでなる、農薬組成物で種子を処理する方法。
  18. 農薬組成物のマイクロエマルジョンで処理された植物又は植物部分であって、前記マイクロエマルジョンが、請求項1に記載のマイクロエマルジョン剤の水性希釈物である、植物又は植物部分。
  19. アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を向上させる方法であって、前記方法は、アゾキシストロビン、プロピコナゾール、乳化剤系、及びアゾキシストロビンを溶解又は可溶化することができる少なくとも1種の溶媒を含んでなるマイクロエマルジョン剤を形成し、そして前記マイクロエマルジョン剤を適量の水で希釈することによりマイクロエマルジョンを形成することを含んでなり、前記マイクロエマルジョンは、同様の方法で製剤された、プロピコナゾールを含有しないアゾキシストロビン・マイクロエマルジョンと比較して、高い物理的安定性を呈する、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を向上させる方法。
  20. アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を向上させる方法であって、前記方法は、アゾキシストロビン、アゾキシストロビンを溶解又は可溶化するのに適した少なくとも1種の溶媒、水中で希釈すると平均エマルジョン粒子サイズが0.01〜0.1ミクロンのアゾキシストロビンのエマルジョンを形成するのに適した乳化剤系を含んでなるマイクロエマルジョン剤を形成し、そして前記マイクロエマルジョン剤を希釈することによりマイクロエマルジョンを形成することを含んでなり、該アゾキシストロビン含有マイクロエマルジョン剤の希釈前、希釈中、及び/又は希釈後に、プロピコナゾールが該アゾキシストロビンと混合される、アゾキシストロビン・マイクロエマルジョンの物理的安定性を向上させる方法。
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